議会での質問・討論(詳細)
2022年10月6日

■経済局(大貫憲夫)10月6日(木)

◆大貫委員 共産党の大貫です。
 後ほどスライドを使うかもしれませんので、そのときはよろしくお願いします。
○藤代委員長 どうぞお使いください。
◆大貫委員 今の話ですが、今、ノーベル賞の問題が大きな話題になっているけれども、本当に日本の科学者が外に行ってしまう、育たないということが大問題になっているわけです。その点で横浜市云々の立場で言えば、やはりそういう状況の中で、この理研の研究者たちを守るという立場に立っていただきたいと私は思っています。
 それで、私はインボイスの問題を質問しますが、インボイスの目的、適格請求書とは何なのか、それから制度の仕組み、さらには制度実施までのスケジュールを伺います。
◎星崎経済局長 インボイス制度でございますが、取引の際に、売手と買手の税率と税額の認識を一致させるため、売手は買手である取引相手から求められたとき、適格請求書という書類を交付しなければならないという制度でございます。適格請求書でございますが、現行の請求書の記載事項に加えて、登録番号、適用税率や税率ごとに区分した消費税額等が記載された請求書でございます。スケジュールでございますが、インボイス制度の開始は、令和5年10月1日からです。制度開始日からインボイスの発行事業者になるためには、原則として、令和5年3月31日までに登録申請手続行う必要があります。
◆大貫委員 様々な分野とか業界とか団体からこのインボイスに対して反対の声が上がっているのですが、当然、経済局としてもどういう声が上がっているかはつかんでいると思うのですが、いかがでしょうか。
◎星崎経済局長 日本商工会議所がこの9月15日、政府に行いました令和5年度税制改正に関する意見で、政府による十分な検証の実施や導入時期の延期を要望しています。また、経団連が同じく9月13日、政府に行いました令和5年度税制改正に関する提言で、円滑な導入に向け、免税事業者に係る経過措置の検証など必要に応じ所要の措置を行うべきと要望しています。このほか、全国商工団体連合会や全国建設労働組合総連合、全日本建設交通一般労働組合、神奈川県労働組合総連合、日本出版協議会、日本漫画家協会など様々な団体からインボイス制度への見直しや撤回の声が出されております。
◆大貫委員 このインボイス制度は、こういった業者の皆さんと同時に本市にも関わってくると思うのです。経済局では、このインボイス制度についてどのように関わってくるのですか。
◎星崎経済局長 経済局では、所管しております外郭団体であるシルバー人材センター、それからの企業会計、特別会計においてはインボイスの影響があると考えております。
◆大貫委員 シルバー人材センターについてはどのような影響があって、どうするつもりですか。
◎森市民経済労働部長 本年6月、インボイス制度導入におけるシルバー人材センターの安定的運営につきまして、厚生労働省へ提案、要望を行いました。具体的に申しますと、シルバー人材センターが会員に支給する配分金に係る課税仕入れを帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる取引の特例に適用する等、事業者の安定的運営に向けた支援措置の実施を要望いたしました。これに対し、現時点では厚生労働省から特段回答はいただいていない状況でございます。
◆大貫委員 あまりよく分からない説明なのですが、会員さんが要するに課税業者にならないと、シルバー人材センターがその分を背負わなければいけなくなってしまうということですか。そうであるならば、どれぐらいの金額にここに関わってくるのですか。
◎星崎経済局長 経過措置が認められておりまして、来年度は約2000万円と積算しております。
◆大貫委員 そして、経過制度が終わると幾らなのか、それから、もしこれがインボイス制度になれば、それはシルバー人材センターがこれを背負うということになるのですか。
◎星崎経済局長 御発言のとおりでございます。
◆大貫委員 そうすると、もうシルバー人材センターの運営だとか事業そのものにも大きな影響を及ぼすのではないですか。
◎星崎経済局長 大きな影響があると考えております。
◆大貫委員 それで、どうするの。
◎星崎経済局長 国に対して様々要望させていただいておりますが、シルバー人材センターでも、新たな支出となりますので、経営の改善ですとか、もっとたくさん仕事を取って来ていただくとか、そういう工夫が必要になると考えております。
◆大貫委員 会員には、それはもう要望しないということですね、適格請求書を出すことは会員さんには要求しないと。会員さんはそういうことにならないということですね。
◎星崎経済局長 会員が課税業者になるという選択肢はなかなか難しいのではないかと現時点では考えております。
◆大貫委員 非常に大きな影響を及ぼすのですよ。これは副市長に聞きたいのだけれども、先ほど企業会計とか特別会計ね、今このシルバーセンターは話を聞いたのだけれども、全市的に大きな影響があると思うのです、この2つの会計。それから、一般会計に関わる状況はどうなってくるのですか。
○藤代委員長 ただいま答弁の整理中でございますので、しばらくお待ちください。
◎大久保副市長 消費税の納税義務のある企業会計や特別会計におきましては、買手の立場として、事業者から調達する場合の運用方法については国の方針がまだ未定となっております。このため、売上げが1000万円以下の免税事業者への影響についても現時点では不明でございます。なお、一般会計につきましては仕入れがないということで、これによる影響はないと考えております。
◆大貫委員 免税業者というのはどうして免税業者になるのか何か理由があって、消費税を払わなくていいよというのは売上げ1000万円以下の人は免税業者ですよね。それはなぜそのように免税というようになっているのですか。
◎星崎経済局長 財務省のホームページによりますと、小規模な事業者の事務負担や税務執行コストへの配慮から特例措置として創設されたものとのことでございます。
◆大貫委員 売上げ1000万円以下の事業者というのは、本当にもうなりわいなのです。だから、そういう意味で言えば、生活を維持するとか、過重な負担だとか、そういったことで免税をしているわけです。そういったときに横浜の小規模事業者の人たちにどういう影響があるかということを調べなければいけないと思うのですが、横浜の場合にはどれくらいの業者がそこに関わってくるのか、免税店なのかをお聞きしたいのです。
◎星崎経済局長 平成28年経済センサス活動調査と国税庁の統計情報を基に試算しますと、本市には免税事業者が約1万2000者程度いると推計しております。
◆大貫委員 その方々の中では、もちろん先ほど言った特別会計だとか企業会計だとか、ちょっと意見が違うのだけれども、一般会計であってもインボイスが必要な業者が出てきてしまうということ考えると、横浜経済に大きな影響を与えると思うのです。そういった点では、何らかの形でこれを国にもっと、シルバー人材センターだけのことではなくて、経済局として、このインボイス制度そのものを中止する、そういう要求をきちっと出すことが必要と思うのだけれども、いかがでしょうかね。
◎星崎経済局長 インボイスの対象となっております消費税は、年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策など社会保障の充実安定化に充てられておりまして、貴重な財源となっております。インボイス制度の導入によりまして複数税率に対応し取引の正確な消費税額を把握することは、税制の適正性、信頼性を確保する上でも重要であり、撤回を求めるのは難しいと考えております。
◆大貫委員 今度の中期計画でも地域の小規模事業者と地域の経済が一番大事なときにこれは大きな影響を与えるということはもう明確になっているわけだから、本来だったら、やはり横浜市はきちんと言うべきだと思います。これは、本当に横浜のこれからの経済、今までの大企業中心の経済から地域に変えていくという意味ではそこの切替えも必要だから、そういう意味においてやっていただきたいと思います。
 以上です。


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