6月28日、日本共産党横浜市議団(5人)は、子どもを守る横浜各界連絡会に参加している「学校図書館を考える会」と「こだまの会 (不登校やひきこもりの子どもを持つ親の会)」と懇談し、来年度予算に向けての要望を受け取りました。
同会からは安部剛事務局長ら6人が出席し、党市議団からは、古谷やすひこ団長、白井まさ子副団長、みわ智恵美、宇佐美さやか、大和田あきお議員の全議員が出席しました。
同協会から寄せられた主な要望項目は下記の通りです。
こだまの会より(不登校やひきこもりの子どもを持つ親の会)
○学校健診日に登校できなかった不登校の児童・生徒は、身体測定や尿検査を除き、健診を受けることができません。成長期の子どもたちにとって、発育の状態の確認や歯科も含めた健診は欠かせません。必ず全員が健診を受けることができる制度を確立してください。
〇小学校でもスクールカウンセラーの配置を拡充し、法律や福祉制度の専門知識を有しているスクールソーシャルワーカー(SSW)も学校体制の強化に向けて増員を進めてください。
〇不登校・引きこもりの子どもたちの居場所を抜本的に増やしてください。学校長の方針によって差がないような制度づくりと、個別級などの手続きによる長期待機は解消を。
〇ひきこもりに悩む家族が相談を控え、抱え込むケースが多い。10人に1人しか外に繋がることが出来ないという現状を踏まえ、相談できる窓口や手だてを周知し増やしてください。
学校図書館を考える会より
○司書教諭と協働して学校図書館を活性化できる司書資格をもった学校司書を専門職員として採用してください。採用要件として明示されていれば、学校図書館経験者や熱意を持って続けたい方の応募が期待できます。無資格者は期限をもうけて司書資格を取得する条件付きの採用も考えられます。また、正規職員としての採用を検討してください。
○学校司書の業務を具体的にアドバイスしてくれる学校図書館支援センターを設置してください。センターには、学校ぐるみで学校図書館を活用した実績を持つ方を指導スタッフに配置し、定期的に学校を巡回して支援できる体制を整えてください。また、学校図書館館長としての研修を校長に実施し、どのような学校図書館にするのかを具体的に毎年職員に明示できるよう共通理解を図ってください。
○子どもたちが学校にいる全ての時間帯に学校図書館を有効利用できるようにしてください。公共図書館が1区1館しかない横浜市に在ってはなおさらです。そのために専門職としての学校司書の勤務時間を延長し、通年任用として見直してください。
○学校図書館の資料費を増額してください。文部科学省の学校図書館図書標準達成率が政令指定都市で最下位である現実を踏まえ、適正な廃棄をしつつ蔵書の更新ができる十分な図書費の配当が継続的に必要です。図書購入費は『流用』の結果、減っているという実態があります。流用できる予算配当ではなく図書購入のみの予算として下さい。
○蔵書管理システムを市立学校全校で統一してください。また、蔵書管理用のパソコンを1校に1台以上配備してください。全校で同じシステムが導入されれば、サポートがしやすくなり、ネットワーク化も期待できます。
○公共図書館で教員ごとに登録している教職員向け貸出制度を見直し、学校ごとに一本化して学校図書館を窓口として利用できるようにしてください。さらに、教職員、学校司書が直接公共図書館や近隣の学校図書館に資料を借りに行かなくても済むよう、物流ルートを確保してください。
○市立高校の学校司書の正規採用を再開してください。2004年以降の正規採用がなく、単年度雇用の臨時任用になっているため、経験が蓄積されず生徒への教育的支援が継続できません。など
古谷団長は、切実で当たり前の要望ばかり、積み上げた事実を突きつけて詰めて行きますと応じました。