2019年度の横浜市第4回定例議会は12月19日(木)に最終日を迎え、33件の市長提出議案と、2件の人事議案と議員提出の国への意見書案2件が賛成多数で可決されました。採決に先立って、日本共産党を代表して、みわ智恵美議員(港南区選出)が、無料低額宿泊所条例の制定、中央卸売市場の条例全部改定、市営住宅の保証金の値上げ、あまりに安い市有地の売却の4件の議案と、中学校給食の実施やカジノ誘致反対を求める市民からの請願5件の不採択について、反対討論を行いました。
市民の財産をやすやすと売りわたすな
緑区の十日市場駅から徒歩4分のところという好立地の市有地が、マンション建設を行う民間デベロッパーに売却されます。この市有地は、以前は市営住宅が建っていました。売却価格は、付近の土地の公示価格よりも一平米あたり5万円も安い15万円です。安い理由として、市は、敷地内に子育て支援施設と地域交流施設の整備を条件にしたからと説明していますが、それらは全体延べ床面積のわずか3.4%しかありません。
みわ智恵美議員は、これは、行き過ぎた開発事業者優遇であり、市民の財産の喪失にあたると指摘。横浜市が行った神奈川県への要望に、「特別養護老人ホームの新規整備を推進しているが、特養ホームの整備には広い土地が必要で、広い土地の確保が困難」と述べていることにふれ、特養ホームを増やせない理由に土地がないと言いながら、十日市場の市有地を民間にやすやすと売りはらうことはとんでもないと批判しました。
今後、野庭団地(港南区)、洋光台団地(磯子区)などの市営住宅も大規模再生が予定されています。その際、建物が高層化されることが予想されますが、部屋数を増やさない計画のため、敷地内に「余剰地」とされる部分がでます。みわ智恵美議員は、この土地は市民の財産であり、市民のために使うべきだと主張。その上で、市議会は税金の使い方を市民の立場からチェックする役割を果たすべきだと述べ、議案に反対するよう訴えました。
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