◆荒木委員 日本共産党を代表して、私も選挙管理委員会に質問させていただきます。
ことしは4月に統一地方選挙、7月に参議院選挙と2回の選挙がありました。そこで、投票率向上に向けた取り組みについて伺います。
まず、統一地方選挙、参議院選挙について過去3回の投票率の推移はどうだったのか伺います。
◎鈴木選挙部長 過去3回の本市の投票率は、市議会議員選挙は平成23年が46.73%、平成27年が42.00%、平成31年が42.48%、参議院選挙神奈川県選挙区は平成25年が55.54%、平成28年が56.53%、令和元年が49.70%でございます。
◆荒木委員 市会議員選挙は、今回は前回の選挙に比べて若干ながら微増ということなのですけれども、本当にわずかですね。40%前半で低いまま、参議院選挙については50%を今回は下回り、大変残念な結果です。この本市の投票率、全国の投票率より上回ったと聞いていますけれども、国政選挙しかり、一斉地方選挙しかり、投票率が低いということについて危機感を覚えます。
投票率を上げる取り組みとして横浜市選挙管理委員会としてどのように取り組んでいるのか、伺います。
◎佐竹選挙管理委員会事務局長 4月の統一地方選挙では、横浜DeNAベイスターズをPRチームとして活用するとともに、特に若年層に効果が期待できるウエブやSNS広告を拡充しました。また、幅広い世代により効果のある主要駅でのデジタル広告等を積極的に展開いたしました。7月の参議院選挙では、国政選挙では初めて、本市独自の啓発ポスターを作成しまして、自治会町内会の掲示板等への掲出を行いました。また、本市独自に駅での広告掲出やウエブ広告等も実施いたしました。今後も引き続き、投票率の向上のために啓発活動を積極的に展開してまいります。
◆荒木委員 いろいろ取り組んでいただいているのは、本当に頑張っていただいていると思うのですけれども、市民からは、選挙のときの投票の案内が今回は参議院選挙ときはすごく早く届いて、早く行きますと私もそれを見た人からも連絡いただいたのです。そういう工夫ができることは、よく頑張っていただいていると思うのです。できることは、やはりこれからもしっかり取り組んでいただきたいと思います。
次に、期日前投票なのですけれども、投票数に占める期日前投票者数の割合がどのようになっているか、市議会議員選挙における前回と今回の割合について伺います。
◎鈴木選挙部長 市議会議員選挙の投票者数に占める期日前投票者数の割合は、平成27年は21.40%、平成31年は25.22%となっております。前回に比べ3.82ポイント増加となっております。
◆荒木委員 この期日前投票を利用する割合がふえているというのもわかるのですけれども、今後もそういう利用者がふえていくと思います。投票しやすい環境づくり、どういうふうに考えているのか、伺います。
◎佐竹選挙管理委員会事務局長 期日前投票所を増設するためには、急な選挙でも設置可能な場所の確保ですとか、区役所とのオンライン接続、セキュリティーの確保、経費面や管理執行面など解決する課題が多くございます。このことから、1区当たり2カ所を基本に期日前投票所を運営しているところでございますが、今後も、より利便性の高い場所に施設を確保できる可能性がないか、常に検討してまいります。
◆荒木委員 そこで、一つ例を示したいのですけれども、南区は区役所と京急弘明寺駅前の南図書館なのです。南図書館は、駅に近いというのは利便性があるのですけれども、車で直接そこの場に入っていくというのはかなり困難な場所にあります。ですから、そういう方たちが行こうとすると、私の地元からいうと、かなり距離の離れた区役所まで行くという形になって、やはり今高齢化している中で、あるいは障害者の方たちがアクセスがよい場所に行くとなると、今局長お答えいただいたようになかなか場所の確保というのは難しいと聞いています。
そこで、箱根の例を示したいと思います。箱根の期日前投票所の件、御存じだと思います。ちょっと説明していただけますか。
◎佐竹選挙管理委員会事務局長 箱根町では、従来、期日前投票所が町役場1カ所だけであったため、町内の3カ所をめぐる移動式の期日前投票時を2日間導入したと聞いております。
◆荒木委員 そういう移動の方法も、区によってはいろいろ考えてもいい時期だと思うのですけれども、この点いかがでしょうか。
◎佐竹選挙管理委員会事務局長 現在、横浜市の期日前投票所につきましては、区役所のほか、各区の実情に合わせまして、1カ所から3カ所の期日前投票所を設置しております。今後も交通の利便性ですとか、区役所との地域バランス、それから地域特性、そういったことも考慮しながら、誰でもが投票しやすい環境づくりに努めてまいります。
◆荒木委員 山坂が多く、しかも道路幅員が狭いという南区では、ぜひ検討課題で乗っけていただきたいと思いますから、ぜひ検討をお願いしたいと思います。
それからもう1点、選挙公報です。期日前投票や投票日当日の投票所、投票所に選挙公報はあると聞いているのですけれども、どこにあるかがわからない。
この点、改善できると思いますが、いかがでしょうか。
◎鈴木選挙部長 期日前投票所には選挙公報の印刷が完了次第、全ての期日前投票所に備え置いております。また、当日の投票所につきましても、全ての投票所に選挙公報を備え置いております。
◆荒木委員 その置いている場所がわからないということに対しての工夫の余地はあると思います。いかがですか。
◎佐竹選挙管理委員会事務局長 確かに選挙公報は置いてございますけれども、やはりより目にしてもらいやすくする工夫というものを、より一層してまいりたいと考えております。
◆荒木委員 それも市民の方から問い合わせがあったのです。ですから、いちいち投票所の立ち会いの方とか、手続している方に聞かないと、選挙公報ありますか、ありますではなくて、行ったときにはここにあるという見える工夫は、お金かかりませんからお願いしたいと思います。
それから、選挙公報が届いてないという声が寄せられています。どう調査し、改善したのか伺います。
◎佐竹選挙管理委員会事務局長 選挙公報の配布に際しましては、住宅地図に配布世帯をチェックするなど、配布漏れを起こさないよう指導を徹底しております。届かなかった世帯につきましては、その原因を調査いたしまして、記録をきちんとした上で、次回以降配布漏れがないよう区とともに選挙公報の確実な配布に努めてまいります。
◆荒木委員 選挙公報を公示、告示後すぐというわけにいかない、これは制度上の問題があることも承知しています。それを改善するように国に対して要望しているのか、伺います。
◎佐竹選挙管理委員会事務局長 現在、市議会議員選挙等につきましては公告示日、それから県知事選と参議院選挙の選挙公報につきましては公告示日とその翌日が原稿の受け付け期間となっています。公告示日以降速やかに印刷できるよう、受け付け期間短縮につきまして、指定都市選挙管理委員会連合会を通じまして国に対して要望しているところでございます。
◆荒木委員 期日前投票もかなり皆さんに定着してきています。選挙公報がなるたけ早く届くように、私たち立候補する側も工夫していますのでぜひこの点の要望もしておきたいと思います。引き続き努力をお願いします。
以上です。
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◆荒木委員 日本共産党を代表して質問いたします。
スライドの許可をお願いいたします。
○麓委員長 はい、どうぞ。
◆荒木委員 まず、今後の財源確保策、特に一般財源について伺ってまいります。
市税収入の過去3カ年の状況と今後3カ年の推移について伺います。
◎松井主税部長 市税収入の過去3カ年の推移でございますが、平成28年度は7208億円、平成29年度は7271億円、平成30年度は8237億円となっております。今後3カ年の推移につきましては、令和元年度は8380億円、令和2年度は8400億円、令和3年度は8410億円と見込んでいます。
◆荒木委員 スライドをごらんください。(資料を表示)今お答えいただいた数字で、今後の状況でいくとこの状況がどうなっていくのか、伺いたいと思います。
◎松井主税部長 市税収入全体といたしましては、令和9年度の約8520億円まで増収傾向で推移するものと見込んでいます。その後、人口減少に伴う個人市民税の減少によりまして、緩やかに減少していくものと見込んでいます。
◆荒木委員 では、歳出について伺います。児童、高齢者、障害者、生活困窮者などの生活を支えるためのいわゆる扶助費の過去3カ年の状況と今後3カ年の見込みについて伺います。
◎松浦財政部長 平成28年度が4540億円、平成29年度4690億円、平成30年度4870億円となっておりまして、令和元年度は5040億円です。また、令和2年度、令和3年度の推計につきましては、令和2年度が5250億円、令和3年度5380億円と見込んでおります。
◆荒木委員 スライドをごらんください。これが今お答えいただいた数字で、扶助費のほうも右肩上がりになっていくということです。
この扶助費について、今後も下がることはないと言われています。その理由について、どういうふうにお考えでしょうか。
◎横山財政局長 扶助費でございますけれども、少子化の中にあっても保育所入所ニーズは増加し続けておりまして、保育分野の経費が増加をしております。また、障害分野につきましても、障害者の高齢化などによりまして、これもふえておるわけでございます。また、義務的な繰出金として分類をされます介護保険事業や後期高齢者医療事業への繰出金などにつきましても、高齢化の進展に伴い、一般会計負担が増加をしております。この扶助費も含めました社会保障関係費は、市民生活の安心を守るための重要な経費でございますので、基礎自治体としてしっかりと取り組んでいかなければならないと認識をしております。
◆荒木委員 今その中ではちょっと生活保護世帯のことは触れていないですけれども、この点の傾向は考えていらっしゃるのでしょうか。
◎横山財政局長 生活保護、生活援護関係でございますが、ほぼ横ばいで推移をしてきておりまして、今の状況からしますと、これがどんどんふえていくということではないのかなというふうには認識をしております。
◆荒木委員 そこの認識は若干違うのですね。私、健康福祉局にちゃんと聞きました。65歳以上の世帯が52.5%と半分以上を占めていて、そこの中でもやはりこの傾向というのは非常にふえていると。国の一般的な報道でも、生活保護を利用するひとり暮らし高齢者世帯がふえ続けていて、この10年間で1.7倍、全利用世帯の半数に達していると。ですから横浜市も、やはり生活保護世帯が、今言ったように65歳以上の方が52.5%と半分以上を占めていくと。
この傾向になっていることについて、渡辺副市長、どういう原因があると思いますか。
◎渡辺副市長 委員がおっしゃったのは、やはりこれはどうしても人口減少、超高齢社会の中で、そうした傾向というのはもう否めないというふうに思っております。
◆荒木委員 私が聞きたいのは、65歳以上の年金生活の人たちや、あるいは今、生活保護を利用せざるを得ない人がふえている傾向にあるという認識はありますか。それも渡辺副市長にお聞きします。
◎渡辺副市長 超高齢社会の中で、結局、数少ない年金しか収入がないという世帯がふえておりますので、どうしても委員がおっしゃったような状況というのはふえつつある。したがって、生活保護制度というのは、事実上、働ける世代の方がさまざまな事由によって働けなくなるということもさることながら、やはり高齢者世帯がふえているということに伴ってふえているというのは事実だと思います。
◆荒木委員 そういうふうにお答えいただけるとありがたいです。それで、私たちが調べている中でも、やはり今の年金制度で、国民年金だけだと生活できないという方たちの相談は多いのです。しかも、自分のおうちがある人はいいのですけれども、借りている方たちは、そこから家賃を払い、生活費を捻出する。そしてこの先、介護保険やあるいは医療保険制度などをどんどん政府は今、改悪しようとしています。そうなれば年金生活の方たちが必然的に生活保護制度を利用しなければいけない状況に追い込まれているという認識は、副市長、おありでしょうか。
◎渡辺副市長 それは全ての方ではございませんけれども、そういう方がふえているということは事実だと思います。
◆荒木委員 そうすると、この扶助費の上がり方も、当然そうなれば、横浜市といえどもきちんとカバーするという、申請権を侵してはいけないわけですから、きちんとその方たちを支えていくという点では、単に生産年齢が減るというだけではなくて、そういう方たちの生活を支えていく上でも国の制度が間違っているという認識はおありになるかどうか、この点も副市長に伺います。
◎渡辺副市長 委員が国の制度のどこが間違っているとおっしゃっているのか、ちょっとそこはわかりかねますので何とも言えませんけれども、横浜市としては、生活保護制度でありますとか、年金だけの低所得者の方々のためのさまざまなサービス利用における負担料の軽減など、そうしたことによって、そうした方々への支援はできる限り進めているというふうに思っております。
◆荒木委員 国がきちんと今、年金だけで生活している人たちがどれだけ困窮しているかということも理解していないわけではないのです。だけれども、何をやってきたかというと、政府は社会保障全般にわたる改革を進めるとして、今後、介護保険では利用料の二、三割の負担の拡大、これは8項目検討しています。それから、75歳以上の窓口負担を1割から2割負担に引き上げる。年金は基礎年金の給付水準を3割引き下げる、マクロ経済スライドを継続すると言っているのです。そうすると、これはこのまま実行されたら、年金だけで生活している人たちは当然生活できなくなります。そうすると、また生活保護制度を利用したいと言ってくるのは当然の権利なのです。この点についての仕組みを変えないと、横浜市だって今、財政状況が厳しいと言っているのですから、抜本的に国に対してこういうやり方は見直すべきだという考えに副市長は立てるかどうか、伺います。
◎渡辺副市長 社会保障の制度は多くは、やはり医療とか介護保険にしても、基本的には保険料を財源としておりますね。保険料でそれを賄おうとしますと、もともと人口減少、とりわけ生産年齢人口が減少している中で、保険料を負担されている働く世代の方々への負担だけがどんどん高くなる、集中をしていく。そういう形では、なかなかこれからの時代の社会保障を維持していくことは難しい。したがって、全世代でその負担を分かち合っていただくことが必要だということは事実だと思います。しかしながら、低所得者の方のために、例えば今回の消費税増税においても、食料品などへの軽減税率の適用でありますとか低所得者の方のための給付金の支給、こういったようなものでそうした方々を支援する。両方を組み合わせながらこの時代を乗り切っていく、そういう制度設計はされているというふうに思っております。
◆荒木委員 いや、それは逃げた答えです。私は実際に今、具体例を申し上げたのです。だからこのままの年金制度はちゃんと支えられる仕組みに変えない限りは、税と社会保障の一体改革というやり方がどれだけ所得の低い年金生活者、あるいはこれから国を支えていく人たちに対しても厳しいことをやろうとしているかということは、地方自治体から声を上げるべきだと思っています。
次に、歳入を確保する点で、市として生産年齢の方たちに横浜を選んでもらうことが財源確保という点で大切だという認識はあるのかどうか、この点伺います。
◎横山財政局長 横浜が将来にわたって活力を持ち続けるためには、住みたい都市、住み続けたい都市としまして選ばれる都市であり続けることが重要でございます。そのためには、子育て支援や、医療・福祉・教育環境の充実、都市交通基盤の整備、文化・観光振興など、トータルでバランスよく施策を進めることが必要だと考えております。
◆荒木委員 次のスライドです。これは先ほどお聞きした市税収入と扶助費の推移をあわせたものです。今おっしゃるように、生産年齢を確保するのは大事だと思うのです。でも、その生産年齢の方たちが横浜を選びたいと言っているかというと、私の知り合いの方で相模原にお住まいの方は、横浜から転居してきましたという子育て世代の方がたくさんいますと言われました。何でかといったら、中学校給食がないからね。あるいは今、IRです、カジノ。そういう点で治安が悪くなるところに住みたいと思わないわという声も届いています。ぜひこういう点では、子育て世代の人たちがやはり望むことをやるのが本来の財源確保につながると思います。この点での見解、副市長に伺います。
◎渡辺副市長 まず、中学校昼食につきましては、さまざまな御意見がございます。
〔荒木委員「給食、給食」と呼ぶ〕
◎渡辺副市長 その中で議論を重ねた結果として給食実施は難しいというふうに考えて、中学校昼食の充実のためにハマ弁を導入しているということでございます。
それから、IRについてお話ございました。きょうは財政局の審査ですから財政的な側面だけで少し述べさせていただきますけれども、きょうもさまざま御意見ございましたとおり、今後、人口減少、超高齢化、とりわけ生産年齢人口は大きく減少していく。これまで横浜市の税収、歳入の大きな部分を担っていた個人住民税、個人市民税が減っていく。そうした中でも、市民生活に不可欠な福祉、医療、教育、防災などを確実に提供し続けていかなければならない。では、そのための財源を一体どうするのか。これはやはり今まで個人住民税に頼っていたものを、法人関係税の増収で補っていくべきだろうと。つまり経済の活性化が必要だと。経済の活性化のためには、やはりまず第1には中小企業を初めとした市内企業の成長発展、第2に戦略的な企業誘致、そして第3に、やはり昼間人口の増加による市域内の消費の喚起による、例えば消費関連の県税交付金の増とか、そういうものが必要だと。その交流人口の増のための観光MICEの有力な手段の一つが、IRの誘致と整備実現だというふうに思っておりますので、やはりこうした市民サービスを確実に提供し続けるために、大事な手段の一つだというふうに考えております。
◆荒木委員 そこは認識を誤っています。(笑声、「誤っていないよ」と呼ぶ者あり)
それで、消費税増税の影響についてと関連するのですけれども、今、法人関係税をふやすと言っていました。では、消費税率引き上げによる本市歳入への影響について特に法人関係はどうなるか、説明してください。
◎松浦財政部長 消費税率引き上げに伴いまして、自治体の歳入の影響につきましては、国の制度設計上、一般財源トータルではほぼ影響がないといった設計になっております。具体的に申し上げますと、8%から10%への引き上げによりまして、本市は平年ベースで、地方消費税交付金は165億円程度の増収になりますが、法人市民税のさらなる国税化によりまして法人市民税が160億円の減収となるほか、新たに法人事業税交付金が86億円措置されることも含めまして、広義の交付税では110億円減少になると見込んでおります。合計でほぼ影響がないといった見込みです。一方なのですが、広義の交付税の減によりまして、臨時財政対策債が減少しますので、一般財源の質という点では充実するとなっております。
◆荒木委員 だから、法人市民税だけで見たら減収になるのです、国税化されてしまうから。だから副市長がおっしゃったことは間違っています。交付税措置されると言ったって、政府は、その交付税の措置のあり方だって勝手な数字で、横浜市が言ったとおりには絶対くれないのですから。
そこは確約できるのですか、副市長。
◎渡辺副市長 交付税制度につきましては、地方財政対策とか地方財政にかかわるさまざまな制度の中で合理的には説明をされておりまして、確かに私どもで100%その中身をつかむことはできませんけれども、これは我が国の国家財政と地方財政の中で、仕組みとして双方が合意をして信頼関係の中で運営されているものですから、これを信頼できないとか、全くわかりませんとか、そういうことではとても地方財政を責任を持って運営できませんので、その枠組みの中で我々は考えております。
◆荒木委員 この間、法人市民税の国税化だってやめてくれと、国に対して申し入れをしていたではないですか。そのことからいったら、交付税措置されるからいいのだという言い逃れはおかしいです。ちゃんとそのための財源措置をするというのが本来政府の仕組みだったら、それだけ来なかったら、やはりきちんと出してくれと言うのが筋ではないのですか。この点、いかがですか。
◎渡辺副市長 法人市民税の国税化のように、明らかに地方が、例えば誘致の助成金まで支出をして、そして誘致をしてきて、それで納めてもらった大事な法人市民税を持っていかれてしまう、こういうふうに露骨にその状況がわかるものについては、これはおかしいのではないかということで、しっかりと要望もしていますし、いわば抗議もしておりますけれども、それに基づいて交付税措置がされているであろうという前提で、臨時財政対策債も含めて、そこのところはやはり私どももその前提で進めませんと、これは地方財政の運営はできないというふうに思っております。
◆荒木委員 そこが弱腰ではだめです。地方自治体なのだから、頑張って言わなければだめです。市内の中小企業、小規模事業者から消費税増税のことについても聞きました。地元の弘明寺商店街の方は、先月に比べても10%落ちたと。それから、ポイント制度なんかもやろうと思って登録して手続したのだけれども、2カ月前に言ったのにまだ来ない。もう全然、商店の方たちからしたらクレームだらけです。ですから、こうやって消費を落ち込ませるようなことをやったら景気回復には絶対ならないわけです。これは何回も政府だって認めているのです、景気回復にならないと。そういうことをあえて横浜市側がやめてくれと言うこともできると思うのですけれども、このタイミングでいかがでしょうか、副市長。
◎渡辺副市長 既に関連の法制度等の改正が行われて、10月1日から始まっているこの増税を今の段階で反対をするというようなことは地方自治体の私の立場で申し上げる段階ではないと思っておりますけれども、認識を申し上げれば、やはり先ほど来申し上げておりますとおり、人口減少、超高齢社会の中で、いわゆる社会保障財源はどんどん必要になってくる。そういう中で経済の活性化が必要だという認識に立ってこれをやっているものというふうに思っております。つまり全世代型の社会保障制度にも変えていくということで、従来の高齢者の医療、介護といったような高齢者福祉だけではなくて、子育て支援のための幼児教育・保育の無償化でありますとか、あるいは待機児童の解消、こういうものも対象にふやして、国としてはこの増税分を有効に活用していくというふうに考えていると認識をしておりまして、それに対して景気対策として、キャッシュレス対策でありますとか、あるいは食料品などの軽減税率の導入、さらに個人の方のためのプレミアム商品券の導入でありますとか、先ほどもお答えした低所得の年金の方の所得支援といったようなもの、これもひいては市内の中小事業者の方の事業機会の増大につながってくるものというふうに考えております。
◆荒木委員 いや、政府がつくった制度は小手先ですよ、だってずっと継続しないのですから。それから、市長は、市内の99.5%を占める中小企業を大事にしていきたいと常におっしゃっているわけです。だったら、市内の中小企業がこの消費税増税でどれだけ苦しんでいるかというのをつかんだ上で判断するというのだってありだと思います。世田谷の区長はやると言っていますから、ぜひ副市長、検討してください。答えを求めます。
◎渡辺副市長 市内経済の状況につきましては、御承知のとおり、商工会議所と共同して景況・経営動向調査というのを定期的に実施しておりまして、その中で特に企業規模別に状況は把握しておりますので、中小商店、個店の方などの中小企業の状況はしっかり把握をしまして、それに応じて横浜市としてできる支援、やらなければいけない支援についてはしっかり検討してまいります。