2011年8月25日
横浜市長 林 文子 様
日本共産党横浜市議団
団 長 大貫 憲夫
本年3月11日に起きた東日本大震災と福島第一原発事故は、日本の社会・政治・経済・国民生活のあり方を問い直させる歴史的な大災害であり、今後日本国民が長期にわたって正面からとりくみ、力を総結集して打開をはからなければならない、国政上の最大の課題です。
この度の大震災と円高が追い打ちをかけ、日本経済の落ち込みが深刻になっています。さらに少子高齢化も加わり、今後は税収の増加が見込めない状況です。
このような状況下、日本共産党横浜市会議員団は、市政運営の方向性を「防災の観点をあらゆる施策に貫くこと」と、「低エネルギー社会を展望して自然エネルギーの本格的導入に踏み出すこと」におき、予算編成にあたっては市民の「いのち、くらし、福祉の向上」のための財源を最優先に確保する姿勢を貫くべきと考えます。
横浜経済の活性化を図ることも重要です。そのためには、今回の震災でそのもろさを露呈したこれまでの大企業を頂点とした経済メカニズムと決別し、中小企業振興基本条例をあらゆる施策に生かすことが大切です。
さらに、国の見直し作業を待つことなく、横浜市の地域特性を踏まえて「災害対策・防災計画」を見直し、市民が安心できるようにすることが必要です。
2012年度予算編成には大きな困難が予想されますが、市長におかれましては、この困難に勇気を持って立ち向かわれ、以上の視点に立脚されることを切望するものです。横浜市民の持つエネルギーを信頼し依拠するならば、きっと明るい展望が開かれるものと考えます。
あわせて、日本共産党横浜市会議員団は、2012年度横浜市予算編成にあたり、次の事項を重点に盛り込むよう要望するものです。
重点要望
1.中学校給食を早急に実施すること。
1.子どもの医療費を小学校卒業まで無料にし、所得制限をなくすこと。
1.安心して老後がすごせるように、介護保険サービスを充実させること。
1.特別養護老人ホームを増設し、待機者をなくすこと。
1.住宅リフォーム助成制度を創設すること。
1.耐震化支援制度を使いやすいものに抜本的に改善すること。
1.官製ワーキングプアをなくすために、公契約条例を制定すること。
1.1行政区に1保健所の体制に戻し、保健所の医師を増やすこと。
1.放射能に対する市民の不安を払拭するため、子どもが利用する施設および給食食材の放射線量を継続的に測定し、公表すること。