地域を傷つけ拙速な学校統合は認められない
横浜市第3回議会では21日、市長が提出した議案等に対する採決が行われ、すべての市長提出議案が賛成多数で可決されました。採決に先立って、議案に対する討論が行われ、みわ智恵美議員が日本共産党を代表して、4議案と1つの請願の不採択について反対の立場で討論を行いました。
市第50号議案は、学校条例を一部改正し、戸塚区の俣野小学校と深谷台小学校を統合して、横浜深谷台小学校とするものです。みわ議員は、学校の統廃合には地元住民も保護者も納得しておらず、しゃにむに適正規模化という言葉にあてはめようとしていると指摘しました。
みわ議員は、現地に足を運び、俣野小学校では地域の方が学校の行事などに積極的に参加してすばらしい学校づくりを支えてきたことを知り、学校が「まさに地域のともしび」となっていると述べました。その上で、「すばらしい教育実践と地域が一体となった学校づくりがされている俣野小学校は、存続が選択されるべき」であり、地域を傷つけ拙速な学校統廃合であり認められないと述べました。
市第52号議案は、公有水面埋め立てに関する意見の提出についてです。これは、神奈川区東高島駅北地区の運河を埋め立てて造成する土地を、最大50階建の超高層マンション計画の用地として民間業者に提供するもので、公共性は認められません。
みわ議員は、上位計画として市民と行政の協働でつくった「横浜市都市計画マスタープラン・神奈川区マスタープラン」の方針をふまえずに全く別の計画をつくって進めようとしていることを批判。「貴重な水辺空間である運河を埋め立てることは環境資源を活かすのではなく、壊すことだ」と述べました。
地元の町内会などから、「高層建物3棟が建設されると、日照・眺望・ビル風等において、現在の日常生活や居住建物においても多大な支障をきたします。都市計画で定められた用途地域である工業地域の絶対高さ制限の20メートルを厳守して住宅街を形成するよう強く陳情いたします」という陳情が出されています。みわ議員は、「住民の声を無視して強引に進めていいのか」として、「東高島駅北地区の再整備計画は、全面的に撤回して、白紙からやり直すべき」と訴えました。
その他、小児医療費助成制度の一部負担金導入、コンビニエンスストアで個人番号(マイナンバー)カードを利用して各種証明書を発行することについて、反対の討論を行いました。
◎討論全文はこちらをご覧ください。
民進党の海外視察に反対
本議会には、民進党の8人がロンドン、ジュネーブ、フランクフルト、ハバナ、バンクーバーへ海外視察する件が提案され、賛成多数で承認されました。日本共産党は、必要な海外視察は政務活動費で行うべきとして、反対しました。
※民進党の海外視察については、こちら「議員派遣一覧表(案)」(PDF)をご覧ください。