◆北谷委員 日本共産党、北谷まりです。よろしくお願いいたします。
2022年度のスポーツ振興費は対前年度比25.2%の減となりましたが、インクルーシブスポーツ事業やスポーツ国際交流事業など5つの事業が新規または拡充されています。「スポーツは、世界共通の人類の文化である。」からスポーツ基本法は始まり、第2条の7では「スポーツは、スポーツに係る国際的な交流及び貢献を推進することにより、国際相互理解の増進及び国際平和に寄与するものとなるよう推進されなければならない。」とあります。本市では、スポーツを通じた国際交流を仁川広域市、台北市、英国と行っており、このような取組の継続が国際平和の推進に寄与することになると思います。
まず、仁川広域市との交流についてですが、始まった経緯とこれまでの実績について伺います。
◎熊坂スポーツ振興部長 2002FIFAワールドカップの日韓共同開催が平成8年、1996年に決定したことを契機に、平成11年度、1999年から仁川広域市との交流を開始いたしました。隔年で相互派遣しておりまして、交流試合のほか、市内見学などを行っています。
◆北谷委員 2002年のサッカーワールドカップを契機としてということなのですけれども、このワールドカップで、私はインバウンドの業務に携わっておりまして、ドイツの報道陣と一緒にドイツ戦を観戦した、そのときの熱気と興奮が今でも蘇ってきます。また、現場に行って日韓共同で開催しているという一体感が感じられたことも、大変貴重な経験でした。本市と仁川広域市とのパートナー都市締結は2009年12月ですから、それ以前からサッカーを通じた青少年の交流が積み重ねられてきたことを考えると、スポーツの力というものを感じます。これまでの交流は2020年度、2021年度はコロナの影響で中止になったと聞いておりますけれども、引き続きコロナの影響を見据えながらということになると思いますが、2022年度の予定を伺います。
◎熊坂スポーツ振興部長 新型コロナウイルス感染症の状況もあり現時点で詳細な時期は決定しておりませんけれども、小学生の夏休みの期間中に仁川広域市から少年サッカー選手団を受け入れる予定でございます。交流期間は4日間で、交流試合や市内見学等を予定しています。
◆北谷委員 それでは、台湾の台北市との交流についても、始まった経緯とこれまでの実績、2022年度の予定について伺います。
◎熊坂スポーツ振興部長 こちらは平成18年、2006年の台北市とのパートナー都市締結を契機としまして、前年の平成17年、2005年から交流を開始いたしました。隔年で相互派遣をしておりまして、交流試合のほか、市内見学や文化体験、プロバスケットボールチームによる技術指導などを行っています。令和4年度につきましても、新型コロナの状況もあり現時点で詳細な時期は決まっておりませんけれども、秋頃に4日間の日程で台北市の高校生バスケットボール選手団を受け入れる予定でございます。
◆北谷委員 今交流の内容を御説明いただいたのですけれども、関係者以外はほとんど知られていないのではないかと思います。こういった交流の様子などもっと市民に知らせるべきではないかと思いますが、見解を伺います。
◎熊坂スポーツ振興部長 サッカー交流やバスケット交流に関しましては、先ほど申し上げたとおり10年以上にわたりまして継続実施していることもあり、近年、こういった事前の記者発表等は行っておりません。今後の広報の手法につきましては、開催内容が決定した段階で、関係団体の意見なども伺いながら検討してまいります。
◆北谷委員 特に2022年度、本市で選手団を受け入れるということでもありますので、ぜひ、市民への広報とともに参加の幅を広げていただくことも検討していただければと思います。
さて、北京パラリンピックが3月4日から開催予定ですが、IOC国際オリンピック委員会は、ロシア軍によるウクライナ侵攻を受け、ロシア政府によるオリンピック休戦違反を強く非難するとの声明を出し、IPC、国際パラリンピック委員会もIOCとともにロシアを非難すると表明しました。コロナ禍に加え、予断を許さない国際情勢の下、選手の皆さんが安全安心に参加できることを願っています。
本市では、東京2020大会における英国事前キャンプを契機に英国との交流が始まりました。これまでどのような交流が行われてきたのか、また、2022年度の予定を伺います。
◎沼上オリンピック・パラリンピック推進部長 東京2020大会の事前キャンプを横浜で行うことを契機に、平成30年度から英国代表チームと市内の児童を中心に交流を行ってきました。例えば、世界トライアスロンシリーズ横浜大会に参加する英国代表選手と市内小学生との交流、東京2020大会の事前キャンプ期間中にオンラインを活用して英国水泳代表チームと市内小学生との交流などを実施しました。令和4年度は、横浜を訪れる英国のトライアスロン、パラトライアスロンの選手との交流、英国オリンピック・パラリンピック委員会のオンラインセミナーなどを予定しております。
◆北谷委員 これまでの交流の様子をいろいろ伺ってまいりました。スポーツ国際交流の意義を伺います。
◎石内市民局長 国籍や人種、言葉や文化が違ったとしてもスポーツを通じて共に汗を流し協力し合うことで共感が生まれ、感情が通じ合えること、これがスポーツの持つ力であり魅力であると思います。日本の次世代を担う子供や青少年が海外の多様な価値観、文化に触れ、経験することは、国際的な相互理解を深める機会となるので、スポーツ振興のみならず多様性の理解や共生社会の実現にもつながるものと考えております。
◆北谷委員 ありがとうございます。おっしゃるとおりだと思います。
2020年度の予算特別委員会、文化観光局の局別審査で私の質問に対して、当時の副市長は、文化芸術、スポーツ、あらゆる分野におきましてしっかり交流を図っていくことが平和につながることだと認識していると言われました。突然で申し訳ないのですが、林副市長、いかがお考えでしょうか。
◎林副市長 お話のあったオリンピックもまさしく平和を前提とした分け隔てのない考え方で行われるものですし、前の副市長も答弁しているとおり、芸術文化等々の交流を含めて、これはまさに平和を前提にやっておりますので、そういった社会をつくっていく一環として横浜市もしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
◆北谷委員 ありがとうございます。大変重要な事業だと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
次は、マイナンバーカードと証明発行事業についてです。
2022年度末までにほとんどの住民がマイナンバーカードを保有することを想定しということで、約83億5000万円の予算となっています。マイナンバーについては、国からメリットをアピールする広報がされていますが、正確なことが分かりづらいという側面もありますので、伺っていきたいと思います。
まず、マイナンバーに搭載が可能な署名用電子証明書と利用者証明用電子証明書とは何か、御説明をお願いします。
◎小出区政支援部担当部長 マイナンバーカードには、電子的に本人確認が可能な2種類の電子証明書が搭載されています。1つ目は、4桁の暗証番号を設定する利用者証明用電子証明書で、ログインした方が利用者本人であることを証明するもので、マイナポータルへのログインやコンビニ交付サービス等で利用するものです。2つ目は、6桁から16桁の暗証番号を設定する署名用電子証明書で、利用者が作成した電子書類等が正しいものであること、利用者が送信したものであることを証明するもので、e-Taxの申請などで利用されています。なお、電子証明書を搭載するかどうかは申請者が任意で設定することができ、電子証明書を搭載しない場合でも、カードを対面での本人確認書類として御使用いただくことが可能でございます。
◆北谷委員 今御説明いただきました電子証明書なのですけれども、カードに搭載するか否かを申請時に選択でき、後で追加することや削除することは可能なのか、伺います。
◎小出区政支援部担当部長 マイナンバーカードを申請いただく際電子証明書を搭載するかどうかを選択することができますが、カード申請時に搭載しなかった場合でも、御希望があれば後日変更することも可能でございます。また、逆に、カードの申請時に搭載した場合でも、後日電子証明書を搭載しないように変更することも可能です。
◆北谷委員 あと、カードの偽造やなりすましなどを心配する声も聞かれますけれども、その対策はどのようになっているのか、伺います。
◎小出区政支援部担当部長 マイナンバーカードについては、偽造、変造が困難なインクを使用、コピー機で複写をすると隠れた文字が浮かび上がる、顔写真の貼り替えが困難な加工、レーザー光で印字を彫り込み、通常のコピー機等では印刷できない微細な文字を配置、背景に複雑な模様を施すといった偽造への対策が取られています。
◆北谷委員 今こういった説明を伺いました。それぞれの市民がどういった機能を利用するのか、あるいは利用しないかなど、各自が選択できるよう市民に広く情報を提供する必要があると思いますが、見解を伺います。
◎石内市民局長 委員御指摘のように、運転免許証を返納された方などはマイナンバーカードを対面での本人確認書類としてのみ使用したいという方もいらっしゃると思いますので、マイナンバーカードの仕組みにつきまして引き続き分かりやすく市民の皆様に広報に努めてまいりいます。
◆北谷委員 様々な市民のニーズに応えられるように情報提供をお願いします。
マイナンバーカード取得のメリットとしてコンビニで証明書が発行できると言われていますけれども、2020年度証明書発行総数約415万枚のうちコンビニ交付は約29万5000枚で、まだまだ窓口対応が主流であり、分からないことが窓口で職員に聞けるというのは大きな安心感があります。行政サービスコーナーでの発行は100万枚以上を占めておりまして、多くの市民が利用していることが分かります。また、行政サービスコーナーでは、図書取次ぎあるいは市政に関する資料の配架など、市民サービスの向上に資するものとなっています。10駅に開設されている行政サービスコーナーの役割についてどう考えているのか、伺います。
◎石内市民局長 現在の行政サービスコーナーでございますが、区役所が閉庁している平日の早朝あるいは夜間、土日もサービスを受けることが可能、それから、委員御紹介ありましたように、市内の主な交通結節点等の利便性の高い場所に設置、対面で確認をしながら証明書が発行できるといった点から、市民に身近な行政サービスを提供する役割を果たしていると認識しております。
◆北谷委員 引き続き、市民に寄り添った行政サービスを保障するためにも現存の行政サービスコーナーを維持することを要望いたします。
次は、市民の声を市政に反映させる広聴についてです。
本市では、現在、市民からの提案、ヨコハマeアンケート、市長の集会広聴があります。まず、市民からの提案についてですが、提案するにはホームページからの投稿フォーム、eメール、手紙の方法があります。それぞれの実績と市政への反映方法を伺います。
◎山岸広報相談サービス部長 令和3年度は、本年1月末までの実績で9553件となっています。そのうちインターネットで寄せられたものが8659件、各区役所などに配架しています専用投稿用紙などで寄せられたものが894件となっております。反映状況につきましては、軽微な道路補修、本市のウェブサイトの修正、水道管破損の補修などについて対応してまいりました。
◆北谷委員 それでは、ヨコハマeアンケートの実績と市政への反映方法について伺います。
◎山岸広報相談サービス部長 ヨコハマeアンケートでは事前に登録していただいたメンバーの皆様にインターネットで市政に関するアンケートを実施しておりまして、令和2年度は16回実施いたしました。令和3年度も同じく16回の実施を予定しております。各回の平均の回答者数は、令和2年度が1302人、令和3年度は13回終了時点で1533人となっております。アンケートにより収集、把握した市民の皆様の声は、所管課におきまして事業の企画、効果の測定、改善等に活用しております。
◆北谷委員 ヨコハマeアンケートへの登録者を増やすこと、また、登録者のアンケート参加を増やしていく必要があると思いますが、見解を伺います。
◎石内市民局長 令和3年度から、アンケート終了前に全ての登録メンバーの方へ回答をお願いする内容のメールマガジンの配信を開始しています。また、現在実施している令和4年度の新規メンバー募集におきましても、応募要件を市内在住から市内在勤在学に拡大したほか、これまでの広報よこはまやLINE、ツイッターといったSNSなどを通じた広報に加えまして、大学や専門学校、市立高校などターゲットを絞った広報を行って、登録メンバーの増加にも取り組んでおります。
◆北谷委員 ぜひよろしくお願いします。
市民の市政参加を進める上で、市民情報センターの役割は重要です。2020年度の庁舎移転後、コロナによる影響もあり利用者数が減り、それに伴い資料の貸出しや販売も減っています。市政に関心を持っていただけるよう利用を増やしていくことが必要だと思いますが、見解を伺います。
◎石内市民局長 市役所にあります市民情報センターは、横浜市政に関する情報を市民の皆様に積極的に公表、提供するための施設であり、市民の皆様に広く利用していただきたいと考えております。市ウェブサイト、暮らしのガイドで広報しているところでございますけれども、さらに広報よこはまへの掲載など、さらにさらに工夫して周知を図ってまいりたいと思います。
◆北谷委員 よろしくお願いします。
パブリックコメントを本市で行っておりますけれども、その際に一人でも多くの市民の方から御意見を寄せていただくことも重要です。市民情報センターではパブコメの資料を配架していることから周知のための工夫ができると思いますが、見解を伺います。
◎石内市民局長 パブリックコメントは、委員御指摘のように、より多くの方から御意見をいただくということが重要だと考えております。現在、パブリックコメントの実施時には、区役所での周知のほか、広報よこはま、市ウェブサイトへの掲載に加えまして記者発表も行っており、市民情報センターでは入り口の見やすいところに配架をして目立つようにしてございます。今後も、より多くの方々に意見募集が行われていることを伝えるために、関係団体への説明、LINE、ツイッターといったSNSの活用、市民情報センターにおけるパブリックコメントの掲示みたいなところを様々な方法で幅広くやっていきたいと考えております。
◆北谷委員 それでは、市長の集会広聴について伺いたいと思います。市長が市民と直接意見交換を行い、市民の声を市政に反映する方法として、コロナ前にはティー・ミーティングとぬくもりトークが実施されていました。それぞれのこれまでの実績と現状を伺います。
◎山岸広報相談サービス部長 新型コロナウイルス感染症の影響によりまして令和2年度、令和3年度は開催を見合わせておりますけれども、感染拡大前の令和元年度は合計6回開催いたしました。これまで参加された市民の皆様からは、市長と直接顔を合わせながら話をする機会があるのはとてもよいと思う、そういった感想が寄せられております。
◆北谷委員 2019年度の事業計画ではそれぞれ月1回程度の開催とし年間20回の目標となっていましたが、2020年度以降、目標は14回となっています。市長は予算代表質疑で荒木団長の質問に対し、現場に出向いて市民の皆様と直接対話するなど様々な機会を捉えて市民の皆様の声を聞いてまいりますと言われていることから、市長が各区に出向いて実施することが市民に市長の姿勢を示すことになると思いますが、見解を伺います。
◎石内市民局長 市長が行う集会広聴では、市民の皆様と市長が直接対話することで伺った声を市政を推進する上で参考にすることが重要であると思っております。今後の開催につきましては、新型コロナウイルス感染症の状況を見ながらとなりますが、市長自らが現場に出向き、市民の皆様の声を直接聞くことのできる事業の実施を検討してまいります。
◆北谷委員 よろしくお願いします。ティー・ミーティングとぬくもりトークは市内で活動している団体グループを対象としていますけれども、団体等に所属していない一般市民が参加できるような集会広聴を検討していただくことを要望します。例えば説明会形式で市長の話が直接聞ける機会があれば、市民の皆さんの市政への関心も大いに高まることは間違いないと思います。
最後は、個性ある区づくり推進費についてです。
市民にとって一番身近な区役所には様々な要望が出されています。区づくり推進費の事業目的の一つに地域的、個別的、緊急的ニーズに迅速に対応するとありますが、区づくり推進費で対応可能な範囲を伺います。
◎石内市民局長 今委員御指摘のありました個性ある区づくり推進費の自主企画事業費は、その地域ごとにかなりきめ細かく対応するものなので、18区共通で地域的、個別的、緊急的なものを明確に示すことはちょっと難しいのですけれども、例えばということで、地域的特性がある例としましては川とか里山などの自然資源を活用した環境保全、あるいは地元にある工業団地とか大学などの地域資源を活用した産業活性化みたいな取組、それから、個別的な側面がある例としましては周年事業、それから他都市との交流を通じたにぎわい創出などに取り組んでいます。さらに、緊急的なニーズへの対応例としましては、コロナ禍において、地域防災拠点への感染症対策に必要な物品の配備、区役所、区民利用施設の感染症対策などに取り組んでおります。
◆北谷委員 取り組んでいただいていることをお話しいただいたのですが、現状では、区独自で区民の要望に応えられないことが多々ございます。区役所が地域の課題を解決することや、区民要望を実現するための取組が可能となるよう、個性ある区づくり推進費を抜本的に増額し区の裁量で使える部分を拡大することは区役所の機能強化、権限移譲促進につながると考えますが、見解を伺います。
◎石内市民局長 区の機能強化の視点から区の予算を考えるに当たりましては、個性ある区づくり推進費のほか、各局から区に配付される区配予算、それから大きい予算になります施設等の整備など局が執行する予算、その全体で考えていく必要があると思っております。個性ある区づくり推進費は、その時々の状況に応じて見直しを行っております。直近では、令和元年度予算では広報よこはまの区版の発行経費を18区に共通する事業費の一部として、自主企画事業費から分離して、実質的に3億円を増額して課題対応力の強化を図っております。今後も、局の予算が区の現場で使いやすいものとなるよう働きかけることも含め、区に関する予算全体が区の機能強化に資するものとなるよう市民局としても取り組んでまいります。
◆北谷委員 各区の自主性、特性の活性化のための個性ある区づくり推進費ですので、住民自治拡充の立場から抜本的な増額を要望いたしまして、終わります。
ありがとうございました。
議会での質問・討論(詳細)
2022年3月1日