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【目次】
2024年度横浜市予算編成にあたっての日本共産党の要望・・・6
【目 次】 |
【政策局】・・・7
- 住民自治
- 公共交通政策
- 米軍基地 同跡地
- 平和都市
- 原子力発電所
- 指定管理者制度等
- ジェンダー平等社会の実現
- 痴漢ゼロ・性犯罪・性暴力のない社会へ
- 市立大学
【総務局】【危機管理室】・・・13
- 市庁舎管理
- 市民利用施設の統廃合計画
- 市職員体制
- 横浜市防災計画の改善
- マイナンバーの取り扱い
- 旧統一協会との関係について
【財政局】・・・19
- 予算編成にあたって
- DXについて
- 市民利用施設利用
- 公共施設跡地利用
- 入札・契約
- 税等滞納整理
- 公共施設の更新・改修
【国際局】・・・23
- 真の平和都市を目指して
- 多文化共生社会の実現
【市民局】・・・25
- 区役所
- 人権
- 市民利用施設等
- 広報・広聴
【にぎわいスポーツ文化局】・・・28
- 横浜文化体育館再整備
- 文化振興
- 区民文化センター
- 障害者スポーツ振興
- 地域スポーツ支援
- 次世代育成事業
- 歴史を生かした観光都市
【経済局】・・・30
- 中小企業振興
- 小規模企業振興
- 小規模事業者支援
- 地域経済の仕事興し
- 労働環境の改善
- 横浜市中央卸売市場
- 消費者保護
【こども青少年局】・・・34
- 子どもの貧困解決
- 放課後児童クラブ
- 放課後キッズクラブ
- 保育所等
- 認可外保育所
- 障害児支援
- 児童虐待・育児不安への対策
- 引きこもりの若者の自立支援
- 青少年を育む地域の環境づくり
- 原発事故による放射線被害への対応
- 低年齢児への補聴器助成
【健康福祉局】・・・52
- 国民健康保険
- 医療費減免・徴収猶予・差額ベット料
- 高齢者・介護施策(介護保険料・利用料)
- 高齢者・介護施策(介護サービス)
- 高齢者・介護施策(介護施設と住まい)
- 高齢者・介護施策(介護人材確保)
- 高齢者・介護施策(敬老パス)
- 高齢者・介護施策(その他)
- 後期高齢者医療制度
- 障害者施策(全般)
- 障害者施策(多目的トイレ・オストメイト対応トイレ)
- 障害者施策(住まい)
- 障害者施策(精神)
- 障害者施策(移動)
- 障害者施策(視覚)
- 障害者施策(聴覚)
- 障害者施策(呼吸)
- 障害者施策(医療的ケア)
- 障害者施策(腎臓等)
- 障害者施策(身体)
- 障害者施策(重症心身障害)
- 障害者施策(防災)
- 障害者施策(スポーツ)
- 依存症対策
- 生活保護施策など
- 簡易宿泊所・違法民泊
- 医療費助成
- 医療施策 (ワクチン等)
- 医療施策(その他)
- 動物
- 墓地
- 受動喫煙対策
- その他
【医療局】・・・83
- 災害時医療施策
- 保健医療施策
- 休日急患診療、救急医療
- コロナ対策
【温暖化対策統括本部】【環境創造局】・・・89
- 市内農業
- 緑の保全
- 地球温暖化対策
- 放射能汚染対応
- 下水道対策他
- 公園
- 大気汚染
- アスベスト
【資源循環局】・・・95
- 資源化の推進等
- 喫煙禁止地区の推進
【建築局】・・・98
- 市営住宅等
- セーフティネット住宅
- 住まいの安全・安心の抜本的向上
- 住環境・みどりの整備・保全、開発行為の規制等
- 災害対策
- 脱炭素社会の実現
- 人材育成
【都市整備局】・・・105
- 旧米軍上瀬谷通信基地跡地
- 2027年国際園芸博覧会
- 都心臨海部再開発
- 横浜駅周辺地区の防災対策
- 防災まちづくり(被害を出さない地域・社会の実現)の推進
- 駅のバリアフリー化、ホームドアの設置等安全対策
【道路局】・・・109
- 道路関係予算
- 高速横浜環状南線および北線
- 地域生活交通網の改善・整備の促進
- 自転車対策
- シーサイドライン
- 河川整備
- 横浜港の安全・安心
【港湾局】・・・115
- 平和な横浜湾を
- 港湾整備
- 災害対策
- 横浜港の安心・安全
- 通勤バスの充実について
【消防局】・・・119
- 消防力・救急体制の強化
- 消防団
- 救急救命体制の充実
【水道局】・・・121
- 水道料金の負担軽減
- 水道局職員定数
- 災害時の備蓄
- 企業団
- CO2の削減
- 水道事業広域化
- 水道民営化
【交通局】・・・124
- 市営地下鉄の安全対策
- 市営地下鉄 人員体制の拡充
- 市営バス 運転手の待遇改善等
- 市営バス ダイヤ改正に伴う路線の減便・廃止等
- 市営バス バス停留所の改良
- 市営バス 乗務員の保健・福利厚生
- ダイヤ改正の対応について
【教育委員会】・・・127
- 教員未配置問題の解消
- 教育費無償の原則等
- 子どもの貧困対策
- 就学援助
- 障害児教育
- 学校保健
- 不登校への支援
- 教育条件の整備
- 安全・安心の環境
- 学校図書館
- 学校施設整備
- 学校安全教育の推進
- 学校給食等
- 夜間中学校
- 中学校の部活動
- 教科書採択・副読本等
- 図書館
- 文化財保護
- コロナ対策
- ICT教育
【選挙管理委員会】・・・146
- 選挙
- 参政権の保障
【議会局】・・・148
- 職員の勤務の在り方
2024年度横浜市予算編成にあたっての日本共産党の要望
【政策局】
1. 住民自治
(1) 市民参加、住民自治を確立するため、市長が市民からの意見を直接聞く機会を多くつくることと、「市民からの提案」で寄せられた意見は市長が目を通すこと。
(回答)市民の皆様の声を聴く取組として、「市民からの提案」や「パブリックコメント」など、市民の皆様の声を市政に生かす仕組みを用意しています。
また、市長が地域活動の最前線で活動されている皆様を直接訪問し、意見交換を重ねてまいりました。今後も、地域で活動されている皆様と直接対話を重ねることで、市政運営の参考にさせていただきます。「市民からの提案」でいただいたご意見等については、所管する部署が内容を適切に把握し、真摯に受け止め、本市として責任を持って対応する制度となっています。
(2) 区政運営に区民が積極的に参加できるように、区協議会の設置など、区民が区行政に参加できる制度をつくること。
(回答)横浜特別市大綱に示されているとおり、「区行政における住民参画機会の仕組み(地域で活動する区民の視点で区行政に参加する場)」の設置によって、区における住民自治を制度的に強化していくことについて、引き続き検討していきます。
(3) 特別自治市制度について、一般市民のニーズもなく、実施法制定の見通しも全くないことから、このための特別な部署そのものを廃止すること。
(回答:市民)特別市の実現に向けた機運醸成の一環として、18区で市長が説明会を行い、市連会及び18区の区連会から取組推進の要望をいただいています。
また、指定都市市長会として特別市の法制化など多様な大都市制度の実現を目指すポスターやチラシ、デジタルサイネージ用の動画を作成するなど、全国の指定都市が一体となった情報発信を実施しています。引き続き、国への働きかけなど、特別市の早期法制化の実現に向けた取組を推進していきます
2. 公共交通政策
(1) 地域交通政策について都市整備局に体制を一元化するということだが、交通局や民間バス路線も含めた市内全域の交通問題に対し一括して関与できる部署(仮称公共交通政策課)を政策局内に創設すること。
(回答)地域交通政策については、既存の公共交通の利用促進や改善に加え、まちづくりに関する様々な分野との連携が必要であるため、令和5年4月に都市整備局に体制を一元化しました。新体制の中で引き続き、バスネットワークの維持や地域の身近な移動サービスの確保など、地域の総合的な移動サービスの確保に向けて、交通事業者をはじめとした各種関係者と連携し、取組を進めてまいります。
3. 米軍基地、同跡地
(1) ノースドックの基地機能強化につながる揚陸艇部隊の配備撤回を国や米軍に求めること。また市是であるノースドックをはじめとする市内米軍基地施設の早期返還を実現すること。
(回答)本市は、瑞穂ふ頭/横浜ノース・ドックを含む市内米軍施設の全面返還について、長年にわたり市政の重要課題として、市民・市会・行政が一体となって取り組んでまいりました。
今回の部隊の新編は、二国間の国際的な場で合意されたものであり、この決定に対して「認めるか否か」、「受け入れるか否か」と言う立場に本市はありません。
部隊の新編によって地域が負うリスクについては、合意した国が責任をもって軽減に取り組むべきものと考えています。その上で、本市として最も重要なことは、市民の皆様に不要な不安を与えず、市民生活の安全・安心を守っていくことだと認識しています。
引き続き、防衛省には、米側からの情報収集と、市民生活の影響を最小限に抑えるための対策に取り組むことを求めていくとともに、今後もあらゆる機会を捉え、国に対して粘り強く、瑞穂ふ頭/横浜ノース・ドックの早期全面返還を求めていきます。
(2) 以前の新型コロナウイルス感染症の感染拡大時に、米軍人・軍属が検疫の対象になっておらず、そこが発端の新型コロナウイルス感染が広がったという報道もあり、感染対策の強化を県及び基地関係市と連携し、引き続き国・米軍に求めること。
(回答)感染症発生時における必要な措置のあり方につきましては、広域的な視点で取り組むべき課題であることから、引き続き神奈川県及び基地関係市と連携し、国に対し適切な対応を求めていきます。
(3) 横浜市民の命と暮らしを守る立場で、事故が起きた場合甚大な被害を及ぼす恐れのある米原子力空母の横須賀港の母港化に反対表明をすること。
(回答)空母の配備を含む日米安全保障条約など我が国の安全保障に関することは、国の専管事項であり、国が責任を持って対応していく必要があります。
本市では、神奈川県及び基地関係市と連携し、原子力艦の原子力災害対策の強化充実等について、国に要請を行っております。
(4) 根岸住宅は、一日も早い返還を強く国に求めること。跡地利用は、地権者と地域住民の意向をふまえつつ全市的見地に立ち、市民と丁寧に議論をしながら進めること。特に根岸森林公園内に作ろうとしている道路計画は、公園を分断することになるので、地域住民の合意を得て、より良い計画を策定すること。
(回答)根岸住宅地区は平成16年に返還方針の合意がされているものの、現時点でも防衛省による原状回復作業が行われており、未だ返還されていません。本市としても、現在行われている原状回復作業の確実な実施と、早期返還の実現に向けて求めていきます。
跡地利用については、地権者の皆さまのご意見や、市民意見募集でいただいたご意見等を取りまとめ、令和3年3月に今後のまちづくりに対する基本的な方針である跡地利用基本計画を策定しました。引き続き、跡地利用の実現に向け、地権者の皆様や地域住民の方々のご意見を伺いながら取り組んでいきます。
また、道路計画の考え方については、車両と公園利用者の動線を分離するなど安全性の確保と回遊性の向上に配慮するように検討を進めるとともに、地域住民には、適宜、情報提供や意見交換をする等、丁寧な対応を行っていきます。
(5) 根岸住宅地区に囲まれた地域内に居住している市民の日常生活が制限されている現状を鑑み、解体作業に伴うアスベスト飛散等の不安等が直ちに解決できるよう、居住者と地域住民の意向に沿って、米軍および国への働きかけること。また防衛省まかせにせず、市として市民の安全と暮らしを最優先に対応すること。
(回答)米軍根岸住宅地区に囲まれた地域内に居住されている市民の皆様については、原状回復作業中及び作業後においても、生活環境が維持されるよう、引き続き国に適切に対応するよう求めていきます。
また、アスベストの調査・除去等については、原状回復作業の一環として関係法令を遵守しながら順次実施していると防衛省から聞いております。居住者と地域住民が不安に感じないよう、引き続き、適切に対応するよう国に働きかけるとともに、原状回復作業が適切に実施されるよう、関連局とともに注視していきます。
(6) 池子住宅地区横浜市域部分の即時返還を実現させること。
(回答)池子住宅地区及び海軍補助施設(横浜市域)における家族住宅等の建設については、平成30年11月の日米合同委員会において取り止めとなりましたが、引き続き、池子住宅地区及び海軍補助施設(横浜市域)における横浜市域全体の早期返還を国に求めていきます。
(7) 深谷通信所跡地と旧米軍上瀬谷通信施設跡地の国有地については、国の返還財産処分方針によらず、全面的な無償貸与ならびに譲与を国に働きかけ、市負担がないようにすること。
(回答)旧深谷通信所の跡地利用については、平成30年2月に跡地利用基本計画を策定し、事業推進に向けて、現在、都市計画決定や環境影響評価の手続きを進めています。
国有地の処分については、これまでの旧深谷通信所の歴史的経緯を踏まえ、引き続き、国に対して、無償利用など、処分条件の特段の配慮を求めていきます。
4. 平和都市
(1) 横浜港への自衛隊艦船や米軍軍艦の入港・接岸を認めないこと。また神戸港のように非核証明の提出を求める仕組みを導入し平和な横浜港を実現すること。
(回答:港湾)入港の希望があった場合には、その目的と船舶の形状等を精査したうえで、市として、適切に対応していくべきものと考えております。海上自衛隊艦船が催事の一環として岸壁に係留するための横浜港への入港については、催事の趣旨等を踏まえて認めています。
(回答:政策・港湾)また、横浜港には、本市の権限の及ばない米軍施設(瑞穂ふ頭/横浜ノース・ドック)が存在し、「非核証明」のない外国艦船の入港を拒否することは困難な状況にあります。
(2) 米軍艦船の修理に関して、市内の民間施設を使用しないよう、国と米軍に求めること。
(回答)市内民間造船所での米艦船の修理は、米軍と民間事業者との一般の請負契約により行われるものであると認識しております。国に対しては、引き続き、必要な情報提供を求めていきます。
(3) 本市防災訓練に米軍の参加を要請しないこと。
(回答:総務・政策)大規模災害発生時には市民の生命や生活を守るため国内の防災関係機関だけでなく、様々な防災関係機関と協力・連携することも考えられることから、訓練を通して連携を図ることは重要であると考えています。
(4) 事故の相次いでいるオスプレイがノースドックで機体の交換をされていることをはじめ米軍機については、ノースドックの使用をはじめ、横浜上空を訓練等で飛行しないよう国と米軍に強く求めること。
(回答)オスプレイの飛行や配備を含む日米安全保障条約など我が国の安全保障に関することは、国の専管事項であり、国が責任を持って対応すべきものと考えています。その上で、神奈川県及び基地関係市と連携し、市民の皆様に不要なご心配をおかけしないよう適切な対応を行っていきます。
5. 原子力発電所
(1) 神奈川県の隣にある浜岡原子力発電所は、東海地震の予想震源域のほぼ中央にあり、直下の活断層が指摘されていることから、地震による重大事故への危険性が極めて高く、放射能の影響を横浜市民が受ける恐れが強いので、重大な事故が起きた場合の避難計画をつくること。また市民の命を守るためにも市として廃炉を強く求めること。
(回答:温対) 原子力発電を含むエネルギー政策については、経済性、環境への影響など、さまざまな観点を考慮し、国で総合的に判断されるものと考えています。
本市としては、2050年ゼロカーボンの実現に向け、再生可能エネルギーの主力電源化が不可欠であると考えており、この観点から、再エネの普及・拡大に向けた様々な施策に取り組んでいます。
(回答:総務)市域は、当該施設に係る「原子力災害対策重点区域」に含まれず、あらかじめ避難計画を策定する地域に当たりません。市域が避難対象区域に含まれる事態が発生するなど必要があると判断する場合には、国、県及び原子力事業所の協力のもと、避難計画の作成など必要な対応を行います。
(2) 放射能汚染対策として東京電力へ賠償請求金の支払いを、東京電力と国に強く求めること。
(回答:財政)令和4年度において、国の機関である「原子力損害賠償紛争解決センター」に対し和解の仲介の申立てを行っていた平成23年度分の未収金について、初めて東京電力と和解契約を締結しました。
今後も、早期に賠償金が支払われるよう、東京電力に対して粘り強く働きかけを行うとともに、残る平成24年度分以降の未収金の解決に向け、和解仲介の申立て手続きを着実に進めていきます。
6. 指定管理者制度等
(1) 指定管理者制度は、指定期間30年と長いものもあり、制度が形がい化している。指定管理者制度は、期間の定めがあるため、どうしても不定期雇用が主流となり、職員のスキルアップや事業の蓄積などが継続されず、結果的には市民サービスの低下になっているため、国へこの制度の廃止を強く求めること。
(回答)指定管理者制度の運用にあたっては、効率性だけではなく、より効果的に施設の設置目的が達成できるよう、指定期間や公募の可否など、最適な選定方法を選択しながら運用してきました。
今後とも公の施設の管理運営については、施設の特性に応じた最適な運用手法について検討し、より良い施設運営を目指していきます。
(2) 歴史的な物価高騰の影響で、支出が増えている指定管理者に対し、働く人たちの雇用を守るという観点で、指定管理料の増額を行うこと。
(回答)本市では、指定管理者における雇用労働条件の改善等を目的として、賃金水準の変動に応じて指定管理料を変更できる仕組みを導入しています。
引き続き、社会情勢の推移等を見ながら適切に対応していきます。
7. ジェンダー平等社会の実現
(1) 第5次男女共同参画行動計画2021‐2025が策定されたのに伴い、その計画にある市として掲げている目標を前倒して達成できるようにしっかり取り組むこと。
(回答:総務・教育)市役所として掲げている目標を達成できるよう、関係各課と連携し、女性のキャリア形成支援や責任職登用、男性の育児休業取得促進などに取り組んでまいります。
(2) いまだに男女間の賃金格差が大きい状況を市として分析すること。またその状況の改善を図るため、市独自の改善施策を講ずること。また市として本市職員の男女賃金格差の解消をはかること。
(回答:総務・政策)賃金格差に関わる働く上での実質的な男女間格差が未だ大きいことは、重要な課題として捉えています。
本市では、女性の就労支援やキャリア形成支援、企業の認定制度等に取り組むことで、女性の継続就労や企業の環境整備等を推進しており、男女間賃金格差等の是正を含む男女共同参画推進に取り組んでいます。
引き続き、国の動向や調査の結果を見ながら、企業と個人双方に対する取組を進めてまいります。
(3) 市の外郭団体の女性役員比率を引き上げることや各種審議会委員の女性比率を高めること。
(回答)多様な意思が市の政策・方針決定に公平・公正に反映され、均等に利益を享受できるよう、全ての附属機関における女性委員割合40%以上達成を目指す「横浜版クオータ制」により、引き続き女性委員の参画比率向上に向け、取組を進めてまいります。
(回答:総務) 本市では、豊かな市民生活や地域社会の持続的な発展のため、男女共同参画社会の実現が不可欠との考えのもと、「男女共同参画行動計画」を策定し、外郭団体を含む市内企業における女性管理職の増に向けた取組等を推進しています。引き続き、本市の考え方等を周知し、外郭団体における取組を促進していきます。
(4) 市内企業における従業員女性割合の目標値50㌫は達成されておらず、その実現に市として責任をもつこと。
(回答)誰もが働きやすい職場環境づくりを進める市内企業を認定する「よこはまグッドバランス企業認定」事業や、公共調達等において積極的に評価することを通じて、企業における女性登用促進を図っていきます。
(5) 妊娠・出産による解雇、嫌がらせ(マタニティ・ハラスメント)や、コロナの影響で仕事が激減し生活困窮している女性労働者がすぐに相談できる窓口をいつでも利用できるように人員体制を強化し、周知徹底をはかること。
(回答)男女共同参画センターにおける「男女共同参画に関する人権侵害相談・申出制度」や「女性としごと 応援デスク」の「女性のための職場の人間関係・ハラスメント相談」でハラスメントに関する相談を受け付けています。また、「女性としごと 応援デスク」や「心とからだと生き方の電話相談」で仕事や生活に関する相談を受け付け、総合的な解決に向けた支援を行っています。
(6) 自営業・農業女性など家族従業者の働き分を経費と認めない所得税法56条について、国の見解はあくまでも家族間の取り決めによる恣意的な所得分割は認めない」というものであって、全く所得分割を認めないことは間違いである。現に、国連からの是正勧告をされている。また、憲法14条法の下の平等、24条両性の平等、27条労働の権利などに違反している。ジェンダー平等の立場からも、市として廃止するよう国に求めること。
(回答)所得税法第56条は、事業からの所得に対し、公平な税負担を図るため、家族間の取決めによる恣意的な所得分割を認めないという趣旨で、より適正な課税を行うための制度面からの要請に基づき定められたものと承知しています。
なお、令和5年度税制改正大綱において、「所得税の青色申告制度の見直しを含めた個人事業者の記帳水準向上等に向けた検討を行う」とされていることから、引き続き、国の検討について注視していきます。
8. 痴漢ゼロ、性犯罪・性暴力のない社会へ
(1) 「痴漢ゼロ」に向け、政府が今年3月に初めて取りまとめた「痴漢撲滅パッケージ」には、「痴漢は重大な性犯罪である」「痴漢の被害は軽くない」「被害者は一切悪くない」「被害者を一人にしてはいけない」という5つの基本認識が示され、今後の施策として①痴漢を防ぐ取組、②加害者の再犯を防ぐ取組、③被害者を支える取組、④社会の意識変革を促す取組、⑤横断的推進のための取組の観点から、個別の施策がまとめられています。市として、パッケージに沿った実効性のある対策を行うこと。
(回答:こ青・健福・教育・交通)国が決定した「性犯罪・性暴力対策の更なる強化の方針」及び「痴漢撲滅に向けた政策パッケージ」の趣旨を踏まえ、国と協力して適切に対応してまいります。
(2) 中学校、高等学校、大学などの受験シーズン(特に私立高校、神奈川県立高校、横浜市立高校等の入試等が行われる月)に、痴漢加害を起こさせないよう公共交通機関における対策を普段以上に強化すること。鉄道事業者を含めて関係機関と連携し、駅係員の増員、電車内の巡回警備、警察官による巡回の強化を要請すること。
(回答:教育・都市)国が決定した「性犯罪・性暴力対策の更なる強化の方針」及び「痴漢撲滅に向けた政策パッケージ」の趣旨を踏まえ、国と協力して適切に対応してまいります。
(3) 「痴漢は犯罪」など、痴漢加害防止のためのアナウンス放送や電車内の動画、電光掲示板、SNSでの呼びかけなどを強化するよう鉄道事業者に求め、市営バスや市の広報でも行うこと。南武線への女性専用車両の導入を引き続き要望すること。
(回答:政策・交通・都市)国が決定した「性犯罪・性暴力対策の更なる強化の方針」及び「痴漢撲滅に向けた政策パッケージ」の趣旨を踏まえ、国と協力して適切に対応してまいります。
また、市営地下鉄・市営バスの啓発につきましては、市や警察、他事業者等と連携して、各種広報の実施について検討してまいります。
(4) 24時間365日無料で相談を受けられる、かながわ性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援センター「かならいん」など、痴漢被害に遭った際の相談機関について広報すること。
(回答:市民)「かならいん」とは、日常的に連携をとっており、その重要性について認識しております。市民を対象とする講演会においてリーフレットやカードを参加者全員に配付する等、広報にも力を入れています。
(5) 市立学校の入試で痴漢被害のために試験に遅刻する場合、救済措置の対象とすること。また、それを周知すること。市内の県立高校、私立学校などの入試についても同様の対応となるよう協力を依頼すること。
(回答:教育)市立高等学校の学力検査等に当たりましては、国からの依頼に基づき、被害にあった等の申出があった場合には、追検査等の受検又は検査時間の繰り下げ等を行うこととしております。市立学校の入試は神奈川県公立高校の枠組みで行われますので神奈川県や川崎市、横須賀市と同様の周知や対応を行います。
(6) 性犯罪の規定が2023年7月13日から変わりました。同意のない性的な行為は、性暴力であり、重大な人権侵害で、犯罪として処罰されることが明確になりました。これは配偶者やパートナー間でも成立します。また、性的行為について自ら判断できるとみなす「性交同意年齢」は、13歳から16歳に引き上げられました。
これを機に、市として、性犯罪・性暴力の新しい規定を市民に広く伝え、性犯罪・性暴力の根絶に向けた取り組みを強化すること。
(回答:政策・市民・こ青・健福・教育)国が決定した「性犯罪・性暴力対策の更なる強化の方針」及び「痴漢撲滅に向けた政策パッケージ」の趣旨を踏まえ、国と協力して適切に対応してまいります。
9. 市立大学
(1) 日本学術会議により2017年3月に出された「軍事的安全保障研究に関する声明」の通り、国の軍事研究には加担しないよう横浜市大は引き続き堅持することと、横浜市内の大学にも働きかけること。
(回答)横浜市立大学では、日本学術会議より平成29年3月に出された「軍事的安全保障研究に関する声明」を受け、防衛技術の開発、またはそれへの転用を目指した民生技術についての研究は、当面見合わせるものとし、これらの問題に適切に対応できるよう、引き続き、他大学や関係機関等の動向を踏まえながら、学内外での丁寧な議論を進めています。
(2) 市立大学附属病院や「センター病院」において、患者の希望以外には差額ベッド代をとらないこと。また、差額ベッドしか空いていないと誘導は絶対にしないこと。またこのことを、院内に掲示すること。
(回答)市大附属2病院では、療養担当規則等を遵守し、差額ベッド代については患者の自由意思に基づいて徴収しており、治療上の理由や病院都合による差額個室入室については、料金の徴収をしておりません。引き続き、適切な保険診療と料金徴収に努めています。
(3) 市大医学部と附属2病院の再整備について病床数の削減に固執することなく進めること。特に福浦の附属病院については、統合すれば金沢区域の病院が減ることから、区民の不安の声が寄せられており、地域住民などの要望や意見を聞き、合意形成を図ること。
(回答)今後、再整備基本計画の策定に当たっては、地域の皆様や関係団体等の意見も踏まえ、検討を進めてまいります。
(4) 国の高等教育への就学制度を活用することと市独自の予算も投入して、給付制奨学金制度の枠を大幅に広げること。
(回答)市立大学では、令和2年4月から開始された国の制度である高等教育の修学支援新制度を実施し、授業料減免と給付型奨学金による学生の支援を行っています。令和6年度からは年収600万円程度までの多子世帯へ対象を拡大して実施します。
また、大学独自の制度として緊急応急対応型の授業料減免等も行っております。引き続き、経済的な不安なく学び続けることのできるよう、学生の支援に取り組んでまいります。
(5) 大学の入学金制度があるのは日本だけと言われています。世界の高等教育の学費無償化の流れをしっかり受け止め、横浜市大の入学金ゼロ、授業料を半額にすること。
(回答)市立大学の学費は、「公立大学法人横浜市立大学が徴収する料金の上限」として、地方独立行政法人法に基づき議会の議決と市長の認可を受けて料金を定めております。
入学金・授業料減免(学費無償化)については、令和2年4月から開始された国の制度である高等教育の修学支援新制度を実施し、授業料減免と給付型奨学金による支援を行っており、本制度の中で入学金・授業料を最大で全額減免しているほか、緊急応急対応型授業料減免等の大学独自の減免制度も設け、経済的な支援を行っております。
引き続き、今後の国での支援の拡大に対応し、経済的な不安なく学び続けることのできるよう学生の支援に取り組んでまいります。
(6) 体育館・武道場にエアコンを設置すること。
(回答)体育館・武道場へのエアコン設置については、キャンパス内の電力容量の上限に課題がありますが、今後、設置の可能性について検討してまいります。
【総務局】【危機管理室】
1. 市庁舎管理
(1) 市庁舎に来た市民が、市長室の場所がわかるようにすること。また、市長が市庁舎にいることが分かるようにすること。
市庁舎全体の建物については、各階・各室の過剰な施錠をなくし、市民に開かれた市庁舎とすること。
【市長室案内表示について】(回答:総務・議会)
市庁舎の案内板は、各階に入居する部署(横浜市事務分掌規則等に基づく組織名)を表示することとしており、市長室については、部署名である「政策局秘書課」として表示しています。
【市長の在庁確認について】(回答:総務・議会)
副市長や市会議員も含め、議会受付に設置されている登退庁表示設備にてご覧いただけます。【執務室の施錠について】 (回答:総務・議会)
この市庁舎は、いわゆる超高層ビルであり、構造上、火災による被害が甚大になる恐れもあります。したがって、延焼防止等の観点から、壁や扉で、廊下と各部屋を区切る設えとなっています。その上で、執務室内で扱う個人情報の保護や行政情報の管理、防犯対策の観点から、執務室に入れる者を制限し、扉は施錠を基本としています。
2. 市民利用施設の統廃合計画
(1) 2012年に策定した「プール及び野外活動施設等の見直しに係る基本的考え方」に基づく公園プール・旧余熱利用温水プールの統廃合計画は、中止すること。
(回答)平成27年10月に策定した「プール及び野外活動施設等の見直しに係る方針」に基づき、各施設の利用状況、施設配置等を踏まえて方針を検討するとともに、当面存続することとなった施設については、更なる利用促進、経営改善等に取り組んでいきます。
3. 市職員体制
(1) 区役所の現場では、特に再任用や会計年度任用職員が増えていることから、計画的に正規職員に切り替え非正規雇用をなくすこと。非正規雇用をなくすまでの間は、同一労働・同一賃金にすること。育児休暇・介護休暇をいつでも取得できる職員配置を検討すること。特に、男性職員が育児休暇を取りやすい環境と体制をつくること。
(回答)育児休業等にかかる体制確保や非正規雇用については、業務実態を見極めた上で、必要性や手法を検討し、適切に対応してまいります。
職員の配置にあたっては、本人の適正・能力、育児や介護等の配慮事項、職場状況なども勘案し、総合的な判断のもとに行ってまいります。
(2) 本市の障害者採用について、地方公共団体の障害者の法定雇用率を達成すること。また働き続けたい方には雇用期間に制限を設けないこと。
中途退職が起きないように、職場環境を整えるため就労指導員の配置も行うこと。
外郭団体や指定管理者も地方公共団体と同じ法定雇用率を達成するよう指導すること。
(回答)令和5年度(6月時点)の障害者雇用率は2.62%となり、法定雇用率の2.6%を達成しました。
障害のある職員の採用について、本市では、障害のある人を対象とした一般職員選考や会計年度任用職員採用選考を実施しています。職場定着に向けては、就労支援相談員の配置による障害のある職員や職場への支援等を行っています。
今後、法定雇用率が引き上げられることもあり、引き続き、「さらなる雇用の促進」と「受入れ職場の拡大」、就労支援相談員の配置等による「離職防止のための定着支援」の観点で取組を進めてまいります。
外郭団体については、関係法令の遵守を求めるとともに、「横浜市外郭団体における障害者を雇用するための指針」を周知し、雇用促進への働きかけを行っております。また、法定雇用率未達成の団体に対しては、所管局を通じて雇入れ計画書の提出を求めるなど、早期雇用に努めています。
(回答:政策)全指定管理者に対し、雇用の促進について働きかけを行っています。
また、法定雇用率に達していない指定管理者に対しては、障害者雇用促進法の基本的理念及び社会的責任を果たす必要性について周知徹底するとともに、市が設置する横浜市障害者就労支援センターの窓口を紹介するなどの支援を行っています。
さらに、令和6年度から指定管理者選定時に法定雇用率を超えた団体が応募した場合には加点できる取扱いとしました。
(3) 職員のストレスチェックをした結果、職場での改善が必要な場合には、本人の希望にあわせて職務の軽減や配置転換などに丁寧に応じること。過労死ラインを超える超過勤務者を出している職場には、その状況を解消する人員配置を行うこと。
(回答)ストレスチェックで高ストレスと判定された職員の面接指導結果等の通知を受けた管理監督者及び安全衛生主管課長は、通知内容と当該職員及び職場の実情を踏まえ、速やかに適切な就業上の措置を検討し、実施することとなっています。
また、厳しい財政状況の中、民営化や委託化、事務事業の見直しによる効率化を行う一方で、必要な分野においては体制強化を行いながら、引き続き適正な人員配置を検討してまいります。
(4) 市民の命と財産を守るために、また新興感染症対策をはじめ頻繁に発生する集中豪雨や発生確率が高まっている大規模地震などに十分対応できる職員体制にすること。
(回答)全庁的な災害対策配備基準を要綱で定めています。また、全庁的基準とは別に危機管理室職員の配備体制を対応計画により定めており、災害の種別及び規模に応じた職員体制を整備しています。
4. 横浜市防災計画の改善
(1) 横浜市の防災計画は、国の防災計画に則っているが、これまで市で起きている災害特性を踏まえ防災計画を見直し、人命被害ゼロを目指すこと。
(回答)市防災計画は、国の防災基本計画を踏まえつつ、市域特性や過去の災害なども反映した内容としています。引き続き、目標とする「被害を出さない地域・社会の実現」や「逃げ遅れゼロ」、「社会経済被害の最少化」に向け、関係機関・団体等とも連携し、必要な対策を推進していきます。
(2) 家具転倒防止事業・感震ブレーカー設置事業については、引き続き助成事業の継続とともに、その対象を広げること。
(回答)市民の皆様へ感震ブレーカーや家具転倒防止器具の必要性等について、より一層の周知を行います。感震ブレーカーについては、補助対象を横浜市内全域に広げるとともに、更なる設置促進を図ることで、震災時の火災による住宅被害の軽減を図ります。家具転倒防止器具については取付件数を拡充して実施します。
(3) 洪水浸水想定の対象地域になっている市民に対し、ハザードマップ等を使っての住民説明会の開催を行うこと。また「避難行動要支援者」への個別の避難計画の策定にあたっては市が責任を持つこと。
(回答:総務・環境創)浸水ハザードマップの活用とあわせて地域におけるマイ・タイムライン作成の研修を令和4年度は1,297団体に実施しました。引き続き、あらゆる機会を活用して作成に向けた周知・啓発の取組を強化していきます。
(回答:健福)個別避難計画の作成については、法改正及び国の指針を踏まえ、支援者の確保やマッチング等の課題は多くありますが、区役所や関係局、地域の皆様、福祉施設と連携して課題を整理し、検討を進めています。また、先進的な取組をまとめた事例集等を活用するなど、地域の実情に応じた要援護者の避難支援が進むよう、引き続き取り組みます。
(4) 指定緊急避難場所について、段ボールベッドの数を抜本的に増やしたり、簡易テントも備えたり備蓄庫の内容の充実や対応できる数を抜本的に増やすこと。避難者が安心して過ごせるよう、学校では体育館だけでなく家族単位の避難も想定し教室の開放も初めから行うこと。避難所での災害情報の公開など電源やWi-Fi環境も整備すること。
(回答)「指定緊急避難場所」は、切迫した災害から一時的に逃れるための避難場所であるため、段ボールベッド等、避難生活を送るための備蓄品の活用は、基本的に想定していません。学校の教室の活用については、必要に応じて、教室等のスペースも活用できるよう努めていきます。また、地域防災拠点は、市・区の災害対策本部からの情報や地域の被災情報等が集まる拠点としても機能し、避難者にもこれらの情報が伝達されます。地域防災拠点の電源としては、ガソリン式・ガス式の発電機を計6台配備しています。Wi-Fi環境の整備については、小中学校に設置しているWi-Fi設備を、発災時には地域防災拠点で活用することとなっています。
(5) 浸水想定区域や土砂災害警戒区域内の要配慮者利用施設の避難確保計画の策定について100%を達成すること。
(回答)令和6年度は、令和5年度より本稼働予定の避難確保計画作成支援システムを活用し、計画未提出の要配慮者利用施設に対して、引き続き計画策定を働きかけてまいります。
(6) ハザードマップの対象地域に立地する8つの区役所は、本部機能が維持できるよう電源施設は二階以上に上げること。
(回答)区庁舎の浸水対策については、予備発電機や土のう、止水板の設置、排水ポンプ等で対応し、災害時の本部機能を維持します。
また、洪水浸水区域にある区役所については、対策の検討を行っており、財政状況などを考慮しながら対策に取り組んでいきます。
(7) 同報系防災行政無線の設置は情報伝達手段として有効であるため、今後の設置については河川域にとどめず、全市域に整備する計画をつくること。多言語での公報も取り組むこと。
(回答)「防災スピーカーの設置」については、令和3年度に全190か所の設置が完了しました。令和4年度は、その効果検証として「防災スピーカー聞こえ方調査」を実施しており、調査の結果から、遮蔽物・大雨・風向きなどの外部環境によっては、可聴範囲内であっても一部のエリアでは「全く聞こえない」という調査結果も出てきています。
情報伝達手段にはそれぞれ特性があり、一つの手段だけではなく、多様な手段を組み合わせることでその効果が増大することから、今後も引き続き、新たな情報伝達手段の検討を進めていきます。
また、災害発生時に避難所情報や気象情報を掲載している「横浜市防災情報ポータル」は多言語で情報を表示することができます。さらに地震震度情報、気象警報・注意報等の防災情報をお知らせする横浜市防災情報Eメールでは英語版の配信を行っています。
(8) 多様な方法で防災情報の周知徹底について、個別訪問・広報車をはじめ、防災専用に使える緊急告知FMラジオの配布を検討すること。ハザードマップで危険なエリアを皮切りに全世帯に確実に行きわたるようにすること。聴覚障害の方には目で見える情報提供の方法など多様な情報受電達手段を検討し、試行を始めること。
(回答)横浜市では、避難情報等を、Lアラート(放送事業者等に一斉に情報発信する仕組み)・横浜市防災情報Eメール・緊急速報メール・Yahoo!防災速報・tvkデータ放送・テレビ・ラジオ・市ホームページ・X(旧Twitter)・防災スピーカー・横浜市避難ナビ(防災アプリ)・FAX(聴覚障害者・災害警戒区域に所在する地下街、要援護者施設等)・戸別訪問・広報車等、ご自身の障害や状況に適した様々な情報手段を選択できるよう、発信を行っています。
令和5年度にマリンFMと臨時災害放送局の開設・運用の支援に関する協定を締結しました。大規模災害発生時には市庁舎に臨時災害放送局を開設し、情報発信を行います。
また、テレビを活用した情報伝達について実証実験を行いました。その結果を踏まえ、事業手法等、事業化に向けて検討を進め、令和6年度から実施していきます。
今後も、全世帯の市民の逃げ遅れがないよう適時・適切な情報発信・伝達を行っていきます。
(9) 風水害におけるあらたな警戒レベルについては、レベルごとに取るべき避難行動が違うことを周知し、発令時に、対象住民が避難場所まで速やかに移動できるよう、必要な体制をとること。
(回答)これまでも風水害におけるあらたな警戒レベルについて、広報よこはまや防災・減災推進研修などを通じた周知を行ってきました。また、浸水ハザードマップの活用とあわせて、地域におけるマイ・タイムライン作成研修の実施等、あらゆる機会を活用して警戒レベルやレベルごとにとるべき避難行動等について、重ねて周知していきます。
避難指示等発令時には緊急速報メール、Yahoo!防災速報、防災スピーカー、防災情報Eメール、X(旧Twitter)、横浜市避難ナビ(防災アプリ)、横浜市ホームページ等各種手段を用いて、市民の皆様に適切な命を守る行動を取っていただけるよう、引き続き迅速に情報を伝達します。
(10) その場に来ている誰もが災害種別によって避難場所がどこかわかるように、道路や歩道をはじめ公共施設、町内会の掲示板、電柱などの表示の工夫をすること。
(回答)日頃から市ホームページやハザードマップなど様々な媒体を活用して避難場所の周知を図っています。また、広域避難場所については、道路や電柱など、町の様々な場所に看板を設置し、避難場所を表示しています。
なお、津波からの避難に関しては、道路等に津波避難情報板を設置し、避難場所を表示しています。
(11) 防災訓練に障害者の参加が進むよう、区役所が防災訓練主催者や障害者団体に働きかけること。地域防災拠点等の要援護者に配慮したスペースを設置すること。
(回答)令和5年度の訓練の実施方針において、地域防災拠点における避難所開設・運営訓練をより実効性のあるものとするため、要援護者支援を想定した訓練を実施するよう定めています。さらに、その他の訓練においても、障害者の方々が積極的に防災訓練に参加頂けるよう、広く周知し、参加を促しています。
また、地域防災拠点では、障害者をはじめ、高齢者、乳幼児等に配慮し、あらかじめおおむね3教室を確保し、利用することとしています。要援護者が訓練に参加し、このような取組を実際に体験していただき、検証することで必要な手立てを講じることができるよう区局連携して運営委員会に働きかけていきます。
(12) 足りない福祉避難所の箇所数を増やすこと。また、福祉避難所には車で避難せざるを得ない人がいることから、駐車場の確保や送迎について検討実施すること。
(回答)引き続き、福祉避難所の確保に向けて社会福祉施設等へのはたらきかけを行ってまいります。また、福祉避難所への避難については、自助・共助による対応を基本としております。ただ、他に方法がない場合を想定し、要援護者の移送について、福祉避難所施設の協力をいただき、平時より、災害時緊急通行車両の事前届出を行っております。
(13) 災害想定に見合った十分な仮設住宅の用地を確保すること。
(回答)平成21年度から、公園を始めとした公有地等を対象に、建設型応急仮設住宅の用地の調査・データベースの充実に取り組んでおり、現在、約500箇所の建設候補地を確保しています。
(14) 防災協定・災害時協定を結ぶ団体を、建設組合などにも広げること。
(回答)本市では、神奈川県建設業協会横浜支部、横浜建設業協会及び神奈川建設重機協同組合と災害に関する応援協定を締結しています。
(15) 鶴見区など津波避難施設の指定箇所の少ないところは、計画的に増やすこと。津波避難情報板の設置はさらに増やすこと。また劣化しているものは更新すること。
(回答)津波避難施設は、学校等の公共施設や構造条件・高さ条件を満たした民間施設にご協力いただき指定しています。今後も、各区と連携し、津波避難施設の指定拡充に取り組んでいきます。
津波避難情報板については、令和4年度に5基設置し、当初目標の50基を超える53基の設置を完了しました。追加の設置については今後検討してまいります。また、劣化した情報板については、順次更新を進めると共に、適切な維持管理を図っていきます。
(16) 河川、内水氾濫による「水難事故防止」に備えて、町内会自治会単位への防災出前講座を計画実施すること。
(回答)浸水ハザードマップの活用とあわせて地域におけるマイ・タイムライン作成の研修を令和4年度は1,297団体に実施しました。引き続き、あらゆる機会を活用して作成に向けた周知・啓発の取組を強化していきます。
(17) 「逃げ遅れゼロ」に向け、全戸配布されている「浸水ハザードマップ」と、「マイタイムライン]を活用した周知・啓発の取組をさらに強化すること。港北区では区と住民とで電柱に想定浸水深テープをつけるなど避難行動につなげる取り組みが行われている。引き続き、各区と連携し、具体的な取り組みを積み上げていくこと。
(回答:総務・都市・環境)浸水ハザードマップの活用とあわせて地域におけるマイ・タイムライン作成の研修を令和4年度は1,297団体に実施しました。引き続き、あらゆる機会を活用して作成に向けた周知・啓発の取組を強化していきます
(18) 浸水想定区域や地震火災による被害想定地域等の各自治会・町内会等に、アドバイザーを派遣して行う防災・減災推進研修への支援を抜本的に強化・徹底すること。
(回答)各自治会・町内会等にアドバイザーを派遣する防災・減災推進研修支援編等において、大雨や洪水等による被害が想定される浸水想定区域や地震火災による被害が想定される対策地域等、地域の特性に応じた研修を実施しています。
また、「逃げ遅れゼロ」に向けてハザードマップの活用とあわせて地域におけるマイ・タイムライン作成研修の実施等、関係区局と連携し引き続き支援を行っていきます。
5. マイナンバーの取り扱い
(1) マイナンバー制度について、適用拡大をしないことを国に対して求めること。特にマイナ保険証について、紙の保険証を廃止することがないように国に求め、マイナンバー自体をやめるよう国に求めること。また市としてもマイナンバーカードの利用拡大をしないこと。
(回答:デジ・市民)マイナンバー制度では、国民の利便性向上及び行政運営の効率化に資すること、また、個人情報の適正な管理を確保することを基本理念としています。この理念を踏まえながら、地方公共団体として、個人情報保護に関する法令等の遵守を徹底し、個人番号その他特定個人情報の適正な取扱いに必要な措置を講じてまいります。
(回答:健福)マイナンバーカードと健康保険証の一体化や、マイナンバーの利用範囲の拡大などを盛り込んだ法律の改正が、令和5年6月の国会で可決され、健康保険証は令和6年12月2日をもって廃止されます。ただし、廃止前に交付された保険証は有効期限まで利用することが出来ます。さらに、マイナ保険証を保有していない方には、保険証の有効期限が切れる前に、引き続き保険診療を受けるための「資格確認書」を交付します。
現行の保険証廃止後も被保険者の方が安心して医療機関に受診できるよう国の動向も注視しながら、しっかりと準備を進めていきます。
(2) マイナンバーを記載しなくても不利益がないことしっかり市民に知らせること。また、マイナンバーカードの返納ができることをホームページ上でも示すこと。
(回答:デジ)各制度の個別法令等でマイナンバーを記載することとされている事務手続については、原則として本人にマイナンバーの記載を求める必要があります。そのため、(回答:市民)マイナンバーの記載が必要な手続においては、記載をお願いしております。
マイナンバーカードの返納については、本市ウェブページに掲載し、届出時の必要書類や届出窓口などをご案内しています。届出時のお問合せは、引き続き各区戸籍課で受付けてまいります。
(3) 市職員に対するマイナンバーカードの取得強制は行わないこと。
(回答)「市職員に対するマイナンバーカードの取得については、今後も強制にはならないよう、国からの要請等に基づき進めていきます。
6. 旧統一協会との関係について
(1) 旧統一協会やその関連団体とは、今後その他の外郭団体も含めて、寄付金の受け取りなどの一切の関係を断つこと。
(回答)特定の団体を対象として、本市との関わりを調査する場合には、法令上の根拠に基づいて行う必要があると考えられます。地方公共団体として、法による根拠もなく個人や法人の権利を制限することは、法の下の平等、信教の自由等にも抵触しかねない行為であり、その様なことを招きかねない判断は、慎重に行うべきものと考えます。
本市としては、政府の動向及び司法の判断も注視しながら、市民の皆様に誤解や心配をされることがないよう、慎重かつ丁寧に判断し、対応してまいります。
また、外郭団体にも本市の考え方を伝えてまいります。
【財政局】
1. 予算編成にあたって
(1) 予算編成にあたっては、市税等収入の確保が厳しいことを理由に、利用料金の値上げや福祉医療など市民サービスの廃止や切り下げは行わないこと。
(回答)予算編成にあたっては、市税収入をはじめ、国や県などの補助金の獲得など様々な取り組みにより必要な財源の確保に努めつつ、今後も財政ビジョンを踏まえ、財政の持続性や市民生活への影響も考慮しながら予算編成を進めてまいります。
(2) 主要な諸外国では国民や事業者など納税者の権利利益保護を図るために制定している納税者権利憲章を、本市でも制定すること。
(回答)本市では、税務行政の基本方針として、市民から信頼される税務行政の実現を掲げ、適正な賦課徴収事務の執行に努めています。また、職員一人ひとりが常に市民・納税者の視点に立ち、親切丁寧でわかりやすい説明を心がけるとともに、税に関する市民向け広報の拡充を図るなど、納税者サービスの一層の向上に取り組んでいます。
納税者権利憲章の策定については、平成24年度税制改正大綱において、納税者権利憲章等の諸課題について引き続き検討を行うこととされました。今後も国の動向を注視してまいります。
2. DXについて
(1) 政府のDX推進計画において、システムの標準化を進めることで、市独自の施策が後退することがないように、団体自治を侵害する内容にならないよう、国に対し求めること。
(回答:デジ)令和3年3月の衆院本会議における首相答弁では「標準化の対象は、事務処理の内容が各自治体で共通し創意工夫の余地が少ない事務であり、自治体独自の創意工夫が期待されるサービスを対象とするものではなく、標準化の取組が、自治体独自のサービスを抑制するものとは考えていない」という見解が示されています。
システム標準化はあくまでも、地方公共団体のシステム維持管理負担の軽減や住民サービスの利便性向上のための基盤整備を目的とするものであり、団体自治の侵害につながるとは認識しておりません。
(2) 地方自治を守り発展させることにならず、職員の削減・不安定雇用の拡大などの口実となる自治体DXとなることが判明した場合は、直ちに国に中止を求めること。
(回答:デジ)「横浜DX戦略」では、「デジタルの恩恵をすべての市民、地域に行きわたらせ、魅力ある都市をつくる」ことを基本目的として掲げています。デジタル化に関する国の動向も確認しながら、DX実現に向け取組を進めます。
3. 市民利用施設利用
(1) 利用料・使用料の値上げにつながる「市民利用施設等の利用者負担の考え方」は撤回し、公共財は無料もしくは低廉な負担を堅持すること。
(回答)「市民利用施設等の利用者負担の考え方」は、市民負担の公平性の観点から基本となる考え方を策定したものです。
今後、財政ビジョンを踏まえつつ、個々の施設において、市民利用施設を効率的かつ効果的に運営するために、コスト削減や費用対効果の点検など、継続的に運営改善(PDCA)に取り組みます。また、料金改定を行う必要がある場合でも、多くの施設で一斉改定したり、急激に利用者負担を引き上げることがないよう、市民負担に配慮しながら進めてまいります。
(2) 市民が住んでいる県営住宅が老朽化し深刻な実態となっていることから、その状況を市として把握し、改修などについて県との協議を能動的に行い、改善を促すこと。
(回答:建築)県営住宅については、県が策定した「神奈川県県営住宅健康団地推進計画」において、今後の県営住宅の再生に関する基本方針及び施設整備(ハード)と居住支援(ソフト)の両面にわたる推進すべき施策が示されています。今後、県と計画の進捗などについて情報共有を行っていきます。
4. 公共施設跡地利用
(1) 学校や区役所などの公共施設跡地の公募売却を前提とした「用途廃止施設の活用・処分運用ガイドライン」を廃止すること。市民の財産として地域住民・区民・市民の要望にもとづいた活用方針にあらためること。
(回答)用途廃止施設の活用にあたっては、引き続き地域の皆様のご意見をお聞きししながら、サウンディング等で事業成立の可能性を確認し、価値の最大化に向けて、総合的な観点から活用方法を検討していきます。
5. 入札・契約
(1) 公契約法の制定を国にもとめること。それが実現するまでは、公契約条例を制定し、公共工事や指定管理者など公的職場に携わる労働者の適正な賃金を確保し、市内経済の好循環をもたらすことができるようにすること。
(回答)労働者の皆様の労働条件を守ることは大変重要であると考えています。これまで、過度な低価格競争を防止する対策を実施しており、令和4年9月に工事の最低制限価格等の引上げを行い、委託については令和5年度契約から最低制限価格の引上げを行いました。
引き続き、関係団体の皆様のご意見を伺うとともに、現在、国が検討を進めている担い手確保の取組なども注視し、他都市の公契約条例をはじめとする様々な取組を参考にしながら、労働条件を守るための環境整備に取り組みます。
(2) 品確法・建設業法・入契法の通称「担い手3法」の趣旨を活かして、建築現場等で働く労働者の雇用・労働条件の向上を図る対策を、市として具体化し拡充すること。
(回答)本市工事に従事する労働者の賃金等の労働条件の確保は重要だと考えていますので、本市では、低価格競争対策や社会保険未加入対策などに積極的に取り組んでいます。
また、契約の締結の際に事業者に対し、雇用・労働条件の改善、安全・衛生の確保、社会保険に加入の上保険料を適正に納付すること等福祉の充実、福利厚生施設の整備、技術・技能の向上及び適正な雇用管理など必要な事項について措置を執るとともに、適正な賃金や法定福利費などを適切に反映した下請契約の締結などについて配慮することを求めています。
(3) 市が実施している設計労務単価変更に伴う特例措置による変更契約手続きが、二次以下の下請け業者に対して徹底されているかを把握するために元請けに対し報告を義務付け改善を求めること。
(回答)受注したすべての事業者に対して配布する「本市発注工事の適正な施工について」の中で、元請人に対して、二次以下を含むすべての下請業者に、社会保険に加入することや関係法令を遵守することについて指導するよう求めています。
(4) 市発注工事受注業者に対し、下請業者との契約に際しては、適切な水準の賃金や法定福利費の支払い、社会保険等への加入に関して徹底した指導を行うこと。また、週休2日を施工条件にし、それに伴って技能労働者の賃金が目減りすることのないように、休日分の賃金を補填するなどの措置を元請けに対し指導し、報告を求めること。
(回答)受注したすべての事業者に対して配布する「本市発注工事の適正な施工について」の中で、標準見積書の活用等によって法定福利費相当額を適切に含んだ額で下請契約を締結すること、社会保険等の加入状況等が優良な者と下請契約を結ぶこと、さらに作業員名簿等により労働者の加入状況を把握し、加入指導することなどを求めています。
なお、施工体制立入調査などの機会を通じて、請負業者に社会保険等の加入について指導しています。また、週休2日制確保については、達成率に応じて、工事費に諸経費や労務費等の増額補正を行っています。
(5) 元請けに対し、建退共の加入についてさらなる徹底を図る手立てを講じること。
(回答)本市発注工事については、受注したすべての事業者に対して「建設業退職金共済制度の推進について(依頼)」という文書を配布し、原則として、下請け事業者(二次下請以下も含む。)等も含めて建設業退職金共済制度に加入することを求めています。
(6) 100万円以上の補助金を交付する事業は、その対象を50万円以上に見直しすることも含めて、小規模事業者等の仕事につながるようにすること。
(回答)本市の補助金交付を受け、補助事業者等が発注を行う場合には、横浜市中小企業振興基本条例を踏まえ、市内事業者への発注を原則とするとともに、規則において、補助事業に係る1件100万円以上の発注を行う場合は、市内事業者による入札又は2人以上の市内事業者から見積徴収を行う旨を規定しています。
これは補助事業者等や本市所管課ともに過大な事務負担とならないよう配慮する必要があることなどから、一定の基準を設けていますが、100万円未満の場合にあっても市内発注に努めることが原則となりますので、補助金交付を行う各区局に対しては、年度当初の執行方針などを通じて、今後も引き続き指導を徹底していきます。
(7) 中小企業振興基本条例に基づき、市内企業への発注を金額ベースで工事・物件役務をそれぞれ引き上げること。
(回答)本市工事及び、物件、委託の発注については、横浜市中小企業振興基本条例に基づき、市内経済の活性化の観点から、市内中小企業者への優先発注を基本方針としているところです。今後も、透明かつ公正な競争及び契約の適正な履行の確保に留意しつつ、適切に分離・分割発注をすることにより、市内中小業者の受注機会の確保を図っていきます。
(8) 市内小規模事業者に仕事の確保ができるよう、入札参加資格をさらに改善し工夫をはかること。
(回答)入札参加資格については、発注内容に応じ、履行を確保するために必要な最小限の条件を求めています。なお、一定金額以下の工事及び、物件、委託では、入札参加資格において市内中小企業に限定した一般競争入札を実施しています。
なお、令和5・6年度の本市入札参加資格登録において、委託契約の種目として「物品以外の修繕」を新設しています。
(9) 保育所や学校などの整備については、開所・開校する時期が決まっている事業は、ゆとりをもって事業者が工期を取れるように配慮すること。週休二日制度を加味した工期設定とすること。また、工事発注については年間を通じて仕事が取れるよう、平準化すること。
(保育所について回答:こ青)保育所等の開所は利用申請が集中する4月1日開所を原則として待機児童対策を推進しています。施工スケジュールが厳しいことは承知しておりますので、整備が必要な地域の公表時期を早めることや、設計審査の効率化を図るなど、引き続き施工期間を確保できるよう努めていきます。
(学校について回答:教育)工事の工期は過去の事例を踏まえつつ、国が定めている基本的な工期設定に基づいていますが、週休二日など建設業界の働き方改革の動きも踏まえて適切に設定していきます。また修繕工事に関する発注の平準化について、学校で行う工事は授業に極力影響が出ないよう長期休暇にあわせた計画とする必要がありますが、各工事の内容により債務負担工事や早期発注として年度当初から実施できる工事を増やすなど、引続き取り組みます。
(10) 財産評価審議会での審議内容について、あとからも検証可能なように公開とすること。
(回答)横浜市財産評価審議会条例において、審議会の会議及び議事内容を非公開としている趣旨は、審議の過程が公開されると、外部から不当に干渉され、中立で自由な議論ができなくなるおそれがあるためです。また、条例により制度的に非公開とすることにより、委員の専門的観点からの自由な発言を守り、自由・活発な議論を行うことによって、公正で客観的な価格の評定を確保しようとするものです。
(11) 橋梁補強の工事について、市場価格での適切な積算金額とすること。
(回答)工事価格については、積算基準に基づき、適用条件等を正しく設定している単価を採用するよう関係部署に周知していきます。
(12) 建物の施行箇所が高いところの施行は、単価の見直しを行うこと。
(回答)高所での施工が含まれる建築工事については、必要に応じて、仮設足場や揚重に要する費用を計上しております。
(13) 市所有の資材置き場について、局間をまたいで貸し出すことを行うこと。また仮置き場代金についても、市場価格に合わせて上げること。
(回答)資材仮置場を局間跨ぎで借りられるようにすることについて、局間調整を図っていきます。借地料については適切に計上するよう関係部署に周知していきます。
6. 税等滞納整理
(1) 市民税や国保料などの減免申請に対応する専門の窓口を各区役所に設置すること。
(回答)市民税の減免に関する相談については区役所税務課窓口で応じており、納税通知書に相談先についての案内を記載するなど、周知に努めています。
(2) 市民税減免規定は、活用できる条件が厳しいため、条件を緩和すること。あわせて、市民の生活実態にあった減免規定に改善すること。市民からの納付相談については、減免や分割払いなど丁寧に対応し、年度内の支払いを強要しないこと。
(回答)地方税法では、「天災その他特別の事情がある場合に減免を必要とすると認める者」、「貧困により生活のため公私の扶助を受ける者」などに限り条例の定めるところにより、個人住民税を減免することができることとされています。
個人住民税は、前年の所得を基に課税する仕組みとなっており、減免制度の運用にあたっては、税負担の公平性という観点から、法や条例に従い、適切な運用を図っています。なお、納税が困難との相談を受けた場合は、納税者の置かれた状況等に配慮し、親切・丁寧な対応を行い、納税者の実情等を十分に把握した上で、法令等の規定に基づき、引き続き適正に対応してまいります。
(3) 市税及び税外債券の滞納整理は、滞納者の生活をより悪化させる差し押さえは、行わないこと。納税資力を判断する際には最低生活費を考慮し、滞納者が生活の維持・再建ができるよう区の生活支援課と連携を密にすること。相談の上、分納している方は一括納付を強要しないこと。換価の猶予制度についてもプッシュ型で当事者へ知らせること。
(回答)市税及び税外債権の差押処分の執行につきましては、今後も、関係法令等の規定にしたがい、適正に行ってまいります。
また、滞納整理にあたっては、財産調査により納付資力を見極め、納付資力がない場合には納付緩和措置を適用しています。
さらに、生活困窮が見込まれる場合については、生活困窮者自立支援制度に基づき、区役所生活支援課を案内しています。
なお、市税では換価の猶予制度については、これまでも市のウェブページにおいてご案内するとともに、各区役所税務課窓口において、広報物「市税の猶予制度のご案内」や「猶予の申請の手引き」を活用し、周知に努めています。
7. 公共施設の更新・改修
(1) 「公共施設管理基本方針」に基づき、公共施設の更新・改修が確実に執行できるよう予算は必ず確保すること。
(回答)令和4年12月に策定した「公共施設等総合管理計画」に基づき、計画的な保全(点検、修繕)により、長寿命化を図ります。更新は、需要に応じた施設規模の効率化や中長期的な平準化を図り、必要な予算の計上をしていきます。
【国際局】
1. 真の平和都市を目指して
(1) 「核抑止」を肯定したG7広島ビジョンに被爆地首長からも批判がおき、長崎市長は「長核抑止に依存していては、核兵器のない世界を実現することはできない。私たちの安全を本当に守るためには、地球上から核兵器をなくすしかない」としている。核兵器が侵略を防ぐことも、世界の人々の安全を守ることも、核の威嚇を防ぐこともできないことは、この間のロシアによるウクライナ侵略、プーチン大統領による核兵器使用の威嚇、ベラルーシへの戦術核配備などがはっきり示しており、核抑止力の破綻は明らか。
横浜市国際平和の推進に関する条例前文にこめられた核兵器廃絶の願いを真摯に受け止め、平和首長会議加盟自治体として、市民に依拠した核兵器廃絶に向けた運動を旺盛にし、日本政府に対し本市単独で核兵器禁止条約に署名、批准を求めること。
(回答)本市は、ピースメッセンジャー都市として、各国のあらゆる核実験に際し、実施国に対する中止要請・抗議を行うなど、平和を希求する姿勢を国内外へ発信しています。
平成30年10月には、核兵器を禁止し廃絶する条約を結ぶことをすべての国に求める「ヒバクシャ国際署名」に署名し、提出したことをもって、日本政府を含めたすべての国に、条約締結を求めています。不安定な世界情勢において、世界の各都市が連携して働きかけることが必要と考えています。
本市が加盟する平和首長会議は、広島市、長崎市をはじめ、8,000を超える世界の都市が加盟しており、緊密な連帯を通じて、核兵器廃絶、恒久平和に向けた活動をしています。令和5年11月には、核兵器廃絶に向けた取組の推進を求める要請文を日本政府に提出しています。
ピースメッセンジャー都市として、平和を希求する各都市と連携して、核兵器のない平和な世界の構築に向けて歩みを進めてまいります。
(2) 2023年世界最終時計が10秒進んで残り90秒を示すなど、核兵器にかかわる危険な世界状況下において、今こそ非核兵器平和都市宣言を行い、川崎市・相模原市も加入する日本非核宣言都市協議会へ加入し、市として核廃絶の先頭にたち活動すること。
(回答)ロシアのウクライナ侵略や中東情勢など最近の国際情勢を鑑みると、平和の尊さを再認識せざるを得ない時代ですが、このような時代だからこそ、多文化共生や国際協力、国際連携をはじめとした国際事業を推進し、世界各地とのネットワーク・信頼関係を構築することは非常に重要です。本市は、これらの国際事業を引き続き推進するとともに、ピースメッセンジャー都市として、また、平和首長会議加盟都市として、核実験実施国に対する中止要請・抗議を行うほか、広島市や長崎市と連携した平和講演会や原爆ポスター展の実施など、平和を希求する姿勢を国内外へ発信していきます。
(3) 「市は、国際平和に関し市民の理解を深めるため、必要な啓発及び教育を行うものとする」国際平和推進条例に基づき、国際平和講演会を継続し、市役所で行う国際平和パネル展を充実させ、18区ごとに市民参加の反戦平和のパネル展や催しをさらに支援し、市民活動についてまとめた報告書を発表すること。
(回答)平和に関する市民の皆様の理解を深めるための取組として、講演会やパネル展等を実施しています。
特に講演会には力を入れており、12月に実施した国際平和講演会では、講師の講義を受け、横浜市内の中学生が「未来の平和のために、わたしたちにできること」を発表する、公開授業形式で実施しました。
また、報告書という形とは異なりますが、国際局Facebookに、国際平和の推進に繋がる取組や市民団体の活動を掲載し、その内容を、「YOKOHAMA INTERNATIONAL DIGEST」としてとりまとめ、冊子として作成し、市ウェブサイトにも掲載しています。
引き続き、様々な取組を通じ、市民の皆様にわかりやすく伝わる工夫をし、広く平和の大切さを一層呼びかけてまいります。
(4) 各区役所で、横浜市が原爆被害者の会や市民団体と一緒に「原爆展」を開催し、原爆の実相を次世代に伝える取組を積極的に進めること。
(回答)本市では、各区役所、ラウンジなどとも連携し、様々な機会を捉えて平和啓発に関する広報やイベントを実施しているほか、原爆ポスターや高校生の描いた原爆の絵の展示も行っています。市民の皆様が実施する平和啓発イベントの後援、協力などを行っており、今後も引き続き、関係する区局と連携しながら国際平和の推進に向けた施策を積極的に進めてまいります。
(5) ピースメッセンジャー都市として、また平和首長会議加盟自治体として、本市の核兵器廃絶など国際平和に関する取組を世界に発信するため、市民や平和活動団体など含めた本市代表団を組織して原水爆禁止世界大会に送ること。
(回答)現時点では、世界大会への派遣は考えておりませんが、横浜市国際平和の推進に関する条例を踏まえて、人類共通の願いである核兵器のない世界の実現に向け、市民一人ひとりの中に平和・核兵器廃絶に向けた理解・意識が根付くよう、引き続き平和啓発の取組をしっかりと進めていきます。
(6) 川崎市平和館の設置目的「市民の平和に対する理解を深めるとともに、平和を希求する市民相互の交流及び平和活動を推進し、もって平和都市の創造と恒久平和の実現に寄与するために設置」に習い、横浜平和ミュージアムを設置すること。
(回答)「横浜市国際平和の推進に関する条例」の趣旨を踏まえ、本市の国際交流や国際協力等を通じた世界の平和と発展への貢献について学習できるリーフレット等の資料や、パネルの展示等を市内で展開するなど、様々な取組を積み重ねることで、本市の国際平和の取組等について市民への周知に努めていきます。
(7) 横浜大空襲を伝えるために、横浜大空襲の日である5月29日を「横浜平和の日」に設定すること。
(回答) 「横浜平和の日」の制定の予定はありませんが、令和5年度も昨年度に引き続き、5月29日に国際局Facebookにおいて横浜大空襲に関する情報発信を行いました。「横浜市国際平和の推進に関する条例」の全文のとおり、「横浜大空襲により多くの尊い命が犠牲になったことを決して忘れることなく」引き続き、国際平和をテーマとした広報や、市民の皆さまが実施される平和啓発イベントの後援、協力などを行っていきます。
2. 多文化共生社会の実現
(1) 引き続き、 新型コロナウイルス禍での在住外国人の要求と本市の対応を検証し、公表すること。
(回答)新型コロナウイルス禍において、相談・情報提供の機能強化やアクセスのリモート化と共に、問題事例や対応策の共有などに取り組んできたところです。今後とも、これらの経験やスキルを生かし、様々なニーズの把握に努め、在住外国人が安心して暮らせる環境整備に引き続き取り組んでまいります。
また、令和6年度に実施予定の外国人意識調査においても、在住外国人のニーズの把握を行い、把握したニーズについて公表していくとともに、今後の施策検討に生かしてまいります。
(2) 在住外国人が外国語で、生活・法律・在留資格・教育など相談できる「横浜市多文化共生総合相談センター」について、対象者だけでなく、広く市民にお知らせすること。
(回答)横浜市多文化共生総合相談センターが運営するHPやSNSを活用しているほか、相談のリモート化にも取り組むなど、インターネット上で同センターにアクセスできる環境を整備しています。加えて、令和6年度は、区役所窓口での相談対応における同センターとの更なる連携強化により、広報や利用促進を進めていきます。
今後とも、関係区局との連携により、効果的な広報に努め、同センターの更なる利用促進に繋がるよう取り組んでまいります。
(3) 経済局市民経済労働部に外国人労働者のためのセクションを設置するとともに、各区役所に多言語による「外国人労働者相談窓口」を置くこと。
(回答)経済局市民経済労働部雇用労働課では、国際局や横浜市国際交流協会等とも連携して、外国人労働者に関わる課題に対応しています。
特に、雇用労働課が設置している「働く人の相談室」では、外国籍の方を含め、働く方が直面する労働問題等に社会保険労務士や弁護士などの専門家が相談員として対応しています。令和5年度からは、「働く人の相談室」の労働相談の開設日を週1回から週2回とし、相談体制を拡充しました。
「働く人の相談室」は横浜市国際交流協会(YOKE)による通訳ボランティアの派遣対象施設となっており、通訳が必要な外国人の方に対しては、同制度を利用します。外国人労働者専用の相談窓口の希望がある場合には、神奈川労働局設置の「外国人労働者相談コーナー」や神奈川県設置の「かながわ労働センター」の「外国人労働相談」を適切に案内しています。今後も外国人労働者の支援に力を入れていきます。
【市民局】
1. 区役所
(1) 各区の自主性・特性に応じて区づくり推進費を増額すること。
(回答)個性ある区づくり推進費のうち自主企画事業費は、平成6年度の創設以来、予算の拡充や財源配分の見直しを行ってきました。令和元年度予算では、広報よこはま区版の発行経費など18 区共通で実施している事業の一部を自主企画事業費から分離することにより、実質3億円増額しました。令和6年度予算案についても本市の厳しい財政状況の中で前年度並みの金額を計上しています。
地域の多様な課題の解決に向け、自主企画事業費だけではなく、局の事業も含めた区に係る予算全体で取り組んでいくことが重要であると考えます。
(2) マイナンバーカード関連の不祥事が相次いで起きている。信頼回復のためにも個人情報の管理や取り扱いがより重要となっていることから、個人情報を扱う部署は、原則として正規の職員で行うこと。
(回答)個人情報の取扱いについては、各所管区局において、個人情報の種類及び事務の性質に応じて運用がなされています。個人情報の取扱いを一律に「正規職員」に限定することは考えていません。
(3) 総合窓口は相談できる場所ではなく、行き先をお知らせする窓口であることから、その場で相談できる窓口を区役所の入り口付近に設置し、どんな相談事にも対応できる職員を配置すること。
(回答)区役所では「総合案内」を入口付近に設置し、相談窓口が分からずお困りの様子の方を見かけた場合には、積極的にお声かけし、お話をうかがった上で担当部署をご案内しています。ご相談に適切に対応できるよう、引き続き研修等を通じて職員の人材育成に努めていきます。
(4) 各区役所の税務課窓口に制度概要や申請方法を記載した広報物「市税の猶予制度のご案内」や「猶予の申請の手引き」等を備えるのではく、直ぐに見える所に掲示すること。
(回答:財政)各区役所税務課窓口においては、制度概要や申請方法を記載した広報物「市税の猶予制度のご案内」や「猶予の申請の手引き」を見やすい場所に配架するなど、周知に努めています。
(5) 税務課へ相談に来られた区民に対しては、納付が困難でやむを得ない場合、納付を強要するのではなく、積極的に納税緩和措置を紹介するなど、住民税減免の制度周知を徹底し、丁寧な対応を続け、滞納することなく納税できる様になるまで支えること。
(回答:財政)住民税の減免制度については、税務課窓口への掲示のほか、納税通知書に相談先についての案内を記載するなど、周知に努めています。
また、納税が困難との相談を受けた場合は、納税者の置かれた状況等に配慮し、親切・丁寧な対応を行い、納税者の実情等を十分に把握した上で、法令等の規定に基づき、引き続き適正に対応してまいります。
(6) 市民に寄り添った行政サービスを保障するためにも、現存の10か所の行政サービスコーナーを維持すること。
(回答)今後の行政サービスコーナーについては、設置数・設置場所・面積・取扱業務等を、引き続き検討、整理していきます。
(7) 生理の貧困解消に向けて、横浜市でも区役所を含む市民利用施設のトイレに生理用品を置き、誰でも使用できるようにすること。また、その費用を指定管理者等に負担させないこと。
(回答:政策)企業と連携し、市庁舎及び男女共同参画センター横浜北のトイレに生理用品の無料提供サービスを導入しているほか、男女共同参画センターにおいて、防災備蓄品の有効活用による生理用品の配布の取組を行っています。今後も「民間企業と連携した生理用品の無料提供サービス」、「防災備蓄品更新時の有効活用」、「男女共同参画推進協会との連携」を軸に推進していきます。
2. 人権
(1) 『横浜市パートナーシップ宣誓制度』を川崎市や東京都をはじめとした他自治体とも連携し適応できるように取組むこと。また、神奈川県に『パートナーシップ宣誓制度』の創設を求めること。
(回答)本市では、現在5つの自治体(千葉市、横須賀市、相模原市、藤沢市、伊勢原市)と連携を行っています。引き続き、連携する自治体の拡大に取り組みます。
パートナーシップ宣誓制度は、各自治体の制度の内容や現行法制度との関係など様々な課題があり、様々な調整が必要と考えられるため、県に『パートナーシップ宣誓制度』の創設を求めるとともに、創設に向け協力していきます。
(2) 2023年6月16日に成立し23日施行された『LGBT理解促進法』は、差別を助長・温存しかねない内容になっていることから、真の差別解消に向けた法改正を国に求めること。
(回答)本法律は、「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性を受け入れる精神を涵養し、もって性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に寛容な社会の実現に資すること」を目的としています。今後も国の動向を注視していきます。
(3) 性的少数者の方々の人権が尊重される社会に向け、当事者の方々等への支援や個別専門相談・交流スペースを充実させ、実施を継続させること。また、市民に対しては、あらゆる媒体を駆使し啓発を続けること。
(回答)パートナーシップ宣誓制度をはじめ、平成27年度から実施している個別専門相談・交流スペース事業を継続し、当事者等への支援を行います。
また、性的少数者への理解促進に向け、講演会やイベント、広報よこはま等で市民に向けた啓発を強化します。
(4) 性別に関わらず、痴漢や性暴力は、人権を踏みにじる行為であることから、被害防止の啓発に努め、被害に遭われた方々に寄り添い支援をすること。
(回答:政策・市民)国が決定した「性犯罪・性暴力対策の更なる強化の方針」及び「痴漢撲滅に向けた政策パッケージ」の趣旨を踏まえ、国と協力して適切に対応してまいります。
3. 市民利用施設等
(1) 横浜市として、市民利用施設においては、基本的な感染症対策をとるものとして消毒液の購入費用は指定管理料に別途加えること。
(回答)地区センター等市民利用施設における感染防止対策費については、指定管理料及び利用料金等を合わせた収入の中で実施しています。
(2) お金の有るなしで地区センターを利用できたりできなかったりするようなことがないよう、真の「市民間の公平を図る」ことを目的に、「受益者負担」の考えを改め、無料に戻すこと。
(回答)地区センターの利用料金は、施設の利用・未利用による市民間の公平を図るため、施設運営に受益者負担の考えを取り入れています。
(3) 老朽化が著しい公会堂、地区センター、コミュニティハウスの空調などの設備は改修を急ぐこと。特にトイレについては、直ちに改修工事をすること。
(回答)公会堂等の空調やトイレの改修については、老朽化等を考慮し、順次進めております。
(4) 公共施設である市民利用施設の貸し出しについては、条例や利用規則の基本である憲法に保障されている国民の諸権利が侵されることのないよう、引き続き指定管理者に徹底すること。
(回答)地区センターや公会堂の利用については、条例、規則等の定めるところにより利用者の皆様が使いやすい施設となるよう、各区とも連携しながら管理運営に努めていきます。
(5) 財政ビジョンに掲げる「公共施設の適正化の方針」では、公共施設の面積を減らす方向性となっていることから、現在のコミュニティハウスの施設数を維持すること。市が持つ計画通りに設置し、無料を堅持すること。
(回答)コミュニティハウスの整備については、財政ビジョンに掲げる公共施設の適正化の方針も踏まえ、検討していきます。
(6) 市民利用施設を性的少数者の方々も安心して利用できるように、多目的トイレ(だれでもトイレ)の設置計画をつくること。
(回答)既存施設への新規設置については、施設の構造や面積等を考慮する必要があり、今後の検討課題であると認識しています。
4. 広報・広聴
(1) パブリックコメントは住民自治の立場で実施し、実施の際は、より多くの意見が寄せられるように、市庁舎・市営地下鉄駅構内や車内、市営バス車内のデジタルサイネージなど様々な方法で市民への周知をはかること。
(回答)パブリックコメントの実施にあたっては、より多くのご意見をいただけるよう、広報よこはまや市ウェブサイトへの掲載、記者発表を行うこととしています。
このほか、X(旧:ツイッター)やフェイスブックといったSNS等の媒体の利用、横浜市町内会連合会や各区連合町内会等の地域団体や関係団体への事前説明・意見聴取など、案件に応じて工夫を行い、広く周知を図っています。
(2) パブリックコメントに寄せられたご意見を真摯に受け止め、聞き置くのではなく、計画に反映させること。
(回答)パブリックコメントで寄せられたご意見については、実施した区局において考え方を整理し公表するとともに、計画に反映させています。
(3) 横浜市ホームページについては、市民の意見を聞き取り入れる機会を定期的につくり、より良い改良を重ね使いやすいものにしていくこと。
(回答:政策)横浜市ウェブサイトは、令和元年度にリニューアルしてからこれまで、利用される市民の皆様の意見等を把握しながら、ページデザインの一部改良などに取り組んできました。令和5年度は「横浜市の広報に関するアンケート調査」「ヨコハマeアンケート」で市民の皆様からいただいたご意見を参考に、デザインのリニューアルを進めています。6年度以降も引き続き、市民の皆様の意見等を把握するとともに、関係部署と連携しながら、誰もが利用しやすく、使いやすいウェブサイトを目指し、更なる改善に取り組んでいきます。
【にぎわいスポーツ文化局】
1. 横浜文化体育館再整備
(1) 2024年4月にオープン予定の横浜BUNTAIの市民利用が可能な日数は100日となっている。そのうち、土日祝日が30日間と少ないことから、さらに日数を増やし、市民が希望する日にちに予約を入れられる様工夫すること。
(回答:にぎスポ文化)横浜BUNTAIで設定している利用枠に加え、市民のスポーツ大会や練習、各種集会など市民利用を主眼とした横浜武道館の二つの施設を併用することで、これまで以上に市民利用の枠を確保してまいります。
2. 文化振興
(1) 横浜の文化の火を消さないためにミニシアター・小劇場・ライブハウスに家賃補助など市の独自施策を強化・拡充すること。
(回答)令和2年度から4年度にかけて、新型コロナの影響を受ける文化芸術関係者に対し、公演の開催やチケット販売を後押しする等の支援策を講じてきました。今後も現場の声を伺いながら、その時々で必要な支援を検討してまいります。
(2) 芸術・文化を守り育てるため、市内在住アーティストや横浜を拠点に活動しているアーティストに対し、これまで以上に市独自の支援策を実施・強化すること。
(回答)引き続き、アーツコミッション・ヨコハマ(運営:横浜市芸術文化振興財団)によるアーティストへの相談支援・コーディネートや活動助成、情報発信等を通じて文化芸術の創造性を活かしたまちづくりに取り組みます。
(3) 日中・日韓の情勢が不安定な時期だからこそ「東アジア文化都市 友好協力都市協定」に基づく交流事業の意義は益々重要となっていることから、日中韓都市間交流事業を今後も継続すること。また、今後も事業内容を多くの市民に広報し、参加者を増やすことにも注力すること。
(回答)「東アジア文化都市 友好協力都市協定」に基づき、今後も継続して、両都市と文化芸術を核とした幅広い交流に努めます。また、記者発表やSNS等での広報を行い、広く市民の皆様に発信します。
3. 区民文化センター
(1) 区民の文化活動の拠点となる区民文化センターの未整備区(南・西・中・保土ヶ谷)は、再開発を待つのではなく、積極的に敷地を探すなど、早期に整備計画をつくること。
(回答)区民文化センターは、未整備区を対象に、再開発等まちづくりの機会に合わせて、区内公共施設の状況を踏まえ必要な機能の検討・整備を進めます。
(2) 旭区のサンハートなど既設の区民文化センターについては、修繕や設備の更新などを計画的に行えるよう必要な予算をしっかり確保すること。
(回答)区民文化センターをはじめ、文化施設の改修を計画的に進めていきます。
4. 障害者スポーツ振興
(1) 第3期「横浜市スポーツ推進計画」に基づき、スポーツを楽しむという権利を保障する立場から、担当局として健康福祉局とも連携し障害のある方々のスポーツ推進事業の拡充をはかること。また、初級障害者スポーツ指導員の配置を継続すること。
(回答:健福・にぎスポ文化)健康福祉局のほか、横浜市スポーツ協会や競技団体及び障害者団体等と連携し、各区のスポーツセンターや地域ケアプラザなど、障害者が身近な場所でスポーツを楽しむことができるよう取組を進めています。
また、令和4年度から全区スポーツセンターに配置している初級パラスポーツ指導員については、継続配置していきます。
(2) 局が所管するプールは「プール及び野外活動施設等の見直しに係る方針」の近隣施設との統廃合を改め、夏の市民の心身の健康を増進させる場を守る立場に立ち存続すること。
(回答)にぎわいスポーツ文化局が所管するプールの見直しについては平成27年10月策定の「プール及び野外活動施設等の見直しに係る方針」に基づき、適切に対応していきます。
5. 地域スポーツ支援
(1) 「第3期横浜市スポーツ推進計画」の取組6「スポーツに取り組むための身近な場の確保と充実」に基づき、市民ニーズの高いサッカー・野球などのスポーツができる場所を各区に確保し、 計画の具体化をすること。
(回答:環創・にぎスポ文化)「第3期横浜市スポーツ推進計画」の取組6「スポーツに取り組むための身近な場の確保と充実」に基づき、関係局とも連携しながら市民が身近な場所でスポーツができる場の確保・充実を図っていきます。
- 次世代育成事業
(1) 市内の全小中高校生に本物の芸術文化に触れることができる機会を創出するために「芸術文化教育プログラム」の予算を増額すること。
(回答)満足度の高い事業を実施するには、学校とアーティストをつなぐコーディネーターが重要で、文化施設や芸術団体のスタッフ等が担っています。コーディネーターが担える事業数を考慮しながら、適正な予算を確保していきます。
(2) 今後も学校とアーティストをつなぐコーディネーターの増員を図ること。
(回答:教育・にぎスポ文化)コーディネーターを担う施設・団体を広げるよう、引き続き努めるとともに、研修等を通じてノウハウの共有を図り、質の高い事業を継続していきます。
(3) 芸術文化教育プログラムは、市内全校の児童・生徒が受けられるように各校に受入れを依頼すること。また、そのための情報提供を積極的に行いプログラムについては、更なる充実をはかること。
(回答)学校が希望するプログラム実施対象学年について、教科のねらいや普段の様子など先生が持っている情報と、コーディネーターが持つ専門知識をかけ合わせることで、学校の要望に合った効果的なプログラムを提供してまいります。 - 歴史を生かした観光都市
(1) 横浜の歴史的な建造物や公共空間を残しつつ活かしていくための『創造界隈形成事業』の予算を増やし、開港以来の歴史ある横浜を他都市にアピールしながら、横浜で活動するアーティストの活動の場として積極的に提供すること。
(回答)引き続き、歴史的建造物や公共空間等を創造界隈拠点等として活用し、アーティスト等が活動する場づくりをはじめ、創造性を生かしたまちづくりを進めてまいります。
(2) 創造的イルミネーション事業の実施に当たっては、環境に配慮し参加する事業者に対して『再エネ100%』で実施できるように依頼すること。
(回答)引き続き、再生可能エネルギーの活用や、イベント中の全使用電力量をカーボンオフセットするなど、脱炭素社会の実現に向けて取り組んでまいります。
【経済局】
1. 中小企業振興
(1) 経済振興政策は、人口減少社会横浜到来を見据え、生産年齢人口を増やすため大企業、外国企業の誘致促進事業や大型公共事業から、市民生活関連公共事業を中心とした地域経済振興に重点を移し、内需拡大、地産地消、市内循環型経済に切り替え、本市の経済振興を、就業を含めた市民の豊かさ追求を目的そのものに据えること。
(回答)本市では、市内中小・小規模事業者の皆様の経営基盤の強化と経営革新に向けて、設備投資等に係る経費助成をはじめ、様々な支援策を実施しています。支援策の実施にあたっては、市内事業者への発注を推奨するなど、市内経済の活性化を図っていきます。
引き続き、厳しい状況にある市内中小・小規模事業者の皆様を支援するため、横浜市中小企業振興基本条例に則り、市内中小・小規模事業者の振興に関する施策を総合的に推進するとともに、市内経済の発展及び市民生活の向上に寄与するための取組を進めていきます。
(2) 異常円安などによる物価高騰や長期化するコロナ禍の影響によって、融資の返済が経営を圧迫することによる倒産・廃業することを避けるため、金融機関からの債務の免除、及び返済の大幅猶予制度などを創設すること。
(回答)依然として厳しい状況に置かれている企業が数多く存在している中、監督官庁である金融庁は、資金繰りの相談に丁寧に対応すること、既往の融資からの借換えを積極的に提案すること、債権の劣後化についても検討することなど、事業者の実情に応じた柔軟な対応を行うよう、金融機関に要請を行っています。
本市としても、既往債務の返済猶予や借換え等、事業者の実情に応じて、最大限柔軟な対応を行うよう、金融機関への働きかけを引き続き実施することについて、国に要望しています。また、制度融資において、既往債務の借換需要の受け皿となる伴走型経営支援特別資金を引き続き実施し、企業の資金繰り支援を行っています。
(3) 制度融資にかかわっては、税金滞納があっても門前払いせず融資相談に応じ、速やかに換価・納税の猶予申請の手続きを勧奨・指導し、融資を受けられるようにすること。
(回答)制度融資は、市税等により運用されているため、社会的公平性の観点から、市民税の完納を要件としています。
(4) 10年以上経過した横浜市中企業振興基本条例の成果を次の10年に引き続き発展させるため、横浜市中小企業振興推進会議を庁内にとどまらせず、市内中小企業及び小規模事業者団体、有識者等第三者を加えた委員会を設置し総括を行い、今後、一層の施策充実に反映させること。傍聴も可能とすること。
(回答)横浜市中小企業振興基本条例に基づき、市内中小企業への発注状況や各区局統括本部の取組を網羅した「中小企業振興施策取組状況報告書」において、毎年度、全市的な中小企業振興施策を統括し、「横浜市中小企業振興推進会議」に諮った上、議会に報告しています。
引き続き、市内経済関係団体や議会等からいただくご意見を踏まえながら、PDCAサイクルを着実に回し、本条例の趣旨を踏まえた施策の充実を図っていきます。
2. 小規模企業振興
(1) 四半期ごとに行う景況・経営動向調査とは別に、コロナ禍・物価高騰による小規模事業者への影響を把握するため、地域別及び分野別の休業・廃業状況を調査し公開すること。
(回答)引き続き四半期ごとに実施している「横浜市景況・経営動向調査」などを通じ、中小・小規模事業者の状況を把握していくとともに、経済団体等からのご意見等を踏まえ、小規模事業者を含む中小企業振興施策を検討していきます。
(2) 少額な設備投資を支援するための小規模事業者設備投資助成事業の対象、助成枠を拡げ引き続き実施すること。
(回答)令和5年度の実績では、約7割がデジタル関連設備への投資となっていることから、令和6年度は、既存の中小企業デジタル化推進支援補助金に小規模事業者向けコースを設け、引き続き、小規模事業者の皆様のデジタル化に資する設備投資を支援していきます。
(3) 小規模企業振興基本法は、中小企業基本法の基本理念に則り、中小企業者の分類から小規模企業者を分け、小規模企業の振興に関する施策を総合的かつ計画的に推進することを掲げている。法が特出させているのだから、本市においても同法の基本理念に基づき、小規模企業振興基本条例を新たに制定、もしくは、現行本市中小企業振興基本条例を改定し、小規模企業振興にかかわる条項を加えること。
(回答)市内の中小企業のうち8割以上が小規模企業者であり、横浜市中小企業振興基本条例において定義される市内中小企業者には、当然に小規模企業者が含まれていると認識しています。
全区局長で構成される中小企業振興推進会議においても、こうした趣旨を踏まえて、小規模事業者を含む中小企業振興施策に全庁的に取り組むよう徹底しています。
(4) 引き続き「IDEC横浜」が進める小規模事業者支援事業を市内小規模事業者への周知を高めるとともに、小規模企業振興基本法に基づいた小規模企業に特化した部署を局内に創設し、全区、全庁、関係外郭団体に法の理念の浸透を図ること。
<回答前半(中小課)>
事業内容の周知については、経済局や公益財団法人横浜企業経営支援財団(IDEC横浜)のホームページ、メールマガジン、チラシによる他、商工会議所や金融機関などの協力も得ながら実施しています。また、地域に出向いてセミナーを開催するなど、引き続きしっかりと取り組んでいきます。
<回答後半(企画課)>
市内の中小企業のうち8割以上を占める小規模事業者向けには、個別に支援策を用意するなど、特に手厚い支援を行っています。
小規模企業を含む中小企業の振興に向けて、引き続き横浜市中小企業振興基本条例に基づき、庁内一丸となって、受注機会増大や振興施策に取り組んでいきます。
4. 小規模事業者支援
(1) 「横浜市中小企業融資制度」について、申請から実行までの期間短縮すること。また、個人事業主も対象となっているが、制度名が「中小企業」となっていることから、対象外との誤認もあるため、「中小事業者向け支援制度」とするなど、わかりやすくすること。
(回答)金融庁は、金融機関に対し、事業者のニーズに迅速かつ適切に対応するよう要請を行っており、金融機関や横浜市信用保証協会では、必要書類の簡素化を図るなどし、審査の迅速化に努めています。
また、当該融資制度は個人事業主も対象となる旨を、ウェブサイトやパンフレット等においてご案内しております。取扱金融機関とも連携し、当該融資制度について、より多くの皆様にご利用いただけるよう、分かりやすい広報に努めてまいります。
(2) 「IDEC横浜」などが行う市内中小・小規模事業者の事業継続に向けた取組や新しい事業展開を支援するため、設備投資や販路開拓に係る経費助成事業を拡大し、そのための予算を大幅に増額すること。
<回答(中小企業振興課)>
IDEC横浜では、販路開拓を含めた経営全般に関する相談対応を実施しています。
<回答(ものづくり支援課)>
引き続き、国や県の支援制度の活用も促しながら、ニーズに応じた複数の補助金を設け、中小・小規模事業者の皆様の設備投資を支援していきます。
(3) 各区役所に区内経済振興を所管する経済課を設置すること。生業としている小規模事業者に対して、個々の小規模事業者の課題を解決するため、「IDEC横浜」の訪問相談事業に加え、営業と生活両面からの相談を受ける総合的な窓口を区役所に開設すること。
(回答)IDEC横浜では、身近な地域でのセミナー実施のほか、ワンストップ経営相談窓口にて、小規模事業者を含む市内中小企業の経営基盤の安定・強化のため様々な経営課題に対する相談対応を行っています。また、小規模事業者向けに、オンラインや出張による相談を実施し、ご要望に合わせたきめ細やかな支援を引き続き行っていきます。
(4) 「小規模企業特別資金」「小規模企業資金繰り安定サポート資金」などの融資制度を継続すること。また、無担保無保証ですぐに借りられる50万円以下の経済局独自の直接融資制度を創設すること。
(回答)小規模事業者の皆様を対象とする融資制度として、原則無担保で利用でき本市が信用保証料を助成する「小規模企業特別資金」や、融資期間1年以内で毎月の元本返済が不要かつ継続利用も可能な「小規模企業資金繰り安定サポート資金」を、引き続き実施します。また、「小規模企業特別資金」については、脱炭素化に向けた取組を行う事業者やスタートアップの皆様を対象に、信用保証料の助成率を上乗せするなど、利用実績やニーズ等をふまえて、小規模事業者の皆様の資金需要にきめ細かく対応した資金繰り支援を実施していきます。
(5) 燃油、資材高騰で苦しむ中小企業・小規模事業者に対し、工場・店舗の家賃、機械・設備などのリース代への補助金制度を創設し、特に疲弊度の高い小規模事業者に対する本市独自の直接支援を創設すること。一律10万円給付としている千葉市エネルギー価格等高騰対策支援金の取り組み等を参考とすること。
(回答)横浜市では、物価高騰の影響を受ける中小・小規模事業者の事業の継続に向けて、制度融資による資金繰り支援や、きめ細かな経営相談、設備投資助成など、様々な支援策を実施してきました。
令和5年度12月補正予算では、国の地方創生臨時交付金を活用し、「カーボンニュートラル設備投資助成金」を創設し、中小企業のエネルギー高騰対策と脱炭素への支援を実施しています。引き続き、経済情勢や国の動向を注視するとともに、必要な対策を講じ、中小・小規模事業者の皆様の経営をしっかりとお支えしていきます。
5. 地域経済の仕事興し
(1) 現在の企業立地促進条例を廃止し、財政支援を中心とした企業誘致をやめること。
(回答)企業立地促進条例による支援については、認定企業に実施しているアンケートで、立地決定の際の様々な要素のうち、最も重要な決定要因になっているという結果が出ており、有効なインセンティブとなっていると考えています。また企業が立地することで雇用創出、市内発注等の効果を生み出しています。
今後も横浜経済の持続的な成長・発展に向け、引き続き企業立地を促進し、生産年齢人口の流入にもつながる雇用の創出や市内発注の拡大を図り、条例による支援等のインセンティブと連動させて、企業立地促進施策を展開していくことが必要であると考えています。
(2) 本市公共工事をより多くの市内事業者に拡大するため、小規模事業者への少額な公共工事を発注する「小規模事業者登録制度」を導入すること。
(回答:経済・財政)工事については、少額で簡易な工事であっても公共工事としての適正な施工を確保することが重要であると考えています。このため、建設業の許可を受けていることや経営事項審査を受けていることなどを入札参加資格とする競争入札で発注することにより、適正な施工を確保しています。
6. 労働環境の改善
(1) シングルマザー、非正規雇用、雇止め、長時間労働、パワハラ、セクハラなども含め市民の雇用・労働問題解決に責任をもつため、377万の人口を有する我が国最大の政令指定都市として経済局雇用労働課を部に昇格させ、同時に各区に労働相談の日を定期的に設け市民の抱える雇用・労働問題を直接把握、解決し、具体的施策に反映させること。
(回答)経済局雇用労働課では、国(神奈川労働局)や神奈川県の担当部局とも連携して、労働法制や労働・社会保険に関する周知・啓発のほか、勤労者に関わる各種課題に対応しています。また、市民の方々の、働くことに関する様々な相談に対応するため「働く人の相談室」を設置し、社会保険労務士等の専門家を相談員として配置しています。令和5年度からは、「働く人の相談室」の労働相談の開設日を週1回から週2回とし、相談体制を拡充しました。
今後も、市民の雇用・労働問題に効果的に取り組んでいきます。
(2) 公共工事、委託契約などにおいて賃金水準・労働条件の確保、建築物・公共サービスの質の確保のため、公契約条例を制定するよう経済局から所管局に求めること。
(回答:経済・財政)経済局としても、引き続き、関係局で実施している勉強会において検討がしっかり行われるよう取り組んでいきます。
(3) 若者層への労働者の権利やワークルールにかかわる啓発事業として、「ワーキングガイド」及び「ワーキングガイド(アルバイト編)」等が市ホームページに公開され、高校大学等へ個別に市ホームページの周知がされているが、これに加えて冊子を中学、高校、大学の生徒学生一人一人に配布し、セミナー等を開催するなど、対象に確実に届くアプローチを工夫すること。
(回答)「ワーキングガイド」及び「ワーキングガイド(アルバイト編)」は、ペーパーレス及びデジタル化推進の観点から、紙媒体ではなく本市ウェブサイトに掲載して周知・啓発を行っています。市内高校や大学へは個別に本市ウェブサイトの当該ページのURLを周知しているのに加え、若年層を含むより多くの市民の皆さまに活用していただけるよう、本市ウェブサイトの当該ページに導く二次元コードを載せたPRカードを作成し、区役所や市民情報センターなど市内各所に配架しているほか、就労関係イベント等の機会に配布するなど、積極的に周知を図っています。
(4) リストラやブラックな働かせ方など労働者の労働環境等に関して、特に企業立地促進条例認定事業者には、お願いベースではなく、条例の目的の柱に掲げている市民雇用の増大を踏まえ、市独自の調査を行うこと。そのうえで、指導・勧告を行い、是正に応じない当該認定事業者の認定を取り消し、過去の支援分の返却を求めること。
(回答)労働者の労働環境等に関する指導については、権限を持つ機関が適正に対応するものと考えます。なお、認定事業者に対しては、引き続き認定時や毎年の状況報告を求める際に、法令等を遵守し、適正な事業活動を行うよう依頼しております。
(5) JFEスチール東日本製鉄所撤退により離職を余儀なくされた方への再就職支援、下請け企業、関連企業への経営継続支援等が適切に実施されるよう本市として責任を持つこと。
(回答)取引先関連事業者の雇用への影響を考慮し、神奈川労働局、県、川崎市などと連携して「JFEスチール株式会社の高炉等休止に係る関係行政機関連携本部」を設置し、支援施策を講じました。具体的には、特別経営相談窓口の設置、関係事業者へのアンケート調査、取引先関連事業者向け支援施策説明会・相談会、求職者向け特別相談窓口の設置に加えて、離職を余儀なくされた方々への再就職支援として、合同企業面接会を横浜会場、川崎会場でそれぞれ2日ずつ開催いたしました。
引き続き、各行政機関等が実施している一般求職者向けの労働相談窓口や支援制度等をご案内するなど、求職者の状況に応じた支援を行っていくとともに、川崎市とも情報共有しながら、特別経営相談窓口等による課題解決に向けた支援を行ってまいります。
7. 横浜市中央卸売市場
(1) 水産物を取り扱う市場開設者として、実施された福島第一原発汚染処理水の海洋投棄について、中止するよう国と東電に要求すること。また、改めて放射能検査体制を強化すること。
(回答:経済・医療)本場食品衛生検査所において、引き続き食品中の放射性物質検査を実施していきます。ALPS処理水の海洋放出にあたっては、国などが新たにトリチウムに関するモニタリングを強化・拡充しており、検査結果を公表しています。本市としては、この結果を注視していきます。
8. 消費者保護
(1) 悪質な住宅リフォーム業者から消費者を守るため、健全な住宅リフォーム業者の登録・公表を行う国の「住宅リフォーム事業者団体登録制度」を市として市民に広報すること。
(回答:建築)本制度については、日ごろ市民からの相談を受けている横浜市「住まいの相談窓口」では周知を行っています。今後も引き続き機会をとらえ、広報していきます。
【こども青少年局】
1. 子どもの貧困解決
(1) 子どもの貧困はコロナ禍の中でさらに拡大増加していることがあぶりだされた。これに対応するには、子ども施策全体の水準を引き上げ実施することが、ひいては必要な方に届くという認識で取り組むために、こども対策予算を抜本的に増額すること。
(回答)「第2期横浜市子どもの貧困対策に関する計画」に基づき、引き続き、教育・福祉・子育て支援等の総合的な取組の充実を図るとともに、社会情勢に注視しながら、必要な方にしっかり支援が届くよう必要な予算を確保してまいります。
(2) ①子どもの居場所づくり活動支援補助金を増額すること。補助金については、申請を待つのではなく把握している団体に対して、社会福祉協議会や区役所からプッシュ型で申請書類が届くようにすること。
②支援補助金について、団体の声をきいて申請につながるよう支援すること。
(回答①②)現場の声を伺い、令和6年度は、こども食堂等の地域のこどもの居場所に対する補助金について、1取組当たりの上限額を現状の10万円から24万円へ増額します。また社会福祉協議会等によるメール配信や、団体向けの連絡会に本市職員が伺い説明を実施することにより、補助金の申請書を配布しています。 ③団体のネットワーク等の支援の取り組みは、区役所が中心となって社会福祉協議会とも連携し、相談・支援を行うこと。
④支援を必要としている保護者・子どもたちに団体や活動の情報等と支援が確実に届く仕組みをつくること。
(回答③④)令和6年度から区域のネットワーク構築を新たに実施し、社会福祉協議会とも連携しながら、相談・支援を拡充します。合わせて、地域での取組が、子どもたちや子育て家庭に伝わるよう、引き続き、関係機関と連携して取り組んでまいります。
(3) 「第2期横浜市子どもの貧困対策に関する計画」に盛り込まれた「若年無業女性への支援」を行うためにも、各区福祉保健センターにおいて実施している、すべての女性を対象にした女性福祉相談に、家庭に居場所のない若年女性(10代~20代)に対して、自立を目指すこと等の取り組みを意識して総合的な支援を行うこと。女性福祉相談員は正規雇用すること。また、支援活動を行っている団体を支援すること。
(回答)横浜市では、各区福祉保健センターにおいて、すべての女性を対象に、女性福祉相談を実施し、DVをはじめとする女性の抱える様々な問題に対して相談、自立に向けた支援を行っています。令和5年度からは、若年女性の自立の推進に資する取組として、「横浜市若年女性支援モデル事業」を実施しています。いわゆる「困難女性支援法」の成立等を踏まえ、引き続き相談者の抱える問題や背景、状況等に応じて対応するとともに、適切な人員体制の確保に努めます。
(4) ヤングケアラー当事者が、自分自身のこども期を大切にすることの重要性を認識できる
よう教育現場で、ヤングケアラーについて知る機会を設けること。困ったら声を上げることができる。声を上げれば家族や本人へのケア対応ができるように、相談・支援の窓口をつくるなど環境整備を急ぐこと。
家事・育児支援を必要とする家庭へのヘルパー派遣事業等が各区でスムーズに機能し、ヤングケアラーの心身の負担軽減を図ることができるように施策展開を図ること。関係区局の連携を図り、明確な体制をつくること。
(回答:こ青・教育・健福)ヤングケアラーの様々な負担の軽減を図るため、5年度に家事・育児支援を必要とする家庭へのヘルパー派遣事業の委託単価を増額し、事業者の確保に努めました。
また、ヤングケアラーを見守り、支える環境づくりのため、ピアサポートやオンラインサロンを実施する団体への補助、広く市民に向けた広報・啓発や関係機関向けの研修を実施しています。
6年度は、新たによこはま子ども・若者相談室の相談メニューとしてSNS相談の実施と庁内及び関係機関との支援体制を構築します。
2. 放課後児童クラブ
(1) 新型コロナウイルス感染症は、2類から5類へと変更されたが、未だ終息せず、拡大の波も起きている。放課後児童クラブ・放課後キッズクラブに従事する職員が、定期的にPCR検査等を受けられるようにすること。
(回答)今後も国の動向や地域の状況等を踏まえ、感染拡大防止のための支援に努めてまいります。
今後も国の動向や地域の状況等を踏まえ、感染拡大防止のための支援に努めてまいります。
(2) 横浜のこどもたちの放課後の安全安心を保障する立場から、保護者の負担が大きい放課後児童クラブの運営について、施設や指導員の処遇や一般事務作業など、基本的な運営に関わることについては市が第一義的な責任を負うとともに、家賃は実態に合わせて上限を引き上げること。
(回答)本市の放課後児童クラブは、地域の理解と協力のもと、保護者が積極的に運営に関わることが特徴であり、その自主性を生かせるよう、運営主体に対する補助により実施することが適当と考えます。
放課後児童クラブの活動場所は、クラブが確保することを前提としており、地域により家賃相場は様々であり、一定の上限額は必要と考えております。令和4年度から、賃借料補助は基本運営費に組み込むこととしましたが、引き続き、一定の上限額を定めたうえで家賃についても支援してまいります。
(3) 放課後児童クラブと放課後キッズクラブの保育料格差を解消すること。両事業の特性
を生かすためにも、家庭の経済的理由によらずに選択できる環境づくりが必要であり市独自に学童保育の保護者負担金を軽減するための財政措置をすること。
(回答)放課後児童クラブの利用料については、クラブが実情に応じて、独自に決定しています。本市では、国の補助制度を活用しながら、運営費補助を年々充実してきており、引き続き、財源の確保に努めてまいりますが、現時点では、利用料の軽減を図るための補助制度を創設する予定はありません。
(4) より良い環境の施設を実現できるよう現行の面積基準を改善すること。
また、コロナ感染症などに対応した換気機能を実現する等、新型コロナウイルス感染拡大防止加算による感染防止への直接支援を拡充すること。
(回答) 放課後児童クラブの面積基準は、横浜市放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準に関する条例において最低基準を定めています。第9条の「設備の基準」に関する基準を改正することは、現時点で考えていません。
また、新型コロナウイルス感染拡大防止加算は、国の交付金を活用して実施していましたが、国の交付金が終了したため令和6年度からは実施しません。引き続き、国の動向も踏まえながら、各クラブが感染症対策を行い、安全に運営ができるよう支援してまいります。
(5) ①放課後児童クラブの職員配置基準を引き上げ、安心・安全な放課後をすごせる場所とすること。
②支援員の給与引き上げについては、3%程度の引き上げでは物価上昇にも対応しておらず、子ども達や保護者の願いに応えて、支援員が働き続けられるよう抜本的な処遇改善を図ること。
(回答)横浜市放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準に関する条例第10条の「職員」に関する基準を改正することは、現時点で考えていません。
支援員の処遇改善については、国の交付金のメニューを活用し、放課後児童支援員や補助員、事務職員等の放課後児童クラブに勤務する職員を対象に、収入を3%程度引き上げるための措置を実施しています。また、令和6年度からはクラブの安定的な運営を図るため、常勤の放課後児童支援員を2名以上配置した場合の補助額を引き上げます。支援員の処遇改善につながる施策を引き続き、国へ要望してまいります。
(6) 放課後児童クラブにおける緊急時の防災品の備蓄に特化した財政支援を行うこと。
(回答)本市では、運営主体が自ら良好な衛生環境及び安全性を備えることとしています。引き続き、放課後児童クラブが円滑に運営できるよう、必要な支援を行ってまいります。
(7) 第2期子ども子育て支援事業計画で示されているように、利用する可能性がある児童がいつでも放課後児童クラブを利用できるよう、 放課後児童クラブの増設については、住民や保護者任せではなく市として設置計画を持つこと。
(回答)第二期子ども・子育て支援事業計画の確保方策の考え方として、利用する可能性がある児童がいつでも放課後キッズクラブまたは放課後児童クラブを利用できるよう受入枠を確保していくこととしています。
具体的には、放課後キッズクラブでは、新たな活動場所を確保し、放課後児童クラブでは、新設の相談に個別に対応していきます。
(8) ①利用料減免制度利用にあたっては、各クラブ雇用の事務担当者への申請に加え、区役所で申請を受けつけること。申請先の選択肢を増やすこと。
②利用料減免について、市としてひとり親世帯・多子世帯にも対象を広げ、補助単価を増額すること。
③利用料減免制度を国としてつくるよう引き続き要望すること。
(回答)保護者がクラブの運営に主体的に関わる放課後児童クラブの特性上の課題であると認識しており、令和4年度から当該事務等を行う事務職員を雇用する場合(委託含む)の費用を補助するなど減免申請に関する課題解決に向けた支援を強化しています。また、放課後児童クラブにおける保護者負担金は、地域の実情に応じて各クラブで独自に料金を設定していただいています。利用料減免については、国に制度がないことから、引き続き、国へ要望してまいります。
(9) 小規模(10人未満)になっても常勤職員を継続雇用できるように小規模激変緩和補助を継続すること。
(回答)放課後児童クラブ事業では、4月1日時点で対象児童数が10人以上であることを補助要件とし、運営を支援することを基本としています。4月1日時点で10人未満となった場合においても、前年度の利用実績を踏まえ、当該年度は、運営が継続できるようクラブを支援していきます。
(10) 児童数の減少で2人分の常勤職員の人件費が負担できず赤字経営のクラブが増加している実態がある。2人の常勤職員を雇用しているクラブには、国の処遇改善等事業ⅱ(上限315.8万円)を最大限活用し、2人目の常勤職員人件費分として基本補助の規模調整部分に最低100万円加算して、子どもたちの放課後の健全育成を維持すること。
(回答)児童数の減少しているクラブに対して、既に基本補助の規模調整部分や激変緩和措置などの必要な支援を行っております。また、令和6年度からはクラブの安定的な運営を図るため、常勤の放課後児童支援員を配置した場合の補助額を引き上げます。
引き続き国のメニューを活用しながら必要な支援について検討してまいります。
(11) コロナが終息するまで、利用料返還補助を継続実施すること。
(回答)利用料返還補助は、国の交付金を活用して実施していましたが、国の交付金が終了したため現在は実施していません。引き続き、国の動向も踏まえながら、各クラブが感染症対策を行い、安全に運営ができるよう支援してまいります。
(12) コロナが終息するまで、感染のリスクの中で業務を続ける職員に対して、特別手当を支給すること。
(回答)特別手当等の追加の支援金の支給は困難と考えますが、引き続き、安全にクラブを運営していただくため、支援を行っていきます。
(13) 国で新設された育成支援体制強化加算を拡充したが、横浜市では利用しやすいかたちにして活用している。国に利用しやすいものとなるよう改善を求めること。
(回答)横浜市では、現場職員の負担となっている事務や雑務を含む周辺業務を行う職員の配置等を行うことにより、職員が子どもの育成支援に注力できる環境を整えることができるよう、令和4年度から育成支援体制強化加算を新設しました。
当加算の趣旨も踏まえつつ、クラブがより利用しやすいものとなるよう、令和6年度からは育成支援を行っている非常勤職員が事務を行った場合も補助対象とできるようにしました。
(14) ①新たな雇用基準は、保育の質の向上のために必須な研修参加、職員間の打合せ、保育準備などを勤務時間に加えた形とすること。
②常勤職員の勤務時間は、研修参加、保育準備を含めて、最低週36時間とすること。
(回答)各クラブにおける職員の勤務条件については、運営主体に委ねていますが、令和4年度以降は、令和3年度の常勤職員の処遇の維持及び向上に努めることとしています。
(15) 障害児がいつでも利用できるよう体制を整えるために、障害児対応の職員1名をすべての児童クラブで、年度当初から常勤で配置し、常勤3名体制を横浜市の標準仕様にすること。
(回答)障害児の受入れ促進を図るため、国の制度を活用しながら障害児を受け入れるための加算を年々拡充しています。なお、障害児対応の職員の雇用形態はクラブに委ねております。
(16) 保育所等と同様に地域区分の新設による各種補助基準額(人件費・賃借料等)の引き上げを国に引き続き求めること。
(回答)地域区分の新設については、引き続き国に対して要望してまいります。
3. 放課後キッズクラブ
(1) 校庭が使えない児童クラブがあることから、校庭利用の調整などについて、学校とキッズクラブと放課後児童クラブの懇談の場を持つしくみを市が責任をもってつくること。
(回答)放課後キッズクラブでは評議会、放課後児童クラブにおいては運営委員会を開催していますが、それぞれの委員には学校長等の学校関係者が入っているため、定期的な情報共有がされているものと考えております。
(2) 午後5時以降の利用について、平均値は2021年度15.6人、2022年度も15.6人となっている。利用の少ないクラブについて、原因を究明すること。あらためて、放課後の子どもの居場所のあり方について検証すること。
(回答)午後5時以降の利用については、令和5年度の平均は18.0人と昨年度に比べて増加しています。引き続き、アンケートの調査結果等を踏まえ、事業の効果検証を行うとともに、子ども・子育て会議放課後部会の有識者の方々のご意見等を参考にしながら、事業の質的拡充を図ることができるよう取り組んでまいります。
4. 保育所等
(1) ①国の保育士配置基準は半世紀前に作られたものであり、子どもたちのより良い発達保障の観点から、昨今の社会情勢(コロナ禍による影響、労働環境の変化等)を踏まえて国に改善を求めること。 ②横浜市として、定員割れの問題を解消し、保育環境の充実を図るために、市独自基準を0歳児2対1,1歳児3対1,2歳児4対1、3歳児10対1,4-5歳児15対1とすること。ローテーション保育士について、現行の基準から増員し、正規職員とすること。
(回答)①本市としても長年に渡り、保育士配置基準の改善を要望してきましたが、令和5年12月に示された国の「こども未来戦略」において、4・5歳児は、令和6年度から30対1から25対1への改善を図り、加算措置を設けるとともに最低基準の改正を行い、1歳児は令和7年度以降の加速化プランの早期に6対1から5対1へと改善するとされました。安心・安全で質の高い保育を提供するためには更なる改善が必要なため、引き続き、配置基準の改善及び必要な財源措置について要望していきます。
②本市では従前から国基準に上乗せした市基準を設け、国の定める給付費に上乗せして市独自に加算しています。これに加えて、目的に応じた職員配置に関する助成を市独自で実施しており、手厚い職員配置ができるよう支援しています。令和6年度は令和5年度に引き続き、さらに追加で保育士等を配置するための助成(障害児等受入加算等)を拡充します。引き続き、現行の市基準を維持しながら職員配置に関する各種加算を実施することで、十分な体制を整えられるよう支援します。また、ローテーション保育士雇用費については、これまで月160時間未満勤務の職員について、複数職員の積み上げにより160時間以上となる場合に限り助成対象としていましたが、令和6年度は、40時間以上から助成対象とする取扱いに変更します。さらに、これまでは職員の雇用形態に関わらず一律の助成単価を設定していましたが、令和6年度は、正規職員等が勤務することなどを想定した新たな単価区分を設け、より保育現場の実態に沿う制度に拡充します。
(2) 保育時間の認定は、保護者の就労に応じてではなく、全ての子どもに標準時間(11時間)を認定し、認定時間以外の利用について保護者の負担が増えることの無いようにする。
(回答)保育時間の認定は、子ども・子育て支援法第20条第3項に基づき、主にフルタイムの就労を想定した「保育標準時間(1日11時間)」と、主にパートタイムの就労を想定した「保育短時間(1日8時間)」との2つの区分を設定しており、保護者の保育を必要とする状況に応じて認定します。
保護者は認定を受けた範囲内で必要な保育を利用し、区分に応じた利用料をご負担いただく仕組みとなっています。
(3) 国の基準が改善されても、安全対策(乳児午睡ブレスチェック、プールの監視員等)、休暇・休息の確保、事務時間の保障、朝夕の保育体制等、様々な場面で対数以上の保育士が必要である。フリー保育士の増員を行うこと。子どもたちにもう一人保育士を。
(回答)認可保育所及び認定こども園については、保育士の代休や年休の取得、また研修参加などのために、市で求める基準以上に保育士を配置している場合は、ローテーション保育士雇用費を助成しています。これまで月160時間未満勤務の職員について、複数職員の積み上げにより160時間以上となる場合に限り助成対象としていましたが、令和6年度は、40時間以上から助成対象とする取扱いに変更します。さらに、これまでは職員の雇用形態に関わらず一律の助成単価を設定していましたが、令和6年度は、正規職員等が勤務することなどを想定した新たな単価区分を設け、より保育現場の実態に沿う制度に拡充します。また、保育士の負担を軽減するために、資格を有しない保育支援者を配置し、清掃業務や遊具の消毒などを行う場合に「保育者業務支援事業費助成」を実施しています。さらに、園児の安全を確保するため、登園時やプール活動時など人手が多く求められる時間帯に保育支援者を配置する場合の加算を設け、施設の規模に応じて助成額に段階を設けました。引き続き、保育現場において十分な体制が整えられるよう支援します。
(4) 保護者負担を増やさずに保育の質を保てるよう、水道高熱費や食材費などの物価高騰に対する支援を継続して保育所に行うこと。
(回答)保育・教育施設及び事業者の収入は、給付費(委託料)や保育料、保護者からの実費負担徴収に限られることから、昨今の物価高騰が保育・教育の質の維持に直結する課題であるものと認識しています。このような中、施設・事業者のご尽力により、保育・教育の質を維持していただいていることに感謝しています。
令和4年度に引き続き5年度も、物価高騰の影響を踏まえ、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用して、補正予算を計上し、施設・事業者に対し光熱費等や給食材料費の上昇相当分の経費の助成を行いました。
今後も国の動向を注視していきます。
(5) 民間保育園に適用している市保育士配置基準を公立園にも適用し、公立園の保育士の正規職員を増やすこと。
(回答)市立保育所における保育士の配置基準は、「横浜市児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例」に従って保育士を配置しています。また、条例で定める基準に加えて、主任保育士やローテーション勤務のための保育士を配置し、保育の質を確保しています。
国における保育士配置基準の見直しをふまえ、令和6年度は一部の市立保育所で保育士を増員します。引き続き、必要な保育士の配置について、関係部署と調整していきます。
(6) 現在の園ごとの定員について、定員枠の弾力化・定員外入所は行わないこと。
待機児童や保育の必要性が高い保留児童の解消に向け、既存の保育資源を最大限活用するとともに、地域の状況を分析しながら、保育ニーズに応じて必要な施設・事業の整備を行い、受け入れ枠の拡大を図っていきます。
(回答) 待機児童や保育の必要性が高い保留児童の解消に向け、既存の保育資源を最大限活用するとともに、地域の状況を分析しながら、保育ニーズに応じて必要な施設・事業の整備を行い、受け入れ枠の拡大を図っていきます。
(7) コロナが 終息するまでは、園の独自の判断で検査ができるように、検査キットを配布すること。
(回答)抗原検査キットの配付については、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行したことを踏まえ、令和6年度の実施は予定していません。
(8) 保育無償化の対象が負担の多い0-2歳にも広がるよう国に働きかけること。実現しない間は、市の独自事業として文字通り「保育の無償化」を実施すること。それが実現するまでの間、小学生以上の年の離れた兄弟がいる第2子、第3子は保育料減免が受けられないことから、年齢差に関係なく、生計を同一にする子どもとして、第2子を半額、第3子以降は無償の対象とすること。
(回答)幼児教育が生涯にわたる人格形成の基礎を培うものであり、子どもたちに質の高い幼児教育の機会を保障することが極めて重要であることから、国において3歳児から5歳児を対象に今般の幼児教育・保育の無償化が実施されました。現在のところ、0歳児から2歳児については市民税非課税世帯のみが無償化の対象となっておりますが、幼児教育・保育の無償化は社会経済の持続的な発展を実現し、社会保障制度や地域社会の維持に資するものであり、全国一律の取組が有効であるため、今後も国に対して制度拡充を要望してまいります。
また、保育料のきょうだい児の減免(多子軽減)は、国の定めた基準に基づき、保育所等は0歳から5歳までの6年間に在園しているきょうだいを対象とし、幼稚園は小学校3年生までのきょうだいを対象としています。更なる負担軽減策の実施に向けて、国に対して、制度の拡充を引き続き要望するとともに、本市の財政状況を考慮しながら、対象範囲や減免額を検討してまいります。
(9) 給食は副食も含めて保育の一環である。給食も無償化の対象とすること。
(回答)幼児教育・保育の無償化の実施にあたって、国における検討会の中で、3~5歳児の教育・保育における食材料費に関しては、以下①~④を踏まえて無償化の対象から除くべきであることと整理されました。
① これまでも基本的に、実費徴収又は保育料の一部として保護者が負担してきたこと
② 在宅で子育てをする場合でも生じる費用であること
③ 学校給食や他の社会保障分野の食事も自己負担とされていること
④ 幼稚園(1号)と保育所(2号)の取り扱いを統一すべきであること
こうした趣旨や経緯を踏まえ、横浜市としても食材料費については保護者による実費負担として整理しており、市単独で補助を行う予定はありません。なお、低所得者層及び多子世帯を対象とした副食費の免除制度が設けられています。
(10) 副食費の保護者負担について、市が補助を行うこと。
幼児教育・保育の無償化の実施にあたって、国における検討会の中で、3~5歳児の教育・保育における食材料費に関しては、以下①~④を踏まえて無償化の対象から除くべきであることと整理されました。
① これまでも基本的に、実費徴収又は保育料の一部として保護者が負担してきたこと
② 在宅で子育てをする場合でも生じる費用であること
③ 学校給食や他の社会保障分野の食事も自己負担とされていること
④ 幼稚園(1号)と保育所(2号)の取り扱いを統一すべきであること
こうした趣旨や経緯を踏まえ、横浜市としても食材料費については保護者による実費負担として整理しており、副食費に対して市単独で補助を行う予定はありません。
なお、低所得者層及び多子世帯を対象とした副食費の免除制度が設けられています。
(11) アレルギー児や食に特別な配慮が必要なこどもが1人でも在籍している場合、補助の対象とし、専任の調理員、介助職員を配置できるよう加算すること。
(回答)食物アレルギー等の児童を安全に保育するために職員を雇用する等、体制を整えるための経費としてアレルギー児童対応費を助成しており、1人でも対象児童が在籍すれば加算の対象になります。なお、令和5年度に引き続き令和6年度もアレルギー児童対応費の単価を拡充します。
(12) ①障害児認定を受けていなくても、園の判断で配慮が必要な子どもに対して加配できる制度を整備すること。 ②配慮の必要な子どもへの支援ができるように、要配慮児童支援保育士雇用費制度を創設し、障害児等加配区分認定において保育現場の意見を尊重すること。また、障害児保育対象児童、特別支援保育対象児童、要配慮児童の保育について、区がサポートすること。
(回答)障害児保育教育対象児童については、「障害児に対する加配区分基準表」を用いて、手帳の等級や医師からの意見書等により加配区分の認定を行っています。
また、個別に支援が必要な児童については、区福祉保健センターでの心理相談を利用する等の専門職による関わりがあり、集団において保育士加配が必要な場合、加配の認定を行っています。
なお、保育所等においては、本市独自助成として、市配置基準以上に保育士がいる場合に、ローテーションに必要な保育士を雇用する経費を助成しており、これまで月160時間未満勤務の職員について、複数職員の積み上げにより160時間以上となる場合に限り助成対象としていましたが、令和6年度は、40時間以上から助成対象とする取扱いに変更します。さらに、これまでは職員の雇用形態に関わらず一律の助成単価を設定していましたが、令和6年度は、正規職員等が勤務することなどを想定した新たな単価区分を設け、より保育現場の実態に沿う制度に拡充します。
配慮が必要な児童の保育については、園からの電話相談に応じるとともに、必要に応じてカンファレンスを行い、丁寧に相談に応じています。また、障害児保育への理解が進むよう施設向けの研修を実施しています。
(13) (一時保育について)①横浜市として一時保育の利用状況や実態については園任せにせず、区や市で把握し、保育所に入所できない子の受け皿としてではなく、リフレッシュや緊急一時保育など適切な利用ができるようにすること。
②受入人数だけで配置を判断するのではなく、年齢やアレルギーの有無、配慮の必要な子を受け入れているなども含めて保育士の人数を配置できるようにすること。
(回答)①令和5年度より、月120時間の範囲内であれば、理由を問わず、どなたでも申し込みができるようにしています。また、WEB予約システムにより、事業全体や施設毎の実績把握を進めながら、どなたでも利用しやすい制度になるよう努めます。
②年齢、障害の程度に応じた加算制度があり、お子さんの受入れ状況に応じて補助を行っており、5年度からは、0歳児の預かりに対する補助を大幅に拡充したところです。アレルギー児の受入に係る補助については、各施設のご意見を踏まえて検討します。
(14) 児童虐待、子どもの貧困、配慮の必要な子どもの増加等、保育所が果たす役割は大きくなっており、中でもセーフティネットの役割が果たせる公立園はますます重要な存在になっている。「市立保育所の在り方」を見直し、これ以上の公立園の民間移管をただちにやめること。
(回答)市立保育所が、保育資源間の連携を推進するとともに、地域のセーフティネットの役割を果たすため、54園の市立保育所を「ネットワーク事務局園」としており、平成26年9月に市会で御報告しています。
「ネットワーク事務局園」以外の市立保育所については、民間移管等の対象として、事業計画を策定し、平成27年2月に市会で御報告しています。また、本事業計画は、令和6年度で完了することとしていましたが、移管等対象園のうち菊名保育園及び公田保育園は、これまでの手法による民間移管が難しいことから、令和8年度までは市立保育所として運営し、その間に様々な方向性について検討することについて、令和3年9月に市会で御報告しています。
(15) 必要な保育士を確保するためには保育士の処遇改善が不可欠であり、2022年に国の「保育士・幼稚園教諭等処遇改善臨時特例事業」が実施されたが、それだけでは不十分である。自治体独自の保育士確保策として、保育士応援手当の支給や奨学金返済支援事業などがあり、本市で働きたい保育士を増やすため、市独自の処遇改善策をさらに充実させること。全産業の平均的な賃金と同額となるようベースアップを図ること。また、他の職種の職員も抜本的な処遇改善をはかること。国に強く求めること。
(回答)本市では、平成30年度から国の公定価格における処遇改善等加算Ⅱと併せて、要件を満たす経験年数7年以上の保育士等に月額4万円の処遇改善ができるよう独自助成を実施しています。
また、令和4年2月に国が補正予算による「保育士・幼稚園教諭等処遇改善臨時特例事業」を実施するにあたっては、市基準の保育士配置を行うための保育士等についても同様の処遇改善がなされるよう、本市独自助成を実施しています。令和4年10月以降は、公定価格分は処遇改善等加算Ⅲとして、本市独自分は処遇改善等加算Ⅲ相当分として助成を継続します。引き続き、保育士の待遇改善を進めていきます。
これらの処遇改善に加えて、保育士の確保については、採用と定着の両面から取り組んでいます。
採用面においては、就職相談会の開催や民間事業者のWEBを活用した求人情報の発信、保育士の資格取得の支援、潜在保育士等への就労奨励金の交付などを行っています。加えて、保育補助者について、これまで保育士資格を有していない者のみを助成対象としていましたが、令和6年度からは潜在保育士を保育補助者として一定期間雇い上げる場合も助成対象に追加します。
定着に関しては、手厚い保育士配置基準をはじめ、職員の宿舎借り上げの支援、離職防止を目的とした相談窓口を設置しています。また、経営者・施設長に向けた組織マネジメント講習の実施や採用・定着に課題を抱える園へのコンサルタント派遣を行っています。さらに、令和6年度から新たに、保育士養成施設の在学生への修学資金貸付事業について、貸付期間を拡充するとともに、入学準備金及び就職準備金の貸付を新設します。
(16) 保育園こども園の運営費を当月払いに戻すこと。
(回答)給付費等の当月払いについては、システム改修や事務手順の見直し等様々な課題があり、すぐに実現するのは難しい状況です。
(17) 保育の質向上のために、一定の経験年数を有する保育士の配置を要件とするなど、保育の質を担保する市の指針を定めること。
(回答)現時点では、認可保育所の保育士配置における経験年数の基準を設けることは想定しておりませんが、研修の実施や処遇改善など保育の質の向上に努めています。
なお、新規に認可保育所を開設する場合においては、一定の経験年数がある職員を配置させることや、施設長・主任保育士について保育士資格や一定の経験を有することを求めるなど、保育の質の確保に向けた取組を行っています。
(18) 宿舎借り上げ支援事業の支援を受けていない保育士への家賃補助を、保育士個人に直接行うこと。また、「補助対象期間の見直し・地域による基準額格差の撤廃」に加えて、「保育士宿舎借り上げ支援事業」ついて、「保育士確保宿舎借り上げ制度」として柔軟に活用できるよう国に要望すること。
(回答)「保育士宿舎借り上げ支援事業」は国の補助事業であり、国の実施要綱では「保育所等に対し、保育所等の事業者が保育士用の宿舎を借り上げる費用の一部を補助する」ことになっており、保育士個人への補助は出来ません。
なお、本事業に関しては、国へ、「補助対象期間の見直し・地域による基準額格差の撤廃」について要望を行っています。今後も現場の声をふまえて国に要望を行うとともに、国の動向や周辺自治体の状況を注視しながら、効果的な事業運営について検討してまいります。
(19) 本来子どもの保育に使われるべき保育運営費の目的外使用を認めないよう、国に求めるとともに、保育所運営のためとして目的を大きく外れ、保育以外の方が多額になるなどの事態を招いている市要綱をそれに見合ったものへと改正すること。
(回答)保育所委託費の目的外使用については、国の通知等に基づいて市要綱を定め実施していますが、事前協議により、その内容を精査しています。
保育所運営のためには、法人本部の運営費用等、一定程度の弾力運用は必要であると考えるため、今後も国の動向等を踏まえ対応していきます。
(20) 公立園における立地基準を民間の保育園にも適応させて、子どもたちが過ごす保育の環境として相応しくない場所での設置は制限するべきであり、騒音や振動など、立地を制限する基準を定めるよう国に求めること。それまでの間、本市独自の保育園の基準を定めること。また、面積基準を大幅に改善することを国に求め、市としても改善を進めること。
(回答)保育所については、建築基準法令の中で換気、採光、ホルムアルデヒドなど環境に関する基準が規定されており、その基準を遵守してまいります。また、新たに整備する保育施設については、「横浜市公共建築物シックハウス対策ガイドライン」に準じたVOC(揮発性有機化合物)の測定を実施し、基準値を超えていないことを確認しています。騒音においては、日本建築学会による騒音基準の推奨値に収まるように、遮音や吸音に配慮した計画となるよう指導しています。その他、現状以上の独自基準を定める予定はありません。
(21) 横浜市子ども・子育て支援事業計画で見込まれている保育量に必要な保育士についての確保ではなく、保育に欠く子どもの数の動向からみて 市として数値的目標を持った確保計画を策定すること。
(回答)保育士の確保については、子ども・子育て支援事業計画等に基づき、採用と定着の両面から取り組んでいます。
採用面においては、就職相談会の開催や民間事業者のWEBを活用した求人情報の発信、保育士の資格取得の支援、潜在保育士等への就労奨励金の交付などを行っています。
定着に関しては、手厚い保育士配置基準をはじめ、職員の宿舎借り上げの支援、離職防止を目的とした相談窓口を設置しています。また、経営者・施設長に向けた組織マネジメント講習の実施や採用・定着に課題を抱える園へのコンサルタント派遣を行っています。さらに、令和6年度から新たに、保育士養成施設の在学生への修学資金貸付について、貸付期間を拡充するとともに、入学準備金及び就職準備金の貸付を新設します。
(22) 2022年度から看護師配置の格付け単価上限額が引き上げられたが、これだけでは不十分であり、「看護師を1人まで保育士とみなせる」というしくみはやめること。保育所への看護師配置が進むよう(2014年以前の水準の)看護師雇用加算を復活させるなど、さらに実効性のある確保策に取り組むこと。
(回答)看護職員雇用加算は、子ども・子育て支援新制度における公定価格を踏まえた全体的な市独自助成の見直しの際に、重複分を整理して創設した加算です。
なお、医療的ケア児を受入れる施設の看護職員雇用費については、令和5年度は、月160時間を上限に、勤務時間を10時間ごとに細分化した助成単価を設け、ケアの程度に応じて看護職員の確保が柔軟にできるよう拡充しました。
また、看護職員を複数配置し、常時、医療的ケア児の受入れが可能な「医療的ケア児サポート保育園」の認定を推進し、看護職員を安定的に雇用できるよう支援しています。令和6年度は、新たに「医療的ケア児サポート保育園」を12園認定するほか、医療的ケア児を受け入れている園において、看護職員が不在(研修や休暇等)となる場合に、医療的ケアを実施するための看護職員を派遣する事業を新たに実施します。
(23) 園庭の基準面積の緩和による弊害について、実態調査を行うこと。園庭がなく公園で遊ぶ園児が複数の保育園から集まり、混雑した公園で遊ぶ実態がある。トイレ・手洗い場のない公園・広場等で子どもたちを遊ばせることは、衛生上問題であり、園庭の代わりとしての機能は果たせない。公園を園庭がわりに使うことを認めるのであれば、公園にはトイレ・手洗い場などを整備すること。
(回答:こ青・環境)認可時に保育所と同一敷地内に基準面積の屋外遊戯場を設けることが困難な場合は、利用する公園の場所等を確認し認可要件を満たしていることを確認しています。
公園では、手洗い場は原則整備しています。トイレについては、遠くからの利用者が多い公園や、野球場等を有する滞在時間の長い公園など、近隣公園以上の大きな公園では原則設置しています。街区公園は、周辺にお住まいの方々のご理解が得られること、一定の面積があることなど条件が整えば、トイレを設置しているケースもあります。
(24) 0.1.2歳児の定員割れに関わって、4~6月の空き定員に対して保育士等雇用対策費を加算しても実態には合わない。年間を通して、いつでも0.1.2歳児が入所できるよう定員が埋まるまでの期間、運営費を交付すること。
(回答)1・2歳児の保育ニーズは依然高い一方、育児休業制度の浸透等により、4月時点での0歳児の定員枠には余裕が生じ、定員割れが進んでいる地域もあります。
このため、定員に余裕がある0歳児の定員削減や1歳児の受入枠を広げた場合の助成金の交付など保育ニーズに合った定員構成の見直しを年度途中の入所者も勘案しながら行っています。
また、保育所等の給付費は定員区分が小さいほうが園児一人当たりの単価が上がる制度となっているため、恒常的に定員割れしている施設については、施設から相談があった場合に、園児数に応じた定員変更を行うことで、1人あたりの給付費を上げ、収支の改善を図るなどの提案を行っています。
認可保育所及び認定こども園については、市の求める配置基準以上の保育士を確保する場合、ローテーション保育士雇用費を助成しており、これまで月160時間未満勤務の職員について、複数職員の積み上げにより160時間以上となる場合に限り助成対象としていましたが、令和6年度は、40時間以上から助成対象とする取扱いに変更します。さらに、これまでは職員の雇用形態に関わらず一律の助成単価を設定していましたが、令和6年度は、正規職員等が勤務することなどを想定した新たな単価区分を設け、より保育現場の実態に沿う制度に拡充します。また、一人あたりの基本分単価が高い特定地域型保育事業所に対しては、保育士の継続雇用のため、4~6月の空き定員に対して保育士等雇用対策費を加算しています。
なお、現在、小規模保育事業所においては、定員の空き枠での一時保育事業を実施することが可能です。令和5年度からは、認可保育所・認定こども園においても同様に空き枠で一時保育事業を実施できるよう変更しました。
(25) きょうだい児が原則、同じ園に入所できるようにすること。
(回答)横浜市では、「横浜市給付認定及び利用調整に関する基準」を定めて、保育の必要度に応じた優先順位の基準を設けています。これまで、お子さんが既に保育所に通っている場合、他のきょうだいも同じ園に入所できるよう、ランクを1つ引き上げ、調整指数4を加点し、利用調整の際に配慮してきました。さらに、令和6年4月入所から、きょうだいを同時に同じ園に入所させたい場合にも、同様の優遇を受けられるよう対象を拡充しました。
(26) 産休代替・病休代替制度は、保障期間を90日から180日に戻すこと。
(回答)保育士等の常勤職員が出産や疾病のため有給で2週間以上療養する場合、その職員の職務を他の職員に行わせたり、代替職員を雇用したりするための経費として産休等代替職員雇用費を助成しています。助成対象期間は事由により異なりますが、疾病を理由とする場合は最大で90日間と定めています。これは、平成18年度の本市人事委員会規則の改正により、19年度から職員の病気休暇の取得上限日数が180日間から90日間に変更されたことに伴い、当時の『横浜市産休等代替職員(社会福祉施設)制度実施要綱』で定めていた病気休暇期間も同様に変更したものです。現在のところ、従前の規定に戻す予定はありません。
5. 認可外保育所
(1) 長期化するコロナと物価高騰で苦境に立たされている認可外保育所に対して、認可園と同様に水道光熱費や食材費などの財政支援を行うこと。認可保育園や横浜保育室と同様の支援を行うこと。感染症拡大防止対策経費の補助を継続すること。
(回答:こ青・水道)物価高騰に直面する届出済み認可外保育施設に対しては、認可保育所等と同様に令和4年度に引き続き、令和5年度も負担軽減のための経費について助成を行いました。
また、新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことに伴い、国における予算措置が終了したため、認可保育所も含めて令和5年度で感染症拡大防止対策経費に対する補助は終了します。
(2) 認可外施設から認可施設への移行が、よりスムーズにできるよう支援策を拡充させること。
(回答)認可外保育施設のうち、横浜保育室については、認可移行支援の整備費補助で、国の補助額に市独自に上乗せし、認可保育所を新規に整備する場合と同等の補助を行っています。
移行計画書の承認を受け、かつ国基準、もしくは市基準以上に保育士を配置している横浜保育室には、引き続き認可移行準備加算助成を行い、支援を行っていきます。
認可保育所や小規模保育事業への移行を希望する届出済認可外保育施設については、必要となる要件を満たしている場合、改修費等の補助をしています。
(3) どの子にも等しく、質の高い保育が提供できるよう、認可外保育施設についても保育の質を担保する施策を強化し、所要の手立てを講ずること。具体的には、保育士を加配できるような助成制度を創設し、認可保育園を対象に行っているキャリアアップ制度などの処遇改善施策を認可外施設にも対象を広げ、保育士の労働が正しく評価されるようにすること。また、保育士の確保と定着を援助する施策を進めること。
(回答)認可外保育施設については、年1回の立入調査に加え、保育の質の向上を目的の一つとして、施設へ直接訪問し、主に重大事故防止に関することなどの、保育についての相談を受けたり、アドバイスを行う巡回訪問を引き続き行ってまいります。そのほか、午睡中の重大事故を防ぐため、ブレスチェックセンサー導入費用を助成しております。
また、随時保育に関する相談に応じることや、施設長等を対象とした組織マネジメント等講習などを通じて、安定的な組織運営を支援しています。加えて、専門性や保育の質の向上を図るため、認可外保育施設の職員も研修の受講対象としています。
さらに、認可外保育施設も利用可能な保育士確保の取組として、保育士・保育所支援センターにおいて事業者の採用活動の支援をしております。
処遇改善については、給付対象施設を対象としており、同様の処遇改善制度を行うことは困難です。
(4) 横浜保育室への基本助成費と補助金のさらなる増額を行うこと。また、家賃補助額の増額を行うこと。認可施設への移行を希望している7園の横浜保育室については、支援を強化すること。
(回答)横浜保育室については、認可保育所等の公定価格を参考に、毎年基本助成費の見直しを行っています。家賃助成については現時点において増額する予定はありません。
認可施設への移行を希望している施設に対しては、認可移行支援の整備費補助や認可移行準備加算助成を行っているほか、それぞれの横浜保育室の課題に合わせて、丁寧に対応することで、できる限り多くの横浜保育室が認可移行できるよう運営法人とともに取組を進めていきます。
(5) 年度途中の入園希望にも柔軟に応えている横浜保育室への保育士雇用対策費について、子どもは1年を通して誕生することから年度当初(4~6月)だけでなく、1年を通して空定員分の基本助成費保障とすること。年度途中で入園できる保育所があることは、保護者の安心につながり横浜の子育て環境向上に貢献しているとの認識を持つこと。
(回答)保育士雇用対策費は、年度当初の最も入所率の低い期間も、安定的に施設運営ができるよう支援することを目的としているため、第1四半期を助成対象期間としています。
(6) 横浜の保育事業を支える役割を果たしている横浜保育室の児童・職員、届け出園の調理担当以外の職員に対しての健康診断費用を別建てで助成すること。
(回答)横浜保育室利用児童及び職員の健康診断費用については、助成金の中でご対応いただいています。
届出済認可外保育施設については、調理担当職員の保菌検査費用、施設所有・管理者賠償責任保険加入費用、入所児童の健康診断受診費用、ブレスチェックセンサー導入費用、登園管理システム導入費用を助成しております。
(7) 基本助成の枠を超えてアレルギー対応を行っている横浜保育室への助成を行うこと。
(回答)横浜保育室のアレルギー児対応については、基本助成の中でご対応をいただいています。
(8) 認可保育所の施設責任者として勤務する際の経験年数としてカウントできるよう、「届け出済み認可外保育施設」で施設長として勤務した経験と年数を評価するしくみを作ること。
(回答)保育所等の施設長については、法令等において、社会福祉事業に関する知識又は経験を有することとされているため、認可施設・事業等での一定年数の施設長経験があることを要件としています。本市では認可外保育施設のうち、横浜保育室等の自治体認証保育施設については、施設勤務年数の対象としています。企業主導型保育事業については、制度開始後 一定の年数が経過し、本市の立ち入り調査でも安定的に運営されていることが確認できているため、令和4年度整備分から施設勤務年数の対象に加えました。
6. 障害児支援
(1) 放課後等デイサービスについて
①「横浜市版放課後等デイサービスガイドライン」で定めている同性介助についての実態調査を行うこと。利用者への排泄介助のみならず、同性介助に関して、徹底した実施により、利用者の尊厳を守ること。集団指導、実地指導等は引き続き徹底すること。
②放課後等デイサービスは、2022度は毎月5から10カ所ずつ事業所数が増加した。今後も増加の見込みとしている。利用する際の選択の基準となるよう、質の評価を実施し公表を継続すること。また安心して利用できるよう、監査責任を果たしサービスの質の向上に努めること。
③重症心身障害児対応の放課後デイサービスがない地域では、重症心身障害児の対応ができるように事業所を支援すること。
(回答)①「横浜市版放課後等デイサービスガイドライン」において、排泄介助は同性介助とするよう定めています。集団指導、実地指導等においても、引き続き適切な指導を徹底してまいります。
②放課後等デイサービス等の障害児通所支援事業所においては自己評価及び保護者評価の実施及びその結果の公表を義務付けています。引き続き、集団指導、実地指導等を通じて、事業所の質の向上に努めていります。
③引き続き、地域での偏りの解消を図りつつ、事業所の拡充に努めてまいります。
(2) 医療的ケア児について
①医療的ケア児支援法に基づき、引き続き医療局等と連携し、小児看護師の育成・確保に努め、保育現場で必要な看護師を確保すること。また保育所等勤務の看護師を支える仕組みを作ること。
②医療的ケア児・者等コーディネーターは、1区に1人配置すること。
(回答:こ青・健福・医療・教育)令和4年9月に、保育所等における医療的ケア児受入れ推進ガイドラインを策定し、保育所等での受入れ推進に取り組んでいます。
医療的ケア対応の看護職員雇用費について、月160時間を上限に、勤務時間を10時間ごとに細分化した助成単価を設け、ケアの程度に応じて看護職員の確保が柔軟にできる仕組みとしています。その他、保育士等を対象とした喀痰吸引等第3号研修受講費用・研修中代替職員雇用費、消耗品費、施設改修費や備品等購入費、駐車場等の整備費を助成しています。
また、看護職員を複数配置し、常時、医療的ケア児の受入れが可能な園を「医療的ケア児サポート保育園」として認定し、看護職員を安定的に雇用できるよう助成しています。サポート保育園の看護職員を対象として喀痰吸引等指導者育成伝達講習費・講習中代替職員雇用費も助成しています。
さらに、保育士の子についてはこれまでも利用調整の優先的な取扱いがありますが、市内保育所等で働く看護職員を確保しやすくするために、保育業務に従事または内定している看護職員の子についても、令和5年4月入所の利用調整から同様に優先的な取扱いを実施しています。令和6年4月入所の利用調整からは、市外在住者も対象にするなどの拡充を行いました。
また、保育士や看護師等が学び、理解を深めるために、医療的ケア児サポート保育園での受入事例を学ぶ医療的ケア研修を保育所等向けに実施しています。
令和6年度は、新たに「医療的ケア児サポート保育園」を12園認定します。また、医療的ケア児を受け入れている園において、看護職員が不在(研修や休暇等)となる場合に、医療的ケアを実施するための看護職員を派遣するとともに、ICT機器や災害対策備品等の購入費用の助成を新たに実施します。
その他、小児看護師の育成・確保のため、毎年度、小児訪問看護・重症心身障害児者看護に関する研修会を実施するなど、小児の対応ができる看護師の育成に取り組んでいます。医療的ケア児・者等コーディネーターについては、現在の活動状況等を踏まえると、現行の6拠点で対応可能と考えておりますが、今後の相談実績等の推移を注視していきます。
(3) 学齢後期障害児支援事業は、現在3カ所となっているが、直ちに第4期横浜市障害者プランの計画(4カ所)を実行すること。ニーズに合わせて、各区に設置する計画を持つこと。発達障害及びB2の手帳取得者について、対象を小学生としている療育機関の関与を18歳まで引き上げるなど、支援を継続するしくみをつくること。
(回答)令和5年度に4箇所目の学齢後期障害児支援事業所を開所します。
なお、地域療育センターは0歳から小学校期までの児童を対象としていますが、必要に応じて、学齢後期障害児支援事業所等の関係機関への引継ぎを行っております。今後も支援の充実に努めてまいります。
(4) 地域療育センター利用申込から原則として概ね2週間以内に専門職による初回面接を行い、保護者の方の悩みや不安に速やかに支援できるよう「ひろば事業」などの初期支援をすべての地域療育センターで実施できるよう取り組むこと。早期に支援が開始できるよう児童精神科の医師の人材確保を図るためにも、横浜市内の大学病院とも連携し人材育成を推進すること。複数体制にしていくこと。
(回答)初期支援の充実については、令和5年度から北部、西部、東部地域療育センターで取組を実施しています。他センターについては6年度からの実施に向けて準備を進めています。児童精神科の医師の確保については、引き続き法人と連携して確保に努めてまいります。
(5) 地域療育センターの増設計画をもつこと。地域療育センターによる保育所幼稚園巡回指導・小学校訪問教職員研修が着実に行えるよう現場は強く求めている。人員体制を抜本的に強化して、多くの現場の要請に応えるようにすること。
(回答)地域療育センターでは初期支援拡充などの必要な見直しを行う事など支援の充実に取り組んでおり、既存の8センター及び総合リハビリテーションセンターにおいて対応することとし、増設は予定しておりません。
地域療育センターで実施している保育所や小学校等への「巡回訪問」等の充実に向けて、引き続き取り組んでまいります。
(6) 肢体不自由児、重症心身障害児や医療的ケアが必要な特別支援学校卒業生が、学校のように毎日通える受け入れ先を増やすこと。
(回答:健福)市内6か所に整備を計画している多機能型拠点については、令和6年4月に4館目が開所予定です。また、5館目を西区老松町に整備することとし、令和10年度に開所予定です。残り1館の整備についても、引き続き設置場所の検討を進めていきます。
また、重症心身障害者の日中活動の場の拡大に向けては、設置費補助制度の活用等を通して、障害福祉サービス事業所の新設等を促進していきます。
重症心身障害者の日中活動の場の充実に向け、事業者の皆様に対し、事業所の新設相談等を通じた運営支援を行うとともに、集団指導等の様々な機会を捉え、制度の理解、周知に引き続き努めていきます。
(7) 特別児童扶養手当について、申請に対する不支給が大幅増となり2022元年度から、6割却下となっている。児童の具体的な状態像や、養育者の負担感などを反映し、障害児の現状に合った制度に改正されるよう、より具体的な認定基準となるよう国へ働きかけていくこと。判定のプロセスを見直すこと。
(回答)本市における特別児童扶養手当の認定審査は、すべて国の基準に則り適正に行っていますが、現在国から示されている診断書様式や認定基準において、特に精神の障害は、障害の状態や介助の必要性を数値等により客観的に判断できる基準が少なく、また対象児童の障害の問題行動が年齢相応かどうかなどの考慮がされていません。
厚生労働省でも認定事務の適正化に向けた調査研究を行っているとのことですので、児童の具体的な状態像や、養育者の負担感などを反映し、障害児の現状に合った制度に改正されるよう、国の調査状況を踏まえ、より具体的な認定基準となるよう国へ働きかけてまいります。
なお、認定基準に記載がないDQ(発達指数)の取り扱いについて、令和5年に新たな見解が示されましたので、引き続き適正な制度の運営に努めてまいります。
7. 児童虐待・育児不安への対策
(1) ①児童相談所において、人員増を進めていることにより若い職員が増えており専門研修等による人材育成を進めること。児童虐待相談等の急増の中で、緊急かつ高度な専門的対応が求められており人材育成は急務である。児童心理司について国の配置基準(児童福祉士2人に対し児童心理士1人)に一刻も早く到達するようにすること。
②さらなる人員体制強化をはかること。
③児相の増設計画を持つこと。一時保護所の増設をすすめること。
(回答) (①②について中央児相回答)
過去最高となった児童虐待相談対応件数に対応するため、令和6年度は、児童福祉司10名、児童心理司10名を増員するほか、一時保護所について指導員9名・保育士5名を増員するなど、相談支援体制の強化を図ります。また、一時保護所の定員超過対策として、現南部児童相談所一時保護所を引き続き一時保護所として暫定活用(定員10名)することに伴い、係長1名、職員19名、計20名を増員します。
今後も児童虐待相談対応件数や一時保護件数の推移を踏まえ必要な職員体制の確保及び専門研修等による人材育成に努めてまいります。
(③について)
また、令和4年度から(仮称)東部児童相談所の新規整備を進めており、一時保護所の定員についても増加予定です。
(2) 「こども家庭総合支援拠点」は、増加する児童虐待に対応できるよう、母子保健、地域子育て支援、子育てに困難を抱える世帯に対する包括的な支援を実施する拠点に相応しく、各区のこども家庭支援課の機能強化に携わる区役所職員を増員し、専門研修を実施するなど体制をなお一層強化すること。
(回答)「こども家庭総合支援拠点」は、令和4年より全区で運営を開始し、それにあわせて、児童虐待相談対応件数などを踏まえて専門職の配置を行いました。
令和6年度からは、児童福祉法(令和6年4月施行)において示された「こども家庭センター」機能を3区の区こども家庭支援課に設置し、より一層の機能強化に努めてまいります。
また、虐待対応の専門研修、担当者会議などの実施を通して、児童虐待対応の知識、技術を習得・向上させ、対応力の強化を引き続き行います。
(3) 長期化するコロナ禍のなか、子育て世帯の孤立防止、虐待の未然防止や早期発見のためにも、「こんにちは 赤ちゃん訪問事業」を100㌫実施すること。また、必要な支援が得られない母親が増えていることから、助産師や保健師が訪問する母子訪問は2か月以内に全員に実施すること。
(回答)子育て支援に関する情報を提供し、養育者の話を聴くことにより、育児不安の軽減を図るとともに、地域の訪問員と親子が顔見知りになることで、子どもを見守る風土づくりの推進及び児童虐待の未然防止につなげることを目的として、生後4か月までのすべての乳児家庭を訪問する「こんにちは赤ちゃん訪問」を行っています。
また、乳児の健康状態を確認するとともに、養育者が安心して育児を行えることを目的として、助産師や保健師が訪問する母子訪問を行っています。
引き続き安心して子育てできるように、訪問率と訪問の質の維持・向上に努めます。
(4) だれもが安心して出産できるよう、妊婦健康診査費用補助券の枚数を増やすこと。出産費用ゼロは市長公約であり、国の対応を待っているのではなく、少なくとも市独自に負担減等を検討し、予算化すること。
(回答)厚生労働省の基準に基づき、14回分の妊婦健康診査費用補助券を交付し、受診勧奨に努めてまいります。なお、多胎妊婦には、追加で5回分の妊婦健康診査費用補助券を交付しています。
令和5年4月に出産育児一時金は50万円に増額されましたが、首都圏に位置する横浜市の出産費用は他都市と比較すると高く、今年度実施した調査でも費用を賄えていない状況が把握できました。子育て家庭等の経済的負担を軽減し、安心して子どもを産み育てやすい環境を整備するため、令和6年度から新たに本市独自の出産費用助成を実施します。
(5) 不妊治療について
① 厚生労働省によると不妊のカップルは約4.4組に1組で、2021年に体外受精で誕生した子どもは全国で約7万人、全体の約11人に1人です。保険適用となったことで、治療を望んでいるカップルの治療が受けやすくなりましたが、採卵から移植まで20万円近くかかり気軽に臨めるものとは言えず、治療の回数制限や、妻の年齢制限などが大きなプレッシャーになっているとの声もあり、市として国に制度の拡充を求めること。
② 県に対しては、東京都のように先進医療に対しても補助を行うよう働きかけること。
③ 国・県の制度が整うまで市独自で助成を行うこと。
(回答)①②保険適用の制度の拡充、および先進医療への助成については、引き続き国と県の動向を注視してまいります。③保険適用により経済的負担の軽減は図られていることから、市として治療費の独自助成は考えておりませんが、治療をされている方の多様な悩みに寄り添えるよう相談事業の充実に努めていきます。
(6) 不育症について、検査助成費の割合と上限額を引き上げること。治療費についても助成制度を創設すること。
(回答)不育症治療については、一部の治療薬等について保険が適用されていますが、保険が適用されない研究段階にある治療については、現時点では治療費の助成は考えていません。不育症に関する治療助成については、引き続き国の動向を注視していきます。
8. 引きこもりの若者の自立支援
(1) 15~39歳の引きこもりの若者を支援する 青少年相談センターが移転しスペースが増え、40歳~64歳の引きこもりについても、相談窓口が設置されたが、2022年実施の「子ども・若者実態調査」に基づき、ニーズに応えられるよう計画をつくること。「就労支援センター」の役割について検討すること。生活支援センターも含めて、横断的に柔軟に活用できるよう取り組むこと。
(回答:こ青・健福)令和4年度に実施した「子ども・若者実態調査」によると、ひきこもり状態にある15~39歳の方は約13,000人いると推計されています。
本市では、ひきこもり等の困難を抱える若者の自立を目的として、横浜市子ども・子育て支援事業計画において「若者の自立支援施策の充実」を明記し、青少年相談センター、地域ユースプラザ、若者サポートステーションでの支援に加え、地域ユースプラザによる区での定期的な専門相談やひきこもり等の若者支援セミナー・相談会などを実施しています。
また、若者サポートステーションでは、若年無業者や社会的ひきこもり状態にある若者たちの、社会参加や就労に向けた支援を実施しています。各機関においては、本人の状態に応じた支援を行うとともに、他の支援機関等と連携し、必要な支援に円滑に繋がるよう引き続き取り組んでいきます。
(2) 引きこもりの若者の自立支援強化のために、地域ユースプラザの増設をおこなうこと。さらに区役所での相談は、相談に来るのを待つのではなく、アウトリーチができるような体制をつくること。
(回答)地域ユースプラザは、困難を抱えた若者支援の専門機関として4方面での設置計画が完了しており、現在のところ増設は考えていません。また、ひきこもりの若者の自立支援については、地域に身近な区役所での対応も重要であることから、平成29年度から地域ユースプラザ職員を区役所に派遣して定期的な専門相談を実施しているほか、平成30年度からは地域ユースプラザが新たにひきこもり等の若者支援セミナー・相談会を実施しています。
(3) 引きこもりの若者支援の役割を担っている自主的サークルに対して、居場所としての役割を果たしているのみならず、「教育機会確保法」の精神に則りその役割を認め、公的補助を行うこと。
(回答)不登校・ひきこもり等の当事者団体等について、それぞれの団体の状況に応じた支援のあり方を検討していきます。
(4) 就労困難を抱える若者が増えている。失業、進路に悩む若者、高校・大学等中退者のサポート機能充実のためにも377万都市にふさわしく、若者サポートステーションを増設・充実すること。
(回答)よこはま若者サポートステーション及び湘南・横浜若者サポートステーションでは、中退者や卒業後の就労が困難な生徒を多く抱える高校と連携し、学校への訪問による相談支援を行っています。
また、市内の大学に地域若者サポートステーションを含む自立支援機関を紹介する周知カードを送付し、周知を図っています。
課題を抱える生徒・学生が相談支援機関とのつながりを作ることにより、中退した場合でも必要な支援に円滑に繋がるよう引き続き取り組んでいきます。
9. 青少年を育む地域の環境づくり
(1) 7区で設置されている「青少年の地域活動拠点」について、交流や体験活動を充実させるために、未設置区への設置計画を持ち全区で展開すること。
(回答)各区の青少年のニーズ等の状況を踏まえつつ、区役所と連携し、効果的な事業展開を図ってまいります。
また、地域活動拠点で実施する交流や体験活動をより一層充実していくため、引き続き、地域の各団体や学校等との連携を進めます。
10. 原発事故による放射線被害への対応
(1) 空間放射線量の測定結果に関わらず、 放射性物質が土壌に含まれていることの危険性を直視すること。300園の保育園などに埋設された除去土壌は、埋設状況を公表し、そのすべてを北部汚泥資源化センターの保管施設に移動させること。
(回答)空間放射線量の測定結果が本市の定める目安を下回る除去土壌については、原則として施設敷地内に埋め戻すという本市放射線対策本部の方針に基づき埋設処理を実施しています。その際、埋設処理をした箇所の空間放射線量については、他の場所と変わらないことを確認しているため、既に埋設処理を実施した除去土壌を移動する予定はありません。
11. 低年齢児への補聴器助成
(1) 横浜市訓練・介助器具助成事業の介助用具・自助具の聴力補助具について、手帳交付にならない難聴の低年齢児については、①耳の形状に合わせてオーダーメイドされる「イヤモールド」は、成長に伴って作り直す必要があり、成長が早い低年齢児は年に複数回作り直す必要性もあることから、年一回の申請を年複数回申請できるようにすること。②助成決定が審査から2か月かかる現状を短縮すること。③所得制限を撤廃すること。
(回答)①本事業において、補聴器の補助に係る国制度である補装具制度の対象外となる方も助成対象となるほか、補装具制度では対象外となる品目についても、訓練・介助効果が認められる場合は助成対象とするなど、本事業の対象範囲が幅広くあるため、本市の予算状況を鑑み、申請の件数の制限を設けています。
②申請から助成決定までに要する期間については、事務手続きの見直し等を実施し、期間の短縮に努めてまいります。
③令和6年度より障害児への補装具費支給事業について所得制限が撤廃されるため、その影響等を注視してまいります。
【健康福祉局】
1. 国民健康保険
(1) 国民健康保険は加入世帯主の4割が年金生活者などの無職、3割が非正規労働者で、低所得者が多く加入する医療保険です。ところが、平均保険料は、4人世帯の場合、同じ年収のサラリーマンの健康保険料の2倍になります。そんな低所得の加入世帯が多い国民健康保険であるにも関わらず、保険料が高すぎます。都道府県化を利用した値上げは認められません。所得割の改善の動きがある中で、きめ細やかに過重の負担にならないよう、下記の施策を実施すること。
①国・県に対して高すぎる国民健康保険料を引き下げるように国庫負担を増やすよう強く求めること。
②市独自でも、法定外繰り入れの実施、均等割分の縮小廃止を行うこと。
③子どものいる世帯の所得控除を拡充し子どもの均等割を18歳まで全額減免とすること。④障害者のいる世帯にも所得控除を行い、保険料を引き下げること。
(回答)本市国民健康保険においては、毎年一般会計から市費を繰り入れていますが、平成30年度以降の国費拡充に伴い、国から決算補填等のための法定外繰入の段階的な削減・解消を求められています。一般会計からの保険料負担緩和市費繰入については、被保険者の過重な負担とならないよう配慮をしながら検討していきます。あわせて、国に対して、国庫等の公費負担の更なる拡充を引き続き要望していきます。
なお、制度を安定的に維持するためには、加入者に応じて負担を求める所得割に加えて、全ての加入者に一定の負担を求める均等割が必要だと考えています。
保険料の減免制度の拡充については、厳しい本市の財政状況等から実施は困難と考えています。引き続き、区役所における納付相談等を通じて、個々の状況に応じたきめ細やかな対応を行っていきます。
(2) 高すぎる国民健康保険料の支払いについて、保険料減免や換価猶予制度などの制度をあらゆる方法で知らせるために、関係職員が換価猶予制度を熟知するよう研修を行い徹底すること。さらに機械的な徴収・差し押さえはしないこと。また各区の納付相談の窓口職員は、市民が相談しやすい窓口となるように徹底すること。
(回答)納期内納付者との公平性の立場に立ち、保険料の納付義務についてお知らせしたうえで、差押えるべき財産が無い場合は、納付緩和措置(減免・執行停止)を行うとともに、納付相談時に減免や換価猶予について説明し、関係法令の規定する要件に該当した場合適応しています。減免についてはリーフレットやホームページにおいても案内を行っています。また、生活困窮が見込まれる世帯については、生活困窮者自立支援制度に基づき、生活支援課を案内しています。
各区の納付相談窓口においては、生活状況等について詳しく聞き取りし、世帯の状況に応じたきめ細やかな対応を行っています。
(3) 「区役所に相談するように」という文言だけでなく、必要な方にはこういう制度があることを示すために、リーフレットなどに生活困窮者自立支援制度・生活保護制度の案内を示すなど、保険料の通知書に同封すること。
(回答)納付困難である事情は多岐にわたるため、通知書に同封しているリーフレットやホームページにおいて保険料の納付が困難な場合は、区役所に相談するようにと案内しています。納付相談の際に、生活困窮が見込まれる世帯については、生活困窮者支援制度に基づき生活支援課を案内する等、個々の状況に応じたきめ細やかな対応を行っていきます。
2. 医療費減免・徴収猶予・差額ベット料
(4) ①医療費の減免・徴収猶予制度の周知を区役所だけではなく、医療機関の窓口にチラシを置くこと。
②医療費の減免・徴収猶予制度の周知の対象を外来(日帰り手術など)などへも拡大するよう国に求めること。
(回答)①医療機関の相談窓口において制度案内等を行っています。また、市ウエブページや国民健康保険ガイドブックにも掲載しています。
②外来への適用拡大については、負担の公平性の観点から、国基準の見直し動向等をふまえた丁寧な議論が必要と考えています。
(5) 差額ベッド料を徴収してはならない基準とルールについて、市として、医療機関への周知徹底を図り、医療機関の利用者をはじめ広く市民に伝わるように広報すること。
(回答)差額ベッド代については、厚生労働省通知(以下参照)に「差額ベッド料を徴収してはならない場合の基準」が明示されています。
医療安全相談窓口では、ホームページへの掲載や市民向け講座で説明を行っております。引続き、出前講座などの機会をとらえ市民への周知をしていきます。
また、当該厚生労働省通知は、令和4年診療報酬改定に関連したものとして厚生労働省が都道府県宛てに通知したものであり、同省ホームページ等を通じて周知していることから、本市では個別の事例を把握した場合に必要に応じて同省指導監督部署へ情報提供等を行っていきます。
(参照)厚労省通知
※「療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等」及び「保険外併用療養費に係る厚生労働大臣が定める医薬品等」の実施上の留意事項について(平成18年3月13日付保医発第0313003号(最終改定:令和4年3月4日付保医発第0304第5号))
3. 高齢者・介護施策(介護保険料・利用料)
(1) 介護保険料・利用料については、国の動向等を注視するだけでなく、下記の取り組みを行うこと。
① 介護保険料の引き下げのため国庫負担を引き上げるよう国に求めること。
② 利用料についても、お金の心配なく必要な人が必要な介護サービスを受けられる介護保険制度になるよう、抜本的な改善を国に求めること。
③市としての独自減免制度を拡充すること。
(回答)
①国費の負担割合の引き上げについては、九都県市首脳会議として要望を行っています。
②サービス利用の際の自己負担額については、第9期における制度改正は見送られました。国において、第10期以降に向けて再度議論することとされており、直ちに要望を行うことは考えていませんが、引き続き動向を注視しつつ、適切に対応していきます。
③介護保険において、本市では低所得者向けの負担軽減策として、介護保険料低所得者減免及び介護サービス自己負担助成事業を市独自に実施しています。
(2) 介護保険は「社会保障制度」として、文化的で生活する上で最低限の制度であることから、介護サービスを必要としている人への給付制限は行わないこと。
(回答)介護保険は「社会保障制度」であることから、全ての被保険者の方にある程度の費用を負担していただくこととなっています。特別な理由もなく保険料を滞納している方には、被保険者間の費用負担の公平を図るため、関係法令等の規定にしたがい、介護サービス利用時の給付制限措置を実施しています。
納付いただけない事情がある方に対しては、区役所において納付相談を受けており、相談において保険料減免に該当することが判明した場合は減免申請のご案内を行うなど個々の状況に応じた対応を行い介護保険料の滞納状態の解消を行っています。
この際、生活困窮者支援制度に基づき生活困窮者に対して、生活支援課への案内にも努めています。
(3) 補足給付の申請にあたっては、制度活用が進むように、通帳の写しや残高照会承諾書を配偶者までを含め、提出させることは求めないこと。
(回答)補足給付の申請の際に預金通帳等の写しや残高照会承諾書を求めないことにつきましては、介護保険法施行規則において、申請書に添付しなければならない旨の規定がされていることを踏まえ、適正に対応していきます。
(4) 生活保護境界層該当措置についての制度案内の周知について徹底するためにも、ホームページや生活支援課窓口だけにとどまらず、チラシも作成し広く周知すること。
(回答)境界層該当措置の周知ついては、本市ホームページに掲載するとともに、区生活支援課窓口においても、利用の対象となることが見込まれる相談者への利用案内を徹底しています。
4. 高齢者・介護施策(介護サービス)
(1) 介護認定について、法律通り申請後30日以内で徹底すること。特に、末期がん患者さんなどが入院中に申請して在宅介護サービスへ移行する際などは短期で結論を出す対応を行うよう、さらに徹底すること。
(回答)認定事務全般にわたって、事務効率化を区局が連携して取り組んでいきます。また、がん末期の患者様への認定決定につきましても、個々の事情に寄り添った事務を行うよう各区と連携して取り組んでいきます。
(2) 認知症患者や家族を支援する「認知症カフェ」への補助金を増額すること。
(回答)活用できる補助制度について、認知症カフェ運営者向けに研修等を通じて引き続き周知していきます。
5. 高齢者・介護施策(介護施設と住まい)
(1) 特別養護老人ホームについて、希望する全員がすみやかに入所できるように少なくとも半年以内で入所できるようにすること。また、各区で偏っている現状で各区での整備率を引き上げること。
(回答)第9期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画・認知症施策推進計画において、特別養護老人ホームについては、入所した人の平均待ち月数が6ヶ月となるよう取組を進めることとしています。具体的には、3か年で新規整備700人分とショートステイの本入所転換200人分の整備を行うとともに、新たな待機者対策として、ユニット型特別養護老人ホームの居住費(部屋代)助成、介護医療院の整備、医療対応促進助成事業の拡充などに取り組みます。また区毎の整備率が平準化するような公募となるよう取り組んでいきます。
(2) 盲・ろう高齢者など、障害のある高齢者が特別養護老人ホームに入所できるよう入所枠の設定し、障害特性に応じた対応ができるようにすること。また、他都市の様に専用施設を設置すること。
(回答)特別養護老人ホームの入所については、「横浜市特別養護老人ホーム入退所指針」に基づき、障害の程度も含めて、ご自身の身体状況や介護者の状況等を踏まえ、入所の必要性の高い入所希望者の方が優先的に入所できるよう、横浜市内施設の入所に関する統一的な基準を定めています。
(3) 特養ホームの入所の要件が要介護1・2でも特例入所の4要件を満たせば入所できることをもれなく市民に知らせつこと。また、施設に対しても要介護1・2というだけで退所扱いにならないことを徹底すること。
(回答)令和6年4月より「横浜市特別養護老人ホーム入退所指針」の改正を行い、特例入所の要件に「在宅で生活することが著しく困難であること」という要件を追加する予定です。改定の際、ホームぺージ等を活用し、市民の皆様にも広く周知していきます。また、運営指導の際に、各施設における入退所が適切に行われているかどうか確認を行っていきます。
(4) 高齢者の住まいについて建築局と連携し要望の多い市営住宅を増設すること。また「家賃補助付きセーフティネット住宅」の供給戸数があまりにも少なすぎる状況を抜本的に改善すること。第9期横浜市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画・認知症施策推進計画に上記の2点を位置付けること。
(回答)第9期横浜市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画・認知症施策推進計画では、今後さらに認知症高齢者が増加しグループホームを必要とする方が増えると見込まれることから、高齢者実態調査や市民意見(パブリックコメント)等を参考に、第8期に引き続き、各年度225人分程度を公募する計画として策定を進めています。また、地域特性をふまえた未整備圏域の早急な解消に取り組みます。
(回答:建築)建築局では、市営及び県営住宅や住宅供給公社、UR都市機構の賃貸住宅、セーフティネット住宅等の「公的な賃貸住宅」の供給により、重層的な住宅セーフティネットの構築を図っています。そのうち、市営住宅については、令和4年10月に改定した横浜市住生活マスタープランの中で現在の戸数を維持することとしています。また、家賃補助付きセーフティネット住宅は、供給戸数の増加に向けて制度改善や不動産事業者・オーナー等への広報に努めており、昨年度末から112戸増加し累計285戸(令和5年11月末現在)供給しています。
(5) 第9期横浜市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画・認知症施策推進計画にあたっては、認知症高齢者グループホームについてのニーズ調査を行い、整備計画を策定し、拡充すること。
(回答)第9期横浜市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画・認知症施策推進計画では、今後さらに認知症高齢者が増加しグループホームを必要とする方が増えると見込まれることから、高齢者実態調査や市民意見(パブリックコメント)等を参考に、第8期に引き続き、各年度225人分程度を公募する計画として策定を進めています。また、地域特性をふまえた未整備圏域の早急な解消に取り組みます。
(6) 低所得者に対してサービス付き高齢者住宅の施設サービス利用者に適用される部屋代の負担軽減を適用させる(補足給付)ことや、家賃補助付きセーフティネット住宅と見なすなど、入居費の助成を行うこと。
(回答:健福・建築)サービス付き高齢者向け住宅の利用者への助成を行う予定はありませんが、立地条件、設備及びサービス内容等によって入居費用に差があるため、利用者の個々の状況に応じた選択ができるよう、ホームページ等を利用した適切な情報提供を行っていきます。
(7) 未届けの有料老人ホームの実態調査を行うこと。不適切な環境に置かれている高齢者を速やかに養護老人ホームなどへ入所させること。
(回答)未届けの有料老人ホームについて、有料老人ホームと判断された施設については、消防局や建築局等関係部局と情報共有を行い、必要に応じて立入検査を行うなど、引き続き実態を把握し、届け出の促進、防火対策等の指導を行っていきます。また、環境上又は経済的理由により在宅での生活が困難な高齢者の方には、老人福祉法の規定に基づき養護老人ホームへの措置を実施しています。
6. 高齢者・介護施策(介護人材確保)
(1) あまりに低すぎる介護職の抜本的な処遇改善を引き続き国に求めること。また市独自の助成を行うなど、処遇改善施策を拡充して直接職員に届くようにすること。また同じ介護職で病院勤務看護補助者にも処遇改善を適用するよう国に求めること。
(回答:健福・医療)介護報酬については、国が定めており、この度報酬改定が行われ、令和6年度から新報酬による運用が開始される予定となっています。引き続き国の動向を注視していきます。
また、本市では、国に対して、全額国庫負担による補助金の創設等を含めた介護職員の処遇改善の拡充について要望しているほか、介護事業者に対し、介護職員処遇改善加算等の取得に向け、社会保険労務士によるセミナーや個別訪問相談等の取組みを進めています。
(回答:医療)看護補助者の処遇改善については、国の令和5年度補正予算において看護補助者1人あたり月額平均6,000円分の賃上げ相当の経費が計上され、令和6年度診療報酬改定においても賃上げに向けた検討が進められています。引き続き国等の動向を注視してまいります。
(2) 介護人材の確保は急務であり事業継続の根幹にかかわる課題であるため、次期計画において、実行性のある計画を策定し実行すること。
(回答)第9期横浜市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画・認知症施策推進計画においても、介護人材不足の解消は、重要な施策として位置付けており、引き続き①新たな介護人材の確保、②介護人材の定着支援、③専門性の向上、④介護現場の業務改善(生産性向上)を4本柱として、計画的に取り組んでいきます。
(3) 介護保険制度実施で要となる地域包括支援センターの人材の配置が不足しているため、人員配置基準を引き上げること。
(回答)地域包括支援センターの職員配置基準につきましては、関係法令等に基づき適切に設定しています。
(4) 介護施設の人員配置基準について、介護ロボットや見守りセンサーを導入することを条件にして、人員配置基準を引き下げることがないように、国に介護現場の実態などを伝え、改善が図られるよう要望すること。
(回答)介護施設の人員配置基準については、法令により国が定める基準に従って条例を定めることとされています。本市においては、様々な施設の実態等を踏まえて、人員配置基準については国の基準どおりとしています。
7. 高齢者・介護施策(敬老パス)
(1) ①敬老パス制度の維持を基本とし、自己負担の引き下げ及び75歳以上の無料化についての検討を始めること。
②検討にあたっては、名古屋市のように制度の波及効果を社会参加、健康効果、経済効果、環境効果の側面から数値化し、敬老パスの多様な効果の検証を行うこと。
③敬老パス制度の対象交通拡大の取り組みを調査し、JRや私鉄、市の地域交通サポート事業などへの利用拡大を行うこと。
(回答)敬老パスのIC化により、利用された回数や交通機関などのデータが取得でき、正確な利用実績を把握することが可能になりました。
こうした利用実績等をもとに、まずは、高齢者等外出支援の観点で分析を進め、敬老パス制度も含めた、地域の総合的な移動サービスの検討を進めていきます。
8. 高齢者・介護施策(その他)
(1) 補聴器購入の助成制度は、2022年末までに全国123市区町村に広がっている。高齢難聴者が、家庭や地域、社会との関わりの中でいきいきと活動できるよう、本市でも先行実施している三鷹市などに倣い、補聴器購入助成制度を創設すること。国に健康保険の適用を働きかけること。国の制度ができるまで、県に補助金創設を求めること。
(回答)健康保険の適用については、保険医が治療上必要であると認めて、治療用装具を作成・装着した場合に健康保険の適用となります。補聴器は、治療用以外の装具等となりますので今後、国の考え方を注視していきます。
補聴器購入に対する公的支援については、現在、障害者総合支援法に基づく「補装具費支給事業」において、身体障害者手帳を所有する聴覚障害者等を対象に、原則1割負担で補聴器の購入ができる費用助成を行っています。
加齢性難聴者については、現在国において補聴器の使用による認知症の予防効果についての研究が進められていることから、引き続き国の動向を注視していきます。
(2) 大和市や海老名市などで導入している、認知症高齢者事故救済保険制度を本市でも本人負担なしで導入すること。
(回答)賠償責任対策については、国や他都市の動向を注視していくとともに、事故の未然防止に向け、地域の見守り体制づくりに引き続き取り組んでいきます。
(3) 高齢者のあんしん電話の普及が進むよう、月額利用料金の見直しや携帯でも利用ができるようにすること。緊急連絡先がない人には市が設定するなど、どなたでも利用できること。
(回答)市民の皆様の生活環境を踏まえながら、他都市の取組事例等を参考にします。
(4) 障害児者の介護現場で、離職者増加に歯止めをかける具体対策を市として推進すること。
(回答)国の制度に基づき、福祉・介護職員に対する処遇改善を実施しています。
また、事業所の管理者及び児童発達支援管理責任者及び児童指導員等を対象とした研修を年4回程度実施するなど、人材育成の取組を推進しています。
9. 後期高齢者医療制度
(1) 後期高齢者医療制度でも、今後も実質的に短期証の発行をなくすよう後期高齢者広域連合へ市として求めること。
(回答)本市では、令和2年8月の被保険者証一斉更新から短期証発行件数が0件となっております。短期証は、通常証と同じ自己負担割合で医療機関を受診できるため、医療の機会を奪うものではありません。
(2) 差別的な後期高齢者医療制度は廃止して元の老人保健制度に戻すよう国に働きかけること。
(回答)後期高齢者医療制度は、現役世代と高齢者の費用の負担割合や財政の運営責任が不明確であること、個々の高齢者は加入保険によって保険料が違うことなど、老人保健制度の課題の解決を図り、高齢者医療を社会全体で支えるという観点に立って設けられた制度です。
後期高齢者医療制度では、現役世代と高齢者の負担割合が明確化され、都道府県ごとに設置された後期高齢者医療広域連合が運営することで県内で保険料が統一されるなど老人保健医療制度での課題が改善されています。創設後も様々な見直しを行いながら制度として定着しており、旧来の制度に戻すべきではないと考えています。
(3) 後期高齢者医療制度の保険料を引き下げや減免制度の拡充を県後期高齢者医療広域連合に市として求めること。
(回答)後期高齢者医療の保険料率や減免基準は、法令や国の基準等を基に神奈川県後期高齢者医療広域連合が定めておりますので、国や神奈川県後期高齢者医療広域連合の動向を注視していきます。
10. 障害者施策(全般)
(1) 今まで障害者当事者や家族の団体などの案内・紹介を区役所窓口など行政の支援窓口で行っていたが、団体の構成員の減少は止まりません。さらに積極的な対策が必要です。医療機関でも障害者団体の案内を渡してもらえるよう働きかけ、今まで以上の対策をとること。
(回答)横浜市身体障害者団体連合会等の活動がより活発となることで当事者やそのご家族の方々の交流が深まり、会員の増加に繋がるよう引き続き支援していきます。また、医療機関の案内については、機会を捉え、横浜市病院協会等への情報提供に取り組んでいきます。
(2) 障害者の成人式について、全市での実施支援は継続することはもちろんのこと、身近な区毎の開催にむけて市として方針を持つこと。
(回答:健福・教育)「障害者の二十歳を祝うつどい」については、横浜市心身障害児者を守る会連盟が中心となり、例年、横浜ラポールで開催しており、例年200名前後の障害者の方々が参加しています。重度の障害がある方の参加もあることから、バリアフリーや駐車場の整った横浜ラポールでの開催を続けていきたいと考えています。
(3) 障害者が親なき後も安心して生活できるように、障害者基礎年金の引き上げを引き続き国に強く求めること。また障害年金の手続きについて、市として手続きの支援を行うこと。
(回答)公的年金の支給額については、財源を含め、給付と負担の公平性や長期的な持続可能性の観点から、国の施策として検討されるべきものと考えていますが、本市としても、負担とのバランスを図りつつ公的年金制度そのものが高齢者や障害者の生活を安心して支えるものとなるよう、機会を捉えて国に伝えていきます。
また、障害年金の申請にあたっては、障害基礎年金については区役所の国民年金窓口、障害厚生年金、障害共済年金については、年金事務所または各共済組合にて相談・受付等の対応を行っています。区役所の国民年金窓口においても、引き続き丁寧な対応を心がけてまいります。
(4) 障害者団体などとの懇談を恒常的に行い障害者雇用の場を広げるために、自主製品の常設売店を市営地下鉄駅構内などの公的施設やスペースの公共空間を利用料なしで利用できるようにすること。
(回答)障害者雇用と就労啓発を目的としたカフェ「ふれあいショップ」の運営支援など障害者雇用の場を広げる取組を行っております。今後も関係者と調整の上、自主製品の販売場所の拡大に向けた取組等を推進していきます。
(5) 障害者の社会参加促進のため福祉パスを無料に戻すことで、市としての障害者施策に積極的な姿勢を打ち出すこと。
(回答)平成25年に福祉特別乗車券への利用者負担金を導入した目的は、普段はバス・地下鉄をあまり使っていないが念のために福祉パスをもらっておきたい、と考える方には遠慮していただき、福祉特別乗車券を真に必要とされる方に交付できるように、交付の適正化を図ることでした。
このことはサービス対象者の増加に対応し、制度を維持していくために必要な対応となっています。そのため、福祉パスを無料に戻すことは困難です。
(6) グループホーム・地域活動支援センター・就労継続支援事業所・移動サービス事業所等で職員が確保・定着できるよう、直接人件費にとどまらず、家賃補助事業など、市として福祉人材確保に様々な支援をすること。
(回答)グループホームでは、運営の安定に資するため、法人に対して自立支援給付に上乗せるかたちで、単独加算等をお支払いしています。そのなかでも、「介護支援加算」は人件費の上乗せを目的とした加算となっています。
地域活動支援センターでは、既に家賃補助を行っております。また、福祉人材確保に向け、賃上げ効果が継続されることを前提として、令和4年度から収入を引き上げるために必要な支援を行う処遇改善費の助成をしております。
就労継続支援事業所では、人材確保及び人材育成を目的として、手厚い人員配置を行っている事業所に対し、市独自の助成を実施しています。
移動支援事業については、人材確保を目的として、引き続きガイドヘルパー資格を取得する際の研修受講料助成を行います。従業者が定着できる工夫については、新設相談や実地指導の際に組織としての方針を伺い、必要に応じて助言等を行います。また、引き続き、移動支援事業に従事する方とサービス提供責任者を対象としたガイドヘルパースキルアップ研修を開催し、質の向上に寄与していきます。
また、障害福祉人材の確保については、障害福祉職場の魅力を伝える「人材確保プロモーション動画」の作成・放映などに取り組んだほか、横浜市内の大学や専門学校との協働により、若年層をターゲットとした障害福祉分野の魅力発信・求人支援に資する取組を行っています。
(7) 諸団体の厳しい運営実態を鑑みて、障害者支援団体への運営補助金を、団体の公的役割に見合ったものに増額すること。
(回答)団体支援の重要性については認識しており、引き続き活動への助成を行っていきますが、厳しい財政状況から予算増額は困難です。
(8) 引き続き、障害のある人が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう相談支援事業障害児者計画相談支援の質の向上を図るため、市として運営費等の助成を実施すること。
(回答)計画相談の報酬算定構造の見直しについて、引き続き国へ要望しています。さらに、今年度から、新規事業として、計画相談支援の拡充を目的とした横浜市新規相談支援専門員配置等補助金を実施しています。
(9) 同じオストメイトの中でも装具の交換頻度の多い「イレオストミー(回腸ストーマ)」の方に対して、ストーマ装具の給付金を、実態に合わせて増額すること。
(回答)日常生活用具の基準額等につきましては、随時お寄せいただくご要望等も踏まえつつ適宜見直しを行っていますが、本市の財政状況や他都市の状況等も踏まえ、慎重に検討をする必要があると考えます。
(10) 日常生活に欠かせないパソコンやタブレットを日常生活用具として給付すること。
(回答)横浜市では、重度の障害がある方に、日常生活を円滑に過ごすために必要な用具の給付を行っていますが、パーソナルコンピューターは一般に普及した商品との考えから、日常生活用具の対象とはできません。
(11) 横浜市中途障害者地域活動センターの運営基本費を増額すること。
(回答)各中途障害者地域活動センターの状況を確認しつつ、今後も安定して継続できるよう、令和6年度予算編成の中で、支援や補助内容について検討していきます。
(12) 地域活動支援センター作業所型と精神作業所型に対する運営支援の拡充を行うこと。 また、それぞれ特性に応じたサービス提供体制の拡充を行うこと。
地域活動支援センターでは、福祉人材確保を目的とした処遇改善助成金及び物価高騰対策のための助成金も交付することで、作業所の運営支援の拡充を行っております。
これからもそれぞれの特性に応じたサービス提供体制の拡充を行えるよう、関係団体を通じて意見交換を行ってまいります。
(13) 障害者介護において、障害者が安心して老後を過ごせるよう介護保険優先の原則にとらわれない障害者介護を進めること。
(回答)介護保険の対象となる障害者について、介護保険サービスにより適切な支援を受けることが可能である場合は、原則として、介護保険サービスの利用が優先されることとなっています。一方で、介護保険において提供されるサービスを踏まえ、更に必要性がある場合には個別の状況に応じて障害福祉サービスを決定しています。
引き続き、介護保険及び障害福祉サービスにおいて一律に決定するのではなく、利用者が安心して必要な支援を受けられるよう、留意していきます。
(14) 重度障害者医療費助成制度について、引き続き現状制度を継続すること。
(回答)令和6年度については、現行制度で実施してまいります。今後も引き続き、重度障害者の福祉の増進が図れる制度として、検証を続けてまいります。
(15) 地域防災拠点訓練などの地域活動において、障害者が参加しやすい環境を整えること。
(回答)共生社会の実現に向けて、地域住民等が障害の理解を深められるよう、国等と連携して啓発に取り組んでいきます。また、地域における活動は地域に暮らす住民が主体となって取り組んでおり、障害のあるなしに関わらず、地域住民の誰にでも参加の機会があります。お住まいの地区の地域福祉保健計画の策定や執行に参画いただいたり、地域防災拠点訓練に参加いただいたりして、住民として相互理解の一翼を担っていただきたいと考えています。
(16) 障害者の仲間づくりへの支援を行うこと。
(回答)横浜市身体障害者団体連合会とも連携し、地域の様々な団体等へ障害者団体の活動の周知に取り組んでいきます。
(17) 不足している障害者歯科二次医療機関の状況に鑑み、新たな歯科保健医療センターの設置を進めること。
(回答)令和5年度中に歯科医師会と調整のうえ、歯科保健医療実態調査を行いました。その分析結果を踏まえ、障害児・者の歯科口腔保健及び歯科診療の今後の充実の方向性について検討してまいります。
(18) 障害のある人が自立に向けた生活が送れるよう、また生活が少しでも便利になるように実施されている計画相談支援について、その内容が質の良い相談になっているかどうか、第三者評価ができる体制をとること。
(回答)実地指導や集団指導、研修などを通して、相談支援専門員としての支援のあり方やサービス等利用計画等の内容について事業所を指導していきます。
(19) 相談事業に不可欠な区の医療ソーシャルワーカーを、少なくとも各区に1名ずつ増員すること。
(回答:健福・総務)各区福祉保健センターの医療ソーシャルワーカーは、医療機関や生活支援センター等の関係機関と連携を図りながら精神保健福祉施策に取り組んでいます。こうした状況を踏まえ、各区の実情にあわせた執行体制となるようにしていきます。
(20) てんかんがあるだけで職業上の制限が生じることがないように、働く場の機会充実のために、市としての施策を講じること。
(回答)市内9か所に設置している就労支援センターでは、障害者の就労支援及び企業に対する事業主支援を行い、雇用促進に取り組んでいます
また、障害者を雇用、または検討している企業に対して、合理的配慮の必要性など、企業内での障害理解を促進する出前講座を行っています。
11. 障害者施策(多目的トイレ・オストメイト対応トイレ)
(1) 多目的トイレは、施設等の新設または改修時に限らず設置が進むように取り組むこと。
(回答)横浜市福祉のまちづくり条例では、官公署や福祉施設、病院、金融機関、300㎡以上の店舗や公共交通機関の施設等の新設又は改修時等に事前協議を行うこととなっております。その中で車いす使用者用便房とオストメイト対応設備を1以上設けるよう定めており、事前協議を行うことにより、整備が進むものと考えています。
(2) 多目的トイレについて、利用者用のマップやアプリを市として作成すること。
(回答)横浜市福祉のまちづくりのホームページで公共施設及び指定管理者の施設について、設置されているバリアフリー設備について公開している一方で情報の収集に課題があるため、施設の管理者がバリアフリー設備を公表することで、常に最新の情報を入手できる環境が整備されるものと考えております。
引き続き、様々な機会をとらえて情報提供について啓発を進め、ハードとソフトが一体となった取組を推進してまいります。
(3) 多目的トイレの目的や利用マナーについて市民への周知徹底をはかること。
(回答)令和3年に発行しました福祉のまちづくり推進指針の中では、バリアフリー設備の利用マナーや多様性の理解促進、内部障害のある方の外見では判断できない特性などについても掲載しております。またオストメイトマークについても掲載するなど、啓発に努めております。引き続き、機会をとらえて、啓発を進めることでハードとソフトが一体となった取組を推進してまいります。
(4) オストメイト対応トイレの設置に努めることとされている一定規模の施設で設置が進むよう助成制度の充実を図ること。
(回答)横浜市福祉のまちづくり条例では、官公署や福祉施設、病院、金融機関、300㎡以上の店舗や公共交通機関の施設等の新設又は改修時に車いす使用者用便房とオストメイト対応設備を1以上設けるよう義務付けており、事前協議を行うことにより、整備が進むものと考えています。
(5) オストメイト対応トイレで初期のものは、「流れの悪い汚物流し」「ペーパーホルダーの位置」などの改善が必要です。横浜ラポールについては、至急オストメイトトイレの改修計画を作成し、実施すること。市健康福祉総合センターについては、2023年度内に着実に進めること。
(回答)条例では、一定規模の建築物の新設や改修時にバリアフリー基準へ適合することを義務付け、施設整備者との事前協議を行っています。既存トイレの改修につきましては、施設改修などの機会をとらえ、事業者に働きかけて参ります。またバリアフリー設備の設置後の点検設備の重要性につきましても様々な機会をとらえて、施設管理者へ伝えてまいります。今後もハードとソフト(環境の整備や福祉教育など)を一体的に取り組み、バリアフリー化を進めるよう、事業者等に働きかけていきます。なお障害者スポーツ文化センター横浜ラポールの多目的トイレについては、3階部分の更新に向けて、令和5年度に設計を行い、令和6年度の更新に向けて調整していきます。
また健康福祉総合センターについては、現在、8階の多目的トイレ内にオストメイト対応トイレを設置しています。利用者の皆様に、より安心してお使いいただけるよう、令和5年度更新を行いました。
(6) オストメイト対応トイレの表記がマークではなく、啓発用に「オストメイトとは・・・」などの説明文をトイレに掲示すること。
(回答)令和3年に発行しました福祉のまちづくり推進指針の中では、バリアフリー設備の利用マナーや多様性の理解促進、内部障害のある方の外見では判断できない特性などについても掲載しております。またオストメイトマークについても掲載するなど、啓発に努めております。引き続き、機会をとらえて、啓発を進めることでハードとソフトが一体となった取組を推進してまいります。
12. 障害者施策(住まい)
(1) 障害種別の入居施設に関するニーズ調査に基づいた整備計画を持つこと。
(回答)障害者の状況に応じて、充実した生活の実現に必要となる施策を引き続き推進していきます。グループホームについては障害種別のニーズを考慮した必要数を整備できるよう検討していきます。
(2) ニーズの多い「発達障害者サポートホーム」の設置個所数を抜本的に増やすこと。
(回答)発達障害者サポートホーム事業は、発達障害のある方の入居支援を行うとともに、事業の実施により培われた生活アセスメントと支援の手法を、地域の他事業所に拡大させることを目指しています。発達障害のある方のニーズにこたえられるように、事業所に向けた研修の実施等に取り組んでいきます。
(3) 強度行動障害の方を障害者グループホームで受け入れる際の「特別加算」について大幅に増額すること。
(回答)障害者グループホームにおいて強度行動障害がある方の地域移行を支援した場合、「強度行動障害者地域移行特別加算」を算定することができます。また、国に対し、強度行動障害を含む重度障害のある方の受け入れが促進されるよう、報酬体系の更なる検討を求めております。引き続き、本市でも強度行動障害の方の地域生活を支えていく仕組みを検討していきます。
(4) 医療的ケアが必要な子どもたちが増えていて、入所より医療型グループホーム希望が多いことから、医療型グループホームの数をもっと増やすこと。
(回答)国に医療型グループホームへの補助金増額を働きかけること。重度高齢化対応障害者グループホームの拡充を行うこと。
医療的ケアや重症心身障害のある方、強度行動障害のある方が、安心して生活できるよう、グループホームの支援者の育成のサポートや、設備・運営面の支援などの仕組みを検討していきます。また、国に対し、重度障害のある方の受け入れが促進されるよう、報酬体系の更なる検討を求めております。
(5) グループホーム重点整備地区で進むバリアフリー化の実施検証を基に、多くの旧市街地のバリアフリー化を進めること。
(回答)グループホーム重点整備地区は特段設置しておりません。なお、グループホームを利用する障害者が高齢になり、それに伴う身体機能の低下等により、従来のホームの設備で生活することが困難となる場合でも、居住しているホームで安心して生活し続けることができるよう、バリアフリー等改修に係る経費の補助は行っております。
(6) 精神障害者の福祉施設への理解が地域で進むように、教育と啓発事業を強めること。
(回答)障害者週間イベントや出前講座をはじめ、様々な媒体や機会を活用して、市民に向けて精神障害者を含めた障害理解の普及啓発によりいっそう取り組んでいきます。
(7) グループホームを含めた精神障害者の地域での住まいを確保すること。生活自立度の低い精神障害者が入居し、支援が受けることができるグループホームの開設と運営に重点的な助成をすること。(多様な形態での住まいの確保)
(回答)障害者グループホームについては「第4期横浜市障害者プラン」に基づき毎年200人分のグループホームを設置しており、グループホームについては障害の種別や支援区分を問わずご利用いただいています。
グループホームを含め、多様な居住支援の方法についての検討や地域生活を支える仕組みづくりを行うとともに、住まいの選択のニーズに応えられるよう、必要な支援等について検討していきます。
13. 障害者施策(精神)
(1) 市内に3か所(ゆかり壮、ヴィラあさひの丘、横浜市総合保険医療センター・ハイツかもめ)しかない宿泊型自立訓練施設の増設を行うこと。
(回答)本市が運営主体となる形での整備の計画はありませんが、宿泊型の生活訓練も含め、障害福祉サービス事業所の設置を希望する法人に対しては、その開設を丁寧に支援していきます。
(2) 医療機関と結びついていない精神障害者に対して、生活支援センターなどからのアウトリーチ支援だけでなく、粘り強く訪問・支援を行っている民間支援団体等に対しても市として援助を行うこと。
(回答)医療機関と結びついていない方には、医療や福祉サービスを要するかどうか、ご本人の意向など個別性も踏まえた対応が求められます。現在、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を進め、多様な主体が地域において重層的に関わることで安心して暮らせる地域づくりを目指しています。
引き続き様々な支援主体の連携の中で、アウトリーチ機能も含め、精神障害のある方の暮らしやすい地域づくりを目指してまいります。
(3) 区事業として具体化されているアウトリーチ事業のように、本市の精神障害者施策の柱としてアウトリーチ事業を位置づけ施策化すること。訪問してくれる医療と福祉は、精神障害者が地域で安心して生活する上で命綱である。各区に医師・看護師・精神保健福祉士等を含めた訪問チームを一つずつ作り、緊急要請に応えられるように各区に訪問診療を創設すること。
(回答)医療機関等どこにもつながっていない精神障害者への訪問支援(アウトリーチ)については各区の実情に応じて、区福祉保健センター及び生活支援センター、基幹相談支援センターを中心に支援に取り組んでおります。各区の状況を踏まえ、引き続き支援の充実に向けて取り組んでいきます。
(4) 精神障害者にも対応した地域包括ケアシステムについて、当事者や当該団体等に対して、より一層説明会を行うなど広報に務めること。
(回答)精神障害にも対応した地域包括ケアシステムにおいては、医療・保健・福祉の連携のもと、各区福祉保健センター、精神障害者生活支援センター、基幹相談支援センターを核とした「協議の場」において関係者・関係機関が共通の認識の中で課題解決に向けた取組を検討・実施しており、多様な主体が地域において重層的に関わることで安心して暮らせる地域づくりを目指しています。様々な支援主体の連携の中で、周知・広報も含めて取組を進め、精神障害のある方の暮らしやすい地域づくりを目指していきます。
(5) 精神科病棟の職員配置については、いわゆる「精神科特例」は明らかに低い医療人員水準であり、市として実態をつかみ国に改善を求めること。
(回答)精神科病棟の職員配置については、国の施設基準により定められており、全国の病院がこの基準により職員を配置しています。このため、横浜市として検討する立場にありません。
(6) 精神障害者の入院環境について、身体拘束ゼロとなるよう市として国に働きかけること。また、患者が安心して医療を受けられるように、強制入院、隔離、身体拘束、不適切な薬剤投与、医師・看護師配置などで理不尽な処置を行わないよう病院への指導を行うこと。(精神科病院入院患者の人権擁護の徹底)
(回答)病院の人員配置基準基準は国が定めており、それに基づいて各精神科は運営しているため、本市独自に基準を設けることは困難ですが、実地指導等を通じて法に基づき適切な対応がなされているか、引き続き確認していきます。
(7) 精神科病院において医療従事者が虐待等の違法な処置を行った事例が後を絶ちません。医療関係者が虐待に関与しないように監督する第三者委員会を、横浜市独自で立ち上げること。また、医療現場で起きる人権侵害の再発防止の仕組みづくりを国に要望すること。
(回答)精神科病院における虐待への対応についてですが、精神保健福祉法の改正に伴い、精神科病院には、虐待防止等に関するマニュアルや規程の整備、人権や権利擁護等に関する研修の実施などの措置を講ずることが求められます。本市においても、これらの対応状況について実地指導等を通じて確認し、適切な措置が講じられるよう指導してまいります。
また、精神科病院における虐待通報窓口を設置し、通報の事実確認、必要な場合には臨時で実地指導等を行ってまいります。
(8) 長期入院を余儀なくされた精神疾患を抱えた患者にとって、療養病院が治療の場であると同時に生活の場になっていることを踏まえ、人権とプライバシーの尊重を旨とする入院環境を整えること。
(回答)病院の施設基準は国が定めており、それに基づいて各精神科は運営しているため、本市独自に施設基準を設けることは困難ですが、実地指導等を通じて法に基づき適切な対応がなされているか、引き続き確認していきます。
(9) 家族会など、家族教室の実施を全区で援助し、実施するよう指導すること。
(回答)精神障害のある方のご家族が悩みを抱え込んでしまわないためにも、ご家族への支援はとても重要であると考えます。そのためにも、各福祉保健センターの取組状況等を踏まえながら、家族会の周知や家族教室の開催促進等について検討を行ってまいります。
(10) 精神障害者保健福祉手帳取得者の増加に伴い、区の精神障害担当の医療ソーシャルワーカー(psw)を増員すること。
(回答:健康・総務)各区福祉保健センターの医療ソーシャルワーカーは、医療機関や生活支援センター等の関係機関と連携を図りながら精神保健福祉施策に取り組んでいます。こうした状況を踏まえ、各区の実情にあわせた執行体制となるようにしていきます。
(11) 社会福祉法人型地域活動ホームのショートステイ事業が利用しやすくなるよう市として実態をつかみ、体制強化のため市として援助を行うこと。
(回答)ショートステイ事業の利用の実態把握を行い、施設長や現場職員との会議で内容を共有し、意見交換を行っています。今後も運営法人と協力しながら、精神障害のある方を含め地域で暮らす全ての障害者が利用しやすい施設となるよう努めてまいります。
(12) 精神障害者の働く場として市委託事業の継続と障害者の店(目的外使用許可)の継続(市営斎場など)、拡大を図ること。現在協議をされている野毛ちかみちの公共空間の使用について実現できるよう尽力すること。またその際、利用料について、民間事業所と同じではなく低廉な料金とすること。
(回答)精神障害者に対する雇用の場の確保については重要な課題と考えており、現在、横浜市営斎場の湯茶接遇業務の委託発注に加え、売店(自動販売機含む)の目的外使用許可を障害者就労施設に行っており、精神障害者の就労支援に努めています。
近年では、火葬件数が増加傾向であり、それに伴い斎場の湯茶接遇等の業務量も増えてきています。斎場の運営状況等を踏まえながら、今後も精神障害者の就労支援に努めていきます。
「野毛ちかみち活用事業」は道路である野毛ちかみちを、野毛周辺地域の賑わい創出等のため、地域団体である「野毛地区振興事業協同組合」が事業主となり、横浜市と協定を締結し、道路占用許可を得て、デジタルサイネージ等を用いた広報事業やワゴン販売事業によって得た収益をデジタルサイネージ等設置のための初期費用や運営費、道路清掃等の公共貢献に充当しています。
当該事業につきましては、地域団体が自ら行う事業であることから、都市整備局としては会場使用料に関して減免等の申し入れを行うことはできかねますので、ご理解のほどお願いします。
(13) 精神障害者はその障害特性のために、働いて生計に必要な所得を得ることが困難な状態にある。このことは1級だけではなく、程度の差があっても2級の人も同様である。重度障害者医療費助成制度は、県基準にとどまらず県内の他の自治体同様、精神障害者1級の入院と2級の通院と入院にも広げるよう予算の拡充を行うこと。
(回答)神奈川県が平成24年度から補助対象を精神障害1級の通院医療にも拡大したことを踏まえ、本市においても平成25年10月から精神障害1級の通院を補助対象としています。1級の入院及び2級の通院と入院にかかる医療費への助成対象の拡大は、県の補助対象とならず全額本市負担となるため、厳しい財政状況の中、現時点でただちに実施することは難しいと考えています。
重度障害者医療費助成については、神奈川県と連携しながら取組を進めてきており、まずは神奈川県への要望に向けた検討を行った上で、しっかりと要望してまいります。
なお、本来であれば国で一律の制度であるべきであることから、これまでも国に対しては、神奈川県市長会要望等を通じて要望しているところです。
(14) 精神障害者に対して自立支援医療(2年ごと)・障害者手帳・障害年金更新時の診断書提出が義務付けられており、他障害では診断書作成料は無料なのに精神障害だけ有料とされている。この不合理な待遇の改善を図り、診断書を無料とするよう国には強く改善を求めるとともに、せめて国が実施するまで市として補助すること。
(回答:自立支援医療・精神障害者保健福祉手帳について)
自立支援医療(精神通院医療)の申請に必要な診断書等の無償交付など、利用者の負担軽減策等の検討について、大都市衛生主管局長会等から国に対して要望書を提出しているところです。また、精神障害者保健福祉手帳の申請に必要な診断書の費用についても、申請者の負担軽減が図れるよう、大都市精神保健福祉主管課長会議から国に対して要望書を提出しています。なお、厳しい財政状況の中で、市が独自に補助することは困難です。
(回答:障害年金について)
障害年金更新時の診断書費用は、障害の内容等に関わらずご負担をいただいていますが、公的年金は全国統一の事務事業でもあり、診断書費用の無料化については機会を捉えて国に伝えてまいります。
(15) 精神障害者の社会的入院について、退院後の地域の受け皿を作り、地域移行が促進するように、地域移行の計画・目標を持つこと。
(回答)「障害者総合支援法」には精神科病院の入院患者の退院支援を行う地域移行支援があり、本市では事業所説明会を行い、指定事業所数を増やすよう働きかけています。また、18区の精神障害者生活支援センターでは、横浜市退院サポート事業として、法定サービスのみではカバーできない、入院者や病院に対する退院支援や啓発活動などを実施しています。
精神科病院等実地指導においては退院支援委員会の実施状況、退院後生活環境相談員等の選任状況等をふまえつつ、退院に向けた病院での取組についても確認し、必要な指導を行ってまいります。
地域移行に係る統計データも踏まえ、引き続き関係機関と連携し、退院後の精神障害者が暮らしやすい社会づくりを推進してまいります。
(16) JR運賃や私鉄運賃・航空運賃・有料道路料金などの割引を他障害者と同様に精神障害者にも行うよう国に働きかけること。
(回答)要望内容については、市域を超えた課題であるため、他都市と連携して働きかけていくべきものと考えています。引き続き、他都市と連携し、機会を捉えて関係機関に対して必要な働きかけを行っていきます。
(17) 強度行動障害に特化した拠点施設の設置に向けた計画を策定するために、当事者の実態調査を行うこと。
(回答)令和3年4月1日時点の、障害支援区分認定を受けている人の「行動関連項目」の点数と、利用している福祉サービス等の関係性を整理し、まとめました。今後これらのデータについて、行動障害のある人をはじめとした障害児者の実態分析や、施策への活用を検討していきます。
(18) 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に向けた具体的な施策の実行計画を明示し、その予算を確保すること。
(回答)2020年度以降、全区に「協議の場」が設置され、取り組みシートから地域課題のあぶり出しを行っているとのことですが、その評価を行い、開示すること。例えば、協議の場に医療機関の参画は十分なのかどうか、退院支援を行った結果はどうなのか、住まいに関し不動産業者との意見交換を実施した結果等について明示すること。
精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に向け、医療・保健・福祉の連携のもと、各区福祉保健センター、精神障害者生活支援センター、基幹相談支援センターを核とした「協議の場」において関係者・関係機関が共通の認識の中で課題解決に向けた取組を検討・実施しています。地域の実情に応じて取組を進めており、現時点で取組の評価が難しいところですが、多様な主体が地域において重層的に関わることで安心して暮らせる地域づくりに向けて取り組みを進めています。
(19) 精神疾患の入院患者について「身体合併症」の受け入れ可能な病院と病床数を増やすこと。
(回答)救急の身体合併症患者の方の転院については、必要な入院加療を受けられるよう、転院調整を行うなど対応しています。引き続き医療機関への働きかけを進めていきます。
(20) 精神医療の現状は薬物療法に偏重し過ぎで、薬の副作用、身体合併症の併発、患者の短命化等、多くの問題がある。当事者が地域社会で市民として生きていくために、精神療法・心理療法等にも目を向けるよう病院を指導し、また国に要望すること。
(回答)薬物療法など精神障害者への医療提供に関しては、厚生労働省の「良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針」や疾病ごとのガイドライン等に基づいて各医療機関によって実施されていると認識しております。
(21) 障害年金の受給要件を緩和し、無年金障害者の救済を図ること。受給要件を満たしていないという理由で障害基礎年金を受給できない無年金の精神障害者を救済する方策を検討するよう、国に働きかけること。
(回答)公的年金の制度設計や支給額については、給付と負担の公平性や長期的な持続可能性の観点から、国の施策として検討されるべきものと考えていますが、本市としても、負担とのバランスを図りつつ公的年金制度そのものが障害者の生活を安心して支えるものとなるよう、機会を捉えて国に伝えていきます。
(22) 障害年金により生活している精神障害者の中には大変深刻な不安が広まっている。働きたくても働けない精神障害者への公的な所得保障制度として機能するために、障害年金額を大幅に引き上げるよう、国に要望すること。
(回答)公的年金の制度設計や支給額については、給付と負担の公平性や長期的な持続可能性の観点から、国の施策として検討されるべきものと考えていますが、本市としても、負担とのバランスを図りつつ公的年金制度そのものが障害者の生活を安心して支えるものとなるよう、機会を捉えて国に伝えていきます。
14. 障害者施策(移動)
(1) 「ガイドボランティアに自己負担をさせないよう」奨励金の支給額は少なくとも実費支給とすること。
(回答)ガイドボランティア奨励金については、ボランティア活動という制度の趣旨を踏まえて、平成25年4月から現在の金額500円を設定しています。なお、ガイドボランティアの自宅から活動開始場所までの間又は活動終了場所からガイドボランティアの自宅までの間に交通費が発生する場合には、奨励金を1,000円としていますので、ご理解ください。
(2) ガイドヘルパー報酬単価の引き上げを行うこと。またガイドヘルパーの同行援護中の交通費を助成すること。ヘルパーがいなければ福祉バス等の利用ができない場合、ガイドヘルパーの同行援護を実情に合わせて、バスでの移動時間も含めて全行程について、認めること。
(回答)ガイドヘルパーの報酬については、平成30年4月、平成31年4月及び令和5年4月に見直しを行い、引き上げをしました。同行援護中の交通費助成については、基準省令において、同行援護事業者は、利用者の直接便益を向上させるものについては、利用者等に金銭の支払を求めることは差し支えないとされています。本市の厳しい財政状況の中、同行援護中の交通費を助成することは困難です。
また、サービス費の算定が可能となるのは、具体的な支援を行っている時間となりますので、バス利用中においても、具体的な支援が行われていない時間については算定外となります。
(3) 障害者にとってニーズの高いハンディキャブ(リフト付き小型車両)を増車すること。またその利用について、通院以外は市外への運行ができないため、その他の理由でも市外も可とするよう、利用条件の緩和を行うこと。
(回答)厳しい財政状況等から、ハンディキャブの増車及び利用制限の緩和は困難です。なお、公共交通機関を利用し難い方を想定した施策として、車椅子利用者でも利用しやすいユニバーサルデザインタクシー(タクシー券の利用可)の購入費補助を平成24年度から実施し、普及に努めております。
(4) ガイドヘルプ事業の利用条件などは、常に障害当事者の声を聞き見直しを行うこと。
(回答)厳しい財政状況等から、現状のガイドヘルプ事業の利用条件の見直しは困難です。
(5) 障害者が働ける条件を整備するため、通勤などでのガイドヘルパーやガイドボランティアの利用を認めるよう条件緩和を行うこと。
(回答)障害者が働ける条件を整備する支援として、令和5年10月から通勤にもご利用いただける「重度障害者等就労支援特別事業」を開始しました。
ガイドヘルパーやガイドボランティアの利用は、通勤や営業等の経済活動に係る外出は対象外としており、利用条件を緩和することは困難です。
(6) 盲・ろう特別支援学校の幼児と、ろう特別支援学校小学部の児童は、保護者が通学の付き添いができない場合、多額の自己負担でヘルパーを頼むか、やむを得ず欠席している現状もあり、それらを解消するためにも、事情がある場合、ガイドヘルプ事業の通学通所支援対象者に幼児と聴覚障害児を加えること。
(回答)移動支援事業は、障害ゆえに移動に困難を抱える方の移動を支援する事業です。
そのため、障害の有無に関わらず保護者が付き添うことが想定される幼児は、原則として本事業の対象外とし、小学生以上を対象としています。なお、聴覚障害児・者については、外出時の情報提供が主な支援内容であると考えられるため、本事業の対象外としています。
(7) 電動車いすが乗り込めるタイプのUDタクシーの増車が実現されるよう働きかけること。特に、重症心身障害児者が利用する座位保持椅子機能の車いすは、多く使用されているトヨタのジャパンタクシーの車内に収まらず利用できない。市域の移動の問題について把握されている移動情報センターなどの機関が大型UD車の必要性を周知し、大型の車イスが搭載できる車種の台数を維持すること。
(回答)UDタクシーについては、引き続き購入費補助を行うことにより、導入を促進していきます。
なお、補助対象車両は国の要領によりUDタクシーと認定されている車種としています。後ろからスロープで乗り込める車種の導入促進については、引き続き、広報等も含めタクシー事業者に要望を伝えるなど、連携して進めていきます。
(8) 福祉タクシー利用券の使用方法について、一回利用の上限7枚までという制限をなくすこと。
(回答)制度の目的が「重度障害者のタクシー乗車料金の一部を助成することで外出機会を確保し、社会参加を促進する」ことであることに照らし、複数枚利用可の中で、より多くの回数外出していただくため一定の制限を設けさせていただきましたので、ご理解ください。
(9) 保護者が病気や諸般の事情で送迎できない場合もあり、タクシー券とガソリン券の制度を、両方利用できる制度を実現すること。
(回答)本市の厳しい財政状況も踏まえると、併給とすることは困難です。
(10) 障害者用の駐車施設を必要とする人に利用証(許可証)を交付し、許可車両以外の不正駐車を防ぐ「パーキングパーミット制度」の導入を、市として働きかけること。
(回答)パーキングパーミット制度について、令和5年3月に示された国のガイドラインの中で、利用対象者が明確化され不適正利用の減少や対象区画の利用環境の改善など一定の効果が認められると報告されていることを受け、導入に向け準備を進めます。
引き続き、施設管理者等へ利用環境整備の働きかけや、市民への周知、啓発を行い、高齢者や障害のある方など、様々な立場の方が暮らしやすいまちづくりの推進を図ってまいります。
(11) 福祉パスのICカード化への切り替えを進めて、障害者が遠慮せずバスや鉄道を利用できるよう改善すること。
(回答)福祉特別乗車券のICカード化については、厳しい財政状況の中、先行する敬老特別乗車証のシステム開発費や交通事業者の機器の更新状況等を参考にしながら、障害のある方等の外出支援としての、導入コストや障害特性に配慮した運用面でのメリット・デメリット等課題を整理し、引き続き検討していきます。
(12) 知的・身体障害者と同様、精神障害者手帳の所持者にも運賃割引を実現すること。
(回答)交通機関における本人割引および同行者の割引については、鉄道・バスの各事業者が行っている割引になります。精神障害者への運賃割引については、引き続き他都市と連携し国への要望や事業者への働きかけを行っていきます。
(13) 心臓機能障害でも、移動支援や家事援助など十分な福祉サービスが受けられるようにすること。移動支援は入院・通院、通学、通勤時にも利用できるようにしてください。
(回答)移動支援事業は、障害ゆえに移動に困難を抱える方の移動をヘルパーが介助する事業のため、心臓機能障害のみを有する方を対象者とすることは困難です。
また、厳しい財政状況等から、現状のガイドヘルプ事業の利用目的を緩和することは困難です。
(14) 重症心身障害児者、特に医療的ケア児者が利用できる移動支援が不足している。医療的ケア児者が安心して生活できるよう、医療的ケアに対応できるヘルパーや訪問看護師が同乗しての移動支援が利用できる制度を作ること
(回答:健福・こ青)重症心身障害児者、特に医療的ケア児者が利用できる移動支援のサービスについては、一定の条件のもと利用できるガイドヘルパーによる通学通所支援があります。通学通所支援を含め、平成31年4月より移動中の喀痰吸引等の実施を認めています。
また、移動支援事業については、事業所やヘルパーの数が十分でないという課題を認識しており、引き続きガイドヘルパー資格を取得する際の研修受講料助成を行うなど、課題の解決に向け取り組んでいきます。併せて、従事者を対象としたスキルアップ研修を行うことで、質の向上に寄与いたします。
引き続き、医療的ケアに対応できる事業所が増えるよう、制度の周知や事業所への働きかけを進めていきます。
(15) 車椅子を操作できない身障者が乗った車椅子を介助者が押す場合に、安心安全の観点から介護者操作用電動モーターアシスト機構が不可欠です。車椅子更新時に、この機能を追加搭載する費用の公的補助を行うこと。
(回答)補装具費支給制度は国の制度であり、その種目は厚生労働大臣の告示によって定められています。今後国の動向を注視してまいります。
15. 障害者施策(視覚)
(1) 就労支援センターの設置増に向けてニーズ調査と増設の計画をもつこと。
(回答)市内9か所に設置している就労支援センターでは、視覚障害のある方を含め、障害者の就労支援及び企業に対する事業主支援を行い、雇用促進に取り組んでいます。
関係機関との連携強化や人材育成などを行うとともに、本市の財政状況や社会情勢を鑑みながら、引き続き充実を図ってまいります
(2) 就労支援センターと高等特別支援学校の就労支援担当者との交流を日常的に行うこと。
(回答)障害者就労支援センターと市立の高等特別支援学校とで、令和5年9月に意見交換会を開催しました。今後も定期的に実施を予定しており、引き続き、個別支援にかかる日常的なやり取りを含め、取り組めるよう関係課と連携してまいります。
(3) 市からの視覚障害者への送付文章について、健康福祉局と税金・市営住宅の通知の点字化対応にとどまらず、市からのお知らせ文書の点字化を全市的に推進すること。
(回答)平成29年11月から市から発出する通知等の点字化対応に取り組んでおり、さらなる通知等の点字化の推進に向けて、庁内各部署への働きかけを強化してまいります。
(4) 視覚障害者の情報保障を担える施設として、点字図書館機能や支えるスタッフもそろっている「視覚障害者支援センター(仮称)」の設置を検討すること。
(回答)横浜市内では、点字図書・録音図書の貸出や対面朗読による読書支援を横浜市中央図書館や旭区に所在する神奈川県ライトセンターで実施しています。また、視覚障害者の情報保障の支援のため、本市では点訳・音訳ボランティアの養成等に取り組んでいます。厳しい財政状況の中で、新たな「視覚障害者支援センター(仮称)」の設置は困難です。
(5) 点訳・音訳養成講座の拡充を進めること。
(回答)令和元年度から点訳奉仕員養成講座の応用編を委託により実施しています。また、令和2年度からは音訳奉仕員養成講座についても、応用編を委託により実施しています。
さらなる拡充については、本講座の実施状況を踏まえ、横浜市障害者社会参加推進センターの考えも伺いながら、検討していきます。
(6) バス停の行先についての音声自動案内装置について、市営だけではなく民間事業者にも設置が進むよう働きかけること。
(回答)音声案内の浸透にあたっては、施設管理を担当する部署や民間事業者が視覚障害者の特性を理解し、音声による案内が視覚障害者にとって必要であることを認識することが重要です。福祉のまちづくり推進指針に沿って、障害のある方を含めた多様性への理解や、利用者の視点にたった施設整備の必要性を事業者に働きかけてまいります。
(回答:交通・都市)市営バスでは乗車時に、系統番号及び行先案内を自動音声により実施しています。また、乗務員の車外マイクによるアナウンスも活用しています。
なお、市内を運行する民営バスにつきましては、今回いただいたご要望を各社にお伝えしました。
(7) 市ホームページのバリアフリー化をより一層進めるために、定期的に障害当事者の意見を聞き、見直しと改善を行うこと。民間事業所にもホームページのバリアフリー化の推進を働きかけること。
(回答:交通・都市)横浜市ウェブサイト(https://www.city.yokohama.lg.jp/配下のウェブページ)では、JIS X 8341-3:2016の適合レベルAAに準拠しています。また、毎年ウェブアクセシビリティJIS規格の試験を実施し、ウェブアクセシビリティの維持・改善を行っています。なお、障害のある方からのご意見等については、毎年度、障害者団体の会合等を通じして把握に努めています。
今後も引き続き、誰もが使いやすいウェブサイトとなるよう、改善に取り組んでいきます。
(8) 視覚障害者の就労の機会を拡大に向け、重度障害者等就労支援特別事業が実施されるよう市として事業促進をはかること。
(回答)令和5年10月から「横浜市重度障害者等就労支援特別事業」を開始いたしました。重度障害者の就労機会の拡大を図ることを目的として、関係部署が連携し、適切に実施してまいります。
(9) 音訳、点訳、触地図、テキストデータ化など視覚障害者にも利用可能なハザードマップの早急な作成と、具体的な提供を行うこと。
(回答:総務)多言語対応ユニバーサル情報配信ツールを導入し、ハザードマップ情報面の拡大表示および読み上げ化をしております。引き続き、その他の情報提供方法を検討していきます。
(10) 視覚障害者支援として日常生活用具の拡大読書機(音声読書機を含む)をはじめとする各品目の給付基準額改定を、物価上昇に応じ適切に実施すること。
(回答)日常生活用具の基準額等につきましては、随時お寄せいただくご要望等も踏まえつつ適宜見直しを行っていますが、本市の財政状況や他都市の状況等も踏まえ、慎重に検討をする必要があると考えます。
16. 障害者施策(聴覚)
(1) 手話言語法制定に向けて国に対してはたらきかけていくこと。また、横浜市内、すべての区役所に手話通訳者の配置すること。
(回答:健福・総務)本市は、平成28年度から「全国手話言語市区長会」に入会し、同会の活動を通じて、手話言語法制定に向けた取組の推進や関連施策の情報交換等に関わってきました。
令和3年度には同会が制定を目指していた「障害者の情報アクセシビリティとコミュニケーションに関する法律」が成立しました。引き続き、同会の一員として、国による手話言語法の制定や、聴覚障害者の自立と社会参加の実現を目指していきます。
また、手話通訳については、事前の依頼に応じて手話通訳者の派遣を行っております。
(2) 難聴者の情報保障のため、パソコン講習会、タブレット操作講習会にスマホも加えること。
(回答)障害のある方の情報格差の解消、ICT情報能力向上を目的に、平成14年からパソコン講習会を開催しています。平成27年からは利用者ニーズを踏まえ、タブレット端末を用いた講習会を実施しています。スマートフォンの利用のニーズは認識していますが、機能が類似するタブレット端末の講習会を実施することにより、スマートフォンの基本操作の学習にもつながると考えています。
(3) 難聴者も利用できる声の字幕を付与したオンライン医療システムのモデル実施を行うこと。
(回答:健福・医療) 医療現場におけるオンラインを活用した情報保障が重要であることは認識しています。発展の目覚ましい音声認識ツールや遠隔での要約筆記などを活用した情報保障の手法を研究していきます。
また、オンライン診療については、医療機関のご理解とご協力も重要であることから、厚生労働省等から発出される通知等については、今後も医療現場へ情報提供を行っていきます。
(4) 人工内耳の電池購入を補装具支給制度に加えるよう引き続き国に働きかけること。
(回答)補装具費支給制度は国の制度であり、その種目は国の告示によって定められています。人工内耳については、人工内耳用音声信号処理装置の修理のみ、補装具費支給制度の対象となりましたが、その他については制度対象ではないため、横浜市独自に給付することは困難ですが、補装具費支給制度の対象種目に加えるよう、国に要望してまいります。
(5) 中途失聴難聴者政策として、AIボイス筆談機「ポケトークmini」および「タブレットmini」を聴覚障害者の日常生活補装具の助成対象に追加すること。
(回答)日常生活用具の対象品目等につきましては、随時お寄せいただくご要望等も踏まえつつ適宜見直しを行っていますが、本市の財政状況や他都市の状況等も踏まえ、慎重に検討をする必要があると考えます。
(6) 聴覚障害者を移動支援事業の対象とすること。
(回答)移動支援事業は障害ゆえに移動に困難を抱える方の移動を支援する事業です。聴覚障害のある方々については、移動そのものに具体的な介助や支援の必要性があるというより、情報提供・伝達等の移動に付随する支援が主と考えられるため、本事業の対象外としています。
(7) 当事者団体が県域を越え全国的な会議等を開催し本市で行われた場合、要約筆記の派遣について無料で行うこと。
(回答)「横浜市登録要約筆記者派遣事業実施要綱」では、公費で負担する派遣対象の団体を「本市に所在する聴覚障害者等で構成する団体」としています。そのため、会議の主催者が市外に所在する団体の場合は、原則として公費負担の対象外としています。しかしながら、会議の実質的な主体が市内団体の場合は、その団体の担う役割や、当該会議への横浜市民の参加状況等を確認のうえ、都度対応を検討していきます。
(8) 市健康福祉センター10階の食堂を再開すること。
(回答)健康福祉センター10階にあった食堂については、公の施設「横浜市社会福祉センター」の床の一部を、申請者からの申請に基づき市が目的外使用許可を行い、ふれあいショップ(障害者就労の場)としてご利用いただいていました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響等により、運営団体の御意向により、令和2年度に営業を終了しており、現在はフリースペースとしています。
フリースペースは、飲食でもご利用いただけますが、より安心してご利用いただける場となるよう、引き続き指定管理者と相談していきます。
(9) 2022年2月21日にこども青少年局障害児福祉保健課とリハビリテーション事業団難聴幼児課、一般社団法人横浜市聴覚障害者協会の3者で話し合った協議会の検討内容を踏まえ、当事者団体を主とした「聴覚障害児支援中核機能モデル事業に関する協議会」を設立すること。
(回答:こ青)「聴覚障害児支援中核機能モデル事業実施要綱」に加えて令和4年2月に「難聴児の早期発見・早期療育推進のための基本方針について(通知)」が出され、協議会の設置に関しては、当事者を含めて関係機関で顔の見える関係を構築すること、とされています。本市では、横浜市リハビリテーションセンターを中心に、ろう特別支援学校や個別支援級の教員・STの方々と連絡会を設けておりますが、今年度は当事者(保護者会含む)にもご参画いただき、改めて協議会として設立しました。
(10) 横浜市や横浜ラポールとのイベントが重なり、手話講習会の会場確保が困難になっている。聴覚障害者の情報とコミュニケーション手段の確保のため、また手話通訳養成のため、会場確保の支援を行うこと。
(回答) 横浜ラポールの諸室は、指定管理者の主催事業や他の団体の事業など、様々な行事でご利用いただいております。そのため、手話講習会にかかる全ての会場を事前に確保することは困難です。
横浜ラポールをはじめ、必要に応じて市内他会場での開催も含めた会場確保について、事業受託者と調整してまいります。
17. 障害者施策(呼吸)
(1) パルスオキシメーター(血中酸素量測定器)は呼吸機能障害者が日常生活を送るにあたって欠かせないため、現在障害3級まで認められている購入補助対象を4級までの全等級に拡充すること。
(回答)日常生活用具の給付対象者は、原則として、障害の程度が重度の方としてきた制度の経過があります。各品目の対象となる方の要件については適宜見直すことがありますが、身体障害者手帳の認定基準の定義の主旨及び本市の財政状況を踏まえ、慎重に検討する必要があると考えられ、現在のところ困難です。
(2) 呼吸リハビリを受けられる医療施設をさらに増やすよう施策を講ずること。
中小規模の病院を含む市内の約半数の医療機関において、呼吸器リハビリテーションを実施しています。引き続き、呼吸器リハビリテーションを必要とする患者も含め、市民の皆様が安心して暮らすことができる医療提供体制の確保に努めていきます。
(回答)中小規模の病院を含む市内の約半数の医療機関において、呼吸器リハビリテーションを実施しています。引き続き、呼吸器リハビリテーションを必要とする患者も含め、市民の皆様が安心して暮らすことができる医療提供体制の確保に努めていきます。
(3) 自立支援医療(更生医療)の対象に「肺」を入れるよう国に要望すること。
(回答)自立支援医療(更生医療)は国の制度であり、その対象疾病は「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行規則 第六条の十八」によって定められています。
(4) 在宅酸素療法者に対しての災害時対応について、酸素供給会社等と意思統一を測られるように、事業者・市・当事者団体などでの定期的会議を開催するようにすること。
(回答:医療・健福・総務) 災害時の在宅酸素療養者への酸素供給については、平成30年度に、併せて市内約8割のシェアをもつ「帝人在宅医療株式会社」と「フクダライフテック横浜株式会社」の2社と協定を結び、酸素供給における連携体制の強化を図りました。
災害発生時で在宅酸素療養者に酸素供給が必要となった場合、基本的には普段からボンベや機器を提供している事業者が対応することが前提となりますが、上記2社に関しては、それぞれ独自に災害発生時の体制を構築しており、また、2社以外の利用者に対しても、協定に基づき必要に応じて酸素を提供することができることから、災害が起きた際には遅滞なく酸素を提供できる体制は確保できていると認識しています。
会議・訓練等への団体や患者の参画に関しては、必要に応じて調整させていただきたいと思います。
患者や関係者等への周知方法については、今後検討してまいります。
(5) 呼吸器内科を設置している横浜市立の病院で、保険診療としての呼吸器リハビリテーションを実施すること。
(回答:医療局病院経営本部)高度急性期を担う市民病院及びみなと赤十字病院では、主に急性期の患者に対して、早期に呼吸器リハビリテーションを実施しています。
(6) 呼吸器機能障害者の運動療法用具として、(家庭用)エアロバイク等の購入助成を行うこと。
(回答)日常生活用具は日常生活上の便宜を図るための用具であり、ご要望の製品はリハビリテーションを目的とした用具であることから日常生活用具にはなじまないものと考えます。
18. 障害者施策(医療的ケア)
(1) 多機能型拠点に併設される医療機関について、宿泊サービス利用時は医療保険での算定が可能だが、通所施設の場合、現場で経管栄養、人工呼吸、酸素吸入などの医療行為が必要であるにもかかわらず、医療保険制度では医療提供の場として原則認められていないため費用請求ができない事態について。至急国に改善を申し入れること。
(回答)通所施設での医療行為が、原則、医療保険制度の対象外となっている点については、可能な機会を通じて国への申し入れを行います。
(2) 「将来にわたるあんしん施策」の柱の一つである「多機能型拠点」は、市内6館整備の達成に向け、未着手になっている2館の整備を早急に進めること。
(回答)多機能型拠点整備事業については、5館目を西区老松町に整備することとし、令和10年度に開所予定です。残り1館の整備についても、引き続き様々な手法を検討しながら整備用地を確保し、早期の整備に向けて取り組んでまいります。
19. 障害者施策(腎臓等)
(1) 発災時に、透析患者の対応が十分にできるよう透析医療施設のブロック別の会議で日常的な情報共有しておくこと。
(回答)災害時に確実に透析治療を受けられる体制がとられるよう、市内の透析医療機関と13か所の災害拠点病院を中心として11のブロック化を行い、災害時透析医療体制を構築しています。
ここ数年はコロナ禍のため、ブロック会議が開催できていませんでしたが、今後ブロック会議を再開し、能登半島地震時の対応なども検証しつつ、実効性ある対応を進めます。
20. 障害者施策(身体)
(1) 高齢になりADL(日常生活動作)が低下した視覚障害者のために、その機能を回復させるために機能訓練事業所・生活訓練事業所において歩行訓練士の配置を促進させること。
(回答)歩行訓練士の配置につきましては、各事業所の対応となりますが、対象事業所に必要な情報提供や働きかけを行っていきます。
(2) 障害者宿泊施設「横浜あゆみ荘」に車いすを利用して宿泊できるよう、洋室を増やすこと。
(回答)平成29年度に1室を、令和元年度にも1室を、和室から洋室へと改修いたしました。今後の更なる洋室化については、利用状況を踏まえながら検討していきます。
現在計4部屋ある洋室においては、それぞれの部屋にリクライニングベッドを設置しています。
(3) 所得割額超過世帯に対して補装具作成時の負担上限額を定めること。
(回答)補装具費支給制度は国の制度で、18歳未満の障害児のみ、所得制限が撤廃されます。所得制限により国の制度を利用できない18歳以上の障害者について、独自の助成を行う際に検討します。
21. 障害者施策(重症心身障害)
(1) 特別支援学校等を卒業する重症心身障害一人ひとりにあった日中活動の場(就労支援事業所、生活介護事業所など)を増やし福祉就労の場を充実させること。
(回答)医療的ケアを必要とする重症心身障害児者等を対象にした多機能型拠点をはじめ、新規に開設する生活介護事業所及び就労継続支援B型事業所については、障害福祉サービス事業所設置費補助金により、引き続き開設の支援を進めていきます。
事業所には量だけでなく質の向上も求められます。事業者が適正な運営ができるよう、新設時の相談や実地指導、集団指導を通して制度を周知するなど事業者支援に努め、日中活動の場の充実を図ります。
(2) 重度訪問介護の担い手を増やすよう市として養成すること。
(回答)重度訪問介護の従業者養成研修は、神奈川県から指定を受けた事業所が実施をしているため、本市では開催しておりません。
障害福祉分野の人材の確保については、福祉サービス事業所の方々にもご参加をいただいている「障害福祉人材検討会」を通して、引き続き有効な支援策を検討していきます。
(3) 電動車いす利用者が救急搬送される場合、身体だけを運ぶのではなく電動車いすごと運べるよう対応すること。
(回答)ハンディキャブ事業は、重度障害者の社会参加促進を目的としていますので、緊急時に電動車いすのみを運送することは想定していません。そのため、電動車椅子のみを搬送することは出来かねますので、ご理解いただきますようお願いいたします。
(4) 重症心身障害児者の施策充実をはかるため、専門医や入院受け入れ可能医療機関の情報を一元的に蓄積し常時情報提供ができる「横浜市医療情報センター(仮)」を実現すること。
(回答)「第4期横浜市障害者プラン」では、重症心身障害児・者等の在宅生活を支えるための医療体制をはじめとする検討を行い支援体制の充実を図ることとしています。また、「よこはま保健医療プラン」でも、在宅重症心身障害児・者に対する医療環境の充実を課題としています。引き続き、関係局で連携して、取り組んでまいります。
(5) 重症心身障害者が利用できる医療的ケア付きの短期入所ができる施設をさらに増やすこと。
(回答)市内及び市外(神奈川県内又は東京都内に限る)の医療型短期入所事業所に対して、横浜市民を受け入れた場合には、一定の要件の下、利用者の支援区分等に応じた加算を支給し、受入れの強化を図っています。また、医療型短期入所事業所の新設促進に向け、令和5年度より設置費補助金の対象としました。引き続き、重症心身障害者の受入れを促進する仕組みを検討するとともに、医療的ケアが必要な重症心身障害児者等を対象にした多機能型拠点の整備を進めます。
(6) 重症心身障害者にとって短期入院先である横浜療育医療センター、横浜医療福祉センター港南がともに職員不足等により利用ができない状況が続いている。緊急時についても相談支援事業での予防的な取組みをされているとの回答が昨年ありましたが支援されている実感がありません。検討状況を明らかにすること。
(回答)短期入所事業所に限らず、福祉人材の不足や確保は業界全体の課題です。特に看護師を始めとした医療職を雇用できないことが、重要な課題であると認識しています。
看護師の離職対策や人材確保策については、関係機関へのヒアリングや連携推進等を通じて対策を検討してまいります。
(7) 重症心身障害者にとって短期入院先である横浜療育医療センター、横浜医療福祉センター港南がともに看護師不足のため受け入れが少なくなっている。地域での高齢者施設や病院などで重症心身障害児者の利用ができるようにすること。
(回答)高齢者施設や病院における短期入所事業は市内でも複数の事業所が実施しております。令和5年度より、市内の短期入所事業所設置促進を目的に、一定の条件を満たす場合に新設経費を補助する制度を設けております。
引き続き、関係機関との意見交換等を通じて、短期入所の事業拡大を図ってまいります。
22. 障害者施策(防災)
(1) 全ての重度在宅障害者の「個別支援計画」を策定することを支援すること。また、実際の避難支援をどうするのか、発災時に実際機能するよう具体化を図ること。
(回答)個別避難計画の作成については、令和5年度は、令和4年度にモデル事業を行った鶴見区、港北区に加え洪水浸水想定区域に居住する対象者が多い南区、保土ケ谷区、戸塚区の3区へ広げ、風水害を想定し、福祉専門職に御協力をいただきながら計画作成を進めております。対象者については、国の取組指針により洪水浸水想定区域に居住、当事者の心身の状況、独居等の居住実態など地域の実情を踏まえながら作成しています。
事業検証を進めながら、段階的に18区まで拡大してまいります。
(2) 地域防災拠点の運営や訓練に障害当事者が参加するよう進めること。また、福祉避難所の情報などとともに周知すること。
(回答)地域防災拠点運営委員会では、それぞれの地域性を踏まえながら運営ルールや訓練メニューを決定しており、多くの拠点で積極的に要援護者対策訓練に取り組んでいます。こうした取組がさらに多くの拠点に広がるとともに、障害者の方々が積極的に防災訓練に参加していただけるよう広く周知し、区役所と連携しながら、引き続き地域に対して働きかけていきます。あわせて、訓練や研修等の際には、福祉避難所を含めた避難所の仕組みについても説明していきます。
(3) 聴覚障害者を対象とした地震震度情報、気象情報などの防災情報をEメールで配信するサービスを必要とする全ての聴覚障碍者へ周知し、その利用登録を進めること。
(回答) 防災情報を文字情報で伝達する手段としては防災情報Eメールをはじめ、緊急速報メール、Yahoo!防災速報、横浜市避難ナビ(防災アプリ)などがあります。
利用者がご自身の状況に適した受信手段を選択できるよう、市ホームページ、障害福祉の案内、ハザードマップなどにより、利用登録を含む各手段の周知に努めていきます。
(4) 民間施設とも協定を結び福祉避難所を抜本的に増やすこと。またその際、障害者施設が福祉避難所になるよう、市としての施策を講ずること。
(回答) 引き続き、福祉避難所の確保に向けて社会福祉施設等へのはたらきかけを行ってまいります。
(5) 発災時、地域防災拠点を開設する際に、透析患者など内部障害者対応の窓口をつくること。
(回答:医療・総務) 医療救護隊や保健活動グループが避難場所を巡回し、医療ニーズ等を把握したうえで、適切な相談や医療提供に結び付けられるよう努めていきます。
(6) 障害者への災害時の情報保障について、その障害特性に合わせて情報保障を行えるよう抜本的に施策の充実をはかること。
(回答) 横浜市では、Lアラート(放送事業者等に一斉に情報発信する仕組み)・横浜市防災情報Eメール・緊急速報メール・Yahoo!防災速報・tvkデータ放送・テレビ・ラジオ・市ホームページ・X(旧Twitter)・防災スピーカー・横浜市避難ナビ(防災アプリ)・FAX(聴覚障害者・災害警戒区域に所在する地下街、要援護者施設等)・戸別訪問・広報車等、ご自身の状況に適した様々な情報手段を選択できるよう、避難情報等の発信を行っています。
また、令和5年度にマリンFMと臨時災害放送局の開設・運用の支援に関する協定を締結しました。大規模災害発生時には市庁舎に臨時災害放送局を開設し、情報発信を行います。
今後も、障害者も含め逃げ遅れがないよう適時・適切な情報発信・伝達を行っていきます。
(7) 福祉避難所の箇所数を増やすこと。また、福祉避難所には車で避難せざるを得ない人がいることから、駐車場の確保や送迎について検討すること。
災害時避難支援にあたって、とりわけ重度の在宅障害者等の優先度の高い避難行動要支援者については、福祉事業者や地域との連携のもと確実に避難支援を行うことができるよう早急に取り組みを行うこと。
また、「福祉避難所の確保・運営ガイドライン」の改定を踏まえ、指定福祉避難所への直接避難の方策についても、具体化に向けた取組みを進めること。
(回答)引き続き、福祉避難所の確保に向けて社会福祉施設等へのはたらきかけを行ってまいります。
また、福祉避難所への避難については、自助・共助による対応を基本としております。ただ、他に方法がない場合を想定し、要援護者の移送について、福祉避難所施設の協力をいただき、平時より、災害時緊急通行車両の事前届出を行っております。
(8) 地域防災拠点の運営や訓練実施にあたっては、障害者の声を反映すること。また、「障害者災害対策会議」を早急に設置し、障害者の参画のもとで災害時の自助・共助について検討を進めるとともに、区レベルの対策にも反映させること。
(回答:健福・総務)『「地域防災拠点」開設・運営マニュアル』において、障害者を含む災害時要援護者の方への配慮すべきポイントを明記しており、地域防災拠点では、本マニュアルの内容や地域の特性等を踏まえ、障害者の方へ配慮した運営や訓練を実施するよう、お願いしています。併せて、障害者の方々が積極的に防災訓練に参加していただけるよう広く周知し、区役所と連携しながら、引き続き、地域防災拠点運営委員会や地域に対して働きかけていきます。
そのほか、障害者支援の目線に立った総合的な災害対応の課題については、当事者の参加を含め、市役所内部での情報共有を進めながら検討していきます。
災害時の自助・共助については、横浜市障害者施策推進協議会や各団体の会議体において情報共有を行い、引き続き障害者やそのご家族を含む委員の方々等から意見を伺っていきます。
(9) 近年は、台風の大型や集中豪雨の風水害が増加しています。要援護者等の適切な避難行動に向けた支援体制(とりわけ避難に時間のかかる高齢者や障害のある人の警戒レベル3高齢者等避難時点)の構築を行うこと。
(回答:健福・総務)横浜市では、Lアラートや緊急速報メール、テレビ・ラジオ、市区ホームページ、X(旧Twitter)、避難ナビ(防災アプリ)等、様々な手段を用いて避難情報などを発信しています。
台風等の災害に対しては、避難に時間を要する方やその支援者が十分な時間を確保できるよう、大雨が降る前の比較的安全な時間帯に高齢者等避難の発令や避難場所の情報を発信し、余裕を持った避難行動を呼びかけています。
(10) 障害者の当事者参加のもとで、大規模災害を想定した障害者支援検討会を設置し、必要な取組みを行うこと。また、災害時の障害者支援拠点に関し、期待される役割、設置場所や運営体制等について本市の考え方を示すこと。
(回答)障害者支援の目線に立った総合的な災害対応の課題については、当事者の参加を含め、市役所内部での情報共有を進めながら検討していきます。
また、障害のある人や関係機関に対し、災害に向けた準備や避難行動について日頃から啓発を行うとともに、地域の防災訓練などを通じて障害のある人が日頃から困っていることや一人ひとりに必要な支援を地域に理解していただくなど、自助・共助の取組を支援し、震災・風水害など様々な災害に対応できるよう検討していきます。
過去の大震災では、多くのボランティアが避難場所支援、清掃、物資の仕分けなどの救援活動に駆けつけ、被災者の心身及び生活の安定、再建などに大きな力を発揮しました。自発的で自由な意思による公益的な活動として障害者に対する支援に取り組む障害者団体等とも、市災害ボランティア支援センターや区災害ボランティアセンターを通して連携を取り、円滑な活動が実施されることを期待しています。
(11) 地域防災拠点での障害者等に対する情報支援として、通訳支援者を区のエリアで事前登録し、必要に応じて防災拠点に派遣できるような仕組みづくりやUDトーク等を活用したコミュニケーション支援機器を導入するなどの環境整備を行うこと。
(回答:健福・総務)地域防災拠点における障害者等への情報発信について、聴覚障害の方には防災情報Eメールで、視覚障害の方にはテレビ、ラジオ、スマホ等の読み上げ機能を活用していただいています。また、地域防災拠点では、障害のある方も避難生活を送ることを想定し、「地域防災拠点開設・運営マニュアル」に要配慮者に配慮すべきポイントを記載するほか、スムーズにコミュニケーションを取ることができるよう、すべての地域防災拠点に「コミュニケーションボード」を配備しています。
さらに、市本部、区本部及び災害ボランティアセンターが連携し、専門的ボランティア(通訳ができる人など)の派遣調整を行うこととしています。
23. 障害者施策(スポーツ)
(1) 横浜ラポールの現行修繕方針を見直し、抜本的な修繕計画を策定すること。
(回答)今後も利用者の皆様が安心してスポーツや文化活動等を行えるよう、横浜ラポールの修繕について、関係部署と連携し、計画的に修繕等を行っていきます。
(2) 横浜ラポールでの会員登録や利用申し込みについて、ネットでもできるようにすること。また、横浜ラポール内での支払いについて、電子マネーなど使用できる環境を整えること。
(回答)厳しい財政状況の中で、現状は、新たな受付システムの開発や電子決済の導入等は困難ですが、利用者の利便性向上に向けて、指定管理者と協議していきます。
(3) 障害者スポーツ推進のために、障害者スポーツ団体の連絡協議会を設置すること。
(回答)障害者のスポーツ活動の推進について、障害者スポーツ文化センター(横浜ラポール・ラポール上大岡)では現在、障害者が身近な地域で障害者スポーツに取り組めるよう、障害者団体をはじめ、横浜市スポーツ協会や障害者施設等と連携し、地域への出張スポーツ教室の強化に取り組んでいます。
この取組を進めるにあたり、障害当事者のニーズを把握しながら、障害者スポーツを支える人材の育成にも取り組んでいます。今後も関係団体や施設等の連携し、障害者スポーツの推進に取り組んでいきます。
24. 依存症対策
(1) 依存症関係民間団体ネットワークへの支援をさらに充実させること。依存症に対応できる医療機関を増やすこと。また、市として取り組んでいる家族支援のワークショップの実施回数を増やし、その内容の充実をはかること。
(回答)依存症対策に関する情報や課題の共有をするため、令和2年度に立ち上げた、関係機関・民間支援団体等で構成される連携会議を継続して開催しています。
また、連携会議での議論をもとに、令和4年10月には、一般の医療機関も含む、幅広い領域の相談・支援者等が活用可能な支援者向けガイドラインを策定しました。
こころの健康相談センターが開催している依存症の方のご家族等を対象とした家族教室では、民間支援団体等の協力をいただき、体験談等を取り入れています。
「横浜市依存症対策地域支援計画」に基づき、今後も依存症対策を進めてまいります。
25. 生活保護施策など
(1) 相談はプライバシーが確保できるよう簡易な間仕切りではなく個室で行うこと。各区役所で、個室の相談室の確保数を公表すること。
(回答)専用の面接室を設けるなど、プライバシーに配慮した相談環境の整備に努め、相談を行っています。
(2) 住居確保支援について相談も市として責任を持つこと。
(回答)住居の確保が困難な方の転居支援については、居住支援協議会との連携支援や、セーフティネット住宅を活用した支援を進めています。また、市内の簡易宿泊所、無料低額宿泊所、法的位置づけのない施設で生活する生活保護受給者等の転居支援については、民間事業者に委託して行っています。
(3) 本市として生活保護制度の補足率を調査すること。申請への心理的ハードルを低くするために、本市の申請書類の簡略化(法で定められている以上の書類は要求しない)、扶養照会の一律停止を行うこと。
(回答)調査手法や内容等について課題があり、本市として捕捉率を把握することは困難と考えます。申請書類の簡略化や扶養照会の一律停止を国に求める考えはありません。
(4) 常勤ケースワーカーの担当世帯は80世帯となっているが、その基準に合わない場合は配置数を引き上げること。その際、配置は福祉専門職とすることを堅持すること。
(回答)社会福祉法に規定する80世帯に1人を標準とする考え方を基本として社会福祉職を配置しています。また、ケースワーカーの業務を補助する会計年度任用職員を配置して業務負担の軽減を図っています。
(5) 生活保護基準の引き上げを国に求めること。引き下げられた住居費について、元に戻すよう国に求めること。当面、市として交付金を活用して物価高騰に対応して一時金を支給すること。
(回答)生活保護基準は、国が、社会保障審議会の生活保護基準部会における検証結果を踏まえて定めています。本市として、国に対して生活保護基準の見直しを要望したり、独自の助成を行ったりする考えはありません。
(6) 生活保護のしおりは市ホームページでダウンロードできるようになったが、申請書についても、どなたでも手に取れる場所に配架することやホームページ上からもダウンロードできるようにすること。また「生活保護の利用は国民の権利です」というポスター掲示など更なる市民周知をはかること。
(回答)生活にお困りの方からの相談は、専門職員が生活状況を詳しくお聞きして、制度の趣旨や受給要件を説明しています。そのうえで、申請意思を確認し、申請意思のある方には申請書を交付して手続支援をしています。「生活保護のしおり」は生活支援課等に配架しています。「生活保護のしおり」や本市ウェブサイトには、生活保護の申請は国民の権利であることを記載しており、市民周知を図っています。
(7) 生活保護のしおりは、毎年改定すること。エアコン設置費用が出ることや、扶養照会は一律ではないことなど、最新の通知の基づいた内容とすること。また、国立市や京丹後市など他都市のしおりを参考に改善を図ること。
(回答)生活保護のしおりは、最新の国の通知等の内容も勘案したうえで、毎年内容の確認を行い、改定を行っています。
(8) 健康福祉局生活支援課への警察官OBの配置はやめること。
(回答)生活保護特別相談員は、区生活支援課からの不正受給対応の相談に対する助言等の支援や行政対象暴力に関する区生活支援課向け研修の講義を行うなど、その業務は限定的です。これらのため、健康福祉局生活支援課への配置を継続しています。
(9) 市内には、劣悪な住環境に生活保護利用者を囲い込んで高額な利用料を徴収する「貧困ビジネス」施設について、経過措置ではなく、直ちに条例基準を満たすよう求めること。それに応じない場合は、公表し直ちに生活保護入居者を転居させること。
(回答)事業者に対しては令和2年4月に施行した条例を順守するよう指導し、適合しない施設には社会福祉法に基づいて改善命令を行う等、質の一層の向上を図ってまいります。
(10) 簡易宿伯所を一時利用ではなく終の棲家として、多くの高齢単身者が生活保護制度や介護サービスを利用して暮らしている実態がある。市としてこの実態を解消する対策を持つこと。
(回答)簡易宿泊所利用者の希望や生活状況に応じ、転居支援や他施設への入所支援を引き続き行います。
(11) 生活保護利用世帯へ、敬老パスと福祉パスは無料にすること。
(敬老パスについて)
交通機関の利用に要する費用等の一部に充てるため、身体障害者等の一部利用者を除き、利用者には所得等に応じた負担金を負担していただいております。
生活保護費のうち生活扶助費には、日常生活における交通費も含まれています。敬老パスの利用者負担金については最低限の受益者負担としてご理解ください。
(福祉パスについて)
平成25年に福祉特別乗車券への利用者負担金を導入した目的は、普段はバス・地下鉄をあまり使っていないが念のために福祉パスをもらっておきたい、と考える方には遠慮していただき、福祉特別乗車券を真に必要とされる方に交付できるように、交付の適正化を図ることでした。
このことはサービス対象者の増加に対応し、制度を維持していくために必要な対応となっています。そのため、福祉パスを無料に戻すことは困難です。
(12) 生活保護利用や低所得世帯の高校生が経済的理由で退学することのないよう、教育委員会と連携し、生活保護・低所得のみを要件とする市独自の給付型奨学金制度を創設すること。
(回答)本市が独自に給付型奨学金を創設することは考えていません。
なお、国に対して、困窮している若者を対象とした修学支援新制度等の充実について要望しています。
(13) 生活保護利用世帯の高校生が大学等への進学について、世帯分離され、保護対象から外されるため、進学は困難なのが実態である。国に対して大学生にも生活保護を利用できるよう求めること。また貧困の連鎖を断ち切るのは教育であることから、教育委員会と連携し、市独自の大学生等向けの給付型奨学金制度を創設すること。
(回答)生活保護を利用されている方が大学や専門学校等への進学を希望する場合には、修学支援新制度のほか、各種給付金や貸付金の案内、アルバイト収入の積立て等について丁寧に説明しています。
なお、国に対して、困窮している若者を対象とした就学支援新制度等の充実について要望しています。
(14) 酷暑の夏に備え、すべての生活保護利用者のエアコン設置と夏季加算を国に求めること。またエアコン未設置の世帯のうち、設置を希望するすべての世帯に、エアコン設置補助を国に求めること。その実施までの間、市として補助すること。
(回答)冷房器具の支給対象者の拡大及び夏季加算の創設については、国に要望しています。なお、生活保護は国の制度であり、保護費の上乗せとなるエアコン設置補助を独自に行うことは困難です。
(15) ひとり親世帯が生活保護を利用しやすくするための対策として、母子世帯に向けたパンフやしおりを作成するなどきめ細やかな対応をはかること。
(回答)母子世帯に限らず、区福祉保健センター等で生活困窮者を把握した場合、生活支援課が連携し相談を進めています。
(16) 生活保護制度を利用している家庭の高校生で、卒業後に就職の選択をした場合、希望する方に対して就業前に運転免許をとる支援を行うこと。
(回答)高校卒業に自動車運転免許の取得が雇用の条件となっていると認められる場合には、技能習得費として取得費用を給付しています。
(17) 物価高騰が続くなか、それに見合った生活保護費とするよう国に求めること。市独自の生活支援金として一時金を支給すること。
(回答)生活保護基準は、国が、社会保障審議会の生活保護基準部会における検証結果を踏まえて定めています。本市として、国に対して生活保護基準の見直しを要望したり、独自の助成を行ったりする考えはありません。
26. 簡易宿泊所・違法民泊
(1) 簡易宿泊所に対し、消防局、建築局と連携して違反や不適合事項を是正させ、衛生と安全を確保すること。
(回答:医療)簡易宿所営業施設を含む市内の旅館業施設へは定期的に立入調査を実施し、法や条例等に違反している場合は改善するよう営業者へ指導しております。
また、消防法、建築基準法等に抵触している可能性がある場合は、消防局、建築局へ情報提供を行っています。
引き続き消防局等の関係部署と連携し、施設の衛生と安全を確保するよう指導してまいります。
27. 医療費助成
(1) 小児医療費助成制度について,対象年齢を18歳まで拡充すること。
(回答)将来を担う子どもたちの健やかな成長を図るため、小児医療費助成事業を拡充し、安心して医療機関を受診できる環境を整えたいと考えております。
令和5年8月から中学3年生までの所得制限及び一部負担金を撤廃しました。
国に対しては従来から全国一律での医療費助成制度の構築などを要望しており、引き続き働きかけてまいります。
(2) ひとり親家庭医療費助成制度の所得制限を撤廃すること。
(回答)本市のひとり親家庭等医療費助成制度については、神奈川県の補助要綱に準じ、所得制限額を設けています。なお、ひとり親家庭等医療費助成制度の所得制限額を超えたとしても、中学3年生までは小児医療費助成制度の対象となります。引き続き県の動向を見極めていきます。
(3) 市内のぜんそく患者の実態調査を行うこと。また国のぜんそく患者への支援制度が創設されるよう働きかけること。
(回答)公害によるぜんそく患者への対応は国レベルで実施すべきものであり、実態調査の実施についても、市町村単位での個別の対応ではなく、全国規模で統一的な調査を国が判断すべきものと考えます。
(4) 基本的出産費用を無料とすること。
(回答:こ青)令和5年4月に出産育児一時金は50万円に増額されましたが、首都圏に位置する横浜市の出産費用は他都市と比較すると高く、今年度実施した調査でも費用を賄えていない状況が把握できました。子育て家庭等の経済的負担を軽減し、安心して子どもを産み育てやすい環境を整備するため、令和6年度から新たに本市独自の出産費用助成を実施します。
28. 医療施策(ワクチン等)
(1) 定期予防接種について、2018年4月から相模原市と町田市で行われているように、本市でも隣接市との相互乗り入れについて実施検討にとどまらず、隣接自治体との間で実現できるようにすること。
(回答:医療)本市としても、検討すべき課題と考えておりますが、隣接する近隣自治体によって対応状況や考え方が異なっており、協議調整にはまだしばらく時間を要する見込みです。引き続き、近隣自治体の状況把握に努めます。
(2) 50歳以上を対象とした帯状疱疹ワクチン接種について、接種費用の助成を国へ強く求めること。国の制度創設を待たずに市独自に助成を行うこと。
(回答:医療)帯状疱疹ワクチンについては、予防接種法に基づく定期予防接種として導入する場合の最適な対象年齢や期待される効果、安全性、費用対効果などについて、国の審議会等において、検討されております。昨年11月には、5年ぶりに国の審議会で取り上げられ、中立的な費用対効果評価なども論点に加えるなど、今後、本格的に議論されることになりました。
本市としましても、帯状疱疹ワクチンの接種については、各自治体で対応するのではなく、予防接種法に基づく定期接種として、実施することが望ましいと考えており、国に対して、一昨年11月から繰り返し要望をしています。
昨年6月及び11月には、検討を早急に進めるよう国に対して要望書を提出するとともに、その都度、厚生労働副大臣に市長から直接要望を行ったところです。今後も国への要望を引き続き行ってまいります。
(3) 新型コロナ感染対策は、透析施設内の隔離透析では万全とは言えません。新型コロナウイルスが再蔓延の時には、透析患者に対して十分な入院病床確保を行うこと。
(回答:医療)新型コロナウイルス感染症に対する医療提供体制は、令和5年5月8日の感染症法上の位置づけが5類に変更されて以降、幅広い医療機関が対応する通常の医療提供体制に段階的に移行しています。透析患者の入院調整についても、平時の診療連携を活用した受け入れ先の調整に移行しました。今後も、新興感染症の発⽣・まん延時には、これまでの経験を踏まえ、感染の状況に応じた必要な対応がとれるよう、医療関係団体とも連携しながら医療提供体制を構築していきます。
29. 医療施策(その他)
(1) 保健所について、中長期的な本市の保健所機能の強化計画を策定すること。その際、新たな新興感染症や災害時の危機管理体制・在宅医療の推進を図るために、区福祉保健センター長には医師を配置することや福祉保健センターを保健所として格上げして18区の保健所体制に戻すことなどを強化計画に盛り込むこと。
(回答:医療)新型コロナウイルス感染症の対応実績も踏まえ、今後の区福祉保健センターの体制について、検討してまいります。
(2) 子宮頸がんワクチンの副反応被害者に対して引き続きの支援を継続すること。
(回答:医療)子宮頸がん定期予防接種については、国の通知に基づき、令和4年度より、接種の積極的勧奨を再開しました。
定期接種化された平成25年度から支援を継続しており、引き続き現行制度下において、適切に対応していきます。
(3) 胃がん検診の受診率向上のため、自己負担金を減額させるよう検討すること。
(回答:医療)胃がん検診の自己負担額については、X線検診、内視鏡検診のいずれも、現在の3,140円から2,500円に引き下げます。
(4) 20歳女性と40歳女性が無料クーポンで受けられるがん検診について、受診率の向上を図るために夜間や休日に受診できる施設が増えるようにすること。
(回答:医療)無料クーポン券対象者への再勧奨通知を送付するとともに、企業や団体と連携し、イベント等で検診を受診することの大切さを伝えるなどの取組を進め、受診率向上に努めます。また、夜間、休日の受診機会の確保については、課題として横浜市医師会と共有しています。
(5) 無料低額診療施設をもっと増やすよう、市内医療機関に働きかけること。また、同事業を広く市民に周知するよう、区役所生活支援課だけへの情報提供にとどまらず、周知を進めること。
(回答)本市webサイトについて事業対象となる医療機関を周知しています。
また、区生活支援課窓口における生活にお困りの方の相談対応の中で、必要に応じてご利用についてご案内をしています。
(6) 無料低額診療事業へ薬剤も対象とするよう国に求めること。またそれまでの間、薬代の窓口負担分を助成する事業を実施すること。
(回答)薬剤についても対象と位置付けるよう、他の政令市や東京都とともに、国に対し要望しています。
(7) 市立3病院や中核病院・市大病院なども無料低額診療施設となるよう働きかけること。
(回答:健福・医療)中核病院に対して無料低額診療事業を案内しています。
(8) 検診率の向上のために、30歳35歳40歳の節目検診(特定検診・がん検診・歯科検診セット)を創設すること。
(回答:医療)特定健診は、国から示されている基準に基づき、40歳以上の方を対象に実施しています。40歳未満の健診制度については、国や県等の動向を踏まえ、その必要性や費用負担なども含めた丁寧な議論が必要であると考えています。
また、特定健診は多くの方に身近な場所で健診を受けていただくため、約1,200か所の医療機関で実施しています。がん検診とセットで受診することについては、医療機関によって対応できるところと対応できないところがありますが、同時に受診すること自体は可能です。歯科健診との同時受診については、国や県等の動向を注視していきます。
(9) 65歳以上の方で希望する方に対して年に一回無料で受けられる聴力検査を実施すること。
(回答)65歳以上の方を対象とした健康診査には、主に横浜市国民健康保険に加入している40歳から74歳までの方を対象にした「特定健康診査」と、主に75歳以上の後期高齢者の方を対象にした「横浜市健康診査」があります。いずれの健康診査も検査項目は「特定健康診査及び特定保健指導の実施に関する基準」(平成19年厚生労働省令第157号)に準じて実施しており、この基準に「聴力検査」の項目は定められておりません。
このことから、現時点においては、65歳以上の方の特定健康診査及び横浜市健康診査に「聴力検査」を加えることについては困難ですが、引き続き、国の動向等を注視してまいります。
(10) 福祉保健センターに屈折異常を検査する機器を導入すること。視覚器は6,7才ぐらいに完成する。屈折異常は、早期発見が重要である。最近、幼児の屈折異常を検査する有効な危機が開発されている。3才時検診で障害が早期発見されるよう環境を整備すること。
(回答:こ青)視覚検査について、3歳6か月で行うことが望ましいとされていることから、本市では3歳児の乳幼児健診では視聴覚検診を実施せず、保育園・幼稚園等にて、3歳6か月児を対象に一次検査を実施しています。
一次検査で問題があると判断され、二次検査を実施する方に対しては、屈折検査機器を全数導入しています。
30. 動物
(1) 本市の動物愛護センターの殺処分数を明らかにし、殺処分をゼロとすること。
(回答:医療)年度ごとの収容頭数、返還数、譲渡数及び致死処分数等は、動物愛護センターホームページに掲載しています。
また致死処分については、収容動物のうち、重度の骨折等で耐え難い苦痛が続く状態や重篤な病気に罹患している場合など、動物福祉の観点からやむを得ず行う場合がありますが、その他の収容動物は収容期限を設けず、情報をホームページやSNS等で発信して、一頭でも多くの返還及び譲渡に取り組んでいます。
(2) 地域猫活動への地域啓発を強め財政支援を行うこと。また不妊去勢手術の助成金を増やすこと。
(回答:医療)地域猫活動を行う地域の方のご負担軽減のため、不妊去勢手術をする猫の運搬サポートや無料の不妊去勢手術実施等の支援を今後も継続するととともに、地域猫活動の周知啓発についても引き続き取り組んでまいります。
飼い主のいない猫の不妊去勢手術の補助金につきましては、過年度の実績頭数等を勘案しながら慎重に検討してまいります。
(3) 「地域防災拠点でのペットとの同行避難ガイドライン」に基づき、地域防災拠点における飼育ルールづくりや飼育場所などの事前準備を行うこと。
(回答:医療・総務)このガイドラインに基づき作成した対応事例集や動画などの啓発ツールを活用して、各地域防災拠点でスムーズなペット同行避難の受入れが行われるよう、区役所や危機管理部門等と連携を図りながら、引き続き地域防災拠点への支援を進めてまいります。さらに、能登半島地震におけるペット対応を検証しながら、より実効性のある対策を検討してまいります。
31. 墓地
(1) 市民の住環境を守るため、墓地条例に距離規定を設けること。また宗教法人については本院限定などを盛り込むこと。
(回答:医療)将来的な墓地需要に対応するには、新たな墓地整備が必要であり、公民それぞれが墓地を供給していく必要があります。住宅等からの距離規制を行うと、都市化の進んだ本市において実質的な墓地の供給規制につながります。また、市内の従たる事務所のみを設置する法人を一律認めない基準は過度の規制につながる恐れがあることから限定はしておりません。
今後も墓地の経営許可に際しては、関係法令及び現行条例の規定に基づき厳格に対応してまいります。
(2) 旧深谷通信所における公園型墓園の整備を着実に進めること。市営墓地整備にあたっては、墓石型から納骨堂型、合葬式に市民ニーズに合わせて整備すること。
(回答)(仮称)舞岡墓園については、引き続き施設整備工事等を進めていきます。また(仮称)深谷通信所跡地墓園については、引き続き環境影響評価手続を進めるとともに、早期の都市計画決定に向けて取り組んでいきます。
今後、整備する墓地の形態については、様々な市民ニーズに対応するため、個々に区画されたお墓、納骨堂、合葬式のお墓など多様な形態について検討していきます。
(3) 東部方面斎場について、信号機の設置など周辺の交通環境が安全になるよう整備すること。
(回答)引き続き、道路管理者等と協議しながら、斎場の供用開始後も安全な交通環境が確保出来るよう検討を進めていきます。
32. 受動喫煙対策
(1) 健康増進法や県条例に基づき、受動喫煙の防止に引き続き取り組むこと。また歩きたばこへの対策を強化すること。
(回答)健康増進法と県条例に基づき、事業所等への指導・助言や市民への周知啓発に取り組んでいます。引き続き、関係機関と連携し、市域における受動喫煙防止対策を推進します。
(資源循環・下線部について回答)
歩きたばこへの対策については、区役所や地域の皆様と連携し、地域の実情に合わせた啓発や、歩きたばこ防止パトロールを引き続き進めてまいります。
33. その他
(1) 民生委員の担い手を増えるよう、増え続けている民生委員の負担軽減を図ること。
(回答)多くの方が民生委員の担い手となっていただけるよう、民生委員活動の広報の強化や活動の負担軽減に向けた取組を進めていきます。また、就労中の方でも活動しやすい環境を整えることなどについて、横浜市民生委員児童委員協議会と連携して取り組んでまいります。
(2) 建設アスベスト被害の救済について、市としてアスベスト肺の診断ができる医療機関を増やすこと。
(回答:医療)本市の地域中核病院である横浜労災病院に設置されているアスベスト疾患ブロックセンターでは、健康相談、健康診断、諸手続きの支援、症例の集積整理や臨床的医学研究に加えて、他医療機関への石綿に関する診療支援、診断研修等にも取り組んでいます。
(3) 経年劣化で雨漏りをしている横浜ラポールの大規模修繕を関係部署と連携し、急ぐこと。
雨漏り対策工事については、令和5年度に実施しました。
(回答)その他の部分については、今後も利用者の皆様が安心してスポーツや文化活動等を行えるよう、関係部署と連携し、計画的に修繕等を行っていきます。
【医療局】
1. 災害時医療施策
(1) 災害時、避難所や救護所などを巡回して医療救護活動を行う医師会に対して必要な防災用具に対する補助を行うこと。
(回答)医療救護隊の装備に関しては、区役所等の医療救護隊参集拠点に保管する医療資器材等を含め、引き続き区と連携し、要望を把握しながら装備の充実に努めていきます。
(2) 引き続き、災害時医療提供体制を確保するため、各病院が自力で行っている自家発電装置の整備、医薬品等の備蓄などに対する財政支援を行うこと。
(回答)自家発電装置の整備や医薬品等の備蓄に係る費用負担については、原則自助として、各医療機関の責任において取り組んでいただくこととしていますが、今後も十分協議していきます。
2. 保健医療施策
(1) 医業税制(事業税非課税・租税特別措置法第26条)の存続を求めるよう、国に働きかけること。
(回答)令和5年12月22日に閣議決定された「令和6年度税制改正の大綱」において、社会保険診療報酬に係る事業税非課税措置及び租税特別措置法第26条の見直しについて、言及されていないため、存続される見込みとなっています。
(2) 引き続き、国に対し診療報酬での消費税の補填状況を十分に検証し、しっかり補填されるよう国に働きかけること。
(回答:医療・医療局病院経営本部)医療機関における消費税負担の問題については、消費税引上げに合わせて、令和元年10月の診療報酬改定で補てん措置が講じられています。国が行った令和4年度の補てん状況の把握結果では、全体として補てん不足にはなっていないことなどから、令和6年度診療報酬改定での上乗せ点数の見直しは行わず、引き続き消費税負担額と診療報酬の補てん状況を把握して検証を行うこととされています。横浜市としてもその動向を注視していきます。
また、全国自治体病院協議会や全国公私病院連盟において、国に対し要望行動を行っています。市立病院においても、引き続き補てん状況を十分に検証するとともに、損税そのものが生じないような仕組みづくりに向け、他病院とも情報共有を図りながら、国に対し要望していきます。
(3) 休日急患診療所の建て替え計画(2023年度栄区、2024年度金沢区、2025年度緑区)での補助金額について相場に合わせて、前倒しをするなど見直しすること。
(回答)各区休日急患診療所の建替え補助については、建築費用高騰など市況の変化を踏まえ、令和6年度予算において1㎡あたり23万円から28万円に補助単価を増額します。なお、栄区、金沢区をもって建て替え計画は一旦完了予定です。
(4) 市立学校における皮膚科医を検診に導入するように規則の改定を行い、モデル事業などから段階的に始めること。
(回答:教育)市立学校の定期健康診断では、学校保健安全法及び学校保健安全法施行規則に基づき、学校医による検診の中で皮膚疾患の有無について検査を適切に実施しております。
(5) 医師確保対策として設けられている市大医学部学生募集の地域医療枠の学生が、卒業後、横浜市内医療機関において診療活動することを義務づけるよう、引き続き市が率先し関係機関と連携して実現をはかること。
(回答:政策)医師確保対策として、横浜市立大学の地域医療枠の学生は、県内の医療機関で一定期間診療業務に従事することになっており、これを適切に運用してまいります。
(6) 市民病院救急総合診療科の医師の確保について、引き続き医師確保を早く行うこと。
(回答:医療局経営本部)医師の確保に向けて、継続して関係機関に働きかけを行っています。医師の働き方改革は重要な課題であると認識しており、引き続き、医師確保に努めていきます。
(7) 市内医療機関の看護師不足解消のため、看護職復職支援等の拡充、院内保育所の整備・運営助成制度を市が主体となって拡充すること。
(回答)看護師の復職支援については、市内の病院が実施する潜在看護師のための復職支援研修について広報支援をするほか、復職後の定着支援としてフォローアップ研修を行っており、院内保育所については、地域医療介護総合確保基金がさらに充てられるよう、神奈川県に対して要望していきます。
(8) 地域医療構想で、特に不足が見込まれる回復期・慢性期病床について、確実に整備されるよう責任を持つこと。また、新興感染症対策の検討を進めること。
(回答)「よこはま保健医療プラン2024」では、今後6年間で900床程度を目標として病床の整備を進めてまいります。今後も、不足が見込まれる回復期・慢性期病床を対象として公募を実施し、配分された病床については、着実な整備が行われるよう、随時進捗状況を確認してまいります。
また、同プランでは新興感染症に対する医療や感染症法に基づく本市の「感染症予防計画」を策定し、感染症の発生及びまん延への備えを進めます。
(9) 緩和ケア病床について、さらなる整備と人材育成を進めるとともに、在宅医療による緩和ケア体制の強化を行うこと。
(回答)緩和ケア病床整備については、神奈川県地域医療介護総合確保基金で建設費用の補助をしています。市内における緩和ケア提供体制の充実を図るため、令和2年度から継続して緩和ケアに携わる医師を育成しています。また、引き続き横浜市在宅医療連携拠点を中心に、在宅医療推進のための事業に取り組みます。
(10) 市立病院での病状説明、手術や検査の際の同意に関する扱いについて、説明・同意確認の対象者として、本人以外の代理人には同性パートナーも含まれることを市民に周知すること。
(回答:医療局病院経営本部)市立病院では、個々の状況に応じて、可能な限り患者さんの意思を尊重できるよう対応しています。
(11) 2022年10月からの75歳以上の医療費の窓口負担2倍化に対して、市として恒常的な負担軽減施策を行うこと。また特に、2022年以降3年間は1か月の外来医療費の負担増加額が最大3,000円までとなる配慮措置が設けられていますが、4年目以降の負担軽減の配慮措置を行うこと。
(回答:健福)75歳以上の窓口負担の2割負担の導入は、2022年度以降団塊の世代が75歳以上になり始めることで医療費の増大が見込まれる中、現役世代の負担を抑え、国民皆保険を未来につないでいくための見直しとされています。
また、被保険者の急激な負担の増加を抑制するため、施行後3年間は1か月の外来医療費の負担増加額が最大3,000円までとなる配慮措置が設けられています。4年目以降の負担軽減の配慮措置については、引き続き国の動向を注視していきます。
(12) 2021年3月から開始されたマイナンバーカードによるオンライン資格確認は、医療機関が金銭的・業務的負担を強いられ、被保険者が情報流出、カードの盗難・紛失、プライバシー侵害のリスクにさらされるなど多くの問題を抱えています。本来、マイナンバーカードは、任意であり強制できるものではなく、国に対して制度運用の中止を求めること。特に、健康保険証の廃止については、高齢者や障害者など誰もが医療を受ける権利の障害となっており、国民皆保険制度を守るためにも中止を求めること。
(回答:健福)マイナンバーカードと健康保険証の一体化や、マイナンバーの利用範囲の拡大などを盛り込んだ法律の改正が、令和5年6月の国会で可決され、健康保険証は令和6年12月2日をもって廃止されます。ただし、廃止前に交付された保険証は有効期限まで利用することが出来ます。さらに、マイナ保険証を保有していない方には、保険証の有効期限が切れる前に、引き続き保険診療を受けるための「資格確認書」を交付します。
現行の保険証廃止後も被保険者の方が安心して医療機関に受診できるよう国の動向も注視しながら、しっかりと準備を進めていきます。
(13) 聴覚障害の早期発見、早期支援の観点から、新生児の聴覚検査の実施機関として、本市の助産所も対象とし必要な支援を行うこと。
(回答:こ青)新生児聴覚検査の公費負担制度については、聴覚障害の早期発見、早期支援の観点から、検査後、速やかに保護者への指導や、専門機関への紹介ができるようにするため、「医師が検査結果を判定した検査」に対して助成することとして横浜市新生児聴覚検査事業実施要綱第3条に定めています。
(14) 横浜市にも、重度の障害者が安心・安全に治療が受けられ、命を全う出来る市立の病院・施設の設立を行うこと。当事者団体から、横浜市の病院は、入院は最大60日まで。人工呼吸器をつけ余命が長くない障害者を受け入れてくれる病院がない。転院自体、体調的に難しい。費用も転院も1回2万円以上掛かる。私立病院では入院費月額10万円以上、個室料金月額30万円では払いきれない。医療従事者が常時いて、安全に過ごせる横浜市立の確保を求める要望が出されていて、早急に対応すること。
(回答:医療・医療局病院経営本部)病院では、市立、私立問わず、各病院の特色を生かし、高度急性期から回復期まで安心・安全な治療を受けられるように、患者さんの病態に応じて必要な医療を提供しております。
(15) 帯状疱疹の発症率は50歳を超えると急激に上昇、80歳までに3人に1人が罹患すると言われている。皮膚症状が改善した後も1割程度の患者では帯状疱疹後神経痛として疼痛が残存し、日常生活に支障をきたすこともある。抗ウイルス薬による治療だけではこれを防ぐことは困難であり、有効なワクチン接種が推奨されている。50歳以上を対象とした帯状疱疹ワクチンを定期接種化するよう国に働きかけること。また、実現するまで横浜市独自の接種費用助成を行うこと。
(回答)帯状疱疹ワクチンについては、予防接種法に基づく定期予防接種として導入する場合の最適な対象年齢や期待される効果、安全性、費用対効果などについて、国の審議会等において、検討されております。
昨年11月には、5年ぶりに国の審議会で取り上げられ、中立的な費用対効果評価なども論点に加えるなど、今後、本格的に議論されることになりました。
本市としましても、帯状疱疹ワクチンの接種については、各自治体で対応するのではなく、予防接種法に基づく定期接種として、実施することが望ましいと考えており、国に対して、一昨年11月から繰り返し要望をしています。
昨年6月及び11月には、検討を早急に進めるよう国に対して要望書を提出するとともに、その都度、厚生労働副大臣に市長から直接要望を行ったところです。今後も国への要望を引き続き行ってまいります。
(16) がん検診の目的である死亡率減少には50歳から60歳代の受診者が増えることが重要ですが、受診者は自己負担の少ない高齢者が多い傾向にあります。受診率向上の対策の一つに受診者の利便性がありますが、現在胃がんX線検診、内視鏡検診のいずれも3,140円であり、他都市と比較して自己負担額は2倍近く高くなっている。胃がん検診の受診率向上のため、自己負担金の減額を行うこと。
(回答)胃がん検診の自己負担額については、X線検診、内視鏡検診のいずれも、現在の3,140円から2,500円に引き下げます。
3. 休日急患診療、二次救急医療
(1) 各区休日急患診療所及び3夜間急病センターにおける1次救急医療体制の安定した運営継続のため、受信患者数の増減によらず必要な人員配置を維持していくために、人件費を基礎とした補助金の算定見直しと存続可能な支援の継続を行うこと。
(回答)休日・夜間の初期救急医療体制を確保するうえで、休日急患診療所、横浜市北部、南西部夜間急病センター及び横浜市夜間急病センターの役割は引き続き重要であると考えており、これまでも人件費を基礎とした補助をしてきています。今後も休日急患診療所等が安定的かつ効率的に運営できるよう、支援のあり方について関係団体と協議していきます。
(2) 各区休日急患診療所及び3夜間急病センターにおける1次救急医療体制の安定した運営継続のため、予測不能な患者数の増減がある状況で、夜間急病センター並びに各区休日急患診療所における発熱患者等の応需体制を維持するためには、必要な人員体制整備をしても赤字とならないための追加緊急補助金の継続を行うこと。
(回答)休日急患診療所、横浜市北部、南西部夜間急病センター及び横浜市夜間急病センターの安定的な運営のために、これまでも人件費を基礎とした補助をしてきています。また、運営に影響を与えるような不測の事態が生じた場合には、体制が維持できるように関係団体と協議して検討を行います。
(3) 本市では、内科・外科の二次救急拠点病院(21病院)や小児科の診療を受けられる小児拠点病院(7病院)を市内に定め、24時間365日いつでも二次救急医療を受けられる体制が整備されているが、耳鼻咽喉科の二次救急医療の輪番制が構築されてない。横浜市大附属病院の二次救急受け入れ態勢が縮小している今、耳鼻咽喉科においても市大附属病院に頼らない二次救急医療体制の整備(搬送先病院の輪番制など)及び輪番病院への予算措置を行うこと。
(回答)令和5年度に実施した二次救急医療機関へのアンケート結果では、耳鼻咽喉科の輪番体制への参加について66%が困難、24%は参加可能も受入には不安がある等、参加に前向きな医療機関は少なく、輪番体制の構築については困難な状況です。
一方、耳鼻咽喉科領域の重篤な救急患者は、現在も市内に9施設ある救命救急センターが受け入れており、重篤ではないが緊急性が高い患者についても、二次救急拠点など高次の救急医療機関が受け入れていることから、初期救急で緊急性が高いと診断された患者を、円滑に高次の救急医療機関へつなぐことが重要と考えています。そのため、緊急性の高い患者が適切に救急搬送できるよう、症状に応じて救命救急センターや二次救急拠点病院での受入れを徹底し、夜間急病センターのバックアップ体制を確保します。
4. コロナ対策
(1) これまで4年間のコロナ対策での総括を行うこと。
(回答)新型コロナウイルス感染症のこれまでの対応について、今後検証を行います。
(2) 今後予想される第9波の新型コロナウイルス感染症対策について検討し、県とも協力するなど、コロナウイルスの蔓延を防ぐために、宿泊療養施設の活用を検討すること。
(回答)新型コロナウイルス感染症については、令和5年5月8日に感染症法上の位置付けが5類に移行したことに伴い、宿泊療養施設の運用は、自宅での療養が困難な高齢者を除き終了しました。
(3) 5類に移行している現状においても、新型コロナウイルス感染が拡大しています。コロナ禍の中、医療提供体制を維持し、地域医療を担う医療機関の安定的な運営のために、融資制度の拡充や減収補填等、財政支援を国に求めるとともに、今後も市独自に財政支援を行うこと。
(回答)新型コロナウイルス感染症に対する医療提供体制は、令和5年5月8日の感染症法上の位置づけが5類に変更されて以降、幅広い医療機関が対応する通常の医療提供体制に段階的に移行しています。今後新型コロナウイルス感染症も含めた新興感染症への対応については、「よこはま保健医療プラン」の中で、感染症予防計画を策定しているところです。新興感染症発⽣時に、機動的な対応ができるよう、平時から、県、医療機関や医療関係団体等との連携体制を確立します。また、感染拡大に応じた病床確保や入院転院調整本部の設置により、通常医療との両立を図ります。なお、財政支援については、今後の感染状況を踏まえ適切に対応を検討してまいります。
(4) 新型コロナウイルス感染症が2類から5類に移行した現在においても、感染拡大の状況であり、検査のみ目的の外来受診を減らして医療機関が逼迫しないよう市民や来街者が使える無料のPCR検査体制を整えること。また希望する市民への検査キットの配布を行うこと。
(回答)本市では、発熱等で検査を希望する方に対して、医療機関受診前に抗原検査キットを使用した自己検査をご案内しております。また、抗原検査キットは、令和4年8月に一般販売が解禁されて以降、現在では、薬局等で購入できるようになっており、市民の皆様に日頃よりご自宅に常備していただくようHP等で周知しています。
(5) 定期的なPCR検査を行う事業所への支援や、さらに定期的PCR検査実施事業者を増やすよう、今後も手だてを継続すること。
(回答)高齢者施設等のハイリスク者入所施設に対し、抗原検査キットを令和5年5月に約40万個配布し、陽性者発生時や感染拡大時の集中検査等が行えるよう、支援を行いました。なお、行政検査実施事業者に対する患者受入医療機関支援事業は令和4年度で終了しました。
(6) 発熱外来の実施医療機関が増えるよう、今後も市として補助金を交付すること。
(回答)新型コロナウイルス感染症の検査については、これまで市内1,200を超える医療機関で受けられる体制を確保するなど状況に応じて必要な対策を講じてきました。
今後の新型コロナウイルス対策については、国の動向や感染状況等を見極めながら判断していきます。
(7) 新型コロナウイルスワクチンについて、希望する方が摂取しやすくなるよう、引き続き実施医療機関が増えるように働きかけること。また、市がイニシアティブを持って後遺症対策を各区の公的医療機関で行うこと。そのための助成を国に要望すること。
(回答)令和5年度、本市においては、最大約1,700の市内医療機関による個別接種を実施(令和5年12月時点)し、希望される方が、すみやかに予約・接種できる体制を確保して接種を進めてきました。令和6年度以降については、国の方針を踏まえながら、接種を希望する方が円滑に接種できるよう取り組んでいきます。
また、新型コロナワクチン接種後、副反応を疑う症状で医療機関を受診したい場合、まずは身近な医療機関や、ご自身が接種を受けた医療機関で診ていただくことになっています。より専門的な対応が必要であると判断された場合、受診した医療機関や接種医等から、総合的な診療が可能な医療機関を紹介することとなっており、本市では横浜市立大学附属病院、昭和大学藤が丘病院、県立こども医療センターが指定されています。
(8) これまでのコロナ禍の教訓を踏まえ、医療崩壊とならないための医療計画を進めること。また、地域医療構想の見直し・改善を進めるよう市として主導すること。
(回答)よこはま保健医療プラン2024では、新型コロナも含めた新興感染症の発生及びまん延に備えるための取り組みを進めることとしています。
また、地域医療構想については市内7つのエリアの地域医療検討会において、市が主体となって検討を進めています。
(9) これまでのコロナ禍での教訓を踏まえ、市衛生研究所の体制強化のための定数の見直し・改善を進めること。
(回答)本市の健康危機管理の拠点として、一層の強化に向け、検査・研究を通じた人材育成等を今後も計画的に進めることで、健康危機発生時においても、速やかに検査を実施できるような体制の整備に努めてまいります。
(10) 発熱外来が増えていない状況の中で、コロナ感染拡大に対する防止と啓発を行うこと。インフルエンザと同様に、コロナ感染症に対しても各区の保健所のもとで支援する仕組みをつくること。
(回答)新型コロナウイルスに限らず、その他の感染症についても、感染拡大防止にかかる広報・啓発を引き続き行ってまいります。
(11) 基本的な感染対策として、コロナでの感染予防の観点から、特に社会との接点が失われがちな障害者に対して、孤立予防に向けた特別の対策(ワクチン接種、抗原キット、行政医師の医療チームによる緊急支援対応など)を検討すること。
(回答)本市ではこれまで新型コロナウイルス感染症対策として、施設・事業所等への抗原検査キット配布などを行ってきました。
孤立予防対策としては、今後も引き続き、障害のある人の生活を支えるために、地域生活支援拠点機能の充実、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に取り組みながら、支援が必要な人を把握し、個々のニーズに応じたサービス等につなぐことができるような、地域における包括的な支援体制の構築に努めていきます。
(12) コロナ禍の中、障害特性に応じて、コロナやワクチンなどの情報保障を今後も継続的に行うこと。
(回答)新型コロナウイルスについて、感染症コールセンターでのFAX対応や、広報よこはま点字版・録音版の作成などを行ってまいりました。今後も、より多くの方にとって利用しやすい情報提供に努めていきます。
ワクチン接種については、これまで、広報よこはまのテキストデータ公開や市ウェブページにおける音声読み上げ、やさしい日本語での対応、接種券に同封されているご案内でのユニボイス(音声読み上げ機能)を活用し情報提供に努めてきました。
また、聴覚障害者の団体へFAXでの情報提供を行っているほか、FAXでの予約受付にも対応しています。
令和6年度以降については、国からの情報が判明次第、必要な情報をお届けできるよう適切に対応していきます。
(13) 横浜市コールセンターと連携し、コロナ陽性者や感染の可能性のある方等の移動の手段を整えること。
(回答)新型コロナウイルス感染症については、令和5年5月8日に感染症法上の位置付けが5類に移行したことで、入院勧告の適用がなくなり、それに伴い、行政による患者移送の対応は終了しました。
(14) 横浜市がコロナ感染症の研究対策や後遺症対策として財政支援を行い、聖マリアンヌ医科大学と相談し、研究を進めること。
(回答)新型コロナウイルス感染症の罹患後症状も含め、国内の研究機関・大学等で研究が行われています。
(15) 医療機関や高齢者施設等で働く職員に抗原検査キットを配布し、要請者の早期発見に務めること。
(回答:健福・高齢者施設について)令和5年5月に高齢者施設等に対して、定員数に応じた抗原検査キットの配布を行いました。
なお、抗原検査キットについては、従前に比べて市場での調達が可能になっている状況であることから、今後は高齢者施設等への一律配布は予定しておりません。
(16) 高齢者施設等から要請があった場合には、医師や看護師など専門スタッフを速やかに派遣し、必要な助言を行い、クラスター防止に努めること。
(回答:健福・医療)令和6年度の条例改正においては、協力医療機関との連携が強化され、医師又は看護職員の常時の相談体制、常時の診療体制、入院を要すると認められた入院者の入院を原則として受け入れる体制の構築など、より実効性のある連携体制の構築が必要となりました。本市としましても今後の状況を見極め、必要な支援等を実施していきます。
(17) 医療費の自己負担増加によって、発熱診療の受診控えが起きないように低所得者対策を講ずること。
(回答)新型コロナウイルス感染症は、感染症法上の位置付けが5類に移行したことにより、他の疾病と同様の医療制度のもと、診療が行われています。
【温暖化対策統括本部】【環境創造局】
1. 市内農業
(1) 今後も先行きの見えない物価高騰の波が、市内農家・酪農家を苦しめていることから、実情に合わせた支援を市独自で行い、国にもさらなる財政支援を求めること。
(回答)本市では、価格高騰が激しかった令和4年度に、原油価格・物価高騰緊急対策として、ビニールハウスなどの農業用施設の省エネルギー化に寄与する設備等の導入支援を行いました。令和5年度は、農業経営に資する設備や機械として、補助対象に加えています。また、飼料等価格高騰対策として、畜産農家に対し飼料購入費にかかる経費の一部を令和4年度に引き続き、令和5年度も支援しました。
今後も肥料高騰への対策については、国や県の動向を踏まえ、農家の皆様の意見も伺いながら、横浜農業協同組合等と連携して対応を検討していきます。
(2) 農家の高齢化や後継者不足などにより、今後も増える可能性が高い遊休農地をしっかり活用し農地として残すこと。
(回答)本市では、横浜都市農業推進プランに基づき、活力ある都市農業を推進するため、市内農家が持続的な営農ができるよう、様々な支援を行っています。
遊休農地については、日ごろから職員が農家の方の話をうかがう中で事情に寄り添いながら対応しています。土地所有者自ら耕作できない方には、マッチング制度の活用を促し、規模拡大を希望する農家等への貸し借りを進めるほか、市民農園などの開設について周知し、支援することで遊休農地の活用を図っています。
引き続き、市民の農体験ニーズにも応じながら、遊休農地の解消を図っていきます。
(3) 地産地消ビジネス創出支援事業を継続し、市内の他業種の中小企業経営者との連携なども模索し、更なる販路の拡大などに活かすことを検討し、事業拡充をはかること。
(回答)地産地消ビジネス創出支援事業では、経営ノウハウの強化等を目的とした育成講座を開催し、加えて事業開始に係る経費の一部を補助するほか、マルシェの開催等により事業者のPRを行っています。今後も、継続的に事業を実施し、地産地消に取り組む事業者のPRや、事業者同士のネットワークづくり等の支援に取り組んでいきます。
(4) 「横浜市新規就農者農業経営改善支援事業」を継続して実施すること。また、この間、新たに就農を始めた方々への支援も行うこと。
(回答)「横浜市新規就農者農業経営改善支援事業」を引き続き実施していきます。また、新規就農者が安定した農業経営ができるよう、研修会の開催等も実施していきます。
(5) 市内農家が優先的に生産物を出店できる「道の駅」等の設置を検討すること。
(回答)本市では「道の駅」のように市内産の生産物を販売している場が数多くあります。市民が身近な場所で農産物を購入できるよう、一定の条件を満たす農業者等に対し直売所・加工所の整備に係る補助事業を行うほか、農畜産物をPRするためのプライスカードやのぼりなどの資材の配布等を行っています。また市内にはJA横浜が運営する13箇所の「ハマッ子直売所」もあります。引き続き、JA横浜とも連携し、こうした取組を通じて市内農家の生産物の出店について支援していきます。
2. 緑の保全
(1) 市内の緑被率の減少につながる山林などの大規模開発は、土地所有者に対し緑地保全することを強く求めること。マンション等の集合住宅建設に際しては、斜面緑地が失われることの無いよう関係局や事業者へのお願いベースではなく、規制する条例を制定すること。
(回答:環創・建築)「横浜みどりアップ計画」の目標に向け、今後も土地所有者へ緑地保全制度の周知や指定の働きかけを行い、樹林地の保全を引き続き進めていきます。
なお、集合住宅などの開発等に対しても、関係局と連携を図りながら、樹林地をできるだけ残していただくよう働きかけを行っていきます。
(2) 宅地開発が進み緑地が減少していることから、緑の保全は市が進める他の施策よりも優先すべき課題と位置づけ、京浜臨海部の工場跡地などの広大な敷地は、用途変更するなどし、緑地拡大に努めること。
緑の保全・創造のための取組については、引き続き、他の施策との整合を図りながらしっかりと取り組んでいきます。
(回答:環創・建築・都市) 緑の保全・創造のための取組については、引き続き、他の施策との整合を図りながらしっかりと取り組んでいきます。
(3) 保土ヶ谷区と旭区に跨るカーリットの森の樹林地を守るために自主的に自腹で活動している活動団体に直接補助金を支給すること。また、現在、樹林の立ち枯れが増え、伐採に費用がかかっていることから、対策を実施し、かかった費用に関しては、活動団体へ支払うこと。
(回答)本市では、「横浜みどりアップ計画」に基づき、市民とともに次世代につなぐ森を育む取組を進めています。保土ケ谷区と旭区に跨る当該樹林地については、積極的に緑地保全制度への指定を推進しているところです。
活動団体の支援については、保全した樹林地の土地所有者からの要請を受けた場合に実施します。
(4) (仮称)旧上瀬谷通信施設公園整備は、本来国が全責任を持って整備をするものであり、国に全額負担を求めること。また、公園面積のさらなる拡大を目指す検討を行うこと。
(回答)本公園は、本市が国有地を取得して整備するもので、用地取得も含め最大限国費の導入を進めていきます。なお、国有地の取得にあたっては、国の「返還財産の処分条件について(令和5年6月20日財理第1794号)」により、面積の3分の2が無償貸付けとなります。また、公園の面積については、土地区画整理事業の計画の深度化に伴い、令和4年度に約20ha拡張し、現在の区域としています。
(5) みどり税を廃止し、開発事業者への課税等によってみどりを守るための必要な財源を確保すること。
(回答:財政)横浜みどり税については、緑の保全・創出の取組による受益が、市民である個人・法人に広く及んでいることから、地域社会の費用を住民が広く負担するという性格を有する、市民税均等割の超過課税によりご負担をお願いしているものです。
3. 地球温暖化対策
(1) 2030年度までに温室効果ガス削減目標50%達成を目標としているが、2050年度までに0を目指すとなれば、間尺に合わないことから、2030年度の削減目標を60%まで引き上げること。そのための実行計画を専門家などの知恵を借りるなどして作成すること。
(回答:温対)本市の2030年度温室効果ガス削減目標「2013年度比50%削減」は、国の目標などを総合的に勘案して掲げた一層の取組が必要な目標です。2050年ゼロカーボンに向けて、全力で取り組んでまいります。
(2) ペロブスカイト太陽電池の実用化に向け、実証実験を重ね早期実用化を図ること。
(回答:温対)ペロブスカイト太陽電池は、複数のメーカーが国のグリーンイノベーション基金を活用するなどし、2025年度までの実用化に向けた研究開発を進めています。本市においても、研究開発のステージに合わせて、実証フィールドの提供を行っていきます。また、同電池の特性を生かした新たな用途開発に向けたワークショップの開催等を通じて、実用化に向けた後押しも行います。
(3) 一定規模の建物建設に断熱化、太陽光パネル設置などの脱炭素化対策を建築許可条件とするよう建築局に要望すること。また、東京都や川崎市では一定規模以上の新築・増設建築物に太陽光発電設備の設置を義務付けられている。本市も義務付の検討をし、施工主へは、補助や減税措置などを創設するなどの検討を始めること。
(回答:温対・建築・環創)住宅以外の建築物で300㎡以上の新築・増改築をする場合、国が定める省エネルギー基準への適合が法により義務付けられています。
また、国は2025年度までに、新築・増改築するすべての住宅に省エネルギー基準への適合を義務付け、2030年度までに省エネルギー基準をZEH・ZEB基準の水準に引き上げるという目標を掲げています。それを踏まえて、横浜市では、省エネ住宅住替え補助制度を実施する等、ZEH基準を上回る「省エネ性能のより高い住宅」の普及促進を行っています。
太陽光発電設備については、初期費用が不要となるPPAや価格の低減ができる共同購入手法を活用した取組に加え、建築時の再生可能エネルギー設備の導入効果に関する説明制度の創設に向けた取組を進めています。
設置義務化については、国や他都市の動向を注視し、情報収集や分析をしていきます。
(4) 戸建て新築・建替え、既存住宅への太陽光発電・蓄電など家庭用分散型電源システムの支援制度を県頼みにせず、市独自で創設すること。
(回答:温対・環創)住宅の脱炭素化に向けた太陽光パネルや蓄電池の普及について、他自治体との連携スキーム等を活用しながら、引き続き実施していきます。
(5) 市内焼却工場と市内家庭からの再エネを地産地消する電気「はまっこ電気」事業を継続すること。
(回答:温対・環創)はまっこ電気は、開始直後からエネルギーの地産地消の趣旨にご賛同いただいた市内事業者にお切替えいただく事業であり、令和6年度及び7年度も継続して実施します。
(6) 横浜版脱炭素化モデル事業の検証を行い、次の事業拡大について検討し、さらなる地域活性化につなげるため、市独自に地域電力会社を設立すること。
(回答)令和4年度、5年度選定事業を着実に進めるとともに、本事業で得られた成果や課題を分析、整理した上で、周辺地域さらには類似特性を持つ市内他エリアへの展開を目指します。また、市独自の取組として、本市焼却工場の環境価値を活用した再エネの地産地消メニュー「はまっこ電気」を令和6年度及び7年度も引き続き展開していきます。
(7) 「再生可能エネルギーに関する連携協定」の事業を継続し、さらに連携自治体を増やし、市内事業者の再エネへの切り替の促進に向けた取組を強化すること。
(回答)横浜市では、これまでに再生可能エネルギー資源を豊富に有する16市町村(令和6年2月時点)と再生可能エネルギーに関する連携協定を締結しています。
本連携協定に基づき、連携自治体で発電した再生可能エネルギーを市域に供給するスキームについて、連携先自治体及び民間企業等とも連携し、市内事業者の再エネ切替促進に向けた取組を進めてまいります。
(8) 地球温暖化対策実行計画(市役所編)では、「2030年度までに設置可能な公共施設の約50%に太陽光発電設備の導入」としているが、この間の夏場の気温の上昇、異常気象などを鑑み、温暖化防止対策を急ぐ必要があることから太陽光発電設備の設置目標を100%に引き上げること。期限までに、必ず目標達成できるよう具体的な実行計画を策定すること。
(回答:温対・環創)本市では、様々な用途や規模の公共施設を有していることから、太陽光発電設備の導入効果が大きい施設への設置を優先して進め、目標達成に向けて取組を加速させていきます。
(9) 国連のグティエレス議長が「地球沸騰」ということを発言したことから、市民・事業者との危機感の共有のもと、行動変容につなげる気候変動対策を進めるため 「気候非常事態宣言」を発出すること。
(回答)2023年の世界平均気温が過去最高を更新するなど、気候変動が市民生活や事業活動に影響を及ぼす危機的な状況であるという認識のもと、本市はいち早く2050年までの脱炭素化を宣言し、都市の強靱化とあわせて、温暖化対策を積極的に進めています。
引き続き、市民・事業者の皆様との危機感の共有のもと、行動変容につなげる気候変動対策を進めてまいります。
(10) 横浜市地球温暖化対策実行計画の改定にあたっては、国のエネルギー政策の一つである、原発依存・石炭火力依存からの脱却を図ること。
(回答)原子力発電や石炭火力発電等を含むエネルギー政策については、経済性、環境への影響など、さまざまな観点を考慮し、国で総合的に判断されるものと考えています。
本市としては、2050年ゼロカーボンの実現に向け、再生可能エネルギーの主力電源化が不可欠であると考えており、この観点から、再エネの普及・拡大に向けた様々な施策に取り組んでいます。
(11) 一定規模の建物建設に断熱化、太陽光パネル設置などの脱炭素化対策を建築許可条件とするよう検討すること。また、東京都や川崎市での新築・増設建築物に太陽光発電設備の設置義務化に倣い、本市でも同様の義務付の検討を始めること。
(回答:温対・建築・環創) 住宅以外の建築物で300㎡以上の新築・増改築をする場合、国が定める省エネルギー基準への適合が法により義務付けられています。
また、国は2025年度までに、新築・増改築するすべての住宅に省エネルギー基準への適合を義務付け、2030年度までに省エネルギー基準をZEH・ZEB基準の水準に引き上げるという目標を掲げています。それを踏まえて、横浜市では、省エネ住宅住替え補助制度を実施する等、ZEH基準を上回る「省エネ性能のより高い住宅」の普及促進を行っています。
太陽光発電設備については、初期費用が不要となるPPAや価格の低減ができる共同購入手法を活用した取組に加え、建築時の再生可能エネルギー設備の導入効果に関する説明制度の創設に向けた取組を進めています。
設置義務化については、国や他都市の動向を注視し、情報収集や分析をしていきます。
4. 放射能汚染対応
(1) 北部及び南部汚泥資源化センターに保管されている未処理の下水汚泥焼却灰は、東京電力と国の責任で保管管理するよう、東京電力と国に申し入れること。また、放射能汚染の汚泥の資源化と処分については市民合意を得ること。
(回答)北部及び南部汚泥資源化センターの敷地内に保管している下水汚泥焼却灰については、引き続き適切に取り扱います。なお、保管及び処分に関する費用については、東京電力に請求し、順次要件を満たしたものから入金されています。
5. 下水道対策他
(1) 下水道管の保全と老朽管更新に関して、国からの補助金を最大限活用し、更新を急ぐこと。更新工事費用の妥当性を検証することのできる職員配置とし、技術継承・職員育成を着実に実施すること。
(回答)今後増加していく老朽化した下水道への対応を国費等を活用し、引き続き取り組んでいきます。
また、適切な人員配置に努めるとともに、引き続き職員の技術継承・人材育成を進めてまいります。
(2) 頻発している豪雨に備えるため、浸水対策や被害防止対策の強化を図ること。
(回答)頻発している豪雨に備えるため、これまで進めてきた雨水幹線やポンプ場、雨水調整池等の施設整備を、引き続き実施していきます。
また、計画を超える降雨に対応するため、グリーンインフラの活用やハザードマップの普及啓発、下水道管内水位の発信など、ハード・ソフト両面から様々な対策を組み合わせ、浸水対策の強化を図っていきます。
(3) 雨水幹線整備事業において、50ミリメートル未整備の25地区の完了期日を明確にして、対象周辺地域と協議・合意のもと早急に整備し、60ミリメートル対応についても早急に整備すること。
(回答)未整備地区においては、工事ヤードの確保や、他の地下埋設物との調整などの課題はありますが、引き続き雨水幹線の整備などの浸水対策を進めていきます。
(4) 2023年度から着手しているエキサイトよこはま竜宮橋雨水幹線整備事業は、全体の工事は10年、神奈川公園内の工事は、8年間に及ぶ事業となることから、近隣住民への配慮、事故防止に努め、これにかかる工事費用をできるだけ国に求めることと同時に、工事費用の透明化を図り、市民にしっかり公表すること。
(回答)エキサイトよこはま龍宮橋雨水幹線の整備について、令和5年12月に神奈川公園内の工事に着手しました。令和12年度の供用開始を目指して、引き続き、近隣住民への配慮、事故防止に努めていきます。また、国費を積極的に活用するなど、必要な予算の確保に努めるとともに、費用を含めた工事に関する情報を発信していきます。
6. 公園
(1) 市民一人あたりの公園面積が政令市比較で下位にある現状を打開するため、「横浜市水と緑の基本計画」において、小学校区を単位に、1校区当たり1か所の近隣公園、2か所の街区公園と身近な公園の設置目標をできるだけ早期に達成させること。大規模工場跡地など土地利用転換の機会等もとらえて公園の充実を図ること。
(回答)「横浜市水と緑の基本計画(平成28年6月改訂)」における身近な公園の設置目標を基本に、用地取得や開発事業による提供公園など様々な機会をとらえて身近な公園の設置を進めてきました。引き続き、土地利用転換などの機会もとらえ、公園の充実に努めていきます。
(2) 多くの市民から要望が寄せられる、公園へのトイレの整備は、高齢に伴い頻尿を苦に外出を控える高齢者に外出の機会を増やし、健康維持にもつなげることが見込める。さらに園庭のない保育所の園児なども利用できるように、周辺住民の合意形成に努め、全ての公園トイレの整備を早急に行うこと。水道栓の整備は、引き続き実施すること。
(回答)公園では、水飲みや手洗い場は原則整備しています。トイレについては、遠くからの利用者が多い公園や、野球場等を有する滞在時間の長い公園など、近隣公園以上の大きな公園では原則設置しています。街区公園は、周辺にお住まいの方々のご理解が得られること、一定の面積があることなど条件が整えば、トイレを設置しているケースもあります。なお、公園愛護会や自治会・町内会、近隣の地域住民の方々とも事前に十分に調整する必要があります。
(3) 市民に対し、公園へのトイレ設置可能な条件を公表すること。
(回答)公園へのトイレ設置の基本的な考え方については、市のホームページで公表しています。
(参考)横浜市ホームページ
Q.「公園にトイレを設置してほしいのですが。」
A.遠くからの利用者が多い公園や、野球場等、長い時間滞在する施設がある公園など、トイレの必要性が高い公園には設置していますが、その他の身近な公園では、利用マナーによるトラブルの原因になることも多いため、基本的には設置していません。
ただし、周辺にお住まいの方々のご理解が得られること、一定の面積があることなどの条件が整えば、設置することも可能です。
(4) 各土木事務所への予算が少ないため、頻繁には草刈や木々の剪定が実施されないのが実状となっている。各土木事務所が対応すること。また、公園愛護会任せにせず、愛護会の活動支援を続けること。
(回答)身近な公園の維持管理については優先的に予算確保に努め、区局連携して財源確保や管理コストの削減にも努めていきます。
公園愛護会の皆様には、日常の清掃や草刈、花や低木の手入れなどの一部をご協力いただいています。引き続き、各区土木事務所と連携強化を図るとともに、公園愛護会の活動が継続・発展できるように、支援強化を進めます。
(5) 学校のプールと公園プールでは用途が全く別であることから、市民が低額で気軽に憩うことができる市民プールを減らすことは、市民サービスの低下でしかなく、その方針を定めた「プール及び野外活動施設等の見直しに係る方針」をやめ、今後の施設統合計画を白紙に戻すこと。
(回答)平成27年10月に策定した「プール及び野外活動施設等の見直しに係る方針」に基づき、施設ごとに利用状況、施設配置等を踏まえて、その対応方針を検討していきます。
(6) 新たな球技場構想は、三ツ沢公園内での案を白紙に戻すこと。
(回答)三ツ沢公園は市民の皆様に長く親しまれてきたことなどから、市民意見募集を行い、その結果などを踏まえ、三ツ沢公園再整備基本構想案を取りまとめています。引き続き球技場を含む三ツ沢公園の再整備について検討を進めていきます。
7. 大気汚染
(1) PM2.5の削減及び環境基準の維持にむけての大気汚染対策を継続し、排出抑制を他都市と連携し強化すること。
(回答)大気環境中のPM2.5については、市内18区で常時監視を行い、ホームページ等により情報を発信しており、平成28年度~令和4年度は全地点で環境基準に適合しています。
引き続き、PM2.5の発生抑制に向け、事業所や自動車などから発生する排ガス等に対する法や条例に基づく指導に取り組むとともに、国や周辺自治体との連携により、PM2.5の排出実態を調査するなど広域的な取組を進めていきます。
8. アスベスト
(1) 建設アスベスト被害の救済と根絶に向け、市民に対する啓発活動を引き続き積極的に実施すること。また、住宅の解体時に、アスベスト含有建材除去工事への補助制度を創設し、施主の負担を軽減すること。
(回答:環創・建築・健福)アスベストによる健康相談の問い合わせ先として、横浜市、ウェブサイトなどで各区福祉保健センターと健康推進課の問合せ先を周知しています。
本市で行っているアスベスト対策や建築物等の解体等工事における事前調査・届出手続き等について、ウェブサイトで公開しています。また、アスベスト含有建材除去工事に対する助成制度については、事前調査及び解体等工事に係る除去等費用の助成措置を講じるよう国に要請を行っています。
本市が行っている「民間建築物吹付けアスベスト対策事業」(以下、対策事業)では、建物の所有者の方をはじめ、市民の皆様にアスベストに関することやその補助制度について、ウェブサイトやリーフレット等で情報提供しています。対策事業の対象は、吹付けアスベストを使用した多数の方が利用する建築物です。
(2) 現在年間約6000件の解体工事が行われているが、今後も増加が見込まれていることから、さらにアスベスト処理への対応強化が求められる。地域住民・現場労働者の命と健康を守るためにも、法や条例に基づいた建築物等の解体等工事が行われるよう指導・啓発の徹底を図るために担当局の人員を充実させること。
(回答:環創・資源)建築物等の解体等工事における石綿の飛散防止のため、大気汚染防止法及び横浜市生活環境の保全等に関する条例等に基づく届出や石綿の事前調査等の指導を行っています。また、届出窓口等で石綿の事前調査の啓発に関するリーフレットを配布するとともに、解体等工事現場への立入検査などを行うことで、石綿の飛散防止対策の徹底を図っています。今後も石綿の飛散防止対策の徹底のため、引き続き、効率的な執行に努めます。
【資源循環局】
1. 資源化の推進等
(1) 新たな一般廃棄物処理計画では、資源化を進め1人あたりのごみの排出量を減らしていくための目標を示し、その目標達成のための計画をつくること。
(回答)新たな一般廃棄物処理計画では、脱炭素社会の実現に向け、プラスチックのリデュースや資源化を進めることにより「燃やすごみに含まれるプラスチックごみの量を2030年度までに2万トン削減」を目標としています。
ごみと資源の総量については、今後も引き続き削減に向け取り組みを一層進めてまいります。
(2) 家庭系の生ごみに関して『土壌混合法』が中々普及しない理由を調査すること。併せて生ごみを資源化する事業者を誘致するなどし、事業化すること。市内農家と連携し堆肥の利用促進を図ること。引き続き「3R夢農園」等での活用促進を図ること。
(回答)家庭で手軽に取り組むことができる土壌混合法の普及拡大に向けた講習会やイベントの開催のほか、物品支給を実施します。引き続き、多くの市民の皆様に土壌混合法を実施していただけるよう普及啓発を行っていきます。
(3) 静岡県掛川市では「おむつリサイクル・ごみ減量推進会議」を2023年5月から開催し、ごみの更なる減量化のため努力されています。横浜市もごみの減量化の観点から、おむつのリサイクルを検討すること。その際、病院、介護事業者、高齢化の激しい大規模団地の自治会などを対象に意見交換を実施すること。さらに、川崎市、相模原市との意見交換を始めること。
(回答)紙おむつのリサイクルは、社会的な問題でもあり、研究課題として捉えています。なお、現段階では収集・運搬の手法やリサイクルにかかるコストの問題などから、実施は困難と考えています。今後も国や他都市、リサイクル技術を有する事業者の動向を注視していきます。
(4) 「ワンウェイプラスチック(使い捨て)」の削減のため、代替品の取扱店を紹介するだけでなく、代替品を市内で製造・開発している企業を支援すること。
(回答)プラスチックに代わる代替素材への転換やバイオマス素材を使用する企業等の取組事例を市ホームページやSNSを活用し、市民・事業者の皆様に広報を行い利用を促すことで、企業を支援してまいります。
(5) 「プラスチック資源循環法」が制定されたことから、本市も製品プラスチックを分別回収する仕組みを検討し、試行が始まることから、リサイクルのルートを確立すること。
(回答)現在、分別・リサイクルを行っているプラスチック製容器包装に加え、プラスチック製品も対象とする分別・リサイクルを、令和6年10月に9区で先行実施し、令和7年4月に全市域で実施していきます。
リサイクルにあたっては、プラスチック製容器包装と同様に、処理が滞ることなく安定的にリサイクルできる容器包装リサイクル法に基づく指定法人に引き渡すリサイクルルートを活用していきます。
(6) 「プラスチックに係る資源循環の促進に関する法律」を踏まえ、製造業等の事業所に対し、プラスチック削減の取組について強く働きかけること。
(回答)廃棄物処理法では、産業廃棄物の排出量が年間千トン以上である事業者に対し、年度ごとに排出抑制や分別・リサイクルの推進などに関する計画と取組実績の報告を求めています。 法の対象外であっても、プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律等を踏まえ、排出量が八百トン以上である事業者等からも自主的な報告を求めています。また、これらの報告の中から、プラスチックごみの削減に関する優良な取組事例等を他の事業者へ展開するなど、リサイクルの拡大を進めています。
(7) プラスチック資源循環法により、横浜市と再商品化事業者が再商品化計画を作成することになることを好機と捉え、市内で出されたプラごみは、市内で処理する事業者を選定し、事業化すること。
(回答)日本最大の基礎自治体である横浜市では、大量のプラスチックが排出されると想定していますが、市内には集まったプラスチック資源を処理できる再商品化事業者が存在せず、現時点では市内での資源循環は困難です。
引き続き、調査検討を進める中で、事業者の動向も注視しつつ、市内での資源循環も模索してまいります。
(8) ごみ集積場所の維持管理については、市が責任を持つこと。
(回答)ごみ集積場所は、設置可能な場所をその場所を利用される方々で調整いただき維持管理を含めてご対応していただいております。また、利用者の範囲や利用マナーにかかわる出し方、清掃方法などを含めたルールについても、皆様のお話し合いで決めていただいております。排出状況の悪い集積場所やカラス等小動物によるごみの散乱など、地域だけでは解決することが難しい課題に対しては、各区の収集事務所が地域の方々と協働し、解決に向けて取り組んでまいります。
(9) 自治会・町内会に加盟していない市民や外国籍の方も多くなり、ゴミ集積場所の管理が難しくなっていることから、管理が行き届かない地域での適正な分別や管理についての講座開催などを実施するなど、啓発に務めること。
(回答)ごみ集積場所の維持管理については、地域の実情に合わせて、多言語での集積場所利用ルールの掲示など、周知の工夫を図るとともに、区役所等と連携しながら、住民説明会や出前教室の場を活用するなど、細やかな啓発に取り組んでまいります。
(10) 市民の分別収集・資源化の意識醸成のため、缶・瓶・ペットボトルをそれぞれの品目ごとの収集にすることへのコストを調査し、市民に明らかにすること。そのコストに対しての市民意見を聞くこと。缶・瓶・ペットボトルそれぞれをリサイクルするルートを市内で確立すること。
(回答)品目ごとに収集することで選別施設の負荷の軽減となり、運営費の低減が期待されますが、収集方法の変更により収集運搬費用の増加が見込まれます。引き続き収集運搬や施設運営・整備のコストを総合的に考えるとともに、リサイクルの品質向上や市民の皆様の意識醸成の観点も考慮しながら、検討を進めてまいります。
(11) 世界中で大問題となっている海洋汚染の素となっているマイクロプラスチックの河川・海域での調査を継続し、プラスチックが環境に与える影響を市民に知らせ、プラスチックに頼らないライフスタイルの提案などを積極的に行うこと。
(回答)平成29年度から令和元年度まで、市内沿岸においてマイクロプラスチックの漂着状況を調査し、令和元年度から市内河川において調査を行っています。令和6年度も引き続き河川で調査していきます。
プラスチックごみが海洋汚染につながることを啓発するため、海洋プラスチックをテーマとしたイベント開催、出前教室や工場見学に合わせた啓発などに取り組んでいます。また、使い捨てのプラスチックの利用を控えることや、代替素材を使用した商品を選択するなど、具体的な行動例を様々な機会を捉えお伝えしていきます。
(12) 食品ロス削減は、ごみを減らすうえで重要な課題となっていることから、多くの市民に現状を知らせることを継続し、飲食店やスーパー・コンビニ等の協力を得ながら、削減の目標をもち推進すること。
(回答)引き続き、市民の皆様に買い物の時や外食時など、場面に応じた行動を広報し、実践を促していくほか、事業者・団体と連携したキャンペーン等を開催するなど、食品ロス削減を自分事として捉えていただけるよう取り組んでいきます。
(13) 缶・瓶・ペットボトルを選別する資源選別施設の労働環境を改善すること。過酷な環境で働く従業員のみなさんの労働条件については、使用者と労働者との間の労働契約が都度使用者の都合で変えられていることから、賃金保証に局が責任をもつこと。
(回答)これまでも、資源選別施設の空調機の更新やトイレの洋式化、屋上の防水補修などを実施しており、引き続き作業環境の改善に取り組んでまいります。
なお、労働条件については、使用者と労働者との間の労働契約として整理されるものと認識しております。
2. 喫煙禁止地区の推進
(1) 受動喫煙防止対策の観点から、禁煙啓発・吸い殻ポイ捨て禁止など、健康福祉局と連携し健康維持と町の美化を共に宣伝する一大啓発キャンペーンを引き続き行うこと。
(回答:資環・健福)屋外における喫煙に関するルールやマナーの啓発については、健康福祉局や区役所等関係部署と連携して、まちの美化の推進、受動喫煙防止対策、禁煙支援など、地域の実情に応じた掲示物による呼びかけや駅頭でのキャンペーン等の取組を引き続き進めてまいります。
(2) 喫煙禁止地区を市内副都心および郊外区のターミナル駅周辺に拡大すること。
(回答)喫煙禁止地区の指定については、歩きたばこや吸い殻の散乱等の状況、地域からの要望を踏まえながら検討を進めてまいります。
(3) 喫煙禁止地区から離れた場所での喫煙、ポイ捨てに関しては、自治会などが頭を悩ませていることから、市が調査などをし、対策を講じること。
(回答)課題のある地域ごとに状況を把握するとともに、引き続き、関係部署と連携し継続的な啓発を進めてまいります。
(4) 区役所や地域と連携し、朝夕など駅周辺を中心に歩きたばこ防止パトロールや啓発活動を実施すること。
(回答)区役所や地域の皆様と連携し、地域の実情に合わせた啓発や、歩きたばこ防止パトロールを引き続き進めてまいります。
(5) 喫煙禁止地区における過料制度は、廃止すること。
(回答)喫煙禁止地区の取組は、職員による地区内の定期的な指導と過料を組み合わせることで、取組の実効性が確保されていると考えております。
【建築局】
1. 市営住宅等
(1) 「低所得で住宅に困窮するものに住宅を提供する」という公営住宅法の目的を果たすために、市営住宅の新規建設とともに民間賃貸住宅を借り上げ型を増やすなどで、市営住宅の供給を大幅に増やすこと。市営住宅建て替えの高層化で生まれた空地は売却せず活用して、新規建設すること。
(回答)市営及び県営住宅や住宅供給公社、UR都市機構の賃貸住宅、セーフティネット住宅等の「公的な賃貸住宅」の供給により、重層的な住宅セーフティネットの構築を図っています。市営住宅の応募状況を見ますと、高い倍率の住宅もありますが、一方で応募のない住宅もある状況で、全体の応募倍率も近年では低下傾向にあります。このような状況の中で、市営住宅については一定規模の戸数が確保されていると認識しています。
また、家賃補助付きセーフティネット住宅は、制度改善や広報に努めながら、供給戸数の増加を図っています。
(2) 2023年8月より常時募集が始まっているが、市営住宅は住まいの確保に困難な方に対して行われるもので、より入居しやすく、より稼働するよう募集方法をさらに改善すること。
(回答)常時募集については、広報よこはま、ホームページ及び定期募集のしおりにて、周知を行っています。常時募集期間においては、横浜市ホームページに概要、公社ホームページに、常時募集のしおり、募集住宅一覧及び申込書等を掲載します。区役所窓口において、しおり及び募集住宅一覧を配布し周知に努めております。
(3) 共用部分代行管理、共益費徴収制度の導入にあたっては、入居者の費用負担の増額とならないよう見直すこと。
(回答)制度の導入にあたり、業務内容や作業の効率化を図るなど指定管理者と協議しながら、入居者の費用負担を抑制するよう努めてまいります。
(4) 市営住宅の家賃減免制度を拡充すること。
(回答)市営住宅の家賃(住宅使用料)は、毎年度、入居世帯の収入申告に基づき決定しています。その上で、世帯の収入が減少した場合等には、収入再認定の制度があります。加えて、一時的な著しい収入減少に対し、最大で家賃の全額を免除する制度もあり、引き続き、これらを適切に運用していきます。
(5) 1・2階への住み替えについては、市が責任をもって基準を設けて推進すること。
(回答)住替えにあたっては、公営住宅法の趣旨を踏まえ、公募を阻害しない範囲で、申請者の世帯状況や身体状況に応じた住戸を斡旋するなど、引き続き適切に対応していきます。
(6) 引き続き、障害者・高齢者等の個別の状況を考慮して、市の責任でバリアフリー化された住宅への斡旋や、模様替えを行うこと。
(回答)これまで、昭和30年代から40年代に建設した大規模住宅の一部については、エレベーターを設置するとともに、住戸改善実施時にトイレや浴室内に手すりの設置などを進めてきました。
個別の状況によって、バリアフリー化された住宅への斡旋や、模様替えへの相談にも引き続き対応していきます。
(7) かつては持ち込みであった風呂釜が、新規の入居者からは設置されているが、自分で持ち込んだ風呂釜が壊れたときには、新規入居者の対応と格差が生じないよう市として新しい風呂釜の設置を行うこと。
(回答)浴槽・風呂釜が設置されていない住戸に自ら浴槽等を設置し、その住戸に引き続き現在もお住いの場合は、浴槽・風呂釜の交換は入居者に行っていただいております。入居者から相談があった際には、介護保険制度による住宅改修や、区役所で受付をしている住環境整備事業の助成金等の既存の制度を紹介するなど、きめ細やかな対応をしていきます。
(8) エアコン用の差込コンセントが無い住戸があるが、エアコンは必須の家電のため、新入居には市の責任で差し込みコンセントを設置し、既入居者からは要望があったら無料で設置すること。
(回答)コンセント等のエアコン設置設備が無い住戸については、事前に設置の申請をしていただき、建物の構造や設備に支障が無いことを確認した上で、入居者に設置していただいております。住宅や住戸のタイプにより条件等が異なりますので、引き続き状況に応じた相談に対応していきます。
(9) 空き住戸を期間を区切って大学生や専門学校生、若年世帯へのあっせんを行い、若年世代がはいれるようにすること。
(回答)60才未満の単身世帯である、いわゆる「若年単身者」は、原則は市営住宅募集に申し込むことができませんが、身体障害や精神障害等により、困窮度が高い方については、単身でも申し込むことができます。
募集にあたり、高齢化が進む住宅を「子育て支援倍率優遇住宅」として、子育て世帯を優先して入居していただける取組や子育て世帯が申込いただける「子育て世帯専用住宅」も進めており、多様な世帯がともに暮らす環境の形成に努めております。
本市の市営住宅応募倍率は、近年低下傾向にはあるものの、募集対象を拡大するまでの状況には至っていないと考えています。将来的な課題として、倍率の推移や今後実施予定の常時募集の状況も踏まえながら、まちづくりの観点から関係区局とも連携し、検討していきます。
(10) 大団地再生にあたっては、高齢者も子育て世代も若年世代も障害がある方々も共に住まう街として、住民の声をよく聞き、高齢者福祉施設や保育所、障害福祉の施設やコミュニティハウスなど、全ての人に住みやすい必要な機能を配置すること。
(回答)大規模な市営住宅の再生は、まちづくりへの効果が期待できることから、公共施設との複合化や、民間企業の様々なノウハウや資金を活用した事業手法の導入などにより、住みやすい環境整備を図ります。
(11) 建替えや住戸改善の際には、省エネ化を進め、太陽光パネルの設置など再生可能エネルギー使用の仕組みを取り入れること。
(回答)建替えの際には、ZEH水準の断熱、省エネ性能を備えた住宅とし、太陽光パネルについても設置に向けて事業手法も含めて検討を行います。住戸改善においても、断熱化を行い、省エネ機器の導入を進めています。
(12) 既存の市営住宅においても高齢者が安心して暮らせる見守りサービスを拡充するための抜本的な人的配置を行うこと。また、住民の同意を得て、合鍵を預けておく仕組みを作るなどで、緊急時にも対応できるようにすること。
(回答:建築・健福)高齢者向けの市営住宅には生活相談室が併設されており、週に2日(滞在は半日程度)生活援助員を派遣しています。入居者が生活面で不安がある際には生活援助員に相談し助言を受けることができます。高齢者向け住戸に設置されている緊急通報システムが発報した際には、生活援助員や通報先警備会社の警備員が発報住戸へ訪問することで状況確認ができる体制を整えています。
また、高齢者向け以外の市営住宅においても、高齢化率が高く福祉的対応が必要な大規模団地に対して、生活援助員の派遣を実施し、緊急時の対応を行っています。今後も生活援助員を派遣することで、高齢者が安心して暮らせる環境を維持していきます。
(13) 民間セーフティーネット住宅で行われている、母子世帯などのひとり親世帯同士が共同で住むことができるシェアハウスが、市営住宅でもできるよう取り組むこと。
(回答)市営住宅においては、申込資格について、夫婦または親子を主体とした家族であることといった親族要件があります。
一方、セーフティーネット住宅においては、ひとり親世帯が入居しやすいシェアハウス型のセーフティネット住宅の供給を促進するため、国に先駆けて令和2年6月にセーフティネット住宅の登録基準の緩和を行っています。引き続き、ひとり親世帯を含む子育て世帯に対する支援の強化を進めていきます。
(14) 職を失う等により住居の確保が困難となった世帯について、什器や湯沸かし器、カーテンレール等備品の設置などにおいて、被災者と同様の扱いを継続すること。
(回答)火災等により住宅を失った方に対し、引き続き市営住宅を一時使用として提供していきます。火災等により住宅を失った方及び新型コロナウイルス感染症の拡大の影響に伴う解雇等により住まいの確保が困難となった方には、基本的に湯沸かし器、カーテンレール等が備え付けられている住戸を斡旋しており、ご本人の意向を踏まえた対応に努めています。
(15) 東日本大震災の被災者を受け入れている市営ひかりが丘住宅の2世帯への家賃負担なしを継続すること。また、国に長期無償の住宅提供を求めること。
(回答)現在、横浜市では、東日本大震災の被災者を受け入れる「応急仮設住宅」として、市営ひかりが丘住宅を提供しています。国及び被災自治体からの要請に基づき、「応急仮設住宅」を引き続き提供していきます。
なお、「応急仮設住宅」として市営住宅に入居されている世帯の家賃については、被災県へ家賃全額を求償しており、入居者の負担はありません。
2. セーフティーネット住宅
(1) 横浜市住宅供給公社やUR都市機構の住宅でも、家賃補助付き住宅セイフティーネット住宅制度の活用を、住み続けながらできるよう公社や機構との合意を行い、さらなる住宅拡大を推進すること。
(回答)横浜市住宅供給公社やUR都市機構の賃貸住宅においては、令和4年10月に改定した横浜市住生活マスタープランの中で、空き室の活用による家賃補助付きセーフティネット住宅の供給を進めることとし、供給促進に取り組んでいます。
(2) 家賃補助付きセーフティーネット住宅が拡大していくように、更新料の問題など、要件の見直し等について国への働きかけを引き続き行うこと。また、更新料について補助する制度改正を求めること。制度の見直しがされるまでは、市として更新料に相当する独自補助を行い、家賃補助付きセーフティーネット住宅の拡大を推進すること。
(回答)家賃補助付きセーフティネット住宅の要件については、更新料等を徴収しないこととなっていますが、本市の実態を踏まえ、要件の見直しについて検討していきます。
引き続き、家賃補助付きセーフティネット住宅の戸数増加に向けて取り組んでいきます。
3. 住まいの安全・安心の抜本的向上
(1) 住民からの住宅・宅地の安全性などに対する疑問・相談に機敏に対応できるよう各区に専門職を配置し、建築に係る相談窓口を設けること。
(回答)住宅関係の団体等の御協力をいただきながら、横浜市「住まいの相談窓口」を展開するとともに、区役所や地域ケアプラザでの出張セミナー・相談を実施しています。
引き続き、関係団体との連携を図りつつ、市民により身近な場所で、きめ細かな相談対応を実施していきます。
(2) 市内全域において、
① 旧耐震未診断ゼロに向け、耐震診断をさらに推進すること。
② 旧耐震基準の住宅の耐震化の補助額の引き上げを行い、耐震化を加速化すること。
(①についての回答)
旧耐震基準の木造住宅を対象に、原則無料の耐震診断士の派遣制度を実施しており、引き続き、公共交通機関での広報や建物所有者へのダイレクトメール等により、耐震化の促進に向けた普及啓発を行っていきます。
(②についての回答)
木造住宅耐震改修促進事業では、一般的な木造住宅の耐震改修工事費及び補助割合等を勘案し、補助上限額を設定しています。
なお、耐震性の向上を目的とした建て替え等の支援として、木造住宅の除却費の補助などにより、総合的に耐震化を促進していきます。
(3) 旧耐震基準の木造住宅の除却費用補助予算のさらなる大幅拡充を行うこと。
(回答)旧耐震基準の木造住宅の除却工事費の補助については、補助実績を踏まえ、予算を拡充します。
(4) 耐震シェルターの実施や防災ベッドの設置が推進されるよう工事の補助、除却費への補助などをさらに大幅に増やし、市役所での展示に加えて、より身近なところで展示するなど、さらに広報を行うこと。
(回答)旧耐震基準の木造住宅の危険性や耐震対策の必要性に加え、耐震シェルター・防災ベッド設置への補助制度についても、様々な機会を捉え周知、広報に取り組んでいきます。
(5) 崖地に近接する建物の構造補強の啓発を推進し、併せて土砂災害特別警戒区域内に居室を有する建築物の新築を行う場合の建築物への構造規制適用が徹底されるようにすること。建物構造強化補助制度を作ること。
(回答)横浜市建築基準条例第3条の規定に基づき、⾼さ3mを超える崖に近接した位置に建築物の建築を⾏う場合は、擁壁の設置や、崖崩れによる被害を受けるおそれのある建物の一部を鉄筋コンクリート造とするなどの規制が適⽤されます。
また、⼟砂災害特別警戒区域内に居室を有する建築物の新築等を⾏う場合は、建築基準法施行令第80条の3の規定に基づき、建築物の外壁等を鉄筋コンクリート造等にすることが定められています。
崖地防災・減災対策⼯事助成⾦制度では、崖地⾃体の改善のほかに、崖下の敷地所有者が設置する待ち受け擁壁等についても補助対象としており、周知を進めています。
(6) 崖地防災・減災対策工事助成制度において、崖下の敷地所有者が設置する待ち受け擁壁等に対する補助の周知をさらにすすめること。
(回答)各区の図書館での啓発展示や区役所でのパンフレットの配架、市営地下鉄・市営バスでの車内広告の掲載等、様々な機会を捉え、助成金制度や相談体制の周知を行っています。
(7) 感震ブレーカーの設置補助は、市内全域に拡大すること。1世帯単位での申請受付可能となったことなど、高齢者世帯への器具の取り付け支援について周知をさらに進めること。
(回答)感震ブレーカーについて、補助対象を横浜市内全域に広げるとともに、更なる設置促進を図ることで、震災時の火災による住宅被害の軽減を図ります。「横浜市密集市街地における地震火災対策計画」の重点対策地域と対策地域においては、引き続き取り付け支援も併せて実施します。区局で連携し、市民の皆様へより一層の周知を行います。
(8) 家具転倒防止対策助成事業が推進されるよう、年齢要件撤廃で対象者拡大を図り、体制をとり相談活動を行い、推進すること。
(回答)家具転倒防止対策助成事業は、自力で家具転倒防止器具を取り付けることが困難な高齢者や障害者等のみで構成される世帯を対象にしています。家具転倒防止器具の必要性等について、より一層の周知を行うとともに、取付件数を拡充して実施します。
(9) 高経年マンションの大規模修繕・建て替えの合意形成が進むよう、相談窓口を開設するとともに、マンション管理士の育成、管理組合へのサポート施策等の支援策を充実し、それにふさわしい財政措置と推進体制をとること。
(回答)高経年マンションにおける管理組合の合意形成に関しては、管理組合への専門家派遣や建替え等の検討費用への一部補助などにより支援しています。
引き続き、神奈川県マンション管理士会や関係団体と連携しながら、日常管理から再生まで、管理組合の活動段階に応じた支援の充実を図ります。
(10) 市内の土砂災害警戒区域内にある崖地を対象に実施した崖地現地調査の結果を踏まえ、危険度Aランクと優先度の高い崖地への改善の取り組みが徹底して進められるよう、建築防災課の人員を大幅に増やし、予算を増額すること。個別の相談に応じられるよう、各区にも窓口を設置すること。
(回答)対策の優先度の高い崖地の所有者へダイレクトメールを送付し、「崖地防災・減災対策工事助成金制度」や「急傾斜地崩壊対策事業」の活用を働きかけるなど、様々な機会をとらえ制度の周知を行っています。また、個別の相談には、区役所等と連携して適切に対応しており、今後も引き続き、崖地の改善に向けて取り組んでいきます。
(11) 開発許可及び宅地造成許可にあたって、違反が疑われる又は工事が中断している現場については、事業者、設計者及び工事施行者に対して工事中の安全対策について、住民の立場から事業者への指導を強化し、現状などについて地域住民にも知らせること。住民の声に耳をかた向け寄り添って対応すること。
(回答)開発許可及び宅地造成許可にあたっては、全ての申請案件について現場調査や検査を実施しており、違反が疑われる又は工事が中断している現場については、安全対策を行うよう文書による勧告などを行っています。また、地域住民に対し、必要に応じて対応状況などを丁寧に説明するよう、事業者等に対して指導しています。
(12) 横浜市の大規模盛土造成地滑動崩落防止事業は、市民の生命と財産を守る視点から、年次計画における対象地域数を拡大し、着実に推進すること。国に予算の拡大を求めること。
(回答)大規模盛土造成地滑動崩落防止事業における第二次調査は、国のガイドラインに基づき調査・解析を行い、盛土の安全性を推定します。
本市では、平成30年度から年間2地区ずつ調査に着手していますが、令和4年度からは地区数を増やし年間3地区ずつ着手しています。
引き続き、国費の活用を図り、対象地域の方々に調査の趣旨を十分に説明し理解を得ながら、着実に調査を進めていきます。
(13) 「崖地防災対策工事助成金」制度は、一カ所につき最大で600万円まで引き上げられたが、さらなる活用が進むよう周知を強化すること。
(回答)令和4年度に、即時避難指示対象区域内の崖地や、崖崩れにより避難指示が発令され二次被害の危険性が高い崖地について、早期改善、復旧を促すため、防災対策工事助成金制度を拡充しました。
崖崩れが発生した際には、助成金制度等の活用により、早期復旧に向けた支援を行っています。また、危険度が高い崖地の所有者にダイレクトメールを繰り返し送付するなど、引き続き、様々な機会をとらえ制度の周知を行い、崖地所有者の自主的な崖地改善を働きかけていきます。
(14) 民間ブロック塀等の改善をすすめるとして、2022年度より、4年計画で改善目標年間200件とし補助単価と補助上限額が引き上げられている。着実に目標が達成できるよう人的体制を強化すること。
(回答)民間ブロック塀等の改善は、中期計画、第3期耐震改修促進計画に沿って、着実に推進しています。今後も、引き続き、目標達成に向けて事業を推進していきます。
(15) 住宅リフォーム助成制度を創設すること。
(回答)本市では、木造住宅の耐震改修や、マンション共用部のバリアフリー改修に要する費用の一部を補助しています。
さらに、これまでの住宅の省エネ化に関する様々な取組を活かして、子育て世代の市内転入・定住と「省エネ性能のより高い住宅」の普及を促進するため、令和5年度より、子育て世帯等を対象とした「省エネ住宅住替え補助」を行っています。
4. 住環境・みどりの整備・保全、開発行為の規制等
(1) 用途地域等の見直しにおける都市計画手続きにあたっては、安心安全な街づくりのために、住民合意を徹底した運営とすること。
(回答)用途地域等の見直しにあたっては、「用途地域等の指定及び見直しの基本的考え方」を市民意見募集を経て策定しました。この考え方をもとに、都市計画法に基づく手続を行う前の都市計画市素案(案)を策定し、説明会・意見募集での意見を踏まえて、令和5年7月に都市計画市素案を作成・公表しました。
これらについて、市内16箇所で市民説明会を行うとともに、説明動画のWeb上での配信や、市庁舎での縦覧、区役所での閲覧など、より多くの市民の皆様へのご説明に努めてきました。
また、令和5年9月には、公聴会を実施し、都市計画市素案について、土地所有者及び利害関係人等からご意見を伺いました。
今後は、いただいた意見を踏まえて策定した都市計画案を都市計画審議会へ付議し、令和6年度の都市計画変更を目指して手続を進めます。
(2) 開発許可における都市計画法第32条で義務付けられている「関係機関との協議」にあたっては、
①特に近年多発する豪雨災害から市民の生命・財産を守るために、総合治水の観点からのそれぞれの部局の役割を果たす「同意基準」とすること。
③ 開発における埋蔵文化財の調査・保全にあたっては、文化財保護法の視点から、関係各界からの意見を生かし、総合的な検証を十分に行い適切な方法とすること。
(回答)開発許可では、都市計画法第32条に規定された道路及び下水道等の公共施設管理者との協議を引き続き適切に実施します。
また、横浜市開発事業の調整等に関する条例に基づき、開発事業者から標識設置届が提出された後に、埋蔵文化財の調査に関する事項を含め、関係各課からの当該開発に関する助言及び情報を伝えます。
(3) 栄区上郷町猿田地区開発計画の廃止届が出されたことから、当該地区では住民意見を反映させた緑地保全、文化財保護、水害対策等を進めること。
(回答)栄区上郷猿田地区については、引き続き、東急建設が中心となり地権者の意向をとりまとめ、今後のまちづくりについてしっかり検討していただくことが重要と考えています。本市としても、地域の皆様から様々なご意見を頂いていることを踏まえながら、東急建設と引き続き協議を行っていきます。
(4) 開発許可や宅地造成工事について、申請区域の設定について、用途変更される土地の開発、宅地造成等については、分割開発を認めず、従前の土地・面積は一体とみなし、全体面積に対する開発許可条件を適用するなど、法及び条例に定められた公共・公益的施設を確保するように指導・誘導すること。又、実効ある措置がとれるように国に法改正を求めること。
(回答)開発許可や宅地造成許可等の申請区域については、窓口等での相談段階から、適切に設定するよう指導を行っています。その上で、許可申請されたものについては申請区域の規模に応じ、都市計画法及び横浜市開発事業の調整等に関する条例に定められた公共・公益的施設を確保しています。
5. 災害対策
(1) 市民から違和感や指摘があり建築現場の確認要請があった場合に、必要な対応を進めること。そのための、人材育成と人員増をすすめること。
(回答)建築確認に関して市民から指摘があった際は、建築計画や指摘の内容等に応じて、現場確認等の調査を行い、適法性の確認をするなど、必要な対応を行っています。そうした取組が的確に行えるように、引き続き人材育成等を行ってまいります。
6. 脱炭素社会の実現
(1) 省エネ住宅購入・住み替え補助が子育て世帯を対象として開始されているが、すべての世代を対象とすること。①省エネ性能のより高い住宅の新築・改修補助件数を抜本的に拡充すること。②既存住宅の省エネ改修の費用補助を引き上げ、補助件数を抜本的に拡充すること。
(回答)省エネ住宅住替え補助については、住宅の一次取得者層の中心である子育て世代を対象とし、効果的かつ効率的な事業を推進していきます。
補助件数については、5年度の利用実績などを踏まえて100件から350件に拡充します。また、既存住宅の改修については、幅広い年代で活用可能な国の補助金が充実していることから、本市の活用可能な補助制度と併せて制度活用を周知し、既存住宅の省エネ化を進めていきます。
(2) 民間建築物の木材利用の促進のために、県産木材の積極的利用に向けた、伐採地から消費地までの流通整備と事業化を、神奈川県・業界団体とともに取り組むこと。
(回答)横浜市建築物における木材の利用の促進に関する方針に基づき、木材に関係する事業者や団体の皆様及び神奈川県との意見交換を通じて、民間建築物の木材利用に向けた取組を推進してまいります。
7. 人材育成
(1) 働きながら高い技術と技能を身に着けることのできる横浜建築高等職業訓練校に対し、①横浜建築技能共同職業訓練費補助金を増額すること。
②「建前披露事業」を実習で行うための費用への補助を行うこと。又、実習の場として市役所アトリュウムを貸し出すこと。
③訓練校の中の施設・設備の老朽化への対応を支援すること。
建築業の人材の育成・確保に向けた横浜建築高等職業訓練校の担う役割は引き続き重要であると考えております。
(回答)横浜建築高等職業訓練校に対し、横浜建築技能共同職業訓練費補助金を拠出しています。引き続き、同補助金において実技の訓練に必要な経費の一部を支援していきます。また、「建前披露事業」に対して、後援等により引き続き支援をしていきます。なお、アトリウムの利用申請については、横浜市の後援があれば可能です。利用条件等については、ホームページにてご案内しております。
https://www.atrium.city.yokohama.lg.jp/guide/
(2) 技能職者育成のための、予算を増額すること。
横浜建築高等職業訓練校に対し、横浜建築技能共同職業訓練費補助金を拠出しています。(回答)引き続き、同補助金において実技の訓練に必要な経費の一部を支援していきます。
(3) 建設キャリアアップシステム(CCUS)普及のため、市発注工事においてCCUS活用を契約条件としたモデル工事を実施すること。
(回答)CCUSの導入促進に向けて、工事でCCUSを活用した場合にインセンティブを付与する制度の運用を令和4年度から開始しています。
(4) 建設アスベスト被害救済と根絶に向け、さらに市民啓発すること。また、住宅の解体時に、アスベスト含有建材除去工事への補助制度を創設し、施主の負担を軽減すること。
(回答)アスベストによる健康相談の問い合わせ先として、横浜市、ウェブサイトなどで各区福祉保健センターと健康推進課の問合せ先を周知しています。
本市で行っているアスベスト対策や建築物等の解体等工事における事前調査・届出手続き等について、ウェブサイトで公開しています。また、アスベスト含有建材除去工事に対する助成制度については、事前調査及び解体等工事に係る除去等費用の助成措置を講じるよう国に要請を行っています。
本市が行っている「民間建築物吹付けアスベスト対策事業」(以下、対策事業)では、建物の所有者の方をはじめ、市民の皆様にアスベストに関することやその補助制度について、ウェブサイトやリーフレット等で情報提供しています。対策事業の対象は、吹付けアスベストを使用した多数の方が利用する建築物です。
【都市整備局】
1. 旧米軍上瀬谷通信基地跡地
(1) 旧米軍上瀬谷通信施設跡地は、環境省指定の里地里山、横浜市水と緑の10大拠点の一つという首都圏でも貴重な農と緑の環境が保全された広大な土地であることを重視して、当初の「米軍施設返還跡地利用指針」に沿って、防災機能、農業振興、緑地を基本とした土地利用計画へと見直しし、市民要望に応えて医療関係の施設を入れることを再度検討すること。
(回答)上瀬谷のまちづくりにあたっては、約70年間米軍施設として接収されてきた地元地権者の皆様の長年の思いがある中で検討を進めてきました。地権者で構成する「旧上瀬谷通信施設まちづくり協議会」と本市でとりまとめた土地利用基本計画は、市民意見募集や説明会等も実施し、市民の皆様のご意見も踏まえたうえで策定したものです。
土地利用基本計画では、「観光・賑わい」、「物流」、「農業振興」、「公園・防災」の各地区を配置することとしており、これを更に具体化していく段階にあるため、医療施設については現時点では難しいものと考えています。
(2) 区画整理事業について、土地区画整理事業実施に向け必要となる環境影響評価法に係る手続きの中で出されてきた市民・市・県・国からの意見を誠実に履行すること。
(回答)土地区画整理事業の実施にあたっての環境保全については、環境影響評価手続で出された意見を踏まえながら、実効性の高い保全計画を作成していきます。また、水環境や動植物などの項目については事後調査計画書を作成しており、これに基づき引き続き調査やモニタリングを行っていきます。
(3) 計画通り事業が進められた場合、現状の水田や畑、樹木などで形成されている里山環境などが持つ保水能力を失うことになるので、下流域での水害を防ぐために、今からでも新たな対策を検討すること。現状の保水環境を残すこと。
(回答)大門川流域、相沢川流域、和泉川流域、堀谷戸川流域の4つの流域が区画整理事業施行地区内の主な流域であり、流域の浸水防止のために必要となる調整池を各流域に1箇所以上配置する計画です。
昨今の異常気象や大地震に対応するため、調整池の整備のほか、地区全体で防災・減災など多様な機能を持つグリーンインフラを活用した取組などの検討を進め、安全安心で災害に強いまちづくりを目指します。
(4) 確認されたすべての汚染土壌を「掘削除去」すること。除去費用及び調査費用は全額国の負担とすること。また、市民に分かりやすい情報提供を行うこと。
(回答)土壌汚染調査については、当地区の全域を対象に土壌汚染対策法ガイドラインに基づき、調査を実施しています。旧日本海軍施設及び米軍上瀬谷通信施設等の土地利用の地歴を踏まえて、土壌汚染のおそれがある区分と区画を選定し、詳細調査を実施しました。
深い位置で土壌汚染が確認された1か所については、今後、具体的な造成計画を進める中で、適切に対応していきますが、それ以外で土壌汚染が確認された箇所については、すべて掘削除去を行っていく予定です。
国由来の汚染土壌の対応に要した費用については、国に負担を求める形で協議が整いました。また、市民の皆様への情報提供を適切に行っていきます。
(5) 動植物の重要な種をはじめ、生態系を保全するための環境保全措置として、現状の地形等をいかした形で保全対象種の生息環境を創出すること。
(回答)旧上瀬谷通信施設地区の土地利用にあたっては、豊かな水や緑が融合する自然環境を有した現在の地形や、広がりのある農地、隣接する市民の森との連続性など、立地特性を生かしながら土地利用の具体化に向けて検討を進めています。
また、動植物の保全対象種をはじめ、生態系を保全するため、新たに整備する公園区域内に、現状の地形等を生かした形で、保全対象種の生息環境を創出するとともに、個体の移動や、周辺の緑との連続性に配慮した緑地を創出することにより、動物、植物、生態系への影響を可能な限り低減することとしています。
(6) 環境影響評価の中において、専門家等は移動や移植するだけでは、生態系を守ることにはならないと指摘している。一度失った生態系を取り戻すことができない事実に真摯に向き合い、観光にぎわい地区においても生態系が保全される計画に見直すこと。
(回答)「観光・賑わい地区」の事業者公募にあたっては、市民の意見をいただきながら「土地利用基本計画デザインノート」を策定し、地区全体で目指す姿を提示しました。その後公募手続を経て令和5年9月に事業予定者を決定したところです。デザインノートでは、旧上瀬谷通信施設地区の自然環境のポテンシャルを活用したグリーンインフラの形成に地区全体で取り組むこととしており、観光・賑わい地区においても、自然環境の活用と調和など、グリーンインフラの視点を取り入れたイメージを示しています。今後事業予定者と連携して計画を具体化していきます。
(7) 新たなインターチェンジ整備費はテーマパーク事業者に負担を求めること。
(回答)新たなインターチェンジについては、東名高速道路と物流地区が直接つながるようなルートを検討しているため、物流事業を運営する事業者にも整備に対する負担をしていただくこととしています。
2. 2027年国際園芸博覧会
(1) 「2027国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)」の有料入場者数を1,000万人とする設定は経験則だのみであり、客観性・合理性に欠けるものである。さらに、参加者の輸送には、地域の交通混雑と環境悪化を激しくするものである。これらの点からも、改めての有料入場者数を大幅削減するなどの見直しを博覧会協会と国と調整すること。また、企画において豊かな自然環境を生かすよう英知を結集するとともに華美な取り組みとならにようにすること。
(回答)有料入場者数1,000万人については、博覧会の規模や、開催期間等を前提として、国内の地域ごとの居住人口、また、開催地までの距離、さらに、道路や鉄道など、交通アクセスの状況を総合的に考慮した、数理推計モデルに基づいた算定を行っており、適切な計画であると考えております。多くの方にお越しいただけるよう、博覧会協会と共に機運の醸成と魅力的なコンテンツ作りなどに取り組んでいきます。
また、開催期間中の周辺の混雑緩和のため、会場隣接の駐車場を設置するとともに、来場者へ公共交通機関の利用を促進し、来場者の集中が想定される多客日等においては、会場隣接の駐車場の他に会場外駐車場を設け、そこからのシャトルバス輸送を検討します。GREEN×EXPO 2027における会場については、緩やかな起伏を有した地形や、市民の森へと続く既存樹木などの豊かな自然環境を生かした計画としています。
3. 都心臨海部再開発
(1) 横浜市都心臨海部再生マスタープランは、2015年に都心臨海部の基本戦略を示したものだが、中身はコロナ前の大型開発中心のまちづくりであり、気候危機への構えや子育て世代支援の視点も低いことから、中期計画にふさわしいものに見直しを行うこと。
(回答)「人々に選ばれる都心」の実現に向け、横浜市都心臨海部再生マスタープランでは2050年の都心臨海部の基本戦略を「次の時代の横浜の活力をけん引するビジネス・産業づくり」、「豊かな創造力・市民力が息づく横浜スタイルの暮らしづくり」、「個性豊かなまちの魅力をつなぎ港と共に発展する都心づくり」とし、気候変動への対応や防災機能強化、都心臨海部の特性を生かした生活環境整備にも取り組むこととしています。
今後も方向性は変わらないものと考えており、現時点では横浜市都心臨海部再生マスタープランの見直しは考えていませんが、今後の社会情勢や経済動向を踏まえ、必要に応じて検討してまいります。
(2) 「エキサイトよこはま22」は、横浜駅周辺地区のまちづくりの指針として2009年にまとめられたものだが、気候危機や人口減少など変化する社会情勢にそぐわないものになっている。大規模災害の切迫性への対応などを見据えて見直すこと。
(回答)エキサイトよこはま22計画においては、土地利用転換や建替え等の機会を捉え、都市機能の更新や防災性向上に向けて取り組んでいます。
社会情勢の変化も捉えながら、横浜の経済をけん引する活力ある都心の形成を目指し国際都市横浜の玄関口にふさわしいまちづくりを官民が連携して推進していきます。
(3) 「関内・関外地区」での民間事業者の大型開発は開発事業者負担を原則とし、市税投入のあり方は極めて抑制的であること。
(回答)関内・関外地区では、地区全体の業務再生、賑わいや活力づくりに向けて、民間活力を最大限生かした拠点整備を進めています。こうした拠点整備を着実に進めて行く上でも、厳しい財政状況を踏まえながら、必要な支援を行っていきます。
(4) 東高島駅北地区開発事業にかかる補助金の内、私事業への補助金の交付はやめること。
(回答)東高島駅北地区開発事業に係る補助金については、都市の防災性の向上や都市機能の更新等の公共性を踏まえ、国の「社会資本整備総合交付金交付要綱」や、「横浜市土地区画整理事業補助金要綱」に基づき、公共施設整備費、補償費等の一部を対象として交付しているものです。
(5) 神奈川台場は、本市の開港の歴史的な遺構であり、引き続き周辺地域の調査を十分に行い、確認できた遺構は破壊することなく保存すること。
(回答:都市・教育)神奈川台場は、本市の開港の歴史的な遺構であり、多くは土の中に埋まっていると推測されます。引き続き、事業の進捗にあわせて調査を行い、その結果を踏まえて、保全・活用方法を検討していきます。
(6) みなとみらい21地区での歩行者デッキ整備計画のうち未整備のものは、中止を含めて必要性を見直すこと。
(回答)みなとみらい21地区では、地区全体に安全で快適な歩行者ネットワークを整備することとしており、その位置及び幅員は、土地の所有者(市を含む)・一般社団法人横浜みなとみらい21で締結している「みなとみらい21街づくり基本協定」に定めています。
街区開発者の皆様もこの協定に基づいて街づくりに御協力を頂いていますので、本市としても着実に整備を進めていきます。なお、この協定は、これまでも開発の進捗に合わせて見直しを行っていますので、将来の需要予測を鑑みながら、必要に応じて対応していきます。
4. 横浜駅周辺地区の防災対策
(1) JR横浜タワー3階に市が開設している横浜駅周辺総合防災センターは、大規模災害時の活動拠点・帰宅困難者受け入れなどの機能とされている。横浜駅周辺混乱防止対策会議の会員である、駅周辺事業者や鉄道事業者、警察、消防、横浜駅周辺混乱防止に係る機関と連携しながら、引き続き訓練等を繰り返し実施し、連携強化・対応力向上をさらに推進すること。
(回答:総務・都市)令和5年度は、横浜駅周辺混乱防止対策会議(年2回)、同会議災害対策訓練部会・帰宅困難者対策部会(年3回)、震災想定訓練(年2回)等を開催し、横浜駅周辺混乱防止に係る官民機関が連携し混乱防止対策に取り組んでいます。引き続き、実災害時に備えて意見交換・訓練等を繰り返し実施し、連携強化・対応力向上を図っていきます。
(2) 水防法に基づき、所有者等による訓練の実施に向けて、本市としても必要な支援や働きかけを引き続き行うこと。また、横浜駅周辺混乱防止対策会議において、関係局区、関係事業者と連携して風水害を想定した浸水想定訓練や大震災を想定した震災想定訓練を実施し、訓練を繰り返し実施することで、適切に避難誘導ができるよう引き続き対応力の向上を引き続き図ること。
(回答:総務・都市)水防法に基づく施設所有者等による訓練の実施に向けて必要な支援や働きかけを行っています。
また、同会議において、関係区局、関係事業者と連携して風水害時における対応の意見交換を行うとともに大震災を想定した震災想定訓練を繰り返し実施しており、発災時に迅速かつ適切に避難誘導ができるよう対応力を向上していきます。
(3) 来街者への防災情報の周知について、来街者の安全のために官民連携して効果的でわかりやすい広報に引き続き力を入れること。 また、地下街における海抜表示等については、財政支援を行い施設管理者の理解を得て、地下街全域の必要なところに直ちに設置できるようにすること。
(回答:総務・都市)来街者への防災情報の周知につきましては、防災に関するマップ並びに防災情報ホームページなどを案内したポスターを掲示するとともに、防災啓発動画の放映を行っています。さらに、官民連携の取組として地下街を含め民間施設のデジタルサイネージを活用した発災時の情報発信を行っています。
地下街は、本市施設でないことから、海抜表示等の設置については、施設管理者の御理解を得ることが必要であると考えておりますので、引き続き関係局と連携して、様々な機会をとらえながら、施設管理者に働きかけを行っていきます。
5. 防災まちづくり(被害を出さない地域・社会の実現)の推進
(1) 本市のすべての街づくり計画は、気候変動による近年の激甚化、頻発化した災害の教訓を反映し、未然防止対策を強化したものに見直すこと。
(回答)激甚化する自然災害も含め、近年の社会経済情勢の変化を踏まえながら、都市計画の基本的方針である都市計画マスタープランの改定に取り組んでいきます。未然防止対策も含めた防災・減災については、横浜市強靭化地域計画や防災計画等とも整合を図りながら、検討していきます。まちづくりに関する計画については、都市計画マスタープランとの整合を図りながら取り組みます。
(2) 上大岡駅周辺地区は段階的に3地区の再開発が行われているが、(仮称)上大岡C北地区第一種市街地再開発事業が未着手となっている。準備組合への支援にあたっては住民要望を反映させること。
(回答)現在準備組合では、都市計画決定に向けて周辺の公共施設整備や施設建築物の検討を行っています。環境影響評価や都市計画手続きの機会をとらえ、周辺住民・関係者にしっかり説明しながら検討を進めるよう準備組合に申し入れるとともに、連携して取り組んでいきます。
6. 駅のバリアフリー化、ホームドアの設置等安全対策
(1) ホームドア設置を、JR線、京浜急行線の未設置駅へ、補助制度対象いかんにかかわらず急ぐこと。
(回答:都市・健福)本市では、平成26年度に補助制度を創設し、鉄道事業者を支援することで可動式ホーム柵の整備促進を図っています。引き続き、市内全駅での早期整備に向けて、様々な機会を捉え鉄道事業者に働きかけていきます。
(2) 京急屛風浦駅のように近年進行する無人駅化について、利用者や障害者の声を聞き、リスクの調査を行い、安心・安全の確保の視点で改善を進めること。
駅の無人化にあたっては、国が定めたガイドラインに従い、利用者の声を聞くとともに、遠隔監視システムやカメラ・モニター付きインターホンの導入など、利用者の安全性や利便性が極力低下せず、サービスレベルの維持ができるよう鉄道事業者に対して働きかけてまいります。
(回答)駅の無人化にあたっては、国が定めたガイドラインに従い、利用者の声を聞くとともに、遠隔監視システムやカメラ・モニター付きインターホンの導入など、利用者の安全性や利便性が極力低下せず、サービスレベルの維持ができるよう鉄道事業者に対して働きかけてまいります。
(3) 駅のエレベーター・エスカレーター設置については、駅建て替えと併せて行うだけでなく、市民の安全確保と利便性向上のために、市として国・県・鉄道事業者に引き続き速やかに既存施設にも設置することを働きかけること。併せて、市独自でもまちづくりとして設置していくこと。
(回答)横浜市福祉のまちづくり条例に基づき、施設の新設及び改修時に、バリアフリーに関する整備基準を遵守するよう、施設整備者等に対して働きかけてまいります。
【道路局】
1. 道路関係予算
(1) 道路予算は、高速道路新規建設への重点化をやめ、高速道路網計画は、白紙を含め抜本的に見直すこと。生活道路整備、災害対策、老朽化対策を優先すること。
(回答)本市の道路ネットワークの骨格を形成する横浜環状道路などの高速道路の整備は、横浜港と背後圏の結びつきを強め、横浜港の国際競争力を強化するとともに、一般道路の混雑緩和にもつながるなど、将来にわたる市内経済の活性化や市民生活の利便性向上に資するものです。併せて、災害時の迅速な対応のための基盤として、支援物資や人員の輸送経路を確保するなど、市民生活の安全・安心にも必要不可欠です。
また、都市計画道路や生活道路の整備、道路施設の維持管理・保全・更新も同様に、経済活動の円滑化や市民生活の安全性・利便性の向上になくてはならないものです。そのため、いずれの事業も必要な予算を確保していきます。
(2) 土木事務所が主に執行している交通安全施設整備費予算を大幅に増額し、住民要望に速やかに応えて生活道路の安全を確保し、特に歩道整備を促進すること。歩道確保が困難な場所では、あんしんカラーベルトの整備や防護柵を設置すること。見回り点検も含めた事業に必要な人員を抜本的に増やし、安全安心の街・魅力アップにさらに取り組むこと。
(回答)生活道路の安全を確保するため、歩道の設置やあんしんカラーベルトの整備等を進めています。引き続き、歩行空間の安全性向上に努めるとともに、必要な人員・予算確保に努めます。
(3) 保育施設周辺での公園遊びのための幼児の移動の実態を把握し、キッズゾーン設置、ゾーン30 などの構造物設置で速度低減、進入抑制などの安全対策の強化を関係機関と検討すること。
(回答)滋賀県大津市の事故を受けて、未就学児の安全対策については、令和3年度に局所的対策箇所について対策を完了しました。
現在、子どもの通学路の安全対策として、ETC2.0などのビッグデータや交通事故データなどを活用して、ハンプや狭さくなど物理的デバイスの整備などを進めています。
今後も、スクールゾーン対策協議会の意見も聞きながら、引き続き関係機関と連携し安全確保に取り組みます。
(4) スクールゾーン対策協議会からの通学路の安全対策に関する要望を公表し、「見える化」を行い、対策を推進すること。引き続き、必要な予算確保に努めること。
(回答:道路・教育)引き続き、スクールゾーン対策協議会のご要望を踏まえながら、歩行空間の安全性向上に努めるとともに、必要な予算確保に努めます。
(5) 耐震性のない6橋梁の耐震性確保を急ぐこと。
(回答)橋梁の地震対策は、緊急輸送路等にある橋や跨線橋などの重要橋梁375橋を優先して進めています。R5年4月現在369橋完了しており、残り6橋についても早期完了に向け対策を進めています。
重要橋梁以外の橋梁についても、老朽化対策と合わせて実施してまいります。
(6) 引き続き、熊本地震に対応した安全性確保の橋梁への改修を5橋について早急に進めること。
(回答)熊本地震で被災した橋と同様の構造をもつ7橋のうち2橋で対策が完了し、残る5橋についても早期完了に向け対策を進めています。
(7) 鶴見区生見尾踏切については、閉鎖を前提としないで、当初計画通りエレベーター付き人道跨線橋の設置を一刻も早く進めること。またその際、住民合意のない生見尾踏切の閉鎖は一方的にしないこと。
(回答)生見尾踏切の安全対策については、高齢者などへの対策として、既設のこ線人道橋へ暫定的にエレベーター(人のみ)を令和3年7月に設置しました。
引き続き、新設のこ線人道橋の整備に向けて、踏切閉鎖への地域のご理解を得ながら進めてまいります。
(8) 緑区の川和踏切の安全対策は、「都市計画道路中山北山田線の一部として、道路の単独立体交差化を進める」とされている。JR東日本との協議を進めて、道路整備計画策定を急ぐこと。
(回答)中山北山田線の整備による川和踏切の解消に向けて、主にJR横浜線との立体交差の検討を進めています。引き続き、関係機関等との協議などを行いながら、事業化に向けて、取り組んでいきます。
(9) エスコートゾーン・音声付信号の設置について障害当事者の声を聞き、市内全域において早期に設置されるよう予算増額を県公安委員会に引き続き働き掛けること。
(回答)エスコートゾーンと音声付信号機の設置については、所管している県公安委員会に要望を伝えていきます。
(10) 2023年度に設計が始まる 相鉄三ツ境駅北口バスセンターのエレベーター設置を早急に実施すること。
(回答)三ツ境駅北口バスターミナルに至る経路のバリアフリー化を図るために、バスターミナル側のエレベーター設置工事に着手します。また、駅ビル内のエレベーター設置については関係者の協力を得て進めていきます。
(11) 街中へのベンチ設置要望に応えること。また、バス停ベンチの設置は、広告事業者まかせの設置に偏ることなく、市として独自の補助制度を創設し、バス事業者とも協力して設置をすすめること。
(回答:都市・道路)バス停のベンチについては、基本的にバス事業者が整備・管理しています。引き続き、バス事業者にご要望の趣旨を伝えていきます。
(12) 横浜市が管理する隧道・トンネルの計画的な老朽化対策,清掃を引き続き行うこと。
(回答)隧道・トンネルは、5年に1度の定期点検結果に基づき、計画的に老朽化対策を実施しており、予防保全型の管理を行っています。また、必要に応じて清掃を実施しています。
(13) 三ツ沢第一歩道橋(三ツ沢総合グラウンド前のバス停(新横浜通り)を跨ぐ)に市民病院利用者の利便性をよくするためにエレベーターを設置すること。
(回答)エレベーターの設置については、限られた予算の中で、駅周辺やバリアフリー基本構想の重点整備地区において、主要施設の経路などから優先的に整備を進めています。そのため、三ツ沢第一歩道橋にエレベーターを設置する予定は現在ありません。
2. 高速横浜環状南線および北線
(1) 南線整備事業においては、環境変化に対する住民の不安の声に応えて脱硝装置を設置することについて議会として全会一致で議決している。脱硝装置が設置されるまで国・事業者へ求めていくこと。
(回答)事業者・神奈川県・横浜市で構成する神奈川県圏央道連絡調整会議において、事業者に対して要望しています。また、「国への提案・要望」の中で、脱硝装置の設置等、環境に配慮した取組の推進を要望しています。
引き続き機会を捉えて事業者へ設置の要望を行います。
(2) 高速横浜環状南線整備事業は巨大なトンネル工事のため、事業者が行う地下水対策工事や測量・家屋調査を市として確認し、安全第一に工事を進めていくよう、引き続き求めていくこと。
(回答)事業者の取組として、必要な箇所への地下水対策工事や測量、家屋調査を実施するなど、安全に配慮して工事を進めています。本市としても、引き続き、安全第一に工事を進めていくよう、事業者に求めていきます。
(3) 高速横浜環状道路北線事業のトンネル工事に伴う地盤沈下被害については、首都高速道路株式会社が被害者に対して誠意ある対応を最後まで尽くすよう、引き続き求めること。
(回答)地盤沈下への対応については、首都高速道路株式会社が相談窓口などに寄せられたご相談を受け、家屋の調査や応急補修の対応を順次行ってきました。
同社は、被害を受けた方々に対し、工事損害補償手続きを行っており、概ね完了したと聞いています。本市としても、地域の皆様のご不安やご心配の解消に向け、引き続き同社に丁寧な対応を行うよう働きかけを続けると共に、連携して取り組んでいきます。
(4) 高速横浜環状道路北線の関連街路として都市計画決定している岸谷線は、必要性がなく地域住民の同意もないため、計画は撤回すること。
(回答)都市計画道路岸谷線は、国道15号と鶴見三ツ沢線を結ぶ道路ネットワークを形成するとともに、鉄道による地域分断の解消や地域防災性の向上が図れる路線として、都市計画決定しています。
事業化の時期については、慎重に判断していきます。
3. 地域生活交通網の改善・整備の促進
(1) 持続可能な「地域の総合的な移動サービスの確保」の実現に向け、専任3名体制のタスクフォースが設置されている。2025年度運用開始に向け、2023年度に前年度の効果検証・市内8か所で実証実験が行われている。国へ地域公共交通確保のための財源拡充を求め、実証実験の進捗状況を明らかにし、市民ニーズの高い「バス路線の維持、増便」、「ミニバスなど身近な交通機関」の拡充などに見合ったサービスの確保を目指すこと。
(回答)地域交通については、既存の公共交通の維持・充実や利用促進、地域の主体的な地域交通サービスの導入に向けた取組への支援を行う「地域交通サポート事業」を推進しています。
「地域交通サポート事業」の取組に加えて、既存の公共交通へのアクセスに大きな課題のある地域や、地元の皆様が地域交通サービス導入に対し積極的に関与するなど機運が高まっている地域では、本市が地域特性に応じた様々な実証実験を実施しています。
今後、地域交通の維持充実に向けた支援制度の更なる拡充を検討するなど、市内の各地で持続可能な地域交通が実現できるよう取組を進めます。また、地域に適した移動サービスの導入・定着に向け、実証実験期間を通じた財政支援について、令和5年7月に国へ要望しており、今後も必要に応じて要望を実施していきます。
引き続き、地域の総合的な移動サービスの確保に向けて検討を進めていきます。
(2) タスクフォースにおいて、検討テーマに含まれている「敬老パス制度を含む高齢者等外出支援」についても検討を始めること。
(回答:健福)中期計画に基づき、敬老パス制度も含め、持続可能な地域の総合的な移動サービスの検討を進めていきます。
(3) タスクフォースにおいて、検討テーマに含まれていないが、市が責任をもって運行するコミュニティバス事業の施策化に向けても、調査・検討を始めること。
(回答)横浜市では、限られた財源の中で将来にわたって安定的かつ継続的に路線バスを運行していくためには、財政支援に頼らない運行を目指すことが望ましいと考えており、自治体がバス会社に委託して運行する、いわゆるコミュニティバスは実施しておりません。
地域交通については、既存の公共交通の維持・充実や利用促進、地域の主体的な地域交通サービスの導入に向けた取組への支援を行う「地域交通サポート事業」を推進しています。
また、「地域交通サポート事業」の取組に加えて、既存の公共交通へのアクセスに大きな課題のある地域や、地元の皆様が地域交通サービス導入に対し積極的に関与するなど機運が高まっている地域では、本市が地域特性に応じた様々な実証実験を実施しています。今後、地域交通の維持充実に向けた支援制度の更なる拡充を検討するなど、市内の各地で持続可能な地域交通が実現できるよう取組を進めます。
(4) 地域交通サポート事業は、市の責任範囲を広げるなどし、市民の要望に応えるべき実施地域を拡大する手だてを財政的支援も含めて講ずるとともに、健康福祉局に敬老特別乗車証条例の改定を求め、地域交通サポート事業でも敬老パス利用ができるようにすること。
(回答:都市)地域交通については、既存の公共交通の維持・充実や利用促進、地域の主体的な地域交通サービスの導入に向けた取組への支援を行う「地域交通サポート事業」を推進しています。
また、「地域交通サポート事業」の取組に加えて、既存の公共交通へのアクセスに大きな課題のある地域や、地元の皆様が地域交通サービス導入に対し積極的に関与するなど機運が高まっている地域では、本市が地域特性に応じた様々な実証実験を実施しています。
今後、地域交通の維持充実に向けた支援制度の更なる拡充を検討するなど、市内の各地で持続可能な地域交通が実現できるよう取組を進めます。
(回答:健福)敬老パスの対象交通機関については、敬老パスのIC化により取得した一年程度の利用実態等も踏まえながら、持続可能な地域の総合的な移動サービスを検討する中で検討していきます。
(5) 生活交通バス路線維持支援制度は、市民の日常生活の利便性を確保するものとして引き続き継続・拡大すること。バス事業者の路線退出等の意向は早めに把握し、生活交通確保のために路線退出を行わないよう住民の意向を踏まえて対応すること。
(回答:都市)生活交通バス路線維持支援制度は、市内の生活交通として必要なバス路線を維持し、市民の日常生活の利便性を確保するものです。今後も引き続き、利用促進や運行効率化に向けた検討を行いバス路線の維持に努めていきます。
また、バス事業者と今後も連携し情報把握に努めてまいります。
4. 自転車対策
(1) 自転車利用のマナー向上の啓発に、引き続き積極的に取り組むこと。
(回答)引き続き、横浜市自転車活用推進計画に基づき、自転車のルールをわかりやすくまとめたリーフレット等を区役所、交通安全運動等で配布するほか、乳幼児検診や入園説明会におけるチラシの配布、小・中・高校生向けの自転車交通安全教室の実施、SNS等を活用した啓発など、各世代や対象者に応じた啓発を行っていきます。
(2) 自転車専用レーン整備が2023年度は7路線で行われる。抜本的に増やすこと。
(回答)横浜市自転車活用推進計画に基づいた、地域間を結ぶ幹線道路等の「ネットワーク路線」や自転車利用や事故の多い駅周辺の「重点エリア」について、限られた予算の中で、引き続き自転車通行空間の整備を着実に進めていきます。
(3) 自転車保険への加入が、利用者全員となるよう、引き続き啓発ポスターを、学校・保育園・幼稚園・店舗・鉄道駅舎などへ掲示要請、チラシ配架や配布の協力要請、ネット広報など周知に取り組むこと。
(回答)引き続き、学校・保育園・幼稚園・鉄道駅舎などや、関係区局・機関と連携しながら、チラシの配布やポスター掲示、SNS等ウェブ広報の取組を進め、効果的な周知方法を検討・実施していきます。
(4) 放置自転車をなくすため、鉄道事業者、駅前再開発事業者に駐輪場の確保を求めるなど、自転車駐輪場の整備・拡充を引き続き図ること。また、駐輪マナーを啓発すること。
(回答)放置自転車等の対策については、従来より移動作業のほかに、周知啓発活動を行っているところです。今後も、駐輪マナーを含む周知啓発活動に努めていきます。また併せて、鉄道事業者に対して駐輪場の確保を促していきます。
(下線部について回答)
各地区の状況を踏まえ、必要な駐輪場を確保できる計画となるよう努めていきます。
(5) 自動二輪車(125cc超)の駐車場について、横浜市駐車場条例に基づき、路上駐車ゼロに向け新築及び増築の商業施設等にて設置が進められているが、既存施設にも設置されるよう民間事業者へ誘導・支援を引き続き行うこと。
横浜市駐車場条例は、駐車場法第20条、第20条の2及び第20条の3に基づいて定められた条例です。既存施設への自動二輪車駐車場の附置について、新たに義務付けることは困難ですが、施設の変更に関する窓口での相談の際など、機会を捉えて民間事業者に自動二輪車駐車場の設置について検討を依頼します。
(6) 自転車のヘルメット着用が努力義務化されたことから、ヘルメットの普及が進むよう購入補助制度をつくること。
(回答)自転車乗車中の交通事故による被害を軽減するため、ヘルメットを着用することの有効性についての周知・啓発に取り組んでいくことで、ヘルメットの普及を促していきます。
5. シーサイドライン
(1) シーサイドラインは、逆走事故の教訓から、公共交通における安全確保、災害時や不測の事態への対応ができるよう、有人運転とすること。
(回答)すべての列車の運行状況は司令区において有人監視しており、異常を直ちに検知し、必要な対応ができる状態となっています。また、警察署や消防署等と連携した合同訓練や定期的な運転訓練を行っています。
現在運行中の車両は令和元年の事故を受け、再発防止対策としてフェールセーフ機能の充実を中心とした改修工事を行い、各種機能のテストや試運転により、自動運転システムを含めて正常に作動することを確認しており、無人運転による運行は安全であると考えています。
6. 河川整備
(1) 近年繰り返される床下・床上浸水被害を防ぐための土嚢配布などを行うこと。要所に土嚢ステーション設置を進めること。また、配布と撤去が適切に行なわれるよう支援すること。
(回答:環創・道路)令和5年度は保土ケ谷区、泉区で土のうステーションを設置しました。設置場所の選定や、他地区への普及・設置に当たって、引き続き地域の皆さまや、土木事務所などと連携しながら取り組んでいきます。
(2) 大雨による道路冠水を防ぐために、必要な手立てをとること。そのために人員配置を十分に行うこと。また、排水ポンプの設置・整備が必要なところに整備を行うこと。
(回答)必要な道路排水の機能を確保するため、雨水桝など道路の管理を十分に行ってまいります。引き続き、業務に見合った適切な人員配置に努めてまいります。
また、排水ポンプの設置などが必要な箇所については、河川改修など必要な浸水対策を着実に進めてまいります。
(3) 横浜市が管理している河川について、河道等安全確保緊急対策事業の完了(2025年度までに14㎞)を、予算を大幅に増額して前倒しすること。
(回答)治水安全度を確保するために河道浚渫は緊急で実施すべき事業です。今後も引き続き、予算の確保に努めつつ、令和7年度の完了を目指します。
(4) 県管理の河川については、浚渫や除草等を適切に行うよう、県に強く求めること。
また、国の河川対策の予算のうち自治体が取り組める予算が全体として少なすぎることから、引き続き国へ予算増額を強く要望すること。
(回答)県管理の河川の浚渫等については、神奈川県に要望をお伝えします。
河川整備の促進に必要となる予算の確保については、引き続き国に要望していきます。
(5) 河川からの溢水による浸水被害から、「逃げ遅れゼロ」で生命・財産を守るために、ライブカメラの設置を、水位上昇が繰り返されている箇所や水害が発生した地域の橋や親水公園などの未設置の個所で進めること。
併せて情報伝達手段は災害情報アプリに加えて防災行政無線の活用を検討すること。
(回答)水位計や河川監視カメラについては、過去の浸水被害状況を踏まえ、設置しています。引き続き、適切な河川水位情報の提供に努めていきます。
(下線部について回答:総務、地域防災課)
より市民の皆様が防災情報を簡単に入手できるよう、防災アプリである「横浜市避難ナビ」の普及・啓発を促進してまいります。
(下線部について回答:総務、緊急対策課)
防災スピーカーをはじめ、防災行政用無線等の情報伝達手段にはそれぞれ特性があり、一つの手段だけではなく、多様な手段を組み合わせることでその効果が増大することから、今後も引き続き、新たな情報伝達手段の検討を進めていきます。
(6) 水辺に親しめるように整備された小川や、せせらぎ緑道の老朽化した箇所は再整備を進めること。
必要に応じて修繕を進めていくとともに、適切な予算確保に努めてまいります。
(回答)必要に応じて修繕を進めていくとともに、適切な予算確保に努めてまいります。
【港湾局】
1. 平和な横浜港を
(1) 「平和でこそミナトは繫栄する」と願い行動する横浜港で働く人々、市民の思いを受け止め、港湾管理者として、戦争協力にあたるバースや倉庫、上屋などの港湾施設の貸し出しを行わないこと。
(回答)市民の皆様に不安を与えず、市民生活の安全・安心を守っていくことが本市として最も重要なことと考えています。市民生活への影響が懸念される場合には、政策局基地対策課、総務局危機管理室等と連携しながら、適切な対応を講じていきます。
2. 港湾整備
(1) 世界的に船舶の大型化や寄港地の絞り込みが進展するとして「国際競争力強化」のもとで進められている、国際コンテナ戦略港湾整備は、中止を含め抜本的に見直しし、新規の大型港湾開発事業から、既存港湾の耐震化・老朽化対策など維持更新事業に重点を切り替えること。
(回答)我が国は貿易の99.6%を海上輸送に頼っており、定期航路の貨物の約9割がコンテナ貨物です。基幹航路の寄港がなくなり、海外諸港ですべての貨物が積み替えられるようになれば、我が国の経済が国際情勢の影響を受け易くなり、市民生活や国内産業に深刻な影響を与えることになります。
そのため、国際コンテナ戦略港湾として、急速に進展する船舶の大型化に対応し、基幹航路の維持・拡大を図るため、コンテナ取扱機能の強化を図っていきます。また、大規模な地震が発生した際に備えて、耐震強化岸壁の整備を引き続き進めていきます。施設の長寿命化に向け、引き続き点検、補修、補強等を計画的に行っていきます。
(2) 山下ふ頭の再開発については、検討委員会に市民意見を反映させ、委員会が答申する事業計画案を公表し、市民意見を聞いたうえで事業計画策定とすること。山下ふ頭へ大規模集客施設整備とされている現行の都心臨海部マスタープランを見直すこと。
(回答)山下ふ頭の再開発については、市民の皆様に御理解・御納得をいただけるまちづくりを実現することが重要と考えています。そのため、令和3年から5年にかけて2度にわたり、市民意見募集、意見交換会、事業者提案募集を実施してきました。その結果、市民の皆様からの御意見は10,680件、市内9か所で実施した意見交換会の参加者は延べ393人、事業者の皆様からの御提案は18件いただきました。
検討委員会では、傍聴に加え、インターネットによる生配信を行い、各回においても、視聴した皆様から御意見をいただくなど、委員会の検討に市民の皆様の声を反映していきます。また、検討委員会から答申をいただいた後に事業計画案を公表し、改めて市民意見の募集、市民意見交換会を実施するなど、御意見を伺う機会を積極的に設け、透明性の高いプロセスを経て、市民意見を反映した事業計画を策定していきます。
(下線部について回答:都市整備)
横浜市都心臨海部再生マスタープランでは、横浜ならではの魅力として人々に長年愛されるようなウォーターフロントを生かした大規模集客施設等の新たな拠点づくりなど、「世界中の人々を惹き付ける空間・拠点の形成」を施策の一つとしており、今後もこの方向性は変わらないものと考えています。
そのため、現時点では横浜市都心臨海部再生マスタープランの見直しは考えていませんが、今後の社会情勢や経済動向を踏まえ、必要に応じて検討してま
(3) 臨港幹線道路計画全体のうち新港ふ頭からベイブリッジまでの計画は、凍結・中止すること。
(回答)臨港幹線道路は、港湾施設の整備や臨海部再開発などに伴う発生交通の円滑な処理を図ることを目的として横浜港港湾計画に位置付けています。
そのため、臨海部の各地区における基盤整備の進捗状況など交通需要や周辺道路網の整備状況を踏まえて進めていきます。
(4) 新本牧ふ頭整備は、超大型コンテナ船の入港見込みがないまま、また、現在進行中の埋め立て工事はリニア中央新幹線の残土処理を主目的にしていることから、中止を含め見直しすること。
(回答)世界的にコンテナ船の大型化が進展し、横浜港への入港数も増加している中、国際コンテナ戦略港湾として、基幹航路を維持・拡大していくため、超大型コンテナ船の受入対応が必要です。また、近年の輸入貨物の増加に対応するため、温度管理、流通加工、配送等の高度な機能を有するロジスティクス拠点を形成する必要があります。
このため、リニア中央新幹線の首都圏区間の発生土を埋立てに有効活用し、新本牧ふ頭の早期整備を図ってまいります。
(5) 国の新たな水素基本戦略に基づいて、横浜港で進められている水素等次世代エネルギーの輸入・供給大規模拠点の形成については、海外から水素を搬入する船の大型化へ対応する大型港湾整備となる。本市独自に検証し、見直すこと。
(回答)水素基本戦略に基づき、臨海部の事業者、国、学識者等と連携しながら、既存ストックの活用、広域的な供給方法の検討を進め、水素等輸入・供給大規模拠点の形成を実現していきます。
3. 災害対策
(1) 大地震による津波発生に加えて、気候変動による新たな災害への備えとして、災害発生時にふ頭内で就業中の労働者に対する下記の防災対策を進めること。
①大黒ふ頭における災害時の帰宅困難者対策、通勤対策を強めること。
②災害時には徒歩移動となる可能性がある大黒ふ頭~生麦間にコンビニ等のトイレ利用可能な施設を設置すること。
(①について回答:港湾・総務)
荒天が予想される場合は出勤抑制や早めの終業など、計画的な出退勤の調整を各事業所等に呼び掛けています。なお、横浜市では地震時のほか、荒天・自然災害による鉄道やバスの運休時に発生する帰宅困難者対策として、次の施策を行っています。
■一斉帰宅の抑制
帰宅困難者等の発生を抑制することが重要であり、「むやみに移動を開始しない」という基本原則の徹底を図っています。企業等で働く方々については発災後すぐに駅へ向かうのではなく、一定期間事業所で留まっていただくようご協力をお願いしています。
■一時滞在施設の確保
鉄道が全線運行停止するなど、帰宅が可能になるまで待機する場所がない帰宅困難者を一時的に受け入れ、休憩場所のほか、可能な範囲でトイレ、水道水、ビスケット、アルミブランケットや情報の提供を実施する施設です。また、帰宅困難者一時滞在施設検索システム「一時滞在施設NAVI」で現在地の近くの施設を検索することも可能です。
現時点で357号線が通っている大黒ふ頭・本牧ふ頭の付近に一時滞在施設はありませんが、発生が想定される帰宅困難者数を受け入れることができるよう、引き続き一時滞在施設の包括的な確保に努めてまいります。
≪参考≫
・横浜市ウェブサイト「帰宅困難者一時滞在施設」
・帰宅困難者一時滞在施設検索システム「一時滞
なお、大雪時の対策につきましては、横浜港埠頭株式会社及び大黒ふ頭連絡協議会との間において、「大黒ふ頭における大雪時のふ頭内交通及び帰宅困難者等の対策に関する協定」を締結しております。当協定に基づき、帰宅困難者等が発生した場合の待機場所の確保については、各事業者が実施する自主対策を基本としておりますが、横浜市及び横浜港埠頭株式会社においても、待機場所の確保を行うこととしています。
(②について回答:港湾・総務)
鉄道やバスの運休時に帰宅困難者が発生した場合に備えて、横浜市を含む九都県市が、コンビニエンスストアやファミリーレストラン、ガソリンスタンドなどと協定を締結し、「災害時帰宅支援ステーション」を整備しています。「災害時帰宅支援ステーション」では、大地震等の大規模災害時に徒歩で帰宅する人たちのために、トイレ、水道水を利用できるほか、道路交通情報などを可能な範囲で提供を受けることができます。大黒ふ頭~生麦駅周辺では、
・ENEOS(セルフ生麦) 生麦3-5-22
・キグナス(15号横浜鶴見) 生麦 1-13-7
・出光昭和シェル(横浜大黒) 大黒町 4-72
・ENEOS(ツェッペリン横浜) 大黒ふ頭 15
がございますので、ご利用ください。(令和4年10月末時点)
今後も「災害時帰宅支援ステーション」の普及に努めてまいります。
【参考】
九都県市ウェブサイト「帰宅困難者対策」
神奈川県石油商業組合「組合加盟ガソリンスタンド一覧」
4. 横浜港の安心・安全
(1) 各ふ頭内でゴミの不法投棄が多いため、定期的に回収し対策を講じること。中古車の不法投棄については危険なため対策を強めること。
(回答)埠頭内の清掃につきましては、清掃会社に業務委託して1か月に1回、機械清掃や人力清掃を行っています。また、横浜港埠頭株式会社の社員が、巡回時に発見した家具、家電等の粗大ゴミについての回収を行っているほか、今年度は、ゴミ投げ入れ防止のためのネットと不法投棄禁止看板の設置等を実施しました。
残念ながら、モラルが低い一部のドライバー等により、ポイ捨て行為が繰り返される状況ですが、今後も巡回等を通じて、埠頭内の清掃活動に力を入れてまいります。
道路上に投棄された車両に対しては、日常巡回の他、港湾局・横浜港埠頭株式会社・港湾事業者による夜間パトロールを実施し、現場確認を行っています。そのうえで、指定管理者である横浜港埠頭株式会社において、カラーコーン等での駐車規制や注意喚起の張り紙、中古車オークション主催者への通報、盗難車は警察へ相談する等の措置を講じています。また、道路上に置かれた不法投棄等の車両に対しては、張り紙(日本語版、英語版共)にて警告し、また、交通に支障が出ない範囲でカラーコーンの設置等を行っております。今後も、関係各所と連携しながら対応を行ってまいります。
(2) ふ頭内の路上駐車について対策を講じること。
(回答)指定管理者である横浜港埠頭株式会社が、コンテナシャーシ事業者の団体である駐車管理委員会と協力し、夜間も含めたパトロール、貼り紙、注意喚起の掲示を行っています。また、バス停周辺等の交通に支障があると考えられる場所には、カラーコーン等による物理的な対応を行っています。今後も関係各所と連携しながら、対応を行ってまいります。
(3) 大黒ふ頭内の交差点(Cバース付近)に横断歩道が無く危険なため、歩行者の動線を確保すること。
(回答)C2バース交差点付近(C2バース側)には、大型車両の通行が多いうえ国道357号の橋脚があるなど見通しが悪く危険ですので、横断歩道の設置が困難です。C1バース側の横断歩道などをご利用いただきますようお願いします。
(4) ふ頭内の道路は、道路交通法対象外の道路のため、市独自に消えた白線・傷んだ路面など補修し、交差点表示・標識設置など整備し、速度超過へ対策をとること。
(回答)各埠頭の道路等の劣化については、職員等によるパトロールや専門業者による定期的な点検により、状況を把握し、優先順位をつけながら、適宜補修を行っています。各道路管理者及び関係部署、道路交通法適用される道路にあっては、交通管理者である所轄警察に要望の趣旨を伝えました。
埠頭内の道路の規制については、警察と道路交通法に準じた協議を行い、運用しています。トレーラー等大型車両が多いため、速度制限、交差点処理、道路勾配、歩行者への安全確保等について、一般道路より慎重な運用が必要と認識しています。
ご要望を踏まえ、関係団体と協力して、対応を図ってまいります。
(5) ふ頭内のトイレの改修を進め、夜間休日も利用できる休憩施設を拡充すること。
(回答)埠頭で働く女性の皆様の声を踏まえ、元年度1か所、2年度18か所、3年度4か所、4年度2か所、計25か所、ユニット方式を含め、全ての埠頭に女性専用トイレを整備しました。
食堂や売店の充実については、横浜港関係者、トラックドライバー等の労働環境改善への取組として、安心して休憩できるよう、駐車場の拡張等、南本牧ふ頭厚生施設の充実を図ります。
(6) 「ヒアリ」等の特定外来生物の防除を徹底し、引き続き国内侵入を阻止する水際対策を強化すること。
(回答)横浜港では、横浜港ヒアリ等対策連絡会議を設置し、関係局や官民が一体となり、ヒアリのリスクや対応策について情報共有し、発見時の連絡体制を整えています。また、国の取組に全面的に協力し、全てのコンテナターミナルでヒアリの生息確認調査や殺虫餌の散布、舗装の一部補修を行うなど、ヒアリの定着、拡散防止に取り組んでおり、今後も関係機関と連携し、水際でのヒアリの早期発見、早期防除に努めていきます。
5. 通勤バスの拡充について
(1) 各ふ頭に乗り入れる日中のバス便を増便すること。特に12時~13時台を増やすこと。
(回答:港湾・交通)令和3年度の収支は、17系統は約4,600万円の赤字、109系統は約1億1,000万円の赤字です。増便に伴い運行費用が増加しますが、それに見合うだけのご利用が見込めないため、ご要望にお応えすることは困難です。なお、17系統及び109系統の利用状況(令和5年7月実績 1便あたり)は、12~13時台は一番混雑している便でも20人程度であり、ご利用が少ないと考えております。
(2) 22年度新設の本牧ふ頭A突堤への市営バス路線の運行本数を施設・利用者の増加に合わせて増やすこと。合わせて本牧Aふ頭に乗り入れるバスを施設・利用者増加に合わせて増便すること。
(回答:港湾・交通)66系統の利用実績(令和5年7月実績 1便あたり)につきましては、一番混雑している便でも30人程度であり、輸送力が確保されていると考えております。ロジスティクス拠点の整備状況・利用状況を踏まえ、港湾局と交通局で協議してまいります。
(3) 鶴見駅・横浜駅から大黒ふ頭経由バスの17時から19時台に増便を行い、最終バスを21時台にすること。
(回答:港湾・交通)令和3年度の収支は、17系統は約4,600万円の赤字、109系統は約1億1,000万円の赤字です。増便に伴い運行費用が増加しますが、それに見合うだけのご利用が見込めないため、ご要望にお応えすることは困難です。
なお、17系統及び109系統の利用状況(令和5年7月実績 1便あたり)は、17~19時台では一番混雑している便でも50人であり、増便が必要な状況ではありません。
また、20~21時台は10~20人程度の乗車人員数であり、さらなる最終便の増便は現時点でも運行経費に見合っていない状況にある上、今後もご利用が見込めないことから、困難です。
(4) 年末特別運行バスは横浜駅発・鶴見駅発ともに、必要とされている路線を新たに設けること。
(回答:港湾・交通)ご要望を受けて検討し、L8バース行の便の調整を行いました。
今年の年末年始は12月29日(金)を土曜ダイヤで運行し、12月30日(土)から1月3日(水)までが休日ダイヤ、1月4日(木)から平日ダイヤとしました。
年末年始の時刻表については、事前にバス停に掲示し、周知を図ると交通局より回答を受けています。
12月29日(金)土曜ダイヤで運行
12月30日(土)休日特別ダイヤ
12月31日(日)休日ダイヤ
1月1日(月)休日ダイヤ
1月2日(火)休日ダイヤ
1月3日(水)休日ダイヤ
1月4日(木)平日ダイヤ
(5) 各ふ頭のバス停に屋根をつけること。大黒ふ頭バス停では、雨天時に冠水するところがあり危険なため足場の設置など排水改善を行うこと。
(回答:港湾・交通)既存の停留所上屋につきましては、老朽化等で安全にかかわるものについて必要な対応を行ってまいります。新規設置につきましては、非常に厳しい経営状況の中、設置は困難な状況です。ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
大黒ふ頭バス停については、9月に港湾局が排水改善として道路の排水溝を塞ぐ恐れのある落ち葉・ごみ等の清掃を行い、鶴見土木事務所が歩道照明を遮る樹木の剪定を実施いたしました。今後も鶴見土木事務所と連携しながら順次対応を行っていきます。
【消防局】
1. 消防力・救急体制の強化
(1) ハザードマップに基づいて、水害で浸水すると想定されている37か所の消防署所の移転計画等具体策を明らかにし、早急に進めること。
(回答)横浜市防災計画に基づく風水害対策消防局細部計画において、浸水想定区域内の署所(横浜ヘリポートを含む)は、消防車両等の避難計画及び代替場所を定めることとしています。
具体的には、消防署ごとの地区本部計画において、浸水が想定されていない消防署所等を避難先とする事前計画としています。
(2) 消防力の充実にむけ必要に応じて「横浜市消防力の整備指針」を随時見直し、見直した計画に基づいて、今後も救急自動車、非常用救急自動車の整備をすること。
(回答)救急自動車の整備指標については、令和5年9月に見直したため、整備指標の充足に向けて計画的に整備を進めていきます。なお、非常用救急自動車については、充足率100%になっております。
(3) 市民防災センターは、市民啓発の拠点となるものであり、大都市横浜に相応しい都市型災害などの内容を取り上げる等、抜本的に内容の拡充を図り、広く市民の学習の場となるよう周知を図ること。
(回答)令和6年度からマンションの防災について学べるコーナーを新設するともに、風水害啓発動画をリニューアルし、体験施設の充実を図る予定です。今後も引き続き、効果的な防災普及啓発を図ります。
(4) 深谷にある防災訓練センターは建て替え計画を前倒して実施すること。
(回答)消防訓練センター訓練施設の更新整備基本計画を基に、5年度は基本設計の策定を進めています。6年度は実施設計の策定及び各種調査を実施する予定です。
(5) 設置目標を達成したスタンドパイプ型の初期消火器具は、今後、初期に設置した物の更新時期をむかえることから、計画的な更新に向けて、各自治会への周知を行うこと。
(回答)引き続き、自治会町内会へ初期消火器具の整備・更新について、周知していきます。
(6) すべての職員がしっかり休憩できる環境を整えるために、消防庁舎建替え等に合わせるのではなく、既存の署所でも創意工夫をし、個室の空間を用意すること。
(回答)既存の署所については、これまで、仮眠室に半個室となるパーテーションを設置したほか、浴室のシャワーブース化など、個室空間の創出に取り組んできました。
引き続き、庁舎の建替えや大規模改修の機会を捉え、すべての職員がしっかり休憩できる環境を整えていきます。
(7) 無料低額宿泊所と、いわゆる「無届施設」については、防火対策が十分とはいえない施設も多いことから、法令通りの「共同住宅」と取り扱うのではなく、市独自の判断で定期的に査察を実施すること。また、出火防止指導の徹底のため指導課の人員増をはかること。
(回答)無料低額宿泊所と、いわゆる「無届施設」については、現状、その使用形態から、消防法令上、一般的には「共同住宅」として取り扱っており、本市では必要に応じて査察を実施することとしています。
出火防止指導については、あらゆる機会を捉えて実施してまいります。
(8) 石油コンビナート災害を想定した大規模訓練を強化すること。また、そのための装備の充実をはかること。近隣住民に対して日ごろからの周知や、事業所エリアごとに共同の避難訓練を引き続き実施すること。
(回答)関係所属において、石油コンビナート災害の基礎知識研修、複数の部隊が連携した放水訓練、広域共同防災協議会の連絡会への参加による他機関との連携強化等、災害対応力の強化を図っています。大規模訓練の実施に際しては、記者発表を行うなど、石油コンビナート地域の防災対策について市民の皆様に広く周知していきます。
(9) 本市と在日米海軍との間で締結されている消防相互援助協約に、危険物に関する情報提供の仕組みを設けるなど見直しを行うこと。鶴見貯油施設については、周辺住民に被害がおよばないよう対策を講じ住民に知らせること。
(回答)火災等の災害が発生した場合は、日米地位協定に限らず、消防相互援助協約に基づき、在日米軍と協力し災害対応を実施しており、安全・効果的な消防活動のため、危険物などの活動に資する情報提供を受けた上で活動を行うこととしています。引き続き、案内付訪問や合同訓練を通じて、関係強化を図っていきます。
2. 消防団
(1) 消防団が普段の連絡や活動記録を残すために利用している「消防団ワークス」については、アプリやデジタルデバイスを使えない団員への対応をし、使い方のレクチャー等を行うこと。
(回答)スマートフォン操作に不慣れな方に向けた講習会等を実施しています。
(2) 消防団の旧耐震基準の器具置場の建替えを早急に行うこと、とりわけ要望のある所は優先すること。そのための代替地を提供すること。
(回答)昭和56年に改正された建築基準法の「新耐震設計基準」施行以前に建設された器具置場については、老朽化等による優先度を考慮した上で順次建替えを進めています。
(3) 20年以上使用の消防団車両は、市の目安に従って早期に更新すること。
(回答)消防団車両については、メンテナンス等をしっかり実施するとともに、更新の目安を基に老朽化の著しい車両から順次更新整備を進めています。
(4) 現役世代の消防団員を確保するために、活動内容を精査・見直し、現役世代が訓練に参加できるようにするなどの工夫を行い、充足率100㌫を達成すること、また、訓練場所の確保等、局としての援助・支援を積極的に行うこと。
(回答)あらゆる世代(特に若年層)に向けた消防団加入促進や、消防団活動の魅力向上に取り組み、引き続き、充足率100㌫を目指していきます。
また、訓練場所の確保については、地域実情や消防団の意見を踏まえながら、訓練場所に適した広さや環境を備えた土地を確保するために各関係機関と調整を行っています。
3. 救急救命体制の充実
(1) 増加する救急需要に対応するため、救急救命士有資格者採用試験については、試験区分(救急救命士区分)を継続すること。更に、他都市と連携し国への大幅な財政支援を求めること。
(回答)救急救命士有資格者の採用については、平成27年度の採用試験から、大卒程度等・高卒程度等採用試験共に、試験区分(救急救命士区分)を新設し対応しています。
国への財政支援要請は、引き続き、他都市の状況等を踏まえ検討していきます。
【水道局】
1. 水道料金の負担軽減
(1) 長引く物価高騰により、困窮が極まっている低所得世帯に対して、実質的に料金引き下げとなる基本料の減免等の水道局独自に実施できる支援策を実施すること。
(回答)お支払いが困難なお客さまに対する水道局独自の取り組みとしては、支払い猶予を行うなど、引き続き寄り添った丁寧な対応をしてまいります。
水道料金の減免は、本市全体の福祉行政の観点から判断されるものと考えますので、水道局独自の施策として実施することは困難です。ご理解くださいますようお願いします。
(2) 2007年に廃止した低所得世帯、及び、医療施設、社会福祉施設等への水道料金減免の復活にむけて関係局と必要な調整を図ること。
(回答)社会福祉施策の一環として行われていた当該施設への水道料金の減免制度については、診療報酬や措置費、支援費に水道の使用料が含まれていることや、他都市の減免の実施状況を踏まえ、平成20年度に廃止しました。
水道料金の減免は、本市全体の福祉行政の観点から判断されるものと考えますので、水道局独自の施策として実施することは困難です。ご理解くださいますようお願いします。
(3) 生活困窮者・低所得世帯、及び、医療施設、社会福祉施設等への支援に必要な財源は、国の補助金及び一般会計からの繰り入れの増額を求めること。
(回答)お支払いが困難なお客さまに対する水道局独自の取り組みとしては、支払い猶予を行うなど、引き続き寄り添った丁寧な対応をしてまいります。社会福祉施策の一環として行われていた当該施設への水道料金の減免制度については、診療報酬や措置費、支援費に水道の使用料が含まれていることや、他都市の減免の実施状況を踏まえ、平成20年度に廃止しました。
水道料金の減免は、本市全体の福祉行政の観点から判断されるものと考えますので、水道局独自の施策として実施することは困難です。ご理解くださいますようお願いします。
(4) 核家族化、高齢化の進行等により「緩やかな見守り」は、増々重要性が増していることから、今後も継続すること。
(回答)「緩やかな見守り」施策については、平成25年1月から検針・料金整理業務の受託事業者へ協力をお願いしています。この施策は、日々の検針業務や料金整理業務の中で、お客さま宅の使用水量の増減変化や生活状況の異変等を察知した場合、受託事業者から水道局が連絡を受け、区役所及び警察などの関係機関に通報する取り組みとなっています。また、令和2年1月からは、こども青少年局の依頼による「子育て世帯の見守りと、児童虐待及びDV被害に関して所管部署への連絡」についても併せて受託事業者へ協力をお願いしています。
【緩やかな見守り】実施件数(H24~R5)
・平成24年度 5件
・平成25年度 7件
・平成26年度 10件
・平成27年度 9件
・平成28年度 6件
・平成29年度 4件
・平成30年度 5件
・令和元年度 9件
・令和2年度 5件
・令和3年度 2件
・令和4年度 6件
・令和5年度(10月末時点)11件
計79件
(5) 水道料金の滞納者からの相談があった場合のみではなく、滞納にはなんらかの原因があると考え、自宅訪問などの対応を実施し、丁寧に分納や猶予などの制度も知らせること。生活実態のある場合、給水停止をしないこと。
(回答)料金の滞納が判明してから給水を停止するまでの督促時には、複数回滞納者宅へ訪問し、声かけを行ったうえで、督促用紙を現地のポストへ投函し、対面できた場合は直接お支払いについてお願いをしています。その中で、生活状況から支払いが困難であると判断できた場合は、分納納付等のお支払計画を提案するなど、できる限り寄り添った対応をしています。
また、訪問の際に把握した生活状況次第では、各区保健センター生活支援課への案内チラシをお渡しするなど、生活困窮者自立支援に繋がる取組みを実施しています。
(6) 料金滞納者で解決困難な場合は、「区生活支援課への案内チラシをお渡ししている」となっているが、それだけにとどめず、深刻かつ緊急な場合は、水道局として区の関係窓口、各部局につなげるなどの福祉的な対応を続けること。
(回答)水道料金の滞納者からお支払いの相談があった場合は、分割納付等のお支払計画をご提案するなど、滞納者と話し合い、できる限り寄り添った対応をしています。
これらの対応の中で、水道局だけで解決困難な場合は各区福祉保健センター生活支援課への案内チラシをお渡ししています。また、状況に応じて、関係部署につなぐなどの対応もしていますが、さらに各区と水道事務所の連携に取り組んでいます。
(7) 老朽管の更新・耐震化事業は、早期完了をめざすこと。それに必要な財源は、国の財政措置の増額を強く求めること。また、本市一般会計からの繰り入れを拡充できるよう、国に「繰出基準」の緩和を求めること。また、国に対して財政支援を求め続けること。
(回答)老朽管の更新・耐震化事業は、管の布設年度、材質や埋設状況などを総合的に勘案し、優先順位をつけ、送配水管の更新・耐震化を進めています。特に、鋳鉄管(CIP)や送配水本管(主に口径400㎜以上)の更新・耐震化、重要拠点施設につながる管路の耐震化について重点的に取り組みます。
また、水道施設の更新・耐震化のための財源確保につきましては、「大都市水道事業管理者会議」や「公益社団法人日本水道協会」等のメンバーとして、交付金の採択基準の緩和・拡充等財政措置の強化や地方公営企業に対する繰出基準の緩和等の要望を継続しています。これらに加え、4年度予算からは、横浜市独自でも国の財政支援の拡充について要望を行っており、6年度予算においても、継続して要望しています。
今後も様々な機会を捉え、関係機関に対し要望を行い、積極的な財源確保に努めてまいります。
2. 水道局職員定数
(1) 職員定数について
① 技術継承や災害対応力の強化は、人員体制の充実が不可欠である。水道中期経営計画(2020年~2023年)は、事業量の増大を想定して、「今後、今以上に職員が必要となる」としている。必要な人員を確保することに注力し、「職員定数の適正化」を理由とする職員定数削減はやめること。
② 技術継承を行う技術職の採用のために始めた、水道技術職で入職した職員をしっかり育て、さらに有能な技術者を確保できるよう一層工夫・努力すること。
(回答)①経営環境が厳しさを増す中、持続可能な経営基盤を構築していくため、引き続きより効率的な執行体制を目指していきます。あわせて技術継承や災害対応力を考慮し、水道技術職の採用を継続する等、必要な人員を確保し配置してまいります。
②確実に技術継承を行うため、将来を見据えた長期的な視点で人材確保・育成に取り組んでいきます。また、水道技術職の採用活動においては、これまでも受験者募集のPR活動として学校訪問による受験勧奨や局独自リーフレット作成、新規採用者を対象に局の施設を住居として一時的に貸与する事業を行うなど、必要な人材を確保するための取組を工夫しながら実施してまいりました。今後も受験者確保に向け、SNSの活用など受験者層となる若者をターゲットにしたPR手法を取り入れながら、一層の採用活動の強化に取り組み、水道技術職の安定的な採用を図ってまいります。
3. 災害時の備蓄
(1) 災害時の水の備蓄について
災害時の飲料水備蓄について、「1人1日3リットル、3日分9リットル以上の飲料水の備蓄」の啓発は、各自の命を守る重要な項目として徹底を図ること。なお、飲料水の備蓄の状況を把握する調査は継続すること。
(回答)災害時の断水に備えた飲料水の備蓄につきましては、「広報よこはま」や「使用水量のお知らせ」等を活用するほか、「ごみ収集車での放送」や「横浜市水道局ウェブページ」で啓発を行っています。また、パンフレット「横浜市水道局の災害対策」の配布、市内で開催される防災関連のイベントや総務局及び区と連携した防災訓練時等での呼びかけなどを行っています。また、飲料水の備蓄の状況については、概ね4年ごとに実施している「水道に関するお客さま意識調査」を令和4年度に実施いたしました。備蓄の有無や備蓄量、備蓄をしていない理由などの集計結果を今後の取り組みの参考といたします。引き続き、災害時に備えた飲料水の備蓄の必要性について、市民啓発に努めてまいります。
(2) リニア新幹線トンネル工事による道志川への影響について
①リニア新幹線トンネル工事による、道志川の水涸れや水質悪化等の影響が懸念される。貴重な単独水源である道志川に影響が出ないよう、本市独自に調査・監視を系統的、継続的に行うこと。また、建設残土処理場の安全性確保についても、必要な策を講じること。
②道志川の水量・水質監視だけにとどめず「水量の監視・把握」ができるようにすること。
(回答)①本市では、これまでJR東海に対し、建設発生土の管理徹底や速やかな情報伝達体制の構築など、事前の備えを求めてまいりました。工事開始後は、工事進捗状況の報告を年3~4回受けており、道志川に影響がないことを確認しています。また、本市独自で処分地の目視確認を月2回行っている他、荒天時には、緊急パトロールも実施しています。
加えて、相模原市に対して建設発生土処分場の管理・監督の徹底を要望し、5年度も、4回の情報交換を行い、処分地内の状況報告を受けています。
②本市では、JR東海から工事の進捗状況について報告を受けています。独自の取組みとして、工事予定地の周辺河川の流量や、地下水の水位についてのモニタリング調査の結果などをJRのホームページ等で確認しており、新たな動きなどがあれば水道局内に報告が入るように体制を整えております。
今後も、JR東海に対し、水質の悪化や水量の減少等、道志川本川に影響が出ないよう求めていくとともに、本市として、水質監視装置による原水の監視や、不測の事態に備えての周辺パトロールの強化を継続し、市民給水に影響がないよう対応していきます。
4. 企業団
(1) 企業団からの受水については、受水量を計画的に減少させること。
(回答)本市では、本市独自の保有水源を優先的に使用し、それでも足りない量などを神奈川県内広域水道企業団から受水する考え方としています。
企業団の受水量については、施設の更新等様々な事業環境の変化を見据えながら、引き続き検討してまいります。
5. CO2の削減
(1) 水道局の創エネ、省エネの取組をさらに進めること。局が所有する施設・土地等の活用等で可能性を汲みつくすこと。例えば、浄水場内での風車の設置等を検討すること。
(回答)水道局では、これまで太陽光発電や小水力発電による再生可能エネルギーの活用に取り組んできました。今後の太陽光発電設備導入については、補助金・交付金等の活用やPPA等の新たな事業手法を検討するとともに、設備の小型化や耐久性の向上など新技術の動向を注視していきます。
また、LED等高効率照明の導入やエネルギー効率の良い配水ポンプ制御機器の導入を推進するなど、消費電力の削減にも取り組んでいます。さらに、電力に依存しない自然流下系施設からの給水エリア拡大に向け、西谷浄水場の再整備を推進するなど、引き続きエネルギー効率の良い水道システムの構築を目指した施設整備を行ってまいります。
6. 水道事業広域化
(1) 「神奈川県水道ビジョン検討委員会」が示す外部委託化や民間活力導入などの「方針・方向性」を既定方針とせず、50年、100年先の将来を見据え、主体的に独自の立場を堅持すること。
(回答)水道局では、これまでも民間委託の拡大など経営の効率化を進め、安全で良質な水を安定的に供給してきました。今後も、水道局が公営企業として将来にわたり事業運営を行うことができるよう、更なるサービス向上や業務効率化など徹底した経営努力を図るとともに、水源を同じくする神奈川県、川崎市、横須賀市、神奈川県内広域水道企業団と連携し最適な水道システムの構築に向けて取り組んでまいります。
7. 水道民営化
(1) 横浜市水道局は、局が誇る水道事業を衰退させる広域化や民営化に与さない立場を堅持すること。
(回答)水道局では、これまでも民間委託の拡大など経営の効率化を進め、安全で良質な水を安定的に供給してきました。今後も、水道局が公営企業として将来にわたり事業運営を行うことができるよう、更なるサービス向上や業務効率化など徹底した経営努力を図るとともに、水源を同じくする神奈川県、川崎市、横須賀市、神奈川県内広域水道企業団と連携し最適な水道システムの構築に向けて取り組んでまいります。
【交通局】
1. 市営地下鉄の安全対策
(1) 2019年に発生した重大事故の教訓として、「市営地下鉄の無人運転方式導入」は、今後とも導入・検討もしないこと。
(回答)「市営地下鉄の無人運転方式導入」について、現時点では検討しておりません。
(2) 市営地下鉄の安全・安心を担保する車掌乗務を復活させること。
(回答)ホームドアなどの安全対策設備の整備及び駅におけるワンマン支援訓練の定期的な実施等により、ワンマン運転においても市営地下鉄の安全・安心を確保できていることから、車掌乗務の復活は考えておりません。
(3) 地下鉄施設の多くが海面下、または、洪水リスクの高い河川の近くにあり、津波、高潮、河川の洪水・内水氾濫により地下鉄施設の多くが浸水・水没の恐れがある。こうした本市地下鉄施設の災害特性をふまえ、万全の浸水対策を実施すること。
(回答)お客様への適切な避難誘導により浸水に対する安全を確保してまいります。また、計画規模降雨時における洪水浸水想定区域内にある高架区間とトンネル区間との接続部について、調査結果を踏まえ必要な対策の検討を行います。
(4) 駅員がいない、あるいは不足している現状は、乗客の安全・安心を守るうえで不十分であり、「事故発生時や災害時はお客様の安全確保を最優先に考え、ホームを含めた駅構内での避難誘導を迅速に行う」ためにも、全駅のホームに要員を常時配置すること。
(回答)全駅のホームに常時人員を配置することは困難ですが、混雑する朝夕のラッシュ時間帯にはホーム整理のための人員を配置して安全確保に努めています。また、事故や災害が発生した際にはすぐに駆けつける体制を整えており、お客様の安全確保を最優先に、ホームを含めた駅構内での避難誘導を迅速に行ってまいります。
2. 市営地下鉄 人員体制の拡充
(1) 車いす利用者等の要支援者の乗車を想定した人員配置をすること。
(回答)お客様のご利用状況などを踏まえながら、引き続き、必要な人員の確保、配置を行っていきます。
3. 市営バス 運転手の待遇改善等
(1) 会計年度任用職員の賃金、休暇等の処遇について、見直しを急ぎ、処遇は、市長部局同様とすること。
(回答)会計年度任用職員の賃金、休暇等の処遇については、市長部局と同様の見直しを行っております。
(2) バスの発・着所、折り返し所のトイレ未整備の場所があることから、すべての所にトイレを設置すること。
(回答)引き続き関係機関と調整を進めるとともに、トイレの設置が困難な場所については、近隣の商業施設等から利用許可を得るなどし、発着及び折返し場でのトイレを確保しています。
(3) 待機時間の余裕の確保等の改善を図ること。また、乗務員が安心して停められる場所の確保に努めること。
(回答:交通・道路)ダイヤ改正の都度、できる限り待機時間の確保に取り組んでおり、今後も拡大に努めてまいります。また、停車場所の確保につきましては、必要に応じて、関係機関と調整をしてまいります。
4. 市営バス ダイヤ改正に伴う路線の減便・廃止等
(1) 交通不便地域等、必要な路線については、公営交通の責任を果たすために拡充・新設に取り組むこと。
(回答)コロナ禍で減少したお客様が戻っていない中で、人口減少に転じた本市において、中長期的にお客様の減少は避けられず、今後の収支見通しは、大変厳しい状況です。また、来年度からの改善基準告示改正により、深刻な乗務員不足が見込まれます。こうしたことを踏まえ、長距離路線の短絡化や利用実態に応じた便数の適正化など、更なる運行効率化を図り、市内バスネットワーク全体の最適化を進めていく必要がありますので、路線の拡充・新設は困難です。
(2) 減便について、利用者からの苦情が多く出ている。ダイヤ改正後の検証を丁寧に行い、改善に取り組むこと。
(回答)減便後の利用状況についても、通過人員データから精査・検証を行い、ご利用状況に応じて、適宜改善を行っています。
(3) 路線の廃止は原則として行わないこと。
(回答)今後の収支見通しが大変厳しい状況の中で、ルートの変更や短絡などを実施しても、なお、収支改善が見られない場合は、他の路線との統合や系統廃止もやむを得ないと考えます。
(4) 神奈川区の内路の交差点から大口駅までのバス便の増便をすること。
(回答)該当の38系統は、路線別収支で毎年約3,800万円の赤字となっており、増便は困難です。
(5) 緑車庫と東神奈川駅を結んでいた「ふれあいバス」の復活を検討すること。
(回答)当該路線は、利用者が少ないことや、当局既存路線及び民間他事業者の路線と重複していることから、令和3年4月に廃止しました。依然として、状況が変わっていないことから、復活は困難です。
(6) 金沢区内における94系統「並木団地⇔区役所」の廃止は、地域住民、利用者に多大な不便を強いている。「94系統を復活してほしい」との声が大きく上がり、並木一丁目からは、4000筆超の陳情署名が提出されている。「ダイヤ改正後において問題がある場合は、速やかに見直す」との局長答弁(21年度予算特別委員会)をふまえ、並木団地⇔金沢区役所路線を早期に復活すること。
(回答)市営バスネットワーク全体を維持し、市民の皆様の交通手段を確保するためには、利用実態に合わせた路線や運行便数の見直しを避けて通ることはできないと考えています。94系統は同一地域を並走する民間事業者のバス路線があることから、交通局としては運行を再開することは考えておりません。
(7) 急行便が導入された路線では、バス停車時、乗務員の音声案内を徹底し「急行便であること」を聴覚的または視覚的にもわかる様にすること。
(回答)自動音声及び行先表示機により、急行便であることをご案内しております。また、乗務員による音声案内につきましても、全乗務員に指導・教育を徹底しており、お客様サービスの向上に努めております。
5. 市営バス 停留所の改良
(1) 利用者から要望の強いバス停の上屋及びベンチの設置を積極的に進めること。要望の出ている全てのバス停留所に上屋とベンチの設置計画を持ち、民間企業頼みとしないこと。設置に必要な財源を一般会計からの繰入を求めること。
(回答)お客様の減少や動力費の高騰などにより、厳しい経営状況が続いており、新たな上屋・ベンチの設置は困難です。しかしながら、老朽化等で安全性にかかわるものにつきましては、必要な対応を行っていきます。
6. 市営バス バス乗務員の保健・福利厚生
(1) バス乗務員のコロナ感染予防検査等について
新型コロナが感染症法上5類に引き下げられましたが、感染力が弱まったわけではないため、不特定多数の乗客と接する市営地下鉄・バス乗務員等は感染リスクの高い職域であることから、安全・安心の交通事業を維持するために、希望する職員全員が、いつでも検査を受けられるようにすること。
(回答)薬局等で検査キットを購入できる状況にあるため、交通局において備蓄・配付を行う予定はございません。引き続き、点呼時の体調確認等を通して職場における職員の健康管理に努めていきます。
(2) 支給される制服について
「制服申請マニュアル」の内容を全職員に改めて、周知徹底すること。
(回答)業務において必要とされる制服を過不足なく適宜支給できるよう、所属・職員に対する周知に引き続き努めていきます。
(3) バス車内の紫外線防止等の車体側面ガラスの整備について
事故防止やバス車内の暑さ対策、紫外線防止の対策が施された窓を装備した車両の購入を急ぐこと。
(回答)近年導入しているバス車両の側面ガラスは、紫外線及び暑さ対策を施しています。そのうえで事故防止対策のため視認性も確保したガラスとなっております。今後も対策が施された車両に、順次更新してまいります。
7. ダイヤ改正時の対応について
(1) ダイヤ改正に当たっては、改正を予定する対象路線の地元住民、利用者等の意見聴取を十分に行い、理解と納得を得るため自治会を通じてではなく直接地域住民への説明会を実施すること。
(回答) バス路線の大幅減便や廃止、新設等を行う場合は、事前に地域へ提案し、ご利用実態を説明した上で、方向性について、ご理解いただきながら、実施しております。地域には様々な考えをお持ちの方々がいらっしゃるため、その地域をとりまとめる連合町内会や自治会・町内会の皆様と話し合いを行っております。
(2) 地域住民・利用者の理解と合意が得られないダイヤ改正は実施しないこと。また、ダイヤ改正実施後、「問題がある場合は、速やかに見直す」とした局長答弁(21年度予算特別委員会)を確実に履行すること。
(回答)市営バスネットワーク全体を維持していくためには、利用実態に合わせた路線や運行便数の見直しを図ることは避けて通ることができないと考えていますが、地域に対する説明については、今後も区役所などと連携しながら、丁寧に行ってまいります。また、ダイヤ改正後は検証を行い、状況に応じ適正な輸送力を確保してまいります。
【教育委員会】
1. 教員未配置問題の解消
(1) 2022年度に162件あった教員の未配置の問題は、生徒・児童に適正な教育を提供できない、教育権を奪うことにもなりかねないことから、問題解決に向けて、教員採用試験の募集人数を増やし、年度当初の定数欠員を解消すること。さらに、年度途中の産休・育休、長期療養休暇などの代替教員の速やかな確保へ、年度当初から市独自の教員を採用・確保すること。
(回答)定年退職以外の退職や、児童生徒数の増減によるクラス数の変動などの不確定な要素もありますが、今後も採用必要数の精査を行いながら教員の確保に努めてまいります。
2. 教育費無償の原則等
(1) 憲法第26条の義務教育は無償に則り、教育委員会としての措置をとること。
(回答)本市においても、義務教育無償の原則にたち対応しており、保護者負担については、必要最小限の範囲にとどめるよう、学校長あて通知しております。
(2) 文科省が2017年度に行った給食費無償化状況調査では、全国1740自治体のうち、小中学校両方で無償化を実施している自治体は76でしたが、2022年末には254自治体となった。神奈川県内では現在、箱根町・中井町・清川村の3自治体で実施している。本市においても学校給食費の無償化を実施に向けて取り組み、国に無償化を求めること。
(回答)現時点では、全保護者に対して、無償化することは検討しておりませんが、今後、国の動向を注視してまいります。
(3) 公立高等学校の授業料無償化の所得制限をなくすこと。その財政措置を国に求めること。
(回答)高等学校授業料の無償化については、教育にかかる経済的負担の軽減を適正に行うため、高所得世帯の生徒等に対して所得制限を設け、低所得世帯の支援の拡充に充てているものです。本市としては、こうした国の方針に則り、適切に対応していきたいと考えております。
(4) 横浜市高等学校奨学金制度は、すべての子どもたちの教育を受ける権利を保障するとともに子どもの貧困解決のためにも、条例を改正して成績要件をなくすこと。また、月5,000円としている一人当たりの支給額を増額し、募集枠を拡大すること。
(回答)横浜市高等学校奨学金については、支給人数を令和元年度から令和3年度にかけて拡大しました。また、成績要件についても令和元年度に4.00以上から3.70以上に、令和5年度に3.70以上から3.50以上に緩和しました。
(5) 公立と私立の高校の学費格差を是正し、市として独自の私立高校生に対しての学費補助制度を創設すること。
(回答)私立高校の生徒について、就学支援金や学費補助金、奨学給付金などの制度は国や県が所管しています。本市では、私立学校の生徒も対象となる高校奨学金制度において、低所得世帯の支援の拡充を図っております。
(6) 高校生の学びを応援する「横浜市高等学校奨学金」の制度について、HPなどで「横浜市高等学校奨学金」と表示せず「横浜市高等学校奨学生」と表示しているが、給付型の奨学金であることがすぐわかる表示にすること。
(回答)横浜市高等学校奨学生のHPに給付型奨学金であることを記載しました。
(7) 「横浜市高等学校奨学生」のHPには、「横浜市高等学校奨学金は、高等学校等就学支援金(返済不要)や高校生等奨学給付金(授業料減免)と併給できます」と表示されているものの、リンクが貼っていない。一方で、返済する奨学金の制度である「神奈川県高等学校奨学金」はリンクが貼ってあり、容易にアクセスできるものになっている。市の制度と併用できる「高等学校等就学支援金」や「高校生等奨学給付金」についてもリンクを貼ること。
(回答)横浜市高等学校奨学生のHPについて、高等学校等就学支援金や高校生等奨学給付金のHPのリンクを掲載しています。
3. 子どもの貧困対策
(1) 小児医療費無料化が中学3年生まで拡大した。どの子も安心して医療にかかれる条件はそろったが、家庭の事情もある。学校の健康診断で要受診とされた児童・生徒に対して、本人含めて家庭の状況を学校がフォローして、医療にかかれるよう、福祉との連携をさらに図ること。
(回答)未受診者に対しては、学校から家庭に対して受診の勧奨を行っております。
また、本市独自事業として準要保護児童生徒のうち視力低下のために指定眼科医による精密検査の結果、めがねが必要な児童生徒のために、めがね購入に係る代金の援助を実施しています。引き続き学校保健体制の充実に取り組んでまいります。
(2) 第2期横浜市子どもの貧困対策に関する計画に「生理の貧困」問題への対応が盛り込まれている。県立高校では、生理用品がトイレに置かれるようになった。女子児童・生徒にとっては欠かすことのできない生理用品を学校トイレに常備し、安心して学校生活が送れるようにすること。
(回答)市立学校では、児童生徒から生理用品について相談を受けた場合は、各校で用意している生理用品を、貸与や無償で配布しています。養護教諭は、生理の貧困の背景の把握に努め、児童生徒の気持ちに寄り添った相談支援を行っています。
(3) 小中学校へのスクールソーシャルワーカー配置について、学校が要請しても数カ月かかる状況を改善するために引き続き増員し、相談が気軽にできる環境整備を進めること。高校へは抜本的な増員を図ること。
(回答)スクールソーシャルワーカー、中学校夜間学級を含めた全校を定期的に巡回訪問して支援する体制を構築しています。また、定期的な訪問に加えて、必要時には随時の対応も行っています。引き続き、国の動向等を踏まえながら、体制強化について検討を進めます。
(4) 放課後学び場事業は、引き続き実施校を拡大すること。
(回答)放課後学び場事業では大学生や地域住民等の協力により学習支援活動を実施しています。また、より多くの学校で本事業が活用されることを目指し、令和4年度より、運営を企業、NPO法人等に委託し、学校の負担を軽減した新たな形態での事業実施も開始いたしました。今後も、学校と地域の状況に応じて希望する学校が実施できるよう支援を行ってまいります。
(5) 新型コロナウイルス感染症、物価高騰等により困難な生活を強いられている学生が市内には相当数いると見込まれる。高額な学費の負担ができずに進学や学業継続を諦めることのないよう、市として大学等返済不要の奨学金制度を創設すること。
(回答)すでに、各大学が独自の奨学金等の制度を有しており、また、国が令和2年度より高等教育の修学支援新制度を実施し、授業料等の減免や給付型奨学金等による経済支援が行われています。
市が独自に学生への経済的支援を行う場合には、例えば、市内大学のみならず、市外の大学に通う市民を対象とするのか、必ずしも市民ではない可能性のある市内大学在学生を対象とするのか、といった整理すべき課題があり、市民にとって不公平感がないように、しっかりとした制度設計をする必要があります。
4. 就学援助
(1) 就学援助について、より多くの家庭が利用できるよう、認定基準となっている現行の所得金額を引き上げ、対象者を広げること。全費目認定と給食費のみ認定とするなどの仕組みも検討し、幅広く支援が行き渡るしくみを検討すること。
(回答)就学援助の認定にあたっては、所得金額から家庭状況を考慮した一定額を控除した上で、生活保護基準に当てはめており、他都市と比較しても適正な水準であると考えております。
(2) 就学援助の申請は 保護者の心理的負担が大きいので、申請しやくするために、教育委員会へ郵送する申請手続きを可とすること。
(回答)申請手続きにつきましては、学校において書類不備等の確認を行い教育委員会へ申請書類を提出しています。また、学校では児童生徒の家庭環境を把握しているため、必要に応じて申請の勧奨を行っていることもあります。学校を経由して提出されることにより、確実かつ細部まで行き届いた申請を実現できるため、申請方法は現行のままといたします。
(3) 修学旅行費は教育委員会による現物支給とすること。
(回答)修学旅行費の現物支給は困難ですが、引き続き迅速な支給を心がけてまいります。
(4) 部活動に関する費用の実態調査をし、必要な額を全額支給すること。
(回答)中学校については部活動での費用をクラブ活動費として、国の予算単価を基準に学年ごとの支給額を定めているため、全額を支給することは困難です。
5. 障害児教育
(1) 特別支援学校の設置基準が決まったことを受けて、既存不適格を改善するよう計画を策定し、各校の整備をすすめることができるよう国に財政的支援を求めること。
(回答)令和5年3月に策定した「横浜市における特別支援学校の整備等に関する考え方の策定について」や市民意見募集でいただいたご意見を踏まえながら、引き続き、建替え等も視野に入れながら検討を進めるとともに、必要な財源について、国に要望してまいります。
(2) 北綱島特別支援学校について、当初の廃校計画に対する過ちを認めること。
(回答)閉校案については、肢体不自由特別支援学校の再整備計画が作成された時点の様々な状況に基づき総合的に判断したものです。
引き続き、保護者や教職員のみなさんとともに、児童生徒が安全安心に通学できる学校づくりに取り組んでまいります。
(3) 小学校の個別支援級の拡大を見れば、県指針で示された市東部地域と川崎南部地域に県立特別支援学校を2校新設では不十分である。「横浜市における特別支援学校の整備等に関する考え方」策定にあたって寄せられた市民意見も、特別支援学校の新設の意見が多く寄せられている。県まかせでなく、市自ら特別支援学校の拡充をはかり、住んでいるところから通えるように設置すること。
(回答)横浜市における特別支援学校の整備等に関する考え方の策定について、市民意見募集でいただいたご意見を踏まえながら、本市としての検討を進めると同時に、神奈川県においても、横浜市東部地域の特別支援学校の新設に関する方針を掲げているため、引き続き、県に協力して実現を目指します。
今後も、児童生徒が安全安心に通学できる環境整備に取り組んでまいります。
(4) 市立学校の個別支援学級について、特別支援教育の専門家を配置することとともに、引き続きスキルアップ研修の充実や授業交流などをさらに進めて個別支援学級の質の向上を図ること。また個別支援級の教員加配を行い未配置など起こさないこと。ボランティアの特別支援教育支援員とは別に、支援員を職員として配置すること。教室の増設、施設設備の充実をはかること。
(回答)特別支援学校教諭免許状を所持している教員を小・中・義務教育学校に配置することや、個別支援学級の教員の専門性を高めるために、基礎研修を始めとする多様な専門研修を今後も開催します。研修の成果が現場で生かされるように、より実践的な研修を工夫するとともに、スキルアップ研修にも継続して力を入れてまいります。
教職員の配置については、標準法を基準とし、各学校の指導内容等の実態を考慮しながら、市立学校全体の枠の中でバランスの取れた教員配置を行ってまいります。
個別支援学級の増設、設備の充実については、既存校の状態に応じて学校からの要請に応じられるよう、改修等の検討を進めてまいります。
(5) 特別支援学校において未配置など出さないよう教職員の配置を行い、加配を行うこと。また、上菅田特別支援学校のプール、日野中央高等特別支援学校のプールの改修など施設・設備面等の拡充・充実をはかるなど、改築計画を持つこと。
(回答)教職員の配置については標準法を基準とし、各学校の指導内容等の実態を考慮しながら、市立学校全体の枠の中でバランスの取れた教員配置を行ってまいります。
施設・設備面等についても予算の範囲内で対応を検討してまいります。
(6) 障害特性に対応する専門職の手話・言語聴覚士、PT・OTを各特別支援学校に配置すること。
(回答)障害種別等に応じた専門の医師や言語聴覚士、臨床心理士を特別支援学校及び通級指導教室に派遣し、障害のある幼児児童生徒への検診や児童等、教職員や保護者への相談及び研修等を実施しています。特別支援学校への配置につきましては、各校のニーズや状況を踏まえ、柔軟な対応ができるよう検討してまいります。
(7) 特別支援学校の設置基準が決まったことをうけて、既存不適格の状態を改善するよう計画を持つこと。各校の整備が進むよう国に財政支援を求めること。
令和5年3月に策定した「横浜市における特別支援学校の整備等に関する考え方の策定について」や市民意見募集でいただいたご意見を踏まえながら、引き続き、建替え等も視野に入れながら検討を進めるとともに、必要な財源について、国に要望してまいります。
(回答)令和5年3月に策定した「横浜市における特別支援学校の整備等に関する考え方の策定について」や市民意見募集でいただいたご意見を踏まえながら、引き続き、建替え等も視野に入れながら検討を進めるとともに、必要な財源について、国に要望してまいります。
(8) 障害者権利条約24条には、一般的な教育制度から排除されないと明記されている。希望する障害児が普通校に入学できるよう、その際の当該校への教員の加配や施設整備などの条件整備を進めること。そのために必要な措置を国に求めること。
(回答)特別支援教育が、現在、大きな転換期を迎えており、より一層の推進・充実が求められている中、改めて、本市における特別支援教育の現状と課題を整理し、今後概ね10年間を見据えた本市の特別支援教育の目指す姿を示すため、今年度中に特別支援教育推進指針を策定することを目指しています。
これまで培ってきた多様な学びの場における教育や他機関との連携等による知識・経験を活かし、モデル的な研究を重ねながら『横浜らしい』インクルーシブ教育の在り方・方向性を考えていきます。教員の加配を含めた配置については、標準法を基準とし、各学校の指導内容等の実態を考慮しながら、市立学校全体の枠の中でバランスの取れた教員配置を行ってまいります。
義務教育における就学・教育相談においては、本人と保護者の意見を丁寧に聴取するとともに、学校、地域療育センター等の関係機関とも連携し、本人に関する客観的な情報の収集及び本人と保護者への適切な情報提供などを経て、就学先の合意形成を図り、就学先を決定しております。
(9) 医療的ケア児支援法に基づき、医療局等と連携するなど引き続き小児看護師の育成・確保に努め、特別支援学校において必要な看護師を確保すること。また学校勤務の看護師を支える仕組みを作ること。
(回答)医療的ケア児支援法の趣旨を踏まえ、看護師確保・育成をとおして、引き続き、特別支援学校における医療的ケアの体制の充実に取り組んでまいります。
(10) 小学校併設の市立肢体不自由特別支援学校は、新たに示された特別支援学校設置基準に沿うよう検討すること。
(回答)小学校併設の市立肢体不自由特別支援学校について、様々な子ども達がともに学び、関わり合いを持つ中でさらなる成長を目指す趣旨を勘案しつつ、長期的には設置基準を踏まえた建替え等も視野に入れて検討します。
(11) 特別支援学校の高等部において、主権者教育を進めること。
(回答)横浜市教育委員会と横浜市選挙管理委員会では、主権者教育における連携・協力に関する協定に基づき、市立学校での主権者教育の取組を推進しています。
引き続き、特別支援学校への周知等、関係課と協力して取り組みを進めていきます。
(12) 就労の定着に向けて、特別支援学校と9つの就労支援センター、経済局による就労定着支援に対する合同連絡会議を定期開催すること。
(回答)横浜市では、障害者等の雇用に関する円滑かつ効果的な施策の実施にあたり、関係局及び神奈川労働局と協議会を実施しています。引き続き、関係局と密接な連携・協力を図ってまいります。
6. 学校保健
(1) 整形外科医による運動器検診のモデル事業を踏まえ、学校整形外科医を制度化すること。
(回答)運動器検診については、令和5年度の整形外科医による運動器検診のモデル事業(栄区、戸塚区、緑区内中学校)の実施状況や課題等を踏まえ、今後の実施方法について引き続き検討を進めてまいります。
(2) ①学校現場では、児童生徒のメンタルヘルスに関する相談を気軽に行うには、困難な実態があるが、これらに対して、早く対応できるよう、オンライン上で児童生徒自身ではなく、スクールカウンセラーや教職員が精神科医からの助言を受けることができるよう検討すること。 ②教職員が産業医への受診勧奨を受けてもほとんど受診していない実態は大問題であるが、教職員のメンタルヘルスに関する相談にも対応できるものと考えるので、精神科医によるオンライン相談体制を検討すること。
(回答)①児童生徒や保護者、教職員への心理的な助言を行うために、心理の資格を持つカウンセラーを全小中学校及び高等学校に配置し、週1回程度、児童生徒が相談が受けられる体制を整えています。また、学校が医療機関等も含めた関係機関と連携して対応できるよう、支援体制をコーディネートするスクールソーシャルワーカー(SSW)についても配置しています。引き続き、国の動向等を踏まえながら、カウンセラーやSSWを活用し、メンタルヘルスなど児童生徒の抱える様々な問題への相談体制と医療機関と連携した支援体制の強化を図ってまいります。(両所管課確認)
②教職員健康相談室には、医師や保健師、ワーカーといった専門職を配置し、教職員のメンタルヘルスに関する相談も含め、心と体の相談を受ける体制をとっています。
(3) アトピー性皮膚炎の有病率は5.5%とされ、軽症のうちから適正な治療を促すことができるよう、学校医とは別に皮膚科専門医による学校健診のモデル実施を行うこと。
(回答)市立学校の定期健康診断では、学校保健安全法及び学校保健安全法施行規則に基づき、学校医による検診の中で皮膚疾患の有無について検査を適切に実施しております。
(4) 学校の健康手帳をデジタル化すること。
(回答)健康手帳(横浜市学校保健会編集・発行)のデジタル化については、横浜市学校保健会の各部会の委員から構成される健康手帳改訂委員会において、「教職員の負担軽減につながる校務支援システムとの連動」と「健康手帳活用の促進につながる内容の検討と指導資料のデジタル化」を柱に、令和6年度に向けた対応の方向性について検討を進めております。
(5) 精神疾患を含む学校における心の健康に関する教育については、医師等専門家を学校に招くことなどして、引き続き学校保健に関する授業や講演等を開催する事業を実施すること。
(回答)精神疾患を含む学校における心の健康に関する教育については、小学校、中学校、高等学校と系統的に指導が行われています。
令和2年度から、健康・安全教育の推進のため、医師等専門家を学校に招き、学校保健に関する授業や講演等を開催する事業を実施しています。引き続き、心の健康をはじめ児童生徒の心身に影響を及ぼしている複雑・多様化した健康課題の解決につながるよう、事業を推進してまいります。
7. 不登校への支援
(1) 不登校の子どもたちの居場所を充実し学習権を守るために、別室であれば登校できる生徒に対する校内ハートフル事業は、小学校を含め全校展開を図ること。保護者の負担なく児童生徒が通える範囲にハートフルスペース(現在4カ所)、ハートフルルーム(現在小4・中6カ所)を増やすこと。
(回答)別室であれば登校できる生徒に対する「校内ハートフル事業」については、不登校児童生徒数の多い中学校について、開始した令和2年度以降、毎年実施校を増やして実施しています。また、保護者負担なく児童生徒が通える教育支援センターとしては、「ハートフルスペース」や「ハートフルルーム」に加え、民間委託型2施設で支援を実施しています。そのほか、家庭等置ける支援として「ハートフルフレンド」や「家庭訪問による学習支援等事業」、「アットホームスタディー事業」を実施しています。引き続き、校内、校外、家庭等における一人ひとりの状況に応じた安心できる居場所や学習機会の確保に向けた取組を進めていきます。
(2) 不登校の子どもたちが、学校医の診療所で健診が受けられるよう環境を整備し、小中学校に在籍している全ての子どもたちが健診を受けられるしくみを作ること。
(回答)病欠等で指定の日時に健診を受けられなかった児童生徒については、学校の規模や日程の都合により健康診断の実施日を複数に分けている場合には、別の日程で受けられるよう学校ごとに配慮しています。また、身長や体重の測定や、視力・聴力検査については、随時保健室等で対応しています。
8. 教育条件の整備
(1) 国は少人数学級の効果を認めており、子どもたちに行き届いた教育が図られるよう、国の計画を前倒しして早期に小学校6年までの少人数学級を実施し、市独自に中学校も少人数学級を実現すること。必要な教員は正規教員とすること。学校の改築にあたっては20人学級展開を視野に入れること。
(回答)市単独での中学校を含めた更なる少人数学級編制については、人材や財源の確保などの課題があるため、今後も、国、県、他政令市等の動向を踏まえ、引き続き対応を検討してまいります。
(2) 臨任は産休・育休・病休・療養休代替の臨時的任用であり、未配置はあってはならない。 正規教員を配置すべきところへは臨任教員で対応するのではなく、正規教員を配置するためにも正規教員の採用枠を抜本的に増やすこと。未配置は、あってはならない。
(回答)定年退職以外の退職や、児童生徒数の増減によるクラス数の変動などの不確定な要素もあり、5月1日までの変動を見込む必要があり、そもそも欠員含め臨任で対応が必要な制度となっています。
今後も採用必要数の精査を行いながら正規教員を確保し、可能な限り正規職員を配置できるよう努めてまいります。
(3) 教職員の労働について、働いた分だけ残業代を支払う、など労働基準法通りの運用とするよう、「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」(給特法)の改正を、早急に国に求めること。
(回答)勤務実態に見合った教職員の処遇のあり方について、国へ見直しを要望しています。
(4) 教員一人あたりの授業コマ数を減らし、早急に教員の負担軽減を図ること。
(回答)人件費の財源確保などの課題があるため、国、県、他政令市等の動向を踏まえて対応してまいります。
(5) 英語の専科指導を全校で実施すること。
(回答)現在一部の学校において、国の加配定数を活用して、英語の専科指導を導入しています。英語専科指導の更なる拡充については、人材の確保や財源の確保などの課題があるため、引き続き国へ要望していくとともに、今後も国、県、他政令市等の動向を踏まえ、対応を検討してまいります。
(6) 横浜市で教員が魅力ある働き方ができることが、教員志望者増につながる。業務のスリム化などの抜本的な施策を講じること。
(回答)教育委員会事務局ではこれまでも、平成30年3月に策定した「横浜市立学校 教職員の働き方改革プラン」に基づき、職員室業務アシスタントの配置やプール清掃等のアウトソースなど、教職員の負担軽減に資する様々な取組を総合的に進めてきました。
教職員の採用・育成・働き方の一体的な改革の必要性に鑑み、「横浜市立学校 教職員の働き方改革プラン」は、令和5年2月に策定した「第4期横浜市教育振興基本計画」に内包しています。教職員一人ひとりの心身の健康、学ぶ時間の確保、そして教員という職業の一層の魅力向上などの観点からも、引き続き、働き方の改善を促すとともに、必要な支援をしてまいります。
9. 安心・安全の環境
(1) 通学中の児童生徒の安全確保の責任は教育委員会が負っており、学校ごとのスクールゾーン協議会で出される要望について、教育委員会内で責任部署を専任化し、要望の実現を図ること。
(回答)スクールゾーン対策は、関係部局と連携して取り組む必要があります。教育委員会事務局内では学校支援・地域連携課が中心となり、さまざまな部署と連携して取組を進めてまいります。
(2) 通学路にある危険なブロック塀は、2022年度で全体の31.2%(655箇所/2100箇所)の改善であり、今だに多くの危険箇所が残されている。市民の安全確保の視点からも市を挙げて安全対策を進めること。一方早急に安全対策をとるために、通学路を変更することも含め、通学路の安全性向上を改めて地域で検討する取り組みに、教育委員会として責任をもつこと。
(回答:教育・建築)通学路沿いの改善の必要性があるブロック塀等については、平成30年度から建築局が専門家団体等に委託し、訪問等による改善に向けた働きかけや補助制度の案内を行っています。引き続き、建築局と情報共有を図り子どもだけではなく、市民の皆様の安全確保の視点から取り組んでまいりたいと考えております。
(3) 学校の老朽化したブロック塀の撤去計画を前倒しにして早急にすすめ、安心・安全の向上をはかること。
(回答)学校に残るブロック塀については、法の基準に適合し、定期的に点検も実施しており、直ちに、安全上支障はありませんが、更なる安全・安心の向上を図るため、建築局と相談しながら、優先順位をつけて改修工事を実施していきます。
(4) 憲法19条に基づき、 内心の自由を奪うことになる「日の丸」「君が代」の学校行事への強制はしないこと。
(回答)今後も、学習指導要領に基づき適切に取り扱われるよう指導してまいります。
(5) 国際教室担当教員、日本語指導非常勤講師、外国語補助指導員の増員、会計年度任用職員の常勤化などで体制を強化し、日本語指導が必要な児童生徒へのきめ細かい支援を拡充すること。母語支援や通訳について、ボランティア頼みとせず、職員として、必要な児童生徒・保護者の支援をするなど、確実に実施できるようにすること。
(回答)日本語指導が必要な児童生徒が一定数以上在籍する学校に「国際教室担当教員」を配置するとともに、当該児童生徒の在籍が特に多い学校には「日本語支援非常勤講師」及び「外国語補助指導員」を配置しています。また、日本語指導資格を有する講師が指導を行う「日本語教室」もあわせて実施しています。さらに、日本語支援拠点施設「ひまわり」、「鶴見ひまわり」に続き、令和4年9月に第3の拠点施設となる「都筑ひまわり」を設置し、学校生活への早期適応に向けた集中的な日本語の初期指導等を行っています。母語支援ボランティアを職員にすることは困難ですが、国や他都市の動向等も注視しながら、ボランティアの待遇について引き続き検討を進めてまいります。
(6) 子どもの権利条約批准国として、特定の言語・民族の子どもたちへの差別は認められないことであり、本市国際戦略の重点的な取り組みの柱である多文化共生の推進を進めるためにも、横浜市私立外国人学校補助金交付要綱から「国際情勢を鑑み、国際港都横浜における国際交流の増進及び私学教育の振興を図る主旨に反するときは、補助の対象としない」を削除し、朝鮮学校への補助金交付を再開すること。
(回答)北朝鮮によるミサイル発射など、我が国の平和と安全に脅威を及ぼす状況に改善が見られないため、朝鮮学校への補助金については、現下の状況では執行する状況にないと考えています。補助金の支給については、国際情勢等に応じて、今後も慎重に判断していきます。なお、朝鮮学校への補助金は支給停止していますが、経済的に就学困難な朝鮮学校の児童生徒の保護者に対して、学用品費等を援助する私立学校等就学奨励費を支給しています。
(7) 「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」の通知に基づいて、学校内外の「サポートチーム」や「支援委員会」の設置状況や、児童生徒への対応状況について支援の充実などの通知にとどまることなく、実態調査をすること。その結果をもとに、必要な体制を強化すること。引き続き、教職員・管理職等への研修の充実を図ることで、教職員が正しい知識をもって理解し児童生徒に配慮できるよう、より相談しやすい環境の整備をすすめ、子どもたちが、自分らしく安心して生活できるようにジェンダー平等が推進されるよう取り組むこと。
(回答)令和5年6月に「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律」が施行されました。平成27年4月に文科省から通知された「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」に基づき、横浜市ではこれまでも、学校における相談体制や児童生徒への支援の充実などを通知しています。本法の趣旨や関係規定に基づき、教職員が正しい知識をもって理解し、配慮できるよう、より相談しやすい環境の整備や教職員の研修の充実に取り組んでまいります。また、ジェンダー平等も含め、子どもたちが、自分らしく安心して生活できるように、人権尊重を基盤とする教育を推進してまいります。
(8) 学校配当予算(学校運営費)を大幅に増額するよう取り組むこと。
(回答)厳しい財政状況ですが、学校配当予算を含む教育予算の確保に、引き続き取り組んでまいります。
10. 学校図書館
(1) 学校図書館法ができて70年になる。それにふさわしく、学校図書館の資料費を増額すること。文部科学省の「学校図書の現状に関する調査」の結果2022年度」では、横浜市の学校図書館図書標準を達成している学校数が小学校で政令都市最下位の11.9%、中学校は全国平均が61.1%の中、35.7%である。学校配当予算の図書費を校内で流用することなく、図書費として別建ての予算を配当すること。併せて、更なる図書費の充実をはかること。
(回答)令和4年度では、図書標準を100%達成している学校は小学校55校(全小学校の16.22%)、中学校52校(全中学校の35.37%)となっております。達成校は、依然として少ない状況ですが、各学校では、図書標準の達成に向けて継続して取り組んでいるところです。
図書標準は、学級数に基づいて決まるため、総学級数が中学校と比較して多い小学校では、図書標準の達成率が低くなってしまう傾向にあることから、令和3年度から小学校に配当している図書費を約5,000万円、1校あたり年15万円増額しています。さらに、令和6年度は、図書標準達成状況の低い小学校に重点的に図書費を配当するため約4,400万円を増額し、学校図書館の蔵書の充実を図ります。
なお、図書費は別建てで予算を配当しています。流用を控えること、流用を希望する場合は、原則、学校図書館に係るものとし、申請時にその旨を記載すること、等の対応をしていますが、令和6年度の予算増額を踏まえ、学校に再通知する予定です。
(2) 児童・生徒・教職員のニーズにこたえるために、「学校図書館基本図書更新参考リスト」等を参考にして更新がすすめられるよう資料費の増額をすること。あまりにも古い、児童・生徒が手を出せないような資料の廃棄を検討すること。
(回答)学校司書や司書教諭に対して、図書の選定や廃棄についての研修を行い、蔵書の更新を進めるとともに、司書教諭を中心に授業等での学校図書館蔵書の利活用を進め、充実した学校図書館運営を進められるよう、今後とも学校図書館の図書整備について取り組みます。図書費の増額については、(1)のとおりです。
(3) 学校司書が専門性をもって、司書教諭と協働し学校図書館をさらに活性化できるよう、新規採用者からは司書資格者を採用要件とすること。併せて正規職員として採用すること。
(回答)学校司書の採用に当たって司書資格を条件とすることは、定数確保の面から困難です。また、正規職員としての採用も予算上困難です。他都市の動向等も注視しながら、待遇について引き続き検討を進めていきます。
(4) 学校司書が児童生徒のため、また、教職員との打ち合わせの時間を確保するために、年間勤務1015時間の制限を撤廃し、子どもたちが学校にいる時間帯に学校図書館が利用できるよう、勤務日数・時間数を大幅に増やすこと。
(回答)学校司書の年間勤務時間の制限を撤廃することは予算上困難ですが、令和6年度は、年間勤務時間を5時間増やし1020時間とする予定です。学校司書の業務内容及びその量を踏まえ、他都市の動向等も注視しながら、待遇について引き続き検討を進めていきます。
(5) 1区1館しかない公立図書館では、児童生徒の読書の推進・調べ学習の充実に、こどもだけでの利用は進まない。夏休みなどの期間も学校図書館を開館して児童生徒が利用できるように、学校司書の勤務を通年とすること。
(回答)学校司書の勤務を通年とすることは、予算上困難です。学校司書の業務内容及びその量を踏まえ、他都市の動向等も注視しながら、待遇について引き続き検討を進めていきます。
(6) 学校図書館には、教科書を配架すること。新聞を購読すること。
学校図書館における教科書の配架については、各学校に配当される予算の枠組み内で、各学校の事情に応じた運用となります。
(回答) 学校図書館における教科書の配架については、各学校に配当される予算の枠組み内で、各学校の事情に応じた運用となります。
新聞の配架についても、各学校に配当される予算の枠組み内で運用していますが、文部科学省「第6次学校図書館図書整備等5か年計画」における新聞配備の趣旨を踏まえ、新聞活用研修の実施、中学校・高校への新聞横浜特集号の寄贈配付などを行うことにより、学校図書館に新聞がある環境の重要性を唱え、配架推進を図っています。
(7) 学校司書の業務を具体的にアドバイスする学校図書館支援センターを設置すること。支援センターには、学校司書経験者も配置し、学校図書館の支援強化を図ること。
(回答)新採用者及び異動者・学校からの要請に対しては、学校図書館指導スタッフや指導主事等が訪問するなど、引き続き支援方法を検討していきます。
(8) 資料の有効活用で児童・生徒・教職員が豊かな学びや教材準備の充実が図れるよう、学校図書館間の相互貸し借りや公立図書館からの資料提供が容易にできるよう、制度改革や、物流ルートの確立を図ること。
(回答)資料の貸借や再活用を含めた、学校図書館間での資料の有効活用を促進するため、現在、活用方法や運搬方法等について、検討しているところです。
また、市立図書館からの教職員向け貸出については、現行の配送システムである、学校メール便及び図書館間連絡車はいずれも配送量が限界であり、こちらに加えることはできません。独自のルートで配送を行うことは、現在の教職員貸出全体の利用規模から考えて現実的ではありません。タクシー利用試行については、予算内での執行となりますが、令和5年度は、使用可能回数を各学校3往復まで増やしました。今後の利用状況について注視してまいります。
(9) 学校司書に端末を配布し、公立図書館の蔵書検索もできるよう、学校図書館へのWi-Fi整備など、ICT環境の整備を図ること。
(回答)学校司書へのPCの配布は、学校配当予算の枠組み内での運用となります。GIGA端末についても同様に、限られた予算の中で子ども・授業を担当する教諭を優先しているものです。また、学校図書館へのアクセスポイントの設置については、児童生徒が図書館で調べ学習等ができるよう、原則、設置するように特別教室への整備の際に考え方を示しましたが、最終的には各学校の実情に応じ、決められています。
(10) 市立高校の学校司書の正規採用をすること。
(回答)現状の対応でご理解頂きたいと考えておりますが、今後の研究課題の一つとさせていただきます。
11. 学校施設整備
(1) 「横浜市立小・中学校施設の建替えに関する基本方針」について、学校統廃合や民間施設との合築については地域の合意なしに進めないこと。
(回答)学校施設の建替えにあたって、学校統合については「横浜市立小・中学校の通学区域制度及び学校規模に関する基本方針」に基づき、「学校規模適正化等検討部会」において、学校や地域の皆さまと十分な検討を行います。また、民間施設との合築を検討する場合は、事前に十分な庁内検討を行うとともに、事業説明会等により地域に説明しご理解を得て進めます。
(2) 教育委員会は、小規模校について、児童生徒同士よく知り合うことができ人間関係を密にすることができる等、小規模校の良さを認めていながら、行事や集団行動の実施に制約があるなどとして、小規模校の課題を解消する必要性から、通学区域の変更や学校統合等による学校規模の適正化を進めていくとしており、小規模校の良さを生かす、地域の文化の拠点である学校を守るという視点が欠けている。
(回答)「横浜市立小・中学校の通学区域制度及び学校規模に関する基本方針」のうち学校統廃合推進方針は中止すること。
「横浜市立小・中学校の通学区域制度及び学校規模に関する基本方針」では、小規模校は、児童生徒同士よく知り合うことができ人間関係を密にすることができる等、小規模校の良さを認めております。一方で、行動範囲や対人関係が狭まり、多様な個性と触れ合える機会に恵まれにくいことや、行事や集団活動の実施に制約があるなど小規模校の課題を解消する必要があることから、通学区域の変更や学校統合等による学校規模の適正化を進めております。
今後も引き続き、「横浜市立小・中学校の通学区域制度及び学校規模に関する基本方針」に基づき、学校規模の適正化に努めてまいります。
(3) 小中学校の建て替えに当たっては、文部科学省が示す基準通りに校庭面積を確保すること。
(回答)学校ごとに敷地形状や敷地面積等が異なることから、建替え時には、施設を集約化したり配置を工夫するなどして、グラウンド面積を確保するよう努めてまいります。
(4) 中学校の建て替えにあたっては、将来の自校方式による給食実施を見込んだものとすること。
(回答)今後の中学校給食の在り方に関しては、学校給食法の趣旨を踏まえ、あらゆる実施方式について課題の整理や実施スケジュールの検討、事業者へのサウンディング調査や生徒・保護者へのアンケート調査等を行うなどの検討を進め、横浜市中期計画2022~2025の中で、令和8年度から中学校給食の利用を原則とすること、デリバリー方式により供給体制の確保に向けた準備を進める方向性をお示ししました。引き続き、より良い中学校給食の実現に向けて取り組んでまいります。
なお、中学校の建替えも、上記を踏まえて対応してまいります。
(5) 学校施設の修繕について、子どもの安全確保の観点から必要な修繕が進むように、学校特別営繕費の増額に努めること。
(回答)依然として厳しい財政状況にありますが、子どもたちの安全確保を優先して予算確保に努めてまいります。
(6) 学校における痛ましい重大事故の検証がしっかりとされ、事故防止の啓発につなげること。旧式の用具による事故であったり、現場に指導教員がいないところでの事故などについては、予算をつけて改善を図ること。
(回答)学校事故の再発防止にあたっては、これまでと同様に横浜市学校保健審議会における議論や提言をきちんと検証し、必要な予算措置について検討していくとともに、児童生徒の安全を第一に、事故の未然防止及び再発防止に関する発信に努めていきます。
(7) 和式トイレの洋式化を小学校では早急にすすめること。誰でもトイレの設置を全校に行うこと。
(回答)全市立学校の中から毎年30校程度を、洋式化率が低く老朽化が進んでいる学校から順次、実施しています。
また、誰でもトイレにつきましては様々な課題があることから、洋式化工事とは別に、個々の相談に基づき対応を行っています。なお、多目的トイレについては全校に1か所以上が整備済となっています。
(8) 全校でのプール設置を堅持すること。
(回答)天候によらない授業時間の確保や、維持管理にかかる教職員の負担軽減、増大する修繕費等に対応するため、民間スイミングスクールを活用した水泳授業の実施が可能な学校については、その効果を検証しつつ、今後、学校プールを整備・更新しないことを検討していきます。具体の検討は、各校と十分調整して進めていきます。
(9) 「プール及び野外活動施設等の見直しに係る方針」を撤回すること。公園プールは地域住民のための施設であり、学校プールは教育のための施設で児童生徒のためのものである。共用によって利用に制約が出てくるため、プールの集約・統合はやめること。
(回答)平成27年10月に各施設の利用状況、施設配置等を踏まえ策定した「プール及び野外活動施設等の見直しに係る方針」に基づき、市所有のプールが至近にある学校については、当該学校の建替え等の際に、学校プールへの集約について検討します。
(10) 学校は地域の文化の拠点である。「横浜市立小・中学校の通学区域制度及び学校規模に関する基本方針」のうち学校統廃合推進方針は中止し、次の世代に引き継ぐこと。
(回答)「横浜市立小・中学校の通学区域制度及び学校規模に関する基本方針」では、小規模校は、児童生徒同士よく知り合うことができ人間関係を密にすることができる等、小規模校の良さを認めております。一方で、行動範囲や対人関係が狭まり、多様な個性と触れ合える機会に恵まれにくいことや、行事や集団活動の実施に制約があるなど小規模校の課題を解消する必要があることから、通学区域の変更や学校統合等による学校規模の適正化を進めております。
今後も引き続き、「横浜市立小・中学校の通学区域制度及び学校規模に関する基本方針」に基づき、学校規模の適正化に努めてまいります。
(11) 空間放射線量の測定結果に関わらず、放射性物質が土壌に含まれていることの危険性を直視し、埋設処理された小中学校4校の汚染土も回収し、北部汚泥資源化センターに移すこと。
(回答)空間放射線量の測定結果が本市の定める目安を下回る除去土壌については、原則として施設敷地内に埋め戻すという本市放射線対策本部の方針に基づき埋設処理を実施しています。その際、埋設処理をした箇所の空間放射線量については、他の場所と変わらないことを確認しているため、既に埋設処理を実施した除去土壌を移動する予定はありません。
(12) 猛暑の上、40度を超える学校給食調理室にエアコンを設置すること。設置にあたっては厚生労働省発出の「大量調理施設衛生管理マニュアル」にある「施設は十分な換気を行い、高温多湿を避けること。調理場は湿度80%以下、温度は25℃以下に保つことが望ましい」に基づいて進めること。コロナ対策として進められているスポットクーラーや保冷剤ベストは、現場任せではなく、責任を持って必要量を確保すること。
(回答)給食室は、空調設備の設置場所の確保が困難であること、釜から放出される熱や水蒸気により空調効率が見込めないことなどの課題がありました。
近年、二重構造となっていて外部への熱の放出が少ない低輻射釜が開発されたことから、学校建替えに際しては低輻射釜と、空調設備の設置をあわせて進めています。また給食室の改修の際には低輻射釜や空調設備の設置場所の確保の可否を検討し、可能な学校については設置します。
このほか、規模や仕様に応じた数校で、調理室という特殊な環境においても効果が得られる最新の空調機器導入など、効果的な整備手法の検討を行っており、6年度はこれらの学校で効果検証を行いながら、今後の整備計画を検討します。
加えて備品型スポットクーラー、調理員が着用する保冷剤ベストの購入を進めています。
(13) 体育館へのエアコン設置は、10年くらいで整備していくとのことであるが、ほとんどの小中学校が地域防災拠点となっており、市を挙げて予算化し、整備を早めること。また、武道場のエアコン設置を検討すること。教室などの既存の設備更新の数を増やすこと。
(回答)体育館のエアコンは10年程度で全校設置を進めるとともに、その目途が立った段階で、武道場への設置についても検討してまいります。
また、普通教室のエアコンは埃等の汚れにより、効きが悪い状況が発生していることから、内部洗浄により、更新までの期間、空調機能の回復と故障リスクの低減を図るとともに、計画的な更新に向けた調査を行っています。
(14) 学校の教室の断熱化について、他都市の実践にも学び、本市でも本格的に取り組むこと。
(回答)依然として厳しい財政状況にありますが、子どもたちの安全確保を優先して予算確保に努めてまいります。なお、建て替え、増築の際には、断熱性能を配慮した設計となっております。
12. 学校安全教育の推進
(1) 学校現場での事故について、日本スポーツ振興センターの給付をすみやかにすること。また、すみやかに事故を公表し、子どもの立場に立って補償し、学校任せにせず教育委員会の責任で解決をはかること。
(回答)学校現場での事故については、各学校において学校安全計画等で緊急時の対応について定めるほか、学校体育等における事故の未然防止のために、「運動活動時等における安全の手引き」等を活用した安全面に配慮した体育活動へ取組を推進しています。具体的には、学校体育安全指導研修等を悉皆研修として開催しており、その内容を各学校において校内研修を実施し、教職員で共有するようにしています。
また、事故発生後の対応については、平成28年3月31日に文部科学省より発出された「学校事故対応に関する指針」に基づき、学校と教育委員会で連携して対応しています。子どもの補償については、日本スポーツ振興センターの災害共済給付制度等によって対応しています。
(2) 市立学校への産業医の配置は現状をふまえ、きめ細かな教職員への健康管理・安全衛生管理を行えるよう数を増やし、巡視の回数を引き上げること。
(回答)労働安全衛生法等に則り、教職員50人以上規模の横浜市立学校においては、産業医を選任し職場巡視や衛生委員会の開催、教職員の健康管理やストレスチェックの結果を踏まえた面接指導等産業医業務を行っています。今後もきめ細かな教職員への健康管理・安全衛生管理を行えるよう、努めてまいります。
13. 学校給食等
(1) 全員喫食の中学校給食を実施するにあたっては、温かいものを温かいままで、香りも栄養価も下がらないできたてを提供できる学校調理方式を原則として進めること。
(回答)今後の中学校給食の在り方に関しては、学校給食法の趣旨を踏まえ、あらゆる実施方式について課題の整理や実施スケジュールの検討、事業者へのサウンディング調査や生徒・保護者へのアンケート調査等を行うなどの検討を進め、横浜市中期計画2022~2025の中で、令和8年度から中学校給食の利用を原則とすること、デリバリー方式により供給体制の確保に向けた準備を進める方向性をお示ししました。
現在、汁物の提供方法を保温性食缶に切り替え、より温かい状態で提供することなど、新たな取組の準備を進めているところです。
引き続き、より良い中学校給食の実現に向けて取り組んでまいります。
(2) 横浜市立中学校における昼食時間は、小学校や他自治体の時間表も参考にして、落ち着いて食事をゆっくりととれるように設定すること。そのためにも、小学校よりもあまりにも遅い始業時間の見直しを行うこと。
(回答)令和元年度の状況を令和2年に調査したところ、すべての中学校で適切な昼食時間が確保されていることを確認しています。また、昼食時間終了後の昼休みでも、そのまま昼食を続けることが可能になっており、学校では、昼休みにおける昼食の継続について、生徒が落ち着いた雰囲気で昼食時間を過ごせるよう、教職員が働きかけをするように努めています。また、中学校は小学校とは異なり、教科担任制であることから、教職員の始業時間から生徒が登校するまでの時間に、様々な情報交換をする時間を確保する必要があり、生徒の始業時間については、各学校の実態に応じて設定しています。
(3) 小学校の給食は、無償化に踏み出すこと。
(回答)学校給食の実施に係る費用については、学校給食法第11条及び施行令により、学校設置者の負担と保護者の費用負担の区分が示されており、法令に則り食材費相当分を給食費として納入していただいております。
(4) 国が提示する栄養基準を100㌫満たすように、さらに小学校・中学校給食の内容充実をはかること。
(回答)文部科学省が提示している学校給食摂取基準に対して、エネルギー、たんぱく質、カルシウム、ビタミン等についてほぼ100%基準を満たしています。最近の異常気象等が原因で約20万食分の食材の調達が困難となり、献立変更等を余儀なくされる事態も生じる場合もありますが、栄養基準を100%満たせるよう引き続き内容の充実をはかってまいります。
(5) 小学校給食の調理業務について、教育の一環としての学校給食を最優先し、これ以上の民間委託は中止し直営に戻すこと。全校への栄養士配置と必要な調理員を配置し、食教育としての学校給食を充実・発展させること。民間事業者とは災害時に避難所となった時に対応できるよう協定を締結すること。
(回答)依然として厳しい財政状況の中、より一層効率的かつ効果的な行政運営を行わなければならず、学校給食調理業務においても、行政が果たすべき責務と役割を明確にしたうえで、市民サービスの水準を低下させることなく、業務の効率性を一層高めていく必要があるため、今後も民間委託を実施していきたいと考えております。災害時においては、民間事業者である調理員も被災者となりうる可能性があることを踏まえ、事業者に対して災害時の対応をどこまで依頼することができるのか検討いたします。
(6) 小学校の給食食材の放射線測定について、全市1校でなく食材調達の方面別に最低1校の全量検査を毎日実施すること。
(回答)給食の食材については、毎日、小学校1校を選定し、翌日に学校給食で使用する牛乳・主食、全国の検査で基準値あるいはその1/2を超える放射性セシウムが検出された食材等について、放射性物質検査を行っております。
なお、食材は市場で流通している物資を、各校で必要としている分量を集約し共同購入しているため、小学校1校を選定し、必要な検査を実施することで、他校で使用する物資の安全性も併せて確認できるものと考えております。
(7) 学校給食での食育の観点から、市内産・県内産農産物の利用目標を数値で定め地産地消を進めること。
(回答)本市の学校給食は1日20万食に及ぶため、必要な数量の確保が困難であるという課題がありますが、市内産農産物をできるだけ利用するための取組を引き続き進めてまいります。
14. 夜間中学校
(1) ①夜間中学が学齢超過者(不登校・引きこもりの若者等)の進路先の一つであることも含め、チラシ・ホームページに、入級要件を「中学校を卒業していない人や、卒業していても不登校や保健室登校等で実質的に学習できなかった人」とし、PRポスターを作成し、公共施設や駅などへの掲示を行うなど市民への周知を図ること。 ②外国語版チラシを区役所や国際交流ラウンジなどに常置すること。 ③相談を受けている機関や区役所等で当事者に直接周知するなど、さらなるPRを行うこと。
(回答)①夜間学級については、ホームページをはじめ、各区役所でのポスター掲示やチラシ配架の依頼及び「広報よこはま」、「横浜市暮らしのガイド」への掲載など、様々な広報媒体による周知を図っています。入学希望既卒者の受入れにあたっては、入級希望者との面談において個々の事情を丁寧に伺い、実質的な学習の状況を聞き取るなどして判断しております。また、令和5年度に、ホームページ及びチラシの入級要件の記載方法を、一部変更しました。
②令和5年度に、2言語増やして合計8言語版のチラシを作成し、各区役所及び国際交流ラウンジ等にも配付依頼をしています。
③ポスター掲示やチラシの活用方法については各機関がその状況により行っています。
(2) 市内在住・在勤でない方も、希望者との面談などを通じて状況を把握して蒔田中の夜間中学に入学できるように取り計らうこと。全国の夜間学級設置の動向などを踏まえ、国際局と必要に応じ情報を共有し、県内の義務教育未修了者が市町村帰属にかかわりなく、近隣や職場近くの夜間中学に通学できるよう、県や県内夜間中学校との間でさらに協議を進めること。
(回答)現在、横浜市立中学校の夜間学級については、横浜市民を対象としており、市在住在勤の方としています。現在、神奈川県教育委員会が主催する「相模原市立夜間中学広域連携協議会」に横浜市教育委員会も参加し、必要な情報交換を行い、連携を図っています。
また、広報を行い、希望者との面談などを通じて状況を把握しているため、実態調査を改めて行うことや、夜間学級を増やす予定はありませんが、全国の夜間学級設置の動向などを踏まえながら、国際局と必要に応じ情報を共有してまいります。
(3) 夜間学級において、課題を抱える生徒に対して、より効果的な支援ができるよう、スクールカウンセラーの配置をすること。
(回答)現在、夜間学級が設置されている中学校のスクールカウンセラーが、課題を抱える生徒支援を行っています。より効果的な支援ができるよう、引き続き、カウンセラーの配置等について検討していきます。
(4) 夜間学級を対象とした奨学制度については、2023年度から「夜間学級就学奨励費」として実施されることを歓迎します。中学校夜間学級の生徒に給食を提供することについて、学校からのニーズ調査を行い早期に取り組むこと。
(回答)現在、実施している定時制高等学校夜間給食及びデリバリー型中学校給食の仕組では、中学校夜間学級の生徒に給食を提供することを想定しておりません。しかし、学校からのニーズなど調査を行いつつ、引き続き検討していきます。
(5) 随時入学受け入れを原則とすること。生徒一人ひとりの状況により、本人とも相談しつつ、進級の判断をすること。
(回答)充実した学校生活と中学校の教育課程を保障するため、受入を前期末(10月上旬頃)までとしております。なお、夜間学級への入級については、生徒本人・保護者に十分話し合いをしたうえで、手続きを進めています。
(6) 多様な生徒が学ぶ場であることから、教職員配置は少なくとも6名以上の専任教員の配置をすること。
(回答)現在、夜間中学校の教職員を配置については、専任教員5名で対応できるよう加配をしております。
さらなる教員の増員については、人件費の財源確保などの課題があるため、国、県、他政令市等の動向を踏まえて対応してまいります。
(7) 教育活動の充実が図られるよう、日本語力の不十分な児童・生徒は教科から取り出して日本語指導する日本語特別クラスを設けること。
(回答)日本語指導については、蒔田中学校の近くにある横浜商業高校内に設置している日本語教室の利用のほか、課題別学習の時間を設け、個人の課題に応じた学習を行っています。今後も日本語を含む基礎学力の一層の充実に向けて、研究を進めてまいります。
15. 中学校の部活動
(1) 教員の部活への参加はあくまでも自主的な活動であることを校長会で徹底し、改めて全教職員へ通知を出すこと。
(回答)各学校では、教職員の意向やそれぞれの状況等をふまえ、実情に応じて役割を分担するなど、部活動の指導体制を工夫しております。
(2) 部活動にかかる費用は全額公費とすること。
(回答)学校の教育活動及び部活動において公費負担すべきものについては、公費化を図っております(ただし、個人所有となるものを除きます)。引き続き、必要な予算の確保に努めてまいります。
(3) 子どもを主人公にした部活動のあり方を検討し、教員以外の部活動指導員の確保・待遇改善など当面の改善を図り、教員の負担軽減を実現すること。
(回答)部活動指導員について、今後も引き続き、学校の要望に応えながら効果的な配置をし、部活動の活性化を図るとともに、併せて教員の負担軽減の実現を図ってまいります。
16. 教科書採択・副読本等
(1) 教科書採択について多くの教員が調査研究に参加できるようにし、学校現場の声を生かした調査報告書を学校ごとに提出し、採択に反映するくしくみを導入すること。
(回答)市立学校で使用する教科書は、横浜が目指す子どもの姿を実現するために、文部科学大臣の検定を経た教科書の中から、関係法令や横浜市教科書採択の基本方針等に基づいて採択しております。
また、各教科の専門的知識を有し、教育現場を熟知している現職の教員である教科書調査員による調査研究の結果と、子どもの学習実態を踏まえた横浜市教科書取扱審議会の答申を尊重しつつ、横浜市教育委員会の判断と責任において、適正・公正に採択を行っております。なお、市立学校の教職員は、教科書展示会の他、年間を通じて教科書センターや授業改善支援センター(教職員向け研修施設、火曜~金曜は午後8時、土曜は午後6時まで開館)において教科書見本を閲覧することが可能であり、このことについて学校に周知しています。教職員が授業改善支援センターで教科書の閲覧を行うに当たっては、校務に支障のない範囲で業務出張とする旨の通知文を学校宛てに発出しています。
さらに、令和5年度の小学校教科書採択、令和2年度の中学校教科書採択時には、教員の教科書閲覧・研究に資するため、各区の教科研究会の会場において、文部科学省の検定を通った教科書の展示会を開催しました。令和6年度の中学校教科書採択においても、開催する予定です。(開催方式は検討中)
(2) 教科書調査員は、現場で児童生徒の指導にあたっている教員がなるようにすること。
(回答)教科書調査員は、各教科内容に専門的な知識をもっている教員の中から、教科書取扱審議会が候補者を推薦し、それに基づき、教育委員会が任命しています。
(3) 教科書採択について、投票の場合は記名式で行うこと。採択の教育委員会会議は、傍聴希望者が入ることのできる会場を準備し開かれた会場で行うこと。引き続きインターネット中継を行うこと。録画は公開すること。
(回答)教育委員会会議の採決の方法は、「横浜市教育委員会会議規則」において、挙手、記名投票、無記名投票の中から教育委員会で決定することとしております。
教科書採択についても、公正な採択が確保できるよう、採決の方法をその都度教育委員会で決定しております。会議の傍聴について、本市においては、教科書採択を行う会議についても、通常、教育委員会会議を開催している会議室を使い、静ひつな環境を確保することに努めております。
一方で、教科書採択は市民の皆様の関心が高いことから、令和2年度からインターネット配信によって、より多くの方に審議の様子をご覧いただけるようにしております。また、会議資料は会議終了後1週間程度で、会議録についても教育委員会会議での承認後、速やかに本市のウェブページに掲載しています。会議資料と会議録を合わせてご覧いただけましたら、会議の傍聴にお越しになれない方、インターネット中継をご視聴になれない方にも会議の内容を把握していただけると考えております。
(4) 教科書の採択地区について、現行の全市1区を見直し、行政区毎に戻し将来的には学校採択をめざすこと。
(回答)横浜が目指す子どもの姿の実現を全市立学校で目指していくためには、共通の教科書を使用して個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を図ることが重要であること、全市立学校で授業改善を図っていくために、共通の教科書を用いることで、効果的、効率的に授業研究を深めることが期待できること、市内で転出入する児童生徒にとって学習上の負担や不安が少なくなることなどから、1採択地区で採択を行っています。
(5) 市民に教科書を身近に知ってもらう教科書センターの設置個所数を、5か所でなく抜本的に増やし、全区での展示会を継続すること。展示会場では、入口でわかりやすく案内するなど、展示会を行っていることを多くの市民に知らせること。
(回答)教科書センターは、教科書を展示し、教科書の調査・研究の便を図ること等を目的として、都道府県によって設置されています。横浜市内の教科書センターは、中央、神奈川、保土ケ谷、磯子、都筑図書館の計5館です。また、上記5図書館以外の13図書館を本市独自に臨時会場とし、市内全域18区で教科書展示会を実施しています。引き続き、横浜市HPや案内チラシの活用、会場における掲示など、展示会の周知に努めてまいります。
(6) 教科書展示会で用意されているアンケート用紙に、市民によって記入された内容については、展示会運営(期間・時間帯・展示の在り方等)についてはもとより、教科書内容についての意見を求め、教育委員全員が、市民から出されたアンケートを読むことができるようにすること。
(回答)教科書展示会アンケートにつきましては、令和5年度より展示会の運営にかかわらずご意見・ご感想をいただくアンケートに変更しております。また、アンケートについては教育委員室に配架しており、教育委員全員が閲覧可能となっています。
17. 図書館
(1) 「新たな図書館像」の策定にあたっては、現行の一区一館の図書館体制の見直しを行い、本市として明確な図書館増設計画を策定すること。
(回答)横浜市図書館ビジョン(素案)では、新たな図書館像の実現にあたって、財政ビジョンで示すファシリティマネジメントの考え方と財政負担を考慮し、1区1館を基本としながら、機能の拡張とアクセシビリティの向上の両立を目指し、施設整備等を進めていくこととしています。
(2) 「新たな図書館像」の策定にあたっては、市民アンケートに示された市民ニーズである「子どもから大人まで談話しながら利用できる環境」「子どもが遊べるスペース」「静かに調べものや読書ができる環境」に応える図書館の実現にむけて取り組むこと。
(回答)横浜市図書館ビジョン(素案)では、多様な知や人・文化との出会いや体験を通して、子どもたちの「知りたい」「創りたい」を引き出すわくわくする場となり、「自ら学び 社会とつながり ともに未来を創る」子どもたちを育むことを、基本方針の一つとしています。
(3) 政令指定都市最下位の人口1人当たり蔵書冊数について、 書籍、電子書籍ともに資料の充実を図り、予算確保に努めること。
(回答)第二次横浜市民読書活動推進計画に基づき、引き続き予算の確保に努めてまいります。電子書籍についても、提供コンテンツ数の充実を図ってまいります。
(4) 増え続ける歴史的価値のある蔵書が市民のニーズにも応えられるような保管のあり方を考察し、場所の確保に向けて取り組みを開始すること。
(回答)新たな保管場所を確保する予定はありませんが、現在の書庫を含め施設全体の有効活用を図りながら、適切な資料管理に努めてまいります。
(5) 引き続き障害者の図書館利用について、サービスの向上を図ること。視覚障害者に対しての、点字や拡大本、録音図書、手話や字幕入りの映像資料等のさらなる資料の充実をはかること。各区の図書館においてもこれらの資料充実を進めること。
(回答)障害のある方の図書館利用について引き続き、サービス向上を図ってまいります。
また、視覚障害者等の方が利用される資料について、従来の音声デイジー資料の製作に加えて令和3年度からはテキストデイジー資料の製作も開始しており、今後も資料の充実に努めてまいります。
(6) 中央図書館への車いすで来館される方向けに、バス停の案内を実施し、各バス停からのスロープを使った経路の看板を増設したとのことだが、図書館までは坂道で車いす利用の方にとっては、厳しいものがある。市民ギャラリーのシャトルバスを延伸運行し、障害者や高齢者が中央図書館の入口で乗降できるようにすること。
(回答:教育・にぎスポ文化)同一のシャトルバスで中央図書館と市民ギャラリーの利用者の方を送迎することは、乗車人数が限られることや、所要時間が増えることなど、必ずしも利用者の利便性改善につながるものではないと考えます。
(7) 地区センターや駅で図書取次サービスを行うなど、市民から要望が出されている取次箇所での実現を図ること。
(回答)現在のところ具体的な計画はありませんが、図書館サービスへのアクセスを向上するため、図書館以外で本を借りたり返したりできるサービスポイントの拡充を検討します。
18. 文化財保護
(1) 栄区上郷猿田地区の開発計画が断念された。この地にある上郷深田遺跡は、 関東圏でも希少な製鉄生産の遺跡であり、開発断念を受けて横浜市として本格的に調査し、児童・生徒・市民が学ぶことができるよう、記録保存にとどめず、文化財として保護・保存・活用すること。
(回答)今後の調査については、開発等の動向を踏まえ検討してまいります。
(2) 引き続き、金沢区の野島掩体壕については環境創造局と連携し、港北区の日吉台地下壕は所有者や地域住民と連携して、その他市内各地にある戦争遺跡を調査して、保護、市民公開に取り組むこと。また、戦争遺跡マップ等を作成するなどして、広報に努めること。
(回答:教育・環創)所有者及び関係機関への働きかけを検討してまいります。
(3) 横浜市歴史博物館の展示のリニューアルや付随する野外施設(大塚・歳勝土遺跡)の本格的な補修について、計画的かつ早急に行うこと。また現在の指定管理料の引き上げを行い、必要な管理・運営費を保障すること。また、本施設を直営に戻すこと。
(回答)横浜市歴史博物館や付随する野外施設については、状況に応じて補修を検討してまいります。指定管理料については、業務内容や、状況の変化、市の予算方針などを含めて対応を検討してまいります。
指定管理者制度は、指定管理者の能力を活用して博物館等の設置の目的を効果的かつ効率的に達成し、市民サービスの向上などを図るために導入しております。
(4) 東高島駅北地区開発の区域は神奈川台場の跡地で行われていることから、今後の工事で台場の痕跡等が発見された場合、工事を止め調査を行い、記録保全ではなく現物を保存するよう、市として責任をもつこと。
(回答:教育・都市)開発状況に応じて必要な調査を行ったうえ、保存方法を検討してまいります。
(5) 横浜市八聖殿郷土資料館のトイレ改修を行うこと。
(回答)横浜市八聖殿郷土資料館のトイレ改修については、施設全体で修繕、改修等が必要な箇所の優先順位をつけながら対応を検討してまいります。
19. コロナ対策
(1) 学校関係者へは、適切にキットの配布など行うこと。
(回答)学校運営を維持するため、濃厚接触者の待機期間短縮を目的とし、抗原検査キットを各校に配付していました。令和5年5月以降、5類感染症へ移行となり、濃厚接触者として特定されることはなくなったため、抗原検査キットを新たに購入する予定はありませんが、今後も感染状況に応じ、必要な対応を行ってまいります。
(2) CO2濃度測定器の配置を継続し、教室の換気のできる環境を整えること。
(回答)CO2濃度測定器については、令和5年1月10日から全市立学校の全学級に設置しており、令和6年度についても引き続き活用していきます。
(3) 教員の負担軽減のため、職員室業務アシスタントは引き続き、小・中・義務教育学校・特別支援学校において引き続き配置すること。
(回答) 職員室業務アシスタントは令和元年度より小・中・義務教育学校全校に配置しており、加えて新型コロナウイルス感染症の影響により増加する業務をサポートするため、2年度から小・中・義務教育学校・特別支援学校に国の交付金を活用し追加配置しています。新型コロナウイルスの5類感染症への移行により、国の交付金の配当見込がなく、財源の確保に課題があるため、追加配置の継続は困難な状況です。
教員の負担軽減となる取組については、引き続き検討してまいります。
20. ICT教育
(1) 「学びの条件」を広げるものとして、オンライン学習やオンライン授業についても、教育委員会の責任でどの学校でも同等の授業が実施できるようにすること。
(回答) GIGAスクール構想の実現のため、校外ネットワーク及び校内LANや端末等のハード面の整備と、教育用クラウドサービス活用のためのアカウントの配付を行っています。また、就学援助世帯で通信環境がない家庭に貸与できるモバイルルータを学校に整備し、加えてオンライン授業の効果的な実施に必要なマイクやカメラ、プロジェクタ等の機器を整備しました。
オンライン授業による短時間のコミュニケーションや学校からの学習に関する情報発信等が自宅等からでも受け取ることができる「横浜どこでもスタディ」の取組を全小中学校で実施しています。今後も引き続き、オンライン授業に関する研修や、ホームページ等での好事例の発信などを行い、どの学校でも同等のオンライン授業が実施できるように取組を推進していきます。
(2) ①GIGAスクール構想に基づき、ICT活用が推進されているが、有効な活用方法を集団的に議論したうえで児童生徒の発達を保障するツールとして活用すること。 ②個人情報ビッグデータに蓄積し民間教育産業、IT企業等が利活用することを可能とすることの危険性を熟知し、危険性の課題の解決を国に求めること。
(回答)これまで本市で取り組んできた教育実践と、最先端のICT のベストミックスを図ることにより、「個別最適な学び」と「社会につながる協働的な学び」を推進し、教育課程研究協議会における議論や好事例の発信などを行いながら、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて取り組んでいます。
個人情報保護法に則り、GIGAスクール構想を推進していきます。
(3) ICT活用が、子どもの心と体への深刻な影響、孤立した学びに陥る危険性、指導方法の画一化、教育格差拡大の恐れなど多くの課題があることを踏まえて取り組むこと。
(回答)児童生徒が情報モラル意識を高めながら、主体的に判断し適切かつ安全にICTの利用ができるよう、発達段階、校種に応じ、情報モラル教育を進めていきます。
これまで本市で取り組んできた教育実践と、最先端のICT のベストミックスを図ることにより、「個別最適な学び」と「社会につながる協働的な学び」を推進し、教育課程研究協議会における議論や好事例の発信などを行いながら、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて取り組んでいます。
(4) メディアリテラシー教育を学年にふさわしい内容で推進すること。
(回答)児童生徒が情報モラル意識を高めながら、主体的に判断し適切かつ安全なインターネット利用ができるよう、各学校が計画的に指導を充実するため、発達段階、校種に応じた理解を図るための資料を周知していきます。また、各校の実践や取組の工夫、好事例を収集し、情報発信していきます。
(5) 教職員の負担軽減からも、ICT支援員を基本的に各校へ専任で配置できるよう国へ要望すること。
(回答)R3年度より(高校:令和5年度より)、ICT支援員による各校への訪問(週1回程度)を拡充しましたので、教員の負担軽減のためにも、より効果的な支援ができるよう、学校の要望を伺い、さらに改善に努めてまいりまいります。また、費用について、国への要望を引き続き行っていきます。
【選挙管理委員会】
1. 選挙
(1) 期日前投票が増えていることから、選挙公報を早く確実に届けるように配布期日を早められる方法を国とも相談して検討実施すること。郵送での配布に切り替えること。
(回答)選挙公報につきましては、告示日(公示日)又はその翌日に候補者から掲載する原稿を受理した後、掲載順序をくじ引きで決定し、印刷を行い、仕分け、梱包をしたうえで、配布担当者へ配送し、そこから各世帯へ配布が行われております。このような作業工程がありますので、選挙公報の配布には一定の期間が必要となります。
選挙公報の郵送化については、封入封緘作業が必要になり、現在の方法より日数を要することなどから現在の配布方法としております。
引き続き、国や他自治体の情報を参考にし、選挙公報を確実に配布できるよう努めてまいります。
(2) 選挙公報のホームページのアップをできるだけ早めることや、点字・音訳版の発行を公職選挙法に盛り込むよう、公職選挙法の改正を引き続き国に申し入れること。
(回答)市長選挙、市会議員選挙の選挙公報は期日前投票の初日にホームページへアッしております。また、指定都市選挙管理委員会連合会(本市を含めた20政令指定都市の選挙管理委員会で構成。)において、2年に一度、法令等の改正要望を行っており、令和4年10月19日に、視覚障害者が候補者の政見等を知る機会を確保するよう法令等の改正を要望しました。引き続き要望を行ってまいります。
(3) 期日前投票所の箇所数を抜本的に増やすこと。特に、寿地区やラポールに期日前投票所を設置すること。車で巡回しながら移動して投票できる「移動式期日前投票所」の導入を検討すること。又、当日の投票所に駐車場を確保すること。
(回答)期日前投票所につきましては、候補となる施設を比較・検討した上で、急な選挙でも設置可能な場所の確保、区役所とのオンライン接続やセキュリティを確保できること、投票管理者、立会人等の配置、また、経費面や管理執行面などを考慮して選定しています。その上で現在では、区役所のほか、各区の実情に合わせて、臨時期日前投票所を1か所から2か所設置しております。
寿地区やラポールへの期日前投票所設置については、それぞれ当該区の選挙人の方だけしか投票できないため、現在当該区に設置している期日前投票所との配置のバランスや利便性の高さを比較し、検討を行ってまいります。
移動式期日前投票所につきましては、他都市では山間部の地域での導入実績のみであるため、また無線のオンライン接続が必要となるなどの課題もあるため、本市での導入の予定はありません。
当日投票所の駐車場が利用できない場合、車で投票所に行かれることをご希望の皆様には、区役所で実施している期日前投票をご案内させていただいております。
なお、区役所の障害者用駐車場の利用をご希望される場合は、事前に区選挙管理委員会にご連絡いただければ、可能な限り利用できるよう調整いたします。
今後も、より利便性の高い場所に施設を確保できる可能性がないか、常に検討を進めてまいります。
(4) 投票日当日の投票所の設置個所数を抜本的に増やすこと。
(回答)投票者数に占める期日前投票者数の割合が増え、投票日当日の投票者数の割合は低くなっております。また、本市では人口減少の段階に入り、今後も人口減少が続くとされていることや投票所を増やすことで、地域の方々に担っていただいている投票所民間従事者が増え、負担が増えることになることから、投票所を増やすことは困難ですが、共通投票所や移動支援策等の他都市での導入例を参考に今後とも投票環境の向上に努めてまいります。
(5) 高校、大学の期日前投票所をさらに増やすこと。
(回答)これまで市内3か所の大学に設置をしてまいりました。大学への期日前投票所設置は、選挙人の利便性や啓発効果、投票者数などのデータを分析するなど、設置の効果を見極めながら、引き続き検討してまいります。
2. 参政権の保障
(1) 横浜市長選挙、同市議会議員選挙のお知らせの点字・音訳版があることを周知徹底し、全ての視覚障害者が受け取ることができるようにすること、期日前投票所にも配架すること。また、視覚障害当事者からもよく聞き取りをして選挙公報の拡大版も検討すること。
(回答)市長選挙及び市議会議員選挙では、視覚障害者支援を行う団体に所属している方のほか、区選挙管理委員会へ投票のご案内の点字シール貼付けを希望した方や「広報よこはま」の点字・録音版の配布リスト等に基づき、選挙のお知らせの点字・音訳版の配布を行い、期日前投票所にも概ね投票日の4日前までに配架しました。今後も広報よこはまやホームページで周知を徹底するなど、希望される方全員に配布できるよう努めてまいります。
また、選挙公報は、現在期日前投票の初日にホームページに掲載しております。パソコンやスマートフォンの拡大機能を使用することで、文字だけでなく、写真、図、グラフを含めて選挙公報を任意の大きさに拡大してご覧いただけますので、ホームページに掲載していることについて今後とも周知に取り組んでまいります。
なお、候補者から選挙公報のホームページ用掲載文の電子データの提出があった場合は、横浜市ホームページの音声読み上げ機能を利用することができますので、候補者への電子データでの提出をより一層周知してまいります。
(2) 郵便投票対象者の要件緩和について引き続き国に求めること。また、施設や病院でも投票できることの周知と啓発に特段の手立てを講じること。
(回答)指定都市選挙管理委員会連合会(本市を含めた20政令指定都市の選挙管理委員会で構成。)として、令和4年10月19日に障害者等の選挙権行使を容易にするための制度改正を要望しました。引続き要望を行ってまいります。
また、選挙の際に世帯ごとに封書で郵送する「投票のご案内」に同封の啓発チラシで指定施設での不在者投票について制度の周知を行っております。
さらに、指定施設が増え、少しでも多くの方が投票できる環境を整えるため、指定されていない施設について、区選挙管理委員会を通じて指定の働きかけを行っております。
(3) 期日前投票開始時までに、点字の候補者名簿を作成すること。
(回答)点字の候補者名簿は、候補者が確定する告示日の17時以降に作成業者が校正等を開始するため、現状は期日前投票開始までに用意することは困難です。今後も、できる限り早く作成できるよう検討を行ってまいります。
国政選挙及び県知事・県議会議員選挙及び最高裁判所裁判官国民審査にかかわる書類の点字・録音版については、神奈川県選挙管理委員会が作成しています。神奈川県選挙管理委員会に、候補者(政党等)の点字名簿及び国民審査の裁判官の点字名簿の早期納入について引き続き働きかけていきます。
(4) 代筆の際のプライバシーが守られるよう配慮すること。
(回答)選挙人が代理投票の制度をご利用になる際には、法令に基づき投票所に従事する市職員2人で補助を行い、選挙人が誰に投票したかなどの投票の秘密を守っております。
(5) 外国に行っている人の投票する権利を保障すること。
(回答)『在外投票制度』により、日本国外に在留で、在外選挙人名簿に登録されている方は、国政選挙の投票が可能となっています。在外選挙人名簿への登録については、申請が必要となるため、外国に行かれる有権者への制度周知に努めてまいります。
(6) 投票権を行使することへのバリアをなくすように、投票所内のバリアフリーはもちろんのこと、投票所までのバリアがある場合はどうするのか、区などが相談にのること。また投票所に車で行く際、無料で使えるよう駐車スペースを確保すること。
(回答)従来より、車いすの方などが安全に投票できるよう、段差のある投票所には、「段差是正スロープ」を設置するなど、「誰もが投票しやすい投票所」に向け取り組んでおります。また、投票日当日の投票所には、物理的に駐車場のスペースを十分に確保することが難しい投票所が多くございます。そのため、車で投票所に行くことをご希望のみなさまには、区役所で実施している期日前投票をご案内させていただいております。
区選挙管理委員会においては、個々のご相談にもできるかぎり対応できるよう努めてまいります。引き続き、「誰もが投票しやすい投票所」の実現に向け、取り組んでまいります。
【議会局】
1.職員の勤務の在り方
(1) 議会局の職員の人員体制を増やし、長時間勤務にならないようにすること。
(回答)議会局では、全庁的な取組強化に合わせて、仕事や働き方の見直しを行っています。引き続き、長時間労働是正と超過勤務時間の縮減に努めてまいります。
(3) 県外視察などにおける議員からの求められる業務外活動(交流会や二次会など)については、職員が応じないルールとすること。
(回答)議会活動が円滑かつ効果的に行われるよう、議員の適正なサポートに努めてまいります。
(4) 議会便りについては「カラー化」や増ページなど充実をはかること。
(回答)議会広報会議での協議を要する事項ですので、議会局としては、御協議いただいた結果に応じて適切に対応いたします。