2014年6月3日
日本共産党横浜市会議員団
団 長 大 貫 憲 夫
1、はじめに
第2回定例会は、6月3日、高速横浜環状北西線工事の本格着工に関する議案など市長提出の一般議案41件と1件の補正予算、2件の人事案件、議員提出の6議案を賛成多数で可決し、閉会。党議員団では議案関連質問を荒木由美子、一般質問を古谷靖彦、討論を白井正子の各議員が行いました。
2、横浜市政でも自共対決の様相が現出
自民党市議が、一般質問で、圏央道の未整備路線である高速横浜環状南線の早期開通のために、土地収用法による用地取得を市に要求、このなかで「(圏央道)全線つながれば、大和トンネルや保土ヶ谷バイパスの渋滞が解消される、共産党がなぜ反対するのかわからない、このままでは横浜がなにをしているのかといわれる」と共産党批判を展開。その後、登壇した古谷議員は「南線に反対する理由は、なにより財政負担の大きさです。南線の総事業費は、約5000億円です。環境への負荷も問題です。住民合意もありません。人口減少社会の到来、大量生産・大量消費社会の在り方が問われる中、利便性を第一義的に追い求める高速道路の在り方は根底から再検討すべきです」と反論。
安倍政権が、成長戦略に位置づけているカジノの横浜への誘致について、自民党市議は、山下公園に隣接する港湾施設の山下ふ頭に誘致するよう市に要望、党市議団は、一般質問、関連請願の審査と最終日の討論のなかで、「カジノ先進国の米国、韓国の研究では、ギャンブル依存症患者が増え、その対策コストは、カジノによる税収を上回る。カジノ立地では犯罪率や自殺率が高いとの統計もある」「現在国会の審議待ちのカジノ法案は、公営ギャンブルとは真逆で、民設・民営・私益で運営され、そこに公益性はひとかけらもない。こんなことを横浜市は本当に進めていいのか」などと市の誘致姿勢を徹底批判。請願を否決した自、公、民等の言い分は、カジノのマイナス面は、国が防止策を講じているから、心配はないという極めて主体性のないものでした。
自民党、公明党は、「将来にわたる責任ある財政の運営推進に関する条例」「子供を虐待から守る条例」という2本の条例を提案。財政条例は、市民サービスの受益者負担論であり、公共施設の統廃合を加速するもの、なにより大型公共事業や都心部開発優先によって市財政と市民生活を圧迫してきた責任を不問にしているとして、党市議団は反対。虐待防止条例は、ことさら家族の自己責任を強調、その一方で、子どもの権利規定は欠落です。虐待増加の社会的背景への言及もなく、有効な手立てとならないとして同様に賛同しませんでした。
一般質問では、子ども子育て支援新制度への移行に当たっての保育、学童保育の質確保、中学校給食にかかわって弁当限界論の追及、寡婦控除のみなし適用の早期実施を求め、市民要望実現にむけ、尽力しました。
人事案件では、新しい教育委員の任命が議決されました。前任の教育委員は、公民・歴史の中学教科書採択にあたっては、育鵬社版を支持しませんでした。
3、議会の新構成について
常任委員会には、大貫議員は温暖化対策・環境創造・資源循環、岩崎議員は建築・都市整備・道路、荒木議員は政策・総務・財政と議会運営、白井議員はこども青少年・教育委員、古谷議員は健康福祉・病院経営に各々前期に引き続き選任され、県後期高齢者医療広域連合議会議員には、白井議員が再選出されました。