横浜の防災を考えるシンポジウム、大盛況に開催
危険地域の多い横浜、今日できるところから防災対策を
日本共産党横浜市会議員団は14日、東京大学地震研究所地震予知研究センター長の平田直教授を講師に迎え、党横浜市委員会と共催で「横浜の防災を考えるシンポジウム」を市従会館(横浜市西区)で開催しました。会場は、あふれんばかりの参加者の熱気に包まれました。
30年以内にM7程度の地震が70%の確率で発生
平田氏は、「予想される首都圏の大型地震について」と題して講演。首都圏では、マグニチュード(M)8クラスの地震は200年間隔でおき、その間にM6~7の地震が多発しており、関東大震災(M7.9、1923年)後の約100年間でM7の地震が5回起きていると報告。南関東で発生するM7程度の地震の今後30年以内の発生確率は70%と予測され、「地震予知によって地震に備えれば、地震は避けられないが災害はなくせる」と述べました。
大切なのはいかに被害を防ぐかの視点
次いで、2人のパネリストが報告。神奈川自治体問題研究所の矢後保次事務局長は「横浜市の防災対策の問題点と提案」と題して報告し、市の防災計画は災害発生後の対策ばかりで、いかに被害を防ぐかの視点が欠けていると指摘しました。
災害に弱い横浜市
岩崎ひろし横浜市会議員は市内の防災対策優先エリアとして横浜駅周辺地域、新耐震基準に満たない木造住宅密集地区、盛土造成地や急斜面地などの不安定地盤、石油コンビナートなどの大量危険物取扱施設、横須賀の原子力空母等について、現地の写真を示しながらいかに災害に弱いかを告発。また、党市議団が議会等で防災対策を取り上げ、問題点や改善方法などを示してきたことを報告しました。
我が身を守るすべの訓練を市の責任で
その後、日本共産党神奈川県委員会政策委員会の梅枝裕一副責任者をコーディネーターとして、参加者などから寄せられた質問もふまえ、パネルディスカッションを行いました。岩崎氏は、我が身を守るすべを知るための防災訓練を市の責任で行うべきと述べ、矢後氏は370万の大都市は防災の点からも大きすぎるため小学校区規模の身近な自治組織で防災対策の協議をすべきだと述べました。平田氏は、「地震の発生時期は特定できないが、みなさんが生きている間に必ず地震はおきると思って、今日できるところから防災対策をしてほしい」と述べました。
鶴見区から参加した30代の男性は、「大変参考になった。工務店で仕事をしているので、耐震補強などの仕事に生かしていきたい」と述べました。
日本共産党の白井まさ子市会議員が司会を行い、大貫憲夫団長があいさつし、あらき由美子、古谷やすひこ議員も参加しました。
配布資料はこちらをご覧ください
シンポジウムで配布した資料(使用パワーポイントデータ)はこちらをごらんください。
〇プログラム
〇東京大学地震研究所地震予知研究センター長・教授 平田 直
「予想される首都圏の大型地震について」その1、その2、その3
〇神奈川自治体問題研究所事務局長 矢後 保次
「横浜市の防災対策の問題点と提案~横浜・東京は災害リスク世界一といわれる理由と対策~」
〇日本共産党横浜市会議員 岩崎 ひろし
「横浜を災害に強い安全なまちに~日本共産党横浜市議団の「防災対策」への取り組み」その1、その2、その3、その4、その5
「横浜の防災を考えるシンポジウム」の報告書については、こちらをご覧下さい。
今週の「こんにちは横浜市議団です」はシンポジウムの報告です
◇週刊ニュース「こんにちは横浜市議団です」は、原則として毎週水曜日発行です。PDF版は下記からダウンロードして、ご自由にお使いいただけます。なお、ご使用の場合には市議団までご一報いただけると幸いです。
「こんにちは横浜市議団です」2012年7月18日(PDF版)