遅すぎる台風被害 現場の把握、庁内情報共有の改善を
古谷議員:日本共産党、古谷やすひこです。どうぞよろしくお願いします。
まず、通告4のその他から質問します。台風15号対応について伺います。22日付の神奈川新聞によれば、市長は「私が知ったのは発災から3日後」という記述がありました。市長は、この問題について、いつ誰からこの臨海部の被害について知ったのでしょうか。伺います。
林市長:9日の8時30分頃、消防局から金沢区福浦幸浦地区で浸水被害が発生しているとの報告を受けました。関係区局が協力して情報収集にあたるように、指示をいたしました。その後、関係局からの情報は、適宜報告を受けております。
古谷議員:神奈川新聞の市長動向によれば、発災した9日は、外出と市長はなっているんですが、何をされていたのでしょうか。
林市長:私自身、市政に関する仕事をしておりました。
古谷議員:もともとこの台風が来ることが分かっていて、警戒態勢にあったという中で、市長は外出ということになっています。これね、大きな台風が分かっていながら、なぜこういうことになったのでしょうか。
林市長:事前から、スケジュールに入っておりましたので、もちろん、外出の間もそういう危機管理というのはちゃんとやっていました。
古谷議員:再度伺いますが、市長は一報を聞いてからどう行動されたのでしょうか。
林市長:関係局の報告を受けながら指示をしていました。
古谷議員:私が事前の聞き取りの中では、金沢区役所に市民からの一報があったのは、9日の11時だと聞いています。その後に、金沢消防、経済局、港湾局が現場に午後に行ったと伺っていますが、市長はその前に聞いたのでしょうか。
林市長:聞いております。
古谷議員:その点、改めて総務局審査でやりたいと思います。市長は現場には、実際にはいつ行ったのでしょうか。
林市長:9月9日8時半の一報から、ずっと対策はしておりまして、実際に現場にまいりましたのは、17日の15時から現地視察をいたしました。
古谷議員:あまりに対応が遅いといわざるを得ないと思います。市長の動向も問題だと私は思っているのですが、それ以上にですね、市長のところに、本当に正確に情報が届いたのだろうかと心配になっています。危機管理監、経済局長、それぞれ、臨海部の被害の大きさを認識したのはいつですか。
荒井危機管理監:9日の8時半に危機管理部長から、消防局へリポートで大きな被害が出てると言う報告を受けております。
林経済局長:経済局は9日14時頃に、金沢区からの連絡をもとに、被害発生の情報を得ております。その後、被害状況を把握するため、横浜金沢産業連絡協議会に連絡を行い、夕刻には100社以上が被害を受けたという情報入手いたしました。
古谷議員:大変大きな被害だったというのは、今分かってるわけですけど、そのことが、その被害の大きさからみて、やっぱり市長に、現場を見てほしいと、私は進言すべきだったと思うのですが、危機管理監どうですか。
荒井危機管理監:私が最初に現場に入りましたのは、11日の午後でございまして、その状況を写真等で市長の方にはご報告をさせていただいております。
古谷議員:被害が大きかったので、ぜひね、やっぱ現場に見るべきだと言うべきだったと思います。発災時にですね、たくさん混乱していたということも分かりますし、泊まり込んでおられた職員の方には本当に敬意を表したいと思いますが、ちょっと、庁内の情報のやりとりが本当に適切にできていたのかということが、あまりにも情報共有ができていなかったのではないかと思っています。対応が遅すぎる。市長の危機管理能力が問われる問題だと思います。この問題、引き続き総務局審査でやりたいと思います。
市民の信を得ていないカジノ誘致を進めるなら、辞職して選挙をやり直せ
古谷議員:そしてカジノ誘致について伺っていきます。市長、記者会見であるとか、あるいは2回の本会議、その中の市長の答弁などを通じて、私はまともに答えていただいていない、結局、市長は何を判断基準にして決断されたのか、さっぱり分からなかったという感想です。市長は、今までのご説明で、市民理解は進んだという認識でしょうか。
林市長:きちっと質問に答えたいと思います。市会本会議での質疑からですね、各会派からの討議などを通じて、IRに関して様々な懸念やご心配があることを改めて、承知いたしました。それゆえにですね、今後実施する18区での説明会で、IRの実現に向けた現在の横浜市の考え方をしっかり、直接お伝えしていく必要があると考えていますので、先ほどの答弁でも申しあげました。以上です。
古谷議員:答えが違うと思います。市民理解が進んだと思っていますか。
林市長: ですから、市民の皆様の代表として、様々なご質問をいただいたわけでございまして、改めて、市民の方が、ご懸念やご心配があるといったことを改めて知ったと、改めてですね。もともと知っておりました。ずっとそういうご意見を先生方から伺っておりましたので、ちゃんと承知していましたが、改めて、先生方がそういうお声が多いことを聞いて、それをあらためて感じたということです。
古谷議員:市長ね、まともに答えていただきたいんですけど、市長がご説明したことで、私たちの市民理解が進んだと思っていますかということです。
林市長:先生、実はですね、私は反対が多いということは承知をしております。そして皆さんご懸念してることも承知しておりますし、今回の神奈川新聞さんのアンケート調査の結果も見ておりますけれども、私自身、ちょっと曖昧な言い方で恐縮でございますけど。今まで白紙の状態で、色々な方のご意見を伺っていたわけですけれども、全て、今の数字にでている方の、90%とか、いろいろな声がございますけれど、反対するっていう認識は実はないんです。というのは、様々な分野の方と、実際市民の方とかとも話をしてますけど、本当にただただ反対というご意見もございませんでした。そういうことですね、私は改めて先生方のご意見を伺って、やはりIRというものがどういうものかと言うのを、まだまだお伝えしきれていないということを申し上げているわけでございます。
古谷議員:つまり、理解が進んでないという話ですよね。
林市長:そういうことでございます。
古谷議員:それを聞きたかったのです。市民理解が進んでいないのに、なぜ決断したんですか?
林市長:私が今、この時点で進んでいないことをみなさまにお話しをいただきましたし、アンケート調査でもそのような結果が出ていると思います。しかし私は、終始IRを誘致するかどうかというのを、白紙の状態で検討してまいりました。その結果の判断でございます。
古谷議員:つまり市民理解が進んでいないのに、決断されたということがわかりました。市長はたびたびこの問題で、公約違反には当たらないとご説明されていました。市長の選挙公約は何だったのか。パネルで用意しましたが、ホームページを改めて見させてもらって、市長の選挙公約は、これだったおもいますが、「市民の皆さん、市議会の皆さんの意見を踏まえた上で方向性を決定」だと選挙公約で掲げられています。それでカジノ誘致は聞かれれば、やるもやらないも白紙だと、選挙戦を乗り切って、当選されたということですが、何が公約違反でないのか伺います。
林市長:私はこれまでも、選挙期間中も、白紙であるということは申し上げておりまして、市民の皆さん市議会のみなさんの意見を踏まえたうえでということは、現在、私は議論をさせていただいていると思います。前回の議会でも、あくまでも私は、ずっと市長はIR誘致を決めるんですかという問いに対して、白紙ですと申し上げて、そのために検討研究をしているということを私は申し上げてきたつもりですから、急に、白紙だの一転それを裏切るように、決めたというご意見は私は理解できない状態で、いまだに理解できない状態で思っています。
古谷議員:じゃあ方向性は決められていないんでしょうか。
林市長:前回の議会でも申し上げましたけども、私は方向性を決めております。ようするに私自身が、みなさまにお話をしたように、どちらかを検討研究し続けるって言った結果ですね、ですから、色々な方ということを、これはいちいち、これはどなたどなたとか、このぐらいの人数ってことは申し上げられませんけど、議会の皆様のご意見も、それから経済界のご意見も、それから一般市民の皆様のご意見も聞いた上で、私は判断したと思っています。
古谷議員:市長、やっぱり自分が掲げた選挙公約は、しっかり責任を取っていただきたいと思います。方向性は決めたんだと言いますけど、ほとんど、この間の具体的な説明はほとんどありません。市民の皆さんの反対の声が多いことは知っているとおっしゃってましたから、この面でもですね、私は公約違反だと、改めて述べておきたいと思います。市長選の出口調査、この中で、林さんに投票した方の42%は「カジノ誘致はすべきではない」という方がいたと結果が出ています。市長、これは市長が、カジノ誘致は白紙だと勘違いした有権者が悪いのでしょうか。伺います。
林市長:そういうことは申し上げておりません。そういう判断なさったという事実は知っております。今伺いました。はっきり。でもそれが、その当時ですね、出口調査でそういうことを言われていたというのは承知していませんでした。
古谷議員:わかりました。次ですね、続けてのパネルをお願いします。選挙で一度も信を問うていないのに、なぜ勝手に決めるのかと、これがですね、結構大きな声になっています。これについてまずお答えください。
林市長:選挙の際には、IRを導入する・しないの判断に至らずに、まさに白紙の状態でございました。その後、経済界や市民の皆様からも様々なご意見を頂いて、さらに業者からは横浜市のIRの可能性について、これまでにない経済的社会的効果が示されたわけです。そのような中でIRをめぐる国の動きが大きく遅れないと見られることや、3都市をめぐる各都市の誘致の動きが活発化する中で、横浜のIRの実現に向けて、本格的な検討を準備に入るべきと考え決断いたしました。私自身が日本型IRや懸念事項対策について、市民の皆様にしっかりとご説明をしてまいります。その中でもアンケートを行いますが、IR整備法では、民意の反映方法が規定されておりますので、国からの情報を参考しながら今後も検討してまいります。選挙で一度も信を問うていないということを言っていますが、私自身、もちろんその時白紙でございましたし、こういう市政というものは、例えばワンイシューで決めるものではないと私は思います。ですから、私自身、白紙であるということは、私自身も決断できなかったということでございますし、あと、過去の8年間においてですね、様々な政策を同時進行で進めねばならないという考え方をしておりますので、そこだけに特化をして、なぜ信を問わないんだと言われたことについては、私自身はこれから、しっかりと市民の皆様にご説明してまいりたいと考えています。
古谷議員:これからぜひ信を問うていただきたいと思うのですが、では、これほどの大きな決断をするのであれば、私は市長は、横浜へのカジノ誘致を掲げて、出直し選挙を実施するべきだと思いますが、どうか伺います。
林市長:その必要はないと思います。
古谷議員:理由を述べてください。
林市長:私、申し上げましたように、これから、完全に日程が決まっていませんが、12月には、私自身が、かなりのスピード間でやってほしいと言われておりますし、私自身が今、強く経済界も、なんとしてもやってくれと言われております。横浜市は、99.6%の中小企業の、そういう意味の10年20年先、どれだけ苦闘して、中小企業の皆様が頑張ってやってらっしゃるけど、しかし、東京一極集中のなかで、なかなか法人税収入が上がらないという現実がございます。私はどうしても中小企業をお助けしたいです。つまり、東京に負けないように、そんなにターゲットにするような言い方はしませんけど、横浜市は、独自の魅力がある都市です。そのためにも、きちっと、よそにギャンブル依存症、それから治安悪化を大変、懸念している市民の皆さんのためにも、むしろギャンブル、公営ギャンブル全体において、依存症がなくなるための対策をしようと私自身決意しています。
古谷議員:全く説明されていないですよ。今の説明だと。次のパネルをご覧ください。市長は、昨年の第四回定例議会で、こう答弁されています。白紙から態度を決める前には、どのように民意を問うのかと質問しました。そうすると、公聴会ではなく、その前に横浜市として市民の皆さんからのご意見を伺う機会を具体的な方法について検討している」と答弁されています。どう検討されたのか伺います。
林市長:6月には、平成30年度に実施した調査結果について、市内4か所で説明会を開催いたしました。
当日は、IRに対して、厳しいご意見をいただいたほか、アンケートでは、市民のみなさんご不安な点や、説明会により理解が深まったという結果もございます。今後も市民の皆様にIR実現に向けた本市の考え方や、今後の調査結果など、返答の進捗に合わせてご説明し、ご意見をいただく機会を設けてまいります。
古谷議員:市長、今のやり取りで市民理解が深まったと思いますか。
林市長:深まった、深まらないかはこれからではないでしょうか。私は説明会を行います。
古谷議員:非常にね、議会答弁を覆すというのはひどいやり方だと思います。次のパネルを見てください。9月17日付の神奈川新聞の報道で「カジノはそぐわない」として6割以上の方がカジノ誘致に反対の意思を示しました。そして7割を超える方が、住民投票を実施するように求めています。そのうち、カジノ誘致賛成の方の中でも4割の方が住民投票を実施を求めています。市長の所感を伺います。
林市長:先ほどから申し上げておりますけれども、やはりIRがどういうものかということですね、本当にご説明が足りていない、ですから私はこれから説明会でしっかりとご説明していく。私自身が市長として横浜市の市政を受け持たせていただいているわけでございますけれども、この白紙の状態に中で、様々なご意見を聞いた結果の決断でございますので、だから先生、何度も申し上げておりますけど、こういうご不安を市民の皆様がお持ちだってことは承知しておりますから、そのために、本当のIRの姿っていうのはまだ伝わっていないと思うゆえに、これから説明会をやるということを申し上げているわけです。
古谷議員:そうすると7割近い方は、誤解をしてるという認識なんでしょうか。
林市長:そういうことではございません。
古谷議員:答弁がよくわかりませんが、私はIR誘致に反対をしています。市長は私は誤解してると思ってますか。
林市長:すいません。ちょっともう一度お願いします。
古谷議員:私はIR誘致に反対をしています。私です。市長は、私は誤解してると思ってますか。
林市長:誤解しているとは思いません。先生のご意見だと思います。
古谷議員:そうするとね、誤解をしてるんではなくて、市民も誤解をしてるんではなくて理解をした上で、私は反対してると思うんです。その中で、市長はこの間のやり取りの中で、賛成派の意見しか聞かず、反対派の意見を全く聞かない態度なのかという声も聞いていますが、それはいかがですか。
林市長:そんなことはございません。私はだから、この白紙の状態の中に、賛成も反対の方のご意見も伺っております。
古谷議員:そうしたらですね、推進派の商工会議所とはすぐに会って、反対派の港運協会とはなぜ会わないのでしょうか。
林市長:それは、ちょっとお答えしません。申し上げにくいことがございます。
古谷議員:答弁拒否ですか。港運協会の要望書、これは回答するのですか。
平原副市長:午前中もお話しましたけど、見解と要望については、私が市長の代わりに受け取りました。内容は市長にご説明してあります。これから移転交渉していく中で、その内容にも当然ふれながら、交渉していくことになります。当然、それを話題にしてお答えをしていきたいと思います。
古谷議員:あのね、このやり取りしてると、本当に、全く民意を無視しているのではないかと、改めて酷い答弁だなと思います。市民の方を向いてない市政運営を、もし市長が行っているというのであれば、何のために市政運営を行っているんですか。
林市長:私は無視しているとは全く思っていない。先生のお考えだと思います。
古谷議員:これはね、市民が判断すると思いますよ。本当に酷い状況だと思います。この間の審議の中で、IRはカジノではないとか、面積の3%しかないんだとか、言い張っている方もいましたが、実際は、IRはカジノそのもので成り立っている施設です。シンガポールのマリーナベイサンズの総収入のうち、8割がカジノ収益です。莫大なカジノ収益をあてにして、超巨大施設群を維持している。つまり先ほど無料で噴水広場があるとか、そういうのもありましたけど、無料でどうやって運営するんですか。それも全部カジノ収益です。つまりIRの運営はカジノ抜きにはありえません。IRはカジノそのものだと言っています。
今回の市長の発表で、最大で8800億円の売り上げが見込めるとしていましたが、カジノの売り上げ比率を80%だとすれば、カジノ収益は7040億円となります。これは、マリーナベイサンズの3個分のカジノ収益です。巨大なカジノ収益です。これが計算通りになれば、毎年毎年7000億円が、ギャンブルで吸い上げられてしまうことになります。毎年毎年100万円負ける方が70万人も必要になります。こんなことを何年続けるのでしょうか。顧客を貧しくし続けることでしか繁栄できない、IRカジノのこれが仕組みです。これで税収を得ることで良いのですか。
林市長:私は、経済活性化の、それからこれから非常に少子化高齢化が進んでいく横浜市にとって、一つの大きなツールであると考えて、今回決断をいたしました。例えば、私自身も海外で色々なMICE施設の見学等をしておりましたけども、要するに、IR、統合型リゾートの中に、カジノ収益がなければ、これだけの大きな投資もやっていただけません。例えば、カジノなしでですね、そういうエンターテイメント施設等で成立しないのかというご意見もありますけど、非常に難しいです。まず投資してくれる方がいらっしゃらないと思います。
現在、多くの方が理想とするというか楽しみたいというのはディズニーランドとかディズニーシーとか、そういうところ、大阪も非常に苦労いたしましたけど、ユニバーサルスタジオ等イメージなさると思いますけど、この横浜において、すでにディズニ―ランドがあのような成功している環境の中で、なかなか投資する方もいらっしゃらないし、また、ご案内したように99.6%の経済構造、中小企業のなかで、本当に大胆に投資をしてくださる民間の日本の中の事業者も私はいらっしゃらないのが現状です。ですから、跡地のところに、三井不動産のああゆう共同体が投資しくれるとうのは非常にありがたいことだと思っています。ちょっと長くなりましたけど、以上私の気持ちを話しました。
古谷議員:結局答弁がすれ違うんですね。そういう長い答弁されると。実際に港運協会は、対案を出しているじゃないですか。それはなに、見ないのでしょうか。
林市長:もちろん拝見しております。報告も受けておりますけど、非常に難しいと思います。経営自体が大変難しいと思います。巨大なMICE施設でございますので、その運営に関して、単独で、お話をしてくださっている一つの対案でございますから、対案ですから、別に私が全否定しているわけではございませんし、そんなことを何も申し上げていません。ただ、実際に運営は非常に難しかろうと私は思いっています。
古谷議員:だからカジノが必要ということなのでしょうか。
次に、市長がカジノ誘致に踏み切るという決断を勝手にされたわけですけど、どんな根拠をもって決めたのかという点が本当に問題だと思っています。ギャンブル依存症対策はこれから実態調査をする、市長は、ギャンブル依存症患者について、「減るのではないか」と答弁されましたが、何の根拠があっていわれているのでしょうか。
小林副市長:私もこれは委員会でたびたびご答弁申し上げてございますけど、日本型IRのカジノ対しては、参入規制、入場規制など世界最高水準の規制が設定されています。あらかじめビルトインされているところです。一方ですね、あのアルコール薬物の依存症については、様々な対策を講じられながら、ギャンブルについては全く対応がなされてきませんでした。それが、昨年の7月8月に、ギャンブル依存症対策基本法案が成立しました。それを受けて、この4月に国が基本計画を定めました。
国・県・市の役割分担が定められ、具体的なギャンブル依存症対策に対する取り組みが、これから始められるという見通しが立てたからこそ、私どもはここで判断をしたということございます。また、シンガポールでですね、こうしたシンガポールモデルに日本は今、その依存症対策を進めているところでございますけれども、シンガポールはIRを導入以前と以後では、その減った事実もございます。そうしたことを考えても、これからはギャンブル依存症について、減るのではないかというようなところの答弁につながっているものでございます。
古谷議員:市長の答弁ですから、市長に答えていただきたいです。改めて伺いますが、市長はどれぐらいのギャンブル依存症患者が発生するのか、そのためにどんな対策を行うのか、それはどのくらいの費用がかかるのか、これはこれから検討するということで、何も検討してないとことでいいんでしょうか。市長に伺います。
林市長:今回、この補正予算で調査費を、ご提案申し上げてですね、それで議決を頂いたんですけど、この調査の主な目的が、今先生のご質問の、横浜市にどれだけギャンブル等依存症が疑われている方を調べて、それから専門家の意見等を聞きながら、性別や年齢層、先ほどご答弁申し上げましたが、所得、ギャンブルの種類、掛け金金額など、今後の予防や啓発、相談支援などの対策に役立つ情報を収集していくということで、しっかりと費用等について、これからご報告申し上げていくということでございます。
古谷議員:現時点では、はっきりしていないのでしょうか。伺います。それで判断したのでしょうか。本当に。
林市長:それで判断いたしました。国のいろいろのこれからの基準とかご提案もあるということを参考にしながらやってまいります。
古谷議員:本当に主体性がない答弁だと思います。国のものを信用してそのままやると。プラス面についても伺いますが、これについても事業者の資料のみという認識でいいのでしょうか。
林市長:すみません。私がここで当意即妙にお答えすることができないので、今ちょっと整理をさせていただきました。私どもはですね、事業者さんからのご提案を参考にするわけですけれども、そのプラス面につきましても、どれだけ収益があるかということも、はっきりまだ完全に決められないということはそういう事情もございます。
古谷議員:そうすると、マイナス面については、国からの提案である、プラスの面については事業所からの提案のみであるとなると、何の根拠をもってやったのかと、改めて言いたくなります。議会として様々な論議をする際に、正確な資料が提供されていないとまともな論議ができないと思っています。今の状況で正確な議論ができると思いますか。
林市長:できると思います。これからですね、方向性を決めさせていただきました。それから二元代表制でございますので、先生たちのご意見をさらに聞きながら進めて行くということでございます。
古谷議員:やっぱり順番が逆なんですよ。あの決断する前に、それをはかるべきだし、市民に説明するべきなんですよ。なぜやらないんですか。
林市長:私は、これから説明すると申し上げています。まだ、ようするに市民の方達が、最初にIR 統合型リゾートがカジノリコールっていうような、成功したような、新聞でもなんでもそういうことがすごく書かれているわけですね。ですから反対意見の方は大変多く載っていますけども、賛成の方の意見はほとんど載っていないと言う感触を私はもっています。それは私の感触ですよ。ですから、これから、これだけの先生が大きな事業であると言えば、しかしもう各都市はとうに手をあげています。3か所と言われていますね。大阪は長く方向性も決めたというか、やることになって、事業者もほぼ決めるような雰囲気で、すでに事業者に対して提案を聞くとかなにか、こないだの記事でしたけど、大変先行しています。関東地区では、まだそういう話は、首都圏では決まってないという状態でございました。
ですから、私は今回、この方向性はまず決めなければ、例えば東京都が手を挙げるということになれば、これものすごく有力になりますよね。大変大きな民間の圧倒的な上場企業が多い中で、法人税収入の差はものすごいあります。横浜と。そういう意味も込めて、今までは、皆さんが、先生がおっしゃるように反対の意見、あのまだわからない、反対だって言うご意見が多い中で、しかし、ここでやっぱり進めていかなければはじまらないっていうか、非常に危険だという状況で、私は決断いたしましたので、熟慮しました。本当に。これから、またこうやって、本日も、本当に率直なご意見を聞かせていただいておりますので、これからもそういうご意見を伺うと思いますし、逐次ですね、先生方に、状況をご報告を申し上げたいと思います。
古谷議員:だからと言って、手順をすっ飛ばして決めていいんでしょうか。大阪が突っ走ってるからといって、そのぐらいですよ。他のところが、具体的な動きにまだ出ていません。そんな中で、なぜこんなふうに民意もすっ飛ばして、議会での議論もすっ飛ばして、勝手に決めてしまうのかと、これについて私は問うているのです。
ギャンブル依存症について、そもそもの認識について伺います。IRカジノを通じて、ギャンブル依存症患者が出てくるのは、個人的責任だという認識なのかどうか伺います。
林市長:個人的責任だとは思っていません。
古谷議員:市長は、本会議の中で、カジノは娯楽だというような認識をおっしゃっていました。これは同じ認識ですか。
林市長:一つであると思いますね。例えば、カジノで楽しむという方もいらっしゃると思います。
古谷議員:例え話で恐縮ですが、市長のご家族がカジノでのめり込んでも、これは娯楽だから良いという認識でしょうか。
林市長:そういう質問には答えられません。私は。
古谷議員:賭博行為、このカジノも含めて、賭博行為は刑法で禁止されていると理解されていますか。
林市長:今回ですね、このカジノについては、いままでも公営ギャンブルがありますけど、国がこれを許可していると判断しています。
古谷議員:韓国のカジノについてですが、厳しく自国民には規制をしています。それはギャンブル依存症の弊害がよくわかっているんだろうと思います。国内で17か所あるカジノのうち、自国民向けに開放しているのは、ソウルから遠く離れたへき地にあるカンウォンランドだけです。その他は、外国人専用です。しかもカンウォンランドも地元の方は当初規制なく入れましたが、あまりにもギャンブル依存症が急増したということで、今では月一日のみと規制しています。視察に行った際にもカンウォンランド内にある依存症管理センターの方からは、人口の多い都市部につくることは絶対にやめたほうがいいと。どれだけ依存症対策を徹底しても副作用は防ぎきれないとおっしゃっていました。市長、山下ふ頭にカジノを作ることで、横浜市民が最大の犠牲者になることについて、どう思うのか伺います。
林市長:最大の犠牲者になるという認識はございません。カンウォンが非常に、失敗をしたというか、そういうことは私もいろんな研究で聞いていますけども、何か最初に色々なカジノ事業者が一度に出たことも非常に難しいことであったと、一体型リゾート的ではないという情報も得ていますけど、私は、横浜市民を犠牲にするということは考えていません。そんなことをやるはずもないです。ようするにこれからの横浜市が持続的に成長していくために、決断をした、長い先を考えて決断したということでございますから、こういうお話を、横浜市の現状と将来について、きちっとこれから説明を私は丁寧にさせていただきたいと考えています。
古谷議員:カジノの設置場所と、ギャンブル依存症の発生率の問題、これはもう数字で出ていますよ。近いところになればなるほど、発生率が高くなるって当たり前です。そのことを、ぜひ今、市長が言われたことは、多分、根拠がないと思うんです。そういうお考えだろうと思うんです。そういうことですね、ぜひ、しっかり研究もしていただきたいですし、その上で決断するべきだって思うんです。決断してから、研究するんですっていうのはね、あまりにも間違っています。
歴史も観光資源もある横浜でカジノに頼らなければ市政運営が行えないというのであれば、自治体トップの適正が問われると思います。まともな検討もせず、問題だらけのカジノ誘致は、私はやめるべきだと思います。いま国では、カジノ誘致自治体と事業者が本契約を結んだあとは30年間の契約を結ぶことができると説明しています。つまり、一旦導入されれば、たとえ市長が変わりカジノ誘致反対の市長が誕生しても、その契約を破棄すれば莫大な違約金を支払わなければならない。つまり一度導入すれば容易にはカジノから抜け出せない市政になってします。市長、横浜市の未来にどうしてもカジノ誘致が必要だと自信をもっておっしゃるのであれば、18区で市民説明会を行ったうえで、自ら辞職して市民に信を問うべきです。それもやらないで、一度の民意を問うことなく、反対の圧倒的な声にも耳を貸さないのであれば、独裁市政だと断ぜざるを得ません。私たちは、全ての市民のみなさんに、このことを伝えたいと思いますし、市政の重要問題を市長の独断で勝手に決めさせてはならないと強く思います。力をつくしてまいりたいと思います。
市民が求める中学校給食の実現を 保護者アンケートに給食の項目を
古谷議員:次の質問にうつります。中学校給食の実現について伺います。市長は今年の2月議会で「中学校給食の優先順位についてですが、最重要な課題と考えております。」と答弁されています。大切な答弁だと思います。一方で、ハマ弁をこのまま続けようという方針が市教委から報告されています。ハマ弁は定めた目標に達しない状況がほぼ確実視されています。そんな中で、全く反省もなくハマ弁事業を粛々と続けようとしている教育委員会に対して、学校給食法を順守するように法律を守るように働きかけることが市長の役割だと思いますが、見解を伺います。
林市長:本市の中学校昼食については、様々な意見があるなかで、議論を重ねた結果として給食実施むずかしいと考え、中学校昼食の充実のために栄養バランスのとれたハマ弁を導入しております。本年8月の喫食率は、5.6%。中には4割近い学校もあるなど、利用は進んできているところもありまして、引き続き利用促進に努めてもらいたいと考えております。ハマ弁を学校給食法上の給食と位置付けるかどうかは中長期的な課題と考えております。
古谷議員:今回ですね、ハマ弁のこれからのあり方についてアンケートが実施されます。その中に、ぜひ給食の選択肢も入れるべきだと思いますし、そう指導するのが市長の役割だと思いますが、いかがでしょうか。
林市長:本市においては、小学校のような自校調理方式や親子方式、センター方式の給食は、コストやスペースの問題から難しいと考え、栄養バランスの取れたハマ弁を提供しています。令和3年度以降のハマ弁の方向性を検討する際には、本市が置かれている状況を踏まえて、ご意見を伺う必要があることから、小学校のような給食の実施を直接問うようなアンケートは考えていません。
古谷議員:それはぜひ見直していただきたいと思います。中区の仲尾台中学、これ先ほど4割の喫食率だとおっしゃられたとこですが、昼食を原則ハマ弁とする原則ハマ弁校、これについて伺います。実施している中区の中学では、この方針について、まず、学校側からの提案なのか、教育長伺います。
鯉渕教育長:学校側とPTA側とで相談した結果の提案でございます。
古谷議員:これね、保護者側から、突如提案されるはずはありません。給食でもないハマ弁をなぜ「原則」として強要するのかと思います。別の中学校でも報告があがっているのは、ハマ弁の配布をしている方からお話を伺いましたが、ハマ弁を半ば強要していることで不登校になった生徒もいると聞いています。また、まったく手を付けずで、そのまま返してくる生徒もいると聞いています。これでは何のためにハマ弁事業をやっているのかと本当に疑いたくなります。そういう実態の確認を、ぜひ教育長、やるべきだと思います。いかがでしょうか。
鯉渕教育長:ハマ弁の状況につきましては、学校側からの報告を受けておりますし、今回も調査をいたします。先生がおっしゃっているような趣旨がちょっとよく分かりませんが、私はハマ弁が大変良いお弁当だと思っておりますし、現在、家庭弁当も含めて、選べる状況にあるということであって、決して強制に及んでいるようなものではございません。
古谷議員:中尾台中学のですね、原則ハマ弁校は、業者弁当の選択はできるでしょうか。
鯉渕教育長:中尾台につきましては、既に業者弁当の方が撤退をしておりますので、業者弁当を選ぶということはございません。
古谷議員:横浜市の中学校昼食の原則はなんでしょうか。
鯉渕教育長:こうしたハマ弁、家庭弁当、業者弁当、そういったものの中から原則として選択できるというふうに考えております。現在145校中、133校で業者弁当ないしはパンの提供がされております。
古谷議員:教育長ね、そうすると原則ハマ弁校は業者弁当が選べない、そういう学校がまだまだあります。自ら定めた方針も、私は反故にするようなことはまずいと思います。ぜひですね、公平性の話し、よく市長も言われますが、全国で9割以上の中学校給食を実施していて、横浜市に住んだ子どもだけが給食を食べられない、これは公平性に欠けると思いますが市長いかがでしょうか。
林市長:給食に様々なご意見をいただいて、結果的にハマ弁という形を取らせて頂いておりますので、不公平だとは思いません。
古谷議員:給食ではないじゃないですか
林市長:遜色がないものだと思います。
古谷議員:子ども達のために、本当に考えていただきたいんです。選ばれてないことを、しっかり直視するべきだと思います。それが事実です。私たちはあらためて、横浜でもあたりまえの中学校給食を実現するように強く求めて質問を終わります。