◆岩崎委員 まず、スライドの使用許可をお願いします。
○望月[高]委員長 どうぞ。
◆岩崎委員 中外製薬戸塚町開発について伺っていきます。
開発工事が完了しました。この開発の一番の問題は、高さ2メートルの盛土です。スライドを見てください。(資料を表示)8年前の台風18号のときの旧日立正門前です。下水の整備水準を超える大雨が降ると、付近の雨水がここに集中します。次です。これは同じ場所の現状です。水をせき止める壁ができています。
伺います。この水の流れを妨げてはならないことは社会の常識です。民法214条の紹介と説明をお願いします。
◎稲村危機管理部長 民法第214条の条文ですが、読み上げますが、「土地の所有者は、隣地から水が自然に流れて来るのを妨げてはならない。」となっています。ある逐条解説書によりますと、土地所有者には隣の土地から自然に流れてくる雨水や湧き水、地下水などの流れを自然に逆らって妨げてはならないと書かれていました。
◆岩崎委員 建築局は開発許可基準に盛土はないので市は指導していないと答弁しています。確認願います。
◎稲村危機管理部長 当時の宅地審査部長が、都市計画法に定める開発許可基準には盛土の抑制に関する規定はなく、本件については開発許可基準に適合しているため許可したものである旨を答弁しています。
◆岩崎委員 質問ちょっと飛ばします。次に、防災対策を所管する危機管理室は浸水の増大を止める手だてを取りましたか、取っていませんか、どちらか答えてください。
◎服部危機管理室長 この地区に限ったことではございませんけれども、災害予防対策は所管区局が関連する法令や計画等に基づきましてそれぞれの事務事業を進めております。危機管理室では、浸水ハザードマップの配付やマイ・タイムラインの普及、様々な手段による災害情報の発信など、適切な避難行動につなげるための取組を進めております。また、発災時には応急活動の全体的な指揮や調整を担っております。
◆岩崎委員 質問に答えてください。浸水の拡大を防止する処置を取ったかどうかを答えてください。取ったか、取っていないかのどちらかです。
◎服部危機管理室長 ハード的な部分とソフト的な部分があると思います。被害の拡大を防止するという意味ではこの地区についても人的な被害が発生しないように今申し上げました適切な避難行動につなげるための取組を進めておりまして、ハザードマップやマイ・タイムライン作成シートを全戸配布をさせていただきましたので、今後作成の研修にもお伺いをさせていただくということでございます。それ以外のハードの部分については、私どもの事務権限ではございません。
◆岩崎委員 処置は取っていないということですね。歴代副市長はこの問題で、地元の皆様に安心していただけるよう今後とも事業者への指導要請に努めると答弁してきています。ところが、建築局は盛土に対して指導もせずに開発許可を下ろしています。危機管理室は災害の未然防止の手だてを講じていません。
副市長、指導も要請もないではありませんか。これはどういうことですか。これでいいのですか、伺います。
◎大久保副市長 本件開発につきましては、本市として法令に定める許可基準に適合した計画となるよう指導し、適切に審査、検査を行ったものと認識をしております。
◆岩崎委員 盛土が問題なのです。盛土に伴う浸水をどうするかということについて指導も要請もないではないですか、どうですか。もう一度はっきり言ってください。
◎大久保副市長 繰り返しになりますけれども、盛土がどうということではなくて、本件開発について申請されたものについて法令に定める許可基準に適合しているかどうかということを審査し、そしてそれに合わせた指導を行う、検査を行っていくことが役割であると考えておりますので、そのように適切に対応しております。
なお、委員は、住民の皆様が浸水に対する不安を抱えているということで、このことについて問題意識を持っておられるということは私どもも承知をしております。このことにつきましては、治水対策として住民の皆様に安心していただけるように、新たな雨水幹線やポンプ場の整備など戸塚駅周辺の浸水対策を着実に進めていくところでございます。
◆岩崎委員 基本的に浸水を拡大させないようにする処置は取られていないということなのです。今からでも浸水の拡大を防止する対策を取る必要があると思いますが、これを求めますけれども、どうでしょうか。
◎大久保副市長 大変申し訳ございませんが、同じ答弁になります。私どもは出てきた申請に基づいて、それが法令が求める基準に適合しているかどうかということを審査し、そして指導し、検査を行ってきたということでございます。また住民の皆様には安心していただけるように治水対策を進めている、そういうことでございます。
◆岩崎委員 今の答弁は全く納得できません。ここに見たとおり、厳然として止水壁ができているわけです。これをどうするかという問題があります。浸水被害増大を未然に防止する手だてを講じることを再度求めて、終わります。
議会での質問・討論(詳細)
2022年10月5日