子育て支援というならば
小児医療費助成の一部負担金導入はやめよ
横浜市第3回議会は6日、10月18日までの会期で開催しました。6日には市長提出議案に対する質疑が行われ、あらき由美子議員が日本共産党を代表して、いわゆる「ごみ屋敷」条例、小児医療費助成条例の一部改正、俣野小学校の統廃合、東高島駅北地区の運河埋め立てについて、林文子市長に質問しました。
小児医療費助成条例の一部改定案は、子どもの通院医療費助成の対象年齢を、現行の小3までを小6まで拡大し、小4から小6については医療機関窓口で1回上限500円までの一部負担を導入しようとするものです。現在、神奈川県内で一部負担金を導入している自治体はありません。
あらき議員は、助成対象年齢を引き上げることには賛成だが、一部負担金の導入は、子育て支援を目的に無料で開始された同制度の主旨に逆行するもので、全額補助を堅持すべきと主張しました。
横浜市で所得制限と一時負担金なしで中3まで医療費助成を拡大するためには一般会計予算の約1%にあたる約152億円が必要です。さいたま市では、一般会計予算の約1.2%で中3まで全額助成しています。あらき議員は、さいたま市の例をあげて、「横浜市で一部負担金を導入しなければ制度の維持できないというのは、自らの行政手腕のなさを市民に転嫁するようなものだ」と批判しました。
さらに、あらき議員は、非正規雇用が広がり、低所得の子育て世代が増え、子どもの貧困が深刻な問題となっている中で、「今よりも窓口負担が減るとはいえ、低所得者にとっては受診のたびに500円は大きな負担になる」と指摘しました。
その上で、横浜市は昨年60億円の黒字があり、新市庁舎設備をはじめMICE施設整備費等をカットすれば、一部負担金なしで小学6年まで拡大する予算は十分に確保できるとして、そのように検討したのか、市長に質問しました。
林市長は、厳しい財政状況のもと、将来に渡って持続可能な制度とするために、新たに対象になる小学4~6年生には一定の負担をお願いすると、繰り返し述べました。
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