議会での質問・討論(詳細)
2019年9月27日

■都市整備局(白井まさこ)2019.9.97

白井委員 日本共産党を代表して質問します。よろしくお願いします。
 委員長、スライド使用の許可をお願いします。
○草間副委員長 はい、どうぞ。
◆白井委員 まず、東高島駅北地区の土地区画整理事業の補助金についてです。
 この地区は、東神奈川駅から徒歩10分ほどで三井不動産レジデンシャルなどの企業が高さ195メートルまでの超高層タワーマンション3棟を建てる計画があって、民間の組合施行で土地区画整理が行われます。この土地区画整理に対し、国と市からの公費としての補助金が入る仕組みです。事業者が示した事業規模は、市が実施する運河埋立事業の18億円を含めて110億円で、それに基づく補助金の上限額は53億円とされています。この埋め立てを含めると、この公費負担割合は65%を占めます。
 そこで伺います。補助金は出すも出さないも市の判断で決められるということでいいでしょうか。確認します。
◎池本横浜駅周辺等担当理事 横浜市土地区画整理事業補助金交付要綱におきましては、市長は施行者に対し土地区画整理事業の実施に要する費用の一部を補助金として交付することができるとしておりますので、市の裁量で補助ができるということでございます。
◆白井委員 確認しました。この地区内には、現在運河があって、市が費用をかけて運河を埋め立てて市有地をつくって、土地区画整理後にはこの地区全体は宅地と公共施設となりますけれども、土地区画整理の前後、それぞれの市の土地の面積を伺います。
◎池本横浜駅周辺等担当理事 従前の市有地面積は、市が所有している宅地と公共用地を合わせまして約1.8ヘクタールでございます。区画整理後の市有地面積は、市が所有することとなる宅地と公共用地を合わせまして約2.8ヘクタールとなります。
◆白井委員 この区画整理の後に市の土地の利用はどうなるのか、内訳を伺います。
◎池本横浜駅周辺等担当理事 まず、公共用地といたしましては道路、公園など、それから宅地といたしましては横浜駅周辺の浸水対策としての雨水排水ポンプ場、多言語環境を備えた医療施設など、都心臨海部のまちづくりに不可欠な公共公益施設用地として活用いたします。
◆白井委員 具体的にお願いします。
◎池本横浜駅周辺等担当理事 公共用地でございますが、施行後は、道路が1万6148.92平米、それからあと、公園が2353.38平米、そのほか、河川の護岸用地、広場を合わせまして2万1243平米ほどございます。そのほかに、先ほどお話ししました下水道のポンプ場用地が2979平米、医療施設用地が3324平米、台場の保全用地として445平米でございますので、合計で6758平米ほどございまして、あわせて2.8ヘクタールということでございます。
◆白井委員 スライドをごらんください。(資料を表示)市の用地としてでき上がるのが、その道路、公園、ポンプ場、そして売却することになる土地ということなのですけれども、この事業に対して補助を入れるというのですけれども、この黄色い部分、マンション用地です。このマンション街区、その内部の道路、ここですね。それから公園もありますけれども、こういうマンションの価値が高まることはあっても、公費で全て賄うとする公共性が感じられないと思うのです。マンション事業者にこの部分は負担を求めるべきだと思います。補助金はあくまで公共性がある部分だけに限られるべきと思いますが、どうでしょうか。
◎池本横浜駅周辺等担当理事 この区画整理事業におきましては、整備する公園、道路等の公共施設は減歩という形で地権者の方々が一定の御負担をしていただいて整備されるものでございます。また、これらの道路及び公園は、マンション居住者の方だけが利用するのではなくて、周辺の方々もあわせた地域の交通利便性、もしくは安全性などを確保するために必要な基盤施設でございます。こうした構成に応じて補助を適切に行うこととしてございます。
◆白井委員 全体面積7.5ヘクタール、それで市の土地になるのが2.8ヘクタールということですけれども、補助金の金額から見ると、この割合、できたものに対して余りにも多く払い過ぎと思います。この公共性がある部分はどこかを精査して減額に努めるべきです。
 次に移ります。横浜駅きた西口鶴屋地区第一種市街地再開発事業の補助金についてです。
 横浜駅そばに東急や相鉄などの民間事業者が建てる事業費総額388億円の再開発ビルへ補助金として国が20億円、市が20億円の40億円の公費を出すことになっています。この再開発事業への補助金も、出す出さないは市が判断できるという理解でよろしいでしょうか。確認をします。
◎池本横浜駅周辺等担当理事 都市再開発法では、地方公共団体は施行者に対して市街地再開発事業に要する費用の一部を補助することができるとされておりまして、市の裁量で補助ができるということでございます。
◆白井委員 この補助金について、2017年度、平成29年度ですが、ここまでの支出済み額、2018年度の予算の内容と決算額、そして現在の進捗状況はどうなっているのか、伺います。
◎池本横浜駅周辺等担当理事 平成29年度までの支出済み額は1億9170万円でございます。平成30年度は調査設計計画費及び土地整備費として予算計上しておりましたが、年度内に執行ができず5億1554万8000円を翌年度に繰り越してございます。現在の進捗状況といたしましては、工事着工に向けまして既存建物の解体除去などが進められている状況でございます。
◆白井委員 これからいよいよ建築着工ということですけれども、事業者は総事業費のうちの再開発ビルの建築工事費を330億円として、そのうち市の補助金が15億7700万円見込めるとしています。市の負担分の約8割を占めているわけですけれども、この制度上、補助金の交付対象としているのは再開発ビルの施設のうち具体的にどこなのでしょうか。
◎池本横浜駅周辺等担当理事 国の社会資本整備総合交付金交付要綱に基づきまして、施設建築物工事費のうち、共同施設整備に要する費用を補助対象としてございます。共同施設整備の内容といたしましては、敷地内の空地など、給排水等の供給処理施設、共用通行部分等の施設の整備となってございます。
◆白井委員 制度上対象とされているということです。今挙げられたほとんどは、民間ビルならどのビルでも当然整備する設備ではないかと思います。共用通行部分と言われて、ここを挙げられたのですけれども、このビルは低層部は商業施設になっていて、その上がホテルで、その上がマンションになるということですけれども、このビルの、この商業施設の通路やホテルやマンション内部の通路は補助金の対象にしているのでしょうか。
◎池本横浜駅周辺等担当理事 再開発事業はさまざまな地権者の方々による共同化の事業でございます。それで、事業の円滑な実施を図るために建物の共同化により生じる共同施設整備費等が補助対象となってございます。建物の共同化により生じる費用に対して補助を行うことによりまして、公共性の高い再開発事業の推進を図ることができるということで、共用通行部分についても再開発によって権利者同士の共同による整備になりますので、国の要綱等の定めるところにより補助対象に該当しているということでございます。
     〔白井委員「お答えがないのですけれども、このビルでどうなのかということをお伺いいたしました」と呼ぶ〕
◎池本横浜駅周辺等担当理事 専ら権利者の方だけが使うような通路というところではございませんで、その権利者の方々の相互の共用部分に係るところについて補助対象になっているということでございます。
◆白井委員 この商業施設の通路や、ホテルやマンションの通路がどうなのかと聞いているのですけれども、今のお話では対象になるということなのですけれども、本当にびっくりします。この商業施設の通路といったら、イメージできるのはショッピングモールやそれから飲食店の通路ということですけれども、これはどこに公共性があるのでしょうか。マンションの内部の通路にどんな公共性があるというのでしょうか、特別の公共性があるとは思えないのですが、交付する必要はないと思うのです。どうでしょうか。
◎池本横浜駅周辺等担当理事 ホテルの内部の通路とか、もしくはお店の中の通路というものについては対象にならなくて、区分所有という形になりますので、権利者の方が床で持つことになります。その床の相互の共用通路という部分とか、一般の方が通るような共用通路とか、そういった部分が補助対象になるということでございます。それから、先ほどお話ししたように、再開発事業というものは、さまざまな権利者の方々が共同でビルを建てるという形になりますので、事業の円滑な実施を図るために建物の共同化により生じる共用通路などについても、国の要綱等の定めるところにより補助対象とするということでございます。
◆白井委員 では、具体的にこのビルではどの部分、どの施設、どの通路が対象になるかというのははっきりはしていないということでしょうか。
◎池本横浜駅周辺等担当理事 共同施設整備のうち、共用通行部分の整備の対象としては、先ほどお話しした個別の区分所有の方々の床を相互に結ぶような廊下とか階段とかエレベーター、エスカレーター及びホールとされております。このうち、個別の住宅とか一般の店舗とか大規模な小売店舗とか事務所とかホテル等の用途の専用的もしくは閉鎖的に使用されるものを除くということになってございます。
 改めまして、その共用通路部分、共用通路そのものに公共性があるかどうかということではなくて、再開発によって必要となってくるような共用通路とか共同施設といったものを整備する補助対象にすることによって、公共性が再開発事業を促進するという趣旨でございます。
◆白井委員 横浜駅すぐそばという立地です。国家戦略特区で二段階の容積率緩和を受けるビルですから、事業者にとっては極めて有利な条件になっています。国と市からの補助金というものは丸々収益になります。こういうビルに対して公共性はないのではないかと思うのです。補助金の必要がないと思います。どうでしょうか。
◎池本横浜駅周辺等担当理事 この再開発事業におきまして都心臨海部の機能強化を図るということもございますし、それから、再開発ビルの整備によりましてタクシー乗り場も整備されます。先ほど御答弁申し上げましたが、鶴屋町方面への歩行者デッキといったものも整備されます。全体的に非常に公共性が高いと考えてございまして、共用部分に補助をすることによりましてこの公共性が高い事業を推進していくということは必要だと考えてございます。
◆白井委員 これまで聞きましたら、タクシー乗り場というものは市がお金を出すものではないとも聞いておりますので、ちょっと今の説明ではなかなか公共性があるというのが理解できないのですけれども、これまでこの予算審議のときには理事のほうから、都市の不燃化といった防災性の向上、それから都市機能の更新などの公共性を踏まえて補助すると、5回も聞きましたけれども、今こうやって答弁を伺ってみても、なかなかこのビルに対しての公共性は感じられません。答弁の撤回を求めたいぐらいの気持ちで今聞いたわけなのですけれども、いかがでしょうか。
◎池本横浜駅周辺等担当理事 この再開発事業については、エキサイトよこはま22やその他の上位計画に即しまして、横浜の国際的ビジネス拠点としての機能を高めるということとともに、交通広場や歩行者デッキ整備などによりまして、交通結節点の機能強化を図るということなどから、都市計画の容積緩和をしてございます。一方で、補助については、規制緩和とは別に施設計画や事業計画との内容を審査しまして、都市機能の更新など、都市の不燃化とかそういった公共性を踏まえまして、事業の円滑な実施を図るために補助金の交付が必要だと考えてございます。ただ、支出に当たっては一つ一つの毎年の組合からの申請とかそういった内容についてはしっかり精査をして、しっかりと審査をしてまいりたいと考えております。
◆白井委員 ぜひ精査をして、見直しをしていただきたいと思います。お願いします。
 次は、私の地元です。綱島駅東口周辺のまちづくりについてです。
 区民文化センターの整備が予定されている新綱島駅前地区再開発ビルは、高さが100メートル、そして28階建て、243戸のタワーマンションで、市施行で土地区画整理された4区画のうちの1区画に建設されます。国と市の公費による補助金15億6000万円です。区民文化センターの整備に当たっては、保留床を購入する費用が別途必要となりますので、補助金については全体として市費縮減が必要です。この点でどういう努力をされているのかを伺います。
◎天野市街地整備部長 新綱島駅前地区の再開発事業では、組合施行とすることで民間資金の活用を図っております。一方で、再開発事業の推進のためには必要な支援を行うことが不可欠でございます。補助金の執行に当たっては、都市の不燃化といった防災性の向上や都市機能の更新などの事業の公共性を踏まえ、国の要綱に基づき内容を精査して適切に行います。
◆白井委員 もう一つ、東急東横線の綱島駅東口駅前地区の再開発ビルも準備組合が検討中です。この部分ですけれども、港北区民の要望の大きいものとしては、図書館を港北図書館だけでなく、もう1館つくってほしいと聞いております。2018年12月に区に対しても要望書を提出しております。港北区としても市に対して2019年度予算編成に向けた区提案反映制度で綱島地区への図書館機能導入について提案が出されました。どういった内容で、市の対応状況はどうなのか。また、再開発事業内での提案ですから、都市整備局長としてのお考えはどうかを伺います。
◎小池都市整備局長 この地区では、再開発事業の事業化に向けて準備組合が現在検討を進めております。導入施設を含めて計画の内容は今後具体化することになると考えております。なお、区提案反映制度では、東口駅前地区の再開発ビルへの図書館機能の検討整備が港北区から提案されております。所管の教育委員会事務局では、港北区主導のもとで図書館機能導入の可能性を検討するとしております。
◆白井委員 今まで1区1館になっておりますので、館をつくっていただくということを要望しますけれども、その縛りがあって、その縛りそのものも見直す必要があると思うのですけれども、綱島地域では地域ケアプラザも分室を設けたりしていますので、検討に当たってしっかり工夫した配置をしていただきたいと思います。
 そして、この綱島駅東口周辺のまちづくりにおいて課題を、駅前では歩行者がバスやタクシーなどと混在し危険な状況にあるとして、先行して新駅の周辺、そして段階的に綱島駅東口駅前の整備としていますけれども、肝心の東横線の高架下のバス乗り場は、この再開発検討区域に入っていません。抜本的解決に向けてバス事業者へ働きかけが必要ですが、どうでしょうか。
◎天野市街地整備部長 現在、綱島駅東口駅前に集中している一日約860本のバスのうち、約半数を新綱島駅側に移設することにより駅前の交通混雑を緩和し、安全性の向上を図ります。駅前に残るバス乗り場については、鉄道事業者やバス事業者と改善に向けた検討を一層深め、駅前の安全性を高めてまいります。
◆白井委員 引き続きよろしくお願いいたします。
 では、次です。旧上瀬谷通信施設の基盤整備についてです。
 地権者でつくるまちづくり協議会と相鉄ホールディングスは土地利用を、大区画化を目指す、にぎわい、集約力、人を呼び込む、そして波及効果がみなとみらいまで届くようなまちとして、この4つのゾーン案を示しています。この全体の面積240ヘクタールのうち半分の125ヘクタールがこの観光・賑わいゾーンとしています。このピンクのところです。市はこの案について協議会と検討中と聞いています。市はこの案について異を唱えているとは思いませんけれども、どういうスタンスで臨んでいるのかを伺います。
◎小池都市整備局長 ことしの6月に旧上瀬谷通信施設まちづくり協議会に提示した土地利用ゾーン案、今こちらに示されているものでございますけれども、これにつきましては、その1年前の平成30年5月に協議会と本市で策定した土地利用基本計画素案とその後の協議会での検討状況を踏まえて作成したものでございます。検討のたたき台として作成したものでございます。
◆白井委員 土地区画整理に必要となる環境影響評価の手続、そして都市計画決定の手続に入り、国際園芸博覧会までに道路、下水、ガス、水道、調整池などの基盤整備、そして道路局からは瀬谷駅を起点とした新たな交通としてLRT、モノレール、新交通システムなどで新駅設置と示されています。大規模民間収益事業のための基盤整備に本市の巨費投入が想定されます。過大な事業、過大な基盤整備、それに伴う課題な市民負担はあってはなりません。地権者とディベロッパーだけで決めるのではなく、土地利用基本計画案の策定に当たっては、この周辺地域住民に加えて全市的な意見聴取が必要です。どうでしょうか。
◎小池都市整備局長 旧上瀬谷通信施設につきましては、本市郊外部の再生に資する新たな活性化拠点を目指しまして、農業振興と都市的土地利用を一体的に進めるため市施行による土地区画整理事業を前提に検討を進めております。また、観光・賑わいゾーンなどへのアクセス強化のため、周辺道路の機能強化を図るとともに、瀬谷駅を起点とした新たな交通の検討を進めております。事業の推進に当たりましては、土地利用基本計画の作成などの節目節目で市民の皆様の御意見を伺ってまいります。
◆白井委員 終わります。


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