みわ智恵美です。日本共産党を代表し、「市第113号議案 令和2年度横浜市一般会計予算」等の組み替え動議の趣旨説明をいたします。まず、私たちが組替を求める理由を述べます。
この2020年度予算案は、大多数の市民が反対するIRカジノ誘致、その実現性が不透明な大劇場、テーマパーク進出を既成事実化した米軍上瀬谷通信施設跡地再開発などに巨費を投じ、その一方で、
国民健康保険料の値上げなど市民負担増を強行します。
そして、中学校給食の実施や少人数学級拡大、市営住宅建設など切実な市民要望には応えきれていません。これらの点からみて、地方自治体の本来の役割である「住民福祉の機関」「住民自治の組織」と言える予算となっていません。
今、横浜市にとって新型コロナ感染症の緊急対策が後手に回らないように財政的な措置をとることがまったなしです。
市長は、2020年度予算案を撤回し、以下の趣旨に沿って、編成替えを行うよう求めます。
新型コロナの影響から市民のいのち・くらし・営業を守るための緊急対策として、PCR検査体制拡充、医療機関支援、学童保育・保育園への財政支援、小規模事業者生業支援、市税・国保料の減免などをすすめることが必要です。
また、就学援助認定基準を2013年度基準に戻し、認定者数を4000人以上増やすようにすること、低所得世帯むけの高校育英資金制度の創設、中学校給食実施にむけ設計費計上、35人学級を新3年生でも実施します。財源は、IR等検討費、新たな劇場計画検討費、旧上瀬谷通信施設地区事業化及び地区関連事業化検討費、横浜市道路建設事業団への財政支援などをカットして一般財源56憶8千万円、市債3億円を捻出します。
次に、国民健康保険事業費会計予算のうち、歳入で、国民健康保険料を15憶7千万円減額、一般会計繰入金の8億8千万円増額、基金繰入額を6億9千万円とすることによって、国民健康保険料の平均額の引き上げを抑えることができます。
民間デベロッパーによる開発事業への公費投入は全く必要がありませんから、市街地開発事業費歳入歳出予算から、東高島駅北地区事業費、横浜駅きた西口鶴屋地区事業費を削除します。
港湾整備事業費歳入歳出予算から、カジノ誘致に向けての基盤整備となる山下ふ頭用地等事業費をカットします。
南アルプス山岳地の貫通など全区間の86%ものトンネル掘削、
それに伴う発生残土の問題、残土運搬など、
環境影響評価手続きの中で、今世紀最大の生活環境破壊、生態系や自然環境破壊となる事業と言われています。
この事業を中止するためにも、トンネル掘削工事に伴う
首都圏地域での発生残土受け入れ先である新本牧ふ頭整備を休止し、整備費、整備費負担金を削除します。
以上の通り2020年度予算案の編成替えを求めます。
議員各位のみなさまの賛同を心よりお願いいたしまして、
組み替え動議の趣旨説明を終わります。