議会での質問・討論(詳細)
2011年10月4日

■「道路局」 古谷やすひこ議員(2011.10.4)

費用対効果の面からも都市計画道路・岸谷線建設計画は中止を

古谷議員:日本共産党の古谷靖彦でございます。党を代表して質問いたします。どうぞよろしくお願いします。時間がありませんで、端的にお聞きします。
 鶴見区の都市計画道路・岸谷線について伺います。この計画は50年以上たった今、見直しが行われたわけですが、その見直しの概要と今後の事業の見通し、その必要性について、伺います。

友田道路局長:これまでに住民のみなさんからいただきました要望事項を踏まえまして、大型車が通行しないよう、主に乗用車、小型車の通行に対応した道路構造とすることや、設計にあたりましては騒音対策など沿道の環境に十分に配慮しながら、検討を進めることとしてございます。現在、周辺道路との接続や、交差点の形状等の課題を整理しており、今後関係機関との協議が整い次第、都市計画決定の手続きに入りたいと思います。
 また、必要性についてでございますが、この道路につきましては鶴見区におきます大きな課題でございます鉄道による地域分断の解消や踏切事故対策、それから防災性の向上などに資する路線として必要性が高いということで考えてございます。

古谷議員:町会ぐるみで反対しているともきいていますが、いったいどなたがこの道路を必要だといっていますか。

友田道路局長:最終的には、いろんな計画の手続きの中でそういった合意形成の問題も整理していきたいと考えてございます。

古谷議員:地域からこの道路が必要だと、作ってほしいという陳情などは最近出ていますか。

友田道路局長:説明会の場で、そのようなご意見を出された方はいらっしゃいます。

古谷議員:陳情は出ていますか。

友田道路局長:関係団体の方から陳情というものを過去いただいたことがございます。

古谷議員:最近では出ていないということだと思うんですが。
 岸谷線について、これまでに土地の取得費、金利合わせてどのくらい支出していますか。また、事業予算全体はいくらになりますか、伺います。

小山計画調整部長:これまでに約4000平方メートル用地を取得してございまして、取得費につきましては約27億円でございます。また、金利負担につきましては約7600万円でございます。また、事業についてございますが、現時点では算出してございません。

古谷議員:この計画によって立ち退きを迫られる住民は、どの位の世帯ですか?

小山計画調整部長:見直し前の現在の計画でございますけれども、約130軒程度でございます。今後、岸谷線の変更案がまとまった段階で、改めて算出していきたいと思っとります。

古谷議員:すでに28億円も使って、地元では町内会あげて反対運動が起こっています。また、130世帯もの方々を立ち退かせる無謀な計画だと考えます。これだけの費用をかけてもどれだけの効果が得られるのか、費用対効果の面からみて再検討すべきだと考えますが、この計画が費用に見合う効果がでるのか、再度局長に伺います。

友田道路局長:先ほどご説明しましたとおりで、鉄道による地域分断の解消、踏切事故対策という観点に比べまして、現在いろいろ話題になってございます災害時の避難緊急輸送路を担うなど、費用対効果だけで語れない地域の防災性の観点からも必要な路線ということで考えてございます。

古谷議員:少し視点を変えて、本市の高速道路整備への出資金において、市債がどの位増えているか、過去3年でお願いします。

友田道路局長:過去3年の高速道路等整備の用地関連事業債の発行状況でございますが、平成20年度で約17億、平成21年度で約18億、平成22年度で約24億という形になってございます。

古谷議員:投入されている市債が増え続けていると現状があるわけですが、より費用対効果を厳密に精査しないといけないというものだと考えます。それでもどうしてもぜひこのまま進めたいということであれば、住民説明会はなぜ行わないのでしょうか。最近では、いつ住民説明会を行っていますか。

友田道路局長:最近ですと、平成21年11月の26、27日に岸谷線の検討状況および今後の予定につきまして、説明会を開催しております。その他に、岸谷線の沿道の住民の方との面談なんかは23年度にも行っている状況でございます。今後につきましては、これまでの検討状況などについて説明会を開催する予定でございます。課題を整理し、見直しの方向性ができ次第、説明していきたいというふうに考えてございます。

古谷議員:再度、新しい道路局長として着任されたわけですから、ぜひ住民の方に考えを述べるべきだと考えますが、ぜひよろしくお願いいたします。
 いま、沿線の住民もたくさんいま増えていて、岸谷線の計画自体を知らない住民がたくさん増えています。そんな中で、必要性の観点からも、いま費用対効果の面からも、財政規律の面からも、どこからみても、とめるべき、やめるべき事業であるとあらためて感じます。結論を出さずにいる今の状態でも、金利の負担はどんどんかさんでいます。その一方で、震災対策などで必要性が増している私道対策などの市民対策に密着した事業費を、これは減少していると聞いています。
 いうまでもなく、税金は市民のために使うものだと考えます。市民生活に密着した生活道路予算を削っておいて、無駄な道路建設優先させるようなお金の使い方は税金の使い方としては間違っていると、税金の使い方変えるべきだと申し上げて、質問を終えたいと思います。


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