3.党議員団として確認した点
【大船渡市について】
(1)市内の1次集積所は生活圏のなかにあるのは一部で、しかも赤崎小、赤崎中に見るように、二次集積所への移動等で、処理がすすんでいる。また、その他の集積所も人里離れた山間部や海辺にあり、街や地域の再生の障害物とは言い切ることはできない。
(2)業者団体が復興のネックは土地利用計画の遅れと指摘した点は、政治の役割を期待しているものと受け止めることが重要である。
(3)がれきの処理に関し、特殊技術以外の仕事は、すべて地元業者に発注している。これは、他の自治体と異なり、市が回収・運搬から分別、破砕まで一手に責任をもってすすめているから実現したことである。
【陸前高田市】
(1)がれきの山が旧市街地に集中し、大船渡市と違い、その解決が復興にとって重要不可欠なことは国の云う通りである。
(2)しかし、町の復興計画の裏付けとなる国、県の事業(堤防、鉄道、道路)の内容が未定の現状では、旧市街地の土地利用計画はすすめることができない。
よって、がれき処理は、市の計画通りのテンポでよいということになる。
(3)市の計画では、国が神奈川県に要請している可燃物の木くずの処分は想定していない。国の計画は当該の自治体の意向と無関係につくられているとしたら、広域処理計画そのものの正当性がなくなる。
このように、現地の実情と国の広域処理方針は、マッチングしていないことが明白になった今、国の要請にそって、受け入れにむけて準備している市長の姿勢は誤っていると言わざるをえません。
党議員団として、市長への働きかけを行うなど、今回の視察の成果を、市政に反映させます。
2012年5月18日 政務調査員・足立信昭
岩手県大船渡市、陸前高田市における震災がれき処理状況確認のための視察報告
その2は、こちらをご覧ください。
その3は、こちらをご覧ください。
その4は、こちらをご覧ください。
PDF版は、こちらをご覧ください。