2月26日、横浜市議会では予算議案関連質問が行われ、日本共産党からは白井まさ子議員(港北区選出)が登壇。国民健康保険料の問題などについて、林文子市長に迫りました。
また保険料が上がる
多くの世帯で収入の1割が消える
毎年引き上げられる国民健康保険料。横浜市は新年度も引き上げとなる予算案を組んでいます。新年度は、一人当たり平均保険料は10万9,120円で、前年度より2.18%、2,328円の値上げです。年収500万円の夫婦と小学生と中学生の子ども二人世帯では年間1万7,110円値上がりして、50万140円にもなります。子どものいる世帯の減免はあっても、収入の1割が国保の保険料に消えてしまいます。
市独自の保険料算定ルールが元凶
保険料が上がり続けるのは、保険料を、「一人当たり医療費の過去3か年の平均伸び率と同率に引き上げる」と定めた市のルールがあるためです。このルールにより、今回、医療費の平均伸び率が2.18%だったことから、それに合わせて保険料も同率に引き上げています。そのために、保険料負担を軽減するために充てていた市費(法定外繰入)は、2019年度より31億円減らし44.5億円にしています。しかも、横浜市は、新年度予算で約110億円の事業見直しを行ったと誇っていますが、その内、国保料負担緩和市費の削減が約3分の1を占めています。
国保は社会保障という観点を
独自保険料算定ルールは撤廃を
日本共産党市議団は、横浜市は、昨年度と同じ市費投入をすれば保険料を引き下げることができるのに、あえて引き上げることは、市民の過重負担にならないようにするというこれまでの考えを捨てるものだと批判。その上で、市費投入(法定外繰入)をなくせという国の圧力が強くなったとはいえ、市民生活の防波堤になる努力が地方自治体には求められていると主張し、国保は社会保障という観点で、保険料を一人当たり医療費の過去3か年平均伸び率と同率に設定して引き上げるというルールを撤廃し、市費の繰入を、2019年度と同額にして保険料を引き下げることを要求しました。
他の健康保険と比べて高いが、一定の負担は必要…林市長答弁
林市長は、国は法定外繰入の削減を目指している、神奈川県内は繰入額は大きい方だ、国保の保険料が他の健康保険と比べて高いことは認識をしているが、国保は社会保険であり、加入者同士が支えあう仕組みである、制度を持続可能なものにするために一定の負担をお願いすることは必要だと考えると答弁しました。
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