保育の質を保つため適正な人件費と経験年数バランスの基準を
横浜市議会で9日、一般質問が行われ、古谷やすひこ議員が日本共産党を代表して、障害者施策の充実、介護保険制度の改善、保育園の民営化問題、生活保護家庭の大学進学をめぐる問題、生見尾踏切のエレベーター付き跨線橋設置について、林文子市長に質問しました。
古谷議員は、相模原市の障害者施設殺傷事件を受けて、市内の障害者施設での安全対策の強化、障害者施設で働く人の処遇改善、障害種別のニーズ把握を行うべきではないかとただしました。
林市長は、障害者施設の人員体制の充実のために法に上乗せして本市単独加算しており、障害者のグループホーム増設に向けて努力していると答えました。
横浜市内で3つの保育園を運営している社会福祉法人夢工房が、運営費を不正に運用していたこが発覚しました。この法人は、兵庫県に本部があり、港北区の市立保育園を譲り受けて日吉夢保育園として運営しています。
党市議団が2013年に発表した市内民間園決算資料分析では、人件費率は営利法人で平均53%、非営利法人で平均71%でした。ところが、日吉夢保育園の人件費率は47.7%と際立って低く、子どもの保育とは無関係の本部上納金、積立金、余剰金が約2億円の事業費のうち毎年7,000万円にのぼっています。同園は、市から移管開園して9年になりますが、開園当時から今まで在籍しているのは施設長と保育士1人のみで、在職2年未満が65%を占め、そのほとんどが3年以内に退職しています。
古谷議員は、横浜市として、認可保育園における人件費の基準や、保育士の経験年数バランスなど、保育の質を担保する基準を示すとともに、これ以上の市立保育園の民間移管をやめ、不適格法人への移管園は直営に戻すべきと、ただしました。
林市長は、保育士の経験年数バランスについてはバランスをとるように求めている、不適応な会計処理を行った保育園には調査の上で是正、改善指導を行っていくと答えましたが、市立保育園の民間移管は進めていくと答弁しました。
◎質問と市長答弁はこちらをご覧ください。