強引に進めた新たなMICEと豪華ホテル建設は、将来に禍根を残す
2016年度決算特別委員会の文化観光局審査で、みわ智恵美議員(港南区選出)が、横浜マリンタワー運営(委託)事業、みなとみらい21地区における新しいMICE施設整備事業について質問しました。
みなとみらい21地区で、多目的ホール・会議室を有するMICE施設と民間ホテルを整備する事業が進んでいます。今年の8月1日からMICE本体の建築工事が始まり、2020年3月に工事が完了する予定です。民間ホテルは、今年9月より建設工事が始まっています。このMICE整備事業は、災害発災時に緊急物資、医薬品などの受け入れ、避難者や復旧支援者などの輸送の重要な拠点である耐震岸壁から続いていた第一次緊急輸送道路を廃道にして進められています。
民間ホテルは、客室の半数近くが会員制であり、一室50平米の広さを持つ豪華な「ラグジュアリーホテル」です。一般市民の多くは利用できないものです。さらに、土地は横浜市の財産でしたが、事業者の要請を受けて売却されました。
みわ議員は、廃道が決定された緊急輸送路は、東日本大震災の後に、災害時必要であると判断して緊急輸送路に指定された大切な道路だったと述べ、ホテル建設のために土地を売却しなければ、緊急輸送路の廃止も必要なかったと指摘。民間からの言いなりで、強引にこのような事業を進めることは、市の将来に禍根を残すものだと主張しました。
中山文化観光局長は、MICE関係者からは、ラグジュアリーホテルの建設は、強いニーズがあると言われている。ホテルを含む機能を備えた施設とすることは、大変重要だと答弁しました。