2007年7月13日
神奈川労働局局長 河合 諒二様
神奈川地方最低賃金審議会会長 柴田 悟一様
日本共産党横浜市会議員団
団 長 大貫 憲夫
賃金をはじめ労働時間や雇用など、労働条件の向上にむけた労働行政に尽力されていることに敬意を表します。
39年ぶりとなる最低賃金法の改正案が国会に上程され、参議院選挙後に本格的な審議が行われると聞いています。生活保護基準にも満たない最低賃金額や、ワーキングプア・非正規雇用の増大など深刻な現状の中で、最低賃金額の大幅引き上げや制度の改正を求める世論が高まっています。
全労連や連合は「少なくても時給1,000円」の要求で一致し、与党も含め各政党においても、最低賃金額の引き上げを含む改定の方向での足並みがそろってきています。また、マスコミや識者などからも、現在の最低賃金額(全国平均673円、神奈川県717円)を大幅に引き上げ、「生活保護基準との整合性」を図るべきとの声が広がっています。
憲法25条にもとづき「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」として、生活保護基準があり、憲法27条で「勤労の権利を有し」をかかげ、そのための賃金や労働条件については労働基準法で「人たるに値する生活を営む必要を充たすべき」ものと定められています。
横浜市議会では、2007年第2回定例会において、全会一致で最低賃金改定に関する意見書を国に提出しております。同意見書の主旨は、神奈川県最低賃金の改定諮問を早期に行い、同一価値労働同一賃金の観点に立ち、一般労働者の賃金水準への接近を基本に改定を図ること、県内の最低賃金以下の労働者をなくすためにその趣旨及び内容の周知徹底を図ること、最低賃金論議は、格差の現実、労働力人口も踏まえ適切な対応を早期に示すことの3点です。
歴史的とも言える「2007年の最低賃金額改定」にあたり、同意見書に賛同した立場から、以下のように要請します。
記
1、「賃金の生活費原則」及び「生活保護基準との整合性」について神奈川地方最低賃金審議会で十分に議論され、最低賃金額を大幅に引き上げ、少なくとも時給1,000円以上にすること。
以上