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横浜みどり税の延長は待った!
横浜市会では1 2月7日、第四回定例会が開かれ、物価高騰対策緊急支援給付金の補正予算案を含む、市長提出議案に対する関連質問が行われました。日本共産党からは、みわ智恵美議員(港南区選出)が登壇し、横浜みどり税の延長の問題など、山中竹春市長に質問しました。
宅地開発にこそ手を打つべき
みわ議員は、横浜みどり税の延長について、導入された当時、賛成の会派から「苦渋の決断」として15年間実施してきた超過課税(みどり税)だが、緑の減少に歯止めをかけることは出来なかったと指摘。自然豊かな三ツ沢公園を激変させる再整備計画案。グリーンエキスポと言いながら大規模な緑の喪失を止められない上瀬谷米軍跡地の区画整理事業などでみどりを減らす計画が今後も進められようとしていると批判しました。さらに、物価高騰で困窮している市民に所得に関係なく、一律に年額900円の負担を求めるみどり税の延長は、到底市民の理解を得ることはできないと訴えました。また、税制調査会答申は緑地の減少要因として、宅地開発をあげていることを示し、「宅地開発にこそ、手を打つべきだ」と主張しました。
山中市長は、「計画の開始以降、約1.000ヘクタールの樹林地を保全してきた」と述べ、超過課税については、市民意見募集で約7割から肯定的な回答が寄せられていることから「多くの市民の皆様に一定のご理解をいただいているものと考えている」と答えました。
気候危機対策は、水素・アンモニアではなく省エネ・再エネに集中すること
7日、党市議団として横浜市の気候危機対策は、水素・アンモニアではなく省エネ・再エネの促進に集中することを求める申し入れを、山中竹春市長あてに行いました。
市温暖化対策統括本部の越智洋之副本部長、東田健治担当課長ら5人が対応しました。
申入れでは、「脱炭素」や「カーボンニュートラル」の名で活用しようとしている水素やアンモニアは、既存の火力発電に混ぜて燃やして使うもので、石炭火力の代替えになり得ず、世界が2030年代に全廃目標を定めている火力発電を「延命」させるものであること、また生産時に大量の二酸化炭素を排出することから全体の二酸化炭素排出量削減にならないと指摘。その上で、市が形成を目指している「カーボンニュートラルポート」は、水素やアンモニアを海外から大量輸入・貯蓄し、活用を想定するもので、省エネと再エネ促進という気候危機対策の本道から外れていると批判。市の対策は、日本政府の石炭火力延命目的の「GX戦略」に引きずられることなく、真っすぐ省エネ促進と再生可能エネルギーの普及に集中することを強く要望しました。越智副本部長は、水素やアンモニアに力を「全振り」しているというわけではなく、様々な施策の一つとしてやっている。水素・アンモニア活用は、港町というポテンシャルを生かせるものだと考えている。また、新しい太陽光発電のペロブスカイト太陽電池などは大きな可能性を感じているし、断熱化など建築分野での省エネも進める必要性を感じているなど答えました。