山中竹春市長が初めて組んだ一般会計予算に日本共産党は賛成しました!
2022年3月23日
日本共産党横浜市議団
団長 荒木由美子
横浜市会は、3月23日の本会議で、山中竹春市長が年度予算として初めて編成した2022年度一般会計予算案を賛成多数で可決しました。山中市政誕生に尽力した日本共産党市議団は、市長を支え、市政を前に進めるという責任を果たす立場から、同予算案に賛成しました。大規模開発推進、国民健康保険料の値上げ、職員定数の削減など5件の特別会計予算と議案には市民の利益に反するとして反対しました。自民、公明、立憲、国民の4党はすべての議案に賛成しました。
昨年8月の市長選で市長が公約した「中学校給食の全員実施」と、75歳以上の敬老パス自己負担ゼロ、子どもの医療費ゼロ(0才から中学生)、出産費用ゼロ(基礎的費用)の「3つのゼロ」は、いずれも実施にむけて庁内で検討することになりました。山中市長は、中学校給食と「3つのゼロ」については今年策定予定の中期4か年計画に位置付けると明言しました。
自民党、公明党は予算案に賛成したものの「中学校給食は現制度の発展が最適」、「3つのゼロは財源がない」、「公約は無責任だ」などそれまでの主張は撤回していません。その両党が過半数を占める議会の現状からいって、市長公約を実現する道のりは決して平坦ではありません。しかし、市長公約は多くの市民がその実現を願っています。その市民の力を結集する取り組みを強めて市長を後押しすることが切実に待たれています。
予算案全体は「子どもたちの未来を創る」、「生涯生き生きと活躍できる」、「ゼロカーボン横浜」を前面に掲げ、こども青少年局、教育委員会、健康福祉局の3局とゼロカーボン施策とも予算は前年度より増額。ここには、横浜市を住み続けたい街、事業者に選ばれる街にしたいとの市長の決意が表れています。また、市長選前に「カジノ反対の市長を誕生させる横浜市民の会」と締結した政策協定書という市民との約束を順守しようとする姿勢も見えてきます。同協定書には、掲げた5つの政策目標の第一に「誰でも享受できる医療・福祉・子育て・教育施策を進める」、4番目に「再生可能エネルギーへの転換促進・・・など環境施策を進める」、5番目に「国際平和を発信」と記されています。
国際平和分野では、ロシアにおけるウクライナ侵攻に対してオデッサと姉妹都市提携している横浜市・議会が機敏に対応したことは特筆に値します。市庁舎をウクライナ国旗色でライトアップ、市庁舎一階に献花台・募金箱の設置と核兵器廃絶を求めるパネルとオデッサ紹介のパネルを展示、全区役所に募金箱の設置、オデッサ市から送られた記念品展示を市会議事堂7階から3階入り口に移動、2000万円義援金の約束、ウクライナからの避難民受け入れに備えた市営住宅79戸確保等です。
第6波で感染爆発した新型コロナウイルス対策では、感染症対策・健康安全室を設置、64人を増員し保健所等の体制を強化したことは評価できます。
一方で、リニア新幹線工事残土を埋め立てに使う新本牧ふ頭、巨大テーマパーク立地の上瀬谷開発、民間タワーマンション建設への法外な補助金支給など大型開発事業には巨費が投じられており、前市政を踏襲している点は、当然看過できず、市長の重点公約実現の財源確保のためにも各事業の緊急性、妥当性、経済性などあらゆる角度から検証するよう市長に求めました。市長からは明確な態度が示されず、今後の大きな課題として、引き続き思い切って見直すよう働きかけることは党市議団の役割と受け止めています。
市長の重点公約についての自・公との攻防戦は、次期中期4か年計画策定の論議が舞台となります。中期計画の期間は予定では22年度から25年度の4年間で、市長の任期と重なります。市長は「中学校給食、3つのゼロをはじめ約80の公約は任期4年のなかで着実に進めていきたい」と公言しています。着実に「進め」るには中期4か年計画で「実現する」あるいは「行程表」が表記されなくてはなりません。自公にそれを認めさせることは議会のなかだけでは出来ません。市民世論の高揚がどうしても必要です。市内の市民団体が予定している、山中市長の公約実現を求める署名運動が本当に大事となっています。
党市議団は、この春、市民要望アンケート活動を全世帯規模で行います。市政を前に進めるために、多くの皆様のアンケートへのご協力よろしくお願いします。