大都市横浜はリーディング都市として地球温暖化対策をリードせよ
大貫議員:おはようございます。共産党の大貫です。よろしくお願いします。
温暖化対策について伺いたいんですけども、横浜市政の中における温暖化対策の位置づけについて、伺います。
浜野温暖化対策統括本部長:横浜市の中期計画の中では、8つの成長戦略の一番目に掲げられている、それから33の基本政策のひとつになってますが、いずれにしても、いろいろな施策のベースにある施策だというふうに捉えております。
大貫議員:それを進めていく上での決意についてお聞きしますか。
浜野温暖化対策統括本部長:この問題は自治体として取り組むっていうこと、それから国としてやはりやっていくということ、あるいは市民あるいは事業者を巻き込んだかたちで総合的に展開していかなければいけないという意味で、非常に総合的な取り組みとしてやっていかなきゃいけない。そういう決意でやってきております。
大貫議員:地球温暖化の問題というのは、対策というのは、横浜、大都市としてのリーディング都市としての役割があると思うんですよ。非常に重要なものだというふうに思っているんですね。
それで、この間の直近の温室効果ガス排出量の推計結果についてお聞きします。特に、経年の変化と基準年に対する増減、どうなっているのか伺いたいと思います。同時に、その結果、何をここから引き出すのか、それについてもお答えください。
浜野温暖化対策統括本部長:直近のデータである平成22年度の二酸化炭素の排出量、それから基準年である平成2年からの20年間の増減でいいますと、いくつかの部門がありますが、エネルギー転換部門では368万トンで11%の増加、それから産業部門は277万トンで19%の減少、それから家庭部門では435万トンで40%の増加、次が一番大きいんですが業務部門は356万トンで90%の増加、それから運輸部門は398万トンで5%の減少、それから廃棄物の部門で51万トンで8%の増加というふうになっておりまして、これからみますと業務部門と家庭部門の増加が著しいということで、ここにいかに対策を施すかということが重要かと思っております。
大貫議員:いまおっしゃってたように、(パネルを示す)この家庭部門、これつくっていただいてありがとうございました、小さいけどもね、家庭部門23.1%、おっしゃってたように比率はこういう比率ですよね。非常に直接横浜市が対応できるっていう手をこう提案できる含めて対応できるのは、この家庭部門ていうのは非常に重要だと思うんですね。それで、これも温暖化対策については創エネと、それからつくる方ですね、再生可能エネルギー、それから省エネ、この2つが相まって、車の両輪の如く進まなきゃいけないと思うんですけども。
それで、家庭での再生エネルギー、この問題についてしぼってお聞きしたいんですけども。どうでしょうかね、これまで行なってきた家庭エネルギー、再生エネルギーに対するその施策ですね、それと、それに対する助成だとか、そこも含めて成果についてお聞きしたいんですけど、いかがでしょうか。
浜野温暖化対策統括本部長:いま議員ご指摘のようにですね、家庭用ということでいいますと、いま力を入れていますのが、家庭でのエネルギーの使用量を見える化するエネルギー管理機器いわゆるHEMSの設置でございまして、それについての補助を行ってきております。あるいは、家庭ということでこれまでも啓発事業ということで、ヨコハマ・エコ・スクールとか、あるいは環境家計簿だとかいろいろな啓発の事業に取り組んできております。
大貫議員:再生可能エネルギーにかかわって、ちょっと注目しているんですけども、再生可能エネルギーについて家庭に対する対応についてお聞きしたいんですが。
浜野温暖化対策統括本部長:いわゆる再生可能エネルギーもいろいろあるわけですが、ソーラーですね、太陽光の発電の導入ということでいきますと、これまで平成23年度ですと3368件といった導入。平成15年度からやってきてまして、実績としては8284件の導入というのが図られているという実態がございます。
大貫議員:支援策について説明してください。
浜野温暖化対策統括本部長:ソーラーの補助導入については、補助金、国の補助がございますし、市の補助も導入しています。なおかつ、直近では固定価格買い取り制度という国の制度があって、この1、2年爆発的に普及しているという実態というふうに受け止めております。
補助の内容でございますけれども、24年度でいきますと、全体で太陽光発電の件ですが、4000件というフレームで、1キロワットあたり3万円の補助というようなことでやっております。あるいは、ソーラーではありませんが、ほかに太陽熱であるとかそれから家庭用燃料電池もそれぞれ補助制度を持っております。
計画目標を大幅に下回っている太陽光発電普及率
大貫議員:実行計画ありますね。これ非常に私読んでいて、よくできていると思うんです。私、みなさんの熱意がここに固まっているんじゃないかなっていうぐらい、こう思っているんですね。この実行計画をそのままやればもっと進んでいるんじゃないかなという気がしてならないんですけどね。この実行計画でのこの太陽光それから発電ですね、それから太陽熱の利用設備、この普及の中期目標と到達点、伺います。
浜野温暖化対策統括本部長:温暖化対策の実行計画において、平成32年2020年度に戸建住宅の約50%、それから集合住宅ですと30%に導入する目標を掲げております。実績としましては、これは推計になるわけでございますが、23年度末時点で戸建住宅は約2.4%、集合住宅は約0.2%というふうに考えております。
大貫議員:先ほどいろいろ数をおっしゃったけども、いまの2.4%、それから0.2%ですね、これについてはどういうふうにお考えですか。
浜野温暖化対策統括本部長:計画と比べれば、もう相当低い達成率だというふうに受けとめてますが、この直近1、2年の太陽光の申し込み、普及状況というのは非常に大きな動きとして捉えているという状況です。
大貫議員:社会的にはそうだけど、計画に対して0.2%、2.4%というその評価ですよ。これはぜんぜんいってない。どういうふうに反省して、これから伸ばしていく。要するに、これからの考えていく上での手当てにしていかなきゃいけないんですね。それじゃ、いまのいったのは単なる状況だけいっているわけで、きちっとしたその評価してくださいよ。
浜野温暖化対策統括本部長:いま申し上げましたように、温暖化対策実行計画の目標としましては、2020年度までを目標に、いま50%、30%というお話をしました。計画年度としてはまだあと何年とあるわけでございまして、我々としてはできるだけ目標達成に向けてがんばっていきたいということでございます。
大貫議員:まだありますけどね、まだこの時点で、これは何もかなりの期間かかってますよね。前の計画から積み重ねですからね。それでこれだけの数字っていうのは、いまおっしゃってもこれからどんどん進むっていう可能性が、可能性っていうか、それ非常に低いというふうに思うんですね。
それで、この実行計画で、再生可能エネルギーの普及ていうのがこう書いてある。方針が書いてあるんですよね。この方針どおりやってますかね。方針について説明してください。
浜野温暖化対策統括本部長:この温暖化対策実行計画の中で、3つのポイントをあげて、言及しております。ひとつ、再生可能エネルギーの普及のためにひとつ必要なのは、市民の方いろいろな方に、事業者の方に将来像について共通理解をすると、再生可能エネルギー普及への幅広い理解を求めていくということがひとつございます。もうひとつは、普及の仕組みとして、たとえば公共施設、学校などの公共施設に太陽光発電を率先して導入するなど、いわばそういうことを通じて市場をつくっていくというようなこと、あるいはいま申しました住宅用太陽光の設置費の補助による支援策の導入する、それから温暖化対策の計画書制度というのがあるわけでございますが、こういうことによって事業者の再生可能エネルギー導入を促進していくといったようなことがあります。最後に、3つ目としましては、そういうそのいろいろな普及の主体、市民、事業者、いろいろ普及に主体に対して、ご協力を、ご
理解ご協力を得ていくというような、そういう3点がまとめられています。
飛躍的普及拡大が必要なのになぜ補助対象を減らすのか
大貫議員:もう時間が私、限られているんですが、この中で言っているのは、「再生可能エネルギー利用の飛躍的な普及拡大を図るためには、これまでの取り組みの延長線では不可能」だと、そういうふうにいっているんですね。今度新年度予算で、その再生可能エネルギー、太陽光パネルの補助変えましたね。どういうふうに変えたんですか。
浜野温暖化対策統括本部長:ソーラーの補助制度として24年度までは4000件ということを補助のフレームとしておりましたけれども、その補助の対象を、横浜、小さな家が多いということで、比較的小規模の太陽光発電の導入に対してそれを重点的に補助していくということで、事業制度をつくっております。
大貫議員:要するに、補助の対象を少なくしたわけね、3.5未満にしちゃったわけですね。それ下げちゃったと。ここではもっと飛躍的に拡大しなきゃいけないというときに、こういうときだからこそもっと拡大、補助率もあげて、それやっていくということがこの中身じゃないんですか。いかがでしょうか。
浜野温暖化対策統括本部長:そういうご意見もあるかと思いますけれども、いま今回新聞でも発表されておりましたが、国の固定価格買い取り制度がいま現行42円が38円位にいくんではないかという話がありまして、この制度の維持が私は非常にこの太陽光発電の普及に大きいというふうに思っておりまして、そういうことで来年度はこの予算の中で推移を見守っていきたいというふうに思っております。
大貫議員:だからこそ、そういうときに一気呵成で、横浜市が飛躍的な拡大するために、そういった施策をしていかなきゃいけないんですよ。それなのに対象下げてしまったということは大問題だと思っています。
エネルギー施策は市民、事業者、行政の協力協同が不可欠
それと、あと省エネですね、いまHEMSやいろいろやってますね。それで、具体的に家庭ではどんなことやっているんですか。HEMS以外何かやってますか。
浜野温暖化対策統括本部長:いわゆる創エネ省エネというふうにあるわけですが、太陽光が創エネであり、HEMSは省エネだということでございます。それから、そうでないご家庭の方にも節電の啓発をしております。
それから、住宅に関していいますと、キャスビーヨコハマっていうことで、新築住宅の省エネ化を促進する施策を施しておりまして、最近の新築住宅などではもうソーラーあるいはHEMSっていったようなのが標準装備になっているということでございます。
大貫議員:これは市民のみなさんの協力がなければできないことですよね。この間、代表質問で市長に聞いたときにその答えしてなかったんですね、私がんばるっていうだけでね。やっぱり市民の協力、それから事業者の協力、そして行政との協力、これによって進むと思うんですよ。いろいろ手立てを出してもつくっても、いわゆるツールがあったとしても、本当に市民がそれをやろうという気にならなきゃいけないですね。それがひとつ。
もうひとつは、事業主体が結局、温暖化でいうと考え方がいろいろあるかもしれないけど、事業主体が一番必要だということで、このふたつ、ぜひやってください。私、時間もうないからやめますけど、あとは常任委員会でやりましょう。以上です。