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【目次】
2024年度横浜市予算編成にあたっての日本共産党の要望
【政策局】
1. 住民自治
2. 公共交通政策
3. 米軍基地 同跡地
4. 平和都市
5. 原子力発電所
6. 指定管理者制度等
7. ジェンダー平等社会の実現
8. 痴漢・性暴力のない社会へ
9. 市立大学
【総務局】【危機管理室】
1. 新市庁舎管理
2. 市民利用施設の統廃合計画
3. 市職員体制
4. 横浜市防災計画の改善
5. マイナンバーの取り扱い
6. その他
【財政局】
1. 予算編成にあたって
2. DXについて
3. 市民利用施設利用
4. 公共施設跡地利用
5. 入札・契約
6. 税等滞納整理
7. 公共施設の更新・改修
【国際局】
1. 真の平和都市を目指して
2. 多文化共生社会の実現
【市民局
1. 区役所
2. 人権
3. 市民利用施設等
4. 広報・広聴
【にぎわいスポーツ文化局】
1. 横浜文化体育館再整備
2. 文化振興
3. 区民文化センター
4. 障害者スポーツ振興
5. 地域スポーツ支援
6. 次世代育成事業
7. 歴史を生かした観光都市
【経済局】
1. 中小企業振興
2. 小規模企業振興
3. 小規模事業者支援
4. 地域経済の仕事興し
5. 労働環境の改善
6. 横浜市中央卸売市場
7. 消費者保護
【こども青少年局】
1. 子どもの貧困解決
2. 放課後児童クラブ
3. 放課後キッズクラブ
4. 保育所等
5. 認可外保育所
6. 障害児支援
7. 児童虐待・育児不安への対策
8. 引きこもりの若者の自立支援
9. 青少年を育む地域の環境づくり
10. 原発事故による放射線被害への対応
11. 低年齢児への補聴器助成
【健康福祉局】
1. 国民健康保険
2. 医療費減免・徴収猶予・差額ベット料
3. 高齢者・介護施策(介護保険料・利用料)
4. 高齢者・介護施策(介護サービス)
5. 高齢者・介護施策(介護施設と住まい)
6. 高齢者・介護施策(介護人材確保)
7. 高齢者・介護施策(敬老パス)
8. 高齢者・介護施策(その他)
9. 後期高齢者医療制度
10. 障害者施策(全般)
11. 障害者施策(多目的トイレ・オストメイト対応トイレ)
12. 障害者施策(住まい)
13. 障害者施策(精神)
14. 障害者施策(移動)
15. 障害者施策(視覚)
16. 障害者施策(聴覚)
17. 障害者施策(呼吸)
18. 障害者施策(医療的ケア)
19. 障害者施策(腎臓等)
20. 障害者施策(身体)
21. 障害者施策(重症心身障害)
22. 障害者施策(防災)
23. 障害者施策(スポーツ)
24. 依存症対策
25. 生活保護施策など
26. その他(簡易宿泊所・違法民泊)
27. 医療費助成
28. 医療施策
29. その他の医療施策
30. 動物
31. 墓地
32. 受動喫煙対策
33. その他
【医療局
1. 災害時医療施策
2. 保健医療施策
3. 休日急患診療、救急医療
4. コロナ対策
【温暖化対策統括本部】【環境創造局】
1. 市内農業
2. 緑の保全
3. 地球温暖化対策
4. 放射能汚染対応
5. 下水道対策他
6. 公園
7. 大気汚染
8. アスベスト
【資源循環局】
1. 資源化の推進等
2. 喫煙禁止地区の推進
【建築局】
1. 市営住宅等
2. セーフティネット住宅
3. 住まいの安全・安心の抜本的向上
4. 住環境・みどりの整備・保全、開発行為の規制等
5. 災害対策
6. 脱炭素社会の実現
7. 人材育成
【都市整備局】
1. 旧米軍上瀬谷通信基地跡地
2. 2027年国際園芸博覧会
3. 都心臨海部再開発
4. 横浜駅周辺地区の防災対策
5. 防災まちづくり(被害を出さない地域・社会の実現)の推進
6. 駅のバリアフリー化、ホームドアの設置等安全対策
【道路局】
1. 道路関係予算
2. 高速横浜環状南線および北線
3. 地域生活交通網の改善・整備の促進
4. 自転車対策
5. シーサイドライン
6. 河川整備
7. 横浜港の安全・安心
【港湾局】
1. 平和な横浜湾を
2. 港湾整備
3. 災害対策
4. 横浜港の安心・安全
5. 通勤バスの充実について
【消防局
1. 消防力・救急体制の強化
2. 消防団
3. 救急救命体制の充実
【水道局】
1. 水道料金の負担軽減
2. 水道局職員定数
3. 災害時の備蓄
4. 企業団
5. CO2の削減
6. 水道事業広域化
7. 水道民営化
【交通局】
1. 市営地下鉄の安全対策
2. 市営地下鉄 人員体制の拡充
3. 市営バス 運転手の待遇改善等
4. 市営バス ダイヤ改正に伴う路線の減便・廃止等
5. 市営バス バス停留所の改良
6. 市営バス 乗務員の保健・福利厚生
7. ダイヤ改正の対応について
【教育委員会】
1. 教員未配置問題の解消
2. 教育費無償の原則等
3. 子どもの貧困対策
4. 就学援助
5. 障害児教育
6. 学校保健
7. 不登校への支援
8. 教育条件の整備
9. 安全・安心の環境
10. 学校図書館
11. 学校施設整備
12. 学校安全教育の推進
13. 学校給食等
14. 夜間中学校
15. 中学校の部活動
16. 教科書採択・副読本等
17. 図書館
18. 文化財保護
19. コロナ対策
20. ICT教育
【選挙管理委員会】
1. 選挙
2. 参政権の保障
【議会局】
1. 職員の勤務の在り方
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2023年9月21日
横浜市長 山中竹春 様
日本共産党横浜市会議員団
団長 古谷やすひこ
2024年度横浜市予算編成にあたっての日本共産党の要望
先が見えない物価高騰から市民の暮らしを守ることが急務です。生きる上で欠かせない、電気、ガス、食料品などが大幅に値上げされ、多くの市民が追い詰められています。出費は増えるのに、収入は上がらない、子育てにお金がかかりすぎる、老後の暮らしがこんなに大変になるとは思っていなかったなどの声が街にあふれ、多くの中小企業・小規模事業者は燃料や資材費の高騰が生業を直撃し、大変な困難を抱えています。市内の医療機関は、コロナの5類への引き下げに伴う様々な公的支援が減る中で、第8波を超える感染拡大の影響を受け、ますます疲弊しています。
山中市長におかれましては、昨年末に策定した中期計画2022~2025で「子育てしたいまち 次世代を共に育むまち ヨコハマ」を柱に据え、子育て世代への直接支援などに日々尽力されていることに改めて敬意を表します。中学校三年生までの小児医療の完全無料化などは、子育て世帯から歓迎の声が届いています。引き続き市民の声を大切にし、市民の困難に寄り添い、市民のくらしを支える施策を前に進められることを期待しています。
また、気候危機への対策も待ったなしです。市長が市職員に示した来年度予算編成に向けた市政運営の基本的な考え方の中で、『「地球温暖化」ではなく「地球沸騰化」と言われる今、(中略)脱炭素化の強力な推進が不可欠』との認識は共有するところです。2030年までに温室効果ガス50%削減(2013年度比)に向けた具体的な取り組みを強力に進められるようお願いします。
日本共産党横浜市議団は、国が進める「軍事費2倍化」などの戦争の準備に待ったをかけ、物価高騰から市民の暮らしを守り、地域経済の回復にこそ大切な税金が振り向けられるよう、国、県、市、あらゆる分野でその役割発揮の責任を果たしていきます。
私達は、今年6月から市内の保育園関係団体や医療関係団体、障害者関係団体、女性団体など21団体と懇談し、現場の声と市政の予算編成に関わる要望を受け取ってきました。また、7月に神奈川区、港南区、戸塚区にて市政要望懇談会を開催し、合わせて約150人の参加者から様々な市政要望を受けました。市民の声を聞く取り組みは、私たちの活動の原点であり、1967年に日本共産党の横浜市議が初めて誕生した時からブレずに貫いてきた姿勢です。
本要望書は、これまでに寄せられたものを整理し、まとめたものであり、その実現は、困難に直面した市民の暮らしを支え、地域経済を回復させる確かな道だと確信しています。
来年度予算編成への反映し、要望項目の実現にむけて尽力されることを心よりお願い申し上げます。
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2024年度横浜市予算編成にあたっての日本共産党の要望
【政策局】
1. 住民自治
(1) 市民参加、住民自治を確立するため、市長が市民からの意見を直接聞く機会を多くつくることと、「市民からの提案」で寄せられた意見は市長が目を通すこと。
(2) 区政運営に区民が積極的に参加できるように、区協議会の設置など、区民が区行政に参加できる制度をつくること。
(3) 特別自治市制度について、一般市民のニーズもなく、実施法制定の見通しも全くないことから、このための特別な部署そのものを廃止すること。
2. 公共交通政策
(1) 地域交通政策について都市整備局に体制を一元化するということだが、交通局や民間バス路線も含めた市内全域の交通問題に対し一括して関与できる部署(仮称公共交通政策課)を政策局内に創設すること。
3. 米軍基地、同跡地
(1) ノースドックの基地機能強化につながる揚陸艇部隊の配備撤回を国や米軍に求めること。また市是であるノースドックをはじめとする市内米軍基地施設の早期返還を実現すること。
(2) 以前の新型コロナウイルス感染症の感染拡大時に、米軍人・軍属が検疫の対象になっておらず、そこが発端の新型コロナウイルス感染が広がったという報道もあり、感染対策の強化を県及び基地関係市と連携し、引き続き国・米軍に求めること。
(3) 横浜市民の命と暮らしを守る立場で、事故が起きた場合甚大な被害を及ぼす恐れのある米原子力空母の横須賀港の母港化に反対表明をすること。
(4) 根岸住宅は、一日も早い返還を強く国に求めること。跡地利用は、地権者と地域住民の意向をふまえつつ全市的見地に立ち、市民と丁寧に議論をしながら進めること。特に根岸森林公園内に作ろうとしている道路計画は、公園を分断することになるので、地域住民の合意を得て、より良い計画を策定すること。
(5) 根岸住宅地区に囲まれた地域内に居住している市民の日常生活が制限されている現状を鑑み、解体作業に伴うアスベスト飛散等の不安等が直ちに解決できるよう、居住者と地域住民の意向に沿って、米軍および国への働きかけること。また防衛省まかせにせず、市として市民の安全と暮らしを最優先に対応すること。
(6) 池子住宅地区横浜市域部分の即時返還を実現させること。
(7) 深谷通信所跡地と旧米軍上瀬谷通信施設跡地の国有地については、国の返還財産処分方針によらず、全面的な無償貸与ならびに譲与を国に働きかけ、市負担がないようにすること。
4. 平和都市
(1) 横浜港への自衛隊艦船や米軍軍艦の入港・接岸を認めないこと。また神戸港のように非核証明の提出を求める仕組みを導入し平和な横浜港を実現すること。
(2) 米軍艦船の修理に関して、市内の民間施設を使用しないよう、国と米軍に求めること。
(3) 本市防災訓練に米軍の参加を要請しないこと。
(4) 事故の相次いでいるオスプレイがノースドックで機体の交換をされていることをはじめ米軍機については、ノースドックの使用をはじめ、横浜上空を訓練等で飛行しないよう国と米軍に強く求めること。
5. 原子力発電所
(1) 神奈川県の隣にある浜岡原子力発電所は、東海地震の予想震源域のほぼ中央にあり、直下の活断層が指摘されていることから、地震による重大事故への危険性が極めて高く、放射能の影響を横浜市民が受ける恐れが強いので、重大な事故が起きた場合の避難計画をつくること。また市民の命を守るためにも市として廃炉を強く求めること。
(2) 放射能汚染対策として東京電力へ賠償請求金の支払いを、東京電力と国に強く求めること。
6. 指定管理者制度等
(1) 指定管理者制度は、指定期間30年と長いものもあり、制度が形がい化している。指定管理者制度は、期間の定めがあるため、どうしても不定期雇用が主流となり、職員のスキルアップや事業の蓄積などが継続されず、結果的には市民サービスの低下になっているため、国へこの制度の廃止を強く求めること。
(2) 歴史的な物価高騰の影響で、支出が増えている指定管理者に対し、働く人たちの雇用を守るという観点で、指定管理料の増額を行うこと。
7. ジェンダー平等社会の実現
(1) 第5次男女共同参画行動計画2021‐2025が策定されたのに伴い、その計画にある市として掲げている目標を前倒して達成できるようにしっかり取り組むこと。
(2) いまだに男女間の賃金格差が大きい状況を市として分析すること。またその状況の改善を図るため、市独自の改善施策を講ずること。また市として本市職員の男女賃金格差の解消をはかること。
(3) 市の外郭団体の女性役員比率を引き上げることや各種審議会委員の女性比率を高めること。
(4) 市内企業における従業員女性割合の目標値50㌫は達成されておらず、その実現に市として責任をもつこと。
(5) 妊娠・出産による解雇、嫌がらせ(マタニティ・ハラスメント)や、コロナの影響で仕事が激減し生活困窮している女性労働者がすぐに相談できる窓口をいつでも利用できるように人員体制を強化し、周知徹底をはかること。
(6) 自営業・農業女性など家族従業者の働き分を経費と認めない所得税法56条について、国の見解はあくまでも家族間の取り決めによる恣意的な所得分割は認めない」というものであって、全く所得分割を認めないことは間違いである。現に、国連からの是正勧告をされている。また、憲法14条法の下の平等、24条両性の平等、27条労働の権利などに違反している。ジェンダー平等の立場からも、市として廃止するよう国に求めること。
8. 痴漢ゼロ、性犯罪・性暴力のない社会へ
(1) 「痴漢ゼロ」に向け、政府が今年3月に初めて取りまとめた「痴漢撲滅パッケージ」には、「痴漢は重大な性犯罪である」「痴漢の被害は軽くない」「被害者は一切悪くない」「被害者を一人にしてはいけない」という5つの基本認識が示され、今後の施策として①痴漢を防ぐ取組、②加害者の再犯を防ぐ取組、③被害者を支える取組、④社会の意識変革を促す取組、⑤横断的推進のための取組の観点から、個別の施策がまとめられています。市として、パッケージに沿った実効性のある対策を行うこと。
(2) 中学校、高等学校、大学などの受験シーズン(特に私立高校、神奈川県立高校、横浜市立高校等の入試等が行われる月)に、痴漢加害を起こさせないよう公共交通機関における対策を普段以上に強化すること。鉄道事業者を含めて関係機関と連携し、駅係員の増員、電車内の巡回警備、警察官による巡回の強化を要請すること。
(3) 「痴漢は犯罪」など、痴漢加害防止のためのアナウンス放送や電車内の動画、電光掲示板、SNSでの呼びかけなどを強化するよう鉄道事業者に求め、市営バスや市の広報でも行うこと。南武線への女性専用車両の導入を引き続き要望すること。
(4) 24時間365日無料で相談を受けられる、かながわ性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援センター「かならいん」など、痴漢被害に遭った際の相談機関について広報すること。
(5) 市立学校の入試で痴漢被害のために試験に遅刻する場合、救済措置の対象とすること。また、それを周知すること。市内の県立高校、私立学校などの入試についても同様の対応となるよう協力を依頼すること。
(6) 性犯罪の規定が2023年7月13日から変わりました。同意のない性的な行為は、性暴力であり、重大な人権侵害で、犯罪として処罰されることが明確になりました。これは配偶者やパートナー間でも成立します。また、性的行為について自ら判断できるとみなす「性交同意年齢」は、13歳から16歳に引き上げられました。
これを機に、市として、性犯罪・性暴力の新しい規定を市民に広く伝え、性犯罪・性暴力の根絶に向けた取り組みを強化すること。
9. 市立大学
(1) 日本学術会議により2017年3月に出された「軍事的安全保障研究に関する声明」の通り、国の軍事研究には加担しないよう横浜市大は引き続き堅持することと、横浜市内の大学にも働きかけること。
(2) 市立大学附属病院や「センター病院」において、患者の希望以外には差額ベッド代をとらないこと。また、差額ベッドしか空いていないと誘導は絶対にしないこと。またこのことを、院内に掲示すること。
(3) 市大医学部と附属2病院の再整備について病床数の削減に固執することなく進めること。特に福浦の附属病院については、統合すれば金沢区域の病院が減ることから、区民の不安の声が寄せられており、地域住民などの要望や意見を聞き、合意形成を図ること。
(4) 国の高等教育への就学制度を活用することと市独自の予算も投入して、給付制奨学金制度の枠を大幅に広げること。
(5) 大学の入学金制度があるのは日本だけと言われています。世界の高等教育の学費無償化の流れをしっかり受け止め、横浜市大の入学金ゼロ、授業料を半額にすること。
(6) 体育館・武道場にエアコンを設置すること。
【総務局】【危機管理室】
1. 市庁舎管理
(1) 市庁舎に来た市民が、市長室の場所がわかるようにすること。また、市長が市庁舎にいることが分かるようにすること。
市庁舎全体の建物については、各階・各室の過剰な施錠をなくし、市民に開かれた市庁舎とすること。
2. 市民利用施設の統廃合計画
(1) 2012年に策定した「プール及び野外活動施設等の見直しに係る基本的考え方」に基づく公園プール・旧余熱利用温水プールの統廃合計画は、中止すること。
3. 市職員体制
(1) 区役所の現場では、特に再任用や会計年度任用職員が増えていることから、計画的に正規職員に切り替え非正規雇用をなくすこと。非正規雇用をなくすまでの間は、同一労働・同一賃金にすること。育児休暇・介護休暇をいつでも取得できる職員配置を検討すること。特に、男性職員が育児休暇を取りやすい環境と体制をつくること。
(2) 本市の障害者採用について、地方公共団体の障害者の法定雇用率を達成すること。また働き続けたい方には雇用期間に制限を設けないこと。
中途退職が起きないように、職場環境を整えるため就労指導員の配置も行うこと。
外郭団体や指定管理者も地方公共団体と同じ法定雇用率を達成するよう指導すること。
(3) 職員のストレスチェックをした結果、職場での改善が必要な場合には、本人の希望にあわせて職務の軽減や配置転換などに丁寧に応じること。過労死ラインを超える超過勤務者を出している職場には、その状況を解消する人員配置を行うこと。
(4) 市民の命と財産を守るために、また新興感染症対策をはじめ頻繁に発生する集中豪雨や発生確率が高まっている大規模地震などに十分対応できる職員体制にすること。
4. 横浜市防災計画の改善
(1) 横浜市の防災計画は、国の防災計画に則っているが、これまで市で起きている災害特性を踏まえ防災計画を見直し、人命被害ゼロを目指すこと。
(2) 家具転倒防止事業・感震ブレーカー設置事業については、引き続き助成事業の継続とともに、その対象を広げること。
(3) 洪水浸水想定の対象地域になっている市民に対し、ハザードマップ等を使っての住民説明会の開催を行うこと。また「避難行動要支援者」への個別の避難計画の策定にあたっては市が責任を持つこと。
(4) 指定緊急避難場所について、段ボールベッドの数を抜本的に増やしたり、簡易テントも備えたり備蓄庫の内容の充実や対応できる数を抜本的に増やすこと。避難者が安心して過ごせるよう、学校では体育館だけでなく家族単位の避難も想定し教室の開放も初めから行うこと。避難所での災害情報の公開など電源やWi-Fi環境も整備すること。
(5) 浸水想定区域や土砂災害警戒区域内の要配慮者利用施設の避難確保計画の策定について100%を達成すること。
(6) ハザードマップの対象地域に立地する8つの区役所は、本部機能が維持できるよう電源施設は二階以上に上げること。
(7) 同報系防災行政無線の設置は情報伝達手段として有効であるため、今後の設置については河川域にとどめず、全市域に整備する計画をつくること。多言語での公報も取り組むこと。
(8) 多様な方法で防災情報の周知徹底について、個別訪問・広報車をはじめ、防災専用に使える緊急告知FMラジオの配布を検討すること。ハザードマップで危険なエリアを皮切りに全世帯に確実に行きわたるようにすること。聴覚障害の方には目で見える情報提供の方法など多様な情報受電達手段を検討し、試行を始めること。
(9) 風水害におけるあらたな警戒レベルについては、レベルごとに取るべき避難行動が違うことを周知し、発令時に、対象住民が避難場所まで速やかに移動できるよう、必要な体制をとること。
(10) その場に来ている誰もが災害種別によって避難場所がどこかわかるように、道路や歩道をはじめ公共施設、町内会の掲示板、電柱などの表示の工夫をすること。
(11) 防災訓練に障害者の参加が進むよう、区役所が防災訓練主催者や障害者団体に働きかけること。地域防災拠点等の要援護者に配慮したスペースを設置すること。
(12) 足りない福祉避難所の箇所数を増やすこと。また、福祉避難所には車で避難せざるを得ない人がいることから、駐車場の確保や送迎について検討実施すること。
(13) 災害想定に見合った十分な仮設住宅の用地を確保すること。
(14) 防災協定・災害時協定を結ぶ団体を、建設組合などにも広げること。
(15) 鶴見区など津波避難施設の指定箇所の少ないところは、計画的に増やすこと。津波避難情報板の設置はさらに増やすこと。また劣化しているものは更新すること。
(16) 河川、内水氾濫による「水難事故防止」に備えて、町内会自治会単位への防災出前講座を計画実施すること。
(17) 「逃げ遅れゼロ」に向け、全戸配布されている「浸水ハザードマップ」と、「マイタイムライン]を活用した周知・啓発の取組をさらに強化すること。港北区では区と住民とで電柱に想定浸水深テープをつけるなど避難行動につなげる取り組みが行われている。引き続き、各区と連携し、具体的な取り組みを積み上げていくこと。
(18) 浸水想定区域や地震火災による被害想定地域等の各自治会・町内会等に、アドバイザーを派遣して行う防災・減災推進研修への支援を抜本的に強化・徹底すること。
5. マイナンバーの取り扱い
(1) マイナンバー制度について、適用拡大をしないことを国に対して求めること。特にマイナ保険証について、紙の保険証を廃止することがないように国に求め、マイナンバー自体をやめるよう国に求めること。また市としてもマイナンバーカードの利用拡大をしないこと。
(2) マイナンバーを記載しなくても不利益がないことしっかり市民に知らせること。また、マイナンバーカードの返納ができることをホームページ上でも示すこと。
(3) 市職員に対するマイナンバーカードの取得強制は行わないこと。
6. その他
(1) 旧統一協会やその関連団体とは、今後その他の外郭団体も含めて、寄付金の受け取りなどの一切の関係を断つこと。
【財政局】
1. 予算編成にあたって
(1) 予算編成にあたっては、市税等収入の確保が厳しいことを理由に、利用料金の値上げや福祉医療など市民サービスの廃止や切り下げは行わないこと。
(2) 主要な諸外国では国民や事業者など納税者の権利利益保護を図るために制定している納税者権利憲章を、本市でも制定すること。
2. DXについて
(1) 政府のDX推進計画において、システムの標準化を進めることで、市独自の施策が後退することがないように、団体自治を侵害する内容にならないよう、国に対し求めること。
(2) 地方自治を守り発展させることにならず、職員の削減・不安定雇用の拡大などの口実となる自治体DXとなることが判明した場合は、直ちに国に中止を求めること。
3. 市民利用施設利用
(1) 利用料・使用料の値上げにつながる「市民利用施設等の利用者負担の考え方」は撤回し、公共財は無料もしくは低廉な負担を堅持すること。
(2) 市民が住んでいる県営住宅が老朽化し深刻な実態となっていることから、その状況を市として把握し、改修などについて県との協議を能動的に行い、改善を促すこと。
4. 公共施設跡地利用
(1) 学校や区役所などの公共施設跡地の公募売却を前提とした「用途廃止施設の活用・処分運用ガイドライン」を廃止すること。市民の財産として地域住民・区民・市民の要望にもとづいた活用方針にあらためること。
5. 入札・契約
(1) 公契約法の制定を国にもとめること。それが実現するまでは、公契約条例を制定し、公共工事や指定管理者など公的職場に携わる労働者の適正な賃金を確保し、市内経済の好循環をもたらすことができるようにすること。
(2) 品確法・建設業法・入契法の通称「担い手3法」の趣旨を活かして、建築現場等で働く労働者の雇用・労働条件の向上を図る対策を、市として具体化し拡充すること。
(3) 市が実施している設計労務単価変更に伴う特例措置による変更契約手続きが、二次以下の下請け業者に対して徹底されているかを把握するために元請けに対し報告を義務付け改善を求めること。
(4) 市発注工事受注業者に対し、下請業者との契約に際しては、適切な水準の賃金や法定福利費の支払い、社会保険等への加入に関して徹底した指導を行うこと。また、週休2日を施工条件にし、それに伴って技能労働者の賃金が目減りすることのないように、休日分の賃金を補填するなどの措置を元請けに対し指導し、報告を求めること。
(5) 元請けに対し、建退共の加入についてさらなる徹底を図る手立てを講じること。
(6) 100万円以上の補助金を交付する事業は、その対象を50万円以上に見直しすることも含めて、小規模事業者等の仕事につながるようにすること。
(7) 中小企業振興基本条例に基づき、市内企業への発注を金額ベースで工事・物件役務をそれぞれ引き上げること。
(8) 市内小規模事業者に仕事の確保ができるよう、入札参加資格をさらに改善し工夫をはかること。
(9) 保育所や学校などの整備については、開所・開校する時期が決まっている事業は、ゆとりをもって事業者が工期を取れるように配慮すること。週休二日制度を加味した工期設定とすること。また、工事発注については年間を通じて仕事が取れるよう、平準化すること。
(10) 財産評価審議会での審議内容について、あとからも検証可能なように公開とすること。
(11) 橋梁補強の工事について、市場価格での適切な積算金額とすること。
(12) 建物の施行箇所が高いところの施行は、単価の見直しを行うこと。
(13) 市所有の資材置き場について、局間をまたいで貸し出すことを行うこと。また仮置き場代金についても、市場価格に合わせて上げること。
6. 税等滞納整理
(1) 市民税や国保料などの減免申請に対応する専門の窓口を各区役所に設置すること。
(2) 市民税減免規定は、活用できる条件が厳しいため、条件を緩和すること。あわせて、市民の生活実態にあった減免規定に改善すること。市民からの納付相談については、減免や分割払いなど丁寧に対応し、年度内の支払いを強要しないこと。
(3) 市税及び税外債券の滞納整理は、滞納者の生活をより悪化させる差し押さえは、行わないこと。納税資力を判断する際には最低生活費を考慮し、滞納者が生活の維持・再建ができるよう区の生活支援課と連携を密にすること。相談の上、分納している方は一括納付を強要しないこと。換価の猶予制度についてもプッシュ型で当事者へ知らせること。
7. 公共施設の更新・改修
(1) 「公共施設管理基本方針」に基づき、公共施設の更新・改修が確実に執行できるよう予算は必ず確保すること。
【国際局】
1. 真の平和都市を目指して
(1) 「核抑止」を肯定したG7広島ビジョンに被爆地首長からも批判がおき、長崎市長は「長核抑止に依存していては、核兵器のない世界を実現することはできない。私たちの安全を本当に守るためには、地球上から核兵器をなくすしかない」としている。核兵器が侵略を防ぐことも、世界の人々の安全を守ることも、核の威嚇を防ぐこともできないことは、この間のロシアによるウクライナ侵略、プーチン大統領による核兵器使用の威嚇、ベラルーシへの戦術核配備などがはっきり示しており、核抑止力の破綻は明らか。
横浜市国際平和の推進に関する条例前文にこめられた核兵器廃絶の願いを真摯に受け止め、平和首長会議加盟自治体として、市民に依拠した核兵器廃絶に向けた運動を旺盛にし、日本政府に対し本市単独で核兵器禁止条約に署名、批准を求めること。
(2) 2023年世界最終時計が10秒進んで残り90秒を示すなど、核兵器にかかわる危険な世界状況下において、今こそ非核兵器平和都市宣言を行い、川崎市・相模原市も加入する日本非核宣言都市協議会へ加入し、市として核廃絶の先頭にたち活動すること。
(3) 「市は、国際平和に関し市民の理解を深めるため、必要な啓発及び教育を行うものとする」国際平和推進条例に基づき、国際平和講演会を継続し、市役所で行う国際平和パネル展を充実させ、18区ごとに市民参加の反戦平和のパネル展や催しをさらに支援し、市民活動についてまとめた報告書を発表すること。
(4) 各区役所で、横浜市が原爆被害者の会や市民団体と一緒に「原爆展」を開催し、原爆の実相を次世代に伝える取組を積極的に進めること。
(5) ピースメッセンジャー都市として、また平和首長会議加盟自治体として、本市の核兵器廃絶など国際平和に関する取組を世界に発信するため、市民や平和活動団体など含めた本市代表団を組織して原水爆禁止世界大会に送ること。
(6) 川崎市平和館の設置目的「市民の平和に対する理解を深めるとともに、平和を希求する市民相互の交流及び平和活動を推進し、もって平和都市の創造と恒久平和の実現に寄与するために設置」に習い、横浜平和ミュージアムを設置すること。
(7) 横浜大空襲を伝えるために、横浜大空襲の日である5月29日を「横浜平和の日」に設定すること。
2. 多文化共生社会の実現
(1) 引き続き、 新型コロナウイルス禍での在住外国人の要求と本市の対応を検証し、公表すること。
(2) 在住外国人が外国語で、生活・法律・在留資格・教育など相談できる「横浜市多文化共生総合相談センター」について、対象者だけでなく、広く市民にお知らせすること。
(3) 経済局市民経済労働部に外国人労働者のためのセクションを設置するとともに、各区役所に多言語による「外国人労働者相談窓口」を置くこと。
【市民局】
1. 区役所
(1) 各区の自主性・特性に応じて区づくり推進費を増額すること。
(2) マイナンバーカード関連の不祥事が相次いで起きている。信頼回復のためにも個人情報の管理や取り扱いがより重要となっていることから、個人情報を扱う部署は、原則として正規の職員で行うこと。
(3) 総合窓口は相談できる場所ではなく、行き先をお知らせする窓口であることから、その場で相談できる窓口を区役所の入り口付近に設置し、どんな相談事にも対応できる職員を配置すること。
(4) 各区役所の税務課窓口に制度概要や申請方法を記載した広報物「市税の猶予制度のご案内」や「猶予の申請の手引き」等を備えるのではく、直ぐに見える所に掲示すること。
(5) 税務課へ相談に来られた区民に対しては、納付が困難でやむを得ない場合、納付を強要するのではなく、積極的に納税緩和措置を紹介するなど、住民税減免の制度周知を徹底し、丁寧な対応を続け、滞納することなく納税できる様になるまで支えること。
(6) 市民に寄り添った行政サービスを保障するためにも、現存の10か所の行政サービスコーナーを維持すること。
(7) 生理の貧困解消に向けて、横浜市でも区役所を含む市民利用施設のトイレに生理用品を置き、誰でも使用できるようにすること。また、その費用を指定管理者等に負担させないこと。
2. 人権
(1) 『横浜市パートナーシップ宣誓制度』を川崎市や東京都をはじめとした他自治体とも連携し適応できるように取組むこと。また、神奈川県に『パートナーシップ宣誓制度』の創設を求めること。
(2) 2023年6月16日に成立し23日施行された『LGBT理解促進法』は、差別を助長・温存しかねない内容になっていることから、真の差別解消に向けた法改正を国に求めること。
(3) 性的少数者の方々の人権が尊重される社会に向け、当事者の方々等への支援や個別専門相談・交流スペースを充実させ、実施を継続させること。また、市民に対しては、あらゆる媒体を駆使し啓発を続けること。
(4) 性別に関わらず、痴漢や性暴力は、人権を踏みにじる行為であることから、被害防止の啓発に努め、被害に遭われた方々に寄り添い支援をすること。
3. 市民利用施設等
(1) 横浜市として、市民利用施設においては、基本的な感染症対策をとるものとして消毒液の購入費用は指定管理料に別途加えること。
(2) お金の有るなしで地区センターを利用できたりできなかったりするようなことがないよう、真の「市民間の公平を図る」ことを目的に、「受益者負担」の考えを改め、無料に戻すこと。
(3) 老朽化が著しい公会堂、地区センター、コミュニティハウスの空調などの設備は改修を急ぐこと。特にトイレについては、直ちに改修工事をすること。
(4) 公共施設である市民利用施設の貸し出しについては、条例や利用規則の基本である憲法に保障されている国民の諸権利が侵されることのないよう、引き続き指定管理者に徹底すること。
(5) 財政ビジョンに掲げる「公共施設の適正化の方針」では、公共施設の面積を減らす方向性となっていることから、現在のコミュニティハウスの施設数を維持すること。市が持つ計画通りに設置し、無料を堅持すること。
(6) 市民利用施設を性的少数者の方々も安心して利用できるように、多目的トイレ(だれでもトイレ)の設置計画をつくること。
4. 広報・広聴
(1) パブリックコメントは住民自治の立場で実施し、実施の際は、より多くの意見が寄せられるように、市庁舎・市営地下鉄駅構内や車内、市営バス車内のデジタルサイネージなど様々な方法で市民への周知をはかること。
(2) パブリックコメントに寄せられたご意見を真摯に受け止め、聞き置くのではなく、計画に反映させること。
(3) 横浜市ホームページについては、市民の意見を聞き取り入れる機会を定期的につくり、より良い改良を重ね使いやすいものにしていくこと。
【にぎわいスポーツ文化局】
1. 横浜文化体育館再整備
(1) 2024年4月にオープン予定の横浜BUNTAIの市民利用が可能な日数は100日となっている。そのうち、土日祝日が30日間と少ないことから、さらに日数を増やし、市民が希望する日にちに予約を入れられる様工夫すること。
2. 文化振興
(1) 横浜の文化の火を消さないためにミニシアター・小劇場・ライブハウスに家賃補助など市の独自施策を強化・拡充すること。
(2) 芸術・文化を守り育てるため、市内在住アーティストや横浜を拠点に活動しているアーティストに対し、これまで以上に市独自の支援策を実施・強化すること。
(3) 日中・日韓の情勢が不安定な時期だからこそ「東アジア文化都市 友好協力都市協定」に基づく交流事業の意義は益々重要となっていることから、日中韓都市間交流事業を今後も継続すること。また、今後も事業内容を多くの市民に広報し、参加者を増やすことにも注力すること。
3. 区民文化センター
(1) 区民の文化活動の拠点となる区民文化センターの未整備区(南・西・中・保土ヶ谷)は、再開発を待つのではなく、積極的に敷地を探すなど、早期に整備計画をつくること。
(2) 旭区のサンハートなど既設の区民文化センターについては、修繕や設備の更新などを計画的に行えるよう必要な予算をしっかり確保すること。
4. 障害者スポーツ振興
(1) 第3期「横浜市スポーツ推進計画」に基づき、スポーツを楽しむという権利を保障する立場から、担当局として健康福祉局とも連携し障害のある方々のスポーツ推進事業の拡充をはかること。また、初級障害者スポーツ指導員の配置を継続すること。
(2) 局が所管するプールは「プール及び野外活動施設等の見直しに係る方針」の近隣施設との統廃合を改め、夏の市民の心身の健康を増進させる場を守る立場に立ち存続すること。
5. 地域スポーツ支援
(1) 「第3期横浜市スポーツ推進計画」の取組6「スポーツに取り組むための身近な場の確保と充実」に基づき、市民ニーズの高いサッカー・野球などのスポーツができる場所を各区に確保し、 計画の具体化をすること。
6. 次世代育成事業
(1) 市内の全小中高校生に本物の芸術文化に触れることができる機会を創出するために「芸術文化教育プログラム」の予算を増額すること。
(2) 今後も学校とアーティストをつなぐコーディネーターの増員を図ること。
(3) 芸術文化教育プログラムは、市内全校の児童・生徒が受けられるように各校に受入れを依頼すること。また、そのための情報提供を積極的に行いプログラムについては、更なる充実をはかること。
7. 歴史を生かした観光都市
(1) 横浜の歴史的な建造物や公共空間を残しつつ活かしていくための『創造界隈形成事業』の予算を増やし、開港以来の歴史ある横浜を他都市にアピールしながら、横浜で活動するアーティストの活動の場として積極的に提供すること。
(2) 創造的イルミネーション事業の実施に当たっては、環境に配慮し参加する事業者に対して『再エネ100%』で実施できるように依頼すること。
【経済局】
1. 中小企業振興
(1) 経済振興政策は、人口減少社会横浜到来を見据え、生産年齢人口を増やすため大企業、外国企業の誘致促進事業や大型公共事業から、市民生活関連公共事業を中心とした地域経済振興に重点を移し、内需拡大、地産地消、市内循環型経済に切り替え、本市の経済振興を、就業を含めた市民の豊かさ追求を目的そのものに据えること。
(2) 異常円安などによる物価高騰や長期化するコロナ禍の影響によって、融資の返済が経営を圧迫することによる倒産・廃業することを避けるため、金融機関からの債務の免除、及び返済の大幅猶予制度などを創設すること。
(3) 制度融資にかかわっては、税金滞納があっても門前払いせず融資相談に応じ、速やかに換価・納税の猶予申請の手続きを勧奨・指導し、融資を受けられるようにすること。
(4) 10年以上経過した横浜市中企業振興基本条例の成果を次の10年に引き続き発展させるため、横浜市中小企業振興推進会議を庁内にとどまらせず、市内中小企業及び小規模事業者団体、有識者等第三者を加えた委員会を設置し総括を行い、今後、一層の施策充実に反映させること。傍聴も可能とすること。
2. 小規模企業振興
(1) 四半期ごとに行う景況・経営動向調査とは別に、コロナ禍・物価高騰による小規模事業者への影響を把握するため、地域別及び分野別の休業・廃業状況を調査し公開すること。
(2) 少額な設備投資を支援するための小規模事業者設備投資助成事業の対象、助成枠を拡げ引き続き実施すること。
(3) 小規模企業振興基本法は、中小企業基本法の基本理念に則り、中小企業者の分類から小規模企業者を分け、小規模企業の振興に関する施策を総合的かつ計画的に推進することを掲げている。法が特出させているのだから、本市においても同法の基本理念に基づき、小規模企業振興基本条例を新たに制定、もしくは、現行本市中小企業振興基本条例を改定し、小規模企業振興にかかわる条項を加えること。
(4) 引き続き「IDEC横浜」が進める小規模事業者支援事業を市内小規模事業者への周知を高めるとともに、小規模企業振興基本法に基づいた小規模企業に特化した部署を局内に創設し、全区、全庁、関係外郭団体に法の理念の浸透を図ること。
4. 小規模事業者支援
(1) 「横浜市中小企業融資制度」について、申請から実行までの期間短縮すること。また、個人事業主も対象となっているが、制度名が「中小企業」となっていることから、対象外との誤認もあるため、「中小事業者向け支援制度」とするなど、わかりやすくすること。
(2) 「IDEC横浜」などが行う市内中小・小規模事業者の事業継続に向けた取組や新しい事業展開を支援するため、設備投資や販路開拓に係る経費助成事業を拡大し、そのための予算を大幅に増額すること。
(3) 各区役所に区内経済振興を所管する経済課を設置すること。生業としている小規模事業者に対して、個々の小規模事業者の課題を解決するため、「IDEC横浜」の訪問相談事業に加え、営業と生活両面からの相談を受ける総合的な窓口を区役所に開設すること。
(4) 「小規模企業特別資金」「小規模企業資金繰り安定サポート資金」などの融資制度を継続すること。また、無担保無保証ですぐに借りられる50万円以下の経済局独自の直接融資制度を創設すること。
(5) 燃油、資材高騰で苦しむ中小企業・小規模事業者に対し、工場・店舗の家賃、機械・設備などのリース代への補助金制度を創設し、特に疲弊度の高い小規模事業者に対する本市独自の直接支援を創設すること。一律10万円給付としている千葉市エネルギー価格等高騰対策支援金の取り組み等を参考とすること。
5. 地域経済の仕事興し
(1) 現在の企業立地促進条例を廃止し、財政支援を中心とした企業誘致をやめること。
(2) 本市公共工事をより多くの市内事業者に拡大するため、小規模事業者への少額な公共工事を発注する「小規模事業者登録制度」を導入すること。
6. 労働環境の改善
(1) シングルマザー、非正規雇用、雇止め、長時間労働、パワハラ、セクハラなども含め市民の雇用・労働問題解決に責任をもつため、377万の人口を有する我が国最大の政令指定都市として経済局雇用労働課を部に昇格させ、同時に各区に労働相談の日を定期的に設け市民の抱える雇用・労働問題を直接把握、解決し、具体的施策に反映させること。
(2) 公共工事、委託契約などにおいて賃金水準・労働条件の確保、建築物・公共サービスの質の確保のため、公契約条例を制定するよう経済局から所管局に求めること。
(3) 若者層への労働者の権利やワークルールにかかわる啓発事業として、「ワーキングガイド」及び「ワーキングガイド(アルバイト編)」等が市ホームページに公開され、高校大学等へ個別に市ホームページの周知がされているが、これに加えて冊子を中学、高校、大学の生徒学生一人一人に配布し、セミナー等を開催するなど、対象に確実に届くアプローチを工夫すること。
(4) リストラやブラックな働かせ方など労働者の労働環境等に関して、特に企業立地促進条例認定事業者には、お願いベースではなく、条例の目的の柱に掲げている市民雇用の増大を踏まえ、市独自の調査を行うこと。そのうえで、指導・勧告を行い、是正に応じない当該認定事業者の認定を取り消し、過去の支援分の返却を求めること。
(5) JFEスチール東日本製鉄所撤退により離職を余儀なくされた方への再就職支援、下請け企業、関連企業への経営継続支援等が適切に実施されるよう本市として責任を持つこと。
7. 横浜市中央卸売市場
(1) 水産物を取り扱う市場開設者として、実施された福島第一原発汚染処理水の海洋投棄について、中止するよう国と東電に要求すること。また、改めて放射能検査体制を強化すること。
8. 消費者保護
(1) 悪質な住宅リフォーム業者から消費者を守るため、健全な住宅リフォーム業者の登録・公表を行う国の「住宅リフォーム事業者団体登録制度」を市として市民に広報すること。
【こども青少年局】
1. 子どもの貧困解決
(1) 子どもの貧困はコロナ禍の中でさらに拡大増加していることがあぶりだされた。これに対応するには、子ども施策全体の水準を引き上げ実施することが、ひいては必要な方に届くという認識で取り組むために、こども対策予算を抜本的に増額すること。
(2) ①子どもの居場所づくり活動支援補助金を増額すること。補助金については、申請を待つのではなく把握している団体に対して、社会福祉協議会や区役所からプッシュ型で申請書類が届くようにすること。
②支援補助金について、団体の声をきいて申請につながるよう支援すること。 ③団体のネットワーク等の支援の取り組みは、区役所が中心となって社会福祉協議会とも連携し、相談・支援を行うこと。
④支援を必要としている保護者・子どもたちに団体や活動の情報等と支援が確実に届く仕組みをつくること。
(3) 「第2期横浜市子どもの貧困対策に関する計画」に盛り込まれた「若年無業女性への支援」を行うためにも、各区福祉保健センターにおいて実施している、すべての女性を対象にした女性福祉相談に、家庭に居場所のない若年女性(10代~20代)に対して、自立を目指すこと等の取り組みを意識して総合的な支援を行うこと。女性福祉相談員は正規雇用すること。また、支援活動を行っている団体を支援すること。
(4) ヤングケアラー当事者が、自分自身のこども期を大切にすることの重要性を認識できる
よう教育現場で、ヤングケアラーについて知る機会を設けること。困ったら声を上げることができる。声を上げれば家族や本人へのケア対応ができるように、相談・支援の窓口をつくるなど環境整備を急ぐこと。
家事・育児支援を必要とする家庭へのヘルパー派遣事業等が各区でスムーズに機能し、ヤングケアラーの心身の負担軽減を図ることができるように施策展開を図ること。関係区局の連携を図り、明確な体制をつくること。
2. 放課後児童クラブ
(1) 新型コロナウイルス感染症は、2類から5類へと変更されたが、未だ終息せず、拡大の波も起きている。放課後児童クラブ・放課後キッズクラブに従事する職員が、定期的にPCR検査等を受けられるようにすること。
(2) 横浜のこどもたちの放課後の安全安心を保障する立場から、保護者の負担が大きい放課後児童クラブの運営について、施設や指導員の処遇や一般事務作業など、基本的な運営に関わることについては市が第一義的な責任を負うとともに、家賃は実態に合わせて上限を引き上げること。
(3) 放課後児童クラブと放課後キッズクラブの保育料格差を解消すること。両事業の特性
を生かすためにも、家庭の経済的理由によらずに選択できる環境づくりが必要であり市独自に学童保育の保護者負担金を軽減するための財政措置をすること。
(4) より良い環境の施設を実現できるよう現行の面積基準を改善すること。
また、コロナ感染症などに対応した換気機能を実現する等、新型コロナウイルス感染拡大防止加算による感染防止への直接支援を拡充すること。
(5) ①放課後児童クラブの職員配置基準を引き上げ、安心・安全な放課後をすごせる場所とすること。
②支援員の給与引き上げについては、3%程度の引き上げでは物価上昇にも対応しておらず、子ども達や保護者の願いに応えて、支援員が働き続けられるよう抜本的な処遇改善を図ること。
(6) 放課後児童クラブにおける緊急時の防災品の備蓄に特化した財政支援を行うこと。
(7) 第2期子ども子育て支援事業計画で示されているように、利用する可能性がある児童がいつでも放課後児童クラブを利用できるよう、 放課後児童クラブの増設については、住民や保護者任せではなく市として設置計画を持つこと。
(8) ①利用料減免制度利用にあたっては、各クラブ雇用の事務担当者への申請に加え、区役所で申請を受けつけること。申請先の選択肢を増やすこと。
②利用料減免について、市としてひとり親世帯・多子世帯にも対象を広げ、補助単価を増額すること。
③利用料減免制度を国としてつくるよう引き続き要望すること。
(9) 小規模(10人未満)になっても常勤職員を継続雇用できるように小規模激変緩和補助を継続すること。
(10) 児童数の減少で2人分の常勤職員の人件費が負担できず赤字経営のクラブが増加している実態がある。2人の常勤職員を雇用しているクラブには、国の処遇改善等事業ⅱ(上限315.8万円)を最大限活用し、2人目の常勤職員人件費分として基本補助の規模調整部分に最低100万円加算して、子どもたちの放課後の健全育成を維持すること。
(11) コロナが終息するまで、利用料返還補助を継続実施すること。
(12) コロナが終息するまで、感染のリスクの中で業務を続ける職員に対して、特別手当を支給すること。
(13) 国で新設された育成支援体制強化加算を拡充したが、横浜市では利用しやすいかたちにして活用している。国に利用しやすいものとなるよう改善を求めること。
(14) ①新たな雇用基準は、保育の質の向上のために必須な研修参加、職員間の打合せ、保育準備などを勤務時間に加えた形とすること。
②常勤職員の勤務時間は、研修参加、保育準備を含めて、最低週36時間とすること。
(15) 障害児がいつでも利用できるよう体制を整えるために、障害児対応の職員1名をすべての児童クラブで、年度当初から常勤で配置し、常勤3名体制を横浜市の標準仕様にすること。
(16) 保育所等と同様に地域区分の新設による各種補助基準額(人件費・賃借料等)の引き上げを国に引き続き求めること。
3. 放課後キッズクラブ
(1) 校庭が使えない児童クラブがあることから、校庭利用の調整などについて、学校とキッズクラブと放課後児童クラブの懇談の場を持つしくみを市が責任をもってつくること。
(2) 午後5時以降の利用について、平均値は2021年度15.6人、2022年度も15.6人となっている。利用の少ないクラブについて、原因を究明すること。あらためて、放課後の子どもの居場所のあり方について検証すること。
4. 保育所等
(1) ①国の保育士配置基準は半世紀前に作られたものであり、子どもたちのより良い発達保障の観点から、昨今の社会情勢(コロナ禍による影響、労働環境の変化等)を踏まえて国に改善を求めること。 ②横浜市として、定員割れの問題を解消し、保育環境の充実を図るために、市独自基準を0歳児2対1,1歳児3対1,2歳児4対1、3歳児10対1,4-5歳児15対1とすること。ローテーション保育士について、現行の基準から増員し、正規職員とすること。
(2) 保育時間の認定は、保護者の就労に応じてではなく、全ての子どもに標準時間(11時間)を認定し、認定時間以外の利用について保護者の負担が増えることの無いようにする。
(3) 国の基準が改善されても、安全対策(乳児午睡ブレスチェック、プールの監視員等)、休暇・休息の確保、事務時間の保障、朝夕の保育体制等、様々な場面で対数以上の保育士が必要である。フリー保育士の増員を行うこと。子どもたちにもう一人保育士を。
(4) 保護者負担を増やさずに保育の質を保てるよう、水道高熱費や食材費などの物価高騰に対する支援を継続して保育所に行うこと。
(5) 民間保育園に適用している市保育士配置基準を公立園にも適用し、公立園の保育士の正規職員を増やすこと。
(6) 現在の園ごとの定員について、定員枠の弾力化・定員外入所は行わないこと。
(7) コロナが 終息するまでは、園の独自の判断で検査ができるように、検査キットを配布すること。
(8) 保育無償化の対象が負担の多い0-2歳にも広がるよう国に働きかけること。実現しない間は、市の独自事業として文字通り「保育の無償化」を実施すること。それが実現するまでの間、小学生以上の年の離れた兄弟がいる第2子、第3子は保育料減免が受けられないことから、年齢差に関係なく、生計を同一にする子どもとして、第2子を半額、第3子以降は無償の対象とすること。
(9) 給食は副食も含めて保育の一環である。給食も無償化の対象とすること。
(10) 副食費の保護者負担について、市が補助を行うこと。
(11) アレルギー児や食に特別な配慮が必要なこどもが1人でも在籍している場合、補助の対象とし、専任の調理員、介助職員を配置できるよう加算すること。
(12) ①障害児認定を受けていなくても、園の判断で配慮が必要な子どもに対して加配できる制度を整備すること。 ②配慮の必要な子どもへの支援ができるように、要配慮児童支援保育士雇用費制度を創設し、障害児等加配区分認定において保育現場の意見を尊重すること。また、障害児保育対象児童、特別支援保育対象児童、要配慮児童の保育について、区がサポートすること。
(13) (一時保育について)①横浜市として一時保育の利用状況や実態については園任せにせず、区や市で把握し、保育所に入所できない子の受け皿としてではなく、リフレッシュや緊急一時保育など適切な利用ができるようにすること。
②受入人数だけで配置を判断するのではなく、年齢やアレルギーの有無、配慮の必要な子を受け入れているなども含めて保育士の人数を配置できるようにすること。
(14) 児童虐待、子どもの貧困、配慮の必要な子どもの増加等、保育所が果たす役割は大きくなっており、中でもセーフティネットの役割が果たせる公立園はますます重要な存在になっている。「市立保育所の在り方」を見直し、これ以上の公立園の民間移管をただちにやめること。
(15) 必要な保育士を確保するためには保育士の処遇改善が不可欠であり、2022年に国の「保育士・幼稚園教諭等処遇改善臨時特例事業」が実施されたが、それだけでは不十分である。自治体独自の保育士確保策として、保育士応援手当の支給や奨学金返済支援事業などがあり、本市で働きたい保育士を増やすため、市独自の処遇改善策をさらに充実させること。全産業の平均的な賃金と同額となるようベースアップを図ること。また、他の職種の職員も抜本的な処遇改善をはかること。国に強く求めること。
(16) 保育園こども園の運営費を当月払いに戻すこと。
(17) 保育の質向上のために、一定の経験年数を有する保育士の配置を要件とするなど、保育の質を担保する市の指針を定めること。
(18) 宿舎借り上げ支援事業の支援を受けていない保育士への家賃補助を、保育士個人に直接行うこと。また、「補助対象期間の見直し・地域による基準額格差の撤廃」に加えて、「保育士宿舎借り上げ支援事業」ついて、「保育士確保宿舎借り上げ制度」として柔軟に活用できるよう国に要望すること。
(19) 本来子どもの保育に使われるべき保育運営費の目的外使用を認めないよう、国に求めるとともに、保育所運営のためとして目的を大きく外れ、保育以外の方が多額になるなどの事態を招いている市要綱をそれに見合ったものへと改正すること。
(20) 公立園における立地基準を民間の保育園にも適応させて、子どもたちが過ごす保育の環境として相応しくない場所での設置は制限するべきであり、騒音や振動など、立地を制限する基準を定めるよう国に求めること。それまでの間、本市独自の保育園の基準を定めること。また、面積基準を大幅に改善することを国に求め、市としても改善を進めること。
(21) 横浜市子ども・子育て支援事業計画で見込まれている保育量に必要な保育士についての確保ではなく、保育に欠く子どもの数の動向からみて 市として数値的目標を持った確保計画を策定すること。
(22) 2022年度から看護師配置の格付け単価上限額が引き上げられたが、これだけでは不十分であり、「看護師を1人まで保育士とみなせる」というしくみはやめること。保育所への看護師配置が進むよう(2014年以前の水準の)看護師雇用加算を復活させるなど、さらに実効性のある確保策に取り組むこと。
(23) 園庭の基準面積の緩和による弊害について、実態調査を行うこと。園庭がなく公園で遊ぶ園児が複数の保育園から集まり、混雑した公園で遊ぶ実態がある。トイレ・手洗い場のない公園・広場等で子どもたちを遊ばせることは、衛生上問題であり、園庭の代わりとしての機能は果たせない。公園を園庭がわりに使うことを認めるのであれば、公園にはトイレ・手洗い場などを整備すること。
(24) 0.1.2歳児の定員割れに関わって、4~6月の空き定員に対して保育士等雇用対策費を加算しても実態には合わない。年間を通して、いつでも0.1.2歳児が入所できるよう定員が埋まるまでの期間、運営費を交付すること。
(25) きょうだい児が原則、同じ園に入所できるようにすること。
(26) 産休代替・病休代替制度は、保障期間を90日から180日に戻すこと。
5. 認可外保育所
(1) 長期化するコロナと物価高騰で苦境に立たされている認可外保育所に対して、認可園と同様に水道光熱費や食材費などの財政支援を行うこと。認可保育園や横浜保育室と同様の支援を行うこと。感染症拡大防止対策経費の補助を継続すること。
(2) 認可外施設から認可施設への移行が、よりスムーズにできるよう支援策を拡充させること。
(3) どの子にも等しく、質の高い保育が提供できるよう、認可外保育施設についても保育の質を担保する施策を強化し、所要の手立てを講ずること。具体的には、保育士を加配できるような助成制度を創設し、認可保育園を対象に行っているキャリアアップ制度などの処遇改善施策を認可外施設にも対象を広げ、保育士の労働が正しく評価されるようにすること。また、保育士の確保と定着を援助する施策を進めること。
(4) 横浜保育室への基本助成費と補助金のさらなる増額を行うこと。また、家賃補助額の増額を行うこと。認可施設への移行を希望している7園の横浜保育室については、支援を強化すること。
(5) 年度途中の入園希望にも柔軟に応えている横浜保育室への保育士雇用対策費について、子どもは1年を通して誕生することから年度当初(4~6月)だけでなく、1年を通して空定員分の基本助成費保障とすること。年度途中で入園できる保育所があることは、保護者の安心につながり横浜の子育て環境向上に貢献しているとの認識を持つこと。
(6) 横浜の保育事業を支える役割を果たしている横浜保育室の児童・職員、届け出園の調理担当以外の職員に対しての健康診断費用を別建てで助成すること。
(7) 基本助成の枠を超えてアレルギー対応を行っている横浜保育室への助成を行うこと。
(8) 認可保育所の施設責任者として勤務する際の経験年数としてカウントできるよう、「届け出済み認可外保育施設」で施設長として勤務した経験と年数を評価するしくみを作ること。
6. 障害児支援
(1) 放課後等デイサービスについて
①「横浜市版放課後等デイサービスガイドライン」で定めている同性介助についての実態調査を行うこと。利用者への排泄介助のみならず、同性介助に関して、徹底した実施により、利用者の尊厳を守ること。集団指導、実地指導等は引き続き徹底すること。
②放課後等デイサービスは、2022度は毎月5から10カ所ずつ事業所数が増加した。今後も増加の見込みとしている。利用する際の選択の基準となるよう、質の評価を実施し公表を継続すること。また安心して利用できるよう、監査責任を果たしサービスの質の向上に努めること。
③重症心身障害児対応の放課後デイサービスがない地域では、重症心身障害児の対応ができるように事業所を支援すること。
(2) 医療的ケア児について
①医療的ケア児支援法に基づき、引き続き医療局等と連携し、小児看護師の育成・確保に努め、保育現場で必要な看護師を確保すること。また保育所等勤務の看護師を支える仕組みを作ること。
②医療的ケア児・者等コーディネーターは、1区に1人配置すること。
(3) 学齢後期障害児支援事業は、現在3カ所となっているが、直ちに第4期横浜市障害者プランの計画(4カ所)を実行すること。ニーズに合わせて、各区に設置する計画を持つこと。発達障害及びB2の手帳取得者について、対象を小学生としている療育機関の関与を18歳まで引き上げるなど、支援を継続するしくみをつくること。
(4) 地域療育センター利用申込から原則として概ね2週間以内に専門職による初回面接を行い、保護者の方の悩みや不安に速やかに支援できるよう「ひろば事業」などの初期支援をすべての地域療育センターで実施できるよう取り組むこと。早期に支援が開始できるよう児童精神科の医師の人材確保を図るためにも、横浜市内の大学病院とも連携し人材育成を推進すること。複数体制にしていくこと。
(5) 地域療育センターの増設計画をもつこと。地域療育センターによる保育所幼稚園巡回指導・小学校訪問教職員研修が着実に行えるよう現場は強く求めている。人員体制を抜本的に強化して、多くの現場の要請に応えるようにすること。
(6) 肢体不自由児、重症心身障害児や医療的ケアが必要な特別支援学校卒業生が、学校のように毎日通える受け入れ先を増やすこと。
(7) 特別児童扶養手当について、申請に対する不支給が大幅増となり2022元年度から、6割却下となっている。児童の具体的な状態像や、養育者の負担感などを反映し、障害児の現状に合った制度に改正されるよう、より具体的な認定基準となるよう国へ働きかけていくこと。判定のプロセスを見直すこと。
7. 児童虐待・育児不安への対策
(1) ①児童相談所において、人員増を進めていることにより若い職員が増えており専門研修等による人材育成を進めること。児童虐待相談等の急増の中で、緊急かつ高度な専門的対応が求められており人材育成は急務である。児童心理司について国の配置基準(児童福祉士2人に対し児童心理士1人)に一刻も早く到達するようにすること。
②さらなる人員体制強化をはかること。
③児相の増設計画を持つこと。一時保護所の増設をすすめること。
(2) 「こども家庭総合支援拠点」は、増加する児童虐待に対応できるよう、母子保健、地域子育て支援、子育てに困難を抱える世帯に対する包括的な支援を実施する拠点に相応しく、各区のこども家庭支援課の機能強化に携わる区役所職員を増員し、専門研修を実施するなど体制をなお一層強化すること。
(3) 長期化するコロナ禍のなか、子育て世帯の孤立防止、虐待の未然防止や早期発見のためにも、「こんにちは 赤ちゃん訪問事業」を100㌫実施すること。また、必要な支援が得られない母親が増えていることから、助産師や保健師が訪問する母子訪問は2か月以内に全員に実施すること。
(4) だれもが安心して出産できるよう、妊婦健康診査費用補助券の枚数を増やすこと。出産費用ゼロは市長公約であり、国の対応を待っているのではなく、少なくとも市独自に負担減等を検討し、予算化すること。
(5) 不妊治療について
① 厚生労働省によると不妊のカップルは約4.4組に1組で、2021年に体外受精で誕生した子どもは全国で約7万人、全体の約11人に1人です。保険適用となったことで、治療を望んでいるカップルの治療が受けやすくなりましたが、採卵から移植まで20万円近くかかり気軽に臨めるものとは言えず、治療の回数制限や、妻の年齢制限などが大きなプレッシャーになっているとの声もあり、市として国に制度の拡充を求めること。
② 県に対しては、東京都のように先進医療に対しても補助を行うよう働きかけること。
③ 国・県の制度が整うまで市独自で助成を行うこと。
(6) 不育症について、検査助成費の割合と上限額を引き上げること。治療費についても助成制度を創設すること。
8. 引きこもりの若者の自立支援
(1) 15~39歳の引きこもりの若者を支援する 青少年相談センターが移転しスペースが増え、40歳~64歳の引きこもりについても、相談窓口が設置されたが、2022年実施の「子ども・若者実態調査」に基づき、ニーズに応えられるよう計画をつくること。 「就労支援センター」の役割について検討すること。生活支援センターも含めて、横断的に柔軟に活用できるよう取り組むこと。
(2) 引きこもりの若者の自立支援強化のために、地域ユースプラザの増設をおこなうこと。さらに区役所での相談は、相談に来るのを待つのではなく、アウトリーチができるような体制をつくること。
(3) 引きこもりの若者支援の役割を担っている自主的サークルに対して、居場所としての役割を果たしているのみならず、「教育機会確保法」の精神に則りその役割を認め、公的補助を行うこと。
(4) 就労困難を抱える若者が増えている。失業、進路に悩む若者、高校・大学等中退者のサポート機能充実のためにも377万都市にふさわしく、若者サポートステーションを増設・充実すること。
9. 青少年を育む地域の環境づくり
(1) 7区で設置されている「青少年の地域活動拠点」について、交流や体験活動を充実させるために、未設置区への設置計画を持ち全区で展開すること。
10. 原発事故による放射線被害への対応
(1) 空間放射線量の測定結果に関わらず、 放射性物質が土壌に含まれていることの危険性を直視すること。300園の保育園などに埋設された除去土壌は、埋設状況を公表し、そのすべてを北部汚泥資源化センターの保管施設に移動させること。
11. 低年齢児への補聴器助成
(1) 横浜市訓練・介助器具助成事業の介助用具・自助具の聴力補助具について、手帳交付にならない難聴の低年齢児については、①耳の形状に合わせてオーダーメイドされる「イヤモールド」は、成長に伴って作り直す必要があり、成長が早い低年齢児は年に複数回作り直す必要性もあることから、年一回の申請を年複数回申請できるようにすること。②助成決定が審査から2か月かかる現状を短縮すること。③所得制限を撤廃すること。
【健康福祉局】
1. 国民健康保険
(1) 国民健康保険は加入世帯主の4割が年金生活者などの無職、3割が非正規労働者で、低所得者が多く加入する医療保険です。ところが、平均保険料は、4人世帯の場合、同じ年収のサラリーマンの健康保険料の2倍になります。そんな低所得の加入世帯が多い国民健康保険であるにも関わらず、保険料が高すぎます。都道府県化を利用した値上げは認められません。所得割の改善の動きがある中で、きめ細やかに過重の負担にならないよう、下記の施策を実施すること。
①国・県に対して高すぎる国民健康保険料を引き下げるように国庫負担を増やすよう強く求めること。
②市独自でも、法定外繰り入れの実施、均等割分の縮小廃止を行うこと。
③子どものいる世帯の所得控除を拡充し子どもの均等割を18歳まで全額減免とすること。④障害者のいる世帯にも所得控除を行い、保険料を引き下げること。
(2) 高すぎる国民健康保険料の支払いについて、保険料減免や換価猶予制度などの制度をあらゆる方法で知らせるために、関係職員が換価猶予制度を熟知するよう研修を行い徹底すること。さらに機械的な徴収・差し押さえはしないこと。また各区の納付相談の窓口職員は、市民が相談しやすい窓口となるように徹底すること。
(3) 「区役所に相談するように」という文言だけでなく、必要な方にはこういう制度があることを示すために、リーフレットなどに生活困窮者自立支援制度・生活保護制度の案内を示すなど、保険料の通知書に同封すること。
2. 医療費減免・徴収猶予・差額ベット料
(4) ①医療費の減免・徴収猶予制度の周知を区役所だけではなく、医療機関の窓口にチラシを置くこと。
②医療費の減免・徴収猶予制度の周知の対象を外来(日帰り手術など)などへも拡大するよう国に求めること。
(5) 差額ベッド料を徴収してはならない基準とルールについて、市として、医療機関への周知徹底を図り、医療機関の利用者をはじめ広く市民に伝わるように広報すること。
3. 高齢者・介護施策(介護保険料・利用料)
(1) 介護保険料・利用料については、国の動向等を注視するだけでなく、下記の取り組みを行うこと。
① 介護保険料の引き下げのため国庫負担を引き上げるよう国に求めること。
② 利用料についても、お金の心配なく必要な人が必要な介護サービスを受けられる介護保険制度になるよう、抜本的な改善を国に求めること。
③市としての独自減免制度を拡充すること。
(2) 介護保険は「社会保障制度」として、文化的で生活する上で最低限の制度であることから、介護サービスを必要としている人への給付制限は行わないこと。
(3) 補足給付の申請にあたっては、制度活用が進むように、通帳の写しや残高照会承諾書を配偶者までを含め、提出させることは求めないこと。
(4) 生活保護境界層該当措置についての制度案内の周知について徹底するためにも、ホームページや生活支援課窓口だけにとどまらず、チラシも作成し広く周知すること。
4. 高齢者・介護施策(介護サービス)
(1) 介護認定について、法律通り申請後30日以内で徹底すること。特に、末期がん患者さんなどが入院中に申請して在宅介護サービスへ移行する際などは短期で結論を出す対応を行うよう、さらに徹底すること。
(2) 認知症患者や家族を支援する「認知症カフェ」への補助金を増額すること。
5. 高齢者・介護施策(介護施設と住まい)
(1) 特別養護老人ホームについて、希望する全員がすみやかに入所できるように少なくとも半年以内で入所できるようにすること。また、各区で偏っている現状で各区での整備率を引き上げること。
(2) 盲・ろう高齢者など、障害のある高齢者が特別養護老人ホームに入所できるよう入所枠の設定し、障害特性に応じた対応ができるようにすること。また、他都市の様に専用施設を設置すること。
(3) 特養ホームの入所の要件が要介護1・2でも特例入所の4要件を満たせば入所できることをもれなく市民に知らせつこと。また、施設に対しても要介護1・2というだけで退所扱いにならないことを徹底すること。
(4) 高齢者の住まいについて建築局と連携し要望の多い市営住宅を増設すること。また「家賃補助付きセーフティネット住宅」の供給戸数があまりにも少なすぎる状況を抜本的に改善すること。第9期横浜市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画・認知症施策推進計画に上記の2点を位置付けること。
(5) 第9期横浜市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画・認知症施策推進計画にあたっては、認知症高齢者グループホームについてのニーズ調査を行い、整備計画を策定し、拡充すること。
(6) 低所得者に対してサービス付き高齢者住宅の施設サービス利用者に適用される部屋代の負担軽減を適用させる(補足給付)ことや、家賃補助付きセーフティネット住宅と見なすなど、入居費の助成を行うこと。
(7) 未届けの有料老人ホームの実態調査を行うこと。不適切な環境に置かれている高齢者を速やかに養護老人ホームなどへ入所させること。
6. 高齢者・介護施策(介護人材確保)
(1) あまりに低すぎる介護職の抜本的な処遇改善を引き続き国に求めること。また市独自の助成を行うなど、処遇改善施策を拡充して直接職員に届くようにすること。また同じ介護職で病院勤務看護補助者にも処遇改善を適用するよう国に求めること。
(2) 介護人材の確保は急務であり事業継続の根幹にかかわる課題であるため、次期計画において、実行性のある計画を策定し実行すること。
(3) 介護保険制度実施で要となる地域包括支援センターの人材の配置が不足しているため、人員配置基準を引き上げること。
(4) 介護施設の人員配置基準について、介護ロボットや見守りセンサーを導入することを条件にして、人員配置基準を引き下げることがないように、国に介護現場の実態などを伝え、改善が図られるよう要望すること。
7. 高齢者・介護施策(敬老パス)
(1) ①敬老パス制度の維持を基本とし、自己負担の引き下げ及び75歳以上の無料化についての検討を始めること。
②検討にあたっては、名古屋市のように制度の波及効果を社会参加、健康効果、経済効果、環境効果の側面から数値化し、敬老パスの多様な効果の検証を行うこと。
③敬老パス制度の対象交通拡大の取り組みを調査し、JRや私鉄、市の地域交通サポート事業などへの利用拡大を行うこと。
8. 高齢者・介護施策(その他)
(1) 補聴器購入の助成制度は、2022年末までに全国123市区町村に広がっている。高齢難聴者が、家庭や地域、社会との関わりの中でいきいきと活動できるよう、本市でも先行実施している三鷹市などに倣い、補聴器購入助成制度を創設すること。国に健康保険の適用を働きかけること。国の制度ができるまで、県に補助金創設を求めること。
(2) 大和市や海老名市などで導入している、認知症高齢者事故救済保険制度を本市でも本人負担なしで導入すること。
(3) 高齢者のあんしん電話の普及が進むよう、月額利用料金の見直しや携帯でも利用ができるようにすること。緊急連絡先がない人には市が設定するなど、どなたでも利用できること。
(4) 障害児者の介護現場で、離職者増加に歯止めをかける具体対策を市として推進すること。
9. 後期高齢者医療制度
(1) 後期高齢者医療制度でも、今後も実質的に短期証の発行をなくすよう後期高齢者広域連合へ市として求めること。
(2) 差別的な後期高齢者医療制度は廃止して元の老人保健制度に戻すよう国に働きかけること。
(3) 後期高齢者医療制度の保険料を引き下げや減免制度の拡充を県後期高齢者医療広域連合に市として求めること。
10. 障害者施策(全般)
(1) 今まで障害者当事者や家族の団体などの案内・紹介を区役所窓口など行政の支援窓口で行っていたが、団体の構成員の減少は止まりません。さらに積極的な対策が必要です。医療機関でも障害者団体の案内を渡してもらえるよう働きかけ、今まで以上の対策をとること。
(2) 障害者の成人式について、全市での実施支援は継続することはもちろんのこと、身近な区毎の開催にむけて市として方針を持つこと。
(3) 障害者が親なき後も安心して生活できるように、障害者基礎年金の引き上げを引き続き国に強く求めること。また障害年金の手続きについて、市として手続きの支援を行うこと。
(4) 障害者団体などとの懇談を恒常的に行い障害者雇用の場を広げるために、自主製品の常設売店を市営地下鉄駅構内などの公的施設やスペースの公共空間を利用料なしで利用できるようにすること。
(5) 障害者の社会参加促進のため福祉パスを無料に戻すことで、市としての障害者施策に積極的な姿勢を打ち出すこと。
(6) グループホーム・地域活動支援センター・就労継続支援事業所・移動サービス事業所等で職員が確保・定着できるよう、直接人件費にとどまらず、家賃補助事業など、市として福祉人材確保に様々な支援をすること。
(7) 諸団体の厳しい運営実態を鑑みて、障害者支援団体への運営補助金を、団体の公的役割に見合ったものに増額すること。
(8) 引き続き、障害のある人が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう相談支援事業障害児者計画相談支援の質の向上を図るため、市として運営費等の助成を実施すること。
(9) 同じオストメイトの中でも装具の交換頻度の多い「イレオストミー(回腸ストーマ)」の方に対して、ストーマ装具の給付金を、実態に合わせて増額すること。
(10) 日常生活に欠かせないパソコンやタブレットを日常生活用具として給付すること。
(11) 横浜市中途障害者地域活動センターの運営基本費を増額すること。
(12) 地域活動支援センター作業所型と精神作業所型に対する運営支援の拡充を行うこと。また、それぞれ特性に応じたサービス提供体制の拡充を行うこと。
(13) 障害者介護において、障害者が安心して老後を過ごせるよう介護保険優先の原則にとらわれない障害者介護を進めること。
(14) 重度障害者医療費助成制度について、引き続き現状制度を継続すること。
(15) 地域防災拠点訓練などの地域活動において、障害者が参加しやすい環境を整えること。
(16) 障害者の仲間づくりへの支援を行うこと。
(17) 不足している障害者歯科二次医療機関の状況に鑑み、新たな歯科保健医療センターの設置を進めること。
(18) 障害のある人が自立に向けた生活が送れるよう、また生活が少しでも便利になるように実施されている計画相談支援について、その内容が質の良い相談になっているかどうか、第三者評価ができる体制をとること。
(19) 相談事業に不可欠な区の医療ソーシャルワーカーを、少なくとも各区に1名ずつ増員すること。
(20) てんかんがあるだけで職業上の制限が生じることがないように、働く場の機会充実のために、市としての施策を講じること。
11. 障害者施策(多目的トイレ・オストメイト対応トイレ)
(1) 多目的トイレは、施設等の新設または改修時に限らず設置が進むように取り組むこと。
(2) 多目的トイレについて、利用者用のマップやアプリを市として作成すること。
(3) 多目的トイレの目的や利用マナーについて市民への周知徹底をはかること。
(4) オストメイト対応トイレの設置に努めることとされている一定規模の施設で設置が進むよう助成制度の充実を図ること。
(5) オストメイト対応トイレで初期のものは、「流れの悪い汚物流し」「ペーパーホルダーの位置」などの改善が必要です。横浜ラポールについては、至急オストメイトトイレの改修計画を作成し、実施すること。市健康福祉総合センターについては、2023年度内に着実に進めること。
(6) オストメイト対応トイレの表記がマークではなく、啓発用に「オストメイトとは・・・」などの説明文をトイレに掲示すること。
12. 障害者施策(住まい)
(1) 障害種別の入居施設に関するニーズ調査に基づいた整備計画を持つこと。
(2) ニーズの多い「発達障害者サポートホーム」の設置個所数を抜本的に増やすこと。
(3) 強度行動障害の方を障害者グループホームで受け入れる際の「特別加算」について大幅に増額すること。
(4) 医療的ケアが必要な子どもたちが増えていて、入所より医療型グループホーム希望が多いことから、医療型グループホームの数をもっと増やすこと。
国に医療型グループホームへの補助金増額を働きかけること。重度高齢化対応障害者グループホームの拡充を行うこと。
(5) グループホーム重点整備地区で進むバリアフリー化の実施検証を基に、多くの旧市街地のバリアフリー化を進めること。
(6) 精神障害者の福祉施設への理解が地域で進むように、教育と啓発事業を強めること。
(7) グループホームを含めた精神障害者の地域での住まいを確保すること。生活自立度の低い精神障害者が入居し、支援が受けることができるグループホームの開設と運営に重点的な助成をすること。(多様な形態での住まいの確保)
13. 障害者施策(精神)
(1) 市内に3か所(ゆかり壮、ヴィラあさひの丘、横浜市総合保険医療センター・ハイツかもめ)しかない宿泊型自立訓練施設の増設を行うこと。
(2) 医療機関と結びついていない精神障害者に対して、生活支援センターなどからのアウトリーチ支援だけでなく、粘り強く訪問・支援を行っている民間支援団体等に対しても市として援助を行うこと。
(3) 区事業として具体化されているアウトリーチ事業のように、本市の精神障害者施策の柱としてアウトリーチ事業を位置づけ施策化すること。訪問してくれる医療と福祉は、精神障害者が地域で安心して生活する上で命綱である。各区に医師・看護師・精神保健福祉士等を含めた訪問チームを一つずつ作り、緊急要請に応えられるように各区に訪問診療を創設すること。
(4) 精神障害者にも対応した地域包括ケアシステムについて、当事者や当該団体等に対して、より一層説明会を行うなど広報に務めること。
(5) 精神科病棟の職員配置については、いわゆる「精神科特例」は明らかに低い医療人員水準であり、市として実態をつかみ国に改善を求めること。
(6) 精神障害者の入院環境について、身体拘束ゼロとなるよう市として国に働きかけること。また、患者が安心して医療を受けられるように、強制入院、隔離、身体拘束、不適切な薬剤投与、医師・看護師配置などで理不尽な処置を行わないよう病院への指導を行うこと。(精神科病院入院患者の人権擁護の徹底)
(7) 精神科病院において医療従事者が虐待等の違法な処置を行った事例が後を絶ちません。医療関係者が虐待に関与しないように監督する第三者委員会を、横浜市独自で立ち上げること。また、医療現場で起きる人権侵害の再発防止の仕組みづくりを国に要望すること。
(8) 長期入院を余儀なくされた精神疾患を抱えた患者にとって、療養病院が治療の場であると同時に生活の場になっていることを踏まえ、人権とプライバシーの尊重を旨とする入院環境を整えること。
(9) 家族会など、家族教室の実施を全区で援助し、実施するよう指導すること。
(10) 精神障害者保健福祉手帳取得者の増加に伴い、区の精神障害担当の医療ソーシャルワーカー(psw)を増員すること。
(11) 社会福祉法人型地域活動ホームのショートステイ事業が利用しやすくなるよう市として実態をつかみ、体制強化のため市として援助を行うこと。
(12) 精神障害者の働く場として市委託事業の継続と障害者の店(目的外使用許可)の継続(市営斎場など)、拡大を図ること。現在協議をされている野毛ちかみちの公共空間の使用について実現できるよう尽力すること。またその際、利用料について、民間事業所と同じではなく低廉な料金とすること。
(13) 精神障害者はその障害特性のために、働いて生計に必要な所得を得ることが困難な状態にある。このことは1級だけではなく、程度の差があっても2級の人も同様である。重度障害者医療費助成制度は、県基準にとどまらず県内の他の自治体同様、精神障害者1級の入院と2級の通院と入院にも広げるよう予算の拡充を行うこと。
(14) 精神障害者に対して自立支援医療(2年ごと)・障害者手帳・障害年金更新時の診断書提出が義務付けられており、他障害では診断書作成料は無料なのに精神障害だけ有料とされている。この不合理な待遇の改善を図り、診断書を無料とするよう国には強く改善を求めるとともに、せめて国が実施するまで市として補助すること。
(15) 精神障害者の社会的入院について、退院後の地域の受け皿を作り、地域移行が促進するように、地域移行の計画・目標を持つこと。
(16) JR運賃や私鉄運賃・航空運賃・有料道路料金などの割引を他障害者と同様に精神障害者にも行うよう国に働きかけること。
(17) 強度行動障害に特化した拠点施設の設置に向けた計画を策定するために、当事者の実態調査を行うこと。
(18) 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に向けた具体的な施策の実行計画を明示し、その予算を確保すること。
2020年度以降、全区に「協議の場」が設置され、取り組みシートから地域課題のあぶり出しを行っているとのことですが、その評価を行い、開示すること。例えば、協議の場に医療機関の参画は十分なのかどうか、退院支援を行った結果はどうなのか、住まいに関し不動産業者との意見交換を実施した結果等について明示すること。
(19) 精神疾患の入院患者について「身体合併症」の受け入れ可能な病院と病床数を増やすこと。
(20) 精神医療の現状は薬物療法に偏重し過ぎで、薬の副作用、身体合併症の併発、患者の短命化等、多くの問題がある。当事者が地域社会で市民として生きていくために、精神療法・心理療法等にも目を向けるよう病院を指導し、また国に要望すること。
(21) 障害年金の受給要件を緩和し、無年金障害者の救済を図ること。受給要件を満たしていないという理由で障害基礎年金を受給できない無年金の精神障害者を救済する方策を検討するよう、国に働きかけること。
(22) 障害年金により生活している精神障害者の中には大変深刻な不安が広まっている。働きたくても働けない精神障害者への公的な所得保障制度として機能するために、障害年金額を大幅に引き上げるよう、国に要望すること。
14. 障害者施策(移動)
(1) 「ガイドボランティアに自己負担をさせないよう」奨励金の支給額は少なくとも実費支給とすること。
(2) ガイドヘルパー報酬単価の引き上げを行うこと。またガイドヘルパーの同行援護中の交通費を助成すること。ヘルパーがいなければ福祉バス等の利用ができない場合、ガイドヘルパーの同行援護を実情に合わせて、バスでの移動時間も含めて全行程について、認めること。
(3) 障害者にとってニーズの高いハンディキャブ(リフト付き小型車両)を増車すること。またその利用について、通院以外は市外への運行ができないため、その他の理由でも市外も可とするよう、利用条件の緩和を行うこと。
(4) ガイドヘルプ事業の利用条件などは、常に障害当事者の声を聞き見直しを行うこと。
(5) 障害者が働ける条件を整備するため、通勤などでのガイドヘルパーやガイドボランティアの利用を認めるよう条件緩和を行うこと。
(6) 盲・ろう特別支援学校の幼児と、ろう特別支援学校小学部の児童は、保護者が通学の付き添いができない場合、多額の自己負担でヘルパーを頼むか、やむを得ず欠席している現状もあり、それらを解消するためにも、事情がある場合、ガイドヘルプ事業の通学通所支援対象者に幼児と聴覚障害児を加えること。
(7) 電動車いすが乗り込めるタイプのUDタクシーの増車が実現されるよう働きかけること。特に、重症心身障害児者が利用する座位保持椅子機能の車いすは、多く使用されているトヨタのジャパンタクシーの車内に収まらず利用できない。市域の移動の問題について把握されている移動情報センターなどの機関が大型UD車の必要性を周知し、大型の車イスが搭載できる車種の台数を維持すること。
(8) 福祉タクシー利用券の使用方法について、一回利用の上限7枚までという制限をなくすこと。
(9) 保護者が病気や諸般の事情で送迎できない場合もあり、タクシー券とガソリン券の制度を、両方利用できる制度を実現すること。
(10) 障害者用の駐車施設を必要とする人に利用証(許可証)を交付し、許可車両以外の不正駐車を防ぐ「パーキングパーミット制度」の導入を、市として働きかけること。
(11) 福祉パスのICカード化への切り替えを進めて、障害者が遠慮せずバスや鉄道を利用できるよう改善すること。
(12) 知的・身体障害者と同様、精神障害者手帳の所持者にも運賃割引を実現すること。
(13) 心臓機能障害でも、移動支援や家事援助など十分な福祉サービスが受けられるようにすること。移動支援は入院・通院、通学、通勤時にも利用できるようにしてください。
(14) 重症心身障害児者、特に医療的ケア児者が利用できる移動支援が不足している。医療的ケア児者が安心して生活できるよう、医療的ケアに対応できるヘルパーや訪問看護師が同乗しての移動支援が利用できる制度を作ること
(15) 車椅子を操作できない身障者が乗った車椅子を介助者が押す場合に、安心安全の観点から介護者操作用電動モーターアシスト機構が不可欠です。車椅子更新時に、この機能を追加搭載する費用の公的補助を行うこと。
15. 障害者施策(視覚)
(1) 就労支援センターの設置増に向けてニーズ調査と増設の計画をもつこと。
(2) 就労支援センターと高等特別支援学校の就労支援担当者との交流を日常的に行うこと。
(3) 市からの視覚障害者への送付文章について、健康福祉局と税金・市営住宅の通知の点字化対応にとどまらず、市からのお知らせ文書の点字化を全市的に推進すること。
(4) 視覚障害者の情報保障を担える施設として、点字図書館機能や支えるスタッフもそろっている「視覚障害者支援センター(仮称)」の設置を検討すること。
(5) 点訳・音訳養成講座の拡充を進めること。
(6) バス停の行先についての音声自動案内装置について、市営だけではなく民間事業者にも設置が進むよう働きかけること。
(7) 市ホームページのバリアフリー化をより一層進めるために、定期的に障害当事者の意見を聞き、見直しと改善を行うこと。民間事業所にもホームページのバリアフリー化の推進を働きかけること。
(8) 視覚障害者の就労の機会を拡大に向け、重度障害者等就労支援特別事業が実施されるよう市として事業促進をはかること。
(9) 音訳、点訳、触地図、テキストデータ化など視覚障害者にも利用可能なハザードマップの早急な作成と、具体的な提供を行うこと。
(10) 視覚障害者支援として日常生活用具の拡大読書機(音声読書機を含む)をはじめとする各品目の給付基準額改定を、物価上昇に応じ適切に実施すること。
16. 障害者施策(聴覚)
(1) 手話言語法制定に向けて国に対してはたらきかけていくこと。また、横浜市内、すべての区役所に手話通訳者の配置すること。
(2) 難聴者の情報保障のため、パソコン講習会、タブレット操作講習会にスマホも加えること。
(3) 難聴者も利用できる声の字幕を付与したオンライン医療システムのモデル実施を行うこと。
(4) 人工内耳の電池購入を補装具支給制度に加えるよう引き続き国に働きかけること。
(5) 中途失聴難聴者政策として、AIボイス筆談機「ポケトークmini」および「タブレットmini」を聴覚障害者の日常生活補装具の助成対象に追加すること。
(6) 聴覚障害者を移動支援事業の対象とすること。
(7) 当事者団体が県域を越え全国的な会議等を開催し本市で行われた場合、要約筆記の派遣について無料で行うこと。
(8) 市健康福祉センター10階の食堂を再開すること。
(9) 2022年2月21日にこども青少年局障害児福祉保健課とリハビリテーション事業団難聴幼児課、一般社団法人横浜市聴覚障害者協会の3者で話し合った協議会の検討内容を踏まえ、当事者団体を主とした「聴覚障害児支援中核機能モデル事業に関する協議会」を設立すること。
(10) 横浜市や横浜ラポールとのイベントが重なり、手話講習会の会場確保が困難になっている。聴覚障害者の情報とコミュニケーション手段の確保のため、また手話通訳養成のため、会場確保の支援を行うこと。
17. 障害者施策(呼吸)
(1) パルスオキシメーター(血中酸素量測定器)は呼吸機能障害者が日常生活を送るにあたって欠かせないため、現在障害3級まで認められている購入補助対象を4級までの全等級に拡充すること。
(2) 呼吸リハビリを受けられる医療施設をさらに増やすよう施策を講ずること。
(3) 自立支援医療(更生医療)の対象に「肺」を入れるよう国に要望すること。
(4) 在宅酸素療法者に対しての災害時対応について、酸素供給会社等と意思統一を測られるように、事業者・市・当事者団体などでの定期的会議を開催するようにすること。
(5) 呼吸器内科を設置している横浜市立の病院で、保険診療としての呼吸器リハビリテーションを実施すること。
(6) 呼吸器機能障害者の運動療法用具として、(家庭用)エアロバイク等の購入助成を行うこと。
18. 障害者施策(医療的ケア)
(1) 多機能型拠点に併設される医療機関について、宿泊サービス利用時は医療保険での算定が可能だが、通所施設の場合、現場で経管栄養、人工呼吸、酸素吸入などの医療行為が必要であるにもかかわらず、医療保険制度では医療提供の場として原則認められていないため費用請求ができない事態について。至急国に改善を申し入れること。
(2) 「将来にわたるあんしん施策」の柱の一つである「多機能型拠点」は、市内6館整備の達成に向け、未着手になっている2館の整備を早急に進めること。
19. 障害者施策(腎臓等)
(1) 発災時に、透析患者の対応が十分にできるよう透析医療施設のブロック別の会議で日常的な情報共有しておくこと。
20. 障害者施策(身体)
(1) 高齢になりADL(日常生活動作)が低下した視覚障害者のために、その機能を回復させるために機能訓練事業所・生活訓練事業所において歩行訓練士の配置を促進させること。
(2) 障害者宿泊施設「横浜あゆみ荘」に車いすを利用して宿泊できるよう、洋室を増やすこと。
(3) 所得割額超過世帯に対して補装具作成時の負担上限額を定めること。
21. 障害者施策(重症心身障害)
(1) 特別支援学校等を卒業する重症心身障害一人ひとりにあった日中活動の場(就労支援事業所、生活介護事業所など)を増やし福祉就労の場を充実させること。
(2) 重度訪問介護の担い手を増やすよう市として養成すること。
(3) 電動車いす利用者が救急搬送される場合、身体だけを運ぶのではなく電動車いすごと運べるよう対応すること。
(4) 重症心身障害児者の施策充実をはかるため、専門医や入院受け入れ可能医療機関の情報を一元的に蓄積し常時情報提供ができる「横浜市医療情報センター(仮)」を実現すること。
(5) 重症心身障害者が利用できる医療的ケア付きの短期入所ができる施設をさらに増やすこと。
(6) 重症心身障害者にとって短期入院先である横浜療育医療センター、横浜医療福祉センター港南がともに職員不足等により利用ができない状況が続いている。緊急時についても相談支援事業での予防的な取組みをされているとの回答が昨年ありましたが支援されている実感がありません。検討状況を明らかにすること。
(7) 重症心身障害者にとって短期入院先である横浜療育医療センター、横浜医療福祉センター港南がともに看護師不足のため受け入れが少なくなっている。地域での高齢者施設や病院などで重症心身障害児者の利用ができるようにすること。
22. 障害者施策(防災)
(1) 全ての重度在宅障害者の「個別支援計画」を策定することを支援すること。また、実際の避難支援をどうするのか、発災時に実際機能するよう具体化を図ること。
(2) 地域防災拠点の運営や訓練に障害当事者が参加するよう進めること。また、福祉避難所の情報などとともに周知すること。
(3) 聴覚障害者を対象とした地震震度情報、気象情報などの防災情報をEメールで配信するサービスを必要とする全ての聴覚障碍者へ周知し、その利用登録を進めること。
(4) 民間施設とも協定を結び福祉避難所を抜本的に増やすこと。またその際、障害者施設が福祉避難所になるよう、市としての施策を講ずること。
(5) 発災時、地域防災拠点を開設する際に、透析患者など内部障害者対応の窓口をつくること。
(6) 障害者への災害時の情報保障について、その障害特性に合わせて情報保障を行えるよう抜本的に施策の充実をはかること。
(7) 福祉避難所の箇所数を増やすこと。また、福祉避難所には車で避難せざるを得ない人がいることから、駐車場の確保や送迎について検討すること。
災害時避難支援にあたって、とりわけ重度の在宅障害者等の優先度の高い避難行動要支援者については、福祉事業者や地域との連携のもと確実に避難支援を行うことができるよう早急に取り組みを行うこと。
また、「福祉避難所の確保・運営ガイドライン」の改定を踏まえ、指定福祉避難所への直接避難の方策についても、具体化に向けた取組みを進めること。
(8) 地域防災拠点の運営や訓練実施にあたっては、障害者の声を反映すること。また、「障害者災害対策会議」を早急に設置し、障害者の参画のもとで災害時の自助・共助について検討を進めるとともに、区レベルの対策にも反映させること。
(9) 近年は、台風の大型や集中豪雨の風水害が増加しています。要援護者等の適切な避難行動に向けた支援体制(とりわけ避難に時間のかかる高齢者や障害のある人の警戒レベル3高齢者等避難時点)の構築を行うこと。
(10) 障害者の当事者参加のもとで、大規模災害を想定した障害者支援検討会を設置し、必要な取組みを行うこと。また、災害時の障害者支援拠点に関し、期待される役割、設置場所や運営体制等について本市の考え方を示すこと。
(11) 地域防災拠点での障害者等に対する情報支援として、通訳支援者を区のエリアで事前登録し、必要に応じて防災拠点に派遣できるような仕組みづくりやUDトーク等を活用したコミュニケーション支援機器を導入するなどの環境整備を行うこと。
23. 障害者施策(スポーツ)
(1) 横浜ラポールの現行修繕方針を見直し、抜本的な修繕計画を策定すること。
(2) 横浜ラポールでの会員登録や利用申し込みについて、ネットでもできるようにすること。また、横浜ラポール内での支払いについて、電子マネーなど使用できる環境を整えること。
(3) 障害者スポーツ推進のために、障害者スポーツ団体の連絡協議会を設置すること。
24. 依存症対策
(1) 依存症関係民間団体ネットワークへの支援をさらに充実させること。依存症に対応できる医療機関を増やすこと。また、市として取り組んでいる家族支援のワークショップの実施回数を増やし、その内容の充実をはかること。
25. 生活保護施策など
(1) 相談はプライバシーが確保できるよう簡易な間仕切りではなく個室で行うこと。各区役所で、個室の相談室の確保数を公表すること。
(2) 住居確保支援について相談も市として責任を持つこと。
(3) 本市として生活保護制度の補足率を調査すること。申請への心理的ハードルを低くするために、本市の申請書類の簡略化(法で定められている以上の書類は要求しない)、扶養照会の一律停止を行うこと。
(4) 常勤ケースワーカーの担当世帯は80世帯となっているが、その基準に合わない場合は配置数を引き上げること。その際、配置は福祉専門職とすることを堅持すること。
(5) 生活保護基準の引き上げを国に求めること。引き下げられた住居費について、元に戻すよう国に求めること。当面、市として交付金を活用して物価高騰に対応して一時金を支給すること。
(6) 生活保護のしおりは市ホームページでダウンロードできるようになったが、申請書についても、どなたでも手に取れる場所に配架することやホームページ上からもダウンロードできるようにすること。また「生活保護の利用は国民の権利です」というポスター掲示など更なる市民周知をはかること。
(7) 生活保護のしおりは、毎年改定すること。エアコン設置費用が出ることや、扶養照会は一律ではないことなど、最新の通知の基づいた内容とすること。また、国立市や京丹後市など他都市のしおりを参考に改善を図ること。
(8) 健康福祉局生活支援課への警察官OBの配置はやめること。
(9) 市内には、劣悪な住環境に生活保護利用者を囲い込んで高額な利用料を徴収する「貧困ビジネス」施設について、経過措置ではなく、直ちに条例基準を満たすよう求めること。それに応じない場合は、公表し直ちに生活保護入居者を転居させること。
(10) 簡易宿伯所を一時利用ではなく終の棲家として、多くの高齢単身者が生活保護制度や介護サービスを利用して暮らしている実態がある。市としてこの実態を解消する対策を持つこと。
(11) 生活保護利用世帯へ、敬老パスと福祉パスは無料にすること。
(12) 生活保護利用や低所得世帯の高校生が経済的理由で退学することのないよう、教育委員会と連携し、生活保護・低所得のみを要件とする市独自の給付型奨学金制度を創設すること。
(13) 生活保護利用世帯の高校生が大学等への進学について、世帯分離され、保護対象から外されるため、進学は困難なのが実態である。国に対して大学生にも生活保護を利用できるよう求めること。また貧困の連鎖を断ち切るのは教育であることから、教育委員会と連携し、市独自の大学生等向けの給付型奨学金制度を創設すること。
(14) 酷暑の夏に備え、すべての生活保護利用者のエアコン設置と夏季加算を国に求めること。またエアコン未設置の世帯のうち、設置を希望するすべての世帯に、エアコン設置補助を国に求めること。その実施までの間、市として補助すること。
(15) ひとり親世帯が生活保護を利用しやすくするための対策として、母子世帯に向けたパンフやしおりを作成するなどきめ細やかな対応をはかること。
(16) 生活保護制度を利用している家庭の高校生で、卒業後に就職の選択をした場合、希望する方に対して就業前に運転免許をとる支援を行うこと。
(17) 物価高騰が続くなか、それに見合った生活保護費とするよう国に求めること。市独自の生活支援金として一時金を支給すること。
26. その他(簡易宿泊所・違法民泊)
(1) 簡易宿泊所に対し、消防局、建築局と連携して違反や不適合事項を是正させ、衛生と安全を確保すること。
27. 医療費助成
(1) 小児医療費助成制度について,対象年齢を18歳まで拡充すること。
(2) ひとり親家庭医療費助成制度の所得制限を撤廃すること。
(3) 市内のぜんそく患者の実態調査を行うこと。また国のぜんそく患者への支援制度が創設されるよう働きかけること。
(4) 基本的出産費用を無料とすること。
28. 医療施策
(1) 定期予防接種について、2018年4月から相模原市と町田市で行われているように、本市でも隣接市との相互乗り入れについて実施検討にとどまらず、隣接自治体との間で実現できるようにすること。
(2) 50歳以上を対象とした帯状疱疹ワクチン接種について、接種費用の助成を国へ強く求めること。国の制度創設を待たずに市独自に助成を行うこと。
(3) 新型コロナ感染対策は、透析施設内の隔離透析では万全とは言えません。新型コロナウイルスが再蔓延の時には、透析患者に対して十分な入院病床確保を行うこと。
29. その他の医療施策
(1) 保健所について、中長期的な本市の保健所機能の強化計画を策定すること。その際、新たな新興感染症や災害時の危機管理体制・在宅医療の推進を図るために、区福祉保健センター長には医師を配置することや福祉保健センターを保健所として格上げして18区の保健所体制に戻すことなどを強化計画に盛り込むこと。
(2) 子宮頸がんワクチンの副反応被害者に対して引き続きの支援を継続すること。
(3) 胃がん検診の受診率向上のため、自己負担金を減額させるよう検討すること。
(4) 20歳女性と40歳女性が無料クーポンで受けられるがん検診について、受診率の向上を図るために夜間や休日に受診できる施設が増えるようにすること。
(5) 無料低額診療施設をもっと増やすよう、市内医療機関に働きかけること。また、同事業を広く市民に周知するよう、区役所生活支援課だけへの情報提供にとどまらず、周知を進めること。
(6) 無料低額診療事業へ薬剤も対象とするよう国に求めること。またそれまでの間、薬代の窓口負担分を助成する事業を実施すること。
(7) 市立3病院や中核病院・市大病院なども無料低額診療施設となるよう働きかけること。
(8) 検診率の向上のために、30歳35歳40歳の節目検診(特定検診・がん検診・歯科検診セット)を創設すること。
(9) 65歳以上の方で希望する方に対して年に一回無料で受けられる聴力検査を実施すること。
(10) 福祉保健センターに屈折異常を検査する機器を導入すること。視覚器は6,7才ぐらいに完成する。屈折異常は、早期発見が重要である。最近、幼児の屈折異常を検査する有効な危機が開発されている。3才時検診で障害が早期発見されるよう環境を整備すること。
30. 動物
(1) 本市の動物愛護センターの殺処分数を明らかにし、殺処分をゼロとすること。
(2) 地域猫活動への地域啓発を強め財政支援を行うこと。また不妊去勢手術の助成金を増やすこと。
(3) 「地域防災拠点でのペットとの同行避難ガイドライン」に基づき、地域防災拠点における飼育ルールづくりや飼育場所などの事前準備を行うこと。
31. 墓地
(1) 市民の住環境を守るため、墓地条例に距離規定を設けること。また宗教法人については本院限定などを盛り込むこと。
(2) 旧深谷通信所における公園型墓園の整備を着実に進めること。市営墓地整備にあたっては、墓石型から納骨堂型、合葬式に市民ニーズに合わせて整備すること。
(3) 東部方面斎場について、信号機の設置など周辺の交通環境が安全になるよう整備すること。
32. 受動喫煙対策
(1) 健康増進法や県条例に基づき、受動喫煙の防止に引き続き取り組むこと。また歩きたばこへの対策を強化すること。
33. その他
(1) 民生委員の担い手を増えるよう、増え続けている民生委員の負担軽減を図ること。
(2) 建設アスベスト被害の救済について、市としてアスベスト肺の診断ができる医療機関を増やすこと。
(3) 経年劣化で雨漏りをしている横浜ラポールの大規模修繕を関係部署と連携し、急ぐこと。
【医療局】
1. 災害時医療施策
(1) 災害時、避難所や救護所などを巡回して医療救護活動を行う医師会に対して必要な防災用具に対する補助を行うこと。
(2) 引き続き、災害時医療提供体制を確保するため、各病院が自力で行っている自家発電装置の整備、医薬品等の備蓄などに対する財政支援を行うこと。
2. 保健医療施策
(1) 医業税制(事業税非課税・租税特別措置法第26条)の存続を求めるよう、国に働きかけること。
(2) 引き続き、国に対し診療報酬での消費税の補填状況を十分に検証し、しっかり補填されるよう国に働きかけること。
(3) 休日急患診療所の建て替え計画(2023年度栄区、2024年度金沢区、2025年度緑区)での補助金額について相場に合わせて、前倒しをするなど見直しすること。
(4) 市立学校における皮膚科医を検診に導入するように規則の改定を行い、モデル事業などから段階的に始めること。
(5) 医師確保対策として設けられている市大医学部学生募集の地域医療枠の学生が、卒業後、横浜市内医療機関において診療活動することを義務づけるよう、引き続き市が率先し関係機関と連携して実現をはかること。
(6) 市民病院救急総合診療科の医師の確保について、引き続き医師確保を早く行うこと。
(7) 市内医療機関の看護師不足解消のため、看護職復職支援等の拡充、院内保育所の整備・運営助成制度を市が主体となって拡充すること。
(8) 地域医療構想で、特に不足が見込まれる回復期・慢性期病床について、確実に整備されるよう責任を持つこと。また、新興感染症対策の検討を進めること。
(9) 緩和ケア病床について、さらなる整備と人材育成を進めるとともに、在宅医療による緩和ケア体制の強化を行うこと。
(10) 市立病院での病状説明、手術や検査の際の同意に関する扱いについて、説明・同意確認の対象者として、本人以外の代理人には同性パートナーも含まれることを市民に周知すること。
(11) 2022年10月からの75歳以上の医療費の窓口負担2倍化に対して、市として恒常的な負担軽減施策を行うこと。また特に、2022年以降3年間は1か月の外来医療費の負担増加額が最大3,000円までとなる配慮措置が設けられていますが、4年目以降の負担軽減の配慮措置を行うこと。
(12) 2021年3月から開始されたマイナンバーカードによるオンライン資格確認は、医療機関が金銭的・業務的負担を強いられ、被保険者が情報流出、カードの盗難・紛失、プライバシー侵害のリスクにさらされるなど多くの問題を抱えています。本来、マイナンバーカードは、任意であり強制できるものではなく、国に対して制度運用の中止を求めること。特に、健康保険証の廃止については、高齢者や障害者など誰もが医療を受ける権利の障害となっており、国民皆保険制度を守るためにも中止を求めること。
(13) 聴覚障害の早期発見、早期支援の観点から、新生児の聴覚検査の実施機関として、本市の助産所も対象とし必要な支援を行うこと。
(14) 横浜市にも、重度の障害者が安心・安全に治療が受けられ、命を全う出来る市立の病院・施設の設立を行うこと。当事者団体から、横浜市の病院は、入院は最大60日まで。人工呼吸器をつけ余命が長くない障害者を受け入れてくれる病院がない。転院自体、体調的に難しい。費用も転院も1回2万円以上掛かる。私立病院では入院費月額10万円以上、個室料金月額30万円では払いきれない。医療従事者が常時いて、安全に過ごせる横浜市立の確保を求める要望が出されていて、早急に対応すること。
(15) 帯状疱疹の発症率は50歳を超えると急激に上昇、80歳までに3人に1人が罹患すると言われている。皮膚症状が改善した後も1割程度の患者では帯状疱疹後神経痛として疼痛が残存し、日常生活に支障をきたすこともある。抗ウイルス薬による治療だけではこれを防ぐことは困難であり、有効なワクチン接種が推奨されている。50歳以上を対象とした帯状疱疹ワクチンを定期接種化するよう国に働きかけること。また、実現するまで横浜市独自の接種費用助成を行うこと。
(16) がん検診の目的である死亡率減少には50歳から60歳代の受診者が増えることが重要ですが、受診者は自己負担の少ない高齢者が多い傾向にあります。受診率向上の対策の一つに受診者の利便性がありますが、現在胃がんX線検診、内視鏡検診のいずれも3,140円であり、他都市と比較して自己負担額は2倍近く高くなっている。胃がん検診の受診率向上のため、自己負担金の減額を行うこと。
3. 休日急患診療、二次救急医療
(1) 各区休日急患診療所及び3夜間急病センターにおける1次救急医療体制の安定した運営継続のため、受信患者数の増減によらず必要な人員配置を維持していくために、人件費を基礎とした補助金の算定見直しと存続可能な支援の継続を行うこと。
(2) 各区休日急患診療所及び3夜間急病センターにおける1次救急医療体制の安定した運営継続のため、予測不能な患者数の増減がある状況で、夜間急病センター並びに各区休日急患診療所における発熱患者等の応需体制を維持するためには、必要な人員体制整備をしても赤字とならないための追加緊急補助金の継続を行うこと。
(3) 本市では、内科・外科の二次救急拠点病院(21病院)や小児科の診療を受けられる小児拠点病院(7病院)を市内に定め、24時間365日いつでも二次救急医療を受けられる体制が整備されているが、耳鼻咽喉科の二次救急医療の輪番制が構築されてない。横浜市大附属病院の二次救急受け入れ態勢が縮小している今、耳鼻咽喉科においても市大附属病院に頼らない二次救急医療体制の整備(搬送先病院の輪番制など)及び輪番病院への予算措置を行うこと。
4. コロナ対策
(1) これまで4年間のコロナ対策での総括を行うこと。
(2) 今後予想される第9波の新型コロナウイルス感染症対策について検討し、県とも協力するなど、コロナウイルスの蔓延を防ぐために、宿泊療養施設の活用を検討すること。
(3) 5類に移行している現状においても、新型コロナウイルス感染が拡大しています。コロナ禍の中、医療提供体制を維持し、地域医療を担う医療機関の安定的な運営のために、融資制度の拡充や減収補填等、財政支援を国に求めるとともに、今後も市独自に財政支援を行うこと。
(4) 新型コロナウイルス感染症が2類から5類に移行した現在においても、感染拡大の状況であり、検査のみ目的の外来受診を減らして医療機関が逼迫しないよう市民や来街者が使える無料のPCR検査体制を整えること。また希望する市民への検査キットの配布を行うこと。
(5) 定期的なPCR検査を行う事業所への支援や、さらに定期的PCR検査実施事業者を増やすよう、今後も手だてを継続すること。
(6) 発熱外来の実施医療機関が増えるよう、今後も市として補助金を交付すること。
(7) 新型コロナウイルスワクチンについて、希望する方が摂取しやすくなるよう、引き続き実施医療機関が増えるように働きかけること。また、市がイニシアティブを持って後遺症対策を各区の公的医療機関で行うこと。そのための助成を国に要望すること。
(8) これまでのコロナ禍の教訓を踏まえ、医療崩壊とならないための医療計画を進めること。また、地域医療構想の見直し・改善を進めるよう市として主導すること。
(9) これまでのコロナ禍での教訓を踏まえ、市衛生研究所の体制強化のための定数の見直し・改善を進めること。
(10) 発熱外来が増えていない状況の中で、コロナ感染拡大に対する防止と啓発を行うこと。インフルエンザと同様に、コロナ感染症に対しても各区の保健所のもとで支援する仕組みをつくること。
(11) 基本的な感染対策として、コロナでの感染予防の観点から、特に社会との接点が失われがちな障害者に対して、孤立予防に向けた特別の対策(ワクチン接種、抗原キット、行政医師の医療チームによる緊急支援対応など)を検討すること。
(12) コロナ禍の中、障害特性に応じて、コロナやワクチンなどの情報保障を今後も継続的に行うこと。
(13) 横浜市コールセンターと連携し、コロナ陽性者や感染の可能性のある方等の移動の手段を整えること。
(14) 横浜市がコロナ感染症の研究対策や後遺症対策として財政支援を行い、聖マリアンヌ医科大学と相談し、研究を進めること。
(15) 医療機関や高齢者施設等で働く職員に抗原検査キットを配布し、要請者の早期発見に務めること。
(16) 高齢者施設等から要請があった場合には、医師や看護師など専門スタッフを速やかに派遣し、必要な助言を行い、クラスター防止に努めること。
(17) 医療費の自己負担増加によって、発熱診療の受診控えが起きないように低所得者対策を講ずること。
【温暖化対策統括本部】【環境創造局】
1. 市内農業
(1) 今後も先行きの見えない物価高騰の波が、市内農家・酪農家を苦しめていることから、実情に合わせた支援を市独自で行い、国にもさらなる財政支援を求めること。
(2) 農家の高齢化や後継者不足などにより、今後も増える可能性が高い遊休農地をしっかり活用し農地として残すこと。
(3) 地産地消ビジネス創出支援事業を継続し、市内の他業種の中小企業経営者との連携なども模索し、更なる販路の拡大などに活かすことを検討し、事業拡充をはかること。
(4) 「横浜市新規就農者農業経営改善支援事業」を継続して実施すること。また、この間、新たに就農を始めた方々への支援も行うこと。
(5) 市内農家が優先的に生産物を出店できる「道の駅」等の設置を検討すること。
2. 緑の保全
(1) 市内の緑被率の減少につながる山林などの大規模開発は、土地所有者に対し緑地保全することを強く求めること。マンション等の集合住宅建設に際しては、斜面緑地が失われることの無いよう関係局や事業者へのお願いベースではなく、規制する条例を制定すること。
(2) 宅地開発が進み緑地が減少していることから、緑の保全は市が進める他の施策よりも優先すべき課題と位置づけ、京浜臨海部の工場跡地などの広大な敷地は、用途変更するなどし、緑地拡大に努めること。
(3) 保土ヶ谷区と旭区に跨るカーリットの森の樹林地を守るために自主的に自腹で活動している活動団体に直接補助金を支給すること。また、現在、樹林の立ち枯れが増え、伐採に費用がかかっていることから、対策を実施し、かかった費用に関しては、活動団体へ支払うこと。
(4) (仮称)旧上瀬谷通信施設公園整備は、本来国が全責任を持って整備をするものであり、国に全額負担を求めること。また、公園面積のさらなる拡大を目指す検討を行うこと。
(5) みどり税を廃止し、開発事業者への課税等によってみどりを守るための必要な財源を確保すること。
3. 地球温暖化対策
(1) 2030年度までに温室効果ガス削減目標50%達成を目標としているが、2050年度までに0を目指すとなれば、間尺に合わないことから、2030年度の削減目標を60%まで引き上げること。そのための実行計画を専門家などの知恵を借りるなどして作成すること。
(2) ペロブスカイト太陽電池の実用化に向け、実証実験を重ね早期実用化を図ること。
(3) 一定規模の建物建設に断熱化、太陽光パネル設置などの脱炭素化対策を建築許可条件とするよう建築局に要望すること。また、東京都や川崎市では一定規模以上の新築・増設建築物に太陽光発電設備の設置を義務付けられている。本市も義務付の検討をし、施工主へは、補助や減税措置などを創設するなどの検討を始めること。
(4) 戸建て新築・建替え、既存住宅への太陽光発電・蓄電など家庭用分散型電源システムの支援制度を県頼みにせず、市独自で創設すること。
(5) 市内焼却工場と市内家庭からの再エネを地産地消する電気「はまっこ電気」事業を継続すること。
(6) 横浜版脱炭素化モデル事業の検証を行い、次の事業拡大について検討し、さらなる地域活性化につなげるため、市独自に地域電力会社を設立すること。
(7) 「再生可能エネルギーに関する連携協定」の事業を継続し、さらに連携自治体を増やし、市内事業者の再エネへの切り替の促進に向けた取組を強化すること。
(8) 地球温暖化対策実行計画(市役所編)では、「2030年度までに設置可能な公共施設の約50%に太陽光発電設備の導入」としているが、この間の夏場の気温の上昇、異常気象などを鑑み、温暖化防止対策を急ぐ必要があることから太陽光発電設備の設置目標を100%に引き上げること。期限までに、必ず目標達成できるよう具体的な実行計画を策定すること。
(9) 国連のグティエレス議長が「地球沸騰」ということを発言したことから、市民・事業者との危機感の共有のもと、行動変容につなげる気候変動対策を進めるため 「気候非常事態宣言」を発出すること。
(10) 横浜市地球温暖化対策実行計画の改定にあたっては、国のエネルギー政策の一つである、原発依存・石炭火力依存からの脱却を図ること。
(11) 一定規模の建物建設に断熱化、太陽光パネル設置などの脱炭素化対策を建築許可条件とするよう検討すること。また、東京都や川崎市での新築・増設建築物に太陽光発電設備の設置義務化に倣い、本市でも同様の義務付の検討を始めること。
4. 放射能汚染対応
(1) 北部及び南部汚泥資源化センターに保管されている未処理の下水汚泥焼却灰は、東京電力と国の責任で保管管理するよう、東京電力と国に申し入れること。また、放射能汚染の汚泥の資源化と処分については市民合意を得ること。
5. 下水道対策他
(1) 下水道管の保全と老朽管更新に関して、国からの補助金を最大限活用し、更新を急ぐこと。更新工事費用の妥当性を検証することのできる職員配置とし、技術継承・職員育成を着実に実施すること。
(2) 頻発している豪雨に備えるため、浸水対策や被害防止対策の強化を図ること。
(3) 雨水幹線整備事業において、50ミリメートル未整備の25地区の完了期日を明確にして、対象周辺地域と協議・合意のもと早急に整備し、60ミリメートル対応についても早急に整備すること。
(4) 2023年度から着手しているエキサイトよこはま竜宮橋雨水幹線整備事業は、全体の工事は10年、神奈川公園内の工事は、8年間に及ぶ事業となることから、近隣住民への配慮、事故防止に努め、これにかかる工事費用をできるだけ国に求めることと同時に、工事費用の透明化を図り、市民にしっかり公表すること。
6. 公園
(1) 市民一人あたりの公園面積が政令市比較で下位にある現状を打開するため、「横浜市水と緑の基本計画」において、小学校区を単位に、1校区当たり1か所の近隣公園、2か所の街区公園と身近な公園の設置目標をできるだけ早期に達成させること。大規模工場跡地など土地利用転換の機会等もとらえて公園の充実を図ること。
(2) 多くの市民から要望が寄せられる、公園へのトイレの整備は、高齢に伴い頻尿を苦に外出を控える高齢者に外出の機会を増やし、健康維持にもつなげることが見込める。さらに園庭のない保育所の園児なども利用できるように、周辺住民の合意形成に努め、全ての公園トイレの整備を早急に行うこと。水道栓の整備は、引き続き実施すること。
(3) 市民に対し、公園へのトイレ設置可能な条件を公表すること。
(4) 各土木事務所への予算が少ないため、頻繁には草刈や木々の剪定が実施されないのが実状となっている。各土木事務所が対応すること。また、公園愛護会任せにせず、愛護会の活動支援を続けること。
(5) 学校のプールと公園プールでは用途が全く別であることから、市民が低額で気軽に憩うことができる市民プールを減らすことは、市民サービスの低下でしかなく、その方針を定めた「プール及び野外活動施設等の見直しに係る方針」をやめ、今後の施設統合計画を白紙に戻すこと。
(6) 新たな球技場構想は、三ツ沢公園内での案を白紙に戻すこと。
7. 大気汚染
(1) PM2.5の削減及び環境基準の維持にむけての大気汚染対策を継続し、排出抑制を他都市と連携し強化すること。
8. アスベスト
(1) 建設アスベスト被害の救済と根絶に向け、市民に対する啓発活動を引き続き積極的に実施すること。また、住宅の解体時に、アスベスト含有建材除去工事への補助制度を創設し、施主の負担を軽減すること。
(2) 現在年間約6000件の解体工事が行われているが、今後も増加が見込まれていることから、さらにアスベスト処理への対応強化が求められる。地域住民・現場労働者の命と健康を守るためにも、法や条例に基づいた建築物等の解体等工事が行われるよう指導・啓発の徹底を図るために担当局の人員を充実させること。
【資源循環局】
1. 資源化の推進等
(1) 新たな一般廃棄物処理計画では、資源化を進め1人あたりのごみの排出量を減らしていくための目標を示し、その目標達成のための計画をつくること。
(2) 家庭系の生ごみに関して『土壌混合法』が中々普及しない理由を調査すること。併せて生ごみを資源化する事業者を誘致するなどし、事業化すること。市内農家と連携し堆肥の利用促進を図ること。引き続き「3R夢農園」等での活用促進を図ること。
(3) 静岡県掛川市では「おむつリサイクル・ごみ減量推進会議」を2023年5月から開催し、ごみの更なる減量化のため努力されています。横浜市もごみの減量化の観点から、おむつのリサイクルを検討すること。その際、病院、介護事業者、高齢化の激しい大規模団地の自治会などを対象に意見交換を実施すること。さらに、川崎市、相模原市との意見交換を始めること。
(4) 「ワンウェイプラスチック(使い捨て)」の削減のため、代替品の取扱店を紹介するだけでなく、代替品を市内で製造・開発している企業を支援すること。
(5) 「プラスチック資源循環法」が制定されたことから、本市も製品プラスチックを分別回収する仕組みを検討し、試行が始まることから、リサイクルのルートを確立すること。
(6) 「プラスチックに係る資源循環の促進に関する法律」を踏まえ、製造業等の事業所に対し、プラスチック削減の取組について強く働きかけること。
(7) プラスチック資源循環法により、横浜市と再商品化事業者が再商品化計画を作成することになることを好機と捉え、市内で出されたプラごみは、市内で処理する事業者を選定し、事業化すること。
(8) ごみ集積場所の維持管理については、市が責任を持つこと。
(9) 自治会・町内会に加盟していない市民や外国籍の方も多くなり、ゴミ集積場所の管理が難しくなっていることから、管理が行き届かない地域での適正な分別や管理についての講座開催などを実施するなど、啓発に務めること。
(10) 市民の分別収集・資源化の意識醸成のため、缶・瓶・ペットボトルをそれぞれの品目ごとの収集にすることへのコストを調査し、市民に明らかにすること。そのコストに対しての市民意見を聞くこと。缶・瓶・ペットボトルそれぞれをリサイクルするルートを市内で確立すること。
(11) 世界中で大問題となっている海洋汚染の素となっているマイクロプラスチックの河川・海域での調査を継続し、プラスチックが環境に与える影響を市民に知らせ、プラスチックに頼らないライフスタイルの提案などを積極的に行うこと。
(12) 食品ロス削減は、ごみを減らすうえで重要な課題となっていることから、多くの市民に現状を知らせることを継続し、飲食店やスーパー・コンビニ等の協力を得ながら、削減の目標をもち推進すること。
(13) 缶・瓶・ペットボトルを選別する資源選別施設の労働環境を改善すること。過酷な環境で働く従業員のみなさんの労働条件については、使用者と労働者との間の労働契約が都度使用者の都合で変えられていることから、賃金保証に局が責任をもつこと。
2. 喫煙禁止地区の推進
(1) 受動喫煙防止対策の観点から、禁煙啓発・吸い殻ポイ捨て禁止など、健康福祉局と連携し健康維持と町の美化を共に宣伝する一大啓発キャンペーンを引き続き行うこと。
(2) 喫煙禁止地区を市内副都心および郊外区のターミナル駅周辺に拡大すること。
(3) 喫煙禁止地区から離れた場所での喫煙、ポイ捨てに関しては、自治会などが頭を悩ませていることから、市が調査などをし、対策を講じること。
(4) 区役所や地域と連携し、朝夕など駅周辺を中心に歩きたばこ防止パトロールや啓発活動を実施すること。
(5) 喫煙禁止地区における過料制度は、廃止すること。
【建築局】
1. 市営住宅等
(1) 「低所得で住宅に困窮するものに住宅を提供する」という公営住宅法の目的を果たすために、市営住宅の新規建設とともに民間賃貸住宅を借り上げ型を増やすなどで、市営住宅の供給を大幅に増やすこと。市営住宅建て替えの高層化で生まれた空地は売却せず活用して、新規建設すること。
(2) 2023年8月より常時募集が始まっているが、市営住宅は住まいの確保に困難な方に対して行われるもので、より入居しやすく、より稼働するよう募集方法をさらに改善すること。
(3) 共用部分代行管理、共益費徴収制度の導入にあたっては、入居者の費用負担の増額とならないよう見直すこと。
(4) 市営住宅の家賃減免制度を拡充すること。
(5) 1・2階への住み替えについては、市が責任をもって基準を設けて推進すること。
(6) 引き続き、障害者・高齢者等の個別の状況を考慮して、市の責任でバリアフリー化された住宅への斡旋や、模様替えを行うこと。
(7) かつては持ち込みであった風呂釜が、新規の入居者からは設置されているが、自分で持ち込んだ風呂釜が壊れたときには、新規入居者の対応と格差が生じないよう市として新しい風呂釜の設置を行うこと。
(8) エアコン用の差込コンセントが無い住戸があるが、エアコンは必須の家電のため、新入居には市の責任で差し込みコンセントを設置し、既入居者からは要望があったら無料で設置すること。
(9) 空き住戸を期間を区切って大学生や専門学校生、若年世帯へのあっせんを行い、若年世代がはいれるようにすること。
(10) 大団地再生にあたっては、高齢者も子育て世代も若年世代も障害がある方々も共に住まうまちとして、住民の声をよく聞き、高齢者福祉施設や保育所、障害福祉の施設やコミュニティハウスなど、全ての人に住みやすい必要な機能を配置すること。
(11) 建替えや住戸改善の際には、省エネ化を進め、太陽光パネルの設置など再生可能エネルギー使用の仕組みを取り入れること。
(12) 既存の市営住宅においても高齢者が安心して暮らせる見守りサービスを拡充するための抜本的な人的配置を行うこと。また、住民の同意を得て、合鍵を預けておく仕組みを作るなどで、緊急時にも対応できるようにすること。
(13) 民間セーフティーネット住宅で行われている、母子世帯などのひとり親世帯同士が共同で住むことができるシェアハウスが、市営住宅でもできるよう取り組むこと。
(14) 職を失う等により住居の確保が困難となった世帯について、什器や湯沸かし器、カーテンレール等備品の設置などにおいて、被災者と同様の扱いを継続すること。
(15) 東日本大震災の被災者を受け入れている市営ひかりが丘住宅の2世帯への家賃負担なしを継続すること。また、国に長期無償の住宅提供を求めること。
2. セーフティーネット住宅
(1) 横浜市住宅供給公社やUR都市機構の住宅でも、家賃補助付き住宅セイフティーネット住宅制度の活用を、住み続けながらできるよう公社や機構との合意を行い、さらなる住宅拡大を推進すること。
(2) 家賃補助付きセーフティーネット住宅が拡大していくように、更新料の問題など、要件の見直し等について国への働きかけを引き続き行うこと。また、更新料について補助する制度改正を求めること。制度の見直しがされるまでは、市として更新料に相当する独自補助を行い、家賃補助付きセーフティーネット住宅の拡大を推進すること。
3. 住まいの安全・安心の抜本的向上
(1) 住民からの住宅・宅地の安全性などに対する疑問・相談に機敏に対応できるよう各区に専門職を配置し、建築に係る相談窓口を設けること。
(2) 市内全域において、
①旧耐震未診断ゼロに向け、耐震診断をさらに推進すること。
②旧耐震基準の住宅の耐震化の補助額の引き上げを行い、耐震化を加速化すること。
(3) 旧耐震基準の木造住宅の除却費用補助予算のさらなる大幅拡充を行うこと。
(4) 耐震シェルターの実施や防災ベッドの設置が推進されるよう工事の補助、除却費への補助などをさらに大幅に増やし、市役所での展示に加えて、より身近なところで展示するなど、さらに広報を行うこと。
(5) 崖地に近接する建物の構造補強の啓発を推進し、併せて土砂災害特別警戒区域内に居室を有する建築物の新築を行う場合の建築物への構造規制適用が徹底されるようにすること。建物構造強化補助制度を作ること。
(6) 崖地防災・減災対策工事助成制度において、崖下の敷地所有者が設置する待ち受け擁壁等に対する補助の周知をさらにすすめること。
(7) 感震ブレーカーの設置補助は、市内全域に拡大すること。1世帯単位での申請受付可能となったことなど、高齢者世帯への器具の取り付け支援について周知をさらに進めること。
(8) 家具転倒防止対策助成事業が推進されるよう、年齢要件撤廃で対象者拡大を図り、体制をとり相談活動を行い、推進すること。
(9) 高経年マンションの大規模修繕・建て替えの合意形成が進むよう、相談窓口を開設するとともに、マンション管理士の育成、管理組合へのサポート施策等の支援策を充実し、それにふさわしい財政措置と推進体制をとること。
(10) 市内の土砂災害警戒区域内にある崖地を対象に実施した崖地現地調査の結果を踏まえ、危険度Aランクと優先度の高い崖地への改善の取り組みが徹底して進められるよう、建築防災課の人員を大幅に増やし、予算を増額すること。個別の相談に応じられるよう、各区にも窓口を設置すること。
(11) 開発許可及び宅地造成許可にあたって、違反が疑われる又は工事が中断している現場については、事業者、設計者及び工事施行者に対して工事中の安全対策について、住民の立場から事業者への指導を強化し、現状などについて地域住民にも知らせること。住民の声に耳をかた向け寄り添って対応すること。
(12) 横浜市の大規模盛土造成地滑動崩落防止事業は、市民の生命と財産を守る視点から、年次計画における対象地域数を拡大し、着実に推進すること。国に予算の拡大を求めること。
(13) 「崖地防災対策工事助成金」制度は、一カ所につき最大で600万円まで引き上げられたが、さらなる活用が進むよう周知を強化すること。
(14) 民間ブロック塀等の改善をすすめるとして、2022年度より、4年計画で改善目標年間200件とし補助単価と補助上限額が引き上げられている。着実に目標が達成できるよう人的体制を強化すること。
(15) 住宅リフォーム助成制度を創設すること。
4. 住環境・みどりの整備・保全、開発行為の規制等
(1) 用途地域等の見直しにおける都市計画手続きにあたっては、安心安全な街づくりのために、住民合意を徹底した運営とすること。
(2) 開発許可における都市計画法第32条で義務付けられている「関係機関との協議」にあたっては、
①特に近年多発する豪雨災害から市民の生命・財産を守るために、総合治水の観点からのそれぞれの部局の役割を果たす「同意基準」とすること。
②開発における埋蔵文化財の調査・保全にあたっては、文化財保護法の視点から、関係各界からの意見を生かし、総合的な検証を十分に行い適切な方法とすること。
(3) 栄区上郷町猿田地区開発計画の廃止届が出されたことから、当該地区では住民意見を反映させた緑地保全、文化財保護、水害対策等を進めること。
(4) 開発許可や宅地造成工事について、申請区域の設定について、用途変更される土地の開発、宅地造成等については、分割開発を認めず、従前の土地・面積は一体とみなし、全体面積に対する開発許可条件を適用するなど、法及び条例に定められた公共・公益的施設を確保するように指導・誘導すること。又、実効ある措置がとれるように国に法改正を求めること。
5. 災害対策
(1) 市民から違和感や指摘があり建築現場の確認要請があった場合に、必要な対応を進めること。そのための、人材育成と人員増をすすめること。
6. 脱炭素社会の実現
(1) 省エネ住宅購入・住み替え補助が子育て世帯を対象として開始されているが、すべての世代を対象とすること。①省エネ性能のより高い住宅の新築・改修補助件数を抜本的に拡充すること。②既存住宅の省エネ改修の費用補助を引き上げ、補助件数を抜本的に拡充すること。
(2) 民間建築物の木材利用の促進のために、県産木材の積極的利用に向けた、伐採地から消費地までの流通整備と事業化を、神奈川県・業界団体とともに取り組むこと。
7. 人材育成
(1) 働きながら高い技術と技能を身に着けることのできる横浜建築高等職業訓練校に対し、①横浜建築技能共同職業訓練費補助金を増額すること。
②「建前披露事業」を実習で行うための費用への補助を行うこと。又、実習の場として市役所アトリュウムを貸し出すこと。
③訓練校の中の施設・設備の老朽化への対応を支援すること。
(2) 技能職者育成のための、予算を増額すること。
(3) 建設キャリアアップシステム(CCUS)普及のため、市発注工事においてCCUS活用を契約条件としたモデル工事を実施すること。
(4) 建設アスベスト被害救済と根絶に向け、さらに市民啓発すること。また、住宅の解体時に、アスベスト含有建材除去工事への補助制度を創設し、施主の負担を軽減すること。
【都市整備局】
1. 旧米軍上瀬谷通信基地跡地
(1) 旧米軍上瀬谷通信施設跡地は、環境省指定の里地里山、横浜市水と緑の10大拠点の一つという首都圏でも貴重な農と緑の環境が保全された広大な土地であることを重視して、当初の「米軍施設返還跡地利用指針」に沿って、防災機能、農業振興、緑地を基本とした土地利用計画へと見直しし、市民要望に応えて医療関係の施設を入れることを再度検討すること。
(2) 区画整理事業について、土地区画整理事業実施に向け必要となる環境影響評価法に係る手続きの中で出されてきた市民・市・県・国からの意見を誠実に履行すること。
(3) 計画通り事業が進められた場合、現状の水田や畑、樹木などで形成されている里山環境などが持つ保水能力を失うことになるので、下流域での水害を防ぐために、今からでも新たな対策を検討すること。現状の保水環境を残すこと。
(4) 確認されたすべての汚染土壌を「掘削除去」すること。除去費用及び調査費用は全額国の負担とすること。また、市民に分かりやすい情報提供を行うこと。
(5) 動植物の重要な種をはじめ、生態系を保全するための環境保全措置として、現状の地形等をいかした形で保全対象種の生息環境を創出すること。
(6) 環境影響評価の中において、専門家等は移動や移植するだけでは、生態系を守ることにはならないと指摘している。一度失った生態系を取り戻すことができない事実に真摯に向き合い、観光にぎわい地区においても生態系が保全される計画に見直すこと。
(7) 新たなインターチェンジ整備費はテーマパーク事業者に負担を求めること。
2. 2027年国際園芸博覧会
(1) 「2027国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)」の有料入場者数を1,000万人とする設定は経験則だのみであり、客観性・合理性に欠けるものである。さらに、参加者の輸送には、地域の交通混雑と環境悪化を激しくするものである。これらの点からも、改めての有料入場者数を大幅削減するなどの見直しを博覧会協会と国と調整すること。また、企画において豊かな自然環境を生かすよう英知を結集するとともに華美な取り組みとならにようにすること。
3. 都心臨海部再開発
(1) 横浜市都心臨海部再生マスタープランは、2015年に都心臨海部の基本戦略を示したものだが、中身はコロナ前の大型開発中心のまちづくりであり、気候危機への構えや子育て世代支援の視点も低いことから、中期計画にふさわしいものに見直しを行うこと。
(2) 「エキサイトよこはま22」は、横浜駅周辺地区のまちづくりの指針として2009年にまとめられたものだが、気候危機や人口減少など変化する社会情勢にそぐわないものになっている。大規模災害の切迫性への対応などを見据えて見直すこと。
(3) 「関内・関外地区」での民間事業者の大型開発は開発事業者負担を原則とし、市税投入のあり方は極めて抑制的であること。
(4) 東高島駅北地区開発事業にかかる補助金の内、私事業への補助金の交付はやめること。
(5) 神奈川台場は、本市の開港の歴史的な遺構であり、引き続き周辺地域の調査を十分に行い、確認できた遺構は破壊することなく保存すること。
(6) みなとみらい21地区での歩行者デッキ整備計画のうち未整備のものは、中止を含めて必要性を見直すこと。
4. 横浜駅周辺地区の防災対策
(1) JR横浜タワー3階に市が開設している横浜駅周辺総合防災センターは、大規模災害時の活動拠点・帰宅困難者受け入れなどの機能とされている。横浜駅周辺混乱防止対策会議の会員である、駅周辺事業者や鉄道事業者、警察、消防、横浜駅周辺混乱防止に係る機関と連携しながら、引き続き訓練等を繰り返し実施し、連携強化・対応力向上をさらに推進すること。
(2) 水防法に基づき、所有者等による訓練の実施に向けて、本市としても必要な支援や働きかけを引き続き行うこと。また、横浜駅周辺混乱防止対策会議において、関係局区、関係事業者と連携して風水害を想定した浸水想定訓練や大震災を想定した震災想定訓練を実施し、訓練を繰り返し実施することで、適切に避難誘導ができるよう引き続き対応力の向上を引き続き図ること。
(3) 来街者への防災情報の周知について、来街者の安全のために官民連携して効果的でわかりやすい広報に引き続き力を入れること。 また、地下街における海抜表示等については、財政支援を行い施設管理者の理解を得て、地下街全域の必要なところに直ちに設置できるようにすること。
5. 防災まちづくり(被害を出さない地域・社会の実現)の推進
(1) 本市のすべての街づくり計画は、気候変動による近年の激甚化、頻発化した災害の教訓を反映し、未然防止対策を強化したものに見直すこと。
(2) 上大岡駅周辺地区は段階的に3地区の再開発が行われているが、(仮称)上大岡C北地区第一種市街地再開発事業が未着手となっている。準備組合への支援にあたっては住民要望を反映させること。
6. 駅のバリアフリー化、ホームドアの設置等安全対策
(1) ホームドア設置を、JR線、京浜急行線の未設置駅へ、補助制度対象いかんにかかわらず急ぐこと。
(2) 京急屛風浦駅のように近年進行する無人駅化について、利用者や障害者の声を聞き、リスクの調査を行い、安心・安全の確保の視点で改善を進めること。
(3) 駅のエレベーター・エスカレーター設置については、駅建て替えと併せて行うだけでなく、市民の安全確保と利便性向上のために、市として国・県・鉄道事業者に引き続き速やかに既存施設にも設置することを働きかけること。併せて、市独自でもまちづくりとして設置していくこと。
【道路局】
1. 道路関係予算
(1) 道路予算は、高速道路新規建設への重点化をやめ、高速道路網計画は、白紙を含め抜本的に見直すこと。生活道路整備、災害対策、老朽化対策を優先すること。
(2) 土木事務所が主に執行している交通安全施設整備費予算を大幅に増額し、住民要望に速やかに応えて生活道路の安全を確保し、特に歩道整備を促進すること。歩道確保が困難な場所では、あんしんカラーベルトの整備や防護柵を設置すること。見回り点検も含めた事業に必要な人員を抜本的に増やし、安全安心の街・魅力アップにさらに取り組むこと。
(3) 保育施設周辺での公園遊びのための幼児の移動の実態を把握し、キッズゾーン設置、ゾーン30 などの構造物設置で速度低減、進入抑制などの安全対策の強化を関係機関と検討すること。
(4) スクールゾーン対策協議会からの通学路の安全対策に関する要望を公表し、「見える化」を行い、対策を推進すること。引き続き、必要な予算確保に努めること。
(5) 耐震性のない6橋梁の耐震性確保を急ぐこと。
(6) 引き続き、熊本地震に対応した安全性確保の橋梁への改修を5橋について早急に進めること。
(7) 鶴見区生見尾踏切については、閉鎖を前提としないで、当初計画通りエレベーター付き人道跨線橋の設置を一刻も早く進めること。またその際、住民合意のない生見尾踏切の閉鎖は一方的にしないこと。
(8) 緑区の川和踏切の安全対策は、「都市計画道路中山北山田線の一部として、道路の単独立体交差化を進める」とされている。JR東日本との協議を進めて、道路整備計画策定を急ぐこと。
(9) エスコートゾーン・音声付信号の設置について障害当事者の声を聞き、市内全域において早期に設置されるよう予算増額を県公安委員会に引き続き働き掛けること。
(10) 2023年度に設計が始まる 相鉄三ツ境駅北口バスセンターのエレベーター設置を早急に実施すること。
(11) 街中へのベンチ設置要望に応えること。また、バス停ベンチの設置は、広告事業者まかせの設置に偏ることなく、市として独自の補助制度を創設し、バス事業者とも協力して設置をすすめること。
(12) 横浜市が管理する隧道・トンネルの計画的な老朽化対策,清掃を引き続き行うこと。
(13) 三ツ沢第一歩道橋(三ツ沢総合グラウンド前のバス停(新横浜通り)を跨ぐ)に市民病院利用者の利便性をよくするためにエレベーターを設置すること。
2. 高速横浜環状南線および北線
(1) 南線整備事業においては、環境変化に対する住民の不安の声に応えて脱硝装置を設置することについて議会として全会一致で議決している。脱硝装置が設置されるまで国・事業者へ求めていくこと。
(2) 高速横浜環状南線整備事業は巨大なトンネル工事のため、事業者が行う地下水対策工事や測量・家屋調査を市として確認し、安全第一に工事を進めていくよう、引き続き求めていくこと。
(3) 高速横浜環状道路北線事業のトンネル工事に伴う地盤沈下被害については、首都高速道路株式会社が被害者に対して誠意ある対応を最後まで尽くすよう、引き続き求めること。
(4) 高速横浜環状道路北線の関連街路として都市計画決定している岸谷線は、必要性がなく地域住民の同意もないため、計画は撤回すること。
3. 地域生活交通網の改善・整備の促進
(1) 持続可能な「地域の総合的な移動サービスの確保」の実現に向け、専任3名体制のタスクフォースが設置されている。2025年度運用開始に向け、2023年度に前年度の効果検証・市内8か所で実証実験が行われている。国へ地域公共交通確保のための財源拡充を求め、実証実験の進捗状況を明らかにし、市民ニーズの高い「バス路線の維持、増便」、「ミニバスなど身近な交通機関」の拡充などに見合ったサービスの確保を目指すこと。
(2) タスクフォースにおいて、検討テーマに含まれている「敬老パス制度を含む高齢者等外出支援」についても検討を始めること。
(3) タスクフォースにおいて、検討テーマに含まれていないが、市が責任をもって運行するコミュニティバス事業の施策化に向けても、調査・検討を始めること。
(4) 地域交通サポート事業は、市の責任範囲を広げるなどし、市民の要望に応えるべき実施地域を拡大する手だてを財政的支援も含めて講ずるとともに、健康福祉局に敬老特別乗車証条例の改定を求め、地域交通サポート事業でも敬老パス利用ができるようにすること。
(5) 生活交通バス路線維持支援制度は、市民の日常生活の利便性を確保するものとして引き続き継続・拡大すること。バス事業者の路線退出等の意向は早めに把握し、生活交通確保のために路線退出を行わないよう住民の意向を踏まえて対応すること。
4. 自転車対策
(1) 自転車利用のマナー向上の啓発に、引き続き積極的に取り組むこと。
(2) 自転車専用レーン整備が2023年度は7路線で行われる。抜本的に増やすこと。
(3) 自転車保険への加入が、利用者全員となるよう、引き続き啓発ポスターを、学校・保育園・幼稚園・店舗・鉄道駅舎などへ掲示要請、チラシ配架や配布の協力要請、ネット広報など周知に取り組むこと。
(4) 放置自転車をなくすため、鉄道事業者、駅前再開発事業者に駐輪場の確保を求めるなど、自転車駐輪場の整備・拡充を引き続き図ること。また、駐輪マナーを啓発すること。
(5) 自動二輪車(125cc超)の駐車場について、横浜市駐車場条例に基づき、路上駐車ゼロに向け新築及び増築の商業施設等にて設置が進められているが、既存施設にも設置されるよう民間事業者へ誘導・支援を引き続き行うこと。
(6) 自転車のヘルメット着用が努力義務化されたことから、ヘルメットの普及が進むよう購入補助制度をつくること。
5. シーサイドライン
(1) シーサイドラインは、逆走事故の教訓から、公共交通における安全確保、災害時や不測の事態への対応ができるよう、有人運転とすること。
6. 河川整備
(1) 近年繰り返される床下・床上浸水被害を防ぐための土嚢配布などを行うこと。要所に土嚢ステーション設置を進めること。また、配布と撤去が適切に行なわれるよう支援すること。
(2) 大雨による道路冠水を防ぐために、必要な手立てをとること。そのために人員配置を十分に行うこと。また、排水ポンプの設置・整備が必要なところに整備を行うこと。
(3) 横浜市が管理している河川について、河道等安全確保緊急対策事業の完了(2025年度までに14㎞)を、予算を大幅に増額して前倒しすること。
(4) 県管理の河川については、浚渫や除草等を適切に行うよう、県に強く求めること。
また、国の河川対策の予算のうち自治体が取り組める予算が全体として少なすぎることから、引き続き国へ予算増額を強く要望すること。
(5) 河川からの溢水による浸水被害から、「逃げ遅れゼロ」で生命・財産を守るために、ライブカメラの設置を、水位上昇が繰り返されている箇所や水害が発生した地域の橋や親水公園などの未設置の個所で進めること。
併せて情報伝達手段は災害情報アプリに加えて防災行政無線の活用を検討すること。
(6) 水辺に親しめるように整備された小川や、せせらぎ緑道の老朽化した箇所は再整備を進めること。
【港湾局】
1. 平和な横浜港を
(1) 「平和でこそミナトは繫栄する」と願い行動する横浜港で働く人々、市民の思いを受け止め、港湾管理者として、戦争協力にあたるバースや倉庫、上屋などの港湾施設の貸し出しを行わないこと。
2. 港湾整備
(1) 世界的に船舶の大型化や寄港地の絞り込みが進展するとして「国際競争力強化」のもとで進められている、国際コンテナ戦略港湾整備は、中止を含め抜本的に見直しし、新規の大型港湾開発事業から、既存港湾の耐震化・老朽化対策など維持更新事業に重点を切り替えること。
(2) 山下ふ頭の再開発については、検討委員会に市民意見を反映させ、委員会が答申する事業計画案を公表し、市民意見を聞いたうえで事業計画策定とすること。山下ふ頭へ大規模集客施設整備とされている現行の都心臨海部マスタープランを見直すこと。
(3) 臨港幹線道路計画全体のうち新港ふ頭からベイブリッジまでの計画は、凍結・中止すること。
(4) 新本牧ふ頭整備は、超大型コンテナ船の入港見込みがないまま、また、現在進行中の埋め立て工事はリニア中央新幹線の残土処理を主目的にしていることから、中止を含め見直しすること。
(5) 国の新たな水素基本戦略に基づいて、横浜港で進められている水素等次世代エネルギーの輸入・供給大規模拠点の形成については、海外から水素を搬入する船の大型化へ対応する大型港湾整備となる。本市独自に検証し、見直すこと。
3. 災害対策
(1) 大地震による津波発生に加えて、気候変動による新たな災害への備えとして、災害発生時にふ頭内で就業中の労働者に対する下記の防災対策を進めること。
①大黒ふ頭における災害時の帰宅困難者対策、通勤対策を強めること。
②災害時には徒歩移動となる可能性がある大黒ふ頭~生麦間にコンビニ等のトイレ利用可能な施設を設置すること。
4. 横浜港の安心・安全
(1) 各ふ頭内でゴミの不法投棄が多いため、定期的に回収し対策を講じること。中古車の不法投棄については危険なため対策を強めること。
(2) ふ頭内の路上駐車について対策を講じること。
(3) 大黒ふ頭内の交差点(Cバース付近)に横断歩道が無く危険なため、歩行者の動線を確保すること。
(4) ふ頭内の道路は、道路交通法対象外の道路のため、市独自に消えた白線・傷んだ路面など補修し、交差点表示・標識設置など整備し、速度超過へ対策をとること。
(5) ふ頭内のトイレの改修を進め、夜間休日も利用できる休憩施設を拡充すること。
(6) 「ヒアリ」等の特定外来生物の防除を徹底し、引き続き国内侵入を阻止する水際対策を強化すること。
5. 通勤バスの拡充について
(1) 各ふ頭に乗り入れる日中のバス便を増便すること。特に12時~13時台を増やすこと。
(2) 22年度新設の本牧ふ頭A突堤への市営バス路線の運行本数を施設・利用者の増加に合わせて増やすこと。合わせて本牧Aふ頭に乗り入れるバスを施設・利用者増加に合わせて増便すること。
(3) 鶴見駅・横浜駅から大黒ふ頭経由バスの17時から19時台に増便を行い、最終バスを21時台にすること。
(4) 年末特別運行バスは横浜駅発・鶴見駅発ともに、必要とされている路線を新たに設けること。
(5) 各ふ頭のバス停に屋根をつけること。大黒ふ頭バス停では、雨天時に冠水するところがあり危険なため足場の設置など排水改善を行うこと。
【消防局】
1. 消防力・救急体制の強化
(1) ハザードマップに基づいて、水害で浸水すると想定されている37か所の消防署所の移転計画等具体策を明らかにし、早急に進めること。
(2) 消防力の充実にむけ必要に応じて「横浜市消防力の整備指針」を随時見直し、見直した計画に基づいて、今後も救急自動車、非常用救急自動車の整備をすること。
(3) 市民防災センターは、市民啓発の拠点となるものであり、大都市横浜に相応しい都市型災害などの内容を取り上げる等、抜本的に内容の拡充を図り、広く市民の学習の場となるよう周知を図ること。
(4) 深谷にある防災訓練センターは建て替え計画を前倒して実施すること。
(5) 設置目標を達成したスタンドパイプ型の初期消火器具は、今後、初期に設置した物の更新時期をむかえることから、計画的な更新に向けて、各自治会への周知を行うこと。
(6) すべての職員がしっかり休憩できる環境を整えるために、消防庁舎建替え等に合わせるのではなく、既存の署所でも創意工夫をし、個室の空間を用意すること。
(7) 無料低額宿泊所と、いわゆる「無届施設」については、防火対策が十分とはいえない施設も多いことから、法令通りの「共同住宅」と取り扱うのではなく、市独自の判断で定期的に査察を実施すること。また、出火防止指導の徹底のため指導課の人員増をはかること。
(8) 石油コンビナート災害を想定した大規模訓練を強化すること。また、そのための装備の充実をはかること。近隣住民に対して日ごろからの周知や、事業所エリアごとに共同の避難訓練を引き続き実施すること。
(9) 本市と在日米海軍との間で締結されている消防相互援助協約に、危険物に関する情報提供の仕組みを設けるなど見直しを行うこと。鶴見貯油施設については、周辺住民に被害がおよばないよう対策を講じ住民に知らせること。
2. 消防団
(1) 消防団が普段の連絡や活動記録を残すために利用している「消防団ワークス」については、アプリやデジタルデバイスを使えない団員への対応をし、使い方のレクチャー等を行うこと。
(2) 消防団の旧耐震基準の器具置場の建替えを早急に行うこと、とりわけ要望のある所は優先すること。そのための代替地を提供すること。
(3) 20年以上使用の消防団車両は、市の目安に従って早期に更新すること。
(4) 現役世代の消防団員を確保するために、活動内容を精査・見直し、現役世代が訓練に参加できるようにするなどの工夫を行い充足率100㌫を達成すること、また、訓練場所の確保等、局としての援助・支援を積極的に行うこと。
3. 救急救命体制の充実
(1) 増加する救急需要に対応するため、救急救命士有資格者採用試験については、試験区分(救急救命士区分)を継続すること。更に、他都市と連携し国への大幅な財政支援を求めること。
【水道局】
1. 水道料金の負担軽減
(1) 長引く物価高騰により、困窮が極まっている低所得世帯に対して、実質的に料金引き下げとなる基本料の減免等の水道局独自に実施できる支援策を実施すること。
(2) 2007年に廃止した低所得世帯、及び、医療施設、社会福祉施設等への水道料金減免の復活にむけて関係局と必要な調整を図ること。
(3) 生活困窮者・低所得世帯、及び、医療施設、社会福祉施設等への支援に必要な財源は、国の補助金及び一般会計からの繰り入れの増額を求めること。
(4) 核家族化、高齢化の進行等により「緩やかな見守り」は、増々重要性が増していることから、今後も継続すること。
(5) 水道料金の滞納者からの相談があった場合のみではなく、滞納にはなんらかの原因があると考え、自宅訪問などの対応を実施し、丁寧に分納や猶予などの制度も知らせること。生活実態のある場合、給水停止をしないこと。
(6) 料金滞納者で解決困難な場合は、「区生活支援課への案内チラシをお渡ししている」となっているが、それだけにとどめず、深刻かつ緊急な場合は、水道局として区の関係窓口、各部局につなげるなどの福祉的な対応を続けること。
(7) 老朽管の更新・耐震化事業は、早期完了をめざすこと。それに必要な財源は、国の財政措置の増額を強く求めること。また、本市一般会計からの繰り入れを拡充できるよう、国に「繰出基準」の緩和を求めること。また、国に対して財政支援を求め続けること。
2. 水道局職員定数
(1) 職員定数について
① 技術継承や災害対応力の強化は、人員体制の充実が不可欠である。水道中期経営計画(2020年~2023年)は、事業量の増大を想定して、「今後、今以上に職員が必要となる」としている。必要な人員を確保することに注力し、「職員定数の適正化」を理由とする職員定数削減はやめること。
② 技術継承を行う技術職の採用のために始めた、水道技術職で入職した職員をしっかり育て、さらに有能な技術者を確保できるよう一層工夫・努力すること。
3. 災害時の備蓄
(1) 災害時の水の備蓄について
災害時の飲料水備蓄について、「1人1日3リットル、3日分9リットル以上の飲料水の備蓄」の啓発は、各自の命を守る重要な項目として徹底を図ること。なお、飲料水の備蓄の状況を把握する調査は継続すること。
(2) リニア新幹線トンネル工事による道志川への影響について
①リニア新幹線トンネル工事による、道志川の水涸れや水質悪化等の影響が懸念される。貴重な単独水源である道志川に影響が出ないよう、本市独自に調査・監視を系統的、継続的に行うこと。また、建設残土処理場の安全性確保についても、必要な策を講じること。
②道志川の水量・水質監視だけにとどめず「水量の監視・把握」ができるようにすること。
4. 企業団
(1) 企業団からの受水については、受水量を計画的に減少させること。
5. CO2の削減
(1) 水道局の創エネ、省エネの取組をさらに進めること。局が所有する施設・土地等の活用等で可能性を汲みつくすこと。例えば、浄水場内での風車の設置等を検討すること。
6. 水道事業広域化
(1) 「神奈川県水道ビジョン検討委員会」が示す外部委託化や民間活力導入などの「方針・方向性」を既定方針とせず、50年、100年先の将来を見据え、主体的に独自の立場を堅持すること。
7. 水道民営化
(1) 横浜市水道局は、局が誇る水道事業を衰退させる広域化や民営化に与さない立場を堅持すること。
【交通局】
1. 市営地下鉄の安全対策
(1) 2019年に発生した重大事故の教訓として、「市営地下鉄の無人運転方式導入」は、今後とも導入・検討もしないこと。
(2) 市営地下鉄の安全・安心を担保する車掌乗務を復活させること。
(3) 地下鉄施設の多くが海面下、または、洪水リスクの高い河川の近くにあり、津波、高潮、河川の洪水・内水氾濫により地下鉄施設の多くが浸水・水没の恐れがある。こうした本市地下鉄施設の災害特性をふまえ、万全の浸水対策を実施すること。
(4) 駅員がいない、あるいは不足している現状は、乗客の安全・安心を守るうえで不十分であり、「事故発生時や災害時はお客様の安全確保を最優先に考え、ホームを含めた駅構内での避難誘導を迅速に行う」ためにも、全駅のホームに要員を常時配置すること。
2. 市営地下鉄 人員体制の拡充
(1) 車いす利用者等の要支援者の乗車を想定した人員配置をすること。
3. 市営バス 運転手の待遇改善等
(1) 会計年度任用職員の賃金、休暇等の処遇について、見直しを急ぎ、処遇は、市長部局同様とすること。
(2) バスの発・着所、折り返し所のトイレ未整備の場所があることから、すべての所にトイレを設置すること。
(3) 待機時間の余裕の確保等の改善を図ること。また、乗務員が安心して停められる場所の確保に努めること。
4. 市営バス ダイヤ改正に伴う路線の減便・廃止等
(1) 交通不便地域等、必要な路線については、公営交通の責任を果たすために拡充・新設に取り組むこと。
(2) 減便について、利用者からの苦情が多く出ている。ダイヤ改正後の検証を丁寧に行い、改善に取り組むこと。
(3) 路線の廃止は原則として行わないこと。
(4) 神奈川区の内路の交差点から大口駅までのバス便の増便をすること。
(5) 緑車庫と東神奈川駅を結んでいた「ふれあいバス」の復活を検討すること。
(6) 金沢区内における94系統「並木団地⇔区役所」の廃止は、地域住民、利用者に多大な不便を強いている。「94系統を復活してほしい」との声が大きく上がり、並木一丁目からは、4000筆超の陳情署名が提出されている。「ダイヤ改正後において問題がある場合は、速やかに見直す」との局長答弁(21年度予算特別委員会)をふまえ、並木団地⇔金沢区役所路線を早期に復活すること。
(7) 急行便が導入された路線では、バス停車時、乗務員の音声案内を徹底し「急行便であること」を聴覚的または視覚的にもわかる様にすること。
5. 市営バス 停留所の改良
(1) 利用者から要望の強いバス停の上屋及びベンチの設置を積極的に進めること。要望の出ている全てのバス停留所に上屋とベンチの設置計画を持ち、民間企業頼みとしないこと。設置に必要な財源を一般会計からの繰入を求めること。
6. 市営バス バス乗務員の保健・福利厚生
(1) バス乗務員のコロナ感染予防検査等について
新型コロナが感染症法上5類に引き下げられましたが、感染力が弱まったわけではないため、不特定多数の乗客と接する市営地下鉄・バス乗務員等は感染リスクの高い職域であることから、安全・安心の交通事業を維持するために、希望する職員全員が、いつでも検査を受けられるようにすること。
(2) 支給される制服について
「制服申請マニュアル」の内容を全職員に改めて、周知徹底すること。
(3) バス車内の紫外線防止等の車体側面ガラスの整備について
事故防止やバス車内の暑さ対策、紫外線防止の対策が施された窓を装備した車両の購入を急ぐこと。
7. ダイヤ改正時の対応について
(1) ダイヤ改正に当たっては、改正を予定する対象路線の地元住民、利用者等の意見聴取を十分に行い、理解と納得を得るため自治会を通じてではなく直接地域住民への説明会を実施すること。
(2) 地域住民・利用者の理解と合意が得られないダイヤ改正は実施しないこと。また、ダイヤ改正実施後、「問題がある場合は、速やかに見直す」とした局長答弁(21年度予算特別委員会)を確実に履行すること。
【教育委員会】
1. 教員未配置問題の解消
(1) 2022年度に162件あった教員の未配置の問題は、生徒・児童に適正な教育を提供できない、教育権を奪うことにもなりかねないことから、問題解決に向けて、教員採用試験の募集人数を増やし、年度当初の定数欠員を解消すること。さらに、年度途中の産休・育休、長期療養休暇などの代替教員の速やかな確保へ、年度当初から市独自の教員を採用・確保すること。
2. 教育費無償の原則等
(1) 憲法第26条の義務教育は無償に則り、教育委員会としての措置をとること。
(2) 文科省が2017年度に行った給食費無償化状況調査では、全国1740自治体のうち、小中学校両方で無償化を実施している自治体は76でしたが、2022年末には254自治体となった。神奈川県内では現在、箱根町・中井町・清川村の3自治体で実施している。本市においても学校給食費の無償化を実施に向けて取り組み、国に無償化を求めること。
(3) 公立高等学校の授業料無償化の所得制限をなくすこと。その財政措置を国に求めること。
(4) 横浜市高等学校奨学金制度は、すべての子どもたちの教育を受ける権利を保障するとともに子どもの貧困解決のためにも、条例を改正して成績要件をなくすこと。また、月5,000円としている一人当たりの支給額を増額し、募集枠を拡大すること。
(5) 公立と私立の高校の学費格差を是正し、市として独自の私立高校生に対しての学費補助制度を創設すること。
(6) 高校生の学びを応援する「横浜市高等学校奨学金」の制度について、HPなどで「横浜市高等学校奨学金」と表示せず「横浜市高等学校奨学生」と表示しているが、給付型の奨学金であることがすぐわかる表示にすること。
(7) 「横浜市高等学校奨学生」のHPには、「横浜市高等学校奨学金は、高等学校等就学支援金(返済不要)や高校生等奨学給付金(授業料減免)と併給できます」と表示されているものの、リンクが貼っていない。一方で、返済する奨学金の制度である「神奈川県高等学校奨学金」はリンクが貼ってあり、容易にアクセスできるものになっている。市の制度と併用できる「高等学校等就学支援金」や「高校生等奨学給付金」についてもリンクを貼ること。
3. 子どもの貧困対策
(1) 小児医療費無料化が中学3年生まで拡大した。どの子も安心して医療にかかれる条件はそろったが、家庭の事情もある。学校の健康診断で要受診とされた児童・生徒に対して、本人含めて家庭の状況を学校がフォローして、医療にかかれるよう、福祉との連携をさらに図ること。
(2) 第2期横浜市子どもの貧困対策に関する計画に「生理の貧困」問題への対応が盛り込まれている。県立高校では、生理用品がトイレに置かれるようになった。女子児童・生徒にとっては欠かすことのできない生理用品を学校トイレに常備し、安心して学校生活が送れるようにすること。
(3) 小中学校へのスクールソーシャルワーカー配置について、学校が要請しても数カ月かかる状況を改善するために引き続き増員し、相談が気軽にできる環境整備を進めること。高校へは抜本的な増員を図ること。
(4) 放課後学び場事業は、引き続き実施校を拡大すること。
(5) 新型コロナウイルス感染症、物価高騰等により困難な生活を強いられている学生が市内には相当数いると見込まれる。高額な学費の負担ができずに進学や学業継続を諦めることのないよう、市として大学等返済不要の奨学金制度を創設すること。
4. 就学援助
(1) 就学援助について、より多くの家庭が利用できるよう、認定基準となっている現行の所得金額を引き上げ、対象者を広げること。全費目認定と給食費のみ認定とするなどの仕組みも検討し、幅広く支援が行き渡るしくみを検討すること。
(2) 就学援助の申請は 保護者の心理的負担が大きいので、申請しやくするために、教育委員会へ郵送する申請手続きを可とすること。
(3) 修学旅行費は教育委員会による現物支給とすること。
(4) 部活動に関する費用の実態調査をし、必要な額を全額支給すること。
5. 障害児教育
(1) 特別支援学校の設置基準が決まったことを受けて、既存不適格を改善するよう計画を策定し、各校の整備をすすめることができるよう国に財政的支援を求めること。
(2) 北綱島特別支援学校について、当初の廃校計画に対する過ちを認めること。
(3) 小学校の個別支援級の拡大を見れば、県指針で示された市東部地域と川崎南部地域に県立特別支援学校を2校新設では不十分である。「横浜市における特別支援学校の整備等に関する考え方」策定にあたって寄せられた市民意見も、特別支援学校の新設の意見が多く寄せられている。県まかせでなく、市自ら特別支援学校の拡充をはかり、住んでいるところから通えるように設置すること。
(4) 市立学校の個別支援学級について、特別支援教育の専門家を配置することとともに、引き続きスキルアップ研修の充実や授業交流などをさらに進めて個別支援学級の質の向上を図ること。また個別支援級の教員加配を行い未配置など起こさないこと。 ボランティアの特別支援教育支援員とは別に、支援員を職員として配置すること。教室の増設、施設設備の充実をはかること。
(5) 特別支援学校において未配置など出さないよう教職員の配置を行い、加配を行うこと。また、上菅田特別支援学校のプール、日野中央高等特別支援学校のプールの改修など施設・設備面等の拡充・充実をはかるなど、改築計画を持つこと。
(6) 障害特性に対応する専門職の手話・言語聴覚士、PT・OTを各特別支援学校に配置すること。
(7) 特別支援学校の設置基準が決まったことをうけて、既存不適格の状態を改善するよう計画を持つこと。各校の整備が進むよう国に財政支援を求めること。
(8) 障害者権利条約24条には、一般的な教育制度から排除されないと明記されている。希望する障害児が普通校に入学できるよう、その際の当該校への教員の加配や施設整備などの条件整備を進めること。そのために必要な措置を国に求めること。
(9) 医療的ケア児支援法に基づき、医療局等と連携するなど引き続き小児看護師の育成・確保に努め、特別支援学校において必要な看護師を確保すること。また学校勤務の看護師を支える仕組みを作ること。
(10) 小学校併設の市立肢体不自由特別支援学校は、新たに示された特別支援学校設置基準に沿うよう検討すること。
(11) 特別支援学校の高等部において、主権者教育を進めること。
(12) 就労の定着に向けて、特別支援学校と9つの就労支援センター、経済局による就労定着支援に対する合同連絡会議を定期開催すること。
6. 学校保健
(1) 整形外科医による運動器検診のモデル事業を踏まえ、学校整形外科医を制度化すること。
(2) ①学校現場では、児童生徒のメンタルヘルスに関する相談を気軽に行うには、困難な実態があるが、これらに対して、早く対応できるよう、オンライン上で児童生徒自身ではなく、スクールカウンセラーや教職員が精神科医からの助言を受けることができるよう検討すること。 ②教職員が産業医への受診勧奨を受けてもほとんど受診していない実態は大問題であるが、教職員のメンタルヘルスに関する相談にも対応できるものと考えるので、精神科医によるオンライン相談体制を検討すること。
(3) アトピー性皮膚炎の有病率は5.5%とされ、軽症のうちから適正な治療を促すことができるよう、学校医とは別に皮膚科専門医による学校健診のモデル実施を行うこと。
(4) 学校の健康手帳をデジタル化すること。
(5) 精神疾患を含む学校における心の健康に関する教育については、医師等専門家を学校に招くことなどして、引き続き学校保健に関する授業や講演等を開催する事業を実施すること。
7. 不登校への支援
(1) 不登校の子どもたちの居場所を充実し学習権を守るために、別室であれば登校できる生徒に対する校内ハートフル事業は、小学校を含め全校展開を図ること。保護者の負担なく児童生徒が通える範囲にハートフルスペース(現在4カ所)、ハートフルルーム(現在小4・中6カ所)を増やすこと。
(2) 不登校の子どもたちが、学校医の診療所で健診が受けられるよう環境を整備し、小中学校に在籍している全ての子どもたちが健診を受けられるしくみを作ること。
8. 教育条件の整備
(1) 国は少人数学級の効果を認めており、子どもたちに行き届いた教育が図られるよう、国の計画を前倒しして早期に小学校6年までの少人数学級を実施し、市独自に中学校も少人数学級を実現すること。必要な教員は正規教員とすること。学校の改築にあたっては20人学級展開を視野に入れること。
(2) 臨任は産休・育休・病休・療養休代替の臨時的任用であり、未配置はあってはならない。 正規教員を配置すべきところへは臨任教員で対応するのではなく、正規教員を配置するためにも正規教員の採用枠を抜本的に増やすこと。未配置は、あってはならない。
(3) 教職員の労働について、働いた分だけ残業代を支払う、など労働基準法通りの運用とするよう、「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」(給特法)の改正を、早急に国に求めること。
(4) 教員一人あたりの授業コマ数を減らし、早急に教員の負担軽減を図ること。
(5) 英語の専科指導を全校で実施すること。
(6) 横浜市で教員が魅力ある働き方ができることが、教員志望者増につながる。業務のスリム化などの抜本的な施策を講じること。
9. 安心・安全の環境
(1) 通学中の児童生徒の安全確保の責任は教育委員会が負っており、学校ごとのスクールゾーン協議会で出される要望について、教育委員会内で責任部署を専任化し、要望の実現を図ること。
(2) 通学路にある危険なブロック塀は、2022年度で全体の31.2%(655箇所/2100箇所)の改善であり、今だに多くの危険箇所が残されている。市民の安全確保の視点からも市を挙げて安全対策を進めること。一方早急に安全対策をとるために、通学路を変更することも含め、通学路の安全性向上を改めて地域で検討する取り組みに、教育委員会として責任をもつこと。
(3) 学校の老朽化したブロック塀の撤去計画を前倒しにして早急にすすめ、安心・安全の向上をはかること。
(4) 憲法19条に基づき、 内心の自由を奪うことになる「日の丸」「君が代」の学校行事への強制はしないこと。
(5) 国際教室担当教員、日本語指導非常勤講師、外国語補助指導員の増員、会計年度任用職員の常勤化などで体制を強化し、日本語指導が必要な児童生徒へのきめ細かい支援を拡充すること。母語支援や通訳について、ボランティア頼みとせず、職員として、必要な児童生徒・保護者の支援をするなど、確実に実施できるようにすること。
(6) 子どもの権利条約批准国として、特定の言語・民族の子どもたちへの差別は認められないことであり、本市国際戦略の重点的な取り組みの柱である多文化共生の推進を進めるためにも、横浜市私立外国人学校補助金交付要綱から「国際情勢を鑑み、国際港都横浜における国際交流の増進及び私学教育の振興を図る主旨に反するときは、補助の対象としない」を削除し、朝鮮学校への補助金交付を再開すること。
(7) 「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」の通知に基づいて、学校内外の「サポートチーム」や「支援委員会」の設置状況や、児童生徒への対応状況について支援の充実などの通知にとどまることなく、実態調査をすること。その結果をもとに、必要な体制を強化すること。引き続き、教職員・管理職等への研修の充実を図ることで、教職員が正しい知識をもって理解し児童生徒に配慮できるよう、より相談しやすい環境の整備をすすめ、子どもたちが、自分らしく安心して生活できるようにジェンダー平等が推進されるよう取り組むこと。
(8) 学校配当予算(学校運営費)を大幅に増額するよう取り組むこと。
10. 学校図書館
(1) 学校図書館法ができて70年になる。それにふさわしく、学校図書館の資料費を増額すること。文部科学省の「学校図書の現状に関する調査」の結果2022年度」では、横浜市の学校図書館図書標準を達成している学校数が小学校で政令都市最下位の11.9%、中学校は全国平均が61.1%の中、35.7%である。学校配当予算の図書費を校内で流用することなく、図書費として別建ての予算を配当すること。併せて、更なる図書費の充実をはかること。
(2) 児童・生徒・教職員のニーズにこたえるために、「学校図書館基本図書更新参考リスト」等を参考にして更新がすすめられるよう資料費の増額をすること。あまりにも古い、児童・生徒が手を出せないような資料の廃棄を検討すること。
(3) 学校司書が専門性をもって、司書教諭と協働し学校図書館をさらに活性化できるよう、新規採用者からは司書資格者を採用要件とすること。併せて正規職員として採用すること。
(4) 学校司書が児童生徒のため、また、教職員との打ち合わせの時間を確保するために、年間勤務1015時間の制限を撤廃し、子どもたちが学校にいる時間帯に学校図書館が利用できるよう、勤務日数・時間数を大幅に増やすこと。
(5) 1区1館しかない公立図書館では、児童生徒の読書の推進・調べ学習の充実に、こどもだけでの利用は進まない。夏休みなどの期間も学校図書館を開館して児童生徒が利用できるように、学校司書の勤務を通年とすること。
(6) 学校図書館には、教科書を配架すること。新聞を購読すること。
(7) 学校司書の業務を具体的にアドバイスする学校図書館支援センターを設置すること。支援センターには、学校司書経験者も配置し、学校図書館の支援強化を図ること。
(8) 資料の有効活用で児童・生徒・教職員が豊かな学びや教材準備の充実が図れるよう、学校図書館間の相互貸し借りや公立図書館からの資料提供が容易にできるよう、制度改革や、物流ルートの確立を図ること。
(9) 学校司書に端末を配布し、公立図書館の蔵書検索もできるよう、学校図書館へのWi-Fi整備など、ICT環境の整備を図ること。
(10) 市立高校の学校司書の正規採用をすること。
(11) 教科書を配架すること。
(12) 新聞を配架すること。
11. 学校施設整備
(1) 「横浜市立小・中学校施設の建替えに関する基本方針」について、学校統廃合や民間施設との合築については地域の合意なしに進めないこと。
(2) 教育委員会は、小規模校について、児童生徒同士よく知り合うことができ人間関係を密にすることができる等、小規模校の良さを認めていながら、行事や集団行動の実施に制約があるなどとして、小規模校の課題を解消する必要性から、通学区域の変更や学校統合等による学校規模の適正化を進めていくとしており、小規模校の良さを生かす、地域の文化の拠点である学校を守るという視点が欠けている。
「横浜市立小・中学校の通学区域制度及び学校規模に関する基本方針」のうち学校統廃合推進方針は中止すること。
(3) 小中学校の建て替えに当たっては、文部科学省が示す基準通りに校庭面積を確保すること。
(4) 中学校の建て替えにあたっては、将来の自校方式による給食実施を見込んだものとすること。
(5) 学校施設の修繕について、子どもの安全確保の観点から必要な修繕が進むように、学校特別営繕費の増額に努めること。
(6) 学校における痛ましい重大事故の検証がしっかりとされ、事故防止の啓発につなげること。旧式の用具による事故であったり、現場に指導教員がいないところでの事故などについては、予算をつけて改善を図ること。
(7) 和式トイレの洋式化を小学校では早急にすすめること。誰でもトイレの設置を全校に行うこと。
(8) 全校でのプール設置を堅持すること。
(9) 「プール及び野外活動施設等の見直しに係る方針」を撤回すること。公園プールは地域住民のための施設であり、学校プールは教育のための施設で児童生徒のためのものである。共用によって利用に制約が出てくるため、プールの集約・統合はやめること。
(10) 学校は地域の文化の拠点である。「横浜市立小・中学校の通学区域制度及び学校規模に関する基本方針」のうち学校統廃合推進方針は中止し、次の世代に引き継ぐこと。
(11) 空間放射線量の測定結果に関わらず、放射性物質が土壌に含まれていることの危険性を直視し、埋設処理された小中学校4校の汚染土も回収し、北部汚泥資源化センターに移すこと。
(12) 猛暑の上、40度を超える学校給食調理室にエアコンを設置すること。設置にあたっては厚生労働省発出の「大量調理施設衛生管理マニュアル」にある「施設は十分な換気を行い、高温多湿を避けること。調理場は湿度80%以下、温度は25℃以下に保つことが望ましい」に基づいて進めること。コロナ対策として進められているスポットクーラーや保冷剤ベストは、現場任せではなく、責任を持って必要量を確保すること。
(13) 体育館へのエアコン設置は、10年くらいで整備していくとのことであるが、ほとんどの小中学校が地域防災拠点となっており、市を挙げて予算化し、整備を早めること。また、武道場のエアコン設置を検討すること。教室などの既存の設備更新の数を増やすこと。
(14) 学校の教室の断熱化について、他都市の実践にも学び、本市でも本格的に取り組むこと。
12. 学校安全教育の推進
(1) 学校現場での事故について、日本スポーツ振興センターの給付をすみやかにすること。また、すみやかに事故を公表し、子どもの立場に立って補償し、学校任せにせず教育委員会の責任で解決をはかること。
(2) 市立学校への産業医の配置は現状をふまえ、きめ細かな教職員への健康管理・安全衛生管理を行えるよう数を増やし、巡視の回数を引き上げること。
13. 学校給食等
(1) 全員喫食の中学校給食を実施するにあたっては、温かいものを温かいままで、香りも栄養価も下がらないできたてを提供できる学校調理方式を原則として進めること。
(2) 横浜市立中学校における昼食時間は、小学校や他自治体の時間表も参考にして、落ち着いて食事をゆっくりととれるように設定すること。そのためにも、小学校よりもあまりにも遅い始業時間の見直しを行うこと。
(3) 小学校の給食は、無償化に踏み出すこと。
(4) 国が提示する栄養基準を100㌫満たすように、さらに小学校・中学校給食の内容充実をはかること。
(5) 小学校給食の調理業務について、教育の一環としての学校給食を最優先し、これ以上の民間委託は中止し直営に戻すこと。全校への栄養士配置と必要な調理員を配置し、食教育としての学校給食を充実・発展させること。民間事業者とは災害時に避難所となった時に対応できるよう協定を締結すること。
(6) 小学校の給食食材の放射線測定について、全市1校でなく食材調達の方面別に最低1校の全量検査を毎日実施すること。
(7) 学校給食での食育の観点から、市内産・県内産農産物の利用目標を数値で定め地産地消を進めること。
14. 夜間中学校
(1) ①夜間中学が学齢超過者(不登校・引きこもりの若者等)の進路先の一つであることも含め、チラシ・ホームページに、入級要件を「中学校を卒業していない人や、卒業していても不登校や保健室登校等で実質的に学習できなかった人」とし、PRポスターを作成
し、公共施設や駅などへの掲示を行うなど市民への周知を図ること。 ②外国語版チラシを区役所や国際交流ラウンジなどに常置すること。 ③相談を受けている機関や区役所等で当事者に直接周知するなど、さらなるPRを行うこと。
(2) 市内在住・在勤でない方も、希望者との面談などを通じて状況を把握して蒔田中の夜間中学に入学できるように取り計らうこと。全国の夜間学級設置の動向などを踏まえ、国際局と必要に応じ情報を共有し、県内の義務教育未修了者が市町村帰属にかかわりなく、近隣や職場近くの夜間中学に通学できるよう、県や県内夜間中学校との間でさらに協議を進めること。
(3) 夜間学級において、課題を抱える生徒に対して、より効果的な支援ができるよう、スクールカウンセラーの配置をすること。
(4) 夜間学級を対象とした奨学制度については、2023年度から「夜間学級就学奨励費」として実施されることを歓迎します。中学校夜間学級の生徒に給食を提供することについて、学校からのニーズ調査を行い早期に取り組むこと。
(5) 随時入学受け入れを原則とすること。生徒一人ひとりの状況により、本人とも相談しつつ、進級の判断をすること。
(6) 多様な生徒が学ぶ場であることから、教職員配置は少なくとも6名以上の専任教員の配置をすること。
(7) 教育活動の充実が図られるよう、日本語力の不十分な児童・生徒は教科から取り出して日本語指導する日本語特別クラスを設けること。
15. 中学校の部活動
(1) 教員の部活への参加はあくまでも自主的な活動であることを校長会で徹底し、改めて全教職員へ通知を出すこと。
(2) 部活動にかかる費用は全額公費とすること。
(3) 子どもを主人公にした部活動のあり方を検討し、教員以外の部活動指導員の確保・待遇改善など当面の改善を図り、教員の負担軽減を実現すること。
16. 教科書採択・副読本等
(1) 教科書採択について多くの教員が調査研究に参加できるようにし、学校現場の声を生かした調査報告書を学校ごとに提出し、採択に反映するくしくみを導入すること。
(2) 教科書調査員は、現場で児童生徒の指導にあたっている教員がなるようにすること。
(3) 教科書採択について、投票の場合は記名式で行うこと。採択の教育委員会会議は、傍聴希望者が入ることのできる会場を準備し開かれた会場で行うこと。引き続きインターネット中継を行うこと。録画は公開すること。
(4) 教科書の採択地区について、現行の全市1区を見直し、行政区毎に戻し将来的には学校採択をめざすこと。
(5) 市民に教科書を身近に知ってもらう教科書センターの設置個所数を、5か所でなく抜本的に増やし、全区での展示会を継続すること。展示会場では、入口でわかりやすく案内するなど、展示会を行っていることを多くの市民に知らせること。
(6) 教科書展示会で用意されているアンケート用紙に、市民によって記入された内容については、展示会運営(期間・時間帯・展示の在り方等)についてはもとより、教科書内容についての意見を求め、教育委員全員が、市民から出されたアンケートを読むことができるようにすること。
17. 図書館
(1) 「新たな図書館像」の策定にあたっては、現行の一区一館の図書館体制の見直しを行い、本市として明確な図書館増設計画を策定すること。
(2) 「新たな図書館像」の策定にあたっては、市民アンケートに示された市民ニーズである「子どもから大人まで談話しながら利用できる環境」「子どもが遊べるスペース」「静かに調べものや読書ができる環境」に応える図書館の実現にむけて取り組むこと。
(3) 政令指定都市最下位の人口1人当たり蔵書冊数について、 書籍、電子書籍ともに資料の充実を図り、予算確保に努めること。
(4) 増え続ける歴史的価値のある蔵書が市民のニーズにも応えられるような保管のあり方を考察し、場所の確保に向けて取り組みを開始すること。
(5) 引き続き障害者の図書館利用について、サービスの向上を図ること。視覚障害者に対しての、点字や拡大本、録音図書、手話や字幕入りの映像資料等のさらなる資料の充実をはかること。各区の図書館においてもこれらの資料充実を進めること。
(6) 中央図書館への車いすで来館される方向けに、バス停の案内を実施し、各バス停からのスロープを使った経路の看板を増設したとのことだが、図書館までは坂道で車いす利用の方にとっては、厳しいものがある。市民ギャラリーのシャトルバスを延伸運行し、障害者や高齢者が中央図書館の入口で乗降できるようにすること。
(7) 地区センターや駅で図書取次サービスを行うなど、市民から要望が出されている取次箇所での実現を図ること。
18. 文化財保護
(1) 栄区上郷猿田地区の開発計画が断念された。この地にある上郷深田遺跡は、 関東圏でも希少な製鉄生産の遺跡であり、開発断念を受けて横浜市として本格的に調査し、児童・生徒・市民が学ぶことができるよう、記録保存にとどめず、文化財として保護・保存・活用すること。
(2) 引き続き、金沢区の野島掩体壕については環境創造局と連携し、港北区の日吉台地下壕は所有者や地域住民と連携して、その他市内各地にある戦争遺跡を調査して、保護、市民公開に取り組むこと。また、戦争遺跡マップ等を作成するなどして、広報に努めること。
(3) 横浜市歴史博物館の展示のリニューアルや付随する野外施設(大塚・歳勝土遺跡)の本格的な補修について、計画的かつ早急に行うこと。また現在の指定管理料の引き上げを行い、必要な管理・運営費を保障すること。また、本施設を直営に戻すこと。
(4) 東高島駅北地区開発の区域は神奈川台場の跡地で行われていることから、今後の工事で台場の痕跡等が発見された場合、工事を止め調査を行い、記録保全ではなく現物を保存するよう、市として責任をもつこと。
(5) 横浜市八聖殿郷土資料館のトイレ改修を行うこと。
19. コロナ対策
(1) 学校関係者へは、適切にキットの配布など行うこと。
(2) CO2濃度測定器の配置を継続し、教室の換気のできる環境を整えること。
(3) 教員の負担軽減のため、職員室業務アシスタントは引き続き、小・中・義務教育学校・特別支援学校において引き続き配置すること。
20. ICT教育
(1) 「学びの条件」を広げるものとして、オンライン学習やオンライン授業についても、教育委員会の責任でどの学校でも同等の授業が実施できるようにすること。
(2) ①GIGAスクール構想に基づき、ICT活用が推進されているが、有効な活用方法を集団的に議論したうえで児童生徒の発達を保障するツールとして活用すること。 ②個人情報ビッグデータに蓄積し民間教育産業、IT企業等が利活用することを可能とすることの危険性を熟知し、危険性の課題の解決を国に求めること。
(3) ICT活用が、子どもの心と体への深刻な影響、孤立した学びに陥る危険性、指導方法の画一化、教育格差拡大の恐れなど多くの課題があることを踏まえて取り組むこと。
(4) メディアリテラシー教育を学年にふさわしい内容で推進すること。
(5) 教職員の負担軽減からも、ICT支援員を基本的に各校へ専任で配置できるよう国へ要望すること。
【選挙管理委員会】
1. 選挙
(1) 期日前投票が増えていることから、選挙公報を早く確実に届けるように配布期日を早められる方法を国とも相談して検討実施すること。郵送での配布に切り替えること。
(2) 選挙公報のホームページのアップをできるだけ早めることや、点字・音訳版の発行を公職選挙法に盛り込むよう、公職選挙法の改正を引き続き国に申し入れること。
(3) 期日前投票所の箇所数を抜本的に増やすこと。特に、寿地区やラポールに期日前投票所を設置すること。車で巡回しながら移動して投票できる「移動式期日前投票所」の導入を検討すること。又、当日の投票所に駐車場を確保すること。
(4) 投票日当日の投票所の設置個所数を抜本的に増やすこと。
(5) 高校、大学の期日前投票所をさらに増やすこと。
2. 参政権の保障
(1) 横浜市長選挙、同市議会議員選挙のお知らせの点字・音訳版があることを周知徹底し、全ての視覚障害者が受け取ることができるようにすること、期日前投票所にも配架すること。また、視覚障害当事者からもよく聞き取りをして選挙公報の拡大版も検討すること。
(2) 郵便投票対象者の要件緩和について引き続き国に求めること。また、施設や病院でも投票できることの周知と啓発に特段の手立てを講じること。
(3) 期日前投票開始時までに、点字の候補者名簿を作成すること。
(4) 代筆の際のプライバシーが守られるよう配慮すること。
(5) 外国に行っている人の投票する権利を保障すること。
(6) 投票権を行使することへのバリアをなくすように、投票所内のバリアフリーはもちろんのこと、投票所までのバリアがある場合はどうするのか、区などが相談にのること。また投票所に車で行く際、無料で使えるよう駐車スペースを確保すること。
【議会局】
1.職員の勤務の在り方
(1) 議会局の職員の人員体制を増やし、長時間勤務にならないようにすること。
(2) 県外視察などにおける議員からの求められる業務外活動(交流会や二次会など)については、職員が応じないルールとすること。
(3) 議会便りについては「カラー化」や増ページなど充実をはかること。