9月28日、横浜市会では決算特別委員会の連合審査が行われ、かわじ民夫議員が登壇。市が公表したIRカジノの振り返り、市長就任から1年間の取り組み、平和・核廃絶に向かう取り組み、気候危機対策、地域交通の拡充について、山中竹春市長等に質問しました。
市のIRカジノの振り返り報告書は、なぜIRカジノ誘致は失敗したのかについて、市民理解が得られなかったことが要因と分析し、「IRは不確定要素が多く、(経済的社会的)効果について期待通りにならないリスクがあった」「(依存症への)市民の不安を払しょくし、理解を得られるまで至っていなかった」「住民投票条例制定を求める直接請求の結果や市の対応については批判的な意見が多く、IRに対する市民感情を悪化させた可能性があった」などの反省の弁を連ねています。
かわじ議員は、振り返りで指摘されていることを今後どう活かしていくのか山中市長の率直な受け止めについて質問し、誘致を中心的に進めてきた平原副市長にどう責任をとるのか問いました。
山中市長は、「今後の市の施策を進めるうえで、今回の件も踏まえて、丁寧に市民の皆さまの声を伺い、適時・適切な情報発信並びに情報の共有を行うことで、市民の皆様にご理解をいただきながら、信頼される市政運営に努めていきたい」と答弁。平原副市長は、「外部有識者から事業の進め方について大変厳しいご意見・ご指摘をいただいたものと認識している」「これらの意見をしっかりと受け止め、今回の振り返りを通じて得られた点を踏まえて、今後の市政運営に活かしていくのが私どもの責任と感じている」と答えました。
地域交通の拡充については、旭区のミニバス「四季めぐり号」について、2013年4月から本格運行が始まったものの採算が取れず5年で廃止に追い込まれ、地域と事業者の努力のもと、2020年になんとか再開ができた事例を示し、ミニバスなど地域の移動手段は、運営費への支援がなければ継続は本当に厳しいと指摘。市民の移動の保障は市が責任を負うべきだと主張し、ミニバス運行などを支援する地域交通サポート事業の更なる拡充と、運営費補助を行うことなど求めました。
道路局長は、「需要の少ない地区でも成立するような事業手法を求めたいという声が沢山あるので、今まさにデマンド交通とか、さらに新しい事業手法を用意して、(サポート事業の対象)地区を拡大しようと努めている」と答え、運営費への補助については「運行後の運営補助は行なっていないが、実証実験では運行経費の補助を行っており、運行後も自立経営に必要な運行計画の見直しや利用促進の支援をしている」と答弁しました。山中市長は「現状を分析した上で、検討していく」と答えました。
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