見解/声明
2022年10月14日

2022 年第 3 回定例会を終えて

山中竹春市長になって 1 年経過、変化を実感!

2022年10月14日
日本共産党横浜市議団
団長 荒木由美子

2022 年第 3 回横浜市会定例会は、9月6日に開会、前半は市長提出議案の審議、後半は決算特別委員会での審査が行われ、10 月 14 日の本会議での決算と追加補正予算案の議決ですべての日程を終了。前半戦の議案関連質問には北谷まり、一般質問には白井正子、9 月 16 日の討論はみわ智恵美の各議員が立ち、後半戦の決算特別委員会では総合審査には河治民夫議員が登壇、各局決算の審査は 9 人の議員が分担して、市政の監視役と市民と市政との橋渡し役として市政の新しい流れを奔流にすべく尽力。最終日の 14 日の本会議では、決算討論は大貫憲夫議員が行い、追加の補正予算案への質疑には宇佐美さやか議員が立ちました。

2、山中市政になって 1 年、市民の期待に応える前向きの変化が…
横浜市政が林市政から山中市政となって 1 年目の2022 年 8 月 30 日、横浜市が 2022 年度~25 年度に取り組む重点政策をまとめた「横浜市中期計画」素案が発表されました。山中市長が選挙戦で重点公約とした、中学校給食の全員実施と「三つのゼロ」(子ども医療費、出産費用、75 才以上の敬老パス負担金)については、その方向性と行程が明記されました。そのうち実施時期など具体化されたのは中学校給食と中3までの小児医療費無償化の二つで、出産費用については妊娠等にかかる「経済的負担の軽減を図」るとし、敬老パスの負担ゼロは総合的な移動サービスとして「検討」としています。計画期間中の財政見通しでは全員制の中学校給食、小児医療・敬老パス無料化にむけて 240 億円を見込んでいます。中期計画素案はデリバリー給食、大型開発温存をはじめ看過できない問題を内包していますが、全体としては自公の激しい抵抗と圧力のなか「山中カラー」が目に映り、市長選挙で林市政に代わる新しい市政の流れを求めた多くの市民の期待に応えたものと評価できます。

3,市政の新しい流れをもっと強く、ダメなものはダメ・・・・党市議団の主な論戦と市民の中での取り組み
①中学校給食はデリバリーではなく、学校調理方式を原則に

市教育委員会は、全員制の中学校給食を 2026 年度から実施する方向ですが、その方式は民間事業所が調理・配達するデリバリー方式です。この方式は食中毒対策上おかずを冷やすため、生徒に不人気なのが一般的です。この点は、市教委も認めています。党市議団は、選択制から全員制に転換したことについて評価する一方で、自校調理及び小学校で調理し、中学校に運ぶ親子方式など学校で調理する方式を多くの生徒が望んでいるとして、見直しを求める論戦を張りました。そして、市教委を包囲する世論形成が不可欠として、「横浜の中学校給食は出来立てをみんなで食べられるものに」と題するシンポジウムを給食署名運動に取り組む市民運動団体の協力のもと 10 月 10 日に開催しました。

②中3までの小児医療助成対象は東京都 23 区並みの 18 才までに
中期計画素案は基本戦略を「子育てしたいまち、次世代を共に育むまちヨコハマ」としています。ならば、中3までの医療費無料化で留まるのではなく、もっと先を見据えようと提案、市長は「市会とともに検討を進める」と応じました。

③物価高騰対策では
この議会に、関連する予算が二度組まれ、議案として上程されました。高齢者や障害者施設への光熱費・食材費の高騰に対する支援に 43 億円を充てる予算が組まれましたが、これは第2回定例会で共産党が主張していたものです。両方とも、生活に苦しむ市民への市独自の直接的支援がないことを指摘、改善を求めました。12 月議会での実現につなげます。

④新型コロナウイルス感染症対策では
第 8 波襲来を視野にいれた対策、とくにワクチン接種が混乱なくスムーズにすすめるための手立ての重要性を力説、横浜市は、11 月から集団接種会場を 3 カ所追加し計 10 カ所に拡大します。また、12歳以上を対象にしたオミクロン株に対応するワクチン接種については、個別接種が 10 月 13 日から、集団接種は 11 月 1 日から実施です。

⑤統一協会と国葬問題では
横浜市と外郭団体が統一協会の関連団体から寄付金を受け、定期誌を自民党市議が購入していた事実が判明。市長と議長に対し、事実関係の追跡調査と会派への自主的調査呼びかけを要請。ともに未達成であり、働きかけを継続します。国葬については、自公からの 9 月 27 日休会提案に反対、市長に対しては、来年度予算要望書の提出時に欠席を要請。

⑥花博と上瀬谷巨大テーマパーク構想はともに現計画の抜本的見直しを
2027 年開催の横浜国際園芸博覧会は、その規模が巨大で、横浜市の財政負担の肥大化が憂慮されます。さらに交通アクセスにも入場者の半分近く賄うと見込んでいた新交通システムの当初計画が流れたことによって大きな影を落としています。規模縮小は待ったなしです。市はテーマパーク事業者の募集手続きに入りますが、来場者 1,500 万人もの巨大施設が郊外部の活性策として有効かどうかの検証がないまま、結論ありきで強行する姿は、前市政の IRカジノ誘致と同じとして、その拙速さを批判。また、三ツ沢公園での新球技場構想については、整備か所含めゼロベースからの再検討を要求。今、横浜市政は、重大な岐路に差し掛かっています。自民党からは、稼ぐという視点が弱い、強い経済だといった従来型の主張が声高に上がっています。前市政を国政と直結して支えた自公が多数を占める議会構成からも新しい流れが止められる危険があることを直視しなければなりません。議会の力関係の大きな変化と、市民パワーの高揚がどうしても必要です。党市議団に課せられた今日的役割をしっかり受け止めて、引き続き、全力を挙げます。ご支援よろしくお願いします。

議会を終えて


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