本人の意向を踏まえない年金からの税金天引きは
納税者の自主性を奪うもの
横浜市議会の最終日の19日、議案や請願に対する採決が行われ、それに先立ち、日本共産党横浜市議団を代表して河治民夫議員(旭区選出)が、6件の議案、不採択となった請願のうち3件について、反対の討論を行いました。
地方税法の改正に伴って来年10月から65歳以上の年金受給者の住民税が特別徴収、つまり天引きされる市税条例改正案については、年金支給時に自動的に市民税を天引きするのは納税者の自主性を奪うものであり、「納税者の手間を省き、納税の利便性を向上させるとともに徴収事務の効率化を図る」という市長答弁には市民に対する思いは何一つ感じられないと批判しました。
港北公会堂と4つの公園に指定管理者制度を導入する議案については、埼玉県ふじみ野市の市営プールで起きた死亡事故を引き合いに出し、利潤追求が目的である民間企業に公の施設の業務をまかせたことが招いた、起こるべくして起きた事故であり、本市が指定管理者制度を導入した施設でも十分に起こり得ることを指摘しました。
デイサービスを実施しない栄区の野七里地域ケアプラザについては、民間事業者の参入が進んでデイサービスが供給過剰となっているという市の言い分に対して、「稼働率100%はあり得ず、80%でも対応に余裕がない」というケアマネージャーの声を紹介し、自己都合でいつでも撤退できる民間事業者に、デイサービスの全てをまかせるべきではないと主張しました。
青葉区内の学校建設予定地約5ヘクタールを慶応義塾に約54億円で売却する議案では、慶応義塾開校150周年という慶応の要求にあわせたものであり、周辺の土地価格に比較して売却金額があまりにも低すぎると批判しました。
その他、南本牧ふ頭整備事業の工事契約の締結、後期高齢者医療制度の中止・撤回、最低賃金の大幅引き上げ等を求める請願を不採択にすることについて、反対の意見を述べました。
河治議員の反対討論全文はこちらをご覧下さい。