2012年6月21日
日本共産党横浜市会議員団
団 長 大 貫 憲 夫
1.はじめに
第2回定例会は、本日、林市長提出の26議案と議員提出議案3件を賛成多数で可決し、閉会。
議案関連質問は古谷靖彦、一般質問は荒木由美子、討論は白井正子の各市議が行いました。日本共産党は、審査を経て、社会福祉センターの利用料金1.5倍化など3件の議案に反対しました。初日に議決されたゴミ持ち去り罰則導入条例は、大貫議員が質問と討論に立ち、議案関連質問と同じ日に行われた自民・公明提出の市民協働条例の質問には、白井議員が立ちました。
2.党議員の議案関連質問と一般質問の大要
横浜市は「市民利用施設等の利用者負担の考え方」を定め、今後この「考え方」に基づき全施設の利用料金を見直すとしています。今回は、社会福祉センターに適用です。古谷議員は、市民利用施設の利用料金は各々の設立趣旨にもとづいて設定されており、財政局サイドで「考え方」を勝手に決めたのは問題と指摘。「考え方」の根底にある受益者負担論を公の施設に持ち込むのは、「負担できない人は使えない」ことにつながるのではないかと林市長を追及。市長は、一定の指標により分類し、負担割合を決定することは市民負担の公平性の観点から適切、個人によって施設の利用頻度は異なるから、利用者が一定の負担をするのは市民全体からみて公平と答弁し、値上げを正当化。
市立横浜総合高校は、現在の中区翁町から南区の旧大岡高校に移転です。古谷議員は、卒業生の4割が進学もせず職にも就けない「無業者」であることをあげ、今回の整備にあたってその解決に向けてどう考慮したのか、また狭いグラウンドをどうするのか、質問。山田教育長は、生徒の進路先の決定に努めており、移転後も相談スペースを拡充するなど進路決定率の向上を目指すと答弁。グラウンドを「広くはない」と認めた上で、改修された施設を有効に活用していくと答弁。
横浜市は、障害者が無料で市営地下鉄や路線バスに乗車できる福祉パスの見直し案を示し、市民意見募集を開始。軽度の知的障害児・者に対象を広げる一方、一律年間3200円の利用者負担を導入。
一般質問で登壇した荒木議員は、市の利用者アンケートでは、無職が半数であり、一月当たりの収入は「決まった収入はない」が30.6%、10万円未満が30.9%であったことを紹介、「収入の低い障害者に利用者負担を強いることは、さらに生活困窮に追い込むことになる」、「障害者に応益負担を押し付ける考え方そのものが間違い」と批判し、利用者負担の導入で福祉パスの交付が減り、結果的に障害者の社会参加を阻害することになると中止を求めました。市長は「福祉パスの見直しは、適正交付を目的としたもの」で「そのため、所得によらず一律定額による金額を設定した」と述べ、「限られた財源の中、対象者の拡大など支援の必要な障害者に適切なサービスを提供」していくと強弁。
保育所待機児童解消について、荒木議員は市立保育園を現地調査した上で、保育士の経験も生かして質問。市立保育所の入所枠を無理やり増やした結果、子どもたちにかみつきやひっかきという悪影響が出ていると指摘。現場主義をかかげる市長に実際に保育所に出向いて現状の是非を判断するよう、求めました。市長は、担当の所管にもう一度しっかりと現地視察させると約束。
3.定例会の冒頭には、議会の構成を決める人事が行われました。
常任委員会には、大貫憲夫議員は、温暖化対策・環境創造・資源循環。荒木由美子議員は、政策・総務・財政委員と市会運営委員。岩崎ひろし議員は、建築・都市整備・道路委員。白井正子議員は、こども青少年・教育委員。古谷靖彦議員は、健康福祉・病院経営委員にそれぞれ選任されました。
議席数から、経済・港湾、市民・文化観光・消防と水道・交通の3常任委員会は党議席空白です。神奈川県後期高齢者医療広域連合議会議員には、古谷議員が再選されました。
以上