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2025年6月19日

NEW!教科書採択における教育現場の声を反映する仕組みづくりと 公開性・透明性の確保を求める申し入れ

2025年6月19日
横浜市教育委員会
教育長 下田康晴 様
日本共産党横浜市会議員団
団長 古谷やすひこ

今年の夏は、2026年度に高等学校、特別支援学校及び小・中・義務教育学校個別支援学級で使用する教科書の採択が行われる予定です。

本市の教科書採択の基本方針には、教科書は「学校教育において極めて重要な役割を果たしている」「本市学校教育の一層の充実に資する適切な教科書を採択することが重要」とあります。ですから、その教科書を採択するにあたっては、一部の専門家や有識者によってのみ採択されるものではなく、教科書を使う第一の当事者である現場の教員の声ができるだけ反映される方法、またできるだけ広い知見で多くの市民の声、当事者である子どもたちの声も聞く必要があり、その手立てを尽くして教科書の採択は行われるべきと考えます。

また、採択にあたっては教科書を使用する教員や生徒に、その教科書が採択された理由も含めて説明責任が果たせるよう透明性・公開性が求められます。今年3月27日に発せられた文科省通知「教科書採択における公正確保の徹底などについて」に、「綿密な調査研究 を踏まえた上で、公正性・透明性に疑念を生じさせることのないよう適切に行われることが必要であることはもとより、採択権者である教育委員会や学校長は、採択結果やその理由について、保護者や地域住民等に対して説明責任を果たすことが重要となります」としています。また、教科書採択方法については「採択権者の責任が不明確となる方法によって決定される」ことが無いよう求めています。

以上のことから、本年行われる採択に当たり、以下申し入れます。

Ⅰ.当事者の声を反映する教科書採択の取り組みに向けて一層の前進を

  • 教科書の調査・研究をより綿密におこなうために、学校現場の意向を聴取する仕組みを導入すること。また、実際に使用する教員が検定教科書を学校で見ることができる環境も整えること。
  • 学校ごとに教科書採択に当たっての意見を提出する手続きを整えること。
  • 地域の実情に合わせた教科書採択にするために2009年まで行っていた18区ごとの採択地区に戻すこと。

Ⅱ.教科書採択における公開性・透明性を高め、説明責任を果たせるよう更なる改善を

  • 教科書採択の方法について、教育委員各人の挙手ないしは記名投票とすること。またその論議では委員個々人の意見表明に当たって、その教科書を選んだ理由を明らかにして記録に残し、後から検証できるようにすること。
  • 採択会場については、より市民に開かれた教育行政とするためにも、直接傍聴にできるだけ多くの方が参加できるよう広い会場を確保すること。また採択会場のネット中継を継続し、録画に残すこと。教科書採択審議会答申などの資料は直接傍聴者に配布し、ネット中継視聴者も見られるように基本方針の改定を行うこと。
  • 教科書展示会でのアンケートについては、教科書に関する意見や感想を記入できることや、記入された意見・感想は教育委員に届けられることなど、アンケートの取り扱いについて、記載すること。
  • 採択予定の教科書を市内すべての図書館で開催する教科書展示会で市民に示すこと。

以上


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