白井議員:日本共産党を代表して質問します。
初めに、国政においては、先の衆議院選挙の結果から、軍事費倍増、大企業支援が強められ、社会保障など国民生活を支える予算の費削が進められようとしており、これに対抗する、憲法を真ん中にした新たな共同が動き出しています。こんな時だからこそ、物価高に苦しむ市民のくらしを支えるために、本市が公の力を発揮して、国の悪政の防波堤になり、国に政策の転換を求め、市民の願いにこたえる施策を実施することです。今こそ自治体は国の政治から市民と地域を守る先頭に立つべきです。先頭に立つ市長の姿勢が問われますが、一昨日、市長のパワハラ疑惑の説明を求めた党代表質問への答弁に対して、誠実に説明しようという態度には見えませんでした。大変残念です。
市民生活を支えるための予算編成は待ったなしです。順次、伺います。
1 市民生活を支える予算の拡充についてです。
白井議員:新年度予算は引き続き、大型開発として、本格化する関内駅前再開発事業、始まっている横浜駅周辺再開発事業、郊外部の上瀬谷での新たな交通、新たなインターチェンジなどが目白押しです。市内に2つのコアをつくるとして、公費が投じられますが、ゼネコンや大企業の利益に直結する大型開発が優先されていると言わざるをえません。本市の役割は福祉の増進です。つまり本市がすべきは、子育て・保育・教育・医療・介護・福祉・中小小規模事業者支援・担い手確保などで、最優先されるべきです。市民から預かった税金を市民の命を守り、くらしを応援する施策に厚く振り向ける、それを担保できるのは公であり、公の役割発揮が求められます。公共性の乏しい大型事業をやめて、財源をねん出し、市民生活を支える公共性の高い施策に予算を厚く向けるべきと考えますが、見解を伺います。
山中市長:市民生活を支える予算についてご質問をいただきました。大規模再開発などをやめ市民生活を支える公共性の高い施策に予算を向けるべきですとのことですが、まず都市の成長と活力を生み出すために業務機能や商業機能の集積に加えて、横浜に人や企業を呼び込むことで魅力的なまちづくりを行っていくことが必要です。
あわせて安心・安全な市民生活に必要となる支援は、基礎自治体の使命であると認識しており、新たな中期計画の素案において安心・安全な暮らしの実現などを掲げました。8年度予算案でもこれらの視点に沿って今後も着実に取り組みを進めていきたいと思います。
2 次に、避難所となる地域防災拠点の増設についてです。
白井議員:国は、昨年12月に首都直下地震の被害想定を見直しました。市長は作業部会の一員として参加されました。それによれば、県内の死者は5400人で、今回初めて、避難生活に伴う体調悪化などで生じる災害関連死の数が推計されました。報告書には、「定員を超える避難所が発生する恐れがある」「避難所の定員を大きく超えると、避難所が混乱する恐れがある」「避難所の定員の超過による影響」「避難所不足に伴う広域的な避難は行政が避難の状況を追えずに生活支援が困難になるほか移動移転に伴う負荷から災害関連死のリスクが高まる恐れがある」など、避難所の定員超過と災害関連死のリスクが強調されています。
そこで、必要な方全員を受け入れることができる地域防災拠点の計画にすることが必要と考えますが、見解を伺います。
山中市長:避難所となる地域防災拠点の増設についてご質問をいただきました。地域防災拠点に全員受け入れることができる計画とすべきとのことですが、自宅での避難生活が困難な方については、地域防災拠点だけではなく補充的避難所や市内外の民間宿泊施設などを活用して受け入れていく想定です。一人一人のご事情や状況に応じた避難生活を送れるよう仕組みを整備してまいります。
白井議員:新年度は、新たに、地域防災拠点の受け入れシユミレーションを行うとしています。現行では1避難所での受け入れは1000人想定としていますが、被害想定からすれば、地域防災拠点1カ所ずつの受け入れを、地域の実情に合わせて「スフィア基準※」を満たす想定でつくる必要があると考えますが、どうでしょうか。
(※スフィア基準とは、災害、紛争の影響を受けた人の権利、その人たちを支援する活動の最低基準を定めた国際基準です。トイレの数などの数値目標だけでなく、被災者が尊厳ある生活を営めるための支援理念が示されています)
山中市長:地域防災拠点の受入れシミュレーションは、地域防災拠点1箇所ごとの受け入れ人数を想定すべきとのことですが、災害時により効果的に機能する避難スキームを構築するため、8年度は各地域の事情等を踏まえた地域防災拠点ごとの受け入れシミュレーションを行います。
白井議員:地域防災拠点以外の補充的避難所やホテルなどの宿泊施設での受け入れのシユミレーションも行い、より効果的に機能するよう検討するとしていますが、運営を担う人の役割が決められ、訓練が行われ、備蓄がある地域防災拠点とは違って、補充的避難所や宿泊施設では担う人も訓練も備蓄もありません。報告書には、避難生活の質が災害関連死のリスクとなることが強調されているのですから、避難者の受け入れは、地域防災拠点を軸としたものにする必要があります。そのために地域防災拠点のカ所数そのものを増やす必要があると考えますが、伺います。
山中市長:地域防災拠点を増やすべきとのことですが、地域防災拠点追加の指定については、被害想定や人口施設の立地等を勘案するとともに新たな運営委員会の設立を含めて地域の方ともよく調整をしながら進める必要がございます。地震防災戦略では、補充的避難所の機能強化や、市内外の民間宿泊施設等を活用した避難先の拡充を図ることとしています。
3 次の、中学校給食については、
白井議員:4月から全員実施となることは、市民要望が実現するものですが、第5期教育振興計画のパブコメには中学校給食について生徒さんから300件以上も寄せられ、あまりにもネガティブコメントが多いことに、デリバリー方式の限界がすでに表れています。「ハマ弁をもっと美味しくしてほしい」「ハマ弁強制しないで」「中学校の給食を小学校のころみたいに美味しくして、あたたかい給食にしてほしいです」など寄せられています。汁ものを食缶で提供するよう改善した後の直近の声です。先日、小田原工場からの配送が雪による道路渋滞のため給食時間に間に合わず代替食用カレーライスが提供されました。横浜市内の給食工場に加え、川崎市・小田原市・綾瀬市・相模原市など遠方の給食工場からの配送では、安全で確実な提供においても限界があることが、表れています。改めて、学校調理を軸にした実施の検討を行うことを求めますが、見解を伺います。
山中市長:中学校給食についてご質問をいただきました。
学校調理を軸にした検討を継続すべきとのことですが、本市ではこれまで市会でも議論を重ねながらあらゆる方式について検討をし、準備を進めてまいりました。この4月からいよいよ全員給食が開始いたします。引き続き生徒の意見を大切にしながら、検証と改善を繰り返してまいります。
4 建設労働者の賃金引き上げの取り組みについてです。
白井議員:小中学校建て替工事・市営住宅建て替え工事など市民生活を支える本市が発注する公共事業を、元受事業者が受注し、1次下請け・2次下請けの構造の下で、多くの大工さんなど技能労働者が現場を担っています。現場では担い手不足がますます深刻になっています。日本建設業連合会の資料では、建設業就業者数は、1997年をピークとして減少が続いており、2024年はピーク時比3割減の477万人。そのうち、建設技能者はピーク時比65.3%まで減少しています。この建設業の担い手不足に、市長は危機感をもっておられるのか、どうか伺います。
山中市長:建設労働者の賃金引上げの取組についてご質問をいただきました。建設労働者の担い手不足についてですが、建設業は市民生活を支えるインフラ整備や災害時の安全安心の確保を担う地域の守り手として重要な役割を担っておりますが、近年市内の建設業界からは担い手不足とのお声を多くいただいております。こうした状況を改善するため週休2日制をはじめ建設業の働き方改革を引き続き、力強く推進していく必要があると認識しております。
白井議員:建設労働組合の調査では実際の技能労働者が受け取る賃金は国基準労務費の7割にも及ばないことが明らかになっており、深刻な事態と受け止めるべきです。建設労働者からは、賃金と単価の引き上げ、労働時間の短縮、現場の安全を確保し、労働環境をよくすることなど要望を聞いています。国では建設業の担い手確保に向けて、いわゆる担い手三法の改正が行われ、順次施行され、昨年12月に全面施行となりました。それには、建設業の担い手確保が困難な要因は、他産業より賃金が低く、就労時間も長いこととして、賃金引上げ、資材高騰に伴う労務費へのしわ寄せ防止、労働時間の短縮などが盛り込まれています。国基準の労務費が労働者に行き渡ることが法改正の趣旨であります。本市としても建設労働者の賃金実態を把握して、改善に向けて努力する必要があります。駅前再開発、上瀬谷開発など大型プロジェクトが集中する市内の建設現場で、ゼネコンや大企業の下請け構造のもとで働く多くの労働者の賃金引き上げは、本市として公の力発揮なしにはできません。
今回の、法改正の全面施行をとらえて、建設労働者の賃金が基準労務費に達しているか確認するため、本市として建設労働者本人の賃金実態調査を経年で実施すべきと考えますが、見解を伺います。
また、先に述べたことの土台となり、建設業のみなさんの要望である公契約条例の制定を求めておきます。
伊地知副市長:建設労働者の賃金引上げの取り組みについてご質問いただきました。建設労働者に対して経年の賃金実態調査を実施すべきとのことですが、労働者に支払える賃金の額は労使間で自主的に決定されるものであるため、これまで本市発注工事を対象とした賃金の実態調査は行っておりません。法改正に伴う取組につきましては、国の動向を注視し本市としても適切に対応してまいります。
5 図書館協議会の設置についてです。
白井議員:策定中の横浜市図書館ビジョン原案の新たな図書館像には「市民の皆様一人ひとりが自分らしく活躍できる社会、そして社会とともに変わり続けられる図書館を創っていく」とされており、市民協働の図書館施策となるよう、常に市民の声を反映し、常に機能をアップデートしていくことが求められます。
図書館ビジョンにある新たな大型図書館のイメージが少しずつ明らかになってきました。
新横浜駅ちかくの市有地にまちづくりと一体で整備するという方向です。
利益確保が最優先の民間事業の付加価値の一つのように、図書館を扱って良いのでしょうか。
そもそも図書館とはなんでしょうか。図書館法の第1条で「国民の教育と文化の発展」という公的理念を達成するための社会教育施設として位置付けられ、第2条では図書館は住民が「教養・調査研究・レクレーション等に資することを目的にする施設」とされています。図書館は、憲法で保障された基本的人権の「知る自由」を支える大切な機関です。
集客を目的にした施設ではなく、まちづくりのインセンティブに留めて良いものではありません。図書館の在り方については、広く市民の声、専門家の知見を集め反映させることが求められます。
図書館法には、図書館の運営に関して助言する諮問機関として、市民の声、専門家の知見を集める図書館協議会の設置が規定されています。図書館には常にアップデートが求められるからです。本市でも市民協働の図書館施策となるよう、図書館協議会を設置すべきと考えます。教育長に見解を伺って終わります。
下田教育長:図書館協議会についてご質問いただきました。図書館ビジョンの実現に向け市民共同の観点から図書館協議会を置くべきとのことですが、図書館ビジョンの実現に向けた取り組みは、時代社会の変化もございます。これまでの図書館の枠組みを超えた形を考えていく必要があると思います。その上で幅広い市民の声や知見を生かしていくプロセス、場作りについても、工夫をしていきたいと考えています。
これまでもそのような視点で、利用者や有識者などの意見を交換を重ねてまいりましたが、今後も様々なチャンネルで市民の皆様のご意見を幅広くいただき、連携を強めながら図書館ビジョンの取り組みを推進してまいりたいと思います。




建設労働者の賃金引き上げと中学校給食の改善...
■予算関連質問白井まさ子2月20日(金)
2026年度予算特別委員会 2025年2月24日~3月10日
