横浜スタジアムの管理運営を40年にわたって民間事業者にゆだねるな
横浜市第2回定例議会は6月6日に最終日を迎え、市長提案の28本の一般議案、議員提案の2本の意見書、請願2本の採決が行われました。採決に先立って、北谷まり議員(保土ヶ谷区選出)が日本共産党を代表して5件の議案と1件の請願の不採択について、反対の討論を行いました。
横浜市公園条例の一部改正等の議案は、株式会社横浜スタジアムから、今後40年間の管理運営を行うことを前提に、横浜スタジアムの増築を行い、その後、本市に寄付するという提案がされ、それに伴い、公園条例の適用外と改定するものです。株式会社横浜スタジアムは、株式会社DeNAが2016年に74億円をかけて買収した球場運営会社です。増築費は85億円です。
北谷議員は、6,000席の増席やバリアフリー化等は歓迎だが、問題なのは、条例改訂で「有料施設の属する公園」から横浜公園と同野球場を削除することだと述べました。
現在、横浜スタジアムの使用許可権者は市長にあり、球場使用者が支払う使用料も条例で規定されています。今回の措置によって、使用許可権は株式会社横浜スタジアムに移り、使用料の決定も株式会社横浜スタジアムに委ねられます。林文子市長は、今後も現在料金と同様にすることを管理許可の条件とすると答弁しましたが、10年ごとの更新であり、市の提案を事業者が受け入れる保障はありません。市民の立場にたった管理運営がなされる担保がないままでは、事業者は高い使用料を徴収できるイベント・興行を優先させることは明らかです。市民利用についても、これまでと同様な使い方ができるという担保がありません。
北谷議員は、市の所有する公共施設でありながら条例から削除され、その結果、議会の関与がなくなるのは、公の施設の管理のあり方として容認できないと述べました。
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