足りない学校の先生、正規教員の採用増やして
公立学校の教員数は、「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律」で決められています。ところが横浜市では、法で定める数よりも少なく正規教員を任用しており、少ない分を臨時教員で穴埋めしています。
本来、臨時教員は、正規教員が出産休暇や病気・療養休暇などで一時的に職場を離れる場合に、その代替教員として任用されるものです。
横浜市の教員試験合格者数は、ここ5年でみると2008年をピークに減少し、就職者数も同様な推移を示しています。一方、児童・生徒数は増えており、退職教員数も大きな変動は見られません。
代替教員の代わりの臨時教員がいない
臨時教員は、正規教員と全く同じ仕事をしますが、任期が1年間であるため、継続的な教育・指導ができず、児童・生徒や保護者との信頼関係も持続できません。
また、正規教員の代わりに臨時教員を多く任用しているため、臨時教員名簿登録者が極端に少なくなり、産休や病休などの場合の代替教員が配置されないままの状態が多く見受けられています。
日本共産党は繰り返し要求
日本共産党市議団は、正規教員不足の問題を議会などで繰り返し取り上げてきました。
2006年度決算特別委員会で大貫憲夫議員は、毎年700人近い正規教員の欠員が生じ、入学式に担任が決まらない問題を取り上げ、臨時や非常勤でなく、正規教員の採用数を増やすよう要求。
これに対して押尾教育長(当時)は、勧奨退職教員数や県教委の定数などの問題があり、合格者数を増やすのは難しいなどと答弁。
その後、若干の改善は一時期あったものの、基本的にこの状況は変わっていません。
「定数法どおりに教員を採用することを求める市民の会」は、改善を求めて12月議会に請願を出すとして、各会派に協力を求めています。
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