2009年4月24日
横浜市長 中田 宏 様
日本共産党横浜市会議員団
団 長 大 貫 憲 夫
急速な景気悪化は、子育て世帯にも大きな影響を与え、「働かなくてはならないのにこどもが保育園に入れない」という声が広がり、大きな社会問題となっています。
本市の待機児の推移は、06年度353人、07年度576人、08年度707人と増加傾向で、新年度はさらに増加が予想され、深刻な事態になっています。
こうした状況をうけ、新年度予算で「保育所待機児童解消モデル事業」を打ち出していますが、待機児解消への十分な対応とはいえません。一次入所申し込みで保留になった保護者へ横浜保育室等の情報を郵送したと聞いていますが、保育料が高い等、誰もが入れる保障はなく、深刻な事態の解決になりません。実効性ある待機児解消策を行うことは市の責任です。
わが党は、既存の保育施設等の積極的活用や、助成など支援策の拡充を早急に図ることが、待機児解消への実効性のある対策と考えています。
そこで、下記について緊急に取り組まれるよう、申し入れるものです。
記
1.新年度開設が遅れた2園、来年度開設予定園について、運営費などの予算措置をとり、前倒しで開設すること。また、新たに認定する家庭保育福祉員による家庭保育事業について、期日を早めて実施すること。
2.定員外の増員に応じた保育園に対し、人件費と運営費等について安定的な保障を図ること。
3.横浜保育室の対象児童を全年齢に拡大し、基本助成費の引き上げや所得区分による保育料に変更するなど、施設運営の安定化や保護者負担軽減を図ること。
4.活用可能な公共施設や学校の空き室等を利用し、本市直営で緊急に保育所を確保すること。
5.待機児の保護者に対して、定員空き認可園や横浜保育室を紹介するなど、入所希望にそった親身な相談体制と仕組みをつくること。