生ごみの水切り実験を全市に広げてごみを減らそう
古谷議員:日本共産党、古谷やすひこです。共産党を代表して、順次質問いたします。
はじめに、ヨコハマ3R夢(スリム)プランについて、伺います。
3R夢プランは、ごみそのものを減らすリデュースの取り組みを積極的に進めることを目指しています。しかし、なかなか思うように進んでいないように見えます。一昨日の神奈川新聞にも、ごみ削減ピンチと大きな記事が載ってしまいました。昨年度は前年対比でごみが増えてしまったという状況です。
その中でも、生ごみを減らす施策について伺います。まず、生ごみのリデュースについての青葉区での実証実験を経ての所管を伺います。
大熊資源循環局長:この実証実験は、現場の職員が発案しまして、地域に足を運びまして、地域の住民のみなさまの協力を得て実施した取り組みであるといったことが非常に意義があることだと考えておりまして、またその結果でございますけれども、ごみの重量が平均で約7%削減されまして、結果についても良好でございましたので、この取り組みをぜひ広げていきたいと考えております。
古谷議員:記者発表資料にも、すごく大きな成果を上げたということで書かれてあったわけですから、ぜひ全市的に進めていただきたいというふうに思うんですが、その決意を伺います。
大熊資源循環局長:現在、他の区でも水切りの実証実験を実証調査を行っておりまして、その結果を啓発に生かしていくほか、出前教室あるいはポスターの掲示など様々な機会を活用しまして、先生おっしゃいますように、全市的にご家庭での水切りを広げていただくように努めてまいりたいと考えております。
古谷議員:ごみが増えればコストが増えるわけですから、ぜひ力を入れて進めていただきたいというふうに思います。
生ごみのリユース・リサイクルを目標通り進めよう
続けて、生ごみのリユース・リサイクルについて伺います。家庭での生ごみのリユース・リサイクルの具体化として、家庭用生ごみコンポスト容器やあるいは電気式の生ごみ処理機がありますが、その購入助成事業についての3R夢プランでの位置づけを伺います。
大熊資源循環局長:それぞれのご家庭で直接生ごみの減量化とたい肥などとしての有効利用・有効活用を図っていただけること、また、もったいないといった食の大切さや分別意識の動機付けも期待できることなどから、3R夢プランで掲げる家庭系ごみ対策のひとつとして位置付けております。
古谷議員:そのどちらの事業もが、23年度実績は前年度に比べて大幅に減らしているということについての見解、伺います。
大熊資源循環局長:23年度助成実績が、家庭用生ごみコンポストが562機、電気式生ごみ処理機につきましては172機となっております。家庭用生ごみコンポストにつきましては、だいたい前年とほぼ横ばいの状況になっておりますけれども、先生いわれましたとおり電気式の生ごみ処理機につきましては助成機数が予定の数量を大幅に下回る状況になっております。これは去年度、市民のみなさまが節電の意識が高まったことなどによることもまた一つの理由かと考えております。
古谷議員:ついでにいうと、24年度目標も23年度実績に比べても非常に高い目標を掲げておられるのは、これはいいと思うんですが、どうやって実現するのかについて、新たな方策があるのかについて伺います。
大熊資源循環局長:生ごみコンポストと電気式生ごみ処理機の減への対策ということでございますけれども、やはり生ごみコンポストに対しましては引き続きやっていきますけれども、特に我々は電気式生ごみ処理機につきましては、いま消滅型の電気式生ごみ処理機等も出ておりますので、そういったものを実際にイベントのところで展示をしながら、そして市民に周知を図っていくということで対応してまいりたいと思います。
古谷議員:ぜひ、掲げている目標、高い目標掲げられているわけですから、ぜひ達成していただきたいというふうに思います。
プラン推進のために頑張った人が報われる仕組みを
本市がすすめる3R夢プランについて、プランの推進のために頑張った人がやっぱり報われる仕組みが必要だというふうに思います。推進者表彰制度があるのは存じていますが、市民一人ひとりがこういった行動を起こすような動機付けをもっと大きな網をかけて行わなければならないと考えますが、局長の見解、伺います。
大熊資源循環局長:3R行動が地球温暖化対策にとって極めて重要な取り組みであることなどを、3R行動の目的や必要性を広報いたしまして、また、地域に出向いて説明してまいりました。引き続き、地域における様々な機会を利用しまして、生ごみの水切りの実験を見ていただくことや、土壌混合法講習会で実際に体験する機会を増やしていくことなど、より一層実践につなげるように努めてまいりたいと思っております。
教育効果の高い小学校給食残渣のたい肥化をやめるな
古谷議員:少し話を変えますが、給食残渣のたい肥化を行う公共用コンポスト事業について、この評価と、あと今後の見通しについて伺います。
大熊資源循環局長:小学校等において、生ごみの減量化・資源化を学ぶことは非常に有意義だと考えておりますけども、一方では実施にあたっての負担が大きいことや、たい肥の利用先の確保が困難であることなども課題でございます。今後の見通しでございますけれども、先ほど申し上げました課題があるほか、機器につきましては設置から10年以上経過しておりまして、処理機メーカーの中には製造・販売・保守から撤退する事業者も現れております。このため順次教育委員会が行っております給食残渣リサイクル事業へ移行をしております。
古谷議員:やめるということなんですが、私は非常に教育効果として高いというふうに思うんですが、やめる理由についてもう一度お願いします。
大熊資源循環局長:まず、先ほど申し上げました学校での負担ということ、これが大きいということと、そのたい肥の利用先の確保がなかなか難しいということですね。それと、機器の関係でございますけれども、設置から10年以上経過をしていると。それで処理メーカーの中には製造・販売・保守から撤退する事業者も現れているということでございます。いま、教育委員会では給食残渣のリサイクル事業というものを、これは全校を対象としてやっておりまして、そちらの方に移行しているということです。
古谷議員:非常に費用がかかるという話もあったんですが、いま紹介あったような新たに始めている給食残渣を買い取ってもらう事業について、かかる経費は6500万円だというふうに聞いています。今行われている公共用コンポスト事業についての6倍もの費用がかかるというふうに聞いています。そのうえ、私としても、教育効果としても決して高いものというふうには思えません。
本市の3R夢プラン達成のカギというのは、非常に啓発事業にあるというふうに考えています。特に、学校現場の教育効果が高いことは、こういった公共用コンポストの教育効果が高いことは、札幌市などの取り組みを見ても非常によく出ています。子どもたちへの啓発っていうのは、家庭にまで大きく波及するものだと考えます。改めて子どもたちへの啓発活動を進めることを要望して、次の質問に移ります。
市事業の受注業者にも3R夢プランの徹底を
3R夢プランの質問の最後に、市事業の受注業者などに本市の3R夢プランを知らせながら、協力してもらう必要あるかというふうに思いますが、どう徹底しているのか伺います。
大熊資源循環局長:事業者にたいしましては、立ち入り調査による指導や講習会を実施するなど、機会あるごとに3R推進について協力を求めております。本市事業の受注者への取り組みですが、公共工事等で発注する木屑を焼却せずに資源化するよう発注者である各局に対しまして通知をしているほか、発注者向けの講習会を開催をいたしまして、発生抑制等適正処理の徹底を図っているところでございます。
視覚障害者のごみ出し支援をきめ細やかに
古谷議員:続けて最後に、視覚障害者に対するごみ出しの支援のための施策について伺います。まず、現在の視覚障害者の方へのごみ出しの支援施策として、どのようなことが行われているのか、伺います。
大熊資源循環局長:視覚障害のある方への対応でございますけれども、集積場所までごみ出しができない一人暮らしの方を対象に、ふれあい収集や粗大ごみの持ち出し収集を行っているほか、分別が困難な一人暮らしの方を対象に、分別されていなくても取り残しの処置をとらないよう、ミーヨシールと呼ばれる識別シールを配布いたしまして、それをごみ出しの際に貼付していただいております。
古谷議員:丁寧に対応されているというふうにすごく思っています。ただですね、私のところに視覚障害者の方から訴えがあったのは、ごみの集積場所が変わった場合に視覚障害者の方はわからず、間違った場所に出し続けて、ご近所とのトラブルになるケースが大変多いというふうに聞いております。そういった視覚障害者へのごみの集積場所変更の周知の方法について、伺います。
大熊資源循環局長:集積場所の移動等につきましては、地域のみなさまでお決めいただいているところでございますけれども、先生おっしゃるように、お困りの点がございましたらば、ぜひ収集事務所へご連絡いただきたいと思います。その場合、早急にこちらの方でもできる限りの対応をさせていただきたいなと思っております。
古谷議員:変わったかどうかがわからない人に電話してくれっていうのは多分難しい話かなというふうに思います。ただ、がんばられているのはよくわかりますので、頑張って、ぜひ地域で生活している視覚障害者の方が、より一層きめ細やかな対応をぜひ、市民局とも連携してやっていただくことを要望して、質問を終えたいと思います。