宇佐美委員:日本共産党を代表して質問します。よろしくお願いいたします。
委員長、スライドの使用許可をお願いします。
藤代副委員長:どうぞお使いください。
宇佐美委員:まず初めに、バス停上屋とベンチについて伺います。
2020年度に新たに新設したバス停の上屋とベンチの基数を伺います。
原田自動車本部長:バス停の上屋につきましてですが、現在工事中のものの完成の見込みを含めまして、今年度中に16か所、またベンチにつきましては7基を更新する予定でございます。
宇佐美委員:では、来年度のバス停の上屋とベンチの新規設置数を伺います。
原田自動車本部長:令和3年度につきましては、交通局が費用を負担する直営の上屋あるいはベンチ、こうしたものの新設の計画はございません。一方で、広告つき上屋につきましては、全体で15か所への設置を予定してございます。
宇佐美委員:もともと上屋に関しては毎年1か所でも局単独では設置できないので他社の協力をいただきながらつくってきたという経緯は承知していますが、来年度、さらに予算が大きく減らされ、上屋の更新1か所、ベンチの更新5か所という数字が並んで、新規という文字がありません。もちろん老朽化したものを更新することも重要ですが、全く上屋もベンチも設置されていないバス停に設置することも利用する方々から望まれています。利用する方々の利便性を高め乗客を増やすためにバス停の上屋とベンチを増やしていただくべきと考えますが、見解を伺います。
三村交通局長:バス停の上屋あるいはベンチにつきましては、お客様から御要望をいただく場合がございますけれども、経営状況が大変に厳しい中、これまでと同じような規模で新たな上屋ですとかベンチを設置していくことは、残念ながら難しいと考えております。しかしながら、老朽化などで安全性に問題を生じている場合には確実に対応してまいりたいと考えております。
宇佐美委員:予算が厳しいときだからこそ、利用者を減らさない努力を惜しまないでいただきたいと思います。そこを要望したいと思います。
次に、バス路線の再編成について伺います。
私の地元の神奈川区では、緑車庫から神奈川方面へと一日2便運行しているふれあいバスが廃止されると、つい先日聞きました。廃止の理由と乗車人数、併せて伺います。
原田自動車本部長:まず、乗車人数でございますが、令和3年1月の実績で申し上げますと、緑車庫から東神奈川駅西口までの全区間で、平日1便当たりの乗車人員は18名となってございます。中でも、特にふれあいバスのみが停車をする菅田運動場入口、池上小学校、菅田中学校前の3つのバス停の御利用実績は1月で見るとゼロということで、年間実績としても、ほぼないという状況でございます。このバスについては、ほかの路線のバスと重複する区間も多く、また一日に2便しか運行していないということもございまして、そうしたことから今年度末をもって運行を終了させていただきたいと考えてございます。
宇佐美委員:私が住んでいるところの話なのですが、私は廃止の方針を知りませんでした。自治会町内会には伝えたということですが、本当にバスを利用している住民がぎりぎりまで知らされないということが多々あります。周知してから廃止するまでの期間は短いと思うのですが、廃止や減便を知られたくないからかなともうかがえます。あまりにも通り一辺倒すぎると思いますがどうですか、伺います。
三村交通局長:2月の中頃、16日、17日とかけて、沿線の自治会の会長等に御説明を行ってきたところでございます。また、その翌日18日にも、神奈川区連会におきましても説明しております。区連会の資料については、区内の各町内会長に配付されているところでございまして、こうした事前の関係者への説明は行わさせていただいて周知も図っているところでございます。今後も丁寧に説明を行ってまいりたいと思います。
宇佐美委員:丁寧とおっしゃるのですけれども、私は聞いていないというか、自治会町内会で通り一辺倒ではないかということを今伺ったのです。
では、もう一つの地域のスライド、こちらを御覧ください。(資料を表示)金沢区の富岡バスターミナルと金沢区役所を結ぶピンク色の路線94系統を廃止する方針が出されたということで、日本共産党横浜市会議員団に地域の住民の方々から廃止しないでという声が届きました。94系統の廃止の理由を伺います。
原田自動車本部長:94系統につきましては、京急バスと共同運行を行っている系統でございます。ここについては、同一地域を並走するバス路線がございますことから、こちらも今月末をもって運行を終了するものでございます。
宇佐美委員:乗客が少ないということも理由に挙げていたと思うのですけれども、国道16号まで行けば同じルートを通るバスがあると。そして、住民の皆さんにはこうも説明していました。富岡バスターミナルの土地の使用が有償になることで廃止ということを言ったと。私が土地を所管している港湾局に確認したところ、有償になるかならないかは財政局が入っての協議ですと言うだけで、貸さないとも有償とも言っていませんでした。有償になるからという理由では言い訳が通用しないと思います。これでは住民は納得しないと思いますけれども、いかがですか。
原田自動車本部長:委員御指摘の富岡バスターミナルでございますけれども、御指摘のとおり、これまで交通局が横浜市から無償で使用承認を受ける形で運用させていただいておりました。ただ、今回のバス路線の廃止につきましては、先ほど申し上げましたとおり、同一地域を並走するバス路線があること、利用状況が少ないということから廃止あるいは減便を行おうとするものでございます。
宇佐美委員:同時期に減便される方針を出された緑色の294系減便の理由を伺います。
原田自動車本部長:294系統につきましては、平成元年にシーサイドラインが開業したことに伴いまして、バスの利用人員が大幅に減少し、並木地域を運行いたします路線が大きな赤字を抱えることになりました。その後、平成18年度に58路線を再編した際に、この並木地区を運行しておりました旧61系統の廃止を行う予定でございましたが、暫定措置ということで、294系統と系統名称を変えて存続した経過がございます。その後、収支が改善されず、御利用も少ないため、今回減便を行おうとするものでございます。
宇佐美委員:必要だと思ったから系統を変えて残したのではないのですか。この94系統の廃止と294系統の減便について、地域住民への周知の状況を伺います。
原田自動車本部長:金沢区役所とも連携しながら、対象地域の自治会長には昨年の12月から説明を行いまして、これまで複数回の意見交換を行っております。その上で、1月中旬に改めて今後の対応について自治会長へ説明を行い、了解をいただいた上で、1月下旬に周知用のチラシを2000枚配布しております。このチラシを基に、地域の方々への周知をお願いしているところでございます。また、今週末には、各バス停にこの内容を掲出するとともに、交通局のホームページでもお知らせをしてまいります。
宇佐美委員:ふれあいバスのときとえらい対応が違うと思うのですけれども、地域住民の反応はどのようなものがありましたか、伺います。
原田自動車本部長:94系統につきましては、この系統が廃止になった場合、国道16号線まで歩くことになり、バス路線はありますが、歩く距離が長くなることによって不便になるという声をいただいております。また、294系統の減便については、反対をするという意見がある一方で、現状、いつ見ても利用者が少なく、減便はやむを得ないという声もいただいてございます。
宇佐美委員:地域住民の方々は、2月17日9時から16時まで八幡公園前とサブセンター前でバスを利用された方々に、バスが廃止されることを知らせながら聞き取り調査を行いました。集まった86人の利用者の声のほんの一部を紹介します。94系統が廃止されたら困ります、通院できなくなります、寺前まで歩いて出るのも厳しくシーサイドの駅も遠くて無理です、足の不自由な私に死ねということですかという高齢女性の声です。赤ちゃんを抱っこしていたママは、区役所に直接行かれるので子供の健診に行くのに94系統がなくなると困ります。赤ちゃんの定期健診へ行くためのツールがなくなることに困惑している様子だったと聞いています。この声、率直にどう受け止めておられるのか、伺います。
三村交通局長:現在の両系統の御利用の状況ですとか周辺のバス路線の状況からも、廃止を行う94系統につきましては、同一地域を並走するバス路線がございます。また、減便を行う294系統は、営業係数が非常に悪く、平成28年度に私どもが受けた包括外部監査におきましても収支改善が指摘されている路線でございます。御利用のお客様には大変御不便をおかけすることになりますけれども、御理解をいただきたいと思っております。
宇佐美委員:私、この質問をつくるときに調整していたら、局から、国道16号まで200メートルですよと。そこに見えているのに歩けませんと言われても、いや、歩いてくださいよと言うしかと、驚くようなことを言われました。歩けるなら歩きます。歩けないからバスに乗るのです。どこから見て国道16号は200メートルと言われたのか分かりませんが、スライドを御覧ください。減便される249系統に乗り、地区センターで降り、国道16号の宮の前や富岡のバス停まで歩くとなると、御覧のとおり700メートルから600メートルと、かなり先の距離があります。
もう一つのスライドを御覧ください。同じく地区センターから国道16号までの道は平たんな道のりではなく、徐々に上りになっているのが、この数字が傾斜を示しています。見てお分かりになると思います。この距離と高低差は、足の不自由な方やお子さんを連れて歩く方にとってはかなりのハードルです。乘る方が少ないということで必要ないのかと。必要ないということになるというのはいかがなものかと思うのです。
この94系統の廃止と294系統の減便の中止を求めた署名が、昨日までに僅か10日間で622筆集まりました。並木地域の住民の足として本当に必要とされている94系統の廃止と294系統の減便、やめるべきと考えますが、見解を伺います。
三村交通局長:私どもとしては、市営バスネットワークを全体として維持して、市域のほとんどのエリアにわたる市民の皆様の交通手段を確保するためには、利用実態に合わせた路線や運行便数の見直しは避けて通ることはできないと考えております。94系統については、同一地域を並走するバス路線もございます。歩く距離が長くなるという御指摘がございますけれども、御理解をいただきたいと思いますし、294系統の減便につきましても、先ほども申し上げましたとおり、お客様も非常に少ない状況が長年続いてきた路線でございます。重ね重ね御不便をおかけすることになってしまうことは心苦しいわけですけれども、御理解をいただきたいと思っております。
宇佐美委員:御覧いただければ、緑の294系統のところは6便から4便にされてしまう。あそこはバスが本当に294系統しか通っていないところですよね。並木地域の皆さんにとって、唯一、区役所まで乗り換えなしで行かれるのが294系統なのです。先ほど言いましたけれども、並木地域は本当に249系統しか通っておりません。この地域で暮らす方々にとって、なくてはならない足です。再検討を強く要望し、次の質問に移ります。
バス乗務員の働き方について伺います。
当初は変形労働時間制について伺うつもりでしたが、いろいろ考えているうちに乗務員の働き方についてだという考えに至りました。
その前に、バス乗務員の皆さんは新型コロナウイルス感染の危機にさらされながらも、市民の皆さんの足を毎日守って日々ハンドルを握っておられます。私も、ほぼ毎日お世話になっておりますので、心から感謝を申し上げたいと思います。
さて、コロナ禍で利用している側として気になるのが、車内の消毒をされているかということです。どれぐらいの頻度でどのような消毒をされているのか、伺います。
原田自動車本部長:バス車内につきましては、車内の手すり、つり革等につきまして、定期整備を行う際、あるいは定期清掃を行う際、月2回消毒を実施してございます。これに加えまして、光触媒スプレーによります車内の抗菌処理を先月、全車両で完了してございます。また、長時間の乗車になる貸切りバスやあかいくつにつきましては、低濃度オゾン発生器を車内に設置しておりまして、走行中も除菌を行ってございます。さらに乗務員につきましては、アルコール消毒剤を携行させ、運転席周りの消毒を行えるようにしております。
宇佐美委員:利用者も乗務員さんも安心して利用できるように、適切に消毒を行っていただきたいと要望します。
働き方改革と叫ばれている中、バス乗務員の皆さんの超過勤務、いわゆる残業の実態はどうなっているのか、直近3か月平均時間を伺います。
瀧澤総務部長:バス乗務員、正規職員の最近3か月の1人当たりの超過勤務でございますが、昨年10月は39.4時間、11月は34.8時間、12月は36.8時間となってございます。
宇佐美委員:いずれも30時間を超えているということですが、三六協定では月60時間、最大80時間まで超勤してもいいよということになっています。60時間を超えている乗務員の割合を伺います。
瀧澤総務部長:三六協定上の特別状況で定めます月60時間を超えて超過勤務を行った職員数と割合でございますが、昨年10月は15人で1.3%、11月は18人で1.5%、12月は42人で3.5%となってございます。
宇佐美委員:そもそも超過勤務ありきで勤務表がつくられるというのは本当におかしいと思うのです。超過勤務ありき、これが過大だということすら分かっていないというのも本当に問題だと思うのです。もともと残業抜きにバスを運行できないことについてどうお考えですか、伺います。
三村交通局長:超過勤務につきましては、宇佐美委員がおっしゃっていただいたとおり、労使で決めた三六協定の範囲の中で命令をしているものでございますけれども、交通局全体で超過勤務時間の1人当たりの平均時間は1か月当たり26.6時間となっておりますので、バスの乗務員の超過勤務は平均に比べてやや多くなっていると考えております。
宇佐美委員:私はいろいろなところで働いてきたのですけれども、シフトをつくる上で既に残業がつけられているなんていうのを見たのは初めてです。皆さん、いっぱい残業したい人がいるからとか、したくない人がいるからというわがままというのではなくて、局が言う平準化というものが私にはちょっと理解できないのです。超過勤務の改善について、局の言う平準化では働き方改革に逆行していると考えますが、どうですか、伺います。
三村交通局長:バスというものは曜日ですとか休日、平日に関係なく365日毎日運行しているものでございますので、バスの乗務員のいわゆる公休日というのも、土曜日、日曜日、休日と関係なく設定しているわけです。一方で、平日とそうした土曜、休日とではバスの仕事の数が当然ながら異なるわけで、平日のほうが仕事の数が多くなってしまいます。したがって、平日の中である程度超過勤務が発生するのは、これは事業の性格上やむを得ないものと考えております。先ほど総務部長が御答弁申し上げましたバスの乗務員の1か月当たりの超過勤務時間は、昨年度に比べますと3.6時間減しております。引き続き超過勤務の縮減と職員間の平準化に努めてまいりたいと思っております。
宇佐美委員:僅か3.6時間ということなのですけれども、本当に人間らしく働けるようにしていくためには給与の底上げと乗務員を増やすことが一番必要だと思いますけれども、そこはいかがですか。
三村交通局長:こうした厳しい経営状況ですので、給与の底上げというのは、気持ちはあっても、実際には非常に実施しづらい状況にあると思っております。ただ、乗務員の採用に関しては、大型バスの乗務に必要な大型二種免許の取得保有者が全国でも非常に少なくなってきている中で、私どもも一旦採用してから大型二種免許の取得を支援するといったような仕組みも取りながら積極的に採用を続けているところでございますし、今年度に限って申しますと、前半、新型コロナの影響もございまして、養成の開始が若干遅れたところもありますけれども、本年3月までに乗務員に関して58人の新規の採用をすることができております。現在も4月1日付、あるいは7月1日付の採用の準備を進めているところでございます。
宇佐美委員:せっかく採用しても長くいてもらうには、やはり給与が安定していないといけないと思うのです。給料底上げと、改めて採用をしっかりして育てていくということを強く要望し、終わります。