○山本副委員長 次に、岩崎ひろし委員の質問を許します。
◆岩崎委員 委員長、スライドの使用許可をお願いします。
○山本副委員長 はい。
◆岩崎委員 では、早速伺っていきます。 交通事業の経営実態と経営改善計画に関わって伺っていきますが、まず、横浜市営交通経営審議会設置の狙いとこれまでの審議経過について伺います。
◎三村交通局長 テレワークの定着など事業環境が大きく変化している中、令和5年度からの新たな中期経営計画の策定に当たって外部有識者からも幅広い視点で経営改善の知見や手法を取り入れていくため審議会を設置いたしました。これまでに4回の審議会を開催し、バス、地下鉄それぞれの経営の状況や事業運営、経営課題などに御意見をいただいた上で、直近の第4回ではこれまでの議論に基づいた今後の経営の方向性について御審議をいただいております。
◆岩崎委員 審議会では運賃値上げやコスト削減やむなしの声とともに賃上げが必要、運賃値上げは難しいなどの意見も出ています。審議会の取りまとめが人件費削減、料金値上げありきにならないよう希望したいと思います。これまでの審議を踏まえた局長の所感を伺います。
◎三村交通局長 これまでの私どもの取組や経営課題などについて委員の皆様と様々な意見交換を行う中で、これまでの経営努力に対して一定の評価もいただいた上で、一企業として今後のあるべき姿や経営課題への対応など外部有識者ならではの発想や専門的な意見も多数いただきました。また、今後の経営見通しを検討する中では経営改善のための増収の取組やさらなるコスト抑制に向けた厳しい御意見などもいただき、改めてさらなる効率化の必要性などを感じているところでございます。
◆岩崎委員 スライドを使います。(資料を表示)次に、バス事業について伺います。 路線別収支について、2019年度以降の状況をこの表を見ながら説明してください。
◎瀧澤経営管理部長 事業全体で黒字決算となりました令和元年度は全135路線のうち42路線と約3割が黒字でございましたが、赤字になった令和2年度は黒字路線が13路線と約1割まで減少いたしました。令和3年度は一定の御利用の回復はあったもののコロナ前の水準には戻っておらず、黒字路線の割合は約2割にとどまってございます。
◆岩崎委員 収支が悪化している主な要因は何か、また、今後の見通しを伺います。
◎瀧澤経営管理部長 令和2年度は、令和元年度に比べましてコロナの影響により乗車料収入が約18%減少したことによりまして赤字路線の割合が大幅に拡大をいたしました。こうした状況も踏まえまして令和3年度はお客様の御利用状況に応じた路線の見直しや事業計画の見直しによる支出抑制などに取り組んだものの乗車料収入が令和元年度と比べまして約12%減までの回復にとどまったことから、令和2年度は収支全体では改善しましたが8割は赤字路線となっております。
◆岩崎委員 バス事業の困難さは本市の交通局に限らず構造的な問題があると思います。全国的に事業者がそれぞれの単位で改善努力をしてもなかなか大変だと思います。国民の移動手段を確保する事業であり、国が必要な施策、支援を講じるべきと思います。 そこで伺いますが、国に財政面、政策面でより強い支援を働きかけるべきと思いますが、どうでしょうか。
◎三村交通局長 これまでもコロナの影響に伴う交通事業の経営悪化や燃料価格の高騰に伴う影響などに対しまして、同様の課題を有する各都市の公営交通事業者などと共に国に対する要望を行っておりました。今後も、引き続き全国の関連事業者と連携しながら国に対して働きかけを行ってまいります。
◆岩崎委員 次に、並木地区から金沢区役所行きのバス路線復活について伺っていきます。 スライドですが、(資料を表示)並木地域に関係する3つの路線というのはこうなっています。色分けしてあります。 次のスライドですが、赤字の実態を少し見てみたいと思います。3つの路線別の収支です。廃止した2路線の赤字合計が2341万円、新設路線の赤字が3015万円と収支が非常に悪いです。なぜか、伺います。
◎三村交通局長 お示しをいただきました94系統、それから294系統と321系統は、路線の性格や目的が異なりますので単純な比較はできないと思いますけれども、321系統について申し上げますと、周辺の様々な地域の御要望を考慮して、新たな経路の運行や運行時間帯も長く、運行の便数も15便と多めに設定したため経費が増大したことがこの赤字の額につながっているものと思っております。コロナ禍で運行を開始したこともございますので御利用が伸び悩んでおりましたけれども、徐々に乗客数も増加傾向にございます。利用状況についてはもう少し様子を見させていただきたいと考えております。
◆岩崎委員 それでは、さらに赤字の実態を見てみますと、並木地域と区役所に関わる94系統と321系統をよく見てみたいと思うのです。それがこの次のスライドです。廃止の94系統は315万円の赤字、新設の321系統は3015万円の約10倍の赤字となります。赤字が激増した321系統は見直しが避けられないと思いますが、どうでしょうか。
◎三村交通局長 先ほども御答弁を申し上げましたけれども、321系統については、運行開始に当たって様々地域の方々からどういったルートが望ましいかといったような御要望を頂戴して、これまでバスの運行をしていなかった区間も新たに運行するとか、便数も廃止を行った94系統に比べてかなり多い1日15便という便数になっております。したがって、こうした赤字幅の違いが出ているわけですけれども、先ほども申し上げましたとおり、コロナ禍で運行をスタートした、地域の方々ともいろいろとこの間もお話合いをさせていただいておりまして、ルートに関してもいろいろと御意見も頂戴をしているところでございます。コロナ禍でスタートした路線でもございますので、御利用状況をもうしばらく私どもとしては様子を見ていきたいと思っておりますし、その改善の方法などについては地域の代表の方々とこれからもお話合いを続けていく必要があると思っています。
◆岩崎委員 改善はするということとして聞いておきたいと思います。 では、なぜこんなことになってしまうのかということなのですが、次のスライドです。並木地域からというのは、並木地域は右側の大きなだいだい色の円の中が並木地域です。それで、もう一つは下のほうにあるだいだい色の地域が区役所です。区役所方面行きのバスの運行を求める署名が今4000筆を超えて集まっています。並木団地は約8000世帯ですから、これはこの地域の大きな世論だと言わざるを得ません。 そこで、4000を超える署名が集まったこと自体交通局の受け止めはどうでしょうか、伺います。
◎三村交通局長 並木地域から金沢区役所行きバスの運行を求める署名によって多くの御要望をいただいております。しかしながら、この地域だけというわけではございませんけれども、ほかの区などでも区役所へのバス路線、バスアクセスといったような御要望をいただくことも市営バスとして多くございます。ただ、区役所へのアクセスに目的が限定されたような路線の場合は、これは非常に残念なのですけれども、バス路線として維持するには十分な需要とはならないと、なかなか見込めないといったような現実がございます。4000筆を超えるいただいた御意見というのは、運行していた立場として本当に心苦しい限りではございますけれども、区役所へアクセスをする路線の維持の難しさというのも実感したところでございます。4000を超えたということでございますが、こうした御署名をいただいた皆様が運行している当時もう少し早く94系統に御乗車をいただいていれば廃止することにはならなかったのではないかと非常に残念に思っております。
◆岩崎委員 需要が見込めないということのようですけれども、これはやはり地域の高齢化ということとも関係があって非常に切望されているのです。だから、ここは一つよく現状を見ていただきたいと思います。なぜこのような署名が集まるかということなのです。それはそれだけ必要とするからなのです。図面を見ながら聞いていてほしいのですが、並木地区から区役所方面に行くには長い坂道、これは四角の1番のところ、それから2番のところ、左の上のほうにあります。一山越えて、今度は16号線に出て能見台から区役所方面、これは3の大きなピンクになっていますが、3を通っていくことになります。94系統の廃止というのは、山越え区間と能見台から区役所までの区間が断ち切られたわけです。だから、この区間の移動手段を並木の皆さんから奪ったという非常に深刻な問題が発生しているわけです。今、並木の地区の皆さんは大変困っています。 そこで、ではどう解決するかということです。提案したいと思うのですが、新設路線の321系の運行ルートを見直すのが必要ではないかと。そして、山越えと能見台-区役所間のこの2つの区間をちゃんとつなぐというコースを考えればいいのではないかと。そうすると、さっき需要を見込めないとおっしゃいましたけれども、需要は喚起できるという可能性が出てきます。 そこで、廃止した94系統と新設した321系統のよいところを、地域の皆さんが必要としているところをつなぎ合わせるような路線というのは考えられると思うのです。ぜひ見直してほしいと思うのですけれども、どうでしょうか。
◎三村交通局長 先ほども御答弁を申し上げましたが、321系統につきましては、周辺の様々な地域の方々とお話合いをさせていただきながら経路や運行便数を設定したものでございます。運行開始当初の御利用は1便当たり平均12名程度にとどまっておりました。昨年の秋以降は平均で16名から17名程度と増加傾向にはございますが依然として少ない状況であることには変わりございません。こうしたことを踏まえまして、地域の代表の方々と現在御利用状況を共有をして、利用促進と今後の321系統の方向性についてお話合いをさせていただいております。今後も地域の皆様にとって御利用しやすいバス路線となるように地域の代表の方々との対話を重ねて改善を図ってまいりたいと思っております。
◆岩崎委員 ぜひ交通局としての努力をしてほしいと思うのです。私も、現地の状況をつかむために何回も地元に足を運んだのです。さっき説明した坂道なのですけれども、2つルートがあるのだけれども、1のほうはこういうことで坂道です。 もう一つが2のほうのルート、これは急坂だし距離も長いのです。だから相当の難所になっています。 そこで、本市は、地域交通確保のタスクフォースを既に立ち上げています。交通局は事業者の立場で積極的にタスクフォースと関わってよりよい路線を増やせるように改善提案をしてほしいと思います。この点、所感をお願いします。
◎三村交通局長 昨年の10月から都市整備局を中心に新たにタスクフォースが形成されまして、交通局もこのメンバーの一員として参加をしております。これまでも厳しいバス事業の状況や今後の地域交通を進めていく上での課題など様々な視点から議論を交わしております。今後も可能な限り既存のバスネットワークを維持しつつ、持続可能な地域交通を支えるバス事業者としての役割を果たせるように取り組んでまいりたいと思っております。
◆岩崎委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。 次に、2019年に発生した地下鉄の重大事故の再発防止対策について伺います。 私は、市営地下鉄が1972年12月16日に伊勢佐木長者町と上大岡間で開業したその日からほぼ毎日のように安全安心、便利に利用させていただいています。日頃の安全運行をありがとうございます。ところが、2019年6月6日、下飯田駅付近で、さらに8月29日には踊場駅で連続して重大な事故が起こりました。築き上げた信頼が一気に失墜する事態でした。私は水道・交通委員会に通算5年間在籍しています。こうした事故を二度と起こさないことを願って議論をしてきました。 下飯田駅付近での事故は、事故の原因になった横取り装置の改修、それから、横取り装置作動時には列車を進入させない仕組みを2020年度に完了させていただきました。一方、踊場駅引込線での事故は、運転士がブレーキ操作をできない状態になったときでも列車を自動的に停止させる装置を2022年度末までに導入することになっていたと思うのですが、引込線での事故の再発防止対策の状況を局長に伺います。
◎三村交通局長 運転士がブレーキ操作をできない状態になっても列車を自動的に停止させる装置、私どもは過走防止制御装置と呼んでおりますが、この設置が完了するまでの間は運転手のほかに保安要員を添乗させることで安全を確保しておりました。過走防止制御装置につきましては、夜間に列車を使った試験などを昨年の年末から3回ほど実施をし、本年1月29日の始発から運用を始めております。運用後、異常がないことを確認した上で2月1日から保安要員の添乗を取りやめまして本格的に運用を開始しております。
◆岩崎委員 再発防止対策の完了は大変よかったと思います。私は、人はミスをします、そして機械は壊れます、この考えでお互いが補い合ってこそ安全が確保できるということで、そういう立場で意見を申し上げてきました。このたび重大事故の再発防止対策が完了したことを踏まえ、改めて市営交通の安全に対する心構え、所感を交通局長に伺いたいと思います。
◎三村交通局長 令和元年に発生させてしまいました2つの重大事故の再発防止対策としましては、踊場駅引込線での過走防止制御装置の設置完了をもって一つの節目を迎えることができました。岩崎委員には、令和元年より常任委員会や特別委員会などで交通局の安全に関して様々な御助言をいただいたおかげであると大変感謝をしております。人はミスをするもの、機械は壊れるものと考えて安全対策を考えるべきというふうに度々御指摘をいただいてきましたとおり安全にはゴールはないと思います。危険要因を一つ一つ取り除いて安全で確実な市営交通サービスを提供できるよう職員一同全力で取り組んでまいります。
◆岩崎委員 ありがとうございます。局長の答弁で安心することができます。市営地下鉄が安全運行を続けることを心から祈念して、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。(拍手)
