「横浜市のこども医療費助成をひろげる会」は、9月1日、子どもの医療費助成の対象年齢の引き上げと窓口負担導入をやめるよう求める林文子市長と梶村充市会議長宛の署名を横浜市に提出しました。同会は神奈川県保険医協会や新日本婦人の会(略称新婦人の会)横浜18支部連絡会などの市民団体で構成されます。提出にあたって、同会から約30人が参加しました。署名は今年5月から取り組まれ、1日までに16.586人があつまっています。健康福祉局医療援助課の岩崎均課長らが対応しました。
横浜市は、9月6日から始まる第3回定例会に、小児医療費助成条例の一部改定案を提出します。内容は、現在小学校3年生までの通院医療費の助成対象を小学6年生までひきあげ、拡大する小学4~6年生については、通院1回の窓口負担額を上限500円とするものです。これまでどおり所得制限もあります。なお、保護者の市民税が非課税の場合は無料です。
新婦人の会横浜18支部連絡会代表の磯ヶ谷妙幸さんは、「子育て世代の貧困が広がっている中、お金がなくて子どもを病院に連れて行けない親がいる。兄弟がいる場合は、上の子の薬を下の子に使いまわしてしまう実態もある。お財布を気にせず子どもを病院に連れて行ける横浜市にしてほしい。」と訴えました。緑区から参加した女性は、「小学校4年生になったからといって病気にかからなくなるわけではない。歯科など継続して通院が必要な場合がある。1回500円の負担は大きい」と話します。また、青葉区から参加した女性は「中学校卒業まで医療費を無料にしている自治体が神奈川県内にもある。なぜ横浜ではできないのか。」と訴えました。
保険医協会の藤田倫成理事は、「横浜市の医療費助成制度は県内最低レベル。その上で県内のどこもやっていない一部負担金の導入は、受診抑制につながってしまう恐れがある。病気の子どもを病院に連れていかないことを医療ネグレクトというが、横浜市の施策が原因で医療ネグレクトが進むようなことがあってはならない」と述べました。
署名を受け取った岩崎課長は、これからも様々な意見を聞かせてくださいと述べました。
日本共産党の白井まさ子、古谷やすひこ、みわ智恵美、北谷まり、宇佐美さやかの各市議が同席しました。