あらき由美子団長が予算代表質問
2月19日(金)、横浜市議会では会派を代表した予算代表質問が行われ、日本共産党から あらき由美子党市議団長(南区選出)が登壇。新年度予算案の問題点、コロナ対策に乗じたマイナンバーカード普及、保健所の体制強化より優先されるデジタル化推進体制の新設の問題、喫食率2割目標の中学校給食、女性蔑視の社会を改めるジェンダー平等の取り組みについて林市長に迫りました。
市長は、新年度予算について、アフターコロナを見据え、2027年の国際園芸博覧会の開催や、IRカジノ誘致、新たな劇場整備の検討を進めるとしています。
IRカジノは、市民合意も得ず、またその是非を問う住民投票にも背を向け、あろうことか2月5日からIR施設の設置・運営を行う民間事業者の公募を始めました。公募を始めるにあたり実施方針の意義に、横浜のポテンシャルを活かして、世界最高水準のIRを実現し、「魅力ある都市横浜のさらなる飛躍」と「将来にわたる横浜市民の豊かな暮らし」を確実なものとしました。しかし、新型コロナの影響を受け、主要カジノ事業者の業績は悪化しています。横浜への進出意向を示していたラスベガス資本2社が進出を断念しています。
あらき議員は、カジノ収益依存の大きいIR企業ほどコロナの影響が大きく、巨額の赤字決算となっている中で、なぜ、いまIR誘致に市長が力点を置くのか到底理解できないと批判。また、IRの事業効果の根拠もなく、インフラ整備にかかる莫大な市負担の金額も示されておらず、このまま押し進めることは大問題だと述べました。
その上で、今、市民は新型コロナ対策で必死に生活している状況であり、コロナ禍の最前線で人々の生活を必死に支えている介護・保育・医療などのケア労働の現場は、一般の労働者より月10万円以上も低く抑えられ、常に人手不足の状態になっていると指摘。アフターコロナを見据えるというのであれば、市民合意のないIRカジノや上瀬谷開発、新劇場など不要不急の事業をやめ、市民の暮らしを直接支える介護・保育・医療などの施策拡充に予算を振り向けるべきだと迫りました。
林市長は、新年度予算案では、市民生活に寄りそった子育て教育福祉などの施策についてしっかりと必要額を計上しており、将来に向けて横浜が確実に成長し続けるために必要な政策についても、しっかりと進めていく予算にしていると答弁し、PCR検査対象の拡大については、まずは国が実施を要請している高齢者・障害者の入所施設の検査について、県と連携し、取り組んでくと答えるにとどまりました。
質問と答弁の全文はこちらです。