大貫議員:大貫です。よろしくお願いします。
区役所の人員配置はどうやって決まるのか
私は、区役所の職員の定数などについて伺いたいと思うんですが、本市はこれまでいろいろと職員の定数を減らしてきてる。資料によれば1000人あたりに対して5.51人。政令指定都市では最低だと、こういうふうに言っているんですが。この問題、実は私は、減らしすぎるといろんなところで問題が私は起きると思っているんですよ。それで、職員のこの定数のは、何を基準として決めるのか、考えているのか、そこらへんをお聞きしたいんですが。
渡辺総務局長:まず、前提といたしましては、再三申し上げて恐縮ですが、厳しい財政状況がございます。「入るを量りて出ずるを制す」ということからすれば、一定のやはり歳出に枠をはめなければならないと思います。その上で、特に、やはり市民サービスの水準を低下をさせないということからすれば、内部管理業務において特に削減を図らなければいけない、そうした中でわれわれ職員定数については、重点的に市民サービスに関わって進めなければいけないことについては重点的に配置をし、また、内部管理業務で削れるものについては思い切ってこれを削減すると、そういう考え方で定数は考え続けてきております。
大貫議員:私、いま一番感じていることは、特に身近な区での市民のみなさんの、この行政に対する不満ていうのがいろいろ出ていると思うんですよ。確かに、市長がこないだうちから、窓口では90数%、最高だとこう満足度の点で言ってますけどね。それぞれ一つひとつの課題やいろんな問題をもったときに、区が具体的にそういった区民のその要求を解決するだけの能力、体制と人的数を含めて、機構の問題、財源の問題、いろんな問題かかえて、それなかなかできてないというのが大問題だと私は思っているんですけども、区役所、そういった点で、区役所の、いろんな課題ありますよ。だけど、いま、たとえば考えられるのは、区役所の人を増やせば解決できる問題っていっぱいあると思うんですよ。そういった点で、区役所の人員配置のこの判断は、どういうふうにされているのか。同時にいろんな局が関わってきますよね、最終的に誰がどんなふうに決めるのか、伺います。
渡辺総務局長:大貫先生おっしゃいますとおり、やはり地域のさまざまな課題や要望にきめ細かくお答えをしていくというためには、市民の方に最も身近な区役所における各種行政サービスの向上や、地域への支援事業の強化というものが非常に重要であるというように考えております。その上で、区役所につきましては、職員ごとの状況でありますとか、関係する事業局の意見などもよく踏まえながら、執行体制の構築に努めてきております。その結果、これまでも最近特に重点としてあげております待機児童対策でありますとか児童虐待対策、そして生活保護世帯数の増加に対応するため、こうしたセクションについては増員を行っております。
従って、数字で申し上げますと、平成9年度と24年度を比較いたしますと、保育所とか土木事務所等の局からの移管ですね、この移管に伴う人員の変動を除きまして、この15年間で、区全体で約200名の職員増とはなっております。
最終的に区の定数をどう決めるのかというお話でございますが、いまも少し触れされていただきました。やはり、関係する局というものが一種の広域行政として束ねておりますから、この局ともよく議論もし、また各区の実情、これは高齢化の状況あるいは子育て支援の状況、さまざま違いますので、その状況を踏まえて、両者を十分に考えあわせながらそれぞれ定数を決めているという状況でございます。
青葉区役所職員の4人に1人が非正規
大貫議員:実際、そうおっしゃってるけども、われわれいろんな場面で区の関係でいうと、なかなかその区の区民のみなさんの思っている課題が、先ほど言ったように解決しない場合があるんですね。やはりそういった点で、人が、人間が、職員が少ないというふうに思っているんですけども。たとえばこの組織図をみてね、私青葉区ですから、青葉区みてみると、全体で415人なんですね。それで、それにプラス嘱託が27人ですね。415人に対して127人、嘱託の方が127人もいるんですね。この実態、どう思いますか。
渡辺総務局長:大変限られた人員の中でサービスの水準を低下させないで向上させなければいけないということ、それから世の中全体の働き方の多様化と、こうしたことを両方踏まえて、嘱託の方が増えているということは事実でございますが、決して本来正規の職員がやるべきことを嘱託の方に任せきりにしてというようなことがないように、気をつけながら仕事を進めているという点は、ご理解をたまわりたいと思います。
大貫議員:理解できないから質問してんですが。実態をどう評価するかですけどね、私これにかかわって何人かに、市内の各区役所に多少知っている人いますから、非正規で働いている人のこと聞いてみたら、正規職員の方は大変だと。私たちいろんな面で手伝わざるを得ない状態担っているんだと、こういう声聞くんですよね。いま私あげた数字、415人に対して127人が非正規ということは、足らないということをいっているんじゃないですか。
渡辺総務局長:区や局に限らず、いまの仕事の進め方のままでは人が足りないという声は総務局に集まってきているということは事実でございます。しかしながら、それにすべて応えられるというだけの財政状況ではございませんので、従いまして冒頭申し上げたことと重なって恐縮でございますけれども、やはり市民サービスを第一におきながら、優先順位をつけて、そして特に内部管理業務についてはその仕事を大きく減らすということで、結果的に職員の仕事も減ると、みんながハッピーになるような定数削減というものを目指して、これから大いに検討していきたいというふうに考えております。
(ここで、東日本大震災2周年を迎え、震災発生時間に合わせ、犠牲者に哀悼の意を表して1分間の黙祷)
人員不足で事業が進まない
大貫議員:私、そういう中で、各区の、特に福祉保健センターの人員が非常に足らないと思うんですね。それで調べましたというより、資料いただきました。全市に福祉保健センターの嘱託員の方は全市で1651名います。それで、正規の職員の方が4046人です。これ、30%近い方が非正規雇用で働いているわけですよ。この実態みて、足らないというように思いませんか、正規職員が。
渡辺総務局長:先ほどもお答えしたことの繰り返しで恐縮でございますけれど、一定の人員が限られている中での工夫として、またそうしたかたちでの働き方を求めてらっしゃるニーズもあるということで、非正規の方が増えておりますけども、やはり先生おっしゃるとおり、区も非常に所管する分野における、たとえば子育て支援でありますとかあるいは生活保護の受給者の増といった社会経済環境変化を踏まえて、そのテリトリーが広がっているということは事実だと思います。従いまして、いま現在、少しその辺にタイムラグがあるかもしれませんので、それについてはこの25年度についても十分考えながら人員配置はしているつもりでございますし、今後とも適切にスクラップアンドビルドをしながら、市民サービスの低下につながらないように、職員満足度が低下しないような人員配置に努めていきたいというふうに考えております。
大貫議員:選択と集中で、財源に限りがあるのは当然だけども、その中で何を一番その優先的にするか、それですよね。それから、市民生活、サービスを向上させる福祉を、それを向上させる、これが横浜市の一番の仕事じゃないですか。そしたら、そこになぜお金を投入しない。ほかのこと、たとえ私たちがいつも言っている大型公共工事ですね、こういったことも含めて、そういうふうになぜならないんですか。
大場副市長:行政、これもう効率的効果的な行政執行をしていくということも、地方自治の本旨であります。福祉の世界においても、区の福祉保険センターでも先ほど局長申し上げたとおり、生活保護の世帯数であるとか、あるいは要援護高齢者の数字であるとか、あるいは少子化の関係での必要なデータをもとに、職員数の算定もしています。また、区の特性に応じた事業展開のために必要な人員の配置も考えて、そういう中で一番効率的効果的な事業執行ということで一定程度の範囲で非正規の職員が現実配置をされているという状況だろうという認識をしております。
大貫議員:先ほど、局長も含めて、人員が足らないと声聞いてるということは認められましたよね。だから足らないんですよ。そういった意味では、たとえば、いま先ほどの区の例でいえば、福祉保健センターの就労支援専門員の方いますね。いるんですよ。非正規なんですよ。この方、どういう仕事するか、ご存知ですか。
渡辺総務局長:生活保護受給者にできるだけならないように、あるいは生活保護なられた方の就業支援、自立支援、それをアドバイスをすると、そういう仕事をしていらっしゃる方だと思います。
大貫議員:これ、8年前からやられて、非常に横浜は成果があるというふうに言われているんですね。もう本当に横浜市の仕事なんですよ。この仕事をその非正規の方がやっているっていうことについて、どうですか。やっぱりスキルアップするっていう点だとか、いろいろと問題出てくるんですね。こういうふうに実際、正規でやらなきゃいけない仕事をやっているっていうことについて、いかがですか。
渡辺総務局長:非正規の場合、全く正規職員の方が本来スキルがあるにもかかわらず、なかなか配置できないので、非正規の方をお願いするという場合も、それもないとは言えないかもしれません。しかし、たとえば自立支援専門員の方などの場合は、たとえばハローワークで長く経験を積まれて、ノウハウをお持ちのOBの方についていただくとか、そういうようにこれまでの長い経験を活かしてまさに嘱託、非正規でお願いをしている場合もあろうかと思っておりますので、そのあたり両方うまく考え合わせながら、配置をしていく必要があるというふうに考えております。
大貫議員:一つひとつは取り上げられないんですけどね、そういった実態があるっていうことはよく考えてみていっていただきたいと。それから、時間がないんですけども、いま防災の点で、木造密集市街地の問題、これ区の大変役割が果たしていると思うんですけども、これ全然進まないですね。こういったとき、総務局としてこの区の中での人員が足らないから、なかなか進まないんじゃないかと私は思っているんですけど、総務局はどう思いますか。
渡辺総務局長:木造密集市街地の事業につきましては、確かに国費もちょうだいをして、特に今回の東日本大震災以降、特に重点的に進めなければいけない課題ではありますが、一方で、民地の方のそれぞれのご意向もあって、なかなか線上あるいは面的に事業が進めづらいという面もあろうかと思いますね。従いまして、必ずしもすべてが区の人員不足ともいえないと思いますが、所管する局が、よくやはり、まさに地域による実情を踏まえまして適切に重点的に配分する区については配慮するということについて、今後総務局からも働きをかけをして、調整をしていきたいと考えております。
大貫議員:具体的に話しましたけどね、各区局が関わってくるわけですね。そういった点では、人員が基本だということを言って、終わります。