市政ニュース
2024年6月7日

教科書展示会を視察しました。

日本共産党横浜市議団5人は、横浜中央図書館(中区)で開催されている教科書展示会を視察しました。

●教書採択について
2025年度から使われる教科書の採択に向けて、103点の検定申請があり、そのうち102点が合格しています。検定合格した教科書の中から、市立学校で使用される教科書が各教科一社ずつ選ばれます。
教科書展示会では検定を合格したすべての教科書を見ることができます。

●今回の検定合格した教科書の全体的な特徴
①デジタル情報が増えた
QRコードを読み取るデジタル教材が大幅増になりました。

②性の多様化などの積極的な記述、家族のあり方への検定意見
ジェンダーや性の多様性については、市民運動の高まりを背景に積極的な記述になっていること。家族のあり方については家父長制維持勢力の影響で軒並み検定修正されている点です。

●注意が必要な歴史教科書

 中学校の歴史教科書については、横浜市は2018年度まで11年間に渡って、過去に日本が行った侵略戦争を「自存自衛」「アジア解放」のための戦争だったと描く教科書が採択されてきました。

 今回、国の検討を初めて合格した「令和書籍」の歴史教科書「国史」は、太平洋戦争についての記述で、「日本の快進撃」だとして、ゼロ戦の大きな写真を掲載したり、沖縄戦の学徒隊員は「志願」だった、民間人の集団自決に軍の関与はなかったなどの記述があります。
 子ども達に真実を伝え、平和を考えるために使う教科書として相応しいものなのでしょうか。

●教科書は子どもが主人公
 横浜市は、2010年から、市内18区毎に地域の実情に合わせて採択してきた教科書採択の方式を、全市1地区制に変更し、一括で教科書を決める仕組みに変えました。そして全市1地区制にした後に、過去の侵略戦争を美化する歴史・公民の教科書を採択しました。採択が行われた教育委員会会議は、直接傍聴者数をしぼり、教科書名を伏せた審議が行われ、投票は無記名によるものでした。
 現在、市民で声で少しずつ改善が図れてきましたが、実際に教科書を使う学校の先生たちの声が十分に反映した採択の仕組みにはなっていません。市民や保護者の声を聞く機会も不十分です。「子どもと教科書全国ネット21」の糀谷(こうじや)事務局長は「教科書の主人公は子ども達です。子どもの意見を代弁できるのは、子どもたちの近くにいる先生たちや保護者や市民です。その声が大事されなければなりません」と指摘し(新婦人しんぶん5/25号)、教科書展示会に多くの方が足を運び、実際の教科書を手に取り、意見を届けようと呼びかけています。

●2024年度教科書展示会の詳細

①中央図書館 6/3(月)~6/16(日)
10 時~18 時半(土日月 17 時迄)

※下記の中央図書館以外は 10~12 時、13~18 時半
(土日月祝 17 時迄)となります。

②神奈川図書館 6/26(水)~7/9(火)
③保土ヶ谷図書館 6/25(金)~7/9(火)
※7/3(水)は休み
④磯子図書館 6/20(木)~7/3(水)
⑤都筑図書館 6/21(金)~7/5(金)
⑥鶴見図書館 6/19(水)~6/23(日)
⑦中図書館 6/12(水)~6/16(日)
⑧南図書館 7/3(水)~7/7(日)
⑨港南図書館 7/3(水)~7/7(日)
⑩旭図書館 6/26(水)~6/30(日)
⑪金沢図書館 6/19(水)~6/23(日)
⑫港北図書館 6/26(水)~6/30(日)
⑬緑図書館 7/10(水)~7/14(日)
⑭山内図書館 6/5(水)~6/9(日)
⑮戸塚図書館 6/12(水)~6/16(日)
⑯栄図書館 6/12(水)~6/16(日)
⑰泉図書館 7/10(水)~7/14(日)
⑱瀬谷図書館 6/5(水)~7/9(日)

各展示会の会場にアンケート用紙があるので、会場で意見を書いて、教育委員会に届けましょう。

●科書が採択される教育委員会議
8月4日


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