2021年9月4日
団長声明
日本共産党横浜市議団
団長 荒木由美子
2021年第3回市会定例会会議が9月10日から10月22日まで開催されます。前半は、市長並びに議員が提出する議案が審議され、後半は決算特別委員会での決算審査となります。
新市長の所信表明は、議会初日の10日(金)10時に行われます。多くの市民の傍聴を呼びかけます。
党市議団には、山中新市長誕生にむけて支援した責任が課せられており、この議会が最初の舞台となるものと自覚したうえで市民の皆さんの期待にそうよう建設的な政策論議に努める決意です。
9月3日、議案が各議員に届けられました。この議案は、山中市長の就任は、8月30日であることから、林文子前市長が実質的に策定したものでありますが、新市長は提案者として決裁しています。当局が認めるように、山中市長の意向が反映した議案はありません。
提出された議案のなかに、補正予算議案があり、新型コロナウイルス感染症緊急対策費373億円が計上されています。ワクチン接種に293億円、検査に33億円、医療関係費41億円、芸術文化支援に0.5億円、MICE開催支援3億円、市内飲食店消費促進2.5億円がその内訳です。山中市長が、市長選挙で公約に掲げたコロナ対策は、この予算案には措置されていません。
このうち、市内飲食店消費促進策は、人流抑制・会食規制というコロナ感染防止の観点からみて、感染爆発の渦中にある現時点では整合性のない施策と言わざるをえません。この施策は、時短営業・休業で苦境に陥っている飲食店を支援するために、飲食した市民に利用額の5%を還元するもので、実施期間は12月から22年2月の3か月間としています。この時期にコロナ感染状況がどうなっているかは、まったく不透明です。ワクチン接種がすすんでいるアメリカや英国では、現在でも感染収束は見通せていません。仮に国が目標とする11月までに希望する国民全員が接種を終えたとしても、感染が収束する保証はありません。予算執行に確実性のない事業であり、直接的経営支援やテイクアウト・デリバリー特化など支援内容の抜本的見直しは必須と考えます。議会論戦で改善が図られるよう尽力します。応援をお願いします。
コロナ対策では、ワクチン接種の加速化、病床の確保、検査の拡充を市民が切実に求めています。市長もその実施を公約に掲げています。この議会中に一日も早く具体化されるよう力を尽くすことが新市長誕生にかかわったものの責務であります。がんばります。
新市長のもとで最初に開かれる議会であり、市民から多くの要望が団に寄せられています。そのなかで、旧市役所とその敷地の売却・定期借地の仕方が不適切との声が多く上がっています。市の説明に市民が納得していないことは明白です。市民の財産であり、その処分には市民的合意がなくてはなりません。議会の総意となるようがんばります。新市長の公約であるカジノ誘致ストップにかかわっては、市のホームページからIRのトップバナーが削除されました。IR断念の正式表明、IR推進室の廃止、推進予算のカットなどバナー削除の新劇場計画の中止を含め確実に執行されるよう責任を果たす所存です。ここでも市民の応援が欠かせません。
「よこはま新時代」を築く歩みがここから始まります。新市長にたいしては、私が団長として16日の本会議で市政のあるべき姿について質問します。議案に対する関連質問は10日の本会議で白井正子議員が行います。多くの市民の傍聴をよろしくお願いします。
以上