4月28日、生活と健康を守る会横浜市協議会(以下生健会)は、生活保護を誰もが困ったときはためらわずに申請できるようにするため、横浜市健康福祉局の生活支援課に対応の改善を求める申し入れを行いました。日本共産党横浜市議団からは、健康福祉局担当常任委員の北谷まり議員が同席しました。
生健会は、先日の神奈川区でおきた生活保護の申請の侵害にあたる不適切な対応を受け、問題の徹底究明と再発防止策をはかり、①この間、国が発出している「申請権の侵害の防止」や「扶養照会※は義務ではない」とした通知の現場への徹底、②申請をためらわせている「扶養照会」をやめること、③制度を紹介する市のホームページやしおりの表記を国の表記変更にならって改定することなどを申し入れました。
また、住まいのない方については、生活保護を受けるのに、まずは無料低額宿泊所や集団生活が主になる自立支援施設への入所が要件かのような誤った説明を行わないこと。他都市のように、ビジネスホテルやネットカフェなどの利用を選択肢にいれた説明を徹底するよう強調しました。
生活支援課の担当者は、神奈川区の件は、「なぜこのようなことが起こったのか、真剣に考えないといけないと思っている。第三者委員会で検証する」、国の通知の徹底については「すぐに現場に伝えている。しかし、内容をかみ砕いて周知しないと正しく伝わらないこともあるので、その辺が課題だと認識している」、扶養照会については「国の通知では、照会そのものをやめるよう指示されていない。国の通知通り、本人の意向の尊重と、明らかに扶養できないとわかっている場合の照会はおこないようにする」、制度紹介の改善については「毎年しおりの改善を行っている。扶養照会の部分など改定を検討している。いただいた意見も受け考えていきたい」と答えました。
申請時の施設などへの入所の要件については「神奈川区の場合は、申請条件を施設入所しかないと説明したことが問題。本人の希望を聞き、他の選択肢も示すべきだった。今後はそのような対応にあらためていく」と答えました
※扶養照会とは、福祉事務所が生活保護申請者の親族に援助が可能かどうかを問い合わせるもの。