横浜市生活自立支援施設「はまかぜ」を視察
ホームレスに衣食住を提供、自立支援に困難さも
日本共産党横浜市議団は17日、横浜市生活自立支援施設「はまかぜ」を視察しました。
簡易宿泊所がひしめく寿地区
横浜市中区の寿地区は、かつては港湾などで働く日雇い労働者が多くいたところですが、今では122軒の簡易宿泊所に宿泊する約6,300人のうち8割が生活保護受給者です。その地区にある「はまかぜ」は、路上生活者など宿泊する場所がない人たちに一時的な宿泊施設を提供し、生活支援や就労支援等を行って、自立を支援する横浜市の施設で、指定管理者の社会福祉法人神奈川県匡済会が運営しています。
衣食住を提供する「はまかぜ」
「はまかぜ」は、定員が女性20人(4人部屋)、男性230人(4~10人部屋)で、2段ベッドの入った居室の他、事務室、職業相談室、面接室、浴室、食堂等があります。職業相談室にはハローワークから職員が週3日出向き、就労支援を行っています。
各区の福祉保健センターの窓口や、夜間巡回相談等を通じて、「はまかぜ」にやってきた人には、新しい衣服と歯ブラシやコップなどの日用品が支給され、まずお風呂に入って身も心もさっぱりします。「はまかぜ」では3食が提供されますが、アルコールは厳禁です。
原則として3か月利用でき、その間に自立に向けて住居や就労などの相談や支援を受けます。視察した日には、女性2名、男性126名が入所しているということでした。
寿地区からなかなか抜け出せない人々
「はかまぜ」での支援を受けて、一旦自立した人の中には、再び「はまかぜ」に戻ってくる人も少なくありません。工藤廣雄施設長は、寿地区では同じような境遇の人たちとの連帯感が生まれたり、生活保護費を当てにしたツケで飲食できることなどで居心地がよくなって、なかなか普通のアパートに住んで地域で暮らすことが難しくなるという現実を説明しながら、支援の困難さを訴えました。
3畳1間の簡易宿泊所
「はまかぜ」の職員の杉本氏の案内で、簡易宿泊所を1か所見学しました。
居室は3畳で1泊約2,000円、トイレと洗面所は共同、シャワー室と洗濯場は有料ですが、外観はきれいなマンションのようでした。
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「こんにちは横浜市議団です」2015年6月24日(PDF版)