新市庁舎整備構想案 市民意見募集中
横浜市は、新市庁舎整備基本構想(案)についての市民意見募集を行っています(1月28日まで)。
現在の市庁舎は築50年以上経過して老朽化し、バリアフリー対応も不十分であること、業務量拡大で執務スペースが足りず、約20の周辺ビルに年間約20億円の賃借料を払って使っており、業務が非効率であることなどから、新市庁舎が必要として、市は次の4案を策定しました。
(1)案:北仲通南地区に新市庁舎を建設して、まるごと移転。現在の市庁舎跡には大学、文化・芸術・スポーツなどの機能を導入。
(2)案:港町地区の現市庁舎の市会棟を解体して新市庁舎増築棟を建設。行政棟は改修して使用。教育文化センター跡地にも新築棟建設。
(3)案:港町地区の現市庁舎を全て解体して新市庁舎を建設
(4)案:港町地区の現市庁舎を改修、北仲通南地区に新市庁舎を建設して、両方使う。現在の市会棟は解体・撤去して土地を賃貸する。
横浜市はこれらの案のうち、(1)案が最適としています。
問題は北仲通南地区の土地購入
北仲通南地区の土地は、中田市長時代の2008年にUR都市機構から168億円で購入したものです(日本共産党は土地購入に反対)。この土地は、市の「再開発地区計画」で超高層建築物(高さ上限190メートル)の建築が義務付けられています。つまり、市庁舎を移転しなくても超高層ビルを建てなければなりません。
従って、現在の庁舎地に新市庁舎を整備する(2)(3)案でも、北仲通南地区の建築物の建設費用1,100億円が必要です。仮に、この土地を手放せば、違約金等が生じる可能性はあるものの、1,100億円の建設費用は不要になります。
現在の市庁舎は、約50億円かけて耐震工事済みです(2010年4月完成)。老朽化や分散化等の解消のためには新市庁舎建設は必要だとしても、いまの時点でこの構想案の中から決定するのがよいのか、多くの疑問が生じます。
◎新市庁舎整備基本構想(案)の市民意見募集については、こちらをご覧下さい。
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「こんにちは横浜市議団です」2013年1月16日(PDF版)