高速道路建設やめて橋やトンネルの維持管理に金をまわせ
横浜市議会では20日一般質問が行われ、古谷やすひこ議員が日本共産党を代表して、中学校歴史教科書問題、再生可能エネルギーの普及促進、道路予算の使い方の転換、鶴見工業高校跡地の活用促進について、質問しました。
現在市内8区で使われている自由社版の中学校歴史教科書は、多くの間違いが指摘されています。古谷議員は間違いの是正に向けて、市教委は自由社に修正措置を、国に是正勧告を求めるとともに、市教委として正誤表を配布するべきだと主張。また、林文子市長に対して、教育委員の任命権者としての責任を求めました。
今田教育委員長と山田教育長は、教科書の修正は検定を行う文部科学省と発行者との問題で、教育委員会が関与するものではないと答弁。市長は、教科書の取り扱いは教育委員会の職務権限であり、教育委員会において適切に対応していると答えました。
横浜市の地球温暖化対策実行計画では、2020年度までに戸建住宅の50%、集合住宅の30%に太陽光パネルを設置するとしていますが、現状は程遠い状態です。古谷議員は、今秋に市議団として視察した福岡市の例をあげ、再生可能エネルギー固定価格買取制度導入を積極的にとらえ、市長が温暖化対策本部長に着任するなど思い切ったことを行って、地球温暖化対策実行計画を前に進めるよう、求めました。
林市長は、「再生可能エネルギーの普及を加速化させることは、大変重要であると認識」としており、「実行計画の進捗管理を行うとともに、市民への普及啓発に努め、目標達成に向けて積極的に取り組んでいく」と答えました。
古谷議員は、中央自動車道の笹子トンネルで起きた天井板落下事故は道路維持管理費を削減した結果とも報道されていることにふれ、横浜市でも、道路やトンネル・橋などの維持・管理には莫大な費用が必要で、橋だけでも今後50年間で約3700億円かかると述べました。その上で、「新たな高速道路を作っている場合ではなく、市内道路等の維持・管理にこそ、しっかりお金をかけるべき」として、新設の北西線などの建設を直ちに中止するよう求めました。
林市長は、「高速道路整備も道路の維持管理も、ともに市民生活の安全安心の確保や横浜経済の活性化に必要不可欠であり、引き続きしっかり取り組む」と答えました。
◎古谷議員の質問と市長答弁等はこちらをごらんください。