市民税の年金からの天引きについての見解、市長答えず
横浜市議会では5日、議案関連質問が行われ、日本共産党横浜市議団を代表して、白井正子議員(港北区選出)が質問を行いました。
今国会で成立した地方税法改正に伴う市民条例改正案が提出され、市民税を来年10月から年金から特別徴収、つまり天引きすることなどが盛り込まれています。
白井議員は、後期高齢者医療制度が今年4月からはじまり、保険料を年金から天引きすることなどが大問題になっている中、本人の意向を踏まえないで年金から税金を天引きすることについて市長の見解を求めました。また、減免措置が認められた場合、直ちに天引きが停止されるのか、減免措置制度の周知徹底をさらに図るべきではないか、問いました。
それに対し中田市長は、納税者の納期の手間を省き、納税の利便性を向上させるとともに、徴収事務の効率化を図るという政府の説明を述べるだけで、自らの見解は述べませんでした。減免については、申請が認められる場合には速やかに特別徴収を停止するとともに、いっそうの周知拡大に努めると答弁しました。
青葉区内の約5ヘクタールの市の学校建設予定地を慶応義塾に売却する議案については、売却価格等について質問しました。今回慶應に売却するのは、高級住宅地として知られている青葉区あざみ野南など3か所。学校建設予定地を不要と判断して売却するのは初めてで、学校用途に限定して公募していました。
売却金額は市の財産評価審議会が設定し、学校用途に限ったことから外部の不動産鑑定士2人の意見をふまえて32.5%減額し、約54億円の売却価格となりました。1平方メートルあたりの価格は10万8000円です。
白井議員は現地調査を行い、周辺不動産への聞き取りから、土地価格相場は1平方メートルあたり約40~48万円で、32.5%減額する同約27~32万円となり、売却面積の5ヘクタールは約135~162億円となることから、「売却金額の54億円はあまりにも安すぎる。財産評価審議会ではどのようにこの土地を評価してこの価格を設定したのか」と問いました。
中田市長は「敷地面積が非常に大きいということから宅地造成を行うことを想定した評価を行っていると聞いている」と答弁しました。
白井議員の質問と答弁については、こちらをご覧ください。