子どもに反韓国感情抱かせる「竹島絵本」の読み聞かせ
日本共産党横浜市議団は30日午後、岡田優子横浜市教育長あてに「竹島絵本」読み聞かせ授業についての申し入れを行いました。申し入れには、大貫憲夫団長、岩崎ひろし副団長、あらき由美子議員、白井まさ子議員が参加し、教育委員会指導部の入内嶋周一指導部長、長谷川祐子指導企画課長、直井純主席指導主事が対応しました。
教育委員会の説明によれば、5月中旬に自民党の横山正人市会議員から、絵本「メチのいた島」の作者の杉原由美子さんが横浜に来るので、小学校で読み聞かせをしたいと要請があり、教育委員会で学校を選定し、6月20日、鶴見区の小学校1校の6年生と青葉区の小学校1校の4年生に、国語の読書活動の授業の一環として実施したということです。
同日の横山議員のフェイスブックには、前の席に座り、子どもと一緒に読み聞かせ授業を参観している横山議員の写真が載っており、その様子が産経新聞にも掲載されました(フェイスブックは翌日には削除)。
絵本「メチのいた島」は、メチ(ニホンアシカ)が生息する恵み豊かな島である竹島での漁猟の様子等を描いたものです。絵本の後半に「ところがそんな豊かな恵みの島 竹島に近寄ることもできなくなりました」などとあり、「波の向こうで 日本の竹島が今日も私たちを待っています」と結んでいます。
申し入れでは、この絵本の読み聞かせを行ったことは、結果的に、小学校では竹島については習わないことになっている学習指導要領に反すること、竹島の歴史的経過について学習しないままでの読み聞かせは反韓国感情を抱かせる恐れが強いと指摘。子どもが抱いた一方的見方を是正する措置を求めるとともに、二度とこのような政治介入に屈して、子どもたちの利益を損なうことのないよう、市教委として毅然とした態度を貫かれるよう、強く申し入れました。
大貫議員は、韓国との関係が微妙なこの時期に、外国籍の子どもが多くいる市内の学校で、竹島という領土問題が絡む絵本を取り上げることが、自民党による政治介入という問題になるという認識がなかったのかと質問。入内嶋部長は、絵本作家によるオーサービジット(作家自身が学校を訪れて行う読み聞かせ)は珍しいため、子どもたちに経験させたかったと答えました。
申し入れ文書はこちら「『竹島絵本』読み聞かせ授業についての申し入れ」をご覧ください。