大貫議員:私、CO-DO30のことで、質問したいんですが。
実は、孫が生まれて今年で1年なんですね。子どもたち孫たちのために、先ほど副市長も言ったけど、本当に地球温暖化の問題は避けて通れない重大な課題で、横浜としても一番トップに置かなきゃいけない問題です。そこで応援する意味で、質問したいと思っています。
世界中からパッシングの麻生前首相中期目標とCO-DO30は同じ水準
まず、鳩山新政権が25%減らしましたね。これに対する評価いかがでしょうか。
信時地球温暖化対策事業本部長:当市の目標でありますCO-DO30の数字からいうと、非常に今回の新しい目標値は厳しいものであると思っていますが、ただ、これからこの日本が世界の中で世界をリードするあるいはまた横浜市もリードしていくというなかでは、必ず達成していかなければいけないようなものではないかなというふうに思っております。
大貫議員:私も、非常に積極的な数字だと思うんですね。ところが6月の麻生さん、前首相がやっぱり中期目標出しましたが、それに対する評価はいかがですか。
信時地球温暖化対策事業本部長:当時の数字は、換算いたしますと我々のCO-DO30の数字とほぼ匹敵しておりまして、そういう意味では我々の当時からのCO-DO30のなかでの施策を実施していくなかで、実現していけるものではないかなというふうにとらえておりました。
大貫議員:その麻生さんの出した目標について、世界はどういう反応しましたか。
信時地球温暖化対策事業本部長:当時の新聞記事・報道等では、日本はもう少しやれるんではないかという感じの反応だったんじゃないかなというふうにます。
大貫議員:あの当時は、大変なパッシングがあったわけですよ。世界中からいえば水準低いと。日本はこれでいいのかというふうなこと言われたわけですね。その水準と横浜のCO-DO30の水準が同じということは、問題あるんじゃないですか。
信時地球温暖化対策事業本部長:まさに、おっしゃるとおりかと思います。我々としても30ということが、いまある予算だとか施策のなかで追及していくべき最大の数字かなというふうにとらえておりますので、そういうかたちで遂行していけばなというふうに思っておりました。
鳩山首相の25%減達成目標に合わせるためには「CO-DO50」に
大貫議員:ということは、数字的には変えていかなきゃいけないという意識があると思うんですね。私、鳩山さんの25%、資料いただきました。というより、資料いただいたものですけどね。(パネル使用)実は、上が総排出量です。国の目標をCO-DO30に当てはめた場合、横浜市が1990年を基準にしたとき、1700万トン、これが25%2020年では減ということになりますと、1275万トン。それを横浜市の基準である2004年の基準で合わせますと、2041万トンが基準の削減率でずっとおしていくと25年には1036万トンになるという表なんですよ。そうすると、この一番基準から見ると総排出量では50%減にしなきゃいけない。こういう数字なんですよ。大変な差があるんですね。これを横浜市の一人当たりをベースにすると、この数字でいくと52%削減しなきゃいけなくなっている。そうすると、CO-DO50にならなきゃいけないんじゃないですか。
信時地球温暖化対策事業本部長:2020年度で25%という数字をCO-DO30に合わせますと、まさにおっしゃるとおりCO-DO50というかたちをとっていかなければいけないというふうには認識しております。
大貫議員:認識だけじゃだめなんですね。そのためにはどうしたらいいかと。環境モデル都市ですからね、政府のやっていることと乖離があっちゃいけないんですね。そういう立場でこれからもやるということを認識させてもらいます。
それでは、私、この間一番疑問に思っているというか、直さなきゃいけない点というのは、わかりにくいということなんですね。CO-DO30の基準だとか、市民一人当たりで割り出すと、わかりにくいんですね。その点で、いわゆるG30ありましたね、G30は非常に成功しているわけですよ。このG30のやり方をCO-DO30、温暖化でも踏襲していこうということでたぶん30が付いたんじゃないかとも思っているんですけどね。しかし、G30とCO-DO30では、やり方が違ってくると思うんですね。G30とCO-DO30、G30から学ぶべき点というのはどういうふうにありますか。
信時地球温暖化対策事業本部長:G30では、市民の方に対し1万1000回のG30、要するにごみの仕分け等をお知らせにいったということを聞いております。そういう意味で我々もそういうCO-DO30のなかで目標達成のためには、どういうふうに市民の方に、回数だけではないのかもしれませんですけども、わかっていただくかという工夫をしていくべきだというふうに思っております。
大貫議員:先ほどに戻しますけども、確認するの忘れちゃったから。CO-DO50にしなくちゃいけないといったときに、本部長、50にしなきゃ、そういう数字ですねといってましたね。ということは、そういう数字に改める方向でいいんですね。
信時地球温暖化対策事業本部長:まだ国のほうで詳しいところまで決まっておりませんけども、自治体といたしましてもそれははっきりしましたら、その方向で目標値あるいは施策の内容も変更していく必要があるというふうに思っています。
温暖化ガス排出量は、一人当たりではなく総量でわかりやすく示せ
大貫議員:それで、元に戻します。G30との関係でいえば、温暖化ガスというのは見えないんですね。G30、見えるんですよ。そうすると、見えるということは、たとえば色がついていれば、どこのうちでどれだけ出るかわかるんだけど、見えない。そういったときに、CO-DO30も一番問題なのは見えるかたちにしていくことが大事だと思うんですね。その点で、まさに、この間、一人当たりの排出量ということで基準を決めましたね。なぜ、一人当たりにしたんでしょうか。総量にしなかったんでしょうか。
信時地球温暖化対策事業本部長:一人当たりというのは、当初20年1月CO-DO30を制定いたしました時に、国のほうにも特に基準はなかった段階で決定しております。当然、他の自治体にもそういうものはありませんでしたので、横浜市といたしましては、人口の増加あるいは商業業務等の集中等が顕著なので、一応一人当たりということで、その当時は決めておりました。ただ、おっしゃったように、これから比較をするという意味では、その辺は他の国あるいは他の自治体等の比較がしやすいような、わかりやすいようなものに変える必要があるかなというふうに思っています。
大貫議員:私も、そのこといいたかったんですね。人口比でいいますと、たとえば総量変わらなくても、人口が増えてくりゃどんどん分母が大きくなっていくんですからね、ずっと数字は少なくなってくるんですよ。実態を表さないんですね。現実に、この表あります。これが、2006年の確定値ですからね。温暖化ガスの排出量は1700トンが2006年度では1889トン、189トン高いんですね。ところが、一人当たりの排出横浜市方式でいくと、5.28トンが5.24トンにさがっちゃうんですよ。だから、これはいまの横浜市のやり方は実態に合わない。そういう点で、総量で計算する必要があると思うんですけど、いかがでしょうか。
信時地球温暖化対策事業本部長:それは先ほど申し上げましたように、他の国あるいは他の自治体との連携もいま模索しておりますけど、そのなかで比較しやすいようなかたちにしていきたいというふうに思っております。
大貫議員:ぜひそれは早急にやってもらわないと、市民がわからない。たとえば、環境モデル都市13ありますね、これはある意味では都市間競争、いい意味での都市間競争、必要なんですよ。そうすると、実態を計算するベースがわからなければ、比べられなくて競争できない。ぜひそれやっていただきたいと思います。
温暖化ガス総排出量取引制度を横浜でも実施せよ
それと、先ほど地球温暖化対策計画書制度がありましたね。改正されて、幅が広くなったというふうに思っているんですね。それはいいことだと思うんです。ところが、先ほど国の制度のその後とうするのかといったときに、私はこれはいわゆる自主的努力では進まないというふうに思っているんですね。
東京では、こういうふうにいっています。東京も今度温暖化ガス総排出量削減義務と排出量取引制度いれましたね。そのときに言っているのは、いまいった温暖化対策計画書制度を通じて色々やってけれども、努力しているけれども、しかし制度を運用するなかで自主的取り組みのみを前提とした制度では、今後大幅なCO2の削減に必要なレベルを超えるより踏み込んだ対策取れないといっているんですね。ですから、横浜の場合に、これよりもう1段レベル的に低いんですね。ですから、横浜でもこういったいわゆる義務、これをきちっと条例化していく必要があると思うんですけどいかがでしょうか。
信時地球温暖化対策事業本部長:まさにおっしゃるとおりで、東京都は自治体のなかでも突出していま進んでいるというふうに思っております。東京都は本社機能が非常に集積しているというところが特徴だと思いますが、横浜市はそこは少し状況が違うと思っておりますが、いわゆる排出権取引というものを導入していくという場合、国あるいは他の自治体と広がりがどうしても必要かなというふうに思っています。ですので、我々としても東京都がどういう方向でいくかということを見定めながら、横浜市に合ったそういう施策を考えていきたいなというふうに思っております。
大貫議員:やはり、東京がやったから、周辺の横浜などの自治体もやっていくと。さいたまもやる、全部やるというふうに協調していくことが必要だと思うんですね。その点では、見ているというふうにおっしゃったんじゃ、先ほどのこれのペースでいけば、全く合わないんですよ。これをやるためには、そういった悠長なこと言ってられないと思うんですね。先ほど、国の制度を見るというふうにおっしゃっていましたけどね、これはもっと積極的にいま温暖化提出計画制度ですか、それを充実させるためにも、なんらかの具体的な、いまそういうふうにやっているとおっしゃっているから、具体的にいまの制度のなかで、端とする、その成果を導く担保させるような方向って何か、考えていますか。
信時地球温暖化対策事業本部長:計画書制度は、いわゆる排出量取引とは違いまして、真水部分を減らしていこうということを考えているところでございます。それをやることによってそのあとの新しいそういう取引にも対応できるんじゃないかなと思っておりますので、まず真水部分を減らす計画書制度の充実というのをまずやっていきたいなというふうに思っております。
大貫議員:いずれにせよ、率直に言って、東京進んでる。横浜はそれに次いでがんばっているという状況だと思うんですね。いいところはまねしなきゃいけない。おっしゃっているように、東京はいままでいろんなデータ持っているわけですよね。横浜市でもそういった意味ではこのデータ、平成15年くらいからやっているんじゃないですか。そうすると、そのデータ持っているわけですよ。それを使って、ある意味では義務化をするということも出来るんじゃないかと思うんですが、いかかですか。
信時地球温暖化対策事業本部長:八都県市のつながりのなかで、東京都もそれなりに情報交換もしております。いま、おっしゃったような部分を含めて、検討していきたいと思っております。
大貫議員:東京都は環境税、経済的なインセンティブ、環境減税やる。それから車も低燃費の車をいれる、200台以上のところにね。こういう具体的にどんどんやっているんですね。それに負けないように、がんばっていただきたいと思います。
脱温暖化条例を横浜の行政すべてにかかわる位置づけに
それで、私は、最後に、やっぱり温暖化の問題では、脱温暖化条例をつくるというふうに言っていますよね。どういうふうな構想でつくろうと考えているのかお聞きしたいと思います。
信時地球温暖化対策事業本部長:本年夏に、温暖化の懇談会がございました。それを基にいたしまして、鋭意検討しておりますが、市民・企業がどういう行動をするかということに少し焦点を当てたような条例化を進めていきたいと思っております。
大貫議員:私は、それじゃだめだと思うんですよ。市民のみなさんは当然がんばってもらわなきゃいけないと思うんですね。やっぱり先ほどいった、経済的な指標だとか、政策的に義務といった罰則も含めて、もっと積極的にやらなきゃいけないと思うんですよ。それで、こういった問題について、やはり横浜市の行政、いろんな行政がありますね、たとえば港湾でも、内航の港湾をどういうふうに増やしていくのか色々あるわけです。これ、最後に副市長ね、やっぱり脱温暖化条例は上位条例として、横浜の行政すべてにかかわるようなそういった位置づけの条例を作る必要があると思うんですけど、いかがでしょうか。
阿部副市長:温暖化対策条例、いま検討中でございますが、内容的には出来る限り総合的な条例にしていきたいというふうに思っております。ただいま、基本条例的なものにすべきではというお話ありましたが、今現在横浜市環境の保全および創造に関する基本条例というのが、いちおう環境全般を守備範囲とする基本条例というかたちになっておりますので、私としては、現時点で温暖化条例は基本条例ではなくて、しかしながら内容的には単に温暖化事業本部の所管にとどまらず、ほかの部局の業務にも対応していけるようなものにしていければというふうに考えており、またこれ議会の方とも十分ご相談しながら進めてまいりたいと考えております。
大貫議員:終わります。