週刊ニュース
2024年6月11日

「子どもの権利」が明記されない「子ども・子育て基本条例」には賛同できない/教科書展示会に行き声を届けよう!2024.6.12号

印刷用のデーター(PDF版)はこちらからどうぞ

「子どもの権利」が明記されない「子ども・子育て基本条例」には賛同できない

6月5日、横浜市会では、今定例会に上程された市長提出議案等の採決が行われました。採決に先立ち、白井まさ子議員(党市議団副団長・港北区選出)が登壇。妊婦・産婦健康診査事業の拡充などを含む補正予算などに賛成、議員提出議案の「子ども・子育て基本条例」については反対、委員会で不採択となった請願3件については採択を求めて討論しました。採決の結果21件の議案全てが賛成多数で可決。不登校生徒の支援・権利保障を求める請願、地方自治法改正法案の廃案を求める意見書提出の3つの請願は、自民・公明など反対多数で不採択となりました。

自民党が主導し、公明党や立憲民主(1人のぞく)、維新の会などが共同提案した横浜市子ども・子育て基本条例については、日本共産党としては賛同しませんでした。理由の1つは、子どもに関わる条例なのに、子どもの権利についての記述がないことです。2つ目は、子どもの「養育は家庭が基本」と改めて本条例で明記し、強調していることです。
白井議員は「子どもの成長は、社会全体が責任を負う」ことは、近代国家の当たり前の原則だと述べ、保護者の経済不安などさまざまな生活上のリスクが直接子どもに影響しているなか、「養育は家庭が基本」という考え方では、子育て支援を手厚くする方向には向かわず、家庭の中で苦しむ子どもたちや保護者をさらに追い詰めることにつながる恐れがあると指摘。また、本条例案の策定過程で子どもの意見を聞いていないという問題もあり、当事者の意見をくみ取り、議会で慎重な議論を続けて、時間をかけて作り上げていくことが必要だと主張しました。

教科書展示会に行き声を届けよう!
日本共産党横浜市議団5人は、横浜中央図書館(中区)で開催されている教科書展示会を視察しました。教科書展示会では検定を合格したすべての教科書を見ることができます。

●今回の検定合格した教科書の全体的な特徴
①QRコードを読み取るデジタル教材が大幅増になりました。
②性の多様化などの積極的な記述。家族のあり方への記述は注意。
●注意が必要な歴史教科書も…
 今回、国の検定を初めて合格した「令和書籍」の歴史教科書「国史」は、太平洋戦争についての記述で、沖縄戦の民間人の集団自決に軍の関与はなかった、「育鵬社」の「公民」では、「子どもと人権」では、未成年に対する寛容な姿勢が少年犯罪などを助長するという指摘があるなどの記述があります。教科書展示会に多くの方が足を運び、実際の教科書を手に取り、意見を届けましょう!


新着情報

過去記事一覧

PAGE TOP